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2008年2月28日 (木)

やっと謝罪のイージス艦長の言い分にあきれたぞ!

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 昨日、自衛隊イージス艦の艦長は、やっとというか、衝突事故から1週間も立って、清徳丸の未だ帰らぬ父子の家族と所属の漁協に謝罪したというニュースである。なぜ一週間以上も立ってからやという気持ちもあるが、ともかく謝罪は当然だ。そして父子宅の室内での謝罪の様子はテレビでは放送しなかったが、漁協で組合長らに謝罪した模様は放映された。2人の行方不明と地元漁協にも甚大な被害を与えたという割にはあっさりとした謝罪である。せめて土下座ぐらいするのかと思ったが…。さらに、艦長の謝罪会見のなかで奇異に思ったのは、「混雑する海域だとわかっていたが、あの時点で多くの漁船がいる状況だったことをわたしが理解していなかったのは問題だった」と述べたことだ。日本を「守る」最新鋭イージス艦の艦長にしてはなんという無知というか、勉強不足だなとハラが立つ。プロの軍人、しかも海自最新鋭の艦船だ。陸上で長距離を時間を競って走る運輸会社のトラック運転手なんかは、どの高速道路は何時頃はどこが渋滞になるとか、何号線はどうだとか、高速料金の割引はどうだとか、知り尽くして日本中を駆けるのだ。それも、何時までにどこどこへ必着という荷物を積んで、「高速料金は出来るだけ低く抑えよ」と会社から命じられ、それこそ命がけで夜昼なく一人で走るのを知っているか。船なんて首都圏や中部圏、近畿圏あるいは九州北部圏など込み合うところを抜けたらあとは大海原とちがうか?その程度の航路周辺の混雑具合ぐらいは頭に入れておけと言いたい。そういうマニュアルを防衛省か海上自衛隊か責任部署が作って持たせていないのか。あるいは教えてもいないのか聞きたいものだ。本気で日本国民を守るというのなら、いざという「危機」に備えても、それくらいの知識は最小限必要なのではないか。立派な艦艇だけ国民の税金で作って、ミサイルを撃つくらいの仕事しかないイージス艦なのか。それこそ「もったいな~い!」のである。同じようなイージス艦がこの3月に、「あしがら」(7700トン=写真)というのが就航して6隻になる。イージス艦とはミサイル防衛か護衛艦しか役割を果たさない「税金かじり虫」だ。いまインド洋で再びはじまった米軍などへの給油艦の護衛に1隻派遣していると思うがあとは仕事がないから持て余しているのとちがうか。そもそもはアメリカから保持を押し付けられた無用の長物なのだ。たまに仕事をしたら漁船を撃沈なんて漫画チックだ。

それと今一つハラが立つのは、「あたご」の事故が起こった直後、捜査当局である海上保安庁には無断で、わざわざ東京からヘリを飛ばして、「あたご」の衝突直前の様子を最もよく知る人物である「航海長」を連れ出して、防衛省で聴取したことだ。これには石破防衛相、増田防衛事務次官、斉藤自衛隊統合幕僚長、吉川海上自衛隊幕僚長など冠たる最高幹部が揃っていたのだ。これこそまさに情報操作をするための集合ではないか。そういう疑いを持たれて当然だ。いくら「情報は隠蔽していない」とのたまっても信じられますか? だって国というのは実にウソつきだというのはこの1、2年いろいろと実証してくれているからねえ。あの「消えた年金」も半世紀かけてネコババしながら「実務は正確」と言い通してきたし、薬害C型肝炎のリストだって「ない、ない」と言いながら厚生労働省の地下倉庫に乱雑に放置していたり、「道路づくりのため」と言いながら、厚労省職員の遊び道具やミュージカル公演、米軍幹部のための豪華住宅建設を「道路特定財源」から使っていたり、ときりがない。そんな国が「情報の隠蔽はない」と言ったって誰が信じるか?航海長を呼んで幹部らが打ち合わせた結果、最初に出てきたのは衝突直前の漁船の発見が「2分前」と発表したのだ。そしてそれで25時間通してから「実は12分前でした」っていうわけだ。最初から情報操作が目的で海保が入る前にヘリで航海長を連れ出す手の込んだやり方で行ったのだろう。そしてこんなことを指揮したと思われる石破防衛相を他人事のような表現でかばう総理大臣…。情けない国だねえ、この国はまったく。26日付け「産経」新聞で「福田内閣支持30%割れ」の28.7%、不支持52.2%、福田首相のイメージは「日本の舵取りを安心して任せられる」か、の問いには「そう思わない」が72.4%だった。そりゃあそうだわなあ。早く責任とって国会解散したらどうでっか。

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2008年2月26日 (火)

イージス艦艦長の責任を問う

自衛隊イージス艦による漁船沈没事件は、今日で事故発生から丸1週間になった。清徳丸が所属する漁協では数十隻の同僚漁船が、原油高で燃料が高く一日捜索に出るだけで5万円から8万円も燃料代がいると言われるなかで必死に捜索してきた。そして当然操業していないから収入はなし。自衛隊が起こした事故なのだからこれらの補償は国が責任を持たなければならない。また、これまでイージス艦の艦長が海上保安部から聴取されていないようで、「なぜなんだ!」と思っていたら今日のテレビニュースなどでは聴取を始めたということが流されている。事故の起きた時間帯、艦長は艦長室で就寝中だったという。そこで海上保安部は、航行する船が多い海域で当直士官に航行を任せていたのは何故かなどで事情聴取している模様という。当然だろう。民間の船同士の衝突でもその日のうちに航海士だけでなく船長らも拘束されて聴取される。NHK午後7時のニュースでは、元海上幕僚副長で護衛艦の艦長も経験したという人が登場していた。正確にはメモっていないが、「信じがたい事故だ。やってはならないことが起こった。情けない、しっかりしろと言いたい。相手(漁船)が避けてくれると思ったという見張り員の判断で、それを報告しない。艦内の教育はどうなってんのか、こんなことは気の緩みだ。漫然と運行していたのではないか」…という主旨の発言をしていた。最新鋭の装備を備えたイージス艦で艦長はお寝んね、当直士官らは自動操舵で艦まかせの運行、船団があるのを早くから知っていながら、「そこのけそこのけ、おいらは軍艦だ」とルール無視の我が物顔で走る巨艦。1400億円という税金の塊みたいな艦で漁民と漁船を地獄につき落とした責任は、きちんとした法の裁きを受けるべきだ。車の事故では運転手は1人づつだが、それでももし片方が飲酒していたら、飲酒を知っていた同乗者も罰される。大きな船は走っているときだけでも見張り、レーダー、舵取りなどなど常時少なくとも10数人が任務に着いていると思う。その最高責任者は起きていようが、寝ていようが艦長であるのは当然だ。漁船もろとも2人の生命を大海原に投げ出しておいて、事故から一週間も経つのに艦長の事情聴取もないというのはおかしいと思っていたが、やっと聴取に及んだようだ。そして石破防衛相も福田首相も他人事のように、「情報の隠蔽とかはない」などとのたまっているが、海自か防衛省幹部か知らないが、事故直後には海上保安庁よりも先に乗組員に事情聴取したとか、漁船の乗組員家族らが事故現場へ花束などを捧げた帰りに、親族などには「報道陣とは話をしないように」と口止めする姿勢などを見ていると、「情報隠し」の体質は明らかだ。ハワイ沖でミサイル発射のシステム検査を受けたイージス艦では最初の指揮をとったと誇れる艦長かも知れないが、だからと言って責任の免罪は許されない。宇宙のミサイルは撃てても、目の前の漁船一つも守れない。艦長経験者は「浦賀水道のようなところは仮眠していても起きてきて見晴らしのよい艦橋に上る」という。だが、くだんの艦長は自分の部屋で就寝中だった。こんな艦長は即刻辞職してもらいたい。防衛大臣がきちんと後始末をしたうえで辞任するのは当然としても、それでもって舩渡健艦長の責任をうやむやにするようなことのない厳正な措置をしないかぎり再発は防げないと言っておきたい。

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2008年2月25日 (月)

小麦が3割値上げ、自給率13%のツケ

中国製ギョウザからはじまって、ニラ肉まん、ソースカツとか、まあ次から次へ殺虫剤やら残留農薬があるとか大騒ぎ。もう、「中国製というのはだめね」と思っていたらなんや○○製やらと他国製にも及んできた。エーこれじゃもう外国産の輸入物は信用できないじゃん!。そう思っているところへ今度は輸入小麦が30%値上げだって。輸入小麦は政府が一手に輸入して製粉会社などへ販売される。これがすべて30%値上げなのだ。いままで政府は国産小麦は品質が不揃いだ、国際競争力に欠けるとか言ってケチをつけ輸入小麦を推奨してきた。その輸入小麦が、中国やインドなどの需要が増大したこと、バイオ燃料増産によるトウモロコシなどへ転作したこと、オーストラリアの大干ばつなど気候変動の影響、それらに目をつけた穀物市場への投機資金の流入などが原因で今後も小麦の国際価格が下がる要因がないという。国内では小麦が値上がりすれば、パン、うどん、ラーメン、お好み焼き、ギョウザの皮、ケーキ、スパゲティ、天ぷら粉、和菓子にまで連鎖的に影響するから大変だぁ。なんでこんなことになるのかって言えば、日本の食料自給率はご存知のように全体として39%以下。そのなかでも小麦にかぎって言えば自給率はナント、ナントわずか13%。だから30%値上げでも我慢するしかないのだぁ。

