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2006年11月27日 (月)

東京都政の私物化に関西でも怒りの声

石原東京都知事が海外「視察」に都の規定を大幅にオーバーする豪華海外出張をしていたことは先日も触れた。超豪華なホテル泊や、豪華クルージング船の利用、招待もされていない夫人まで公費で行く。こんどは、なんと都の文化施設に民間人である自分の4男を重用していたことも発覚した。同知事の肝いり事業として、「若手芸術家育成」の目的で「トーキョーワンダーサイト」なるものが設立され、その事業に4男延啓氏を設立当初から深く関与させているという。05年2月にニューヨークで行なわれた「公共芸術サミット」に東京都代表4人のうちの一人として参加させたり、03年3月にはワンダーサミットコミッティの諮問委員の名で55万円の公費を使いドイツ、フランスに派遣させたり、施設第一号のお茶の水のワンダーサイトに飾られているステンドグラスも4男の作となっていることが暴露された。「公共芸術サミット」の代表になったのは、都の担当課長とワンダーサイトの館長、その妻を決めた事実はあるが、延啓氏を代表として決めた文書はないということ。また、事前にニューヨーク市に送った延啓氏の紹介文には「トーキョウワンダーサイト、キュレーティングアーティスト」(美術館などの館長、学芸員、展覧会の企画立案者・組織者という意味)で「トーキョウワンダーサイト設立に参加」と書かれているそうだ。いったい誰が、どういう理由で一民間人である延啓氏をニューヨークへの代表に選んだのか、トーキョーワンダーサイト設立に参加させたのか、やみのなかであるという。そんなニセの肩書き付で公費を使ってニューヨークへ行かせたわけだ。

 さらに、石原知事の下で東京の文化施設は経営効率を押し付けられ、軒並み予算が減らされているのに、このワンダーサイトだけは4年間で予算が増え続け8倍以上に増額されているという。自分の4男がかかわったとされる文化施設だけはどんどん予算を増やし、税金を使って海外出張させる、おまけに建築家で、文化芸術の実績が特段見られない人が「知事の知己の仲」という理由でワンダーサイトの館長に就任し、高額な給与をもらっているという。都政の私物化もはなはだしいことではないか。それでも知事は「余人をもって代え難かったら、どんな人間でも使う」などとひらきなおって報道機関に語っている。ステンドグラスの絵についても「数人に原画描かせたなかで息子のがましだったから、ぼくが選んだのではないが館長以下が選んだ」とも。そりゃあそうだろう、「知己の仲」で館長になった人だから選らばないといけないわね。

 今日、近所の主婦と話してたら、都知事の話が出て、「税金で豪華旅行やら息子のことやら、あの人の頭はどうかしてるんと違う?作家だから悪いことしないと思ってたが、税金を納める者の苦労なんかぜんぜんわかっちゃいないんやな」と、関西の地でもそんな反応だった。

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2006年11月26日 (日)

つまらんぞ!自民党造反組の復党劇

 昨年の郵政民営化をめぐって自民党国会議員の一部が「造反」して、民営化に反対した議員を解散後の総選挙で公認せず、「刺客」まで送り込んで落選させようとした。それでも当選した「造反」議員を早くも復党させようと動いている。いくら党内のこととはいえ全くあきれた無節操な話だ。なぜ復党を急ぐのか。答えはミエミエだ。一つは来年の参院選で票がほしいためだ。『刺客』を送り込まれても勝ち抜いた議員は、後援会組織など支持基盤が強く、自民党にとっては参院選でその票がどうしてもほしい。自民党の青木幹雄参院会長は、参院選で与党が過半数割れすれば「法案が通らず、安倍内閣も自民党も完全に死に体だ。衆院を解散して民意を問えということになる」という危機感をあらわにした。もう一つはお金だ。ご存知のように、共産党を除く政党は政党助成金という憲法違反のカネを受け取っている。カネと言ってももちろん国民の納めた税金を横取りしているもの。このカネの分配は毎年1月1日現在で各政党に所属している国会議員の数で決まる。自民党が復党をさせようとしている無所属議員は12人。この12人分でおよそ2億5千万円も増収になるからだ。だから年内に復党させようと言うものだ。いうまでもなく、政党助成金は、国民が支持していない政党にまで税金が流れる仕組み。選挙での投票率は5、60%だから棄権した人の分まで横取りするのだから思想信条に反するものである。

復党の狙いはまさしく票と金。「朝日」の「声」欄にも「いくら党内事情とはいえ、国民をこれほどバカにしたご都合主義にはあきれはててしまう」という投書もあった。昨年9月のコイズミ流パフォーマンスで、「郵政民営化」選挙を行ない、造反組を公認しないだけでなく「刺客」まで立てておきながら、票と金のためなら戻ってこいという。ほんとうにご都合主義もいいところだ。そして、いままた、秀直と昭一の両中川氏でやれ「“筋”が必要」とか「いや“情”も必要」などとつまらないパフォーマンスをやってマスコミを賑わす作戦だ。さらに造反組の連中も連中だ。一人を除いては復党を希望していると言う。そのためには郵政民営化にも賛成と言う。これもまた“筋”の通らない話ではないか。どっちもどっち。これが自民党の体質なのだ。こんなつまらないことをあまりマスコミは報道しないでほしいものだ。つまるところは自民党の宣伝に貢献しているのだから……。

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2006年11月23日 (木)

大臣はエレベーターのボタン操作もできない人種なの?

