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2007年12月28日 (金)

沖縄県民の心を踏みにじった者たち

太平洋戦争末期に沖縄が戦火に埋め尽くされたとき、住民を巻き込んで集団自決が起きた。「強制集団死」という表現もある。米軍には絶対に投稿しない、捕虜にはなるな、あらかじめ手榴弾を配られ、いざという時は自決せよと島ぐるみで迫られていた。このことが「日本軍に『集団自決』を強いられた」という表現で、これまでの高校の歴史教科書でも長年使用されていたし、削除を求められたことは一度もなかった。それが07年3月の高校歴史教科書で突然、「軍の強制はなかった」と削除された。これに対し沖縄では島ぐるみの怒りが爆発し、県内すべての自治体で教科書検定の撤回を求める決議が行われ、9月末には11万越す県民が一堂に会し、怒りの意思表示をしたのだった。それで、文科省も教科書会社から訂正申請があれば検討すると答えた。ところが文科省は、先日教科書会社6社から出ていた訂正申請を承認した。それによれば、「軍の強制」ではなく「関与」であったとしたのだ。「関与」とは、集団自決を止めさせるための関与もあれば、強制する関与もある。どのように関与したかが問題なのに、あくまでも「軍の強制」は認めないとした。これはまさに沖縄の心を軍靴で踏みにじるようなものだ。この集団自決が起こったのは沖縄である。そこに住むジイババや流れを組む家族の絆がある。その方たちが歴史の真実を一番よく知っているであろう。だからこそ、「軍の強制」を削除されたことに怒り、「歴史を歪めるな」と島ぐるみのたたかいになったのだ。もし本当に「軍の強制」がなかったのだったら、60年以上も経ったこの時代に県民のほぼ10人余に一人というほどの11万もの島民が一箇所に集まるだろうか。そして今でも現地には生き証人がいる。だいたい文科省の教科用図書検定審議会の調査官が現地に行って長老に聞くなどの調査の一つもしたのか聞きたい。おそらく国会の中の資料程度を見て、「直接的な軍の命令は確認できない」という立場で教科書会社に再申請させたのだ。そして「軍の関与」というような玉虫色で誤魔化そうとしたのだろう。「軍の強制」なしに愛する家族を手にかけて殺しあう、手榴弾を炸裂させるようなことが起こりうるだろうか。教科書改訂派の連中はこの無謀な死を、自主的な日本軍への魂を捧げた死とか、「天皇陛下万歳」と進んで自害した死とでも言いたいのだろう。歴史を改ざんする者たち、戦争の歴史に反省しない輩は未来をも歪めるだろう。教科書会社が11月の最初の訂正申請があったのを、わざわざ修正させてまで「強制」記述を削除させた文科省。まったく意図的としかいいようのない仕打ちである。それを曲がりなりにも「教科書問題にケリ」とするマスコミ報道の浅はかさも指摘しておこう。

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2007年12月26日 (水)

グッドウィルが事業停止の処分になる

日雇い派遣大手のグッドウィルに対し厚労省は事業停止命令を出す方針を固めたことが先週報道された。労働者派遣法で禁止されている港湾運送業務への派遣や、派遣先企業を経由してさらに別の会社に労働者を派遣する違法な二重派遣などが複数の事業所で、厚労省の調査により判明した。そのためにグッドウィルは来年1月8日までに弁明書を提出したあとに処分が決まるそうである。737事業所のうち89事業所が4ヶ月、それ以外の事業所が二ヵ月の停止期間となるという。グッドウィルグループで主要な事業は介護サービス大手のコムスンだったが、これも不正行為で処分をうけコムスンを手放した。もう一つの柱であった人材派遣事業でも今度のような処分である。ですからあの折口雅博グループ会長をはじめ経営陣の責任は大きい。よほど曰くつきの経営者なのだろう。そのなかでも日雇い派遣事業とは、派遣のなかでももっともひどい条件である。仕事の紹介でもいくつかあって選べるという条件ではなく、集合場所と時間だけが指定される。事業所名や仕事内容などもほとんど不明だという。集合場所はおおむね駅前が多い。そこへ数百人、千人単位で集められ、バスやトラックで派遣先へ運ばれる。時には大型のトラックでそれも幌とかじゃなく保冷や冷凍庫みたいなトラックで運ばれることもあるという。人間ではなくモノ扱いだ。これは道路交通法違反であるからさすがにおおっぴらではなさそうだ。そして下ろされた場所が仕事先。給与は、派遣先企業から一人当たり時給千二百円もらって、派遣労働者には800円前後しか渡さない。400円前後ピンハネ。だいたいピンハネ率は30数%らしい。もちろん、集合場所までの交通費は出ない、社会保険や年金保険などはもちろんなし。働き場所の安全面や衛生面なんて配慮は全然なし。そんな劣悪な条件でなぜ日雇いを続けるのか。日払いの日銭が魅力というか、それなくして日々の生活が成り立たないのだ。だから今回の処分についても日雇い派遣労働者は「違法をただす処分なら歓迎だが、この処分でグッドウィルの派遣労働者の仕事がなくなるのであれば困る」という声も出る。しかし、非人間的な労働や生活の実態は常に告発し、政治が解決へふみだすべきである。犯罪的とも言える小泉「改革」による負の遺産のなかで、労働法制の規制緩和で働くルールを滅茶苦茶にしてしまったことがいま現実となって現れている。だから政治の力で根本的見直しが必要だ。

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2007年12月25日 (火)

インド洋給油の調達は伊藤忠商事など2社

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海上自衛隊がインド洋の無料ガソリンスタンドみたいな活動で、その給油燃料がどこの国の製油所で製造されたか…これは国会でも野党側がいくら公表を求めても防衛省は明らかにしていない。しかし、今日の「しんぶん赤旗」によれば、調達した商社が判明した。それによると、大手総合商社の伊藤忠商事(大阪市)と燃料関連商社の旭日通産(横浜市)の2社だということが「関係者の証言で明らかに」(赤旗)なったという。また、「関係者は、両者が調達先であることを認め『最初からずっと』独占受注しているとのべました」(同)6年間で約49万キロリットル、金額にして225億円の税金が投入されたが、それが競争入札でなく随意契約で2社が独占してきたわけだ。だいたい随意契約は、防衛省前事務次官の守屋武昌容疑者と軍需商社山田洋行との関係にもあるように、その不透明性は「汚職」の温床にもなってきた。一般競争入札による契約企業は2社のほかにカメイ(仙台市)中川物産(名古屋市)があるが、この2社は「関係ない」と否定し、旭日通産は「詳細はお答えできない」と言い、伊藤忠は「契約の守秘義務がある」と回答を避けたと同紙は報道した。伊藤忠は自民党に04年は1700万円、05、06年には各1800万円も政治献金し、防衛省幹部五人の天下りも受けているというからかなり収益をあげたのだろう。調達する商社はやはり日本の商社であったわけだが、問題の燃料はどこの国の製油所から購入しているのかだ。調達した商社は日本であってもまさか日本で給油して遠いインド洋まで運ぶということはあるのだろうか。素人にはわからな~い。補給活動している地域はペルシャ湾からインド洋へ出たところが中心。ペルシャ湾岸にはクエートやバーレーンなど産油国が多い。そこらへんの国の製油所から日本商社が調達して燃料を積むとみるのが自然だろう。以前にある週刊誌が書いたが、米ブッシュ政権の中枢にいるライス国務長官が役員に名を連ねるアメリカ系製油会社がバーレーンにあって、そこから燃料を買っているのでは…というものだった。アメリカ系製油所から日本の金で買って、それをインド洋で米軍に無料で補給する構図って馬鹿らしいよね。しかし、なんでもアメリカいいなりだからそんなことも平気で行われてきたのかも知れない。とにかくいろいろ調べたが、どこで油を購入してきたかがわからん。世論的には、給油継続を望む声よりも中止の声の方が多数派になってきた今日この頃、きっぱりやめて急騰している日本国内にこそ安いガソリンや灯油を補給しろって言いたい。

