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2008年5月27日 (火)

舛添厚労相の出まかせ発言には呆れる

 通常国会は6月15日が会期末である。残りは20日を切った。大問題になっている後期高齢者医療制度ついては4野党が参院に廃止法案を提出している。自公は、制度は間違っていないが問題点もあるので見直すべきは見直すとして、「制度自体の欠陥」である法なのに若干の手直し程度で誤魔かそうとしている。今の国民の怒りが手直し程度で収まると本気で思っているのだとしたら自公にとって不幸である。共産党の東京都議員団が東京都内の区市に寄せられた問い合わせや苦情がどの程度あったかを調査している。その結果が今日の「しんぶん赤旗」に載っている。東京都内23区と26市を対象に実施したもので、未集計の7区市を除いて、問い合わせ・苦情件数の合計は204、363件というから驚きだ。内訳は19区で146,268件、23市で58、095件。月別には3月が48、861件、制度がスタートした4月には155、502件に跳ね上がった。この集約できた19区23市に住む後期高齢者の対象人数は921、300人ということだから、問い合わせや苦情を寄せたのは全部が全部後期高齢者本人とは限らないだろうけど、単純計算では五人に一人が問い合わせなどをしたことになる。内容的にも「75歳以上で人間を区別するような制度は人権侵害だ」とか、「『年寄りは早く死ね』という制度か」「(保険料が)安くなると言っていたが実際には高くなった」「断りもなく年金から保険料を天引きするのはおかしい」という意見があったという。とにかく対象者の五人に一人が問い合わせたという結果にびっくりだ。数万とか言う単位でなく92万人という100万近い大勢のなかでの結果だ。この結果を見てもいかにこの制度が欠陥制度であるかがわかる。25日のNHK「日曜討論」で例の舛添チャランポラン大臣は、後期高齢者から保険料を徴収しないと「子どもや孫が『なんだ、じいちゃん、ばあちゃん。あんたが長生きするから私の保険料が増えるんじゃない』と反乱がおこる」と発言。世代間の対立を煽るような議論である。だが、この発言はいかにも軽率だ。子どもや孫がいま一番心配していることは、じいちゃん、ばあちゃんの長生きではなく、「この制度自体が『長生き』されたら、これは将来の私たちの姿なのだ」と怒っているのだ。子どもや孫という「現役世代」が75歳になるころには保険料が今の3倍、5倍と末恐ろしい額になることだ。だからこの制度に対したんに高齢者だけでなく現役世代も「将来の自分の姿」として怒っているのである。日本中の家庭で父母やじいさん、ばあさんの長生きを恨む人ばかりになって「反乱が起こる」としか国民を見ない舛添大臣はほんとに「愛のない」口から出まかせのチャランポランではないか。それよりも介護疲れや高い医療費の負担増でやりくりできなくなり、家庭内で誰かが人殺しをして無理心中する事件が連日のように発生していることの方が重大だ。(まさか、舛添さん、これを無理心中を「反乱」と言っているのではないでしょうねえ)

さて、保険料についてどれだけの人が安くなり、あるいは高くなるのかを調査もしないで制度が実施されたことについて、厚労省はあわてていまその調査をやりだした。ところが厚労省は「負担が増える人は少数」に見せかけるような手法で調査をしているということも今日のしんぶん赤旗は詳論している。現行の国保料を「資産割」を採用している市町村では、「試算割額」の一世帯当たりを18973円で計算するとして、「資産割」で納める人は6割しかいないのに全員であるかのようにして、実際は1万円の増であっても18973円よりは「減」になるように集計をさせる手法をとっている。また、世帯分類で負担増になる率の高い世帯層を巧妙に除いて集計する手法などをとっているというのである。できるだけ現在より「安くなる」方法、負担増を隠す「調査」をしていることを暴露している。専門的な分野だから素人目には難解だが、まあ、いろいろ苦労をしてでも厚労省は「増える人は少数派」と宣伝したいだろうことは読める。

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