 教育基本法の「改定」に向けた世論作りのための「やらせ」タウンミーティング。その費用についてあきれた話が今日の毎日新聞一面に。なんともバカバカしい話だ。03年12月に岐阜市で行なった費用に、エレベーターで閣僚らを案内するスタッフには「エレベーター手動(ボタン操作)」費として一人当たり15000円。エレベーターのボタンを押すのに15000円なんて商売は聞いたことがない。いったい、閣僚って言うのはエレベーターのボタン操作もできない人間なのかと思っちゃった。エレベーターから控え室まで誘導する係りはこれも一人5000円。会場における送迎等に40000円。地方の都市の数百人程度の収容能力の建物の中を往来するのになぜ合計6万円もかかるの?自分の目と足で確かめて歩けばタダで済むじゃん。大臣ってのはそんなこともできない情けない人種なのか?(笑い) いいえ、権威というカッコウをつけて威張って歩きたかったのだろう。それとも受注した大手の広告代理店に儲けさせてやりたいのか。これって全部税金でやっているのですよ。一方では明日の生活にもこと欠き、生活保護を申請しても窓口で受付けてさえもしてくれなかったり、生活保護予算をどんどん削減して締め付けることまでやっているヤカラがこんな無駄使いをするなんて許せないですね。

 前にも公表されたが、わかっているだけも「やらせ」の質問をした人に一人5000円を65人に渡したこともあるという。わずか、2分か3分の質問に5000円!時給700円とか800円であくせく働くパートさんなんかと比べても大変高額ジャン。65人で325000円。あきれて物も言えない。お国のすることって理解に苦しむなあ。しかし、この5000円はもらっている人と事前に依頼をうけて質問しておきながらもらってない人もいるようだ。それも不可解だ。だいたい、コイズミ時代に各種のテーマで百数十回もタウンミーティングをやっているのだから、65人といえば一部だ。04年10月に和歌山市で行なった教育問題のミーティングでは、4人がファックスで送られてきた通りの発言をしたことは認めているが、金銭は誰ももらっていないという。支払った人とそうでない人の基準はなにか。これもワカラン。ともかく朝っぱらトンでもない記事に気分が悪くなりました。

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2006年11月21日 (火)

談合における「天の声」はどこから?

 公共事業の談合屋さんらが、国民の税金をネコババして暴利をむさぼっていることが最近のニュースで報道されない日はないくらい華々しい?ですね。和歌山県発注の公共工事をめぐる談合屋の中心人物、大阪府河内長野市の井山なる人物は談合フィクサーとも言われ、「天野山カントリークラブ」という27ホールのゴルフ場会社を経営している。彼は、ゼネコンのまとめ役として大林組の元顧問と、そのゼネコンと組む地元企業のまとめ役として暗躍した和歌山県の出納長の3人で仕組んだのが和歌山の官製談合事件の構図なのだ。そのゴルフ場経営者と逮捕された和歌山県知事は大阪で副知事をしていた時代からの仲良しだった。だから「天の声」があったという容疑であり真実味がある。なんでもこの知事は腕時計の収集が趣味とかで、数十万から100万以上の腕時計をたくさん収集しているとのこと。井山からも超高級の時計を海外旅行の土産としてもらったことも判明。わたし的に貧乏人にはフランク・ミュラーとかロレックスとかのブランド品の名前を聞いても、見たことさえないからわからない。わが輩の8000円の腕時計でも、一日に一回電波で標準時間をチェックしてくれて時報と照合しても1秒の狂いもなく役に立っている。ブランド物の高級時計を何十か何百か知らないけど、持って管理はどうするんだろうと心配する。なに?貧乏人のヒガミだって?そうかも知れない。でもサ、知事という公職なんだから、そんな趣味に費やす時間があるなら、せめてもう少し県民の幸せを考えてほしかった。

 さて、井山なる人物、仲良しだったのは和歌山県知事だけではなかった。すでに報道されているように、7月の日曜日に、中川秀直(当時、自民党政調会長、現自民党幹事長)衆議院議員(広島4区選出)と、和歌山県選出の世耕弘成参議院議員(現・首相補佐官)と、そして県知事と4人でいっしょにゴルフをしていた。プレー代は2万円だが中川、世耕両氏は払っていないというから“接待ゴルフ”なのだろう。知事は「自分の分は払っていた」と会見でのたまっているが…。プレーはハーフを終わったあたりで雨のため中断、4人はその後クラブハウスで会食し、井山から呼び出された近隣の市長2人も加わって数十分懇談したと言う。中川幹事長は「初めて井山容疑者を紹介された」というが、当時は自民党政調会長として政策の責任者と言うご多忙な御仁だ。東京からか広島からか知らないが、わざわざ河内長野までゴルフにくるというのは、なにか目的があってのことと思われても仕方がない。

世耕氏は地元が和歌山だから、井山が知事の友人ということも、また、人物像についてもそれなりに知っていて「集まった」と見ても不思議でない。井山なる人物は、以前から和歌山県発注工事の「仕切り役」として知られ、昨年も公共施設建設工事の談合疑惑でゴルフ場会社の役員らを大阪府警が任意で事情聴取していたという報道もある。ゼネコン関係者は「和歌山で公共事業に参加するには、井山のゴルフ場にあいさつに行かなければならない」と言われていたとの報道もある。中川氏も世耕氏もたまたまゴルフに来て4人が出会ったとは考えにくい。要するに言いたいのは、現在、政権党の幹事長や首相補佐官という政権の中枢にいる人物が、前々から怪しげな人物として知られていた者とゴルフをするなんてことは、談合を平気で生み出す自民党政治の体質にあるということだ。ここに「知事が辞めただけでは済まない」重要な問題がある。「知らなかった」では済まない。いやしくとも政治家と言うのは「初めてあう」人物であっても、よく調査して事にあたるのが最低の常識ではないか。「天の声」の本丸は税金を食い物にする腐敗した自民党政治にあると言っても過言でないだろう。

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2006年11月20日 (月)

請負労働から正社員めざすたたかいがはじまった

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 以前に何度か、大企業で正社員に代わって非正規労働者である請負労働者、しかもほんとは派遣なのに偽装した違法な請負労働で、正社員と同じ仕事をしながら、給与は半分か6割程度、過酷な労働条件のもとで働かせていた問題で、国会でも大問題になったことを紹介した。そして、安倍首相は、「法令に反した行為が行われているのあれば、それは断じてゆるすわけにいかないのでしっかり対応する」と答えた。これを機に、勇気ある若者たちが労働組合をつくり交渉するなかで正社員への道を開く流れが始まっている。