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2007年12月24日 (月)

薬害肝炎・全員一律救済へ超党派で議員立法を

昨日、都大路を走る全国高校駅伝をテレビ観戦していたら、突如ニュース速報のテロップが流れた。「薬害肝炎で被害者全員救済へ議員立法を決断、福田首相」とか正確かどうか忘れたが、そういう類のニュース速報であった。20日の政府の和解案が「被害者を線引きして切り捨てるもの」と決裂の方向であったからいささかびっくりしたが、しかし、冷酷非情な福田内閣のやり方に全国の世論が大いに燃え広がるだろうと認識していただけに、やはり素早く手を打ってきたんだなとも思った。この時点では詳しく分からなかったが、ともかく「大きな一歩前進」には違いないと確信した。議員立法で法律にするというのだから、問題はこれからだ。原告の女性らが語るように、「これまで政治に翻弄されたので、本当にうまくいくか不安の方が大きい」「きょうの首相会見で一歩扉のなかへ入れた」「まだ第一歩、やっと扉が開いたところです」とそれぞれ半信半疑というところだ。弁護団も「国が責任にどう言及するか、最も大きな関心を持って望みたい」と語る。これから与野党の議員らで協議し立法化へ動くことになるが、ほんとうに原告たちが望んでいるように、国と製薬会社の責任を明らかにし、そのうえで補償として原告や被害者の方が望む全員一律救済を実現するべきだ。そして、年内あるいは年明け早々にも一国も早く超党派で実現するべきだ。長期にわたってインターフェロン治療やさまざまな症状に苦しみながら、たたかいつづけてきた原告たちの労苦は計り知れないのだから、一日も早く今度こそは後戻りして被害者をがっかりさせないようにしてほしいものだとひたすら祈る。だが、「血液製剤製造時からの行政責任も認めるのか」とのメディアの質問には「そのことは司法の判断も分かれている。立法過程で明らかにしなければならない」というだけ。「法案に国の責任を明記するのかどうか」については、「立法する方に任せたい」と述べた。舛添大臣も「国の責任問題などの具体的なことは今後つめる」とあいまいである。はたして文言はどう落ち着くのか。また、法務省や厚労省の事務方官僚たちの巻き返しもあるだろう。だからこそ首相の政治決断が求められたのだ。メディアは「(内閣)支持率ダウンで決断」という書き方もある。確かにそれはそうかも知れない。しかし、人の命の重さはそういうことを言っている場合じゃない。なによりも責任の在りかと全員救済こそ急ぐと思う。与野党とも焦眉の緊急課題として取り組むべきだ。

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2007年12月22日 (土)

原油高騰でも米軍には税金つぎこみ、国民には無策

旧テロ特措法の期限切れでインド洋に派遣していた海上自衛隊は現在のところは帰国している。福田内閣は新しい法律を作って引き続き米軍などへ油の補給のため国会まで延長して画策している。これまで2001年から07年まで6年間で旧テロ特措法のもとで海上自衛隊が給油活動を続けてきた。その総量は艦船用燃料49万キロリットル、約224億円、艦艇搭載ヘリコプター用燃料990キロリットル約5800万円、水が約768万円である。もちろん、これ以外に自衛隊員の人件費や手当など含めると総額は600億円近くになる。問題なのは原油高騰で給油活動における燃料単価もインド洋だからといってもどんどん上がっているのである。昨日の国会、経済産業委員会で吉井英勝衆院議員(共)が質している。それによると、2001年当時は1キロリットル当り3、7万円だったのが、04年は4.6万円、05年に7.2万円、そして07年は8.8万円と2.4倍にも値上がりしていた。吉井議員は「2001年当時キロリッター当たり3.7万円であったのが今年は8万8千円と2.4倍に増えたわけですが、それは全部、米軍にただでやるわけですから、税金でみているわけですよ。米軍には油価が上がっても、全部見ているんだけれども、ではそれに見合う分を、運送業者や漁に出る漁業の油もみんな大変になっているわけですから、それを補助金の形とか、(油の)暫定税率をゼロにするとかして国民を守る立場に政府が立ちきることが大事だ」と要求した。全くその通りだ。米軍の給油にはポンと税金でつぎ込み、国民向けにはなんの補助もしないなんて通用するか。ガソリン類は石油関連税としてリッター当たり53円余の税があり、その上に消費税もかかる2重の税金だ。最近の原油価格の高騰は投機資金が暴れていることによると言われる。だからせめてそれが納まるまでの間だけでも暫定税率をゼロにすることで値下げする対策を講じて当然だ。しかし甘利経産大臣の答弁は「ご指摘の思いはわかるが担当大臣としては難しい」とやる気のなさを見せた。運送・農漁業をはじめガソリンや灯油を大量に使うところでは、リッター当たり1円上がるだけも利益を吐き出す、もうほとんど利益がないのだ。こんな緊急事態に国民があえいでいるのに、米軍には全額を税金で補償し、国民には涙金も出さない福田内閣は冷酷無比な内閣だ。各種メディアの世論調査でも自衛隊の給油活動の継続よりも中止を求める声の方が多数派になっているのに、給油法のためだけで国会まで延長する福田内閣とはなんというトンマというかKY(空気が読めない)な内閣だ。年金や薬害肝炎など国内の重要問題ではオトボケ首相。ことアメリカへの給油では執念をもつ。もういったいどこの国の首相なんや???