しかし、日本はもともとは農業大国だったハズなのにどうして小麦がわずか13%の自給率なんてなんでや。これは自然にそうなったのではなさそうだ。戦後は食管法によって消費者麦価を操作して小麦の輸入を増やす政策をとってきたことにあるそうだ。おかげ外国産の安い小麦がどんどん輸入され、国内産は採算割れすることになる生産しなくなる。政府はこれを「消費者の嗜好の変化だ」なんてごまかしてきた。そんなわけで異常ともいうべき13%まで落ち込み、先進国でもずば抜けて低い自給率となったのだ。まさに、人偽的に稲作・麦作をつぶし、工業大国を目指したツケなのだ。その結果が、農業の担い手が枯渇し、農地が荒れ、多くの農村が「限界集落」(65歳以上が過半数で、共同体の機能維持が限界に達している集落)と化し、田畑は放置状態で再起不能になっている。だから食料自給率を引き上げると言っても短期間では無理というのが日本の現状だから悲しい。地球温暖化とともに、食料をめぐる状況は深刻になると言われているのに、農業大国だったニッポンをこんな状況にしたのはいうまでもなく、長年政権党についた自民党政治によって国策でつぶされてきたということを知るべきではないか。そのツケが今まわってきたということだ。

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2008年2月24日 (日)

「漁船は避けてくれると思っていた」という官尊民卑の思想

 自衛隊のイージス艦による漁船「撃沈事件」(あえて「撃沈」と表現する)は、今日の各テレビ局のサンデー番組でも話題の中心であった。どの局の番組でも大方の基本は自衛隊のイージス艦が悪者であるという傾向であった。そして自衛隊の真実を隠そうとする隠蔽性と、相手側に責任を転嫁するデッチ上げ性を非難するものであった。わたし的には別段自衛隊だけではないが、国民の税金で給与をもらっている幹部連中は、こうした事件では隠したり、なにやかやと理屈をつけて当事者以外の相手側に責任を擦り付ける場合がいかに多いかよく知っている。今回の事件でも事故の原因があたかも沈没した「清徳丸」にあるかのように世論をリードしているのが政府・防衛省である。その典型は「あたご」の見張り員が「右方向に緑の灯火を見た」という報告をしたのは河野克俊海上幕僚幹部防衛部長の記者会見である。船が交差する場合、右舷側に船を見る船(あたご)が右転して衝突を避けることが法律上で定められている。夜間の船は船首に向って左舷側に赤色、右舷側に緑色の灯火をつけ航行する。防衛省が「緑色を見た」と繰り返すのは、「清徳丸」の側は、「あたご」の左舷に取り付けられていた赤色を見ているはずだから、「回避」しなければならないのは「清徳丸」だと印象付けようとしている。この点は今日の各テレビ局も図解入りで説明しているからくどくどいう必要はないだろうが、緑色の灯火は僚船の「金平丸」の緑色だと当の金平丸船長が証言している。そして「あたご」と「清徳丸」の衝突部分の塗装の色具合からも明白となっている。それでもなお夜のNHK7時のニュースでは、「漁船は避けてくれるものと思っていた」と「あたご」乗組員の話として放送した。これには怒り心頭である。日ごろから「漁船など小さい船は逃げてくれる」と思い込んでいる証拠ではないか。ここにこそ「官尊民卑」…つまり、「官の船(あたご)は尊重、優遇され、民の船は二の次」という思想なのだ。船は1400億円の税、自衛隊員にも税から給与を払う。にもかかわらず「そこのけ、そこのけ軍艦のお通りだ」という思想だ。こういう局面を指揮できるのは護衛艦では艦長しか指示する権利はない。だから過密な地域でも自動操舵で悠々としていたのだろう。しかも「あたご」はハワイ沖で日米同盟のシンボルであるミサイル発射の試験を成功させて、いわば「凱旋」帰港を目前にしていたのだ。そういう艦長はイージス艦5隻のうちの最初の艦長だから、下手にミソつけたくない思いもあって、屁理屈をこねて原因は「清徳丸」にあるかのような会見をするのである。いま一つは、今朝のどこかのテレビ局のコメンテーターがしゃべっていたことだが、この海自の間抜け事故によって「ニタニタしている部隊がいる」と言った。それは米軍である。10日の沖縄での中学生女児暴行事件からさらに3件もの米兵の犯罪が続発している最中だけあったので、そ方面の話題を薄めてくれたと喜んでいるというのだ。その通りだ。それほど、米軍の犯罪続出はアメリカにとってもショックだったのだろう。沖縄でも島をあげての運動になりそうなときに、海自の漁船撃沈で矛先が米軍から自衛隊に変ったと喜んでいるのが米軍だというのだ。しかしよく考えれば、日米双方の軍隊というのは所詮この程度のものであり、漁船程度の小さい船でも爆発物さえあれば最新鋭のイージス艦でも爆破されるかも知れないことを示した事件なのだ。そんな重大な事故なのに衝突の責任を漁船になすりつけようという政府と防衛省の悪だくみは決して許せない。

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2008年2月23日 (土)

特定財源でどこまで無駄な道路をつくるのか

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 中国産殺虫剤入り加工食品の次々検出、米軍兵士のあいつぐ暴行、自衛隊のイージス艦による漁船撃沈事件など、2008年も早くも荒れ気味のなか、国会では道路特定財源問題で議論が続いている。なにがなんでも10年間で59兆円を道路建設だけに使う特定財源として引き続き残すという与党。一般財源化して必要な道路は一般財源で支出せよという野党の思いで論戦されている。審判役の国民世論は、「特定財源は止めて一般財源化しろ」という声が圧倒的である。だから自公は、都道府県知事や県議会、道路関連団体などを総動員して「道路特定財源を守れ!」とキャンペーンに躍起だ。宮崎県のいま売れっ子知事を広告塔にした論戦とか、和歌山では120万円も公金を使って、「道路特定財源の暫定税率がなくなれば、県民の福祉・教育などのサービスが低下する」という県民脅しのような文句が踊るチラシを、不当にも町内会を通して全戸に配布するとか世論誘導に死に物狂い。10年で59兆円を道路にだけ使う…正直言って使いきれないものだから、どんなことに使っているか。一例は、

長崎県佐世保市

で米海軍の将校のための住宅建設に28億円を使っているのをご存知だろうか。12000平方メートルの広大な土地に8棟11戸の住宅が建設されているのだが、1戸当たり2億5千万の家でこれがナント道路財源で建てたのだ。周囲はお城のような擁壁で囲まれているという。沖縄をはじめ日本各地で凶悪犯罪を起こす米軍兵士、その幹部用住宅だ。なぜ道路財源かというと西九州自動車道の用地買収にともなって取り壊す米軍住宅の代替ということが理由。その経過も怪しげだが省略するけど少女暴行など繰り返す米軍のために億単位の家を日本国民の税金で作ってやるなんてわたし的には絶対に許せないのだが、皆さんは許せますか。普通の常識なら無理だよね。そんなわけでなんでもありきで、道路特定財源はいっぱい不可解なものに使われておる。テレビでもちょくちょく取り上げられたが、国交省の職員娯楽用にマッサージチェア、カラオケセット、スポーツ用具や将棋盤など合計781万円、驚いたのは03年~05年に5億円もかけて、道路整備の啓発のためにミュージカルを80回も公演したというのだ。まったくなんでもありきだ。ほかにも、本州・四国連絡橋の債務の穴埋めに1兆3千億も使った。そのうえにまだ今後10年間の計画の中に、海峡を結ぶ橋かトンネルづくりが6本もある。東京湾のアクアラインが1兆4千億投じて大赤字路線になっているのに、さらに、もっと沖合いに東京湾口道路をはじめ、伊勢湾口道路、紀淡連絡道路、関門海峡道路、豊後伊予連絡道路、島原天草長島連絡道路の6本だ。今でさえ東京湾アクアライン(写真)が当初見込みの4割しか車が通らないのに、さらに1本つくるとか、四国にはすでに2本あるのに紀淡や豊後をつないで、誰が見ても採算はとれないと思うのに巨額の金を海に棄てる計画だ。「採算はとれる」としゃにむに作った神戸空港も先日開港一年の結果でも予定通りの利用客がないと大騒ぎしている。事前から分かっていたことだ。これからの日本は少子高齢化でどんどん人口が減っていくのでその前に、59兆円を使い切って1万4千キロもの高速道路を作るという考えはまるで逆さまだよね。常識ある人は人口増を見越すときこそ道路も作るはず。将来、殆ど通行のない幽霊道みたいなコンクリートのジャングルを遺産として子孫に残すことに一生懸命だ。さらに、「地域高規格道路」と称して、先述の6本の長大橋道路計画も含まれ、これらを合わせると2万1千キロになる。そこには採算度外視でゼネコンなど大手土建屋さんが喜んでくれればいいという思惑しか自公の政治家の頭脳にはない。その財源がガソリン税や自動車重量税などあなたの自動車関連の税金なのですよ。彼ら自公政治家には後期高齢者医療制度による新たな医療の負担増に悩む姿などはどうでもいいのだ。「あとは野となれ山となれ」なのだ。

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2008年2月22日 (金)

防衛相は謝罪したが「あたご」艦長はなぜしない?