 中でも、本社が徳島県にある日亜化学という会社で、請負労働者17人で労組を結成し、会社の偽装請負を告発してわずか一ヶ月で、直接雇用とともに正社員への道を開いたことが話題になっている。日亜化学とは、青色発光ダイオードの発明・生産で有名な企業だ。労組を作ったのは、地元の請負会社シーツービーテックに雇用され、そこから日亜化学で2年4ヶ月働いていた33歳の青年。同じ徳島の別の会社で全日本金属情報機器労働組合(JMIU)徳島地域支部に加盟して、請負労働者が直接雇用をもとめて運動しているのを知り相談。日亜化学の17人の仲間とともにJMIUに入り、偽装請負であることを徳島県労働局に申告したことがきっかけとなり、県のあっせんによる会社とIMJUとの労使交渉で11月10日正式な合意が成立したもの。日亜化学は正社員3600人、請負労働者が1600人いるそうだが、その1600人に直接雇用への道が開けたと言うのは画期的なことだ。

 その内容は、3年以上働いてきた請負労働者は、採用試験を行い、12月1日から直接雇用の契約社員(期間1年、最長3年)として募集する。賃金は現状を下らない。労働者の適性を見て正社員への道を開く。3年に満たない労働者の労働条件も改善するよう配慮する。――というもの。若い労働者は「労組をつくってよかった」「正社員への道が開けた」などと大きな喜びを胸にしている。こうした流れが、トヨタ系の光洋シーリーングテクノ、キャノングループ、松下プラズマディスプレイなどにも広がっているという。政府は「法令違反があればしっかり対応する」というのですが黙っていたのでは自主的にはなかなか対応しない。やはり声を上げて地方の労働局に働きかけたり、労働相談所などに相談することが大事だと言うことだなと思う今日この頃だ。

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2006年11月19日 (日)

あきれる東京都知事物語2題

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石原東京都知事のあきれ話二題。一つは、去る先日、文科省に「自殺予告」の手紙が届いた件で、都知事が「甘ったれている」「ファイティングスピリッツがなければ、一生どこへ行ってもいじめられる」などと発言したことに対し、東京都に抗議や批判の声が相次いでいると言う。窓口である都生活文化局には、16日までに150件の電子メールや電話などが寄せられているとの事。「現在の学校の状況、いじめの実態を何も理解していない。あれが都としての公式見解なのか。発言が自殺に拍車をかけたら、どうするつもりだ」とか、また「手紙は大人の文章だ」と知事が発言したことについて「仮におとなのいたずらだとしても、知事の発言は、いじめに苦しむ子どもの心を深く傷つけた」という批判などが寄せられていると言う。この知事、国旗、国歌に反対する人にも強要し、服さなければ処分するという(その後東京地裁で違憲判決が出た)独裁者知事ゆえ、あんな発言も平気で飛び出す輩、批判しても聞く耳ももたないだろうが、黙っていられない良識人のせめてもの抗議だし、ごもっともな話。

 2つめは、税金をつかっての石原知事の超豪華外遊だ。なんのための海外出張なのか目的もよくわからないのに、ガラパゴス諸島でのクルージングや美術館見学など典型的な観光旅行などに、一回平均2000万円も税金をつかっている浪費。2001年6月に、9泊11日でエクアドルのガラパゴス諸島の「視察」に、秘書など8人で出張し合計1440万円支出、「ホテル並みの施設」を備える大型クルーズ船でガラパゴス諸島を周回。クルーズ船での宿泊は最高級の部屋で知事の宿泊料金は52万4千円、特別秘書二人で87万2千円という。このクルーズを含めた宿泊費総額は都条例で規定された額の2倍以上なんだって。今年の五月にはオリンピック誘致のための視察と称してロンドン、マリ島へ。5泊7日でオリンピック関連視察時間は1時間半程度、18人も引き連れて使った税金は3574万円だそうだ。知事に就任して以来、海外出張は19回、そのうち資料が入手できる15回分で2億4千400万円もの税を使っている。そのなかで相手側が一部負担した4回を除くと、一回あたりの費用は平均2000万円になるのだそうだ。近隣の神奈川、千葉、埼玉の知事の海外出張は一回200万から最高でも800万と言うから飛びぬけた高額だ。なかには夫人も同行しその費用も公費。ほんとにあきれる。他県では夫人が同行してもその費用は私費なのにである。さらに、クルージングだけでなくアメリカ出張では高級車リムジンを6日間も使用しているという。都の条例ではホテル代は一泊40200円なのに、ワシントン出張では一泊13万円、一日目は26万円と規定の6倍以上の例もある。航空運賃は常にファーストクラス。通訳も特定の通訳を利用し一回200万円。これが税金でいけるのだから馬鹿らしい。訴訟をおこされ東京地裁から一部旅費の返還を求められると「規定の料金が安すぎる」と開き直るありさま。私費ならどんな高級なことをやっても誰も文句はいうまい。だがことは税金なのだ。のさばるなって言いたい。わたし的には昔かつて弟の裕次郎の歌や映画はよく見たし愛着もあった。兄弟と言っても人格の違いはあるが、ファシスト慎太郎にはウンザリだ。いくら東京都は金持ちでも、使われているのは都民の税だ。都民は怒らないのだろうか。次の知事選も出るという。わたしは選挙権がないから、東京都民の良識に期待するしかないかなあ。このブログ、東京都からのアクセスが一番多いからお礼に代えて東京の話題を提供した次第だ。

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2006年11月18日 (土)

数の暴力で成立企む教育基本法「改定」案

教育基本「改定」法案が、自公の強行採決により、衆院を通過した。委員会審議では国民の声を聞く公聴会も開かず、採決日程を与党の数の暴力で決めるなど、国会の最低限のルールさえも無視した。公聴会を開かないと言うことは国民の声に聞く耳を持たないという暴挙だ。しかも、「審議はし尽くした」などと自公はいうが、法案提出者の資格にもかかわる「やらせ」による世論づくりの全貌も明かさず、続発するいじめ問題や高校の必修科目逃れなど、あいつぐ重要問題は基本法「改定」以前の問題なのに、その議論にもほおかむりしたままだ。タウンミーティングの「やらせ」質問も、その後、質問者に5000円の謝礼を渡していたことまで判明した。これではまさに法案の買収だ。