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2007年12月21日 (金)

薬害肝炎訴訟原告団にエールを

 薬害肝炎訴訟で原告団が望んでいた全員一律救済を国は無慈悲に拒否した。「和解という最後の山に登る途中で、握っていた手を離された」と原告団代表が悔しさを滲ませて語る姿には涙腺が切れる。投与時期によって国に責任があるかどうかと線引きする、それも各地の裁判の判決の中で一番短い期間のものを国の責任とするという道理のなさ。国が承認し、製薬企業が製造・販売した危険な血液によって被害者となったのだから、どの期間の分が正しくて、どの期間の分が悪いというようなものと違う。被害者のほうを札束でたたくように、8億から30億にして「事実上の全員救済だ」と舛添厚労相は胸を張った。しかし、それは国の責任を認めての金額ではなく「訴訟活動などへの支援」という名目なのだからひどい。しかも解決の仕方は原告団の責任で行えというのだから卑劣である。いわば「30億ですべての被害者を救済できる、どのようにするかは勝手にせよ。これでおしまいよ」というものだ。これでは原告も語っているように、「国に、すべての被害者の責任を認めてという意味をこめて全員一律救済をと言ってきた。金額をいくら積んでも線引きを譲らない限り受け入れられない」と和解「修正」案を否決したわけだ。C型肝炎を抱えながら頑張っている被害者たちのことを考えれば一日一刻を争って解決するべき問題なのに、責任のあり方を線引きにこだわる福田内閣には血も涙もないと言いたい。あくまでも製薬企業を守るのか。また、「全面解決を図る」「年内に決着させる」などと息巻いていた舛添厚労相は、年金問題と言い、肝炎問題と言い、もう厚生労働大臣としては失格だから辞任せよと言いたい。原告団がいる部屋のとなりで記者会見して原告団と会わないようにコソコソと逃げる姿がテレビでも放映されたがみっともない姿だ。反面「一律救済へ絆強くくじけないでがんばる」という原告団。またこれから長いたたかいがつづく。「がんばれ原告団」エールを送りたい。同時にこんな福田内閣に幻滅だ。もう支持率は近々にも30%を切ると予告しておこう。

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2007年12月20日 (木)

1年ぶりの同窓生通信を発行した

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当ブログの表題は「同級生通信『はしらまつ』編集室」であるが、その通信「はしらまつ」は、一昨年まで年二回刊だったが、昨年と今年は年一回版になってしまったが、去年12月発行から1年経つので、何とかA4版カラー8ページものを発行し、昨日郵送した。1990年に創刊して18年で39号だ。それなりの応援の反応に励まされて発行を続けてきたが、六十路の後半ともなれば、いろいろ事情があってか、なかなか原稿が集まらないから苦労する。そんな中でも元気者の同級生がいて、退職後、日本列島を車で野営しながら時間を気にせず一人旅をしている。その彼から「時間を気にせずきままに一人旅」と題して4ページを埋めてくれたから助かった。北海道は二回に分けて43日間、広島、島根、鳥取を8日間、屋久島から九州縦断と四国を22日間、東北地方を28日間の分と21枚の写真を添えたものだから大変カラフルになったし、編集も彼がしてくれたものをCDでもらったから楽チンである。クラスの登山家といわれるほど山好きで日本の名山を殆ど走破しているが、この年になっても時間(体力)と勝負しながらもう少し夢を追って行きたいというから敬服する。(写真はその一つ、屋久島の千尋の滝と大岸壁)

ほかにもおそまきながら「初孫ができました」となんともいえない可愛い写真つきで喜びを語る男性、老化現象にも負けず、犬に引っ張られ時々こけることもあるという女性は趣味の陶芸とちぎり絵の写真、また「大津絵」の得意な女性が今回も4枚の新作を老々介護の合間を縫って書いてくれたものなどが紙面を賑わした。編集長は例によってぼやきというか、つぶやきというか、要するに今年ほど「怒」にドが付くほど「ド怒り」な年はなかったから、後期高齢者医療制度を叱るとか、宙に浮いた年金や防衛省の税金ネコババ事件、憲法改変の一里塚である国民投票法や、格差と貧困の拡大など今年の「怒」のオンパレードを訴えた。郵送の切手は仲間が折にふれて送ってくれるから、編集長は趣味も兼ねて編集し、読者は38人だからプリンターでエッチラ、オッチラ印刷して完成。まあ、PCインク代を多少負担するだけで、同級生諸氏へのせめてものミニコミ紙になればと思っている。これで今年の分の肩の荷がおりた。なお、はじめに紹介した「時間を気にせずきままに一人旅」の作者はブログをやっているので、このブログの左欄外の一番下の方にはしらまつ」のなかまのブログと書いているところをクリックするとパッとリンクします。大量の旅の写真がいっぱい。応援してね。

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2007年12月19日 (水)

ミサイル迎撃実験成功で喜こぶべきか

 防衛庁汚職がはびこり、守屋前事務次官が再逮捕され、水増し請求の疑惑など全防衛省規模で捜査が入っている時だと言うのに、石破防衛相はすこぶるご機嫌そうにテレビ画面に出てきた。その理由はハワイ沖で行われた海自のイージス艦から海上配備型迎撃ミサイル(SM3)の発射実験が成功したからだというのである。石破防衛相は例の独特のイヤミっぽい語り口ながら、「成功はきわめて意義深い」と笑いをかみ殺すようにしながらもうれしそうであった。北朝鮮からの核・弾道ミサイルに対応することを理由にSM3の配備を2010年までに前倒ししてすすめる計画だとか。イージス艦「こんごう」をはじめ海上自衛隊佐世保基地や舞鶴、横須賀基地に配備する。また首都圏に配備されている地対空誘導弾パトリオットも近い将来中部、九州地方などにも配備する。今回の成功で弾道ミサイル防衛(BMD)システムの整備に向って進むらしい。だが、おめでたいことかどうかはわからない。今回、「こんごう」から発射したミサイルや、標的になったミサイルを含めて総額は今日一回の実験費用で60億円という。60億円がかかった実験だからそりゃまあ石破防衛相が喜ぶのも無理はない。しかし、そんな高額なな「実験」ができるのは防衛省ぐらいだ。高度100キロ以上の大気圏外まで探知、追尾して標的を打ち落とすのだからゲーム的にもやってる本人たちは楽しかろう。だから実験成功を機にBMD計画全体の配備へ進むわけだが、その総費用は1兆円を大きくこえるという。だいたい防衛装備品くらい価格が怪しいものはない。スーパーの商品のように多数のメーカーの物があるわけではない。ミサイル1発いくらかって言われても知る人は少ない。価格はあってないようなものだろう。1兆円を超えるとなればそこには必ず利権の温床となる存在はまちがいない。およそ軍事費くらい分かりにくいものはない。その多くは膨大な浪費だ。全世界の軍事費を全部平和のために使えば、世界中の飢餓、餓死は救えるし、住居も整うしさまざまな病気も克服できるだろう。それからもう一つは戦略的に日本の上空を飛んで、例えばアメリカの領空へ行くミサイルを落とすことも当然組み込まれる。これはアメリカによる集団的自衛権に道を開くものとなるし、議論を呼ぶ。だから国民からすれば、こんな大金食いの施設をそっくり喜んでばかりも居られないのだ。BMD導入の理由とされた北朝鮮の核・弾道ミサイル問題は、アメリカを含む6カ国協議による外交的努力が進展しつつあるときだけに、慎重で真摯な対応が必要であることは言うまでもない。迎撃実験用の日本の技術はすぐれたもんだと思うが。単純には喜べないよね。

