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2008年8月30日 (土)

政府の「緊急総合対策」は本末転倒している

 政府の月例経済報告で2002年2月頃から「景気回復の傾向」などと言われ続けてきた。ごく最近まで、1965年から70年の「いざなぎ景気」を超えるとか、超えたとか言われたりした。そのたびに「ほんまかいな」と首をひねっていたのは労働者や庶民だった。『景気回復』なんて言われてもさっぱりそういう実感がないからである。その根本的命題は、いざなぎ景気の時は、資本金10億円以上の企業の経常利益は65年を100とすると70年には300になるまで右肩上がりが続いた。そして、従業員給与もそれにほぼ並行して、65年を100として70年に250くらいまで上がった。ところが21世紀に入っての「景気回復」は、02年以降約6年間でもっとも恩恵を受けたのは大企業だけで、その経常利益はこの間だけで2倍に膨れ上がった。ところが、従業員の給与は横ばいというか、サラリーマンの平均給与は9年連続で減り続けた。政府の目線というのは大企業が経常利益を上げさえすれば「景気回復」と言い、中小企業や労働者のことなどはおかまいなしだ。曰く、「企業が好調になれば家計部門に波及する」というのが口癖なのだ。ところが今回は家計部門におこぼれがくるどころか、資本のあくなき利潤追求で、正規社員を合理化し派遣や日雇いでまるでモノの如く使い捨てで働かされ、賃金はかろうじて生命の維持がやっとという状況。昨年末の報告あたりから、「家計部門に波及する」という文言が消えた。そして、8月の報告では「景気はこのところ弱ふくんでいる」と判断した。米経済の落ち込みなどで気付いたのかどうか知らないが、「回復」という言葉がなくなり「弱ふくんで」などと難解な言葉でごまかすが、要するに「景気後退の局面に入った」ということが今ごろ気付いたらしい。庶民や労働者の目線では「いまさらなによ」って感じだけど、どんどん貧困と格差がひろがり続けた21世紀の初頭であった。こうした所得低迷がつづくなかで昨年来からの原油・穀物の高騰などで家計を襲ったのが異常な物価高である。7月の消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)は昨年同月比2.4%上昇し、スパゲティは32%、食用油は20.9%、ガソリンは28.7%と上昇した。これでは国内総生産の55%を占める「個人消費」が低迷し、景気が後退するのはあたりまえだ。政府や大企業が頼みにしてきた輸出による外需も米経済の減速で落ち込んだ。こんなときだからこそ、秋の臨時国会で「家計を応援する政治」に切り替えなければならないのに、政府・与党の「緊急総合対策」はどうか。個人消費の拡大という内需対策こそ最大の景気回復策であるが、政府の対策は依然として大企業・大資産家を応援するのに必死。企業もぼろ儲けの時は「おこぼれがくる」との理屈でごまかし、減益の時は「応援しなきゃ大変」とばかり、海外利益の非課税、企業のリストラ促進の減税の延長、証券税制の優遇で高額所得者の保護など至れり尽くせりだ。片や国民には社会保障費の自然増分を今年も2200億円削減、あれだけ批判の多い後期高齢者医療制度はごく一部の保険料を軽減しただけで老人虐待路線を進める。生産性向上に名を借りて賃金と下請け単価引き下げを強め働く人の収入を目減りさせる。また公明党がいかにも自民党に食い下がったように見せかけて「定額減税」なる一年限りのスズメの涙ほどの減税で胸を張るが、その後には消費税大増税が待っている。内閣府の調査で「日常生活で悩みや不安を感じている」という人は70.8%と過去最高になっている。各省庁からの来年度概算要求では防衛省が米軍のグアム島移転への基地建設費をいよいよ来年度から計上して要求している。こんな軍事費のムダを削り、消費税増税や高齢者を虐待するような政策をやめて、いまこそ家計を援助することに軸足を置いた緊急対策をとってこそ、内需拡大で景気回復にもつながるが、福田路線は本末転倒している。大企業奉仕、アメリカいいなりで思考停止したままではまあ期待薄かなあ。

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2008年8月29日 (金)

コワイ局地的大雨は地球温暖化と関係あるの?

 今日は朝から関東、東海地方での集中豪雨による被害のニュースが何度も報道されている。そういえばこの頃集中豪雨だの落雷だのが多い。7月末の神戸市都賀川で川遊びをしていた子どもを含め7人が犠牲になった大雨。8月上旬の集中豪雨で東京・豊島区でマンホール内の下水管補修作業をしていた労働者5人が犠牲になるなど人的被害と家屋の浸水、田んぼや畑の冠水による計り知れない被害を受けている。局地的な大雨で人の予想以上のスピードで川や下水管があふれた犠牲は痛ましい。とりわけ、マンホールという逃げ場のない暗がりでの増水や、普段は親水公園として川自体が公園になっているようなところで、雨が降り始めたとたんに上流から鉄砲水のごとき速さで襲ってくる恐怖は想像しただけでも大変怖いことだ。昨夜来からの関東、東海地方でも人的被害と稲の刈り入れ直前の田んぼが冠水してコメの収穫もダメとか、道路、交通関係に多大な被害を及ぼしているようだ。愛知県岡崎市では今朝2時から一時間の雨量が140ミリとかで、24時間で300ミリというから想像を絶するすさまじい雨量だ。都市部の排水能力は最大一時間60ミリぐらいを想定しているというから、その倍の雨量では想定外だという。普通、時間雨量が30ミリから50ミリを「バケツをひっくり返したような」という。50ミリから80ミリを「滝のような雨」と言い、80ミリ以上は「息苦しくなるような圧迫感、恐怖を感じる」という表現だ。140ミリなんて雨が一時間も続けば街なかはマンホールから逆に水が噴出すような光景になり、小さい河川ははんらんするだろう。ところで局地的な集中豪雨の回数は30年前と比べて今日では1、5倍以上に増えている。これまで夏場に都市部で発生する集中的豪雨は、建物や自動車から大量の熱を発生して緑地や河川の少ない大都市の気温が、まわりよりも急激に高くなるヒートアイランド現象が原因だといわれ、上空に上昇気流が発生し、大雨や突風の元となる積乱雲を発生させるためだと言われてきた。コンクリートがやけに目立つ大都市は見るからに暑苦しいから余計にそう思う。しかし、近年は、夏場だけの都市部だけではなく、愛知県岡崎市もそうであるが、地方の都市を含め各地で起こっている。これにはやはり前線や台風による影響に、地球温暖化の影響が合わさって気象の変化を生んでいるとも言われる。わたし的にはそのメカニズムはよく分からないが、政府の「異常気象レポート」にも「地球温暖化の影響が現われている可能性がある」って述べているらしいから、日本のどこでも発生すると考えて対処する必要がある。でも気象庁によれば突然の豪雨は「予測が難しい」そうだ。それでも懸命に研究し、予測技術の開発に取り組み始めた。しっかりとした対策をお願いしよう。同時に神戸市の小河川で起きた痛ましい事故からの教訓として、「親水公園」としているところはもちろん、短時間の雨でも激流となりやすい川には、子どもにも分かる文言の立て看板や音が出る警報装置の設置などを行政が目配りする必要がある。マンホール内で作業するような事業所は、気象情報を詳しく取得し、現場での早めの避難体制の確立などに習熟してほしいものだと願う今日この頃だ。

