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2008年1月18日 (金)

岩国市長選、自公の理不尽な振る舞い

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 日本ほど軍事でも政治・経済でも貿易でもアメリカに従属したいいなりの国はめずらしい。軍事面を見るだけでも北海道から沖縄まで134箇所に米軍基地があり、そのうち90箇所は米軍専用である。昔のソ連が崩壊しても米軍基地は縮小されず、横田基地など首都にも外国軍隊の基地があるなんていうのは、おそらく日本だけだろう。基地以外に訓練空域として24箇所、訓練水域として49箇所の公海、公空が米軍に提供され、その面積は九州ほどもなるという。日本に駐留する米軍は約4万。だが、陸軍の実戦部隊はなく、主力は沖縄を中心に配備されている海兵隊と横須賀、佐世保を母港とする第7艦隊である。基地のうち面積で75%は沖縄に集中し、いわゆる殴り込み部隊と言われる海兵隊が常駐している。だから「日本防衛」が主たる仕事ではなく、インド洋、西太平洋などグローバルな任務をもっている。イラク戦争に行くのも沖縄から出撃するように、アメリカの戦略のもとで地球的規模の活動をしている。これらの基地で働く従業員の給料や米軍家族の水光熱費までもが日本の金で負担している。

その米軍の再編に伴って各地で反対運動が広がっている。その一つ、空母艦載機の移転を押し付けられたのが山口県岩国市の基地である。市民の安全を脅かし騒音などの負担が押し付けられる。岩国市では井原市長も受け入れに反対し、06年3月に住民投票を実施、米空母艦載機の移転反対の意思が示された。その直後に行われた市長選でも井原市長が再選された。ところが自公の政府は、米軍再編を強行するためにさまざまな脅しをかけ、地震対策上から必要のある市庁舎の立て替えの補助金を打ち切ってきた。この補助金はそれまで空中給油機の配備を受けた見返りのための金であって、市庁舎立て替えとは無関係のものだった。岩国市議会の自公議員らは、庁舎立て替えのために合併特例債を使った予算を通してほしいなら、市長を辞職せよ迫った。カネで市長にいうことを聞かせるという理不尽な自公勢力のやり方だ。やむなく市長は辞職し、市庁舎建設を含む予算は成立した。しかし井原市長は「補助金と艦載機移転によってもたらされる苦しみとは、取引できるような問題ではない」と筋を通して、今度の市長選にも出馬する。2月3日告示、10日投票である。自公らは現職の自民党衆院議員を市長候補として立候補させるという。だから一市長選挙という意味合いではなく、アメリカいいなりで米軍再編をすすめ住民に負担を強いる勢力が勝つか、それとも住民投票でも明確に示した民主主義と地方自治を守る井原氏を勝利させるかのたたかいである。きちんとした住民投票まで行って決めた住民の意思を踏みにじる自公にはなんの大儀もない。小さな町の市長選といえども、ことはアメリカの無法をゆるすかどうかがかかっている。自公は、自分らの意見が通らなかったからと予算成立と引き換えに市長を辞職させるやり方は民主主義と言えないまさに無法の至りである。井原氏の3度目の勝利を祈りたい。

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