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2007年12月18日 (火)

内閣支持率3ヶ月で不支持が支持を上回る

福田内閣が発足して3ヶ月近くになるが、早くも支持率がつるべ落としのように急落している。そして不支持率が支持を上回る結果になってきた。日経(支持43%、不支持46%、共同通信(支持35.3%、不支持47.6%)ANN調査(支持38.8%、不支持も38.8%)毎日新聞(支持33%、不支持44%)とどの調査も不支持の方が高いか、同率というあんばいだ。これには多分、年金問題で解決の実行力がないものと判断されたのだろう。宙に浮いた年金5000万件のうち4割に当る「1975万件が特定困難だ」との厚労相発言を受けて「公約違反という大げさなものか」とか、「(参院選で)なんと言っていたか、さっと思い出せなかった」なんて、あれほど参院選の最大争点になった問題で当時の安倍内閣が街頭やテレビで何度も発言していた「最後のお一人まで」の公約さえ知らなかったのか。なんと言っていたのかなんて健忘症みたいなことを言うから不信を買うのだ。「各紙調査で内閣支持率急落。年金おとぼけ発言への反発らしい。あわてて陳謝しても手遅れよ」(本日「朝日」夕刊「素粒子」)まさにその通り。首相も官房長官も「おわび」「謝罪」をいい始めたが、年金問題は安倍内閣の時の問題で自分の内閣には関係ねえなんてぐらいにしか思っていないのではないか。そして「党の参院選ビラの表記が悪かった」なんて無責任になすりつけたのだから驚く。大体周囲の大臣もおかしい。舛添厚労大臣なんか、入閣したときは「命がけでやる」なんて大見得切っておいて、いまになって社保庁の事務のズサンさが「あんなにひどいとは思って居なかった」と逃げる始末だ。「命がけでやったが出来ませんでした」と辞任したらどうかと思う。「命がけでやっていないから笑いながらインタビューに答えるのだ。無責任だ。この内閣は各派閥のドンを集めただけあってエラそうな発言も目立つ。官房長官なんか、福田首相を立てる発言ばかりで国民の思いなんか、全く、KY(空気が読めない)な長官である。首相も首相で「アメリカの油」しか頭にない。これほどガソリンや灯油が値上がりしているというのに、それには無策で寝ても覚めても「米国への給油ばかり。今日の「毎日」新聞調査では「インド洋の給油」については、「再開すべきだ」が41%に対し、「このまま中止すべきだ」が50%と多数派になった。また法案が参院で否決されて衆院で3分の2条項を使って再議決するにつけても「支持しない」が57%だ。「支持する」の32%を大きく上回っている。それでも越年国会に持ち込んだ自公の判断は民意を読み違えている。あっさりと「中止」にしてブッシュには「日本の政情が変ったから再開は出来ません」と通告すればいいのだ。給油ぐらいでまさかアメリカが日本に攻め込んでくるわけでもないのに何をそんなにブッシュが怖いのか。ブッシュも米国内では支持率が30%台で福田さんと遜色がない。不人気の似た者同士、ブッシュも福田首相も真剣に油の浪費より地球温暖化対策を考えないと世界からの笑い者になるよって警告しておこう。

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2007年12月17日 (月)

 地球環境問題でも米国と心中するのか、日本は…

 もうこれ以上進めば後戻りはできないところまできている地球温暖化対策は待ったなしの課題だ。そんななかで、地球温暖化対策の新たな枠組みづくりに向けた国連気候変動枠組み条約第13回締約国会議(COP13)が3日から、インドネシア・バリ島のヌサドゥアで180カ国以上が参加して始まり、会議日程を一日延長して15日に終了した。京都議定書の第1約束期間(08~12年)後の枠組みについて正式な交渉開始に合意し、09年の交渉完了までの行程表「バリ・ロードマップ」を描けるかどうかが最大の焦点となっていた。一応、次期枠組みの交渉内容を盛り込んだロードマップ(工程表)を決めて閉幕した。地球的規模の大事な会議であるが、ここでも日本とアメリカへの失望はド外れに高かったようだ。参加国は京都議定書の約束期間(08年~12年)終了後の温暖化対策の新たな枠組みに踏み出すことになるが、「京都」の誕生地である日本は温室効果ガスの排出削減で1990年比6%の削減義務を負っているが、現状は8%排出量を増やしている。欧州連合などが「京都」よりも高い目標で議論ているのに、鴨下一郎環境相は「6%削減も難しい」と発言して失望を与えた。温室効果ガスの世界最大の排出国であるアメリカが削減目標すら批准しないわがままぶり。ですから、会議最終盤の14日には、「COP13、妨害3人組み」と題する意見広告がインドネシアの新聞に掲載された。米国のブッシュ大統領、日本の福田首相、カナダのハーバー首相の3人の顔写真とタイタニック号を思わせる船に三氏が乗り込み、温暖化で氷河が溶けるのを待っているかのような構図の意見広告という。広告を出したのは国際政策研究グループ「アバズ」が世界に呼びかけ、掲載直前の24時間で、178カ国、53139人が賛同したという。また、温室効果ガス削減目標を示さない日本に非政府組織(NGO)の批判が集中、NGOが4日目の会議で選んだ「本日の化石賞」の1位から3位までを日本が総ナメにしたというのだ。これは、地球温暖化防止の交渉を妨げている国に皮肉を込めて贈る賞で、世界の300以上のNGOが参加する気候行動ネットワーク(CAN)が投票で毎日選ぶ。初日の討議で、日本は「ポスト京都」の枠組みの要件を提案したが、先進国の削減目標を示さなかったことが1位の理由となった。そしてほとんど毎日日本が3位以内に入っていたというのだから、温暖化対策に消極的だと見られているわけだ。米国への批判もするどく、「もし会議をリードするつもりがないなら、どうぞ出て行って下さい」と言われるほど。その米国を孤立しないように最後の最後まで支援したのが日本だというのだ。米国に同調してきた同盟国のオーストラリア、ロシア、カナダのどこも米国を弁護しなかったのに日本だけが米国に助け舟だから笑われる。そして曰く鴨下環境相は「我々が配慮を示したので米国が孤立しないことにつながった」と自画自賛したというのだからもう悲しいというか呆れるよね。

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2007年12月15日 (土)