「急ぐ理由がまったく見当たらないのに、衆院特別委員会で野党が欠席する中、単独採決したことは将来に禍根を残す」(毎日新聞)というように、多くのマスコミも疑問を呈している。国民世論の多数もこの国会での成立よりも慎重審議を望んでいる。憲法に準ずる重要法案であり、100年の大計をはかる教育の基本にかかわる問題を単独採決するなんて無法な行為だ。国会のルールを無視して民主主義とは何かと子どもたちに教えることはできない。こんな与党に「規範」とか「道徳」とか語る資格があるのか。いじめに立ち向かう子どもたちの声に正面から向き合うことも出きずに教育を語る資格があるのか。「愛国心」を植え付け、競争による教育がどんなにことになるのかわかっているのか。

与党は、審議すればするほど、ますます法案がボロボロになると想定して追い詰められた結果の暴挙というしかない。こんなやり方で仮に法案が通過しても、「教育の再生」なんて実現は到底期待できないであろう。参議院の本会議も与党だけの単独で行い、審議入りをしたことにいっそう各界の批判と運動が高まっている。いよいよ正念場を迎えているというところだ。とりあえずは自公の暴走に抗議しておこう。

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2006年11月17日 (金)

また談合、税のピンハネドロボーがいっぱい

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官製談合による血税のピンハネドロボー事件が相次いでいる。福島県、和歌山県についで昨日は宮崎県で県土木部長ら3人と設計コンサル社長が逮捕された。談合事件はその犯罪の重さに比べ量刑が軽いと言われる。しかし、やっていることは、県民が悲鳴をあげながら納めた税金を、談合の仲介人や建設業者、そして政治家などへキックバックされる、まさに、税金をピンハネするドロボーなのだ。その額が半端じゃない。和歌や県の場合は、逮捕された知事の2期目の選挙直後である2004年11月に入札されたトンネル工事と下水道工事が容疑の発端である。ところが、この年の和歌山県土木部が発注した大型工事は全部で69件あり、その平均落札率(落札額を予定価格で割った率)は96%であった。これが正当な入札が行なわれ落札率が80%に下がっておれば、この年だけで約35億円もの税金が節約され、国の福祉切捨て、悪政のもちこみから県民を守る方の予算にまわすことができるのだ。今年6月には高齢者を狙い撃ちした大増税が行なわれ、和歌山県では今年だけでも県民税の増収は5億円。一気に住民税が何倍にもなった高齢者が泣く泣く納めた税なのだ。その一方で35億円もの無駄使い!というよりもピンハネ横領なのだ。

 和歌山県の発端になったトンネル工事談合の構図は、ゼネコン側の談合仕切り役の大林組元顧問と、県知事の意向に沿ってゼネコンと組む地元企業を決める役割を担ったのが出納長(逮捕)であり、仲介役として談合のフィクサー、元ゴルフ場経営者(逮捕済)が暗躍した。このゴルフ場経営者は、工事を11億6千余万円で落札したハザマと、JVの東急建設から謝礼として1億1900万円もらったことは判明している。この元ゴルフ場経営者と知事は大阪の副知事時代から親密な関係にあったから、裏金などまわっていることは確かだろう。知事公舎には知事の趣味である数十万から100万もするブランド物の腕時計などがいくつもあったという。ついでながら言えば、このゴルフ場経営者と自民党の中川秀直幹事長や和歌山県選出の参院議員、世耕弘成・首相補佐官も知事といっしょにゴルフをしていた。もちろん料金は払っていない。事件が発覚してからは「すぐにでも支払いにいく」というなんとも鈍い感覚だ。利権がらみで犯罪に手をそめるような人物と常日頃から自民党幹部が交際しているのだ「腐敗不感症」という病気だろう。

 00年に初当選した木村知事は、当選したときから談合構造のあることを知っていたと言うのだからあきれる。和歌山県議会は自民、公明、民主と日本共産党を除く会派に支えられたオール与党で知事を支えてきた。このオール与党は談合疑惑など追及することも無く知事言いなりで「カネがない」などとささやかな福祉の要求なども切り捨てきた。4月から「障害者自立支援法」による、障害がある人への助成を打ち切り、障害者施設の入所費や利用費、福祉サービス利用費の一割負担が課せられ、施設からの退所や利用抑制も起きている。県独自の助成制度の願いにも冷たく拒否しているのだ。知事選にむけ『対決』姿勢を見せる民主党だって木村知事を支えてきた党だ。自分の非を顧みずどうやって「対決」するのだろう?自民党は木村知事と同様にまた中央官僚候補を引っ張ってきて厚顔無恥な態度で知事選をたたかう。これでは、クビのすげ替えだけで談合構造はなくならない。唯一、正面から対決して談合疑惑も追及してきた野党である共産党の存在が清涼剤である。

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2006年11月15日 (水)

談合って?知事の逮捕や辞職があいつぐ

「談合」ってなんや?わたし的には昭和時代の「広辞苑」(第3版)しか持ってないからそれで調べたら、「談合」って言葉の一部に「②談合行為のこと。【談合請負】多数の請負人があらかじめ談合して入札価格や利益分配を定めておいて入札すること。【談合行為】競売や請負入札に際し、入札者が事前に相互間で入札価格などを協定すること」とある。地方自治体が発注した公共事業でこの「談合」なるものが行なわれ、福島県では知事が逮捕され先日知事選が行なわれた。つづいて、大阪地検特捜部によって和歌山県でも似たような公共事業の談合が発覚し、県のナンバー3の水谷聡明出納長と大阪のゴルフ場経営者井山義一容疑者ら5人が「官製談合」の疑いで逮捕された。入札で談合があったとされるトンネル工事など4件の工事費は総額61億円でいずれも落札率が97%~99%という高さであった。ゴルフ場経営者は建設業者ハザマなどから多額のカネを受け取って談合した疑いである。水谷容疑者は井山らと相談して、地元業者を指名した容疑だ。知事が選挙で「お世話になった」県内最大手建設業者などに仕事を回す談合なのだ。さらに和歌山県内の別の公共工事で、大林組や奥村組などの大手ゼネコンが絡んで談合の疑惑も浮かび上がっている。水谷容疑者の前の県出納長だった中西信雄元出納長は捜索を受けた県内最大手ゼネコンの副社長だったが、談合事件の進展で南海電車に飛びこみ自殺した。仕事をもらった業者の逮捕もあいついている。

