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2007年10月31日 (水)

防衛利権に巣食う政治家は誰やねん

 一昨日の守屋武昌前防衛事務次官の証人喚問で、軍需専門商社「山田洋行」による接待の宴席に防衛庁長官経験者を含む複数の政治家も同席していたことが明らかになった。守屋氏によれば政治家を交えた宴席は「去年か、おととし」だったという。質問者の赤嶺政賢議員(共)は、「同席した政治家は誰か」と質すが、守屋証人は「いつごろか記憶がはっきりしていないので、特定の名前をあげるというのはご迷惑をおかけしますので控えさせていただきます」と氏名は明かさなかった。守屋氏という防衛省の事務方トップがゴルフざんまいだけでなく正気の沙汰とは思えない接待攻勢を受けていたことは昨日紹介した。それだけでなく山田洋行の元専務といっしょに防衛庁長官経験者など政治家も宴席で同席していたことは重大だ。まさに、軍・政・業の癒着に発展する問題だ。で、昨日の国会衆院テロ特別委員会で、笠井亨議員(共)が「首相として防衛庁長官経験者に直接ただすことも含め、疑惑の徹底究明に取り組むよう」迫ったが、首相は「私も怒っている。徹底究明すべきだが、(長官経験者に)私自身が聞くのは失礼」とか言って逃げた。いったい誰に対して「失礼」なのだ?「経験者」に「失礼」というのだろうか。それなら根底からまちがっている。首相も閣僚も、自衛隊もみんな国民の税金でめし食っている集団だ。国権の最高責任者である首相が先頭きって厳しく対応しないのなら、それこそ納税者であり、国民である我々の方こそ「失礼」だということぐらいわからんのかねえ。総理大臣ともあろう方が…。あれだけの接待漬けに浴した守屋氏なんかは7千万円とか8千万円とも言われる退職金まで分捕っているのだ。自民党の質問者からでさえ「退職金は自主的に返納せよ」とまで言われてたが、「熟慮します」としらじらしい守屋氏である。利権の見返りのないところにあんな豪勢な接待ざんまいがあろうはずがない。そこに事務方だけでなく政治家も巣食っていたとすれば早く実名を白日の下にさらすべきだ。

いったいその政治家って誰やねん。そこが知りたいなあ。守屋証言で「名前を明かすとご迷惑がかかる」と述べたが、「迷惑がかかるような場所」に居たっていうことを証言したわけだから疑惑は深まるばかりではないか。すでに今日の朝刊各紙に掲載の週刊誌の広告は早くも実名入りで賑やかだ。「『横領一億円』使途追及を嗤う」「『久間・山拓・額賀』トリオ」なんて字が躍っている。おっと「山拓」がなんでや?と思ったのでフリー百科事典ウィキぺディアによれば、山崎拓氏は「1972年に衆院選初当選し、その後建設大臣、防衛庁長官を歴任。いわゆる『防衛族の実力者』とされる」とある。1989年にわずか2ヶ月だけだが防衛庁長官を歴任している。別の週刊誌の広告見出しは、「これは第2のロッキード事件」とか、「疑惑の商社(山田洋行)が『ウチには久間先生がついている』」という見出しもある。年間5兆円といわれる軍事予算、そのなかの防衛利権の闇ははたしてあきらかになるのか、それともウヤムヤか注目したい。

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2007年10月30日 (火)

これが自衛隊トップのすることか

国防よりも個人の欲望か?「悪いやつほど良く眠る」と言われるが、国会で例の守屋武昌前防衛事務次官の証人喚問、久しぶりの証人喚問だから注目してテレビを見たが、「接待漬け」は認めたが、肝心の見返りや便宜供与の疑惑では否定や発言拒否で眠った。26万自衛隊員のトップなのだからそんなに簡単に喋るなんて思ってもなかったけど…。それにしてもテレビ中継を見た人なら、疑惑はいよいよ深まるばかりだなと思ったに違いない。はじめて実名を知ったが宮崎元伸・山田洋行元専務(69)とのゴルフ接待は最初から通算で200回以上。毎月、週末に行き、年20回から30回、ゴルフセットも夫婦2人分を二回ももらった。ゴルフセットっていくら位なのですかねえ。1セット800ドルなんだって?そのほか賭けマージャン、焼肉、カラオケ、妻へのナントカというブランド名のバッグ、さらに北海道や九州へのゴルフ旅行までぜ~ンブ元専務側の負担であったことは守屋証人が認めた。ゴルフ場には元専務の計らいで偽名まで使っている。こうした点は一応認め、自衛隊員倫理法に照らして違反していることも認め謝罪したが、それ以外の核心部分は予想通り否定の連続だ。これだけの接待、宴席を受けて「サンキュー」で済むだろうか。「見返りがあるからこんな豪勢な接待漬けをするのだ」って考えるのが、普通の人の常識ですね。「便宜供与」に関する質問では「一切ない」「承知していない」「覚えていない」などの一点張りで逃げ通した。普通の人の常識さえも判らない頭脳の持ち主ってわけだ。それでも平気で「ポストがあがっていくにつれ、ストレスが溜まり、週末に何とか解消したい…」というわけで“ゴルフでストレス晴らし”な~んて、いかにも普通人のようなセリフをノタマウから図々しい輩だ。

しかし、そんななかでも疑惑を深める新たなこともわかった。守屋氏と軍需商社「山田洋行」の宮崎元専務との宴席に、氏名は拒否したが、「大臣経験者と防衛庁長官経験者が同席」ということを証言したことだ。このことは、軍需商社と軍事官僚の癒着だけでなく政界との癒着もあるということだ。そう言えば、10月28日の「しんぶん赤旗日曜版」は、一面トップで久間元防衛庁長官が山田洋行の元専務の接待を受けていたスクープを報道。(元専務の)宮崎氏は日本ミライズという新しい軍需商社を設立した報告と、久間氏は「長官就任祝い」として昨年12月上旬、東京・赤坂のすっぽん料理で有名な料理屋で接待したというものだ。宮崎氏は山田洋行と別れて新会社を設立した人物。防衛省の次期輸送機の総額1千億と言われるエンジン調達をめぐって、山田洋行との商戦の渦中にあった宮崎氏のことだから何かがあったと推測はできる。久間氏は防衛省の省昇格後最初の大臣だったが、今年7月「原爆投下はしょうがなかった」発言で大臣を辞任。そして疑惑の軍需商社との関係があり、なぜか今日から入院するらしい。先日、某テレビ放送では、赤坂のすっぽん料理店の女将さんが出演してちゃっかり料理を紹介していたけどすごい高価料理らしい。

さて証人喚問では、以前から議論されているインド洋での米空母キティホークへの給油量20万ガロンか、80万ガロンかについても、当時の福田官房長官や石破防衛庁長官が「米側に確認した」というのもウソで、守屋氏が「テロ特措法は、テロの抑止活動に従事する艦船に給油するというのが目的ですから、給油されたアメリカが、その目的の中で油を使っているということをはっきりしてほしい、ということを申し上げた」と証言。要するにアメリカに「疑惑をまねくのではっきりしてくれ」と、口裏を合わせたというにすぎないというものだ。防衛庁長官も官房長官もアメリカと確認したのではなく、「テロ特措法の目的の中で油を使っている」と守屋氏が米側にお願いして口裏を合わせただけのことではないのか。こんな疑惑がますます濃厚になってきた。この証人喚問はもっと続けるべきだ。参院でもやるべきだ。そうでないと国民は納得できないだろう。

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2007年10月25日 (木)