グアムの米軍住宅一戸当り日本の金8000万円

年金の記録問題で1975万件は「特定困難」だと言い出して、これでは公約違反ではないかと追及された福田首相。「公約違反なんて大げさな」と言ってまた追及されたら「正直申し上げて(政府の公約で)どう言っていたのか、さっと頭に思い浮かばなかった」という。ひょっとして福田さん、お年もお年だしほんとうに健忘症じゃないかと心配申し上げる。参議院選挙を前にして安倍前首相の「最後の一人まできちっとやる」云々発言はテレビの選挙番組で何回と放映された。8月の改造内閣で厚労相になった舛添さんも「最後の一人まで、最後の一円まで」ってこれも繰り返し放映された。そんなことは福田さんなら100も承知だろうに、「さっと頭に思い浮かばない」というのでは物忘れなのでしょうか。すると昨は、期限の問題で「来年3月」とは言っていないと言い出した。参院選向けの自民党の政策パンフ見てみなさい。ちゃんと活字になって「来年3月までに、未確認の年金記録は確実に名寄せ完了します」と大きな字で書いている。おまけに「領収書などがなくても『第三者委員会』が国民の立場で判断し、お支払いします」とも書いている。首相が変ったからといっても自民党は変っていないのだから、「しらばっくれるのもいいかげんにしろ」と言いたい。

まあ、福田さんはアメリカ軍に油を補給することしか頭にないのかも知れない。だが日本国首相としては日本の国家的犯罪ともいうべき「宙に浮いた年金」問題を最重要視してもらわないと困る。庶民は福田さんのように連夜の高級料亭通いや高級ホテル暮らしではないのだから。それにしても米軍再編でまたまた3兆円も貢ぐという話には絶対賛成できない。ましてや、沖縄の米海兵隊がグアムに移転する際の米軍住宅の一戸あたり8000万円なんて話も絶対認められない。グアム移転の経費については昨年4月、額賀福四郎防衛庁長官(当時)とラムズフェルド米国防長官とで合意したという。グアムの米軍住宅3500戸建設費に2800億円を全額日本側が負担するらしい。だから一戸8000万円だ。グアムという島の土地はいくらか知らないが、どんなすごい豪邸なのだ。石破防衛相も「そんな金があれば大豪邸が建つ」とか言っているらしい。しかもけしからんのは、アメリカが金を出して同じグアムの別の移転計画では、204戸を建てるがこちらは一戸あたり4800万円という。日本が金を出す分には豪華な住宅だ。アメリカが作る分は安くする。日本がつくれば1.7倍の住宅代。全くバカらしい。アメリカの領土に建てる住宅に、なんで日本が金を出す必要があるのか。日米で差は3200万にもなる。どうせこれは日本の住宅業者が入る仕掛けだろう。ひょっとして差額は、利ざや稼ぎの場ではないでしょうね。甘い汁を業界に持っていかれないように財務省はよく見ててほしいよ。しかし、財務大臣は、なんだか防衛利権で疑惑がいっぱいだからねえ。どうなることやら。トホホホ。

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2007年12月13日 (木)

ウソツキ政治家の公約は口約なのか

政府は「宙に浮いた年金5000万件のうち1975万件は来年3月まで特定するのが困難になっている」と言い出した。おーいオイオイ。前首相の安倍晋三氏は参議院選挙直前の7月5日「最後のお1人に至るまで、すべて記録をチェックし、保険料をまじめに払っていただいた方々に正しく年金をお支払いしていく」と記者会見でも言い、街頭宣伝でも絶糾した。参院選が終わって安倍改造内閣で厚生労働大臣になった舛添要一氏も「最後の1人、最後の1円までがんばってやるということを公約として申し上げました」「まさに公約を果たしたい」と言ったのは8月28日でした。その同じ大臣が12月11日には「3月が終わればすべて年金問題がばら色の解決ができて、全部終わっているという誤解があったんだろう」といい、福田首相に至っては、「解決すると言ったかな」と例によってトボケ病。町村官房長官は「選挙中ですから、ある程度こう、簡略化して物を言ってしまったところが確かにあった」と居直っている。政府広報紙「あしたのニッポン」7月号でも「最後のお1人まで正しく年金をお支払いできるよう着実に対策を進めています」と書いている。自民党の参院選政策パンフでも「来年3月までに、未確認の年金記録は確実に名寄せを完了させます」と書いている。安倍さんは無責任に突如政権を放り出した。だったら公約したのは安倍前首相で新しい福田内閣には責任ないというのだろうか。参院選で公約したのも自民・公明内閣。福田内閣も自民・公明内閣だ。政党が公約したものを人が変ったら「解決すると言ったかな」なんていう福田首相の無責任ぶりは看過できない。まさしくいまや政治家の公約は口約なのか。口先だけで出任せを口々にいうだけなのか。トイレットペーパーのように溶けてしまうほどの軽い公約なのか。安倍さんは「教育を重視」って言ったけど、小学生でもわかるようなウソつき政治家は、子どもの風上にも置けない輩だと思う。子どもたちがそんなウソツキを全国的将来的に真似すると日本の未来はどうなるでしょう。安倍さんが無責任に政権放り出しをしたとき女子高生の間では「ウチもアベチャンしようかなあ」って流行ったというのだから。「ウソつきや投げ出しをやるような奴は大臣になるな!」って言いたい。今頃になって「ばら色の解決」なんか無理という厚労相も安倍氏も福田氏もなぜお詫びの一つもなく解決投げ出しをするのか。ますますもって消えた年金問題は国家的犯罪だ。インド洋へ自衛隊の海上自衛隊を再派兵する新テロ特措法どころのさわぎない。年金問題は国民の死活的な問題なんだから一刻も早く解決すべきだ。

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2007年12月11日 (火)

薬害被害者に面談もしない福田首相の冷徹さ

 薬害C型肝炎訴訟原告団・弁護団は、10日、患者の切捨てを揺るさず、全面解決をめざし、福田首相の決断を求めて官邸を訪れたが、冷たい福田首相は面会さえしなかった。13日にも大阪高裁が和解勧告案を出すということだが、その内容はほとんど国の言い分の方向ですべての被害者ではなく、国の法的責任を87年4月~88年6月の間のごく限られた期間に限定した和解案になろうとしていることから、事前に首相の決断で全被害者を救済するべきだとして面会を求めたが首相は逃げた。国の判断と製薬加害企業はすべての被害者を救済する立場に立たない限りは、同じように薬害は今後も起こりうるわけで、被害の全面実相を受け止めなければならないのに、きわめて限定した期間の被害者だけを救済するというのは、原告団としても認められないのは当然だろう。記者会見した全国原告団の女性が、「政治決断を期待してくれるものと信じていた。裏切られた。この内閣に期待できません」と涙ながらの抗議。大阪訴訟団の女性も「何と冷たい内閣。命の問題は待ったなしです」と声を震わせる訴えをテレビ画像でみて、思わず涙腺が切れてしまった。つらい身体で全国から集まった原告団から直接面談してこそ、そのつらさがわかるというものだろう。首相官邸の前まできているのに面談さえしないというのは人の命をなんと思っているのだろう。それでも首相は人間の血が通っているのかってさえ思った。そしてアメリカへの給油しか考えない頑固さだけ失わない。薬害被害者リストが厚生労働省の地下の倉庫に放置されていた問題といい、いまの政府や官僚には命の尊さが全然分かっていない輩なのだ。防衛省では、装備品を買った軍事商社には定価以上の水増し請求までさせて、その金を還流してゴルフや旅行三昧、挙句の果てに娘の留学の世話やら、身内の借金返済の金まで作らせた守屋夫妻。さまざまな疑惑のある政治家がウロウロしていてもそちらの方はかばう首相。だのに、すべての薬害被害者は救えない。そんな馬鹿なことってありでしょうか。ああ今日もまさに怒、怒、怒、怒、怒、怒、怒、ですね。血圧に悪いなあ。

