« 冬柴国交相よ、公用車4123台を803台に減らせ! | トップページ | 福田首相自画自賛の「5つの安心プラン」を斬る »

2008年7月29日 (火)

経団連会長企業におけるドレイ工場物語

 貧困と格差拡大の最大の原因、働き方のルールが20年も前から規制緩和の連続だった。当時から唯一規制緩和に反対してきた日本共産党だけが、この問題でも一貫して国会でも取り上げてきた。ようやくそれが一つの波となって厚労省の研究機関でも日雇い派遣原則禁止など規制強化の方向へ転換する兆しも見えてきた。2月8日衆院予算委員会で共産党の志位委員長が経団連会長の巨大企業キャノンにおける違法な派遣労働を取り上げて圧巻の質問をした。2月9日付け当ブログでその感想を紹介した。先日、日本共産党創立86周年記念講演が志位委員長によって行われた。「正義と道理に立つものは未来に生きる」とのテーマで講演した志位氏は、「貧困と暮らしで『決定的な場面』で党が掲げた旗が多くの国民の声に」なりつつあること、「アメリカいいなり政治で一国覇権主義反対が世界の流れになりつつあること、「『資本主義の限界』が問われる時代に未来社会の理想を高く掲げて」生きるべきという、格調高く迫力に満ちた記念講演をビデオで見て確信が沸いた。氏の講演だけでも1時間30分前後あり、JCPのホームページで音声放送を聞くことも可能である。今日はその中のキャノンに於ける非人間的な派遣労働の実態について述べた部分だけを紹介したい。

 志位氏は、労働者と共産党のたたかいで派遣労働の規制緩和から規制強化へと潮目の変化とも言うべき前向きの変化が起こっていることを指摘し、キャノンで起こっていることを紹介した。2月8日の国会質問後、6月30日に志位氏自らが参加した

滋賀県長浜市

のキャノン長浜工場の調査について述べた。「まずあらためて強い憤りをもったのは、派遣労働者のおかれているあまりに非人間的実態であります。私たちは(調査に入る)前日の29日、若い労働者から話を聞きました。『ひどい二重の搾取がおこなわれている』という告発が寄せられました。つまり派遣会社にマージンをピンハネされているだけではないのです。派遣社員は寮に住まわされて、家賃、電気代、水道代、テレビ代、布団代、冷蔵庫代など、ありとあらゆる費用がひかれ、必死に働いても月10万円以下しか残りません。それでは寮とはどのようなものか。現場に行きました。まわりは田んぼという場所です。そこに8棟、約300人が住む建物が建っている。建物の中はどうなっているか。話を聞きますと、一つの部屋をぺらぺらの薄い壁で仕切って、一人分は3畳ほどの部屋に、小さな窓がついているだけです。まるで独房です。トイレと台所と風呂は共同です。『ロボットのように働かされ、毎日汗びっしょりになっているのに、洗濯物を干す場所すらない。とてもまともに人間が住むことができる場所じゃない』と訴えられました。さらに行ってみますと寮のまわりにはまともに商店がないのです。寮の入り口にはコンビニがあるのですが、これは派遣会社が経営しているコンビニなのです。ここの商品がまた高い、トイレットペーパーなどが高くて、ここでも搾りあげられていると訴えられました。生きた人間の生活をまるごと搾れるだけ搾って、あとはモノのように使い捨てにする。こんな働かせ方を放置するわけには絶対にいかないということをいいたいと思います」…志位氏の話に吸い込まれて聞いていた私も「これが日本で最先端の技術を誇る経団連会長企業のドレイ工場か」と思ったものだ。志位氏は翌日の調査でキャノン幹部らが数々の違法行為について「大いに反省しています」、「大いに懲りています」とかの発言や、「長浜工場は6月30日をもって派遣労働はゼロにいたしました」などと答えたことを紹介した。しかし、派遣労働に変わって増やしているのは、期間社員、期間工であり、直接雇用ではあるが、6ヶ月ごとに更新され、「最長で2年11ヶ月で辞めてもらう」という新しい形での使い捨て労働になっていることを糾弾し、「中途半端な見直しで終わらせるわけにいかない、抜本的な派遣法の改正を打ち立てるために頑張ろうではありませんか」とこの項について結んだ。「日本残酷物語ドレイ工場キャノン版」についての紹介でした。

|

« 冬柴国交相よ、公用車4123台を803台に減らせ! | トップページ | 福田首相自画自賛の「5つの安心プラン」を斬る »