核心に迫れるか、守屋前防衛事務次官疑惑

守屋前防衛次官の疑惑の数々は、防衛省の利権の闇に迫る大きな問題になってきた。7月の参院選で自民・公明が敗北した理由に安倍政権のもとで3点セットというのがあった。それは宙に浮いた年金問題、政治とカネをめぐる不祥事、相次ぐ閣僚の暴言であった。今回はまたまた新しい3点セットだという。一つは厚生労働省の薬害肝炎資料の隠蔽問題、二つ目はインド洋での海上自衛隊の給油量をめぐる隠蔽問題、そして3つ目が守屋前防衛次官の長年にわたる軍需商社との接待による癒着の闇だ。あくまでもインド洋で米軍などに油を補給する脳ミソしかもたない自公内閣にとって頭の痛い問題だろう。守屋前事務次官の疑惑については各紙で次々と日々明らかになっているから詳報するまでもないし、東京地検も軍需商社である山田洋行社員らから事情聴取も始まったという。山田洋行は接待に流用するために裏口の専用講座まで設けて、その裏金を役員報酬名目で防衛省幹部の接待費用に流用していたという。日本の防衛予算は年間5兆円近くあり、軍備の装備品など巨額の調達があるから、関係商社からすればうまみの巣窟であり、利権のための接待で商社・業者が群がるのは当然だ。とりわけ、防衛省の実力者であった守屋氏にゴルフ接待は200回以上といわれ、ゴルフが終わればマージャン、焼肉と至れり尽くせりの接待が行われたようだ。さすがの自民党幹事長さえ、「あまりに常識はずれ、倫理規定があるなかで、毎週ゴルフをしていたことになる。防衛省とはそんなにヒマな役所なのか」といささかご立腹の様子である。守屋氏はそれほど接待されたのだから当然見返りもしているのだろう。山田洋行に居た元専務が同社オーナーと経営をめぐって対立し、山田洋行の社員ら大勢引き連れて「日本ミライズ」という会社を設立するや、守屋氏は今年7月、航空自衛隊次期輸送機CXのエンジン調達をめぐって、「(日本ミライズから)買えばいいじゃないか。そこしかないんだから」と一般入札ではなく、随意契約を促す発言を部下に言ったという。新興の日本ミライズは取引実績がないから一般入札に参加できないので随意契約を示唆したのだろう。いわば「天の声」だ。隋契であれば、業者の言いなりの値で契約できるから少々の接待したって儲けになる。しかも一度契約したら同一機種で変更されることはないといううまみがあり、メンテナンスまで含めて安定した収入が得られるってスンポウだろうか。だからと言って守屋氏だけのシッポ切りではだめで、山田洋行とは政治家や防衛省幹部OBの天下りもあるという。民主党の小沢代表も山田洋行から600万円の献金を受け取っていたのだが、この問題が発覚してすぐに返済したということも報道された。ほかの政治家との癒着はないのかということも含めて、国会であきらかにするべきだろう。どうやら自公も民主も守屋氏の証人喚問には応じる様相だが、トカゲのシッポ切りにしてはならない。装備品購入で談合などあったとすれば税金のムダ使いなのだ。この際、シロクロをはっきりさせて防衛省のムダ使いにメスを入れるべきだ。社会保障予算はどんどん削られるのに軍事費だけは減らさない「聖域」になっているのだから…。

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2007年10月23日 (火)

隠蔽、偽装、インペイ、ギソウのオンパレード

日本社会はいま隠蔽、インペイ、偽装、ギソウのオンパレードである。まずは薬害肝炎情報である。「なかったはずの薬害の資料が見つかったとは、かつて聞いたことのある話だ。エイズのときと同じでないか。」(「読売」社説)製薬会社が厚生労働省に報告した汚染血液製剤による肝炎被害症例リスト。厚労省は「ない。ない」と隠蔽していた。C型肝炎は放って置くと肝硬変や肝がんを引き起こすと言う。早期に治療すれば大事に至らないともいう。それを厚労省は「肝炎発症者の個人情報はない」と言い続けてきたわけだ。驚いたことにその資料は厚労省の地下の倉庫に雑然と置かれていたという。旧ミドリ十字のフィブリノゲンを投与して発祥した418例のリストがあったのだ。国民の命を守るはずの厚生労働省のなんともいえないズサンさに驚愕する。

その2は、例の海上自衛隊が米補給艦ペコスを通じて空母キティホークに補給した油の量が20万ガロンではなく、80万ガロンであったというインペイだ。実は米補給艦からキティホークに補給したのは03年5月6日だったが、それが誤りだったとわかったのは3日後の5月9日だったというのだ。それを隠し続けて、当時の防衛庁長官や官房長官に報告していなかった。その時期、国会でも海自が補給した油がイラク戦争へ転用しているのではないかと追及されていたさなかだったが、時の福田官房長官(現首相)は「20万ガロンはキティホークの一日分の燃料に過ぎない」と公表し国民をごまかしてきたわけだ。「私まで疑われる」(福田首相)なんてノタマッテいる場合じゃない。そんな自衛隊に育てたのがほかならぬ自民党政治じゃないのと言いたい。

次は偽装。伊勢のみやげ物で有名な「赤福餅」とやら、次々と賞味期限の偽装から始まって残り物まで冷凍して再製造していたとかで、毎日毎日あの社長がテレビに出ては頭を下げる姿はもう辟易しちゃう。しかも製造日を印字する欄に小さなマークまでつけて仕分けていたと言うのだから会社ぐるみの組織犯罪だ。なかには売れ残り商品を冷凍しないまま、再包装し、翌日を製造日にしていたとか、「添加物なし」といいながら実は使っていたともいうのだから手が込んでいる。人気商品ということで「売れるときは腐ったものでも売れるだけ売れ」っていう儲け本位が丸見えだ。同じ食品関係で秋田県の「比内鶏」とかいう燻製商品、地元特産の「比内地鶏」と偽って、別の鶏肉を使っていたことも今日の新聞にある。

そうかと思えば、昨年は姉葉という人物が有名だったが、今度はまたもやマンションの構造計算書を偽装した、埼玉県の一級建築士がかかわった物件は69件なんて記事もある。さらに、実際は派遣労働なのに請負だと偽る偽装請負が急増しているという記事もある。これ全部今日の新聞から拾っただけ。日本中あちこちでさまざまな隠蔽や偽装だらけ。国家が先頭きってやれば、そりゃあ企業だって平気でやるだろう。バレたら頭下げて謝ればすむ。まだまだ表に出ない隠蔽や偽装が至る所から出てくるのはまちがいない。それで迷惑蒙るのは国民であり、消費者であり、いつでも被害者となるのだ。あげくの果てには「社会保障を削らなければ、大幅な消費税増税しかない」という偽装した論議で、2025年までに消費税率は17%なんてとんでもないことを言い出し、国民を脅して増税しようとする大キャンペーンが始まってきた。さあ、皆さん、要注意だよ!

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2007年10月22日 (月)

自衛隊の給油はテロ根絶に役立っていない

テロ新法が国会に提出され明日から議論される。それに先立って今日の毎日新聞の世論調査が興味深い。与党は何が何でもインド洋での水と油の補給による米軍などへの支援しか頭の中にないが、毎日新聞調査では給油活動への継続については賛成が48%、反対が43%と拮抗している。しかし、「給油活動がテロを抑えるのに役立っていますか」との問いには、「役立っていると思う」は32%で「役立っていると思わない」がほぼ倍近い61%である。同調査では福田内閣の支持率は46%で同紙調査の前回から1ヶ月足らずで11ポイントも下がっている。だから見出しも「対テロ新法、期待はずれ」「給油活動効果疑問」「内閣支持層でも48%」とある。福田内閣を支持する人でも「(給油効果は)役立っていない」と答えた人が48%で「役立っている」の45%よりも多いのだ。そこへ福田内閣にとって難問が降ってきた。海上自衛隊補給艦が03年2月に米補給艦ペコスへの給油量を20万ガロンと国会答弁などで答えたが、市民団体に指摘され80万ガロンだと最近になって訂正した。実は当時の海上自衛隊幹部が03年中に誤りであったことに気付いたが、そのまま隠蔽していたことがあきらかになった。当時の石破防衛庁長官にも福田官房長官にも報告されず海自の幹部で握りつぶしていたと言う。補給を受けたペコスはそのあと空母キティホークに給油され、それがイラク戦争支援に行ったので油はテロ特措法を逸脱した転用である疑惑が浮上しているのだ。そういう大事な給油量についてたんなる「データのミス入力」だったとして、防衛庁幹部や官房長官にも報告しなかったという。1ガロンとか2ガロンとかの少しの訂正ならともかく、20万ガロンの4倍に達する数字の違いなのに報告もしなかったというのは普通の常識なら通じない。本当だとしたら海上自衛隊という組織が好き勝手にやっているコワイ存在だと言うことになる。政府の統制もきかない「軍隊組織」だと言うことになる。給油ばっかりに頭を使うからこんなことになるのだろう。世論調査結果にあるようにテロ根絶に給油活動は役立っていないという国民の方が多いし、これこそ健全な見方だと思う。政府・与党は海自の派兵や報復戦争支援にしがみついているが、テロへの報復戦争支援ではテロ根絶にならずかえってテロを拡散したというのがこの数年間の教訓なのだ。テロ根絶は軍事力ではなく、法にもとづく裁きで解決するべきで、アフガンのカルザイ政権ですら、武装勢力との政治的な対話による和平を追及する方向にかじを切っているといわれる。日本も戦争をただちにやめる外交的交渉を追求すべきだ。そのうえでテロを生まない土壌づくりをめざして、アフガンの貧困、飢餓、干ばつ、教育などへ本格的な支援の道があるはず。政府はもっと真剣に頭を使ってほしいものだ。