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2007年12月10日 (月)

日増しに値上がるガソリン、灯油つらいねえ

この頃のガソリンったら、給油のたびに値上がりしてるじゃん。1リットル「150円」の声を聞いたのがついこの間だったのに、その後154円、一昨日は159円だった。たまらんわなあ。灯油なんか2,3年まえは一缶(18ℓ)600円か700円だった。それがいま1749円だってよ。寒いのがつらいからストーブに使う燃料代とエアコンを使った場合の電気料金とどっちが得か研究せなあかんなんて考えてる。風呂の給湯器は灯油なのでこれもつらい。お風呂に入るのを少し控えるかな~んて思ったりして。ガソリン、灯油だけじゃない原油高にちなんで石油製品や食料品・日用品までなど便乗値上げが続出している。ガソリンや灯油、重油などをよく使う農漁業者、運送業者などは悲鳴をあげている。なんでもこの原油高騰で大手石油元売企業と一部巨大企業だけは空前の大儲けをあげているらしい。だから政府が迅速・有効な対策を講じる必要があるのにのほほんとしているようだ。頭の悪いシモジモの者にはイマイチよくわからないのだけど、価格高騰の主犯は「国際的な投機資金の流入」にあるのだそうだ。膨大な投機マネーが原油市場や穀物市場に大量流入し、投機筋とその背後の巨大金融機関が市場価格を乱高下させ、大幅な価格吊り上げをして巨利を得ていると言われる。また国内の大手石油元売グループも少数によって独占化され、市場の支配力が強まっているだけに監視が必要だ。

こんなときだからこそ強く思うことがある。ガソリンというのは1リットル当たり53.8円が揮発油税と地方道路税である。それに加えて5%の消費税が加算される。いわば税金の二重取りなのだ。日本中で大幅値上げで悲鳴をあげているのだから、道路特定財源になる部分の53.8円分は免除すればいいのだ。原油の高騰による国の対策が緊急に必要というときに、福田首相の頭のなかはインド洋での米軍などに日本の金で油を買って補給することしか考えていないから皮肉だ。米軍の油なんかストップして困っている国民の方へ回すべきだ。いままで6年間、油の補給のためにせっせせっせとアメリカに貢いだ油代と自衛隊員の出張料あわせて600億円。「いま日本は非常事態だから油はダメ」って、はっきりとアメリカに向って言えと言いたい。そう言ったからといってアメリカが日本に攻め込んでくることはなかろうに。日本国民よりもブッシュの方が大事なのですか。いったいどこの国の首相かって聞きたいよ。日本よりもアメリカを大事にする内閣、だから今日もどこかのテレビ放送で「福田内閣支持率続落は止まらず」なんて言っていた。そりゃ当然だろう。

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2007年12月 7日 (金)

深刻な日本の医師不足

兵庫県姫路市で夜間の救急搬送で16の病院で拒否され、救急車のなかで約2時間かかって受け入れ先を見つけたが、その病院で死亡が確認されたという悲惨なことが起こった。66歳の男性だという。病院が断った理由は、「専門の当直医がいない」が五ヵ所、「ベッドが満床」が四ヵ所、「(別の患者の)処置中」が四ヵ所、「処置困難」が三カ所だったという。昨年奈良県内の妊婦さんが19病院に断られて死亡した事件があった。いま都市部や地方を問わず医師不足は深刻になっている。産科医や外科医はすごい労働強化で体力的にもたないから「辞めてゆく」医師も多いと言われる。それぞれの行政や各地の医師会も必死で医師の確保や救急医療をバックアップできるように輪番制など工夫をしているが、それでも5回以上拒否された例は着実に急増しているとのこと。

姫路市の場合は過去一年間で19病院に断られたことが2度あったと夕刊紙が報じている。そのときは2時間から3時間後に20病院目で受け入れ先がみつかったそうである。「受け入れ先を探すことに救急隊員も精神的にまいっている」という。医師不足はもう早くから指摘されていたことであるが、国の対策の遅れというツケが回ってきている。ようやく今年あたりから医科大学の定員数を増やすなどしているが、医師というのはそんなに簡単に養成できるわけでもないから大変だ。これから高齢化社会でなおさら救急患者は増える。「救急車がきてくれたからひと安心」なんて言ってられない。病院までの搬送時間の平均が年々のびている。これが世界でも有数の経済大国日本の姿なのだから、高齢者もよく心得て何よりも突発的に倒れることのないように…。ナンテ言ってもねえ、明日のことさえわからないから不安ですよ。可能な限り気をつけなければならないかなと思った次第。

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2007年12月 6日 (木)

防衛省汚職の予言ビデオと妻の辣腕ぶり

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防衛省が製作した自衛隊員むけの倫理啓発ビデオともいうべきものが昨日からテレビ等で話題になっている。自衛隊員が「装備品を注文する商社からゴルフや旅行などの接待を受けてはいけません」ということを隊員に周知徹底するビデオである。210万円の税金をかけてプロの企画集団で作ったものらしい。3月に250本を完成し6月から全隊員を対象に各部隊で視聴しているという。内容はどうやらドラマ仕掛けになっているようだ。陸上自衛隊の駐屯地会計隊を舞台に、自衛官OBの商社幹部が接待役として登場し、やり手で傲慢な契約班長がゴルフや旅行をたかるという設定。宴席の場面もある(上の写真)。班長が「こんどの旅行はどこ?」と聞く。「いいところを選んである。ゴルフもできる」と商社幹部。同席した班長の部下は「これはまずい」と先輩に告発し、内部調査が始まるが、班長に「余計なことをいうな。お前のクビぐらい何時でも飛ばす」と部下を脅すと「私の勘違い」と、ウソを言ってしまう場面まである。ビデオは「利害関係者とのゴルフや旅行が自衛隊員倫理規定に違反する」と、場面ごとに指摘するようだ。「脅しに負けて虚偽の報告や隠蔽を続ける場合も違反」と説き、倫理規定の順守を強く求めているとのこと。商社の迎えの車が来てゴルフに行くシーン、茶封筒に入ったビール券を受け取るシーン、そして宴席シーンなどがテレビで繰り返し放映された。それこそゴルフや旅行はまさに守屋容疑者そっくりではないか。その傑作ぶりに思わず吹き出してしまったが笑い事では済まない。自衛官のトップだった守屋容疑者がこのビデオを見たかどうかはわからないというが、おそらく見てないだろう。見なくたって立派に本当に演じたのだから大したもんだと誉めるべきか。このビデオのシナリオを書いたのはひょっとして守屋さんでは?なんて思ったりして……。