年老いれば朝早くから目が覚める。仕方がないからいつものようにテレビを見て、新聞を読むしかない。それで今朝も同じであるが、やっぱり海上自衛隊のイージス艦による漁船衝突事件が、日を重ねるごとに自衛艦あたごの非ばかりが明白になってくることだ。昨日は石破防衛大臣が、行方不明中の漁船が所属する漁協を訪れ初めて謝罪したことや、ともに漁をする仲間の船長さんの防衛省に対する説明が信用できないという不信の声などが今朝の報道の中心だった。そして行方不明の父子の船とともに漁場へ向っていた船長さんらの証言が出るにつけ、昨日書いたが、「あたごは12分前に漁船灯を自認していたというのは、信じられない。自衛艦のレーダーなら30分前から把握されていたはずだ」という声が出た。防衛省は最初2分前といい、その次は12分前と言った。それが現場の海域を同時刻に父子の船とそんなに距離をおかず同じ方向に向っていた他の船長さんらは30分前に把握できたはずという。情報を小出しする防衛省、何か隠そうとする防衛省…そんな疑惑が浮き出てくるのだ。まして航行船舶の多い海域でありながら自動操舵であったこと、衝突回避するべきはあたごなのにそういう動きはいっさいなく直進を続けていたという僚船の船長の証言などを聞くとますます自衛艦の非が目立つばかりだ。それなのに、それなのに、なぜ、ここに及ぶまで当のイージス艦の舩渡健艦長が謝罪や事の顛末についてさっぱり語らないのが不思議だ。防衛大臣が正式の謝罪に現地へ行ってるのに、艦長はマスコミを通じてさえも一言の見解もないのはなんでや! 管轄の親分(防衛大臣)が謝罪したからそれで良いというのか。それとも海保の捜査中だからというのか。だとしても拘束されていないのだから、現場の最高責任者が一言もないというのは解せない。民間ではないのだぞ!税金で雇われている公務員だぞ。しかも、国民を守るべき先頭に立つ自衛隊員なのだぞ。すでに自らの艦の怠慢は明らかなのだから、その時点での見解さえも言わないでダンマリをいつまで通すのか!衝突時に艦長は何をしていたのか。睡眠中なら変わりの体制をどう取っていたのか。任務中の隊員はどうだったのか一番近くで知るべき立場の人、管理すべき人が艦長ではないのか、などハラ立つことこのうえない。艦は自動操舵にまかしてみんなで居眠りでもしていたのだろうといわれても仕方がないわな。これが最新鋭のハイテク機器を積んだイージス艦のやることかと、外国軍隊やもしテロ組織に見られたら笑いものになる話だ。そんな艦長にはごく普通の船で、戦時中に使った竹槍でも持たせている方が、「こんな連中は攻撃しても値打ちがない」と、相手からの攻撃を避けるうえでかえって役立つかも知れない。艦長はいつまで黙っているのか?そして、石破防衛大臣も大臣で自衛隊が発表する情報だけをうのみにして垂れ流しているだけじゃんか。自ら率先して真相究明する気がないのなら即刻大臣をやめて誰かちゃんとやれる後継者を決めたらどうやとか、日本の危機管理はどうなってんの?とか、テレビを見ながら怒っている今日のひとときだ。

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2008年2月21日 (木)

衝突12分前に漁船を確認、その上自動操舵とは

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 日ごとに疑問が浮かび上がってくる海自イージス艦の漁船撃沈事件だ。イージス艦と漁船が衝突する直前の漁船の確認について、これまで防衛省が発表していたのは、19日午前4時5分にイージス艦の見張り員が「緑色の灯火を見た」あと1分後の4時6分に漁船だとわかり、衝突を回避するため全力後進(艦船はブレーキがないから後進することによってブレーキをかける)に切り替えた。漁船もイージス艦の手前100メートルで右舵をきったがまにあわず衝突したということだった。専門家も衝突2分前の漁船発見では回避行動は無理だという。ところが昨夜になって防衛省は、イージス艦「あたご」は午前3時55分に漁船灯の灯火を確認していたことがわかった。衝突12分前である。2分前とは大違い。海上衝突防止法では、漁船はあたごから見ると右側だからあたごに「衝突回避義務」がある。右に見える船が優先だからである。そして12分あれば回避行動はできたはずというのが識者の意見だ。だからこの一報を聞いた漁船の所属する漁協は大きな憤りを示しているという。いったいあたごの当直者はこの12分間何をしていたのか。またあたごは実際に衝突する直前、1分くらい前まで自動操舵だったというのも驚きだ。自動操舵というのは通常、大海原で針路を変えることもなく安全だと判断するときに使うという。それをまだ暗い時間帯、首都東京への湾に入る航行量が多いなかで自動操舵というのはおかしいのではないか。あたごは大きな艦船だから航行のための当直要員は10人もあり、ブリッジや操舵室など各所から見張っていたはず。3時55分に漁船を見つけた見張り員はどうしたのか。なんでも当直要員は午前4時をもって交代するらしいから、きちんと引継ぎをしたのかどうか。すでに4時の交代になる5分前には漁船を視認している。その漁船の存在を引きついだのか、どうか。こうしたことが明らかになれば真相はわかってくるだろうが、しかし、ここまで判明した段階で、事故原因はあたご側の注意義務、衝突回避義務が取られなかったことがいよいよ濃厚となってきたのは明らかだ。漁民が漁にでる一番適した時間帯は日の出前であり、また、この時間帯は外洋から帰ってくる船も多い過密な海域で、衝突直前まで自動操舵であることは、「そこのけそこのけ軍艦が通る」という海上交通のルールさえ守らない態度ではなかったのか。ハイテク装備を備え、1400億円の血税を使って建造した艦船で、漁民の命をいまだに行方不明にし、漁船を一瞬で真っ二つにした責任はまぬかれない。2人の父子の一刻も早い救助と真相究明をすべきである。自衛官の最高トップが武器商社からゴルフ三昧の接待を受けるなど防衛利権に熱心な傍らで、ハイテク艦船に乗る部隊でさえ、どう考えてもまじめに見張りなどの義務をはたしていないのだから、もううんざりする。テレビでも自衛隊制服組の幹部も登場するが、まだ行方不明者もいるというのに笑みを浮かべながら会見する奴もいたが「こいつら人間かぁ」と腹が立つ。ついでに言えば今日もまた沖縄の米軍兵士が今度はフィリピン人女性に暴行したというニュースも流れた。日米とも軍人は限りなくたるんでいるようだね。やっぱり軍隊のいらない平和な社会をつくらないと、税の無駄使いがつづくだけだ。

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2008年2月20日 (水)

税金の塊で漁船を撃沈する軍事費はやめよ

南房総沖での自衛隊イージス艦が漁船に衝突し、漁船は真っ二つに引き裂かれ、丸一日半を経過しても乗組員の父子は依然として見つからない。当のイージス艦と漁船の船体に残された傷や、イージス艦乗組員への聴取などが伝わるたびに、「やっぱり、イージス艦の方が悪い」と実証的にも世論的にも強くなってきた。普通に考えてもイージス艦は、どこかの国が打ち上げたミサイルまで発見し迎撃する力をもち、さまざまなレーダー網をもち、艦の大きさは漁船の10倍を越える大きさ。しかも軍隊が持つ艦だから言わば鉄の塊みたいな強固なものだ。夜のNHKニュースでは、イージス艦の艦首部の衝突跡の傷は右舷だけでなく左舷にも付いていたという。ということは、イージス艦が漁船に乗りかぶさるようにして激突したということだと放送していた。そして右側から来る漁船について、衝突の2分前には「漁船」とは見ていなく、緑色の光が動くという程度の把握で、それが1分後には「漁船だ」と認め、イージス艦に急ブレーキにあたる「後進」命令がでたというがそれではまにあわない。テレビでも専門家は、イージス艦には10人前後の監視員が居ながら、2分前まで漁船としか見れないというのは、いくら早朝の暗い中でも理解できないという意見が強い。なんのための監視員だ。おそらく3ヶ月ぶりに日本を目の前にして浮かれたような気の緩みがあったのではないか。この「あたご」が常時配置されている舞鶴港とは違って、首都東京に通じる湾の入り口であり、午前4時頃でも外国船も含めてひんぱんに船が航行するということも知らないのではなかったかという人も居た。そのうえ海上保安庁への通報の遅れや、瞬時を争う救援が必要なときにイージス艦自身の救援は何をしていたのかも厳しく問われている。また、もう本土を目前にして漁船などは「そこのけ、そこのけ、自衛艦が通るぞ」と言わんばかりで海上のルール無視もあったのではとの指摘もある。可能性は大である。このイージス艦一隻で1400億円の税金の塊だ。乗組員約300人も国から給与をもらっている軍人である。艦も乗組員も国が税金で管理しているのだ。それが、苦労して「家はいらないから船が欲しい」と、たかが7トン余の船を購入し、父子鷹で漁業に勤しんでいた者を一瞬にして撃沈する罪はなんと言っていいのだろう。息子さんは父の病気を案じて高校を中退して親父を手伝い、しかも、東京上野駅のホームレスの人にも、「金がないから獲ってきた魚で役立ててほしい」と定期的に魚を配っていたという報道を聞いて、ほんとに目頭が熱くなってきた。税金で給与をもらい国民の命を守るべき自衛官が、こんな温かい23歳の青年と父を冷たい冬の海に放り込んでしまっていいのか。イージス艦の乗組員が周辺をきちんと監視していれば避けることができた事故であることは明白だ。こんなたるんだ軍隊、国民の命を守れない軍隊、そして膨大な税をつぎ込む艦船は今は5隻だがもうすぐ6隻目もお目見えするという。在日米軍の凶悪犯罪といい、自衛隊のお粗末さといい、もう軍事費に税金を使うのはやめよと言いたい。あの冷酷そうな口調の防衛大臣は責任をとって即刻辞任すべきだ。

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2008年2月19日 (火)