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2007年10月20日 (土)

自衛隊のトップが軍需業者とゴルフなんて

安倍政権時代にわずか数十日程度だったが、防衛大臣に小池百合子氏が就任し、早々に防衛省の守屋事務次官の更迭問題で対立し話題になった。結局、双方相打ちで小池氏が指名した人でない者が後任事務次官になり、守屋氏は退職した。事務次官と言っても身分は自衛隊員で防衛省では大臣に告ぐ地位にあり、26万自衛隊員の文字通りトップである。その前事務次官が在職中に軍事・防衛の専門商社である「山田洋行」という業者の元専務と頻繁にゴルフをしていたと言う。山田洋行という業者は、多用途ミサイルや航空機エンジン、航空機に搭載するミサイル警報装置などが取り扱い商品であり、05年度の売上額は340億円でそのうち94億円余りは防衛庁からの受注。自衛隊員倫理規定は利害関係者とのゴルフを禁じているから、守屋氏のゴルフ行為は倫規定違反である。守屋次官と山田洋行の元専務は10数年の付き合いで、ゴルフは年10回超える時もあるという報道だ。しかもゴルフ場には妻同伴でカウンターでは偽名で受付をしているというから、おそらく自衛隊規定に違反することを知っての行動なのだろう。他にも山田洋行の元専務の指示で前次官の次女がアメリカへの進学激励会で接待を受けていたとか、いろいろにぎやかに行状が洗われ出した。加えて、「朝日」によれば、元専務は山田洋行のオーナーと対立して辞めたあと「日本ミライズ」とかの防衛装備品の会社を立ち上げた。しかし、日本ミライズが資金繰りに困り、大手企業の系列下に加えるよう口利きまでしたのが守屋氏だという。その口利きの会合場所であった「すし店」から出て一緒に歩く写真のおまけつきで掲載された。時期は6月というから守屋氏はまだ現役のときだ。守屋氏の次官在職は丸4年である。4年というのは「大物」らしい。小池氏との確執のときも「辞めない」と頑張った。また、自衛隊のイラク派兵、防衛庁の省への昇格などを推進した人物だ。

まあ、真相はともあれ、防衛省の管轄する軍事費というのは年間約5兆円である。他の省庁ではいろいろなムダ使いが最近はテレビ、新聞でもかなり報道されるようになってきたが、軍事費だけは別格である。「聖域」といわれる所以である。ところが軍事費ほど闇につつまれたムダ使いはないのだ。海上自衛隊の一番高いイージス艦は6隻造って購入費だけで7600億円。維持費も巨額だ。このイージス艦のやった仕事というのは、インド洋でアメリカなどの軍艦への給油活動の護衛の仕事だ。もともとソ連の戦闘機から「海上交通路を守る」という理由で三菱長崎造船や石川島播磨重工などの大企業に発注し、ソ連が潰れたあとも現在も建造中含め6隻になった。さらにソ連が攻めてくるのは北海道だという想定で、重量が50トンもある90式戦車をソ連が崩壊してからも買い続け320両にもなった。50トンもあるから日本の普通の道路や橋は通れないから、北海道に特別な道路と橋を造り配備している。憲法9条のある日本に攻めてくるとは考えにくいが、仮に北海道以外のどこかに敵が攻めてきても使えないシロモノを今年度買ったものも含め総額3000億円。こういうほとんど使い道のないものへのムダ使いについてメディアは報じないし、政党も共産党以外は絶対言わない。自衛隊のトップだった人が一方で軍需業者と緊密な関係があったという今回の件で、少しでもその癒着や軍事費の無駄遣いについて国会でも明らかにしてほしいものだ。インド洋の給油活動もテロ特措法を逸脱してアフガン以外にも転用されていたことが、少しづつ明らかになってきた時勢だ。テロ新法問題と合わせて徹底究明を願うものだ。

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2007年10月19日 (金)

後期高齢者医療制度は弱者の「姥捨て山」だ

来年4月から始まる予定の「後期高齢者医療制度」ってのは、まさに75歳以上の高齢者にとって死活の問題となる改悪だ。次期総選挙が来年春ころになるかも知れないというので、その最中に新しい保険制度が始まれば、与党にとって選挙で不利になるというので半年かそこら延期するとか相談しているが、半年ぐらいの延期で票をかせごうという姑息なやり方だ。どういう制度か前にも紹介したがもう一度おさらいしましょう。

75歳になったとたんに、今まで加入していた国保や健保からすべての人が追い出される。今、家族の健保などの扶養家族で負担がゼロの人も容赦なく、独自の保険、すなわち「後期高齢者だけの医療保険」に強制的に加入させられる。で、どれくらいの負担かというのは都道府県単位で試算中だ。政府の試算では年間74400円(月あたり6200円)という宣伝だったが、すでに試算した都道県では例えば東京都は年115000円、埼玉県は年99400円、北海道は87000~97000円と政府試算より大幅に高い結果が出ている。これも2年ごとに見直され、医療給付費が増えたり、後期高齢者の人数が増えるごとに自動的に保険料が引きあがる仕組みだ。保険料はいずれも年金収入がある人は年金からいやおうなく天引きなのだ。年金が月15000円未満の人は窓口納入となるが、滞納したらたちどころに保険証は剥奪される。どれだけ所得があろうとなかろうと75歳以上になれば新しい保険に入らねばならない。では、それだけ負担が増えるのだから医療の内容がよくなるのか?と思いきやそれが逆なんだから恐ろしい。74歳以下の人の保険とは別立てになるので、国が医療機関に払う診療報酬が制限される。従って保険が適用される医療に上限が設けられる。そこで例えば病院では、後期高齢者に上限を超えるような手厚い医療をすればするほど病院は赤字になる。だから病院は早く退院させないと損をする。余命いくばくという患者には「過剰な延命治療」は行わない。つまり「早く死ね」ということ。「在宅死」を選択させて退院させた場合は、病院へ「よくやった」ということで診療報酬を加算して励ます。要するに「終末期」の患者は早く病院から追い出せというわけだ。75歳以上の医療に金かけないっていう寸法だ。もちろん、お金持ちは上限超える分は全額自己負担で賄えるかも知れないが、命の沙汰も金次第で貧乏人は「姥(うば)捨て山」行きだ。そのため長期療養向けの「療養病床」も23万床減らすことも本格化する。こんなふうにして、諸外国の「国民皆保険」を実施している国で、年齢によって差別し、格差をつけるのは始めてというほどの改悪となる。75歳を超えて日本人の平均寿命(男79歳、女85.8歳)まで生きるとお邪魔虫となる。ついでに70歳から74歳の人は来年4月から窓口負担が1割から2割負担の倍増となることも付け加えておこう。昨年こういう制度を決めたのは自民、公明政権です。日本医師会など「この制度の見直し」を求めて立ち上がっている団体、野党、個人も増えているが、半年程度の延期というごまかしではなく中止へむけて運動を強め阻止しないと大変なことになる。公明党の支持母体の創価学会員さんは怒らないのでしょうかね。ホントに。

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2007年10月17日 (水)

