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2008年6月29日 (日)

1億以上の金でごまかしの新聞広告

昨日のことである。久しぶりに馴染みの喫茶店でコーヒーを頂いていたときである。別の席で新聞を読んでいた二人連れがうなるように言い出した。「舛添って、年金やら医療保険であんだけボロクソ言われてんのに、まだ本人はちゃんとやってる思うてんのやろか?」「なんで?」「この広告見てみい。大きなツラさげて臆面もなく写ってる」というような会話である。よくよく注目して聞いていると、昨日の新聞にデカデカと一ページ全面の厚生労働省の広告が掲載されたことについてしゃべっているのだ。わたしの見ていた新聞からも見つけた。「長寿医療制度について、改めてご説明させて下さい」と大きな見出し。右側に舛添大臣の大きな顔写真があり左側は知らない人。この広告のレイアウトはおそらく大手広告会社が主導したと思われるが、なんで今どき舛添大臣の顔なんや。もう不満がいっぱいで顔を見るのも辟易している人が日本中にあふれているやろに。こんな顔写真を見ると広告自体も誰も読んでもくれないやろにと同情した。そこでちょっと詳しく調べてみた。この広告は全国紙、ブロック紙、地方紙などあわせて73紙に掲載されたそうだ。費用は推定だが一億円以上は確実だろう。あーもったいない。財務大臣は口を開けば「金がない。金がない」とのたまうのに、厚労省は見たくもない顔写真を載せた広告に一億円以上だっせ。そこで仕方ないから中身も読んで思わず声をあげた。Q&A方式である。「なぜ75歳で区切る制度なの?」「75歳以上の方々は、病院にかかる機会が多く、医療費も多くなりがちです」というだけでなんの根拠もなく75歳で一律に差別することを正当化しているだけだ。つづいて「75歳以上の方々の医療については、税金で5割をカバーし、現役世代と高齢者の分担ルールを明確にし…」とあるが、「国庫負担の割合は07年度37.3%、今年度(08年)は35.4%。国庫負担は後期高齢者制度になって減っている」のが真相であり「5割」はまやかしである。さらに、「受けることができる医療はこれまでと変りません」という真っ赤なウソも平気で書いている。保険のきく医療に上限がつき、月に6000円(窓口負担600円)までで診療の回数や薬が制限され、かかりつけ医が一人に制限され、診療科のかけもちが困難になるなど貧しい医療しか受けられなくなることも隠している。広告の囲み記事では、「高齢者の方々の負担を減らすなどの改善策を実施します」として、「所得の低い方への配慮として」なんて謳っている。だが、共産党の小池参院議員の質問主意書への政府の答弁書によれば、国民健康保険から後期高齢者医療保険に移った人のうち、政府・与党の軽減策により、保険料負担が3月までの国保料よりも下がる人は約65万人で、後期高齢者医療制度の対象者(1300万人)の5%に過ぎないというのだ。昨日の広告には触れていないが、政府・与党は「見直し策」によって、「保険料9割軽減が実現」などと臆面もなく宣伝している。いかにも圧倒的多数が軽減されるかのようなごまかし宣伝を行っているのには驚く。1億円以上もの金をかけて新聞の一ページ全面をとって、さまざまなごまかし宣伝なんて許せるか。年金からの天引きも不評だったので、条件付だが「口座振替も可能になります」なんて広告では書いている。まるで厚労大臣が受給者に年金を振り込んでやっているとお思いなのか、「個人の年金から天引きする」と了解をとったことは一度もなく、それをお詫びする言葉もなしに「口座振替も可能にしてあげる」なんてのたまう神経。これが政府や国の役人がすることなんだからこの国の民は不幸である。

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