今度はイージス艦が漁船に衝突、「たるんでる」のは誰や

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 このところ米軍兵士による凶悪事件が話題になっているおり、今日はれっきとした日本の海上自衛隊の最新鋭軍艦、イージス艦「あたご」の漁船撃沈事件で朝からテレビも賑々しい。イージス艦といえば日本の海自では5隻しかない。そのなかでも昨年3月15日三菱長崎造船が製作完了したものだ。「イージス艦は、イージス・システムを搭載することによって、特に防空能力について非常に優れている。その防空能力はいずれもイージス・システムによってもたらされたもので、遠くの敵機を正確に探知できる索敵能力、迅速に状況を判断・対応できる情報処理能力、一度に多くの目標と交戦できる対空戦闘能力によって支えられている。これらの能力は、対空戦闘以外にも応用され、イージス艦の戦闘能力を全般的に優れたものにしている。」(ウィキペディア)。要するに艦船ではあるが主として防空のための船であり、ミサイル防衛(BMD)において使われる。衝突した「あたご」は昨年11月からハワイ沖へ出張し、米軍と共同でX国から発射されたミサイル弾道弾を宇宙のはるかかなたで迎撃するため、ミサイル発射などの認証を米海軍から受けるために行って、横須賀へ帰ってくる直前に漁船と衝突したのだ。「あたご」は全長165m、7750トンというでっかい艦船だ。漁船はといえば全長15メートル、わずか7、3トンでイージス艦の10分の1以下である。どんなかたちで衝突してひとたまりもなくやられる。だから漁船は真っ二つに割れ、操舵室は見つかっていなく、大掛かりな捜索が続いているが親子2人の乗組員は17時間以上立っても見つかっていない。ほんとにお気の毒だ。衝突の原因は正確にはわからないが、宇宙でミサイルを見つけて迎撃するような近代的設備をもった艦船だ。海上の周囲を監視するにも高性能のレーダー網を備えており、艦橋のテッペンに2人、後方と右舷、左舷含めて5人が24時間体制で目視しているし操舵室でもレーダーで監視し絶えず10人以上が見張っている。波高も穏やかで霧もなく見通しはよかったという。しかも、イージス艦の右舷下方に衝突の衝撃で起こったと見られる傷があり(写真=Asahi.com)、その角度からしてイージス艦の側に衝突をさける「回避義務」があるという。これらのことからイージス艦に「見張り不十分」という容疑が報道されはじめている。テレビ画面ではすでに海上保安庁が捜査に入っている。イージス艦史上ではもちろん、海自の歴史でも20年前に海自潜水艦と釣り船が衝突し釣り客ら30人が死亡した事故以来最大の事故だから防衛省や首相官邸も大騒ぎしている。なんとも不可思議なのは、石破防衛大臣に事故の報告が来たのは事故発生から1時間半後、総理大臣には2時間後といわれることだ。町村官房長官は米軍兵の凶悪事件には「米軍はたるんでる」と怒ったが、今度はなんと言うのだろう。「自衛隊もたるんでる」というのだろうか。その以前に内閣の担当部署に報告がこれほど遅いというのは、これぞ「内閣がたるんでいる」と言わなければならないようですねえ。いずれにしても、漁業仲間がテレビ画面で「自衛隊のような高度な機能を持った船が何故小さな漁船にぶっつけるのだ」という意味の怒りの画面が印象的だった。なんとか2人の漁師の奇跡を祈りたい。イージス艦の建造費は1400億円の税金の塊だ。自衛隊は国民を守ることを使命とするのに漁船まで撃墜するとはなんたることやと思いつつテレビを見やっている。

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2008年2月18日 (月)

「綱紀粛正」どころか相次ぎ2件の海兵隊事件

4日前の当ブログで、沖縄の米海兵隊員が女子中学生を暴行したニュースに関して、米軍の当局幹部がいくら「綱紀粛正」「2度と起きないように教育」などと叫んでも、それは無理だ。基地があるかぎり無理だって言うことを断言的に書いた。そして14日、15日と「全隊員に行動規範研修」を実施したという。ところがこんなに早くわたし的な断言が当るとは思っていなかった。また、まただあ。海兵隊の事件が2件も起こったのだ。

一つは17日午前7時頃、沖縄市中央の県道で巡回中のパトカーが蛇行運転している車を見つけ停止させたら、ナント、米海兵隊キャンプ瑞慶覧(ずけらん)所属のトニー・ガルシア(22)という海兵隊員の酒酔い運転現行犯逮捕である。

2つ目は18日午前4時25分頃、沖縄県名護市辺野古の民家に、酒によって侵入し寝ていたところを、住居侵入容疑で逮捕された。これも海兵隊キャンプ・シュワブ所属の伍長、ショーン・ジェイク容疑者(21)である。酒によって不法侵入しながら「覚えていない」という。それほど飲んだくれていたということだ。

毎日新聞系のネットニュースによれば、沖縄市の繁華街で米兵にインタビューすると、その兵は空軍兵士らしく、「まず、空軍と海兵隊は別物だってことを分かってほしい。空軍は海、陸、海兵隊のどこよりも紳士的な連中の集まりだ。入隊するのだって一番難しい」。空軍には事件を起こす兵士はいない、とでも言いたげだ。「在日米軍にとって最も大切なのは日本との友好関係。なのに、本当にばかなことをしてくれた」と、10日の中学生女子暴行容疑者へのいらだちを隠さなかったとある。さらに記事は、「通りに戻ると、酔っぱらって歩道で奇声を上げる数人の一団がいた。その中で、一人しらけ気味にたたずむ若者に声をかけた。海軍兵、23歳という。『事件の後、上官から街中では目立つようなことをするなと指導されたから……』」という記事もあった。だから一応隊内ではどの程度か分からないが、通り一遍の「教育」はしているようだが、その舌の根も乾かないうちに飲酒に耽っているわけだ。これでは真剣に「綱紀粛正」どころではない。アリバイ的教育なのだろう。どだい、海兵隊というのは前にも書いたが、イラクやアフガンなど紛争の最前線地に派遣される部隊だ。耐えず敵との闘争、「人を見たら敵と思え」「殺すか殺されるか」の訓練に明け暮れているはず。いわば野蛮人の訓練だ。そういう隊員に「綱紀粛正」なんて通じるはずがない。町村官房長官は酒酔いで不法侵入した事件を受けて「米海兵隊はたるんどる」と怒ったとかのニュースもネット上で流れた。確かに海兵隊もたるんでいるが、そういうたるんでいる破廉恥な部隊を日本に配置した責任は日本政府にあるのに、なんといういい草だろう。しかも、軍隊だけでなく、何兆円という資金と広大な土地まで提供しているのは日本政府じゃないか。まるで他人事のように、「勝手に来ている軍隊」みたいな言い方をしないでほしいものだ。そんな町村官房長官の方がよほど「たるんどる」のだ。こんなに日本人を蹂躙する米軍はただちに米国へ帰ってもらったらどうですか。町村さん。Yankee Go Home!と言って下さいよ。

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2008年2月17日 (日)

没後75周年小林多喜二の作品にいま注目が

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今年、没後75年となるプロレタリア作家、小林多喜二の作品が改めて注目されているそうである。先日、映画「母べえ」を観た感動を書いた。この映画はベルリン映画祭コンペティション部門にも出品され話題を呼んでいる。この映画の主人公の「母べえ」の主人がある日突如、治安維持法で逮捕されるが、作家小林多喜二も1933年2月20日、治安維持法により逮捕され、その日のうちに特高の手で拷問され虐殺された。多喜二は1903年秋田県生まれ、小樽高商卒業後、北海道拓殖銀行小樽支店に勤務しながらプロレタリア文学運動に参加、31年に非合法であった日本共産党に入党、代表作「1928年3月15日」「蟹工船」「党生活者」など多数の小説を残して30歳の短い人生が終わる。今日は2月17日だからあと3日で没後75年なのだ、今、大都市圏や多喜二ゆかりの地で「多喜二祭」「多喜二の文学を語る集い」などなどいろいろな催しが行われているようである。わたし的にも05年夏、「小林多喜二―早春の賦―」というお芝居があり、今NHKで放送中の「ちりとてちん」の主人公の爺さん役で出ている俳優、演出家の米倉斉加年氏が演出の劇の公演で、事務局をやり600人の参加でなんとか成功させた思い出がある。米倉氏直筆の色紙も部屋にぶら下がっている。この劇は多喜二の短い生涯と母のすばらしい生き様を描いたものであった。しかし、いま注目されているのは多喜二の作品そのものである。とりわけ、「蟹工船」が若者たちの間で読まれているというから驚きである。なぜなのだろうか。「蟹工船」は、カムチャッカの沖で蟹を捕り、缶詰に加工する蟹工船「博光丸」のなかで働く過酷な労働者の生活とたたかいを描いたものである。高価な蟹の缶詰を生産する海上の閉鎖空間のなかで、単純な肉体労働者がまさに人間扱いもされず、使い捨て同様の働かせ方をされていた。働きの少ない者には「焼き」という鉄棒を真っ赤に焼いた物を身体に当てられるということまでやられる。船のなかだから逃げ場もない。こうしたドレイ労働で、資本家は蟹の缶詰でどんどん儲ける。しかし、資本主義に対抗する労働者の芽生えでストライキが起こるが、首謀者が捕まる。それで弱点を知った労働者がさらに知恵を尽くして再びたちあがる。…そんな物語で特定の主人公もない小説である。第二次世界大戦前の過酷な奴隷的労働の典型小説が、いま再び注目をあびているのはそれとよく似た、日雇い派遣労働の現場に再現されているからではないか。ニートも経験した若い女性作家で雨宮処凛(かりん)さんらの紹介もあるのだろうが、派遣や日雇いなど過酷な非正規労働者のなかで「蟹工船」がわがことのように読まれているというのである。8日の衆議院予算委員会で共産党の志位委員長は、経団連会長の企業、キャノンで正社員を派遣に置き換えてはならないという法を踏みにじっている問題を告発した。派遣社員らは神経を集中して一日中立ちっぱなし。外観チェックやシール張り、ビス打ちの1工程を11秒でやり、8時間で2200台の部品の仕上げ。まるでモノ扱い、自動機械のように働かせ、給料は寮費など差し引かれて手元に残るのは10万円以下、健保も厚生年金も入れないという実態。「ライン主任を任されていたが、私以外全員外国人。深夜の残業は当たり前、毎週のように休日出勤。女性が流産したが次の日にはもう仕事にきていた。休んだらもう仕事がないから」という派遣女性社員の声もある。小林多喜二の小説に出てくるのは年代的に1920年代が中心だ。当時の日本は天皇が絶対的権限をもち、アジアで唯一の帝国主義国として、アジア諸国への侵略と戦争の道を歩んでいた頃の話だ。そんな当時の「蟹工船」のなかの状況と、いま、日本でももっとも先進的で経済団体の指導的企業で起こっている労働者の搾取の状態は、形は変わっても人間を使い捨てしているという点でまったく同じであり、若者たちが多喜二の小説に惹かれているのではなかろうか。と思った次第である。ネットでも「蟹工船」で検索すればすぐにも読めるよ。