アフガン空爆する米艦隊に給油していいのか

与党は、テロ特措法の期限切れが迫ったので、新しいテロ対策特別措置法案を今日にも閣議決定して提案するという。その中身は「海上阻止活動」だけに限定して給油するというものらしい。しかし、これはごまかしであることを昨日の参院予算委員会で共産党の小池晃参院議員が明らかにした。小池議員は米軍ホームページの証拠写真を大きくパネルに拡大して迫った。昨年9月4日、自衛艦「ましゅう」が米強襲揚陸艦イオウジマに給油した。そのイオウジマに艦載しているハリアーという攻撃機で9月9日から21日まで136回にわたってアフガニスタン南部を空爆し、17発の精密誘導爆弾を投下、500発近い機関砲を発射したことを暴露した。石破防衛相はこれを認めた。さらに小池議員はアイゼンハワー空母打撃群の写真を示した。今年2月、空母から飛び立つ攻撃機2機と、すぐ周辺に同空母と行動を共にする巡洋艦「アンツィオ」へ海上自衛隊補給艦「とわだ」が給油している全景写真をかかげた。このアイゼンハワー空母攻撃群からアフガニスタンへ200回以上の攻撃飛行を繰り返したことを告発。石破防衛相は「アメリカから資料を取り寄せ検証する」と答えるだけだった。また小池議員は、イオウジマ遠征打撃群は9月22日にも「ましゅう」から給油し、ハリアーがイラク南部バスラ周辺の英国軍部隊を支援したことも追及し、米軍がこの地域でアフガン作戦もイラク作戦も海上阻止活動の3つの作戦を一体のものとして展開していることをあげた。政府はテロの移動を防ぐための「海上阻止活動」だけに限定して給油するというが、米軍の3つの作戦は一体のものであり、海自が給油した油は空爆にも使われて、アフガニスタンの罪なき人々まで殺害していることは重大な戦争支援だと質した。政府は武力攻撃する艦船への補給を「当初はやっていたが、現在はやっていない。もっぱら海上阻止活動だけだ」とこれまで答弁してきたことはウソだということになる。小池氏は、イオウジマがアフガン空爆、イラク攻撃、海上阻止活動を含む海上安全作戦(MSO)の3つを一体の任務としている事実を指摘、「海上自衛隊が行った給油の使用目的をどうやって海上阻止活動だけに限定するのか。限定などできるわけがない」と迫力満点の追及だった。高村外相は「米国と交換公文を結び、現地で確認もしている」とか述べるだけで、どうやって油を「限定」できるのかは回答不能だった。なるほど、巨大な空母攻撃群が巡洋艦、護衛艦を従え、何機もの爆撃機も搭載している大部隊に、「これは海上阻止活動」分、「これは空爆用油だから別」なんて分けられるはずないのは素人でもわかる。だから、新法では「海上阻止活動に限定」なんて言っても信じられるわけがない。「アメリカを信じて下さい」なんて言い訳なんか通用しません。「総理の認識は…」と小池議員に問われた福田首相は「見解の相違」「いくら議論したって、賛成とは言わないんでしょ」と逆ギレしたのか、まともな答弁も一切なし。聞く耳をもたないという感じ。そりゃあ、そうだわな。初めから「ごまかし」の法案なんだから答えられるはずがないだろうな。テレビの国会中継を見ながら思った。

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2007年10月16日 (火)

日本は「テロリスト大国」か???

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自民党の中谷元・安全保障調査会長(元防衛庁長官)は、14日のフジ系のテレビ番組で、民主党がインド洋の海上自衛隊の給油活動に反対している問題に関し、「(給油活動は)国際社会の中で非常に評価され、ぜひ続けてくれと要望されている。反対するのはテロリストしかいない」と批判し、「民主党はテロリスト集団か」と聞かれ、「(反対するのは)僕には理解できない」と語った。ちなみに今日の朝日新聞の世論調査では、テロ特措法に関して賛成が39%、反対が44%となっている。中谷氏(高知2区選出)の論法では、「反対」の方が多いから日本はまさに「テロリスト大国」ってスンポウになる。わたし的にも反対だからテロリストの一員か!…公共のメディアを使ってなんという暴言だ。この問題では朝日調査だけでなくどの調査でも賛否が拮抗しているのだ。暴言ついでにもう一つ紹介しよう。15日参院予算委員会で質問に立った佐藤昭郎議員(比例区)が「野党が多数をしめる参院。このある意味では無能力化…」と語ったそうだ。自身も参院議員であり自民党参院筆頭副幹事長だ。参院無能力だと思うなら自分からサッサと議員を辞めちゃえばいい。さて、本論のテロ特措法だが、中谷氏いわく「給油活動は国際社会のなかで評価され」というのもまがいものだ。当初、海上阻止作戦(MIO)に参加した国は16カ国あった。それが相次いで撤退・中断などで現在は日本を含め6カ国しかなく、その程度の国の「評価」なのだ。国連加盟国の4%にも満たない。しかも、外務省がアメリカに頼んで「国連安保理で感謝の意を表してくれ」とヤラセの「謝意」なのだ。国会論戦のなかでは、給油を継続する口実が崩れつつある。給油した燃料をテロ特措法から逸脱して、イラク戦争に転用していたということがわかった。日本の補給艦「ときわ」(写真の奥の船)が米補給艦「ペコス」を通して米空母キティホークに給油し、キティホークはイラク南部の作戦に向ったのだ。当時、官房長官だった福田現首相は「給油は20万ガロンでキティホークの一日分の燃料だ」と否定したが、今年9月に市民団体ピースデポが入手した米海軍資料によって判明した。そして燃料は80万ガロンだったことも最近防衛省が認めた。さらに、MIOに参加している「パキスタンの船のエンジンは自動車で言えばハイオクだ。これができるのは自衛隊しかない」という口実だ。しかし、これも、当の海上自衛隊の最高幹部でさえ「燃料清浄器は普通であればついている」と証言した。専門家も「パキスタンの船は英国製。アメリカの補給艦で同盟国のイギリス製のエンジンに補給できないわけはない」ともいう。

いろんな口実つけて自衛隊をインド洋へ送りたい一心だが、テロ特措法に反対する野党の意見を「僕には理解できない」という中谷氏に、そっくりそのままお返ししましょう。これまで220億もの日本の金をつぎ込み、それでもなおテロはなくなるどころかアフガニスタンではタリバンが復活し勢いを増し泥沼化している。それでも自衛隊を送り、給油した空母からの爆撃機でアフガニスタンやイラクで空爆し、テロリストでもない普通の民間人まで殺すようなことをしている。そんな悲惨なことに支援することこそ「理解できない」と。佐藤参院議員じゃないけど、「無能力化」したのは自公政治ではないのか。このことを申し上げておこう。

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2007年10月13日 (土)

JBCの「亀田親子処分」は当然だ

「亀田親子処分へ」などという見出しが躍る今日の各新聞。ホンマかいなと思っていくつかの新聞を見てもほとんど同様の内容だった。当然だろう。わたし的に特段にボクシングファンでもないが、たまたま試合当日の朝、喫茶店にいるとママさんと客が「今晩のボクシング面白いで」などと会話していたので「ああ、今日だったのか」なんて思った。そしてくだんの会話では、「亀田らあんなのあかんで、外国の弱い選手相手にばかり試合して騒いでいるだけやで」などと、普通のおばちゃん、おっちゃんでもそんな会話だった。いつだったか忘れたが、亀田長兄とランダエタ(?)とかいう選手との試合で八百長騒ぎがあって、TBSに何万件もの抗議の電話やメールがあったことで、「亀田」という名前を覚えた。亀田家の試合日程が決まると早くから「朝ズバ」ニュースなどでみのもんた氏も一方的な宣伝塔の役割をしていた。そして試合が近づくと相手を「ゴキブリ」などとおよそスポーツマンらしくない礼儀と言動で罵る亀田大の品性のなさ。(ひょっとして周りがやらせている演出かも知れないが)そんなこんなでテレビ中継を見る気はしなかった。だが、相手の内藤選手は小さい頃はいじめられっ子でそれを克服するためボクシング界に入り、苦労しながらフライ級チャンピオンになったことなど知ったので、なんとか「亀田が負けないかなあ」との期待をもって試合途中にチャンネルインして観戦した。するとまるでレスリングまがいの試合で反則のオンパレード。内藤選手の太ももへのパンチ、押し倒し、あげくのはてに持ち上げて落とすなど気でも狂ったのかと思った。セコンドの亀田父、長兄らが「急所を狙え」「ひじで目を打て」などと指示したともいう。そうだとしたら、世界タイトル戦を冒涜する行為だ。救われたのは、大差で勝ったチャンピンに場内観衆も圧倒的な応援だったこと。亀田へのブーイングの多さ、私らの周囲でもテレビ見た人は「気分がスッとした」という声ばかりだったことだ。やはりファンの目は健全だった。だから、内藤選手の「国民の期待に答える事ができてホッとした」との談話に実感がこもる。そして日本ボクシングコミッション(JBC)が処分の方向を打ち出したのは当然だ。亀田一家を取り込んで視聴率をあげスポンサー獲得で稼ごうとしたTBSテレビは、虚像を作り出した責任は重いし、もはや逆目に出ている。相撲界、ボクシング界とスポーツの世界のマイナスイメージは、ファン離れにつながる。フェアプレイあってこそファンも喜ぶしスポーツ界もメディアも発展するのだ。そういう意味でJBCは厳正な処分をするべきだと感じた一戦であった。

