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2008年7月31日 (木)

福田首相自画自賛の「5つの安心プラン」を斬る

福田内閣がナント社会保障の分野で取り組む「5つの安心プラン」というのを発表したから少し驚いた。内容は①高齢者政策、②医療体制の整備、③子育て支援、④非正規雇用対策、⑤厚生労働行政の見直し、という5本である。具体的な中身を見ないでこの5つのテーマだけ見るといかにもワクワクしそうな重要なテーマばかり含んでいる。そこで期待に胸躍らせながら…なんてウソだけど、一応中身をチラッと見た。②のなかに含まれる医師不足対策や④の非正規雇用対策などは、「ようやく」というか遅きに失した思いもするが、少しは国民の運動や要求を反映してはいる。ところが、①の高齢者政策では「高齢者の就労促進とか後期高齢者医療制度の円滑な運営のための負担軽減などが書いてある。ジョ、冗談じゃあないのか?って思った。就労促進なんて信じられない。若者や現役世代の失業率が4.1%に悪化しており、6月の完全失業者は前年同月比で24万人増の265万人と総務省が発表したばかりだ。なのに高齢者の就労先なんてどうやって確保するのか不可思議だ。また、「廃止してもとから審議やりなおせ」と国民の総スカンを食らい大山鳴動した後期高齢者医療制度も、チビッとばかりの負担軽減という先延ばしをしただけで「円滑な運営」だという。高齢者の療養型病床がどんどん削られ今や半減した。「療養なんかするな」と言いたいのだ。病気になってもせいぜい3ヶ月しか入院できず、それ以後は行く病院もなくなる。子育て対策でも子育て世代の多くが直面している長時間・過密労働や不安定雇用などの抜本策はなし。「『この国に生まれてよかった』と思える国づくりを進める」と福田首相は胸をはる「5つのプラン」であるが、いかに「やる気がないか」を示すモノサシとして、このプランを発表した日の閣議で決めたことは、09年度も社会保障費の自然増分8700億円を2200億円抑制するという逆さまなことを決めたのだ。02年にコイズミ内閣のもと「骨太の方針」とかで、毎年の社会保障費の自然増分のなかから2200億円づつ抑制をはじめて7年目になり、さらに来年度も抑制するという。実現するための財源はないのに「5つの安心プラン」なんて言われてもブラックジョークでしかない。そのジョークに悪乗りしたのが舛添要一厚労大臣だ。昨日のテレビ番組でインタビューに答え、「このプランで選挙をたたかうということです。明確に」「これが与党の選挙の一つの旗印になる」としゃべった。要するに5つのプランは選挙目当てだっていうのだからあきれちゃう。「選挙向けだ」なんて選挙民をバカにしたようなあからさまな発言をテレビでやるというのは実直なのか、それともバカ正直なのか? ともかく「安心プラン」なんて簡単に「安心」なんて言わないでほしい。数年前だったか与党の一員である公明党が「100年安心の年金」なんて大宣伝した。それが100年どころか数年で年金は滅茶苦茶になり、せっかく国民が喜んでいた「定率減税」まで廃止してしまったのだ。だから自公が「安心」というときほど、国民にとって「不安」で恐ろしい時はないってことを自覚しておこう。

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