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2008年2月16日 (土)

世界に恥さらした日本の法務大臣

 1月11日に第1刷が発売されたばかりの「広辞苑第6版」。それも2分冊になった「字の大きい」方の「広辞苑」を縁あって手にすることができた。年寄り向きには拡大鏡がなくても常時掛けているめがねではっきり見えるから嬉しい。わたし的には昭和62年10月15日発行の第3版第5刷しか持ってないから22年ぶりの新版だ。それを今、手にして念のため「冤罪」(えんざい)という言葉を引いている。「無実の罪」「ぬれぎぬ」「…を晴らす」とある。…で、何を言いたいのかっていうと、いま「この人の頭脳ってどうなってんだろう」とちょっとばかり「時の人」になっている、れっきとした福田内閣の一員である鳩山邦夫法務大臣のしゃべった言葉である。鹿児島県議選をめぐる公職選挙法違反事件で、12人の被告全員が無罪になった、いわゆる「志布志事件」について、この法務大臣が「冤罪と呼ぶべきではない」と、事もあろうに検察の幹部を集めた会議でのたまったわけだ。当然のように広辞苑は先に紹介したように記している。志布志事件というのは犯罪の事実そのものが全くなく、物証もないのに強引な取調べで「踏み絵」ならぬ「踏み字」(親族のメッセージに見立てた文字を記した紙を無理やり踏ませる行為)まで行ない、警察が事件をでっち上げたもの。それをうのみにして起訴したのが検察である。無実の罪を負わされた被害者の立場に立って検察の責任をあきらかにすべき会議で、逆に検察を擁護する発言をしたのだ。ということは、鳩山法相の独断によって、無実の罪が確定した裁判さえ覆して、元被告らを「ほんとうは無罪でない」というのと同じである。裁判での確定を法務大臣という立場にあるものが個人的な独断と偏見で発言したもので全く許せない。同法相は15日の記者会見で「(被害者に)不快な思いをさせたのであればおわびしたい」とか言ったようであるが、志布志事件の「冤罪」については「答えない」というのだから、法相の深層心理は「冤罪でない」と今も思っているのだろう。

この大臣、まだ大臣になって半年にもならないのに問題発言のデパートである。死刑の執行を法務大臣の署名なしに「自動的」執行を求める問題発言や、「私の友人の友人がアルカイダだ」と外国人記者団の講演の場で述べたのだから日本の法務大臣を世界に恥さらしだ。アホとちがうか。「友人の友人がアルカイダ」なら参考人なりなんなりで身柄拘束して、テロ組織の幹部の動向などを聴聞するべきである。福田内閣は口を開けば「テロ撲滅のため自衛隊をインド洋に送る」と言いながら、内閣の一員の「友人の友人」にテロ組織の人が居ても聴聞すらしないということは、「テロを撲滅する」気が全然ないということではないか。法務大臣とは法の守り手であり、国民の人権をつかさどるべき大臣であるはず。そんな資格のかけらもない人物だ。町村官房長官もこんな大臣を「子どもじゃないのでいちいち申し上げない」と無責任に放置している。野党との論戦ではエラソウナことを言う長官が、誰が見てもバカ大臣のことは直接注意さえもできないていたらくである。まあ、もっとも最大の任命責任は首相にある。福田首相もアベ首相の二の舞のように無能大臣によって早くも大幅な支持率の低下である。その速度はアベさんよりも速いのにねえ。どうするのだろう。心配してあげる。アハハハ…。

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2008年2月14日 (木)

「ブッシュは謝罪せよ」と言えないのですか、総理は

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掃除・洗濯してなにげにテレビ番をしていたら、沖縄少女暴行事件に関係して、今度は沖縄県議会が急きょ臨時議会を開き、米軍への抗議と謝罪、再発防止についての決議を全会一致で決めたと報道があった。(写真) 当然のことだ。13日は、シーファー駐日米大使とライト在日米軍司令官が仲井真弘多県知事に謝罪し、新たな「再発防止」策の検討に入ったとか、小野寺外務副大臣も再発防止策を米軍に申し入れたとかも報道されている。だが、少しでも過去の米軍による凶悪犯罪で「綱紀粛正」とか「2度と起きないようにする」とか言いつつ、あと絶たぬ米軍犯罪が起こっていることを知っているものはそんなペテンを信じることができるだろうか。幹部がなんぼそんなことを言っても、肝心の兵員には日本人に対する優越感や、占領意識が備わっていること、海兵隊という「海外への殴りこみ部隊」である野蛮人には常識は通用しないのだ。1995年に米海兵隊員3人が12歳の小学生女児を拉致、暴行した事件で沖縄全島が怒りに燃え上がった。その反省もないから次々と凶悪犯罪が起こっている。2000年以降のごく最近における米兵の凶悪犯罪だけでもどれだけあるか調べ、いかに「再発防止」ができていないか書こうと思っていたら、今日の愛読紙「しんぶん赤旗」が地図入りで示してくれていたから紹介しておこう。

    01年6月29日の沖縄県北谷町の駐車場で女性暴行

    03年5月25日沖縄県金武町で女性に暴行、傷害

    03年7月21日東京福生市で殺人未遂

    03年8月18日長崎佐世保市、ホテルで現金強奪、女性に傷害

    04年1月17日長崎佐世保市で女性を車内に押し込み暴行

    04年6月26日岩手盛岡市で日本人男性二人の頭蓋骨陥没などの重傷

    05年12月22日東京八王子市で小学生3人を引き逃げ

    06年1月3日神奈川横須賀市で女性を殺害、現金を奪う

    06年10月2日神奈川横須賀市で男性を口論で殺害

    06年10月14日長崎佐世保市で交際していた女性を殺人未遂

    07年7月5日神奈川横須賀市で女性2人を刺し1人は重傷

    07年10月1日沖縄市内で米兵の息子が女性に暴行

    07年10月14日広島市内で海兵隊員4人が女性を集団暴行

    08年1月7日沖縄市内でタクシー運転手に強盗致傷

    08年2月10日沖縄県北谷町で女子中学生を暴行

ざっとこんな調子だ。「ブッシュが送って来たならず者がこんな凶悪を働いているのだから謝罪に来い」と言えないのか。日本の責任者は…。こんな野蛮な軍隊の再編のために何兆円も金を出したり、一戸8000万円もするような家をなんで建ててやらなあかんのか。少しでも常識ある日本人なら怒りませんか。

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2008年2月13日 (水)

米兵の極悪犯罪に人ごとのような首相や外相

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米軍人による女子中学生への暴行は、極悪非道な事件であり、心底から怒っているから3日連続で取り上げる。今日のテレビニュースで沖縄の怒りが爆発していることや沖縄市議会、北谷(ちゃたん)町議会が臨時議会を開いて、厳しい内容の抗議決議や意見書を全会一致で採択し米軍当局へ届けるという。沖縄市の東門美津子市長は「女性など弱い立場の人権が侵害される非人道的行為は後を絶たず、沖縄市は、度重なる事件・事故に対し、これまで綱紀粛正、米軍構成員等への教育の徹底を申し入れてきた。しかし、またしても断じて許すことのできない心痛ましい凶悪な事件が起きたことに、強い怒りをもって抗議する」と語っている。そうなのです。沖縄では「後を絶たない、度重なる事件・事故」なのです。その都度、「二度と起こさないように」申し入れてきたのにこの結果です。ところが最初に報を聞いた福田首相は記者会見でなんと言ったか。「ま~許されることではない。ま~過去においてもですね、何度か起こっている。にも関わらずまた起きてしまった、ということについて、こら、ほんとに重大なことであるというふうに受け止めています」と「どうする」という決意のない他人事のように述べた。沖縄市長は「後を絶たない度重なる」といい、福田首相は「何度か起こっている」という認識だ。昨日も紹介したが、米兵の犯罪は総数で、沖縄復帰後の1972年以降、全国で約7000件、沖縄だけで5000件を超える犯罪が発生し、その一割以上は殺人や強盗、放火、婦女暴行などの凶悪犯罪なのだ。首相の言う「何度か起こっている」という認識は過去に2度か3度くらいの感覚ではないか。いったいどこの国の首相ですか。高村外相にいたっては「いかに日米関係への悪い影響を少なくできるか」と発言。日本国民の人権、生命、安全よりも日米関係を重視する発言は看過できない。しかも被害だけではない。昨日も書いたようにこれまでも、これからも膨大な金(税金)を米軍に差し上げてきたし、今後も続けるというのが福田内閣ではないか。「お金を上げて犯罪はやりたい放題にどうぞ」であり、日本のために役立ったという話は聞いたことがない。同じ軍隊でも自衛隊は地震や台風など自然災害にきちんと出動しているだけでもまだましかも…。首相は、こんな役立たずな野蛮人、金食い虫の米軍はただちに撤退することを申し入れ、日本の金によるいっさいの予算計上はやめよと抗議する。ある説によると沖縄に送る米軍の新兵には「アメリカは血を流して沖縄を占領した」と教育しているとか。だから米兵は、沖縄では子どもや女性など弱い立場の人を拉致、暴行するなどは許されるという意識が強いという。しかも大半は海兵隊という「殴りこみ部隊」で、いつイラクなど戦場に送り込む命令が下るかも知れない。そんな精神的に不安定な兵隊が多いせいもあるだろう。だから婦女暴行も突出しているのだ。かつて日本軍にも従軍慰安婦があったように戦争を起こす国の悲劇なのだ。従って米軍幹部がなんぼ「遺憾の意」「綱紀粛正」「2度とないように」と言葉で繰り返しても、これからも基地がある限りこうした悲劇は繰り返される。悲劇を無くすには基地撤去しかない。福田首相よ、あなたが日本の総理大臣を自認するのであれば、野蛮な外国軍隊の基地撤去へ足を踏み出すべきである。

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2008年2月12日 (火)

