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2008年4月26日 (土)

なんのための聖火リレーなのか

 今日は早朝から、北京オリンピックの聖火リレーが長野で行われたことでテレビは姦しい。聖火とは「神に捧げる神聖な火」(広辞苑第6版)とある。神というのは多分、オリンピック発祥の地ギリシャのオリンピアに絡む神様なのだろうか。オリンピックの当初は聖火リレーではなく、オリンピックの主会場に開催中だけ灯されていたものである。それが1936年のベルリンオリンピックのときに、オリンピアから採取された火を道筋の各国選手がリレーして大会場に運んだことからおこなった行事とされる。これはあの有名なドイツ・ヒトラーがわが意を誇るために宣伝政策として導入されたものというのが一般的な理解である。だからギリシャからベルリンに至る道すがらのリレーコースは、ナチスドイツの侵略と独裁帝国の象徴でもある。その後、ヒトラーはリレーコースを逆にたどって近隣の国々を侵略したという歴史があるらしい。オリンピックそのものはスポーツの祭典であり、「平和」が象徴されるのが「聖火」として公けに認められているが、そもそもの発祥のリレー自体がナチスドイツの独裁政権で第2次世界大戦を引き起こしたヒトラーに政治的に利用されたという血塗られた歴史の産物であろう。スポーツに政治を持ち込むなといわれながら、聖火リレーの発足からして政治に利用されてきたのである。その後もミュンヘン大会やモスクワ大会をはじめ、政治の波にもまれてきたことは確かだ。ここ数回は政治的介入は少ないようだが、しかし、オリンピックの誘致をめぐっては施設の設置や開催等に関する膨大な費用をめぐって政治的に利用されようとしていることはあきらかだ。2016年に東京が立候補するというが、そのために巨額の費用が投入される。巨大な施設の建設、宿泊、交通のための道路建設などである。現に北京でも「鳥の巣」とか言われるすごーい施設や、空気をきれいにするための人工雨計画まであるという。バカらしいほど巨額の金をかける一方で農村地帯などでのすさまじい貧困状況は解決されていないようだ。そして、中国内部の問題であるチベット問題で聖火リレーが行く先々で、その警備のために各国に莫大な資金を使わせながら行われつつある。なんで中国の内部問題なのにそれによって多くの国が迷惑をうけなければならないのか。長野へ他県から動員された警察官は3000人以上だとか、その費用はどこ持ちなの?まさか中国が持つわけではないだろうし…。そして凡そ「平和のシンボル」にはほど遠い暴力や逮捕者が出る聖火リレーではないか。各国人民に心から祝福されない聖火リレーなんて意味があるのかと思う。しかもテレビではランナーの姿は見えるが、現場のあの警備ではそれもおぼつかないバカらしいリレーに見えたね。しかし、これは主催者であるIOC(国際オリンピック委員会)の責任だ。IOCはもっぱらオリンピックを金儲けのために、平和であろうがなかろうが話題になってくれればいいと、各国の放送権料などで稼ぎたいからではないか。こんなに世界各国に迷惑をかける聖火リレーなのだからIOCは「中止だ」といえばいいのにねえ。そして競技だけはひっそり粛々とやればいいのにねえ。まあ、そんなこんなを見つめていると、いつものオリンピックのような期待感もないし、興ざめするのはわたしだけかいなあ?ともあれ長野の関係者とランナーの皆さんには敬意を表し「ご苦労様」。なんて思う今日このごろだ。

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