庶民には分かりにくい「談合ってなんや」と思われるか方も結構いるから簡単にいうならば、仮に予定価格61億円の工事を談合してどこが指名するか決めて入札すると競争相手がいないから97%以上の高額で入札でき、59億円余りとなる。普通は公明正大に入札が行なわれた場合、大体予定価格の80%前後で入札される。仮に61億円の80%とすると約49億円だ。その差額はなんと10億円だ。この分が建設業者の丸儲けになるからそのお礼として「お世話になった」人に一部がなんらかの形でキックバックされるのがまあ普通でしょう。和歌山県知事は井山容疑者とは知事が大阪府の副知事時代からツウカーの間柄だったことは自身も認めている。知事は談合にかかわっていないと言うが、すでに辞意を表明し知事選挙の日程も決まった。知事の関与の真相は明らかになるだろうか。マスコミで大賑わいだ。

わたし的に言いたいのは、公明正大におこなった入札と談合による高額の入札による差額の約10億円に及ぶ膨大な無駄使いは県民の税金だっていうことなのだ。これだけのお金があれば、障害者「自立支援」法によって、これまで障害者施設に通って元気にしていた人が、施設を追い出されたり、医療制度の改悪で高齢者のリハビリの期限付き打ち切りや、療養型ベッドの大幅縮小など国の悪政から県民を守る防波堤として、県が独自に支援する資金に回せばどれだけ多くの人々を救うことかと思うのだ。昨日も例の奈良市の5年で出勤8日の「解同」幹部が建設屋をしていて、市の事業の入札に関して脅迫容疑で逮捕され、さらに談合の疑いもあるという。国に事業だって、米軍のために山口県・岩国基地の拡張工事で1996年から2005年までの間に、ゼネコンは約2百64億円うるおったという説もあります。いろいろな形での談合が各地で行なわれているのだ。よくよく自分の税の行方をシカと監視しないといけないない世の中なのだなあと思う次第。

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2006年11月14日 (火)

教育基本法「改定」でいじめはなくなるか?

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 「いじめ」に関連しての中学生の自殺が相次いでいる。12日にも大阪で中1女子が飛び降り自殺。同級生の男子から集団での悪ふざけがあったとされ、いじめを前提に調査すると言う。埼玉では中3男子が自殺。こちらは同級生から金銭の要求があったというもの。また、同じ日に、北九州市で小学校の校長が小5女児が金銭をたかられるいじめがあったのに、市教委に対しては「金銭トラブル」と報告していたことが発覚したのを苦に自殺した。こんなにいじめ関連で自殺があいつぐと、小中高校生をもつ親にとって不安なことでしょう。まさに社会問題として地域ぐるみで考えなければならない問題だ。ある教育研究者によると、「いじめられる子どもはもちろん、いじめを続けながら、適切な指導を受けることができずにいる子どもも“被害者”といえます。いじめられる側もいじめる側も救わなければなりません。相手の痛みを、どう認識させるか、そういうことに心を砕く指導が必要です。4K(管理、競争、効率、強制)を強める教育の下では、いじめは根本的に是正されません」と指摘しているがその通りだと思う。埼玉の場合は、いじめを受けた子どもの相談にのったが、いじめた子どもへの適切な指導がなかったことを校長も認めている。

 いじめ問題は、いま急に増えたことではなく以前からもあったこと。それが、国の管理統制が強められ、いじめの件数で学校が評価されることから、「いじめゼロ」報告しようということで、上ばかりを見る教育で、子どもへ適切な指導がおろそかにされる「管理」が強められ、いじめられた子が自殺という悲惨な訴えになる。この文を書いている隣でいまテレビが奈良市で中3男子が自殺と報道。いじめ関連かどうかは不明だが…。

 このような教育の現場が社会問題になっているなかで、教育基本法「改定」問題が衆議院でヤマバを迎えている。「改定」案は、これまでの一人ひとりの子どもの「人格の形成」をめざす教育から、「国策に従う人間」をつくる教育へ変えようと言うもの。公立の小中学校長の66%が改定に反対しているというシロモノ。例えば「国を愛する態度」など新たに20項目にも及ぶ「徳目」の目標を作り、その目標達成を義務付ける。教基法を改定して真っ先にやろうというのが全国一斉学力テスト。これは競争とふるいわけを目的にし、勝ち組、負け組みで学校をランク分けしようというのだ。これでは学校現場は、さらに上を向いて「4K」が強まることは明らかだ。いじめや未履修など教育の困難は解決するどころか、教育の自由と自主性を奪い過度の競争で現場が荒れるだけでしょう。そもそも、「改定」の世論作りに8回実施した政府主催の教育「タウンミーティング」で、5回も「やらせ質問」を行ない、反対の意見を言おうと思っていた人がいくら手をあげても指名してくれなかったのに、このミーティングで「国民の理解を得ている」なんてのたまう神経が理解できない。国会でのさまざまな質問にもまともな説明もできないままで、「やらせ」の「タウンミーティング」だけを法案提出の「根拠」にしているのだから、コイズミさんにまして強引きわまりないアベ内閣ではないか。

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2006年11月10日 (金)

麻生外相は罷免するべきだ

北朝鮮の核実験にたいして、あくまでも国連憲章に基づいて、平和的・外交的に解決する方向が世界の流れになっており、中国、アメリカ、北朝鮮が北京で会談し、六カ国会議開催の合意が得られた。そういう時期にあって、日本で「核武装論議」を行なう輩がいることは重大だ。政府や与党、また民主党の一部から「周辺事態法」(米軍と自衛隊が海外で共同して戦争を進める仕組みの法律)を発動せよという声がおこるとか、自民党の中川政調会長と麻生外務大臣が「日本が核兵器を保有するかどうかの議論があってもよい」との発言を繰り返している。国際社会が必死になって北朝鮮にたいして、核兵器を放棄するように努力しているときに、日本も核兵器保有を論議するなんてことは、論外な話ではないか。そんな議論をするだけでも北朝鮮に核保有の口実を与えるような発言だ。しかも、与党の政策責任者と外務大臣というよう要職にある人がいうのだから余計に問題だ。外務じゃなくて「害務大臣」だ。こんな人は大臣を辞めてもらわないと困る。