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2008年8月28日 (木)

農水大臣の「幽霊」事務所怪談物語はいかが

 太田農水相の事務所費疑惑はいよいよ福田迷走内閣の足をひっぱるだろう。あのガンコ親父みたいな太田農水相がいくら言い訳をしてもムダだ。大体からして言われている意味さえまともに理解していない。いったい安倍前内閣の下で松岡元農水相の「ナントカ還元水」問題。赤城の山も今宵限り……ア、まちがった、絆創膏の赤城徳彦元農水相は、茨城の実家や東京世田谷の妻の実家を事務所所在地として届け出て巨額の事務所費を計上した。要するに松岡氏も絆創膏氏も実態のない事務所や、家賃がタダの議員会館を事務所にしておいて巨額の事務所費を支出しているから、あれほど騒がれて自殺騒ぎや辞任劇になった。太田氏は秘書の家を事務所として届け出ていたが、ところが看板の一つもかかるわけでなく、隣に住む住民がテレビに登場し「ここに7年住んでいるが、政治活動が行われた形跡もないし、そもそも家族以外の人が出入りするのを見たことない。幽霊事務所だったことは間違いない」とリアルに証言している。太田氏は「収支報告を届け出ているから問題はない」と思い込んでいる。届出はなんのためにするかさえ知らないのだ。だから、事務所らしい実態のないところに2年間で2345万円(昨日のニュースでは、レイプ暴言で落選した03年、04年をのぞき、00年から02年までの間に2483万円あり、5年間で計4829万円)もの支出を何のためにしたのか。ここが問われているのだ。例えば06年分の場合、「幽霊」事務所にもかかわらず、事務所費として247万余円を計上、光熱水費はゼロなのに備品・消耗品費は378万円、人件費も674万円余を計上している。備品・消耗品や人件費で1000万円超える「仕事」をしているのに、電気代や水道代がゼロなんて幽霊事務所の怪談だ。政治資金規正法は昨年改正されたが、それ以前では「人件費」「事務所費」などの経常経費は領収書の添付が不要なうえに、総額の報告だけでよかった。ゆえに、外向けに出しにくい支出は大抵事務所費として届け出るなど政治資金規正法のブラックホールといわれている。いままでさわがれた人たちはほとんどそういう手法だ。安倍内閣時で辞任した佐田玄一郎行革相や、追及されても逃げまくった伊吹文明現財務相、松岡、赤城氏らみなそうだ。安倍内閣であれだけ大問題になったのに太田氏はその爪の垢でも煎じて飲んでおけばいいのに、ガンコ親父そっくりに「俺は問題ない」と威張っている程度の知能なのだ。氏のHPのプロフィールによれば、「慶応大学卒、同大学院経済学研究科博士課程修了」となっているが、「博士」さんでもこういう水準の人がいらっしゃるのだねえ。この人の頭脳には「自浄能力」という言葉は恐らく存在しないのだろう。そして福田首相は「一政治家としてきちんと説明すべきだ。それに尽きる」なんて他人ごとみたいな無責任極まりないことをのたまっているが、大臣に任命したのは福田さんだろうに。農水大臣は鬼門さんであるはずなのになぜ「身体検査」もしなかったのか。シャンとした対応をしないとせっかくちょっぴりだけ上向きかけた支持率もまたガクーンと下がる。いや、もう大幅に下がるほど高くないから小幅な範囲でしか下がらないよね。アハハハ…。福田さんの頭脳には「任命責任」という漢字はないのかも知れない。

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2008年8月26日 (火)

