« 連続犯罪の米軍へ思いやり予算が必要か | トップページ | また米兵による殺人か?でもおかしな地位協定で捜査難航? »

2008年3月20日 (木)

イラク開戦5年、不人気の米国を愛する日本政府

Images

アメリカがイラク戦争を開始して今日で5周年となる。イラク戦争の現状をメディアの報道などから拾ってみる。まず犠牲者であるがイラクでは犠牲者数を明確にする統計もないようだ。だから、イラク人の死者は、イラク保健省とWHOの推計で06年6月までの数であるが約15万人。また英国医学誌「ランセット」は06年10月時点で約65万人と推計。英国とイラクの調査会社によれば2400人と面接調査したことから推計したもので「100万人以上」と皆まちまちである。要するに15万人とも100万人とも言われる。そしてイラク国内はもちろん、他国へ逃れた人も含めて500万人近くが難民・避難民として中東各国やヨーロッパ、遠くは米国やカナダ、オーストラリア、ニュージーランドにまで至っている。国連はイラク人400万人が飢餓に直面し、国民の4割が安全な水を得ることができず、国内避難民が250万人と発表した。こうしたなかで国民の8割はイラク内での多国籍軍の駐留に反対しているという。米軍と有志連合国兵士の死者は米軍兵士3987人、英軍兵士175人、その他の国134人でこちらは当然ながら正確に掌握している。

そもそもアメリカが開戦の口実にしたのは、「フセインが大量破壊兵器をもっている」「アルカイダと繋がっている」という理由でイギリス、オーストラリア、ポーランドなどを引き込んで開戦。日本の小泉内閣も独自の調査をすることなく、アメリカの言い分をオーム返しに繰り返し自衛隊を派遣した。しかし、これらの理由は真っ赤なウソだったことがはっきりしてブッシュさえ認めた。侵略の口実がウソだったら謝罪して直ちに撤退するのが国と国との関係ではしごく当然なのにイラクには未だに16万の米軍が陣取っている。とすると、口実などはどうでもいい。アメリカは結局石油資源が目当てだったのだと言われても仕方ない。だが、アメリカにそそのかされて軍隊を送った国の政権は哀れだ。アメリカのプードルと言われたイギリスのブレア政権は任期を全うできず国民の批判を浴びて辞任。オーストラリアのハワード政権も昨年の選挙で敗北。スペインの政権も選挙で破れた。ポーランドの大統領もカタールの首相も「われわれはだまされていた」と怒る。最大時、米国に賛同した国は39カ国だったが今でも軍を派遣している国は日本などわずか数カ国だ。日本の自衛隊は陸自は撤退したが航空自衛隊がC130輸送機3機と200人の兵員を今も送っている。現地では「米兵輸送のタクシー」と揶揄されている。「人道復興支援」という大義名分だが、やっていることは首都バグダッドや北部のアルビルあたりまで活動範囲を拡大し、活動の9割は戦地への米兵の輸送だ。1割が国連などの人員輸送だ。だから「米兵のタクシー」にすぎない。なにが「人道復興」なものか、文字通りの米兵と一体の「航空戦力」として派遣されているのだ。もちろん費用はすべて日本もちだからこれももったいないムダ使いだ。こうして最も威信を失墜したのは当のアメリカだ。ブッシュの支持率も極限まで低下、大統領の任期までもつかどうかヒヤヒヤという状況。肝心のイラク和平は程遠いばかりでなく、イラク戦争での米兵4000人近い死者とともに、負傷者は3万人近く。帰還兵の自殺は一般市民の2.5倍から4倍にのぼる。PTSD(心的外傷後ストレス障害)など精神面での障害に悩まされ、ホームレスになる人が急増し社会問題になっているという。このことは昨夜のNHK「クローズアップ現代」でも詳報していた。戦場での心の傷が元で本国に帰還しても「突然、家族や友人が敵に見えたりする」という。だからホームレスとなり薬に頼るなど大問題になっている。人殺しをする戦場はヒトの営みに反する行為をするところだから、そういう障害になるのも無理からぬことだ。それだけではない。アフガニスタンとイラク戦費で3兆ドル(約300兆円)とも言われる。それがサブプライムローンの失政で端を発した「ドル安」とともにアメリカ経済が地球上で「地盤沈下」に直面し、世界から信用を失墜しつつあるのだ。そんな不人気のアメリカをとことん愛するつもりか、アメリカに言われて自衛隊の恒久派兵法まで企む愚かな日本の政府だからねえ。どうします?皆さん。

|

« 連続犯罪の米軍へ思いやり予算が必要か | トップページ | また米兵による殺人か?でもおかしな地位協定で捜査難航? »