しかし、この守屋そっくりの予言ビデオでもなかったのは一つある。女帝と言われる妻、幸子容疑者の辣腕ぶりである。山田洋行の元専務宮崎容疑者のことを「宮ちゃん」と呼ぶ。「娘を留学に出すので宮ちゃん、何とか面倒見てくれない?」。とか、「宮ちゃんも、私を山田洋行の重役にすれば、希望通りに防衛庁(当時)の仕事を受けられるようになるわよ」と言ったという凄腕? 幸子容疑者は元防衛庁職員。防衛幹部職員の妻らで作る婦人会の親しいメンバーと東京・赤坂の高級クラブやレストランでカラオケや飲食を楽しみ「山田(洋行)につけておいて」と店員に伝え、宮崎元専務に飲食代を肩代わりさせていた。ゴルフ場ではダンナである守屋容疑者のことを「坊や、カッカしないの」なんて子ども扱い。挙句の果てに「身内の借金を返すために金が必要になったと宮崎に相談。宮崎は、幸子本人と身内の名義の口座に米国の子会社に蓄えていた裏金から約600万円を振り込んだという。 派手な豪遊の裏で、よほど金策に困っていたとみられる。その幸子は、亭主がいなくても、ひとりで宮崎元伸からゴルフや飲食の接待を受けていたが、その回数は30回を下らないことも分かった」(「ニッカンゲンダイ」)こんな豪遊資金の元はいったい誰の金なのだ?守屋容疑者が口利きして山田洋行に防衛庁(当時)の発注を増やし、その金の一部を宮崎を通して守屋夫妻にキックバックしたのだから当然ながら国民の税金が元金なのよ。ワイドショーなんかで夫妻の凄腕に関心ばかりしてないで、こんな体たらくな防衛省と、大規模な不正・腐敗、一大疑獄になりつつあるのに福田首相の鈍感さにはあきれる。首相として責任をもって真相を解明する姿勢はまったくなし。「私になにをやれというのか」と開き直ることしかできない福田首相に対し怒りの声を上げませんか。国民の皆さん…。

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2007年12月 5日 (水)

額賀財務相の「アリバイ」発言で深まった疑惑

疑惑まみれの額賀福志郎財務大臣に対する国会での証人喚問は、参議院で野党だけの賛成で一度は成立したが、「証人喚問」という重要な問題は、全会一致が原則であり、民主的な慣例を破る数の横暴で決める性格の問題でないとして、その後、共産党などが態度を改めたことで中止になった。だからと言って額賀氏の疑惑が晴れたということではない。むしろ、疑惑が深まっているのが真相だ。防衛省前事務次官の守屋氏の証人喚問で宴席に同席した政治家の名前として久間、額賀両氏の名前が上がった。これに対し額賀氏側は昨年12月4日の「アリバイ」として、同日の宴席のあったといわれる時間帯には、「別の勉強会に参加していた」として写真まで示して「アリバイ」を取り繕った。ところがこの勉強会というのがくせ者で、すでに東京地検特捜部の捜索を受けた「日米平和・文化交流協会」の事務所で行なった勉強会だ。この団体の秋山直紀常勤理事と同席していたという。この人物こそ政界と軍需産業を結びつけるパイプ役であり、日米軍事利権のフィクサーと言われる男だ。もし守屋証人の証言がウソで額賀氏はこの勉強会にいたと言うのなら、より疑惑の濃い人物と同席していたということになる。「アリバイ」転じて額賀=秋山の親密さが浮き出た格好になった。こうして額賀氏は、山田洋行元専務の宮崎容疑者との宴席問題、山田洋行オーナーの娘の結婚式の「お車代」20万円の受け取り、山田洋行が額賀氏のパーティー券代220万円分購入とか、さらに太田述正元仙台防衛施設局長が「額賀氏から特定業者を入札で指名するように圧力があった」という証言問題もある。額賀氏はとぼけているが、大田氏は局長時代の業務のための詳細な日記に基づいて告発したとして「絶対の自信がある」と語っている。防衛族議員のドンである額賀氏ゆえ、国民は限りなくクロに近い判断を下すだろう。さあ、どうする額賀さん。

もう一つは、福田首相が今年3月まで「日米平和・文化交流協会」の理事を務めていた問題で、昨日の参院外交防衛委員会の席上、共産党の井上哲士議員が取り上げたところ、首相は「実はこの協会がどういうものかよく知らない」と答弁したそうで、これにはまったく驚く。「よくわからない」でどうして理事なんか引き受けるのか。同協会には企業会員には三菱重工、川崎重工、三菱電機、石川島播磨、富士通、伊藤忠、三菱、住友商事などズラッと軍需産業・商社が並び6年間で4兆7979億円の受注がある。そして政治家、防衛当局が一堂に会して、情報収集や兵器の売込みまで行なう場なのだ。そのために年に何回も日米の双方で「日米安全保障戦略会議」を開いているのだ。その際の政治家の訪米費用の大部分が軍需企業などのお抱えになっていることを井上議員は指摘した。福田首相も00年の会議には訪米して参加している。「そのときの費用は」と聞かれて「7年前のことまで思い出せと言われても難しい」と答えるサマだ。

ところが「勉強会には一度出たが、キャピトル東急で昼だった」とか「官房長官時代にレセプションがあったが、これも2、3分のスピーチをしてすぐ帰った」など、同協会との関係を否定する内容だけは鮮明に覚えているようだった。うまく惚けますなあ。ですから額賀氏と、「日米平和・文化交流協会」の黒幕である秋山直紀常勤理事の2人はどうしても全会一致で証人喚問するべきである。これだけ黒々だから今度は自公も反対できないよ。

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2007年12月 3日 (月)