安倍首相は、「非核三原則(核を持たず、作らず、持ちもませず)」は守るといいながら、「言論の自由があるので封殺できない」なんていう。言論の自由なんてな問題ではない。どこかのテレビに出演していた人は、「本音は安倍さん自身が言いたいのだろうが、自重して(彼らに)言わせているのではないか」いう意味のことをしゃべっていたが、そうかも知れない。首相になってやや発言を選んでいるが、もともと安倍氏は歴代首相で「任期中に改憲する」と言った最初の首相であり、タカ派中のタカ派だから、いまは爪を隠しているだけだろう。ひょっとしていま流行の「やらせ質問」ならぬ「やらせ発言」かもね。あっそうだ、例の政府主催のタウンミーティングでの「やらせ質問」は青森だけでなく、岐阜市、松山市、和歌山市、大分県別府市の教育に関するタウンミーティングでも「やらせ質問」のあったことが、昨日の内閣府の調査結果ではっきりしたこともついでに伝えておこう。8回中5回もやらせがあったわけだ。

 ちょっと横道にそれちゃったけど、この核保有議論の発言問題で早くもアジア諸国などでは、「日本は核を保有するつもりなのか」と警戒の声があがっている。この問題で野党4党は9日、麻生外相の罷免を要求する文書を首相あてに出した。それによると「(核廃絶を求めた過去の)国会決議に背き、国是を否定する」「北朝鮮の核放棄に向けた国際社会の努力に水をさす」などとして、政府の対応を13日までに書面で回答するよう求めている。全くその通り、罷免するべきである。

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2006年11月 9日 (木)

ブッシュ与党が中間選挙で大敗北

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 アメリカの中間選挙(下院435全議席改選・上院100議席のうち30議席改選)でブッシュ与党の共和党が大敗北した。下院では民主党が227議席、共和党194議席、未確定14で民主党の圧勝だ。上院では民主党が系列無所属含め50議席で非改選も含めて50議席、共和党49議席、未確定1という結果だ。今回の中間選挙は、事実上のブッシュ信任選挙といわれるほど世界から注目された。それは、ブッシュがすすめたイラク戦争の是非に対する審判となったからだ。ブッシュは9・11テロのあと、なんの根拠もなくイラクがテロと関係があるとか、大量破壊兵器をもっているなど言って攻撃した。イラク国民の何万人も犠牲にし、米兵もすでに2900人が死亡し、いまも毎日死者がでている戦争だ。国際社会の多くの反対の声を押し切り開始して3年半、いまでは口実もなりたたなくなり、イラクの平和を取り戻す見通しも立っていない。こうしたイラク戦争をあくまで進めようとするブッシュ政権に対する米国民の審判が下ったものだ。もちろんイラクだけでなく内政でも経済格差の広がり、景気不安などもある。民主党ももとはと言えばイラク戦争開戦には賛成した党であるが、国民世論もあってブッシュ政権の失敗を批判して議席を伸ばした。選挙結果の判明とともにアメリカのラムズフェルド国防長官が責任をとってか辞任するとも報道された。9・11直後はアメリカ国民の圧倒的多数がブッシュを支持したが、事の本質が分かってくるにつけ良識ある判断で審判を下したのだろう。

 なんでもアメリカいいなりになってきた日本のコイズミさんはブッシュ一辺倒で、なんの批判もなく、サッサとイラク戦争支持で、イラク特措法までつくって、自衛隊を派遣した。いまも航空自衛隊は残っている。安倍内閣もイラク戦争支持だ。中間選挙でアメリカ国民がイラク戦争を断罪しても、なお、支持を続けるのかどうかが問われる。それでも「イラク戦争は正しかった」というのであれば、来年の参議院選挙で国民による日本の良識を示して自公政権に鉄槌を与えなければ、日本はますます孤立化してゆくだろう。

 同じ日に、中米のニカラグアでも大統領選挙で左派のオルテガ氏が16年ぶりに返り咲いた。アメリカ流新自由主義に反対し、米政府の選挙戦への圧力もあったといわれるなかで当選した。今、南米で親米政権から離脱した自主的な国づくりをめざす政権があいついで誕生しているが、その波はアメリカに近い中米にまで広がってきた。一国覇権主義のブッシュ与党が大敗したこととあいまって、政治の流れの変化がおこるかどうか注目だ。だが、日本は二大政党と言われるが、どちらも似たりよったりの政党で増税路線でも教育基本法でも改憲議論でも労働法制の規制緩和でも、自民、民主が改革競争ばかりだから、どっちに転んでも大した変化は期待できそうにない。民主党も野党ならもっとまともな野党になってほしいもんだね。

 

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2006年11月 8日 (水)

「やらせ質問」の顛末記

 3日付けで紹介した、政府主催の「教育改革タウンミーティング」で、教育基本法「改正」の立場からの「やらせ発言」をしていた件で、7日、内閣府はその事実を認め陳謝した。賛成意見をねつ造していた本家は文部科学省だった。文科省が原案を作成し、内閣府⇒八戸市教育委員会・青森県教育庁⇒発言者という流れで行なわれたことがはっきりした。青森県の地元紙「陸奥日報」は「百年の大計となる教育の基本法を真っ先に担うべき側が、まず襟を正さなければならない」と論評。また「東奥日報」社説では、「自作自演、やらせ体質で真の教育再生ができるのか。役所、役人の体質再生が先だ」と批判。文科省ってところは学校教育に責任をおうところであり、子どもたちに「うそをつかない」ように教えるところだ。その大本がこれでは、教育基本法以前の問題だ。