アノ手、コノ手も四面楚歌?の改造内閣

物価・燃料が天井知らずに高騰し、非正規雇用の拡大、社会保障の連続切捨て、老人虐待法である後期高齢者医療制度の廃止を求める声が増大しているにもかかわらず、国会は依然として夏休み状態。いったいいつになったら臨時国会を開くのかと思っていたら、なにやら、やっと9月12日召集で会期は11月20日までの70日間ということで決まったようだ。招集日や会期を決めるくらい簡単なことに見えるし、当初、首相は「8月下旬招集で会期も出来るだけ長く」とさえしゃべったくらいだ。首相の思いではもう今ごろは開会しているはずだった。なんで、それほど招集日や会期ぐらいでグチャグチャ時間がかかるのか、ここにも首相の優柔不断さの現われか。もっともその裏には公明党とのギクシャクがあるらしい。インド洋で自衛隊がアメリカのための無料ガソリンスタンドを「営業」しているが、これが来年1月に法の期限がきれるので、例によって臨時国会で再議決して押し通す必要があるから、早めの召集が福田首相の考えであった。これに公明党が難色を示した。「再議決は国民の反発を招いて総選挙には不利になる」というのが公明党の言い分だ。自民党って党は空気が読めない政党だが、その点公明党の臭覚は敏感で選挙に不利なことはしないというのだ。もともとインド洋のガソリンスタンドに賛成だったのが公明党だからちょっと妙だなと理解に苦しむ。そうしたら、それなりにわけがあった。国会会期が長いと、矢野絢也元公明党委員長の国会への参考人招致を恐れている事情があるのだと。矢野氏は創価学会から人権侵害を受けたとして同学会の幹部らを提訴している。その関係で国会で参考人招致されるのを恐れているわけだ。同時に公明党は「新しい顔で解散しないと選挙に勝てない」と画策している話もあるらしい。いずれにしても自公らの総選挙を前にした保身に明け暮れており、そんなことで国会召集日が影響されたら困るのは国民だ。そして一方では「選挙対策のため」として「バラマキ補正予算」とかで2兆とか3兆円という大型の補正を組んで、選挙に有利にしょうなどと与党が裏で蠢いている。麻生幹事長などが言う、「証券優遇税制」の拡充で、一部の富裕層に恩恵を与える政策などもその一つだ。そうした矢先にアノ問題続きの農水相が「国民やかましい」暴言につづいて、こんどは05年06年の氏の事務所費問題で、秘書の自宅を事務所に届け出て、職員も専用スペースもないのに二年間に2345万円もの事務所の経常経費を支出していたことが明るみになった。職員も事務所のスペースもないのに、誰になんのためにこんな多額の金を払ったのか疑惑モノである。今日の会見で太田氏は「問題があるとは思っていない」と平然としている。大臣辞任について聞かれて「そういう質問は理解できない」と語気を荒げた。03年6月に早稲田大学生の集団レイプ事件が起きたとき、「レイプする人はまだ正常に近いんじゃないか」「元気があっていい」というくらいの暴言男だから、事務所費なんか軽いものなんだろう。でもねえ、熊本出身の元の農水相の松岡氏も、絆創膏で有名になった赤城元農水相も事務所費問題から自殺やら辞任したのも記憶に新しい。今は「元気」だが、今度は太田さんの番だろう。そうしてピンチヒッターに出てくるのは例によって若林先生かねえ。もう4回目か5回目か知らないけど…。太田さんが頑張って辞任を拒否すればするほど、03年同様「レイプ暴言」で見事落選したように、有権者の力で審判してほしいものである。この人は福岡3区だから福岡の皆さん、福岡の名誉にかけてがんばってほしいね。福田改造内閣で人気を呼ぼうと選出した野田聖子消費者相は、不正取引で元役員が詐欺罪などで起訴された、冷凍食品大手の「加ト吉」から30万円の献金を受け取っていた閣僚であり、似たような問題閣僚が他にもいるなど、なにが「国民目線」の内閣か疑いたくなる。解散しょうにも「福田さんの下での解散はいや」と言われ、サミットや改造内閣と手を打っても支持率はほとんど低空飛行のまま。閣僚からは次々と問題発覚、与党の公明党ともかつてなく危機状態…これでは福田さんも安倍さんみたいに政権放り投げしないか心配するほど四面楚歌だねえ。

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2008年8月25日 (月)

ソフトボールは夢ひらき、野球は…ああショック

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北京オリンピックは終わった。金9、銀6、銅10、合計25個のメダルは前回の37個だったから大分減った。しかし選手の皆さんはよく頑張った結果であり大いに健闘であったと思う。とりわけ女性陣がよく頑張ったし、柔道、レスリング、体操など伝統の競技で連続してメダル獲得や、北島選手など水泳も奮闘、そして悲願、悲願、悲願の初金メダルを獲得したソフトボールチームの奮闘にはもう驚く。あの上野投手の2日間で3試合3連投、いずれも完投の413球にはもう讃える言葉も見つからない。初めてメダルに届いたフェンシングと競輪や80年ぶりのメダルという男子陸上400Mリレーの銅メダルの快挙など上げられる。だが、これまでメダルに届いていた種目で後退もある。野球、バレー、シンクロ、マラソンなどなどである。ルールも知らない種目が幾つもあり、あまり関心のないものもあるからほかにも漏れているかも知れない。しかし、日本でファンが多い野球、マラソン、サッカー、バレーなどはメディアの前評判も良かったのか、持ち上げなのか、とにかく期待を抱かせる報道があっただけに結果にはガクッときた。マラソンなんか男女とも欠場が一人づつあり、7月の初めから「走れない状況」が続いていたにもかかわらずそういうことが報告されず、スタートはしたが途中棄権なんてちょっとおかしいと思うのはわたし一人だけだろうか。もっと早く決断すれば補充もできたはず。これも選手の責任ではなく監督かコーチかしらないけど所属チームの責任だと思う。サッカーはなでしこジャパンは頑張ったが男子は「渇だ!」と専門家も言っていた。そして、野球チームのふがいなさ。50年以上も野球ファンをしているから、全9試合のテレビ中継を全部見た。予選でかろうじて4勝3敗の4位で準決勝、に臨んだが、もうその時点でこれではメダルどころじゃないなあと思いながらもかすかな望みを持って視聴した。案の定、投打がかみあわず、凡プレイやエラー。準決勝も3位決定戦も初盤でせっかくリードし「これはひょっとして」と期待させながらの逆転敗北。素人目にも「ここでなぜ投手交代しないのか!」とテレビの前で怒鳴った直後に逆転されたり、もうあまりにも悪い予感が的中する監督采配にウンザリ。星野さんもお気の毒だがもうお歳なのかなあ。予選のカナダ戦で絶不調の成瀬投手を登板させて成功したから、その後も実績の出ていない投手や打撃不振、あるいはエラーの選手も出した。一人が成功したら他も成功するとは限らない。このへんの采配には星野監督の自信過剰があったのではないか。そして日本のプロチームで監督経験者が2人もコーチに入っているのに何をしていたのか不可解である。「金メダル以外はいらない」と豪語していた通りに「メダルなし」に終わったのも皮肉だ。うがった見方かも知れないが、テレビ画面に映るベンチの様子は、昨年のアジア予選や第一回WBCの王監督の時のような熱気も感じられないから監督とコーチ陣が団結していたのかとさえ疑った。「勝つ気があるのかよ」とついついボヤイた。まあ、残念ではありましたが選手の皆さんはご苦労サマでした。昼は高校野球、夜は北京とテレビの番に大忙しだった夏も終り、なにかしら、ショックでしばらくは野球を見たくない気分になっているフィナーレだ。

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2008年8月23日 (土)