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2007年10月12日 (金)

沖縄の「集団自決」削除は文科省の仕業

第二次世界大戦末期、日本が敗戦濃厚になった1945年3月から米軍は沖縄に猛烈な攻撃をかけ、4月1日沖縄本島に上陸する。本島に上陸するまで各地の島々で戦闘が展開されたとき、日本軍は軍人も民間人も区別なく総動員し、「捕虜になるなら玉砕せよ」と手榴弾を配って島民に迫った。これが「日本軍による集団自決」だった。このことは高校の日本史の教科書で「日本軍に集団自決を迫られたり…」とこれまで20年間ずっと異議もなく表記されてきた。それが今年3月の教科書検定で「誤解するおそれがある」との検定意見で削除される事態になった。沖縄県民の怒りは頂点に達し先月29日11万人もが結集して記述の回復を求めて立ち上がった。これに関する問題も臨時国会の熱い議論になっている。福田首相は「沖縄県民の思いを重く受け止める」と繰り返すが、渡海文科大臣は「検定意見の撤回は政治介入になる」との立場を変えない。ところが昨日の衆院予算委員会で赤嶺政賢議員(共産党)の質問で重大なことがわかった。そもそも教科書検定のしくみは、教科書会社が申請した本を文部科学省の職員でつくる教科書調査官が調べ、検定意見の原案として「調査意見書」をつくり、初等中等教育局長らの決裁を経て、教科書用図書検定調査審議会に提出し審議する。この委員は文科省が任命するしくみだ。赤嶺議員の質問で「誤解のおそれ」云々という意見は、文部科学省がぐるみで作成し、担当局長ら7人の決裁印が押されている。赤嶺議員は教科用図書検定調査審議会でどのように審議されたか、集団自決に関しての意見はあったかと質した。ナント、金森初等中等教育局長は「意見はだされていない」と答え。大臣も「意見はそれほどなかった」と認めた。赤嶺議員は「審議会や小委員会、部会のなかに沖縄戦の専門家がいるのかと聞くと「沖縄戦を専門に研究している方はいなかった」との答弁だった。

20年間何も意見がなかったのに、「誤解のおそれがある」ので記述を変更する重大問題にロクに審議もせず、沖縄戦の専門家もいない場で“審議”したのだからなんとも間抜けなお粗末ぶりだ…。調査官の意見の根拠とされたのは、関東学院大学教授の著書「沖縄戦と民衆」という著作なのだが、今回の件で、この教授も「私は、著書の中で1つの章を『集団自決』にあて、その中で『日本軍や戦争体制によって強制された死であり、日本軍によって殺されたと言っても妥当であると考える』との認識を示したうえで各地域の分析をおこない、渡嘉敷島のケースでは『軍が手榴弾を事前に与え、自決を命じていたこと』を指摘している」(沖縄タイムス10月6日付け、抜粋)と述べ怒りを表明している。そんなわけで、「軍の強制」を削除させたのは文部科学省そのものであることがわかった。始めに「政治が介入」しておきながら、今になって文科大臣が検定意見の撤回は「政治の介入だ」というのは論外な話ではないか。赤嶺議員は最後に「記述の回復を求めるのは政治の介入ではない。真実を回復してくれと言う、やむにやまれぬ沖縄県民の要求だ」と追及した。(詳報は本日のしんぶん赤旗に掲載)今回の検定で最初に検定意見を作成した調査官には、歴史を歪曲し過去の戦争を賛美する「新しい歴史教科書をつくる会」の歴史教科書(扶桑社)の監修者と同じグループに属している人物がいると言われる。また意見書を決済した最高責任者は安倍政権のなかで「愛国心」を強要する改悪教育基本法を主導した人物である。彼らは過去の戦争を賛美する勢力として沖縄戦の歴史の事実をも変えたいと企んだのが事の真相だろう。

お粗末ついでに一言すれば、9月29日の11万人の大集会は本土の新聞も大きく報道したが、4大紙で無視したのは「産経」であったが、10月7日になって、大きく報道した。驚いたことにその主旨は「11万人というのはインチキだ。4万人強だ」ということが中心の報道だ。「主張」でも「検定の方針を変えるな」と威張っている。さすがは体制派の御用新聞だけのことはあるなあ。

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2007年10月11日 (木)

初めて聞いた「高層難民」という単語

10月から震度5クラス以上の「緊急地震速報」が一般に運用されるようなった。テレビでもさかんにどのように情報が流されるかというお知らせをしてくれている。震度5クラス以上の地震波を捕らえたとき気象庁からマスコミをはじめ防災機関などに流されるという。その情報を受け取ったとしても数秒から数十秒以内に大地震がくるわけでそんな短時間で何ができるかって考えた。テレビではまずテーブルの下などに身を隠せというが我が家には座卓テーブルしかないからもぐるだけでも大変だなとか…トイレとか風呂場が狭くて比較的安全と聞いたこともあるからそこにしようか、それとも押入れがいいか、なんてのんびり考えている。2,3年前に震度4を感じたときは、台所にいたから思わず冷蔵庫が倒れてこないように必死で押した。これはかえって危険かな。支えきれなくなると冷蔵庫の下敷きになっちゃう。でも、第一、この緊急地震情報は一般家庭ではテレビでしか知ることがない。でも一日中テレビをつけているわけでもないし、就寝中の地震ならなおさらである。その時はその時だって結論になった。そんな折、先日早朝、用便で目を覚まし再度寝るにも寝付かれないからテレビをつけたら、NHKで「視点、論点」という番組で「地震と高層難民」というテーマで防災・危機管理ジャーナリストの渡辺実さんという方のお話についつい引き込まれた。政府の地震調査委員会は、M7.3の首都圏直下地震が今後30年以内に発生する確率は70%という高い確立であることからはじまって、その場合3種類の地震難民が発生するという。一つは交通機関が停止することで起こる「帰宅難民」は650万人、二つは東京23区内で避難所に入れない「避難所難民」が約60万人と予測している。3つ目が巨大都市特有の災害である「高層難民」の発生だとして、東京、大阪、名古屋などで無尽蔵に乱立している高層マンション、高層ビルが大地震に見舞われると必ず発生する災害だという。停電によってエレベーターが使用できず、閉じ込め事故が首都圏で30万件、12500人もが長期間閉じ込められる。30階や40階から階段で往復することはできず、地震直後に身動きできなくなり「高層難民」となる。エレベーター管理会社に連絡しても道路の破損などで渋滞となり救出到着に長時間かかる。消防のレスキュー隊は閉じ込め事故の救出にはきてくれない。30階、40階という高層階には弁当や飲料水を届けるサービスは無理。何回も階段で上下し弁当や飲料水を運ぶのは地獄だというのです。急病人が出たらゾッとするとも語る。東京都の地震被害想定によると、電力復旧までに6日間かかるとしているらしい。だから1週間分の水や食料品の備蓄が必要だと言う。当然、トイレも使えなくなるからトイレ対策も忘れないで下さいと…。トイレ対策に「猫の砂」を活用なんてヒントも教えていた。こんなお話に引き込まれたが、なるほど、普通ワンフロアの階段は15段くらいある。30階だと450段、40階だと600段。わたし的に階段が300段あるお寺に散歩がてらに登ったが、とてもヒーヒーだった。降段するのもいやになる位だ。続けて2度上り下りするのはもうこりごりだった。最近、大阪の天王寺駅近くでもテッペンが霞んで見えるようなマンションらしき工事中の建物も電車の窓から見た。上層階に住めば確かに爽快だろうなとか思ったが、こんな話を聞くと「ああ、我が家は平屋でよかった」なんて思ったり。もっともわが街にはそんな高層住宅はない。せいぜい最高は20階ほどのホテルしかないけれど…。しかし、怖いのは渡辺氏の話の最初の方で述べたことだ。大都市から離れた遠くで大地震が発生したら長い周期、長周期地震動によって超高層ビルでは、どのような被害が発生するのか、まだ解明されていなく、いまの耐震基準で大丈夫かと注目されています…って言うことだった。えぇ、ほんまかいな。まあ興味ある方は、この渡辺実氏が今年4月に「高層難民」という初めて聞く言葉だが、新書版の本を出版していることも映像で紹介してたから読んでみたらいかがかな。

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2007年10月10日 (水)

高齢者医療費負担増「凍結」のカラクリは?