 この「教育改革タウンミーティング」は、青森県八戸市以外でも2003年12月、04年4月、5月、10月、11月、05年3月、6月と7つの県で行ない、最後が青森であった。この7回についても「やらせ」がなかったのかどうか調査すると約束し、9日に報告するそうだ。青森のミーティングに参加した高校教諭は「私も5回ほど手を上げたが指名されなかった。はじめから、改悪案の宣伝が目的だったのではないか」と語っているという。別の参加者も「2,3人が『愛国心』や『家庭教育』などで教育基本法改悪法案に賛成する発言をした。いきなりそういう発言が出たことに違和感を感じた」とももらしているそうだ。そりゃそうだろう、普通の人がわずか2分の発言でいきなり「愛国心」なんていうのはいかにも違和感だろう。会場から10人が2分づつ発言し、このうち2人がやらせ発言だった。問題のやらせ発言をした女性が6日放送のテレビ朝日系「報道ステーション」でインタビューに答えている。「問題の(やらせ質問の)ファックスがきたのはおそらく8月30日(開催は9月2日)。こんなことがあっていいのかと思った」と。

 今国会で最大の重要法案になっている教育基本法「改正」法案は、これからの教育理念の根本にかかわる法案である。安倍首相が執念を持っている法案の一つである。そのためにやらせ質問までして世論を操作するのだからひどい。いじめ問題にしても、99年来、毎年子どもの自殺が100人を越えているのに、いじめが原因での自殺はゼロという統計するほど実態を反映していない。ようやく、文科省は「いじめ」についての報告様式を改善するために有識者で検討するということが昨日今日のニュースで報道されているが、はたして「やらせ」の主犯格の文科省が本気でとりくむのかどうか?重ねて言いたいが、いまやるべきは教育基本法の改悪ではなく、文科省こそ体質改革し、現行の基本法をしっかり守るってことなのだ。

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2006年11月 6日 (月)

読んでも「憤死」しないでネ

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  産経新聞って、どちらかといえば財界、企業寄りの新聞と思っているが、時には面白いネタもあるもんだ。前に一度紹介したのは偽装請負問題の国会質問をとりあげたコラムでしたが、今回は10月26日の同じく文化欄の「断」というコラム。「銀行よ、恥をしりなさい!」という見出し。半分以上を抜粋しよう。

「バブルの頃、銀行は僕みたいな者にでも高い利息をとって、いくらでも金を貸して儲けました。目先の欲で出鱈目に貸し付けたから、バブルが弾けて膨大な不良債権が残りました。本来これは銀行の自己責任の筈(はず)なのに、なぜか政府は異様に親切で、潰れかかった銀行に総額12兆円もの公金を貸し,更に預金の金利を“ゼロ”にして救(たす)けたのです。公金も勿論、僕たちが収めた税金だし、預金金利だって本来、僕たち預金者が受け取るべき利益なのです。日銀の試算では、低金利によって家計から失われた利子収入は1991年からの14年で総額304兆円にものぼるそうで、その結果、三大メガバンクは今年3月期の決算で、合計約2兆5千億の驚くべき利益をあげました。(中略) 更に銀行は、政治屋と結託した繰越控除制度とやらの税の優遇を受けて、史上最高の大儲けになったのに、一銭も法人税を払わないという、誰もが聞いた途端に憤死するようなことを、平気でやっているのです。銀行だけが肥って、国民はシナビていくばかりですから、美しい国日本なんかじゃありません」(作家・安部譲二)

 実にズバッと言い当てていますなあ。ついでに付け加えておこう。12兆円の公的資金は、破たん処理費用として使われ、戻ってはこないんだって。そして、これだけ公的資金の恩恵にあずかりながら、中小企業への貸し渋り、貸しはがしを行ない、今でも「好況」の恩恵に預かれない中小企業への貸し出しは96兆円も減ったということも。また、法人税は一銭も払わないことと関連して、経団連は、「銀行は法人税を払っていないのだから、せめて自民党などに献金をせよ」とせまっているのだ。そして「今後検討していく」ってんだから、どこまでも人を食った話ではないか。高齢者には所得税・住民税の大増税、社会保険料の負担増が押し寄せているうえに、消費税の準備も始まっている。世間でいわれている「好景気」っていうのは、大企業、大銀行、大資産家だけなのに、まともな税金は払わない。まったく汚いやり方ですから、これでは「汚い国日本」ですよ。まったく。それこそ噴飯もので「憤死」するかもしれませんナ。ハイ。でも、憤死したら意見も言えなくなるから細々生きながらえて意見をいっぱい言う憎(ぞう)!

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2006年11月 3日 (金)

「やらせ質問」の波紋が広がる

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 昨日、紹介した内閣府の「やらせ質問」は、朝日、読売も取り上げていたが、昨夜のABCテレビ「報道ステーション」で詳しく放映されて気分爽快だった。今朝は、TBS「朝ズバ!」でも何度も放送され、みのもんた氏もかなり怒っていた。なんでも「タウンミーティング」とやらはコイズミ内閣時代に国民との意見交換の場として5年間で164回も開催されたものらしい。「意見交換の場」で政府に都合のいいような質問を準備しておいて、「自分の言葉でしゃべって」という茶番劇。シナリオつきの「意見交換の場」なんてどこの世界にあるのですか。頼まれた方も他人の作ったものを「自分の意見を言っているという感じで」しゃべれと言われても難しいだろうなあと同情する。そして、やはり3つの「やらせ質問」と酷似した発言があったということも放映で明らかにされた。みの氏も「学校って、教育委員会って、文科省っていったいどうなってんの」と叱る。問題の質問項目、原作は内閣府で、青森県教委、中学校校長、質問者(PTA会長)と順次、加味されてFAXされたものらしい。最後は校長がPTA役員から人選してしゃべらせたようだ。