カリブ海の小島に蠢く投機マネーの元凶

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BEIJING2008オリンピックもいよいよ終幕である。いくつもの世界記録も生まれているなかでびっくりだったのは、日本の水泳北島選手もすごいけど、ウサイン・ボルト選手(ジャマイカ)が男子陸上100Mと200Mの2種目でいずれも世界記録で金メダルを獲得したことだ。映像も見たけどまるで超人のようだった。100Mで9秒69、200Mで19秒30、およそ100分の何秒かを争う世界で2種目とも他の選手を寄せ付けず断トツで一位の世界記録更新だからすごい話題を呼ぶのも当然だ。おっとどっこい、ボルト選手の国ジャマイカってどこにあるんだっけ。なんでもカリブ海に浮かぶ小さな島国ということだが、ハテ、そのカリブ海はどこ?ってなわけで辞典のお世話になる。西インド諸島西部、キューバ島の南方約150キロの島国。面積1万991㎢、人口261万、産業は農業が主でサトウキビ、バナナ、ココナッツ、コーヒーを産するし観光収入も大きいとのことだ。ブルー・マウンテンを主峰とする山脈があるらしい。オリンピックでは陸上短距離6種目のうち5種目で金メダルというから、陸上短距離にはめっぽう強い国らしい。それはさておき、きょうの目的は同じカリブ海でジャマイカの北側、キューバとの間に浮かぶケイマン諸島という島の話だ。英領ケイマン諸島は人口4万人余り、面積は東京都の8分の1というちっぽけな島。この島が原油や穀物など物価高の元凶となる投機マネーの“隠れ家”になっているという特集が「しんぶん赤旗日曜版」8月24日号で特集されている。衝撃の記事なのでほんの一部を紹介しておこう。この島に登記する企業は人口の2倍になる8万社以上。えー8万社??なんと5階建ての建物一棟に18857社が「入居」し籍を置いているという。投機マネーの代表格であるヘッジファンドや巨大投資銀行ファンドなどが名を連ねているとのこと。そこに籍を置く日本の投資会社の名前を告げて受付に聞くと「確かに所在地となっているが誰もいない」という返事。実態がないのだ。それでも籍をおいている訳は、税金逃れ、規制逃れだという。この島では「タックスヘイブン」(租税回避地)の一つで、法人税や資産税、配当にかかる税などがゼロか極めて税率が低い。ファンド設立も規制がなく非常に簡単。だから世界のヘッジファンドの3分の2はこの島のタックスヘイブンに籍を置いているというのが経済産業省の調査結果である。ヘッジファンドが原油とか商品先物市場で大儲けをしても、その莫大な利益に税金はほとんどかからない仕組みだ。実際にやっている担当者は別の都市で蠢いているわけだ。いま世界で投機を目的とするマネーは50兆ドル(約5000兆円)を越すとも言われ、情報公開もされず、規制も課税もされず、世界で商品価格の暴騰や、企業買収を激化させ、実生活を脅かしている。そういう仕掛け人はどんな大儲けをしているか、特集は次のように紹介している。ヘッジファンド業界紙「ALPHA」がヘッジファンドマネージャーの収入を推定している。トップ50人の収入を合計すると2兆9906億円、一位の米国のポールソン氏は推定年収37億ドル(約3800億円)でサモアやドミニカなど13カ国の国内総生産(GDP)を合計した額よりも多い。ヘッジファンドに融資し、自らも投機マネーで利益をあげているのが大手投資銀行で、米ゴールドマンサックスの最高経営責任者のボーナスだけでも06年で63億円、07年で77億円というのだから驚きだ。日本の年収「ン千万」といえば高給取りだが、この経営責任者のボーナスだけでも桁が二桁も違う。このゴールドマンサックスは米政界と癒着している。クリントン大統領時代も現ブッシュ時代も財務長官2人はともにこの投資銀行の最高経営責任者であった。世界の金融機関に影響力をもつ世界銀行総裁や米大統領主席補佐官などもこの投資銀行出身者だという。だから洞爺湖サミットで投機の規制を求める多くの国から意見が出たにもかかわらず、議長国日本の首相は投機マネーの規制策はブッシュに遠慮して提案さえできなかったのだ。大手の投資銀行の手口は巨額の資金で原油、穀物など商品先物市場を操り儲けを稼ぐ。また、「原油は1バレル150ドルから200ドルになるだろう」なんてリポートを出し、自分で相場をだす自作自演で儲けを増やす手口などをやっている。さらに日本の大手総合商社などが原油や穀物がいくら高くなっても、それにつれて彼らも儲けを増やしている手口なども特集記事は紹介している。こうして蠢く投機マネーのお陰で世界中の国民がガソリンや穀物高騰をはじめ、物価高にあえぎ漁民や農民らも収穫を上げればあげるほど赤字がふえるなど、世界の経済システムをぶっ壊しているわけだ。迫力の特集記事からそういうことを感じた次第だった。

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2008年8月20日 (水)

麻生幹事長の農水相擁護の稚拙さ!

 いささか執念深いと言われるかも知れないが、太田誠一農相の食の安全について「国民がやかましくいろいろいうと、それに応えざるをえない」とテレビで発言したいわゆる「国民やかましい」問題は、前回も書いたように、首相でさえ任命責任は無視しているがそれでも「適切ではない」と言われ、消費者行政担当大臣からは「不快感」を発せられた。ところが驚くべきは麻生自民党幹事長が「『やかましい』とは、関西以西では別に普通の言葉だ。『あの人は選挙にやかましい』といえば『よく知っている』という意味だ。太田大臣の話だけが言われるのはちょっとどうかと思う」と19日の記者会見で言った。そんな記事を見て、あらまあ、与党の大政党の幹事長たるものがこの程度の知能指数だったのかと改めて感服した次第である。前にも書いたが、豪勢な政治資金を闊達に使い、一年で173回、3500万円も飲み食いするのが「国民の目線」だという政党の幹事長だから、政治も豪腕なのかな?と思いきや、その知能指数には驚くやら、これが日本の政治家の大幹部かと思ったら情けないやらだ。「国民やかましい」は普通ということで農相をかばったつもりで今ごろ意気揚々としているであろう。「やかましい」は広辞苑では「騒がしい。静かでない。そうぞうしい。うるさく小言や理屈をいう人」とある。だから、福田首相じゃないけど言葉的にも使用は「適切でない」ことは確かだ。関西人であるわたし的にも最初に聞いたときは麻生氏のいうような「普通」にはとても受け取れない怒りがこみ上げたのも事実だ。だが、麻生氏の知能指数では「やかましい」という「言葉のすり替え」でお茶を濁した。いわゆる「食の安全」をはじめとする消費者行政は、福田首相がもっとも売り込みたいテーマである。だが、太田氏のテレビ発言は、消費者・国民が食の安全について過剰に反応しているだけだという意味をもっている。「やかましいから対応してやる」にすぎない本音を現したものだ。「食の安全」について国でもっとも責任をもって進める立場にあるのが農水相ではないか。その農水相が「国民がやかましいから対応する」程度の低い責任意識でしかないということを暴露したに過ぎない。実際にいまでも中国製ギョーザや国内での産地や品質偽装など問題山積である。米国のBSE牛肉問題でも韓国では政権を揺るがす大問題になっている。根本的には食料自給率が4割に落ち込んで、ますます外国産に頼らざるを得ないときに、「消費者・国民がやかましいから」という程度のきわめて消極的な農水大臣では国民が信頼できないは当然だ。どうして大臣になったからには、せめて自給率をいつまでに50%にするとか、食の安全については農水省あげて取り組むとか、中国製ギョーザについては近々に解決するとか言えないのか。麻生氏の知能指数ではたんなる言葉のすりかえでしかご理解していないようだが、「閣僚の暴論」という本質はそういう深い問題をもった国民の怒りだということを知らない浅はかさでないか。そういえば毒入り中国製ギョーザでは中国の中でも被害があったということを、中国の当局からサミットの頃に通知があったというのに、1ヶ月以上も日本ではひた隠しにしていたことも全く納得がいかないよねえ。いずれにせよ太田さんは大臣失格ものだよね。