米軍によるこの膨大な犯罪は許せるか

今日は新聞休刊日であるがテレビは休刊がなく、どこの局も沖縄で起こった米軍海兵隊員による沖縄の女子中学生を強姦したしというニュースは衝撃的に大きく報道している。当然である。昨日は岩国市長選との関係で触れたが、おそらく新しい岩国市長は「投票日の夜の事件で良かった」と胸をなでおろしていることだろうと思う。だが、事の本質はその程度の問題ではない。これから、日本が米軍再編のために3兆円という大金を差し出す米軍、いや、これまでにも毎年2千数百億円もの金を、支払う義務もないのに、「思いやり予算」と言って差し出した金は20年間で2兆5千億円に登る。一方で政府が金まで出してどれほどの屈辱的事件が起こっているかを知るべきときである。わたし的にはウエヴ上も含めてちょっとだけ調べてみた。いささか古い資料でごめん蒙るが、日本における在日米軍による刑法犯罪は沖縄返還以降の1973年~2004年度までなんと6933件である。(警察庁が日本共産党の赤嶺衆院議員に明らかにした数字―その後3年分加算する必要あり。-06年1月29日付「しんぶん赤旗」より)その内容たるや凶悪犯は殺人34件、強盗441件、放火36件、婦女暴行172件の683件、それ以外に粗暴犯1341件、窃盗犯3505件、知能犯200件、風俗犯124件、その他1080件である。今回のような婦女暴行は1972年以降07年まで沖縄県だけで120件(ウエヴ百科ウィキぺディア)と集中している。1995年に沖縄の米海兵隊3人が12歳の女子小学生を拉致したうえに集団強姦し、実行犯は日米地位協定で日本に引き渡されなかった。その後日本の法廷で起訴され、6年6ヶ月の懲役の判決で服役を追えて帰国。うち一人は06年に米国内で大学生を暴行殺害し本人は自殺したという。(同、ウィキペディア)沖縄県は在日米軍の兵員の48%、米軍専用基地は面積では日本全体の78%を占めるほど沖縄に集中しているだけに事故、事件も多い。沖縄県は悲惨なことに太平洋戦争で真っ先に米軍が上陸し、日本軍の命令により一般島民も含めて「集団自決」した。ところが、そのことが教科書から削除されあいまいな表現のままである。その上いま日本で一番米軍による被害を受けている島なのだ。旧安保条約が発効した1952年から04年までの米軍が日本で引き起こした事件・事故は20万件を超え、日本人の死者は1076人にのぼるという。これには沖縄の施政権返還以前の分は含まない数字だ。なんということや。日本が何兆円も金を出して、そのうえで日本人が殺されたり、婦女暴行を受けたりしなければならないのか。全く日本人を馬鹿にした話だ。沖縄にいる米海兵隊なんて日本を守るために駐在しているのでなく、イラクやアフガンへ出撃する拠点にしているに過ぎない。戦争のための基地にされているのだ。広大な土地と莫大な金を提供して、殺人、婦女暴行魔みたいなことばかりしている。今回の沖縄県の中学生への強姦事件を機に、「アメリカ軍はとっと帰れ」の声を全国から大きくしなければならない。それなのに日本政府の情けないこと。こんなアメリカに対して「帰ってくれ」とは言えない根性なしである。岩国市のように米軍再編のための艦載機移転に反対する市長が生まれると補助金まで打ち切るという無法まで行う。「米軍のおかげで日本は守られている」と古い枠組みで思い込んでいるから滑稽だ。危険な米軍が居ることによってテロの脅威もあるのだ。日本の基地から出撃したら相手国は日本を攻める権利もあるわけで、海兵隊という暴力部隊などは早く帰ってもらわないと日本は却って危ないのだ。無法な米軍とそれを支持する日本政府に怒りをこめて告発する。

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2008年2月11日 (月)

岩国市長選開票の夜に沖縄米海兵隊員が少女強姦

米海兵隊岩国基地への空母艦載機移転問題を最大の焦点にした山口県岩国市長選挙は、10日投・開票が行われた。残念ながら艦載機移転に反対した井原勝介候補は45299票を獲得したが、艦載機移転を容認する福田候補が47081票でその差わずか1782票で敗れた。今回の市長選は、井原市長が艦載機移転の是非を問う住民投票も行い反対が多数をしめ、そのあと行われた市長選でも井原氏が勝利した。そこで政府が艦載機移転反対を理由に、市庁舎建設費の補助金を不当に打ち切り、それに変る合併特例債を当てる予算案が、移転推進派議員によって4度否決され、井原市長が民意を問うとして辞職し選挙戦となったもの。艦載機受け入れ派は市長候補に、自民党の地元衆院議員を立候補させ、「市民の日々の生活が最大のテーマだ」と争点外しの宣伝を振りまき、「このままなら夕張のようになる」などとデマ宣伝や井原氏への中傷に終始するなどの選挙戦を展開した。国が地方財政を疲弊させておきながら、政府の言い分を聞かない所には補助金を打ち切るという無法には批判が高まっている。大激戦であったが、広範な市民とともにたたかった井原氏の得票率は49.04%、相手陣営は50.96%とわずか1%及ばずの大健闘であった。国の不当なやり方に対しても、拮抗する批判票が投じられたことになる。これは将来に必ず生きるものとなろう。

折も折り、今日のニュースで、沖縄のアメリカ軍海兵隊の2等軍曹タイロン・ルーサー・ハドナット容疑者(38)が昨夜10時半過ぎ、沖縄の女子中学生(14)に乱暴したとして、沖縄の警察が強姦容疑で逮捕したことがテレビでも放送されている。沖縄県北谷町北前の海岸部にある公園付近の路上に止めた車内で中学生に乱暴したという。こんな不幸なことを例えにするつもりはないが、もし、この事件の方が2,3日早かったら、岩国市長選で艦載機移転推進派の候補に投票した人で、仮に900人ほどでも乱暴事件に怒る人が居れば、市長選結果はどうなっていたかわからない。それほどの僅差なのだ。米海兵隊というのは通称、「なぐりこみ部隊」と言われ、海外へ戦争を起こす際に最前線に行って人殺しをする部隊であり日本国民を守る部隊ではなく、危害を与える部隊なのだ。同海兵隊は1995年にも海兵隊員3人が小学生女児に暴行する事件があり、沖縄県民ら8万人も集まって大きな抗議集会を開いたことがある。高村外相は「厳重にアメリカへ抗議した」というが、アメリカいいなりの同外相がどこまで本気で言ったのか、結果は米軍がどういう対応をとるのかでわかる。断固抗議するとともに厳しく見つめよう。

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2008年2月10日 (日)

元親方は殺人の疑惑だ!NHKは実況放送止めるべし

大相撲時津風部屋の元親方が逮捕されてから、取調べ等の報道がちょくちょく小出しに出てくるが、その内容たるやこれが「伝統ある国技」と言えるのかというものだ。死亡した17歳の力士、斉藤俊さんの死亡前夜の暴行で親方がビールビンで殴ったというのは、「10回前後」になり、ビンを逆さにもって腹や太ももだけでなく額も殴り出血させたという。しかも親方はと言えば酒を飲みながらである。プロスポーツで監督やコーチが飲酒しながら選手に暴力振るうっていう例は他のスポーツではあったかな。おそらく聞いたことがない。死亡した日も、「ぶつかりけいこ」は通常なら5分くらいで終わらねばならないほど激しく体力を使うのに、それを30分も繰り返し、斉藤さんの意識がなくなったあと、親方が水道水をホースの先端に水流を高速にする道具をつけて、顔にぶっ掛けていたという報道もある。さらに兄弟子らが救急車を呼ぼうとしたのを止めて一時間半も放置していたのも元親方だという。山本順一とかいう容疑者はなんという野蛮人なのだろう。へたり込んで倒れている人間に高速水流の水をぶっかけるだけも殺人行為だ。朝青龍がモンゴルでサッカーボール騒ぎを起こしたときは、しきりに相撲協会は「品格」「品格」と言った。ではビールビンで殴打し顔面に高速水流をぶつけるのはなんというのだろう。大相撲界には過去にも稽古中や終わった後などで10人ほど死亡しているという。問題にはなっていないがおそらく類似するようなこともあったのではないかと思われても仕方がない。それから兄弟子などと口裏あわせをしていたことや、遺体を親には見せないで火葬場と打ち合わせして荼毘に伏すようにしていたことなど、まったく恐ろしい話だ。

ところで大相撲は国技ということで毎場所千秋楽には優勝者に内閣総理大臣杯やら表彰状が与えられる。外国政府からの公式な杯や副賞もいっぱいある。暴力団まがいのリンチ殺人をするようなスポーツにそんな賞を与えていいのか。相撲協会は当の親方を解雇しただけである。なんの処分もしていない。(解雇が処分なのか?)警察が逮捕する直前に協会の理事長を満場一致で推進して涼しい顔でなんの見解もださず、「遺憾の意」を表しただけでいいのか。警察も警察で逮捕まで半年以上も掛けてナニをしとったんだろう。斉藤さんが倒れて救急隊を呼んだとき、救急隊員は身体をみて「これは普通じゃない」とすぐに警察に連絡しているのにのらりくらりはおかしい。…と、ここまで書いたとき今晩のNHK夜7時のニュースで、斉藤さんの死亡日のぶつかりけいこに関して兄弟子らが「(時間が)長いと思ったけど親方の『中止』の指示がなかったので止められなかったと供述していることがわかった」という旨の報道をした。元親方の責任がいよいよ重大だ。相撲協会がもし普通の会社なら役職者(親方)が故意の死亡事故を起こしたら責任者(理事長)は潔く辞めて謝罪会見するものだ。それも分からないのならNHKも半国営放送ゆえに幾らか知らないが、「国技」協会に放映権料を払っての放送は止めたらどうですか? 視聴者から視聴料金のムダ使いと言われかねないし、子どもたちへの影響も心配だ。少なくともわたし的にはもう相撲実況は見ませんから。ハイ。

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2008年2月 9日 (土)