自公政権が昨年6月に強行した高齢者いじめ法で、来年4月から始まる予定の高齢者医療費負担増について、先般の自民党総裁選の際に、福田首相が制度の凍結とか見直しとか言い出した。新総裁になって公明党と連立の協議段階で公明党側からも強くこの要望が出された。公明党としては、ここで頑張って「成果」とする必要もあったし、凍結が実現すれば「公明党のお陰」と宣伝するハラだ。そういうわけで、今さかんに与党内でプロジェクトチームも作って議論しているようだが、聞こえてくるのは、負担を半年延期(自民党案)か9ヶ月延期(公明党案)にするかどうかの議論で、制度自体の見直しには手をつけないというものだ。(後期高齢者医療制度の概要は当ブログ9月18日付けで紹介)要するに、70歳から74歳の窓口負担は現在1割だがこれを2割にすることと、75歳からは新たな保険制度となり保険料徴収が始まる分を半年か9ヶ月だけ延期するだけのケチな話なのだ。半年にしろ9ヶ月にしろこの期間については意味がある。それは、新内閣になって遅かれ早かれ衆院解散し国民の信を問わねばならない。おそらく来年には行われるだろう。ここ数年、高齢者の負担は公的年金の控除額が引き下げ、老年者控除の廃止により、納税額で決まる国保料、介護保険料がググッと増え所得税増とあいまって年金から天引きされる。その上にまた負担増だ。総選挙のさなかに負担増の実施日がきたら民の理解を得られない。だから、「ここで立ち止まらないと、次期衆院選は戦えない」(本日付「朝日」新聞)というわけだ。だから半年延期すれば09年1月からの徴収だから衆院選後になるというカラクリだ。まったく貧弱な考えだ。いわば選挙目的に一時しのぎという政治的詐欺師みたいな考えだ。そのための予算は1000億程度という。すでに予算の来年度概算要求案は安倍政権の下で閣議了解されているから、補正予算で賄うという。すると、公共事業も補正予算で増やせと「公共事業族」も飛びついてくるとかで財務省筋は警戒している様子。「補正ばらまき復活か」(「朝日」新聞)という。たかが1000億とかでこの騒ぎなのだ。

「お年寄りに安心を」(福田首相の所信表明)というなら、「構造改革」路線を転換して、半年やそこらの凍結でなく、抜本的見直しをするべきだ。お金は税制を見直し使い道を変えれば十分ある。この10年間で大企業や大資産家への法人税の大幅引き下げや特権的優遇措置で5兆円もばらまいたこと、米軍から請求もされないのに「思いやり」で毎年2千数百億円差し上げたり、アメリカの領土であるグアム島への基地建設や米兵のための豪華住宅など米軍再編のためならポンと3兆円も出すとか、イラクやアフガニスタンへの派兵にすでに1650億円も費やしたことなど止めれば高齢者の負担増なんかたちどころに解消する。日本の企業負担は税と社会保障あわせてもフランスやドイツの7割か8割程度と優遇されているし、軍事費は世界でも高位なのだ。大企業優遇政治、アメリカいいなり政治をやめれば、消費税増税なしでも社会保障にお金を回すことは可能なのだ。そういう世論を大きくしないかぎり、弱者いじめの政治は続くってことを言いたい。

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2007年10月 9日 (火)

なんのための給油か政府はあきらかにせよ

国会は、前首相の政権投げ出しで1ヶ月近くも空転し、運営費など30数億円のムダ使いをしながら、ようやく本格的な論戦になってきた。参院で野党が過半数を占めると言う長らくなかった新しいプロセスのもとでの論戦だけに注目される。なかでも、テロ特措法をはじめ年金や「政治とカネ」など重要問題で論戦が展開される。なかでも、テロ特措法は現行法では11月1日で期限が切れる。それまでに現行法での延長はもう間に合わない。そこで与党は新法を出そうとしているが正確にはまだ提案されていない。骨子は野党に示された。その内容は海上自衛隊がインド洋で行っている活動を「テロの海上阻止」を取り除き、米軍などへの給油・給水活動に限定し、「国会の承認を必要」としていた部分を削除したり、適用期限もこれまでの1年を2年とするなどだ。政府与党は、あくまでも現在インド洋で行っている活動の延長を図るために国連安保理のお墨付きがあれば野党、特に民主党を説得できるとして、外務省が米国に根回しして、国連決議1776に「(テロの)海上阻止活動を含む、ISAF(国際治安支援部隊)と『不朽の自由作戦』(OEF)連合への多くの国の貢献に謝意を表明」する文言が本文ではなく前文に挿入した。「謝意を表明」だけで安保理の承認を得たわけでないが、与党にしたら国連安保理の「お墨付き」を得たというのだろう。日米合作のヤラセみたいなものだ。海自が参加するOEFを直接承認する安保理決議は未だなく、アメリカを中心にしたいくつかの国の作戦だ。このOEFの作戦を支援する国内法がテロ特措法というわけで、活動の柱は主に二つ。①海上を通過するテロリストの活動を封じる海上阻止作戦、②インド洋上での外国艦船への海上補給活動である。すでに6年経過するが、①の「海上阻止作戦」でこれまでテロらしい者を拘束したのは7件だけで、それも「アルカイダへの関与の疑い」というだけで「摘発はゼロ」という説もある。②の補給活動はといえば、当初月平均約4万キロリットルの目標が現在の実績は20分の1の約2000キロリットルと落ち込んでいる。07年は最近まで1万1千キロリットルにすぎない。インド洋に自衛隊の艦船を浮かべていることに意義がある程度の活動だ。そのうえさまざまな疑惑が出ているのだ。海自がどこの国のなんという製油所から、何のための燃料を購入しているのか。価格はいくらか、日本の企業や商社は関連しているのか、そしてどこの国の艦船に補給し、それがどこでどう使われているのか、などは全く闇なのだ。防衛省も屁理屈を並べて絶対に明らかにしない。前にも紹介したが、テロ特措法はアフガニスタン支援に限定した法律だが、イラク作戦向けの米空母キティホークに補給したことはすでに明らかになっている。そして一説には、自衛隊が購入する油はペルシャ湾の産油国バーレーンで、ここには、米大手の石油会社があり、ブッシュ米政権下でイラク戦争を推進するあの強面の女史、ライス国務長官が役員に名を連ねる企業もあるという。要するに米政権中枢と深い関係の製油所が生産した油を、自衛隊が日本の金で買い、インド洋まで運んでタダで米艦船などに給油しているのではないかという疑惑である。それが真実だったら、「国際貢献」の名のもとに、日本のお金で石油利権を得ているのはブッシュ米政権の中枢だということになる。安倍前首相は「職を賭して」でも給油活動を続けると言って直後に政権を放り出した。それほど重要なら、なおさら給油をめぐる疑惑に対して国民の誰もが「なるほど」とわかるような説明責任を福田内閣は果たすべきだろう。自衛隊が海外で戦争を支援する活動は憲法9条に反していることははっきりしているのだから、テロ特措法延長も新法もやめるべきである。

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2007年10月 7日 (日)