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2008年8月19日 (火)

高齢者医療保険料は口座振替がお得な場合もある

 昨夜、テレビのオリンピック関連番組にちょっとウンザリしていたので、「たけしのTVタックル」とかで快感を得た。番組はたけしを中心に政治評論家、自民議員2人、民主議員2人、弁護士、大学教授などがワイワイしていた。「物価はあがるのに賃金はどんどん減っていく」「現場は殺伐としている。ガソリン入れに行ったらリッター200円。店員が『うちは200円だがいいか!』と怒って売っている」「こんな大変なとき内閣改造されて少しはよくなるのか」…問われた自民議員はわけわからんことを言って「なんとかするよ」と苦りきった答弁。「そんなことできるかよ、与謝野さんを経済財政大臣に据えたのは、思い切り歳出カットして、選挙が終わったら一気に大増税するって言っているようなもんだ」「景気は気からというけど、原油高、物価高の原因は何だ?投機だろ。サミットで話し合うべきなのに何もしなかった。それを自民党はどうするんだ?」「政府は銀行が困ったときは税金を投入したのに、国民が困っているときはなにもしないのはおかしい」「自民党はいまこの世の中でこれがいちばんいいと思っているのか。そんなこと思っているんだったら僕は自民党が大惨敗してくれたらいいと思う」と詰め寄られた自民議員が顔を顰める場面などいろいろ愉快だった。つづいて「原油高で漁業者が大打撃を受け、やっと740億円予算対策を決めた」。すると今度は「消えたバター問題」で2,3年前には生乳を廃棄し大規模な減産に入り、いまは酪農家が年間1000戸は廃業せざるをえない大打撃。乳牛はお産をしないと乳がでないから、増産せよと言っても急にできないこと。減産だ増産だと先読みのできない政府対策のお粗末さが批判される。「牛乳の売り上げは牛のえさ代でパー」などの映像。ほかにガソリン税、石油備蓄の開放などの議論があった後に年金問題。厚労省から9500万人に出した「ねんきん特別便」には厚生年金の加入事業所と加入期間は記入されているが、受け取る年金の算出基準となる「標準報酬月額」が記入されていない。調査して改ざんされていた人が画面に登場。「月額30万円くらいから標準報酬月額の最低ランクである8万か9万円に改ざんされていた期間が見つかった」という。なぜそうなったか、この人が勤めていた会社は社会保険事務所の指導で保険料を安くして収納率をあげるために減額されていたもので、本人には知らされていないというひどい話もでた。最後は「後期高齢者医療制度に隠れ増税」があるという衝撃の話。ご承知のように後期高齢者の保険料を年金から天引きすることについて、世論の怒りが爆発し、とうとう口座振替も選択可能になった。しかし、天引きのままにしている世帯では結果的に『隠れ増税』になっているケースがあるという。対象は全部ではないが一つの例として夫婦2人とも75歳以上で夫の年金収入が年間210万以上、妻の年金収入は同155万以下の場合で、妻の保険料の支払いを夫が口座振替にして払うことで約6000円(年間)の控除が受けられる。つまり口座振替の手続きをしなければ約6000円の隠れ増税となるわけだ。口座振替にしたら控除があるのにそのことは何も通知しない。国としたら隠れ増税で得になるから、できるだけ年金からの天引きで済ましたいわけだ。そういう解明に「へえ、政府ってこんなにひどいことをするのか」と思った。福田首相は「国民の目線」というが、全くのウソだ。「政府の目線」で控除があることをソッと隠して年金から天引きと決めたわけで盗人たけだけしいことだと感じた次第である。

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2008年8月17日 (日)

靖国問題「冬の時代」嘆く人と、かばうマスコミ

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2年前の8月15日、終戦記念日に小泉首相が靖国神社に参拝していらい、時の総理大臣がこの日に参拝するかどうかで物議をかもしてきた。昨年は安倍首相が本当は行きたかったのだろうが、内外の批判をおそれたのか「私は参拝するとかしないとか明言しない」と言ったきりで結局8月15日には参拝しなかった。今年の福田首相は事前から「行かない」と表明していた。だから神社界隈は今年は例年になく静かだったという。それでも福田改造内閣の閣僚で3人が参拝した。一人は、食の安全について「国民がやかましい」と国民を敵視したばかりの太田誠一農水大臣である。もう一人は、その暴言について「不快感」を示した野田聖子消費者行政相。「不快感」はあっても靖国参拝では意気投合するらしい。さらにもう一人は、集団結婚式やまがいものの訪問販売などで悪名高い統一教会と関係の深い保岡興治法相である。ほかに副大臣・政務官ら6人も参拝している。いうまでもなく、靖国神社は過去の日本がおこした戦争を正義の戦争だったと美化し宣伝することを中心的な任務にしている神社というよりも「組織」だ。わたし的にも念のため視察に行ったことがあるが、併設している遊就館に確か800円だかの金を払って入るやいなや、ゼロ戦の戦闘機が置いてある。神社になんで戦闘機や?って思った。あとはもう経路にしたがって行く先々に戦争賛美と戦争資料のオンパレードだ。第二次大戦を引き起こしたA級戦犯が合祀され、まさに「戦争博物館」であった。これには驚きというより吐き気を感じたものだ。そういう「神社」に首相や大臣がよりによって終戦記念日に参拝することは、「過去の侵略戦争を正しかった」とする考えにお墨付きを与えてしまうわけで、だから、日本の侵略でおびただしい被害を受けた中国や韓国をはじめアジアの国々から首相や閣僚の参拝について批判されるのである。ところで今年の終戦記念日にその靖国神社で、協賛団体である「英霊にこたえる会」と右翼改憲団体の「日本会議」が主催する「戦没者追悼中央国民集会」なるものが開かれた。報道によると「英霊にこたえる会」の会長は、福田首相が靖国神社への不参拝を明言していることや、自民党国会議員の参拝が少ないことをあげ「靖国問題は冬の時代」と嘆いたそうである。そして福田内閣の今後の帰趨や総選挙の結果如何によっては、「一挙に氷河期へ突入する」などと語ったようである。また、福田首相が中国などの批判を考慮して「参拝しない」としていることについて、「『ご無理ごもっとも』と、暴力団のいうことを聞くようなものだ」などとこきおろしたそうである。参拝する国会議員は少ないというが、この15日だけでも参拝したのは自民党、民主党だけで53人もいたそうだが、彼らにしては「冬の時代」に見えるほどショックだったのだろう。そのショックぶりは昨日(16日)の産経新聞ですこぶる詳しく紹介している。そして産経紙はご丁寧にも「主張」(いわば「社説」にあたるもの)で、なぜ福田首相は参拝しないのかとすこぶる格調高く?怒っているのである。公正・中立な言論機関であるハズのマスコミが主張までかかげて靖国参拝を強要する権利はどこにあるのか知らないが、同紙の右傾化は目を覆うばかりの今日このごろである。