 いま、いじめの続発や必修科目逃れが全国に広がるなかで、改革するべきは教育基本法ではなく、まず、内閣府、文科省であり、教育委員会の体質改革ではないか。現行の基本法さえも守れないなかで、改正案が成立すれば、さらに多くの数値目標が提起され、愛国心教育やら学力テストで学校が評価される。「いじめがある」と報告するだけでその教員の評価が下がり、「ダメ先生」とレッテルを貼られるような「数だけの報告」になるのは目に見えている。子どもたちも競争によるストレスが高まり、いじめが増えることにもなりかねない。いまこそ教育基本法改定案は廃案にすべきだ。「改定」の狙いがばれないように、「やらせ質問」で世論を誘導するなんてもってのほかだ。「やらせ質問をしていたことは(改定)法案提出者の資格にかかわる重大問題だ」(石井郁子衆院議員)と、日本共産党、民主党、社会党、国民新党の野党4党が一致して追及していくことになったようで、他のタウンミーティングでもこのようなことがなかったのかどうかも明らかにされることを期待しよう。

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2006年11月 2日 (木)

なんと、政府が「やらせ」で世論誘導

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 いま、国会で審議されている教育基本法「改定」問題で、政府の「やらせ」があったことがわかった。今年9月2日に青森県八戸市で政府主催のタウンミーティングがあり、教育基本法改正に賛成の立場で質問するよう参加者に事前に依頼していたというもの。青森県内の教育事務所と県教育庁が、地元の中学校長あてにファックスで送った文書の存在を、昨日の衆議院教育基本法特別委員会で石井郁子議員(共産)が明らかにした。「内閣府が作成した」と政府も認めた。校長あてのファックスは「タウンミーティングの質問のお願い」として、質問のひな型を3つ設問し、「当日に②の質問をお願いします」と書いている。②とは「改正案は『公共の精神』などの視点が重視されていて共感している。改正をきっかけに思いやりのある社会の実現をめざすべきだ」との“八百長質問”をしてもらうように依頼している。そして、前の日にあたる9月1日、今度は県教育庁教育政策課から同じ校長にタウンミーティングに係る依頼発言について」という文書が届き、内閣府から発言の仕方への注意があったとして、質問についての注意事項まで指示している。「できるだけ趣旨を踏まえて、自分の言葉で」とか、「せりふの棒読みは避けてください」「『お願いされて…』とか『依頼されて…』というのは言わないで下さい」「あくまでも自分の意見で言っている、という感じで」などと事細かく発言の仕方まで指示しているのだ。石井議員は「国民との対話を装いながら、発言者を組織し、政府の用意したものをしゃべらせるのは対話というより民主主義否定の世論操作だ」と批判した。②以外の①と③についても発言した人が会場にいたということも参加者の話で分かっている。

 テレビ番組で「やらせ」というのは聞いたことがあるが、政府が「やらせ」質問をやるとはあきれた話ではないか。おそらく、その質問の答えはちゃんと用意して答えたのだろう。そこまで準備しなければならないような「改正案」なのか?よほど自信のない改正案なのだろう。予定していない質問がでたらどうするのだろう。それにしても、政府はこんなことなら校長にまで事細かく指示するくらいヒマがあるのだったら、いじめ問題や必修科目逃れなどもっと日常的に目配りできないのか!と言いたくなる。石井議員の発言で、与野党議員から「とんでもない」「大問題だ」とのヤジが飛び、委員会室は一時紛糾したというが当然だろう。ホントに情けないねえ。

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2006年11月 1日 (水)

本日の新聞で拾った謝罪オンパレード

この頃のニュースったら、なんていうか謝罪オンパレード。まるで「謝罪社会」みたい。岐阜県の中2女子生徒のいじめによる自殺問題では、いじめは「なかった」「あった」などと校長先生や教育委員会が二転三転したあげく、やっと「いじめが自殺の原因だった」と全面的に認めて謝罪。高校の必修科目の未履修問題が広がるなかでこれも学校の謝罪ばかりがやけに目立つ。そして大手損保会社が少し前に発覚した自動車保険不払い187億円につづいて、医療保険分野でも6社で12億円もの不払いがあったということで謝罪会見。松下電器の食器洗い機が発火するとかでこれも頭を下げる。ソフトバンクモバイルが「予想外割」とかで奇襲作戦を展開したとたんに「予想外」の申し込みトラブルが発生してあの孫さんが頭を下げ、「しっかりせよ、孫さん」(朝日「社説」)と書かれる始末。以上、今日の新聞でひろった謝罪パレード。謝罪ではないが「未履修」問題で茨城県の高校長が自殺した問題も深刻だ。「生徒にかし(瑕疵=きず、欠点の意味)はありません。生徒に不利益にならない御処置をお願いします」との遺書が公表された。責任感からの自殺でしょうから何と言っていいのか悲惨です。

 だが、責任があってもいっこうに謝罪しない種族もいるようだ。「いじめ」にしても必修科目の「未履修」にしても、急にいまはじまったことではない。いじめは昔からあるのは広く認識されていることである。「未履修問題」ももう何年も前から行なわれていたという。それならば指導監督部署である文科省が「知らなかった」では済まされない。だのに、「学校と教育委員会が悪い」と言ってはばからない。「いじめは5年で半減させる」などと数の目標ばかりを提起して、具体的な対応策を真剣に考えてこなかった文科省の責任は重い。数の目標さえ出せばいじめはなくなると思っているところがふざけている。国が数値目標を出せば、それにあうような報告しかしたがらないのが下部機構だ。上ばかりを見つめて実態などを報告したらその学校なり、教育委員会などの評価が下がるから隠蔽したくなる。先日、TBSの「朝ズバ!」でいじめに関するファックスが多数寄せられ、その一部が公表された。「自分の恥も含めてファックスします。現在『自己管理シート』というものがあって、各教師が目標を立ててどれだけ研鑽に励んだかを管理職が評価するものです。ここに、自分の学級にいじめがあるなどと書こうものなら、神経質な管理職なら書き直しを命ぜられます。ほとんどは上を狙っていい報告をするんです。『自己管理シート』の評価が悪いと、給料に反映するんです。こうして、物言わぬ教師がどんどんつくられていく」というものです。現職の教師ゆえに真実味がある。こういう数値目標押し付けこそ実態をみえなくしているのだ。そういう指導の大本である文科省などは謝罪の気配もないのが残念であるばかりか、教育基本法「改定」案が通れば、「教育振興基本計画」という数値目標がずらっと並んだものが押し付けられるのだからたまらないと思う今日この頃です。

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