ミャンマー・軍事政権は怖いねえ

ミャンマーってどこにある国?元のビルマなのだ。9月末から一気に有名になってきた。人口は約5千万人。国民の90%が仏教徒といわれる国でコワーイ軍事政権が、ガソリンなど燃料費を4倍5倍にも値上げしたことをきっかけに国民の怒りが爆発。各地で1988年以来と言う大規模な抗議デモに発展した。これを軍事政権は武力で非暴力の僧侶や市民に立ち向かった。街頭で取材中の日本人記者も1メートルという至近距離から銃撃され一発で即死した。銃撃で倒れた瞬間の映像が何度も放映され、新聞でも日本人記者の仰向けに倒れた写真はショッキングだった。この国では仏教徒が多いだけに僧侶は穏健で住民の信頼も厚かったようだ。その僧侶がデモに加わったことで、軍事政権は脅威を感じたのだろう。それで多数の寺院を襲い僧侶を射殺したり、拘束している。政権側の発表では死亡した僧侶は10人と発表しているが、民主化組織などによると実際はその20倍だとも言われる。6百人あるいは1000人近いとも言われる僧侶が拘束されたようだ。一部の軍人幹部らの豪勢な暮らしに反し、一般の国民の生活は悪化し、そのうえ燃料費を何倍にも値上げする状況に、なにも武器をもたず、意思表明するだけのデモに武力弾圧するという、これこそ軍事政権の姿だ。武力の前に無力な市民や僧侶は恐れ、デモも沈静化したようだが、それで決して国民の不満は解消していないと思う。1988年学生デモと民主化運動が高まり、この時、国軍がクーデターを起こし推定1000人以上を射殺した。それ以来ずっと軍事政権が続いている国だ。そのとき軍事政権は総選挙をやると公約して1990年に実施した。その総選挙で民主化運動の指導者アウン・サン・スー・チーさんらの国民民主連盟(NLD)が80%以上の議席を占めたが、軍事政権はこの総選挙結果を拒否したというのだから、民主主義のひとかけらもない無法な国と言ってもいい。そしてスー・チーさんは断続的に自宅軟禁したままだ。03年に軍事政権は、「憲法の基本原則」をまとめる「国民会議」の開催や、総選挙を実施したが、驚くべきは「憲法の基本原則」は、軍の指導的役割を保障し、正副大統領の3人のうち1人は軍が選出、議会定数の4分の1は軍が任命するという、軍事優先の「国民会議」なのだ。国営テレビは軍の宣伝機関と化し、市民らの情報がインターネットを通じて世界に発信されるのを恐れ、ネット網が遮断されたとも言われる。しかし、世界からの抗議や批判は高まりつつある。国連も「自制」を求める動きをしている。ミャンマーに影響力をもつ中国、ASEAN,インド、日本などの外交努力による対応が注目されている。

それにしても、軍隊と言うのは時の政権が危機になると武力で国民を弾圧するのは歴史の教訓だ。そういう点で想起するのは日本の自衛隊だって情報保全部隊というスパイ部隊が、実は日本国民の消費税増税反対とか春闘とか、年金制度の改悪反対の運動にまでスパイを送り込み、政党や労組、民主的団体やサークルまで監視していたという内部告発があったことだ。(本ブログ6月8、9日付け)「軍隊は国民を守るもの」と信じ込むとコワイことになると示したのがミャンマーの事態でなかろうか。

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2007年10月 6日 (土)

生保業界ネコババ910億円

日本の生命保険会社24社が2001年~5年までの間に、ナント、910億円も不払いがあったことがわかった、日本生命、第一生命、明治安田生命、住友生命の大手4社で72万件、596億円もある。しかしまだ件数や金額が増える可能性があるという。昨日のテレビ画像はまたしても幹部のお詫び会見で頭をさげる画像だった。主な不払いは三大疾病と言われる、がん、脳卒中、心筋梗塞の場合に給付金と別に一時金が出るという契約になっているのに、がんで入院給付金を請求した契約者に対し、一時金請求案内をせず、知らなかった契約者はもらっていなかったことになる。もう一つは、「通院保障特約」というもので、入院前後に通院した場合に支払われるものだが、これも、「もらえますから請求してください」という案内をせずに、いわばネコババしていたものだ。年金とおなじで「申請主義」「請求主義」にしているからだ。契約者が知らずして「請求」しなかったら「受給の意志がない」とみなされ、ほうかむりして支払わなかったのだ。ことし4月に中間報告を出したが、総額はその時の3.7倍に膨れ上がっているわけだ。だいたい保険の加入の際には、「これもある」、「あれもある」と特約をつけて契約をしながら、いざ、入院や通院すると契約者から請求がないものには支払わない。その案内もしないというのは契約違反だ。所轄の金融担当大臣も「問題は大きい。保険会社にあるまじきことが起こっている」として、精査の上必要な場合は行政処分も示唆した。それでも業界「みんなで渡ればこわくない」とばかりに、一社たりとも経営責任をとってトップ交代するわけでもなく、頭をさげるだけで「完了」とする。

第一生命は今日の主要紙に一面全面広告を出し、一応「深くお詫び」とは書いているが、なぜこうしたずさんなことになっていたのかという経過などは抜きで、「第一生命から、3つのご安心をお届けいたします」なんて、反省よりも、いかにも新しいサービスを「売り」にしたようなコマーシャルだ。これからは加入者もしっかりと契約時の内容を把握し、書類はきちんと保管しないといつまた再発するかもしれないですね。近年、国による相次ぐ医療制度の改悪につけこみ、生保業界は将来不安をあおって、あの手この手で契約をすすめる競争は激しい。ダイレクトメールやCMの垂れ流しで、加入者増やしの激しい攻勢がつづき、「契約をとりさえすれば、フォローは二の次」ではなんのための保険かわからない。ほんとうに契約者保護の視点が守られるかどうかしっかり監視しないと損をすることになる。年金と同じできちんと契約書や領収書など証拠書類は保管し、いざという時はしっかり確認することなどをお勧めする。老婆心ながら…。

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2007年10月 5日 (金)

「若者に希望」「お年寄りに安心」というけれど…

「若者が明日への希望が持てる国」「お年寄りが安心できる国」を標榜する福田首相の所信表明演説を受けて、各党の代表質問がはじまった。国会論戦ではいちばん正面から対決できるのは、小政党であっても共産党の質問が何と言っても歯切れがいい。昨日の衆院で志位和夫委員長の質問もその的を得た内容、研ぎ澄まされた論戦は迫力があった。志位氏は25分という持ち時間のなかで、沖縄戦歴史教科書問題、非正規雇用の規制を求める問題、社会保障予算の抑制路線、テロ特措法、北朝鮮問題、財源確保など多岐に渡って質問した。志位氏は首相の所信表明演説で「構造改革が成果をおさめ」、「改革の継続と成長をすすめる」と述べたことを批判し、大企業はバブル期を上回る空前の利益を上げているのに、しかしサラリーマンの平均給与は9年連続して減り続けている(本ブログ9月28日付け参照)と指摘。「この背景には、労働法制の規制緩和による派遣、請負、パートなどの拡大がある」と批判。特に若者を中心に急増していること、人間としての尊厳を否定し、モノのように使い捨てる労働の実体を述べ、「『若者が明日への希望がもてる国』をつくるというなら、労働法制の規制緩和路線を根本から見直し、非正規雇用の規制にふみだすべきではありませんか」「なかでも日雇い派遣をなくし、安定した仕事の保障」「ワーキングプア(働く貧困層)の実態調査を緊急に行うべき」と質した。つづけて「総理は、『お年寄りが安心できる国』をつくるともいっています。それならばうかいがいたい」として、国民健康保険が高すぎて払えず、滞納している世帯は480万世帯、加入世帯の2割もあること、資格証明証におきかえ、病院にも行けず、重症化、死亡する事件が全国で続発している」ことなど訴え、「金がなければ死ねといわんばかりの冷酷無情な政治」を告発。また、

北九州市

などの生活保護の申請さえ受付けない「水際作戦」や餓死者を出す実態がありながら、社会保障予算を削減する計画を追及、高齢者医療費負担増の凍結や障害者自立支援法の見直しも、一時しのぎの見直しでなく、社会保障予算の削減路線を転換せよ」と、弱者の立場に立った論戦を展開したのはインパクトがあった。これにたいし福田首相の答弁は、「改革の方向性は変えない」と路線転換について拒否、派遣労働法制については、「日雇い派遣を含めて見直しの検討を開始している」というだけで、実態調査についてもふれずじまい。高齢者問題でも、「障害者、お年寄りなどの状況に十分配慮する」としながらも、「自立と共生」とか「給付の合理化、効率化」をいうだけで、予算の削減路線はすすめる姿勢だけだ。ほかの歴史教科書、テロ特措法、北朝鮮問題、財源問題などいずれも志位氏の質問は具体的で的確だった。だが、おそらく官僚が書いたであろう福田首相の答弁はまったく正面から答えないものだった。参院で野党が多数になったなかで首相は、「野党の意見にも耳を傾ける」と言いながら、その基本姿勢は、これまでの小泉、安倍路線を引き継ぐものであることがはっきりしただけだった。自公路線にノーの審判が下った参院選の「反省」はどこにも見られない。これでは「若者に希望」も「お年寄りに安心」も生まれないと断言しておこう。

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2007年10月 4日 (木)

また、悪徳商法で巨額の被害!