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2008年8月15日 (金)

麻生幹事長の飲み食い1年で173日3500万円也

 福田改造人事でサプライズほどでもないが、「目玉」という人事だったのは閣僚ではなく自民党人事で幹事長に麻生氏が就任したことだった。国民の人気も福田首相よりもありそうだし、次期自民党総裁候補の一番手とめされているから、本人も「火中の栗を拾うな」という周辺の慎重な意見を抑えて幹事長になった。氏はご承知のように明治の元勲大久保利通や昭和の吉田茂元首相など世襲的に言えば5世にあたる人物だ。そういう毛並みのよさもあって人気が高いのだろうか。ともかく特徴のある斜唇とドスの聞いた声で威圧するのも毛並みのせい(?)かも。さて何を言いたいかと言えば、「国民の目線で改革」というのが売り文句の福田政権にあって、麻生幹事長の政治資金での飲み食いは凡そ国民の目線どころではないということだ。氏の資金管理団体「素淮(そわい)会」が2006年の一年間で、東京・銀座や六本木、赤坂などの高級クラブや高級料亭、サロンなどに173回、約3500万円も出していたことが過日のしんぶん赤旗がとりあげていた。何箇所もはしごしたり、一日で100万円超す支出があるのも7回もあるという。7回だけで700万以上だ。普通の国民の年収700万円というのはかなりなものである。173日と言えばほぼ2日に一回は飲み食いし、その総額は3479万8053円という。記事には「ある日の豪遊例」として、料亭で96358円、クラブで482610円、日本料理で96660円、ステーキハウスで96003円、そしてまた料亭で1103711円、さらにクラブなど2店で178980円。これって06年2月14日一日ことだ。合計はナンボになるかいなあ。まあ、まあ一年で2日に一度、平均20万円余の飲み食い政治家が麻生幹事長だ。名目は組織対策費だの、調査研究だの研修会費(勉強会)だの交際費だのとある。クラブやサロン、料亭で「会議」や「勉強」なんてなにしてんだろうって思うのが「普通の目線」をもつ国民の思いではないか。福田首相も三日にめげず高級ホテルなどで飲食するそうだが、こんな麻生氏には負けるだろうなあ。読者の皆さん!こんな政治家の先生方が、やれ後期高齢者医療制度で75歳以上のお年寄の医療費は別枠にして姥捨て山行きみたいにしたり、消費税を増税せなあかんとか、アメリカのためには湯水のように日本の税金をそそぎこむとか、社会保障費はどんどん削り、無駄な海峡道路や山間地の高速道路づくりに熱心なのだ。2日3日にめげず高級なところでン十万もの飲み食いするのは自由だが、そんな生活で「3度の食事代と医療保険料を払うのがやっと」という「国民の目線」がわかるのだろうか。それは飲み食いしながら「まあ、適当に国民の目線とか、国民受けすることをしゃべっておいたらええんやぞ」とほくそ笑んで杯を交わしている姿に見える。議員報酬はもちろん、政党助成金という国民の税金からガッポリもらいながら、会議だ、交際費だと料亭通いするような身分で「国民の目線」なんていうのは厚かましいにもほどがある。年間で300億以上の税金を共産党以外の全政党で山分けしているのだ。だから、飲み食い政治はもちろん、談合政治、天下り政治、ムダ使い政治はなくならないのだ。次の総選挙はそういう腐敗政党に審判する楽しい選挙にしようよ。

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2008年8月13日 (水)