経団連会長企業の無法を追及した志位議員の質問は圧巻

8日の国会論戦、衆院予算委員会で共産党の志位和夫委員長の質問は圧巻でした。感動したので今日の「しんぶん赤旗」から一部分だが紹介しよう。志位氏は労働者派遣法に限って質問し、まず、最も不安定・無権利な働かせ方をしている日雇い派遣についての実体を示した。「倉庫作業といわれて行ったら冷凍倉庫。軍手しか持って行かなかったから半日で両手とも凍傷になった」。日雇い派遣は派遣会社に登録し、携帯電話にメールで集合時間と仕事先が送られてくるだけ。契約期間は1日だけ、手取り額も6千円から7千円。究極の不安定雇用であり、異常な低賃金で労働災害も多発している。派遣が禁止されている建設現場の解体現場では正社員は防塵マスクをしているが、派遣はコンビニで買った簡単なマスクか、なかにはタオルをまいただけの働かせ方。こうした実体を志位氏は「こんな非人間的な労働はない。日雇い派遣が人間をモノのように使い捨てし、人間性を否定する労働だという認識はあるか」と質すと、舛添厚労相は「使い捨てという形で労働者を扱ってはいけない」と言わざるをえない。志位氏は政府が出した日雇い派遣の「指針」の実効性を追及。指針は「労働内容を書面で明示」とあるが、フルキャストから派遣された26歳女性を例に、一日単位で渡されていた書面の契約書の一番下に「(契約)更新の可能性あり」と書かれているだけで、これでは更新しない可能性もあり、実際この女性も2年間働いたあと「もう来なくていい」の一言で解雇された。「政府の指針は現実を見ない机上の空論だ。99年の派遣労働の原則自由化が、登録型派遣と結びついて日雇い派遣という働かせ方を作り出した」と追及。福田首相は「日雇いという形は、決して好ましいものでないと考えている」と答えた。

志位氏はまた、グッドウィルの事業停止処分で、派遣業の許可を取っていない1社だけが刑事告発されただけで、グッドウィルも、グローバルサポートも佐川グローバルロジスティクスも行政処分だけ。そして派遣先の企業にはトヨタやキャノンなど大企業のグループ会社がズラリなのだ。その派遣先企業は違法行為の共犯者なのになんのおとがめもない。偽装請負で一番大儲けをしているのは派遣先の大企業だ。異常というほかはない」と強調。そのうえで「偽装請負」が摘発された結果、労働者がどうなったかという厚労省の追跡調査結果(06年12月分)を出すよう求めた。それによると、偽装請負で働かされていた8404人のうち、「期間の定めのない直接雇用」(正社員)となったのはわずかに18人(0.2%)で、9割を超える人が派遣、請負という不安定雇用のままである。離職を余儀なくされたのは311人であった。志位氏は「現行派遣法は、違法行為が摘発された場合に、派遣元、派遣先企業は保護するが、労働者は保護しない」と厳しく問い、「総理、このシステムはおかしくないか」と聞いた。首相は派遣先、派遣元に指導していると答えたが、志位氏は「社員になったのは18人、雇用を失った人の方が多いのが実体だ」と迫った。

      キャノンで起こっていること

志位氏は正社員を派遣で代替している問題で次に迫ったのは鋭いものだった。政府は派遣は臨時的・一時的業務に限り、正社員を派遣労働者に置き換える「常用代替」にしてはならず、同一業務への派遣は最長3年までに制限している点について、「今も変わりはない」ことを首相に確認した後、日立のグループ企業が5年間も同じ業務に派遣され、法に触れないように事業所の班を変えていることを告発。それをこともあろうか、厚労省の内部文書「労働者派遣事業関係業務取り扱い要領」で、「班などを変えれば長期間同じ派遣先で働かせてもよい」と「脱法行為のすすめ」までしていることを暴露した。「3年の期間制限違反を告発されても正社員になれたのはゼロである」ことも指摘した。そして圧巻は経団連会長の企業であるキャノンでこうした「常用代替」が組織的に行われていることを質した。同社の内部文書で「外部要員の活用は…労働コスト面からも非常に有益であり、派遣労働者、請負労働者の活用の機会は今後さらに増してくる」と派遣で正社員の代わりをさせて、コスト削減を狙っていることを指摘した。同社の大分県のキャノンマテリアル工場では、直接雇用1160人に対し派遣、請負1720人と半数以上を占め、手元に残る給料は10万円以下、健康保険にも年金にも入れないという若者の声を紹介したとき予算委員会室はシーンとなった。

さらにキャノンの滋賀県長浜市の工場では「製造ラインの24人全員が派遣労働者で秒単位の「まるでモノ扱い、自動機械のように働かされる」というナマの声を紹介した。経団連の会長企業、「世界のキャノン」でのこんな無法を摘発できるのは、共産党しかない。さすがだとわたし的にテレビで見ながら思わず拍手した。首相は「実態は厚生労働省に確認させる」と調査を約束。また、志位氏は予算委員長にキャノンの御手洗会長の参考人招致を求めた。志位氏は最後に「非正規雇用を放置していては、日本社会の未来がない」と労働法制の規制強化を求めた。今、日本社会で派遣、請負、パート、日雇いなどいわゆる非正規労働者は1800万といわれ、そのうち1000万以上は年収200万以下だという。結婚もできない若者、年金、社会保険のない人も多数おり、このままでは本当に日本の未来はない。労働法制を根本から破壊した小泉構造改革路線という負の遺産が日本をダメにするか、それともアメリカいいなり、大企業優遇の政治を変えるかが問われる。総選挙が重要だ。

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2008年2月 8日 (金)

「国技」に汚点、元親方の逮捕

当然といえば当然だし、いかにも警察の捜査も遅かったが、大相撲元時津風親方が逮捕された。17歳のいわば少年力士が、あいつぐ暴行によって急死。急死というよりも殺されたと言っても過言でなかろう。ビールビンで額などを殴られたあと、兄弟子らからバットなどで殴る蹴るの暴行を受け、翌日には「ぶつかりげいこ」を普通は5分ぐらいしかやらない危険なことを30分もやらされ、ここでも暴行を受け、その直後に死亡した。死亡した力士の死因は、新潟大学でも名古屋大学でも「多発外傷による外傷性ショック」との鑑定が出された。暴行した兄弟子ら3人も逮捕されたが、彼らは親方の命令でやったはずだ。親方が「もっとやれ」と言ったというテレビ報道もある。もし、兄弟子らが暴行を拒否したら自分がやられるからだ。無残な遺体を見られるとまずいと証拠隠滅のためか、実家には「ダビに付して遺骨を届ける」と言ったが、親がこれを拒否して新潟大学に遺体解剖を依頼した。これがなかったらおそらく真相は闇に葬られたであろう。まさに殺人リンチみたいなものだ。プロ競技で指導、育成などで刑事事件になったのは異例のことだが、それほど相撲界というのは長い歴史を持つ反面、封建的な色彩が濃いところなのだろう。こんなプロの相撲が「国技」だなって言ってほしくない。それにしても相撲協会っていうところも空気が読めないところというか、朝青龍問題や時津風事件があっても、あの北の湖理事長は満場一致で再選された。だれかほかに手を上げる者もいないのか。同理事長は、若い力士が死んだ直後は傍観する姿勢だった。世論の批判を受けて文部科学省に呼び出されて事情聴取、それでようやく時津風元親方を解雇した。兄弟子らについては捜査の推移を見つめるだけで本場所は休場扱いにしただけ。朝青龍のサッカー騒動でも「2場所の出場停止」を決めるまで時間がかかった。指導力がまるで見えないから今度は理事長が変るかなと思ったがナント「満場一致」で推薦というから驚きだ。初場所は両横綱が相星で千秋楽を迎えたから少し盛りあったが、しかし、平日の相撲を見ていると観客の減ったこと。ほんとうに寂しい限りだ。「国技」の主役が外国勢に圧倒されていることも観客減の原因の一つだろう。わたし的にも昔の大相撲から見ると「若貴」兄弟の全盛時代を最後に、もうテレビ放送さえもほとんど見なくなった。空気が読めない協会では相撲人気の挽回はもう無理なんだろうと思う今日この頃だ。

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2008年2月 5日 (火)

薬害肝炎の和解、原告たちにエールを送りたい

 命をかけてたたかい勝利した女性たちの輝いた顔は本当に美しかった。国と製薬会社に損害賠償を求めている薬害C型肝炎集団訴訟で、原告と国の間で初の和解が大阪、福岡両高裁で4日成立した。今後他の裁判所でも順次和解し、一連の訴訟は5年余りを経て国との裁判が和解する予定だ。薬害肝炎訴訟について昨年来からのニュースを見るにつけ、中心になっている女性たちの信念に満ちたたたかいの笑顔にいつも感動させられて来た。家庭をもちながら困難ななかで信念を曲げず、夫をはじめご家族の支援に支えられながら闘った姿は本当に美しいなあと、この種のニュースはテレビで報道されるたびに心で拍手をおくりながら見つめた。とりわけ、原告女性でおそらく最年少だろうと思うのだが、九州原告団の27歳の福田衣里子さん(

長崎市

)は、生まれたときに止血剤としてクリスマシンを投与され、慢性肝炎となったそうである。なに一つ自分に落ち度がないのに、生を受けたときから薬害に汚染された止血剤で青春を奪われてきた若い女性だけにわたし的にも注目していた。その彼女が和解後の記者会見で、「20代を薬害に費やした。これから普通の女の子として恋や旅行もしたい。正しいことは正しいと認められたことが一番の心の回復になる」と語った。そうだろう。物心がついて自分は薬害を受けた者として育ったことを知ったであろう10代~20代は、普通なら人生でも最も楽しい時である。その時期に氏名も公表して薬害と闘い続けたのだ。テレビや新聞の画像に写る原告はみんなキラリと輝くが、なかでも、これからの将来が長い分だけ、「福田さんは写っているかな」といつも注目して眺めた。また原告の女性で人生の先輩にあたるまわりの人たちが、たえずこの若い女性に心配りをしているように見えたのは私だけだろうか。それほどに全員が団結して闘った争議団の皆さんに心からの敬意を表したい。中国産のギョーザ事件や「家族」のなかでの殺人など不幸なニュースが多いなかで、製薬企業との闘いが生んだ「生きるための愛」「団結愛」に感動を頂いた今日のニュースの一つでした。原告の皆さんはもちろん、福田衣里子さんとも知らない間柄、何一つつながりがあるわけでもないジジイだが、その未来に幸せが訪れるように衷心から「がんばってね」というエールを送りたい。

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2008年2月 4日 (月)

「姥捨て山行き」? 後期高齢者医療制度を叱る!

