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2008年5月24日 (土)

今40歳の人が高齢者保険に加入時の保険料は5倍に

参議院で野党4党は悪法の後期高齢者医療制度を「廃止せよ」という法案を提出した。野党が多数を占める参院では可決するだろうが、衆院で与党が否決すると思われる。だが与党もここに来て廃止までは行かなくともなんらかの「手直し」で誤魔化そうと必至である。だから、廃止法案の提出とあいまって世論をとことん広げきって、制度の存否を問うような運動にしなきゃあいけない。もう、世論的にはこの医療制度はズタズタなのである。自民党の中曽根元首相でさえ「名前が実に冷たい。愛情の抜けたやり方に、老人が全部反発している」「至急、元に戻して考え直す姿勢をはっきり示す必要がある」とまで言い切った。福田内閣についても「役人の言っていることや、今までの仕事の後始末をやらされている。かわいそうだがそのまま乗っかってやるのも能なしの感もする」と、同じ党の重鎮とはいえボロのチョンである。「能なし」とまで言われるのだから…。ほかにも塩爺こと塩川元財務相や堀内元官房長官なども強烈な批判をしている。こういった与党の実力者からさえボロクソに言われるような法案は見たことがない。もう、まさに「廃止しかない」というのが実態である。そこで舛添チャランポラン大臣は「低所得者の保険料は8割9割割引する」「かかりつけ医問題は凍結する」とか手直し的なことを言い出した。もともと与党は「7割8割の人は現行よりも保険料は下がる」なんて宣伝していた。「その調査を示せ」といわれて「実は調査していませんでした」という無責任さである。7割、8割の人が下がるというのでは後期高齢者医療制度の目的に反するのだ。この制度の目的は75歳以上の高齢者に「高齢者医療は金がかかるのです」ということを実際に体感してもらうということも目的の一つなのだ。それが「7,8割の人が下がり高所得者だけ増える」のであれば庶民はみんな喜び、「金がかかる体感」にはならない。そこからしてウソ宣伝なのである。仮に、今回の保険料は下がるという可能性はあるかも知れない。なにしろ初めてなのだから少しでも印象よくしなきゃあならないから。だが、二年毎に見直すことが決まっている。この制度の最大の眼目はいわゆる「団塊の世代」が75歳以上になり始める2025年からの医療費の急増に備えるのが狙いである。75歳以上が塊になって増えるのは2025年からだ。現在は全国平均で年額72000円とされている保険料は2025年には16万円に跳ね上がる。高齢者が多くなれば医療費も多くかかるからだ。いまテレビなどでもフリップがあって「75歳以上の保険料から10%、健保・国保など現役世代から40%、税から50%」なんて75歳以上で10%だけ負担をと言われる。じつはこれは最初の2年間だけで、これが15%、20%と上げられる仕組みになっている。だから今回は今までの国保などより多少下がったとしても、25年までには2倍以上になるのだから二年毎に際限なく上がる。さらに2035年には3.5倍、2045年には5倍以上になるという試算である。いま40歳の人がこの保険に加入する頃の保険料の平均は37万9千円だ。それだけにたんに年寄りだけの問題ではない。若い世代から見れば「未来の自分の話」だということなのだ。こういう恐るべき制度を「長生き」させてはならない。しかも年金からの天引きだから問答無用で取られる。「天引きは支払いの手間を省く」というきれいごとではない。「天引き」にしておかないと、将来は年金自体も目減りするから、保険料を払えない人が増えると見込んで、払わない人をなくすために天引きにしたにすぎないのだ。「やれ、道路だ!それ米軍に思いやりだ」などと税のムダ使いの一方でこういう時代をむかえるとすれば国の存亡の危機になるだろう。

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