「マスコミと国民は無責任だ」と八つ当たりする厚労相

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 昨報の「国民がやかましい」という太田農水相の暴論につづいて今日は舛添要一厚労相の「これが閣僚の言うことか」と思う暴論を紹介しよう。「中央公論」という雑誌の9月号に書いているもの。厚労相は例の後期高齢者医療制度について国民とマスコミに八つ当たりである。「マスコミに袋たたきにあい、大幅な見直しを迫られた」「テレビでみのもんた氏(多分、TBS「朝ズバッ」だろう)や古館伊知郎氏(多分、ABC「報道ステーション」だろう)が政府や役所を手厳しく追及し、怒っている姿を見て喝采しているだけの国民にも問題がある」と逆ギレしている。わたし的にも「朝ズバッ」や「報道ステーション」を見るが「喝采」までしないが、後期高齢者医療制度については何も間違った報道はしていないし事実をそのまま報道しているだけだと思っている。そして、不たしかかもしれないが番組に舛添氏本人も出演しているのを見た記憶もある。みの氏や古館氏に文句があるなら番組で言えばいいのに文句は言っていなかった。舛添氏はまた、後期高齢者の一人当たりの医療費は、65歳未満の人の「約5倍」だとして、「75歳以上を制度上で区切ることには極めて合理的な理由がある」述べている。あきれた話だ。65歳未満と75歳以上とどちらが医療費を必要とするか知らなかったのか。人生一生懸命お国のために働き税金を負担して、身も心もクタクタになっている高齢者は病気にもなりやすいし、それも重病なものも多い。だから皆保険制度を守って高齢者も守るようにしてきたのが日本の医療の良かった点だし、諸外国と比べても日本の医療費総額は少ない方だ。それを75歳以上は終末期だから医療費を減らすべきだと、どんどん医療費を抑制してきたのが長年の自民党政治じゃないのか。その中の一員が舛添氏だ。年々高齢化で医療費など社会保障費が自然増する分2200億円を毎年削減する小泉流「骨太方針」を忠実にやってきたことにも舛添大臣が噛んでいる。舛添氏はまた雑誌で「今の日本には、医療費を無駄にしているのは自分自身であるという視点が欠落しているのはないか。せめて風邪引かないよう、また、生活習慣病にならないよう、無駄な薬をもらわないように努力するのは当然だ」と、いかにも医療費がかさむのは国民に責任があるかのような言い方。医療崩壊を招いた政府の医療費抑制政策にまったく反省なし。制度に怒る国民に対し「無責任な国民のありようは『観客型民主主義』」だと詰るのだ。また、宙に浮いた年金記録問題についても、「郵便物などで熱心に通知をしようが『こんな難しいものは意味が分からない』と読みもせず、まるで自身で動こうとする人が少ない。難しいというけれど、義務教育は受けているのだから通知くらいは読むべきだ」と、まるで、国民は文書も読めない、読んでも理解できない奴が多いと言いたげである。何をいうかである。読んで疑問点を書いて返事を差しあげたが二ヶ月経ってもなしのつぶては私の場合である。だいたい「人が読んでも難しいもの」と理解しているのであれば、そのような文書を作ったのは誰や。舛添氏と厚労省の役人は人が読んでも理解できないような文書しか作れない教養しかないことを暴露しているだけだ。分かりやすい文書を作る能力がないのだ。作ったのは舛添氏でなかったとしても最終責任は大臣にもあるはずだ。それなのに、アーそれなのに「まるで協力しない国民に果たして権利があるのかと私は問いたい気持ちで一杯だ」と、とんでもない暴論まで書いている。読者のみなさん、これが国会議員であり、大臣なのですよ。しかも、福田改造内閣のなかで「人気がある」大臣だということで留任したそうである。こういう人が国民の税金で飯を食っていながら「国民は無責任」なんてこき下ろす。「年金記録、最後の一人まできちんと調査します」という公約も途中で投げ出して、「国民は無責任」だと雑誌に堂々と書くなんてあきれてモノも言えない。昨報の農水相といい、この厚労相といい、「福田内閣暴論コンビ」のほんの一幕でした。

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2008年8月12日 (火)

なぜ農水大臣は問題人物が多いのか?

福田首相が初めて自前の内閣だと選出した改造内閣が早くもポロッポロッと国民を敵視する発言を繰りかえしている。今日は2人を紹介し国民の立場から批判からしておこう。まず一人目は太田誠一(福岡3区選出、当選8回、62歳)氏という農水相である。俗に農水大臣というのは「呪われたポスト」「鬼門」とか言われるそうである。なぜなら、小泉内閣以来、このポストに就いた大臣がしばしば職務をまっとうできず途中でクビになる輩が多いからである。01年に就任した武部勤氏はBSE問題での失言で事実上の更迭、04年に就任した島村宣伸氏は翌年の郵政解散に反対して罷免になった。特に安倍内閣では笑いものになることが続いた。あの「ナントカ還元水」で有名になった松岡利勝氏は巨額の事務所費問題について、国会で追及されとうとう戦後の現職閣僚としてははじめての「自殺」に至った。その後を若林正俊氏が臨時の代理となり、次に就任したのがバンソウコウで有名になった赤城徳彦氏である。顔にいっぱい貼られたバンソウコウの真相は未だにわからないが就任わずか2ヶ月でクビ。そのあと若林氏がまたピンチヒッターで07年8月下旬の安倍改造内閣で選出されたのが遠藤武彦氏である。この方は就任するや否や農業共済組合掛け金不正受給問題でたったの8日間というソッコーで辞任した。わずか数年でこれだけのまともでない人物が大臣になり国民の怒りで辞任しているのだから鬼門だろう。で、今度の太田氏はなにや???それは10日のNHKテレビで「食の安全」について「消費者としての国民がやかましくいろいろいうと、それに答えざるをえない」「いまでも日本は安心だけれども、消費者や国民がやかましいから、さらに徹底していこうということでやっていく」などと2度も念入りに、食の安全についての国民の意見を「やかましい」と言ったのだ。たんなる言葉尻を捕らえた問題ではない。普通の常識の人ならすぐに「問題発言」と思うが、この人は心底から「国民がやかましい」と思っている確信犯だから本音でしゃべったのだろう。国民の皆さんよ。あの中国製ギョーザやBSE毒入り牛肉とか中国製ウナギ蒲焼とか、食品偽装や表示偽装などで消費者が意見をあげるとやかましいと言って愚弄されるのである。そして早速同じ閣僚の野田聖子消費者担当大臣から「不快感」を指摘されたが詫びもせず開き直っている。かたや首相は「消費者がやかましいなんて言うんだったら、あんまり適切な言葉でないと思う」とは言うものの自らの任命責任にはほうかむりである。この大臣は03年に早大生らによる女子大生集団暴行事件について「集団レイプする人は元気がある」などと女性を蔑視する発言でも物議を呼び03年11月の総選挙で見事落選(05年復活)。どうして歴代農水相には相次いでこんな教養のない人間しかいないのか。それほど与党にはまともな人物がいないということか。こんな農水大臣だから「食料の自給率40%をもっと伸ばすような農政の根本的な転換を」なんて言っても、「やかましい」と言われるだけだろう。まあこういう大臣のもとでは、自給率の向上なんてとても望めないねえ。最近、自給率が1ポイント伸びて40%になったが、これを聞いた太田農水相は「大変心強い兆候だ。この状況が続くようにがんばる」とか言ったらしいが、それは、好天で小麦や砂糖類の生産量が増えたりコメの一人当たり消費量が増えただけのことだ。自民党の農政によって増えたわけでもない。それよりも太田大臣には国民の声を「やかましい」というまえに、BSE牛肉か中国製メタミドホス入りギョーザでも毒見してもらってはいかがかと思う。駄目かな?無頓着な方らしいから、「美味しかった」と言われるかも知れないねえ。ハハハ。(長くなるからもう一人の有名大臣の国民敵視への反論は明日にします)