 「円天」とかいう聞いたこともなかった悪質商法に捜索の手が入った。「エル・アンド・ジー(L&G)」という健康関連商品販売会社が会員約5万人から1千億円もの被害を出すと言う詐欺被害ということだ。「10万円出資すれば年利36%で利息が入る」とか、「使っても元金は減らない」と、出資額と同額の「円天」という独自の「金券」ともいうべきサービスポイントを発行し、L&Gが経営する「円天市場」で買い物が自由だと甘い誘い言葉で出資させる。10万円で年利3万6千円なんて夢物語のような話だ。「老後が楽に暮らせる」と蓄えた金を1000万円も出した人もいると言う。配当をもらった人は他の人をさそってどんどん出資させる。被害にあった人には申し訳ないが、こんなとてつもない儲け話はたいてい早晩破たんすることはミエミエなのだから、騙された方も悪いという論法もなくはない。たしかに、「甘い話ほど危ないものはない」ということで、しっかりとガードし悪徳商法を見抜く目を養うことはいうまでもない。しかし、ほとんど毎年のように巧妙にあの手この手で巨額詐欺商法が続発している。ここ数年でも「平成電電」「近未来通信」「リッチランド」などがあった。今回のL&Gの会長と言う人は、マルチ商法業界では知られた人物だったらしい。マルチ商法の「元祖」ともいうべき人物だという。いわば設立当初から怪しげだったのだ。だから、L&Gは同社関連のNPO法人を立ち上げ、顧問として元警視総監の名前を連ねるとか、有名歌手を呼んでの催しなど被害者をわなに引きずりこむ手口を使っていた。こういう悪徳業者を生み出さない規制を強化しないことには、次々と似たようなことが生まれてくる。悪徳商法を生み出さず、締め出す法律が必要だろうし、監督官庁がしっかり監視しないことには再発は防げないだろう。行政が行っている消費生活センターなどに一件でも怪しげな商法まがいの相談があればすぐに対応するなど、被害が拡大しないうちに素早く手をうってほしいものだ。ところが、この消費税生活センターさえも、窓口を縮小しようとしているのが現実なのだから悲しい。

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2007年10月 2日 (火)

沖縄11万人の怒りは国を動かすか?

9月29日(土)に沖縄で、高校の教科書検定で第二次大戦末期の沖縄の『集団自決』に「日本軍の関与」が削除・修正された問題に抗議する県民大会が行われた。06年度の高校の日本史教科書の検定で、1945年の沖縄戦の「集団自決」について、「日本軍に強いられた」などの表現が削除され修正されたことに対する沖縄県民の怒りが爆発し、沖縄復帰後で最大規模となる11万人が宜野湾市の海浜公園を埋め尽くした。沖縄の各島々から、独自の集会を開いた先島諸島以外のすべての市町村長、知事も県議会議長(大会実行委員長)も、すべての政党代表も壇上に並んだ。主催者の予想をはるかに超える11万人も集まった。かつて、95年の米兵による少女暴行事件に抗議する集会が8万5千人集まったが今回はそれを凌ぐ大集会になった。沖縄県民の10人に1人が一箇所に心を一つに集ったのだからすごいことだと感動した。1945年3月から4月、渡嘉敷島、座間味島、伊江島などの島々で、アメリカ軍の砲撃が激しくなるにつけ、住民は山中に逃げると日本軍は、「敵に捕まるくらいなら自決せよ」と手榴弾2個づつ配り、一発は敵に、一発は自決を迫った。家族や親族が円陣を組んで「天皇陛下万歳」の合図とともに、手榴弾で自爆するなど集団自決が強要された。そういう証言が幾つもあるのに、「日本軍の命令、誘導、指示はなかった」として、教科書から削除した。まさに安倍前首相の好みだった「戦後レジームからの脱却」「教育の再生」のもとに、歴史を歪める検定をしたわけだ。

県大会で集団自決の体験者らの報告があった。「沖縄戦の際、渡嘉敷島で『集団自決』の現場にいた吉川嘉勝さん(68歳)は、集団自決が起きたのは日本軍がいた島だけだった、と指摘。その上で『日本軍の関与がなければあのような惨事はおこらなかった、と結論づける事実は山積している』と訴えた」(「朝日」30日付け)。渡嘉敷村教育委員長を務める吉川さんはまた、「このままでは、あの侵略戦争の時代がまた来ないとも限らない。子や孫の代が危ないと感じるのは私だけでしょうか。『集団自決』を『美しい死』とするのでなく、惨事をありのまま伝える教科書を」(しんぶん赤旗30日付)と求めた。こうして渡嘉敷島で約300人、座間味島で130人、慶留間島で数十人、読谷村・チビチリガマで約80人が命を絶ったという。だが未だに全体数はわからないらしい。「自国民を守るはずの日本軍が戦争遂行のため住民を動員し、肉親同士を殺し合わせた、戦争の非人間的本質をあらわしたもの」(大会に出席した共産党市田忠義書記局長の会見)である。この本質的問題は沖縄だけのことではない。事は高校の教科書で史実を歪曲することなのだから日本全体の問題である。県大会の翌日の主要全国紙も大きく報道した。無視したのは「産経」だった。しかし、11万人の大会参加者の怒りの声は、歴史教科書を書き換えようとする勢力に大きな打撃を与えたようである。さすがに無視できないと見たのか、今日あたりからの報道では、文部科学省でも教科書検定の見直しなどを言い出したようだ。教科書会社も前向きの対応をするようだが、どこまで、どのような対応をするのかはこれからの問題だ。

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2007年10月 1日 (月)

郵政民営化・国民に痛み、地方は切り捨て

小泉元首相が「改革の本丸は郵政民営化だ」として、05年に国会でごり押し参議院で否決されるや衆議院を解散して「郵政民営化選挙」と称して、大量の小泉チルドレンを当選させて強行採決した。小泉元首相や竹中平蔵郵政民営化大臣(当時)は『国民の利便に障害を生じないようにする』と公約した。竹中氏は郵政民営化だけを目指して内閣に入ったようで法案が通過するとサッサと議員を辞めてしまった。民営化は今日から始動するが、民営化に向けた準備のなかでもさまざまなサービス低下が早くも始まっている。新会社は日本郵政株式会社の下に、郵便局株式会社、郵便事業株式会社、株式会社ゆうちょ銀行、同じくかんぽ生命保険の4社に分割された。そしてそれぞれの会社の首脳部にはトヨタ自動車、イトーヨーカ堂、三菱商事、東京海上日動など大企業の経営陣から人が送り込まれ、文字通り、利潤追求が第一の経営体となった。なかでも全国民的に利用する根幹となるのが郵便配達のサービスである。集配局の2割以上にあたる1048局を無集配局に格下げし、特に山間地や過疎地では地域と集配局が遠くなり、遅配や誤配が増えている。不在郵便物の受け取りも支障をきたしている。新聞配達がない地域では郵送に頼っていたが、これがどこでも今までは午前中の早い時間に届いたものが午後3時4時になったとか、日祝日が続くと三日分の新聞が一度に配達されるという弊害も始まっている。今まで郵便配達員に依頼していた振込みなどが別会社になったのでできないという過疎地の独居老人の嘆き声などが噴きあがっている。貯金分野でも送金手数料が今日から銀行並みに大幅値上げになるし、ATM(現金自動預払機)は今まで時間外や休日は手数料が無料だったが今日からは引き出しも預け入れも手数料を負担しなければならない。しかもATMそのものが使用の少ないところは撤去されすでに全国で600台以上がなくなっているという。テレビでみたが、過疎地のムラが合併して旧役場が支所になりムラで唯一のATMを撤去されない対策として、支所の人が一日に何回か預け入れと引き出しを行い、使用頻度を高めているという笑えない笑い話もおきている。一方で、元本割れリスクもある投資信託の販売を強化すると言う。ほかにも電信払い込みや、サークルなどの会費集めに便利だった郵便振り替えの手数料なども軒並み大幅値上げだ。そんなわけで国民になにもメリットがなく負担が増える一方で、将来はゆうちょ銀行、かんぽ生命、日本郵政は株式市場に上場するという。そして資本家は大株主になって配当を受ける仕組みに変えるだろう。これがコイズミ「構造改革」の本領発揮というところだろう。国民には『痛み』を、大資本家には儲けを分配するものでしかない。「サービス低下はない」という公約はウソっぱちなのだ。過疎地は切り捨てられ、ますます地方の格差が広がるという悪法に賛成したのは自公だった。次の総選挙でもキッパリと審判を下す必要がある。

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