基地に反対すると補助金まで打ち切る冷酷無慈悲な政府

Photo 日本政府の「アメリカ言いなり」でハラに据えかねる問題として、先日、米軍への「思いやり予算」について書いた。今日は米軍の再編強化で基地拡張反対なら国の補助金まで打ち切りというトンデモナイ仕打ちへ怒りの告発だ。12月1日午後、山口県の錦帯橋のある河川敷で「国の仕打ちに怒りの1万人集会IN錦帯橋」という11000人の集会が行われた。神奈川県厚木基地の米軍空母艦載機部隊を岩国基地へ移転させることついて反対する集会である。政府は「騒音問題を解決する」と言って滑走路を沖合に移設したあとに「空母艦載機部隊の移転」というだまし討ちをしたのだ。空母艦載機となれば常駐する軍用機は自衛隊機と合わせて136機、海兵隊と空母打撃群という二つの「殴りこみ部隊」の根拠地とされる。一つの基地で二つの部隊が一体化される基地は岩国だけだという。当然、NLP(夜間離着陸訓練)も行われる。だから岩国市では大騒ぎになり、昨年、「移転受け入れか、反対か」の住民投票が行われた。59%の投票率で89%が反対の投票をした。棄権した人も含めても全有権者の過半数を占める。そのあと行われた市長選挙も「反対」派の市長候補が当選した。だから、2度に渡る民意は「反対」なのだ。だが日本政府のやったことは何か。

岩国市の老朽化した市庁舎の建て替え工事を着工しているにもかかわらず政府は35億円の補助金を打ち切ってきたのだ。岩国市は空母艦載機の移転に反対しているという理由で打ち切ったのだ。しかし、この補助金は、もともと1996年にSACO(沖縄に関する日米特別行動委員会)の合意で普天間基地のKC130空中給油機の受入れを岩国市が認めた見返りとして位置づけられ、交付されてきたもので今回の米軍再編とはまったく別の話なのだ。札びらで市民をひっぱたくエゲツナイ政府のやり方なのだ。1日の集会はこれに抗議する岩国市民の怒りの集会だった。「怒」と書いた紙を全員が掲げた写真は迫力ものだ。集会で井原市長が「言うことを聞かないからと言って建設中の市庁舎補助金を3年目にしてカットする。本当に信じられない強硬な措置がとられた。こんな非常識な措置、今までないのではないですか」と訴えた。国民の命と安全、安心を守るのが国政の場なのにこんな仕打ちをするのが日本の政府なのだから恥ずかしい。そして一方で米軍再編計画を岩国に押し付けた自衛隊のトップはゴルフ三昧と巨額の金など防衛利権で甘い汁を吸っていたのだ。アメリカには意見の一つも言えないのに油の補給に熱心な日本政府の売国政治にも驚く。こんな事態が進んでいるのに日本のメディアはこの集会について一部を除いて多くは無視するのだから情けない。今、日本にある米軍基地は、専用基地・施設だけでも85箇所、309㎢、自衛隊と共同使用する基地を合わせると1000㎢にもなる。陸・海・空・海兵隊合わせて5万人の部隊がまるでアメリカの植民地のごとく振舞っている。米軍人による凶悪な犯罪も後を絶たない。それらは日本を防衛するのではなく、イラク戦争やアフガンその他への出撃基地となっているだけだ。オーストラリアの総選挙でもアメリカ一辺倒だったハワード首相自身が落選するなどアメリカ離れが世界で加速しているときに、日本だけが相変わらず「新テロ法だ」とアメリカ言いなりを続ける古い頭脳の持ち主たちは哀れだ。アメリカの窓からしか世界を見ない支配勢力とマスメディアの貧弱さには呆れる。だいたい新聞屋の親分がなんで自民党と民主党の秘密会談、大連立のお節介をしなきゃならんのか摩訶不思議な国である。しかし、岩国集会のように健全な国民の声は広がっている。12月2日には米軍のキャンプ座間のある神奈川県座間市で13000人の集会が開かれ、「戦争司令部はいらない」と「米軍再編ノー」の気勢を上げた。岩国市、座間市、また日本の米軍基地の75%が集中する沖縄でも自治体ぐるみで立ち上がりつつある。希望の灯は着実に広がっていると思う今日この頃だ。

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2007年12月 1日 (土)

あの舛添大臣の化けの皮がはがれ…

今の不人気な福田自公内閣にあって、そこそこ一番の人気者と見られていたのが舛添要一厚労省大臣であろう。大臣になる前からもよくテレビにも登場していた。普通、大臣なんてのは言語明瞭であっても意味不明な場合が多いが、この人は言語も意味もなかなか明快でよくわかるから国民の期待もあったのだろう。そういう人気も一つの要素として閣僚に入ったのだろう。ところが、ここにきて明瞭な公約が尻すぼみになったり、この間新たに噴出してきた問題でも怪しげなことが多くなってきた。

まず、年金問題、「5千万件の『宙に浮いた年金記録』の照合作業は来年3月末までに終える」とした公約だ。もっともこの公約は政権を無責任に放り出した安倍前首相が先頭きって公約したものだった。そして初閣僚となった舛添大臣は就任早々、「最後の1人、最後の一円まで確実にやる」と息巻いた。「オウ!頼もしい」って思った人もいただろう。ところが最近は「最後の1人まで」と言ったのは「選挙のスローガン。意気込みを示したもの」とトーンダウン。消えた年金で被害者が総務省の第三者委員会へ記録の照合を申し出ている分も約27000件となっているが、記録訂正が認められたものはわずか535件、却下した分も含めても解決済みは数%に過ぎない。この調子では何年かかるかわからない。もともと安倍前首相が大声で「1人残さず来年3月までやりぬく」なんて言っても殆どの人は信じていなかっただろうけど。

そこへきて、例の汚染された血液製剤「フィブリノゲン」を投与されC型肝炎に感染した薬害肝炎問題で、被害者本人に国が告知を行なわなかった点について「国に具体的な責任があるとまで言い切れない」とする厚労相の調査チームの最終報告書が出された。この問題でも舛添大臣は当初「徹底的にやる!」と断言して作った調査プロジェクトチームだったのに、結果は被害者と薬害肝炎訴訟の原告らを失望と深い悲しみの底に付き落とした。「患者への告知は医師の責任だ」とすり替えてしまった。また、厚労省の地下の倉庫に放置されていた418人の被害者リストの扱いについては「職員に隠蔽の意図はなかったが、文書管理の重要性で意識が欠落していた」という程度に留めた。418人の実態追跡調査も行なわず、国の責任は見送りという結論だ。テレビ画面でもすごいけんまくで勇んでいた舛添大臣はどうしたのか。

さらに、昨今、厚労省が設置した「生活扶助基準に関する検討会」が、生活保護基準の減額を打ち出す「まとめ」を提出してきたことだ。これにも舛添大臣は「まとめをきちんと受け止め、第一歩としてこれをもとに検討したい」など言い出したのには驚かざるを得ない。いま格差が広がり最低限の生活を強いられている階層よりも、生活保護の方が水準が高いから、保護水準を低い方の水準に合わせるというものだ。これでは貧困の度合いをますます深刻なものにするだけだ。派遣や日雇いなど不安定な就労者が増えているのだから、その部分の収入をいかにして引き上げるかが政治の仕事、厚労省の仕事なのに、低い方へ低い方と切り下げて行くというのだから、もうあきれてしまう。舛添さんに期待していた人たちはがっかりでしょう。

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