 今年4月から75歳以上の人を対象に後期高齢者医療制度が始まる。厚生労働省のホームページには「保険料負担を公平にします」「高齢者の方々にふさわしい医療を目指します」「医療保険と介護保険のサービスを両方利用して自己負担が重い方々の負担を軽減します」な~んて高齢者にとっていい事であるかのように書かれている。しかし、これは国民皆保険制度を採っている国では前例のない高齢者に長生きさせない制度であることが、75歳以上の方々にまだ殆ど知られていない。要するに、75歳以上の人は「後期高齢者」と決めつけ、今まで加入していた保険を脱退し、別の保険に強制的に移され死ぬまで保険料負担を強いるものである。75歳以上はいわゆる「終末期医療」として、それにふさわしい医療制度に別仕立てする。いうまでもなくお年寄りは現役世代と比べ当然ながら医療費がかさむ。複数の医療機関にだってかかる場合もしばしばである。医療費がかさむ年寄りの保険に企業負担はやめてくれという財界や大企業の要望に応えたものだ。高齢者ばかりで一まとめの保険グループにして、受けられる医療も制限するというものである。今まで家族の保険の被扶養者で保険料が不要だった人にも容赦なく保険料が徴収される。年間18万円以上年金をもらっている人は年金からいやおうなく天引きされる。18万円未満の人は自分で納め、滞納すると保険証は取り上げられ、医者に行くときは全額負担を覚悟で行かねばならぬ。保険料は各都道府県に設置された「広域連合」というところですでに決まっているが、現在加入している保険の料金より上がる人も下がる人もいるだろう。だが、2年ごとに改定されるが高齢者が多くなり、医療費もかさむので、保険料は上がることはあっても下がることはまず考えられない。長生きすればするほど保険料が高くなる。その上で診療内容が制限される。医療機関は丁寧な診療をしてもそれに見合う診療報酬はもらえないからだ。だから早く退院させる診療が重点になり、お金がかかる入院はできるだけ減らす。そういう医療機関には診療報酬を手厚くするわけだ。医療機関はいかに「在宅死」を患者に選ばせ、過剰な延命治療はしないということに苦労するわけだ。ですから厚労省の元幹部でさえ「姥捨て山」と言うほどだ。余りのひどい内容を知った高齢者などから批判が高まったので申し訳程度の「凍結」でごまかすのである。それは家族の保険の被扶養者で新たに保険料がかかる人に限って保険料は今年4月から9月まではゼロとする。10月から来年3月まで所得割り分を凍結し、均等割り部分を9割引きにする。その後一年間は同じく所得割を凍結、均等割りを5割軽減する。2年立てばみんな同じ負担だ。あの定率減税廃止の時と同様、いわゆる「激変緩和」という奴だ。「激変」…「激しく変る」と与党は知っているわけだ。こんな医療制度が成立したのは06年6月であった。労働法制緩和などさまざまな悪法で構造改革路線を推進した小泉時代最終盤に行なった高齢者いじめの制度を推進したのが自公である。長生きしたいお年寄りはこのことを選挙まで忘れないでね。

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2008年2月 3日 (日)

ブッシュの公式ウソつき演説は260回

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 ブッシュ米大統領の任期が残り1年を切った。米大統領は三選できないから来年1月20日に新大統領と交代する。だから今、後継の共和党、民主党の大統領の候補者を選ぶ闘いがメディアの話題を呼んでいる。それはともかく、先月下旬にブッシュ大統領の最後の一般教書演説なるものが行われた。外交ではイラク問題に多くの時間を割いたそうである。そして昨年イラクへ増派した米軍三万人の「増派のおかげでりっぱに成果が上がっている」と自賛したのが特徴だと、「しんぶん赤旗」主張は述べている。そして国際社会が要求している米軍のイラクからの撤退については「早く撤退すれば暴力がはびこる」と拒否したという。ブッシュ大統領がイラク侵略を命令して以来、この3月で5年を迎える。すでに世界では承知の事実になっているように、イラク侵略の口実にしたのが「イラクは大量破壊兵器を持っている」ということだった。その兵器はいまだに発見されず、この戦争がいかに無法な戦争であったかを証明した。おどろくべきことは、ブッシュと米国政府が公式の場でこのウソを何回公式発言したかである。しんぶん「赤旗」主張(1月30日)によれば、アメリカの政府高官の発言を調査している「センター・フォー・パブリック・インテグリティ」の調査として、ブッシュ大統領が260回、政府高官全体では935回もウソ発言をしたと発表している。これほどウソをついて戦争に導き、イラクの民間人を含めて大量の犠牲者を出し、米兵も数千人の死者を出したわけだ。ウソつきで戦争を起こして罪もない大量の犠牲者を出すというのは「犯罪者」にあたらないのか?不思議でならない。そのうえ今なおイラクにしてもアフガンにしてもテロ根絶もできないばかりか、出口の見えない泥沼化が続いている。米紙ワシントンポストでも米軍主導の空爆が昨年(07年)は前年の6倍に達していると伝えたとのこと。07年には、一日4回の割合で合計1447回も空爆したという。イラク戦争が始まって以来犠牲になったイラク人の数は120万人というイギリスの世論調査機関の報告さえあるのだ。昨年の米軍増派で成果があったように言いながら、「敵はまだ打ち負かされていない」とさらなる戦いを求め、同盟国にも大幅増派を押し付けているのがブッシュの演説である。その一方で「米経済は不確かな状況にある」「全国の台所で経済の将来が懸念されている」とも一般教書演説で述べた。経済成長の停滞、雇用の減退、食料・燃料価格の上昇、住宅建設・販売の不振が輪をかけて深刻にしている。特にサブプライムという低所得者向け高金利型住宅ローンは、資金の回収能力のない所得者にも最初の数年間は低い金利で、その後は日本で言えばサラ金なみの高金利で資金を回収するものだから、焦げ付きが続出するのが当たり前である。そのツケを諸外国へ証券という形で金融投機させて、世界で株価の乱高下という事態を招いているのである。軍事面だけでなく経済面でもどこまでも世界に迷惑を撒き散らし、さらに地球温暖化でも最悪の元凶であるブッシュ政権。こんな政権は早く終り、イラク・アフガンから撤退をめざすまともな次期大統領が選出されるように願わずには居られない。

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2008年2月 2日 (土)

有害な輸入食品の検疫体制の強化を

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農薬入り中国ギョウザ事件はその後も各地で体調に異常を感じた人が数百人規模にまで広がったようで、大変な問題になってきた。確認された最初の被害から公表に至るまで一ヶ月もかかっている対応の遅れをはじめ、検出された農薬「メタミドホス」とかいうものは、日本国内では農薬として使用禁止になっていたものだから、国内では簡単に入手することは困難だろうが、中国では最近まで使用されていたという。しかも被害者が残していたギョウザからは残留農薬基準の1万3000倍というすごい高濃度の有機リン系農薬である。兵庫県の親子3人が食べたギョウザの袋には小さな穴が開いていたとか、千葉の2件はそういう形跡はないという警察発表。製造元の中国河北省の天洋食品という会社は河北省では知らない人がいないくらい名の知れた企業で従業員は1000人位とも言われる。しかし地元では、安月給で知られており、ちょっとしたもめごとで労働者がクビになるということも多いとか。日本たばこ産業の子会社である「ジェイティフーズ」が企画し、総合会社「双日」の子会社「双日食品」と「天洋食品」の三社が共同で試作・生産したもので、中国国内ではほとんど販売されずもっぱら日本を中心にした輸出食品のようだ。コスト引き下げのために、日本企業が企画・指示して海外の工場で生産する典型的な「開発輸入」だとも言われる。摂取量によっては致死にもいたる危険な薬物で、農薬基準の1万3000倍というほど混入した量の多さ、穴があいた袋などなど、ミステリアスな事件性も考えられ、製造現場から流通経路、販売所も含めて徹底した原因究明が日中両国で必要である。そうでないと食料の6割以上が外国からの輸入に頼っている日本人としてますます不安が高まるし、「何を食べたらいいのやら」ってことになる。ついでながらに食の6割以上の輸入量なのに、なんとも水際での検疫体制のお粗末さも改めて浮き彫りになってきた。輸入食品を検査する厚労省の監視員はわずか全国でわずか334人というのも初めて知った。それも食品衛生法に基づく国の輸入食品の検査率は一割だという。冷凍ギョウザでは食味検査と食中毒を想定した細菌検査は行うが、残留農薬の検査はなし。農薬残留検査は輸入元も販売元もそれぞれ「相手が行っているものと思っていた」という無責任さも重大だ。大きな港が幾つもあって監視員が334人では輸入食品の安全なんて誰が考えても無理だと思う。検疫所があるのは首都圏では横浜港だけだという。自衛隊は26万人もいるのに、日本の食の安全を科学的に監視する検疫体制と要員数はほんとにお粗末過ぎる。同時に食料自給率を高める努力は国をあげて行う必要があろう。「食の安全は日本の大地から」と言いたいが、長年の自民党農政のもとで農業は崩壊の危機、今や高齢者を中心に5%前後の農民に頼っている悲しい現実。コメ作りもやればやるほど赤字ということでは、日本の食料の未来は暗いと思う今日この頃だ。

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