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2008年3月28日 (金)

「道路財源は一般化」と一応言わざるを得ない福田首相

年度末の3月末を目前にして、政局は依然モタモタしているなかで、福田首相はパフォーマンスか、本気か…、27日緊急の記者会見で道路特定財源などについて新たな修正案らしきものを出した。そのなかで、いわゆる使い道が道路の整備に限られている道路特定財源について「2009年度から一般財源化する」と述べた。これにはやや驚きだ。これまでの国会論戦で首相は一貫して「道路特定財源は必要だ」とかたくなな態度をとっていたのだから、すこし「へえ?」とも感じた。論議すればするほどこの道路特定財源で道路以外の無駄なものに使われていたことが次々明るみになってきた。国土交通省の職員の遊び道具の購入。国交省天下りが入っている先端技術センターだの河川情報センターだのと全然聞いたことがないような、何をしているのかわからないたくさんの国交省所管公益法人の天下り人件費と職員の飲み食い豪華旅行、米軍の高級住宅建設など道路以外に使われていた。そしてこれから必要という「10年間で59兆円」という金の使い道はといえば、ほとんどが日本列島に2万キロという高速道路をはりめぐらし、6つの海峡またぐのか・くぐるのか知らないが、ドエライ金をかけて海峡道をつくる。そのことで地元負担金という形で地方にも借金を増やすことになるのだ。冬柴デージンは「病院への救急搬送のための道路づくりも必要」などという笑い話的な言い訳をしているが、それだったら病院が医師不足に悩んでいるのだから、そっちの方が先なのに道路作りの理由にする。そんなことが国民の前にだんだん暴かれてくることで、世論は「道路特定財源をやめて一般財源化せよ」という声が60%、70%、なかには90%という世論調査結果さえあるような圧倒的な大きな声になってきた。そういう状況もあり、首相は「一般財源化」を言わざるを得なくなったのだろう。しかし、そうは言ってもどうやら自民党とは意思統一が取れているのか疑問で、伊吹幹事長は「あれは党として決めてない。政府の見解でしょ」と言い放っていた。(27日)。そりゃあ、自民党の中の道路族らの不満もあるからだろう。国交省冬柴大臣も「聞いてない」と不機嫌そうだ。本気で「一般財源化」なのかどうかは分からない。道路族の巻き返しによって引っ込めるかも知れない。また、首相が記者会見でしゃべったのは「10年間で59兆円つぎ込む道路中期計画は5年間に短縮する」とした。5年間に短縮するなら金額の方はどれだけ減らすか言わずじまい。しかしまあ、「一般財源化」については野党との合意が得られなくても「守っていきたい」とした。それは結構なことだから09年度からでなく08年度からただちにするべきだ。またガソリンの暫定税率の廃止については、「財源不足になるので現実的ではない」と認めなかった。もし年度末まで参院野党が賛成しなかったら、4月からガソリンの暫定税率が日切れになってしまう。そしてガソリンは大幅に値下げだ。しかし、そのあと衆院で3分の2の多数による再可決で元通りになる可能性について首相は「先のことは考えていない」としたが、自民党筋では再可決の方向を主張するものが多い。おそらく一瞬だけ値下げになってまた元に戻るのだろう。それほどまで福田首相の手の打ち方が遅いのだ。なぜもっと早くしないのか。それでも「思い切った修正案だ」と宣伝するパフォーマンスだ。そして野党に対して、「野党は国のことをほんとうに真剣に考えているのか」って、怒って見せて同情を仰いで支持率アップにつなげようというのだろう。

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