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2008年8月11日 (月)

介護・福祉現場の深刻な人手不足の解決を

 ますます進む高齢化社会なのに、今の日本はその高齢者を支える介護・福祉現場で深刻な人出不足になっている。「少しでもお年寄りのために役立ちたい」と資格をとって介護・福祉の職場の門をたたく若い人もいるのだが、過酷な労働の割に賃金がきわめて安いという厳しい環境が原因である。勤め始めて1年未満の職員の40%が離職する。3年未満の職員では75%が辞めてしまうといわれている。せっかく資格をとっても現場で働く人は6割、専門学校や短大で定員割れが相次いでいる。何よりも給与が低い。男性の介護労働者では平均21万4千円で全産業平均の33万7千円にたいし6割ちょっとだ。それに労働の内容が厳しい。介護・看護だから昼夜を問わず夜勤も当然ある。寝たきりの患者が相手の場合、何かと体力的な負担もある。重労働による腰痛なども離職の理由になる。やりがいを感じる労働者は多いのだが、やりがいだけでは維持できないのはあたりまえだ。過酷な労働にも関わらず賃金が安いのは、自公ら政府が3年に一度行なう介護報酬の見直しで、03年、06年と二回連続で引き下げをしてきたからである。だから、6割を超える事業所では「今の介護報酬では経営が厳しく、人材確保に十分な資金が払えない」と泣いているわけだ。また、05年に介護保険法が改悪されて、軽度の人を対象に、介護予防を重視するとして、「要介護1」の多くが、「要支援」に移された。この「要支援」の人たちをヘルパーが訪問する際には、一ヶ月の報酬は定額制になったため、訪問回数や時間が制約される。報酬が引き下げになったため事業所は施設経営のために、報酬の高いより重度の人たちを受け入れる必要に迫られ、言ってみれば介護度が上がることを「喜び」とするような矛盾した制度になっているわけだ。自公流(別名、小泉流)「構造改革」では、利用者の負担増とサービスの利用制限とセットで報酬削減が強行された結果である。この05年の法改悪には民主党も自公とともに賛成した。こうした人手不足を解消しようとしたのかどうか、先日、インドネシアから介護士・看護師ら205人が第一陣として日本にやってきた。東京、神奈川、大阪などの施設で半年間、日本語や生活慣習の研修を受けたあと、来年1-2月から34都府県の老人ホームや病院など98施設で、日本人職員と同水準の給与で働くという。だが、言葉や宗教、文化の違いを超えて定着がはかれるかどうかという疑問や、国内の介護職らの労働条件をさらに低下させるのではないかと懸念する声もある。国は日本人と同じ水準の給与とすることを指示しているので、日本語を学ぶための研修などの費用が別枠でかさむので、施設側では却って費用が高くつくなどという意見もすでにテレビニュースなどで報道されていた。別段、外国人だから反対というわけではないが、それより先に政府がやるべきは、あきらかに他産業と比べ賃金が安い介護・福祉分野なのだから、介護保険制度そのものと労働者の処遇を改善するべきだ。「無駄ゼロ」と誰かさんが言っているのだから、海峡横断道路など無駄な大型公共事業はやめて、軍事費も減らして、日本の高齢者を守るために予算をまわすべきだって言いたい。

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2008年8月 9日 (土)

ポストオリンピックの景気はどうなる?

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世の中…というよりテレビ、新聞などメディアの世界は北京オリンピックで騒々しい。昨夜の開幕イベントはなんと4時間もあった。午後8時台に世間の話題に対応できるようにせめて鳥の巣とやらの開会式ぐらいはNHK様の電波で見ておこうとチャンネルをあわす。オー!!!なんともすさまじい中国の国威をかけた演出だ!とドギモを抜かれる。国家体育館の「鳥の巣」を舞台に中国の古代から今日まで歴史の特徴をえがいた15000人の出演者による一糸乱れぬ演技。やがて「鳥の巣」から平和の鳩が世界に向って巣立っていく場面など驚異的な演出はすごい迫力だった。これが生身の人間による演技かと見とれた。だが、あまりにも長い時間が長く、204カ国の選手団が入場する場面が延々とつづくころになると睡魔が襲ってきて、テレビを切るのも忘れ寝てしまったというのが真相である。一番見たかったのがあの曰く付きの聖火がどうやって聖火台に点火されるのか…これだけは見たいと頑張っていたがあえなくダウン。今朝のニュースで見た次第である。それにしてもスポーツの祭典で翌日からは試合がある選手も多くいるはず、そんな選手を長時間も待機させるなんて選手がかわいそうと同情する。開会式には80カ国の首脳が参加したとかで、日本の首相夫妻も日本の選手団の入場の際に何秒かだけテレビに映った。午前に出発して夕方から胡錦濤国家主席と会談したらしい。そのなかで例の毒入りギョーザで6月にも回収されたはずギョーザが中国国内で流通し、それを食べた中国人が被害にあったというニュースが流れ、これまで、毒の殺虫剤が中国か、日本か、どちらで混入されたか、という問題に重要な資料となる事件があったということだ。それで日中首脳はその問題でも話がでたらしい。今日のネットニュースでは「ギョーザ担当の中国局長自殺」なんてことも流れている。まあ、派手な開会式の影で食品問題やチベットの人権をめぐる問題、新疆ウイグル自治区のテロ問題など闇の部分も深い。そして、すごい経済発展の中国がオリンピックが終わればその反動はどうなるのかなど新興国の悩みは深い。いやいや新興国だけじゃなくてこの日本でもいよいよ深刻な問題も起きている。それは、政府が出す「月例経済報告」の8月の報告でこれまで使っていた景気回復の「回復」という字が消えたのだ。変わりに「弱含み」になったことだ。広辞苑によると「弱含み」とは経済用語で「相場の動きが下がり気味の状態」とある。要するに02年2月からはじまった「景気回復」は、昔の「いざなぎ景気」とか1986年12月からの「バブル景気」とはちがって、大企業はバブル期の2倍近いもうけをあげているのに、肝心の労働者の収入は増えていないどころか連続減少なのだ。これは大企業が「外需頼み」と「リストラ効果」による大儲けなのだ。だから、政府がナンボ「景気回復」などと月例報告で言われても国民の側には「回復」なんて気分は全然なかったわけだ。「景気回復」なんて言われてもアホかというのが国民の側の実感だった。それがいま、政府の月例報告からその「回復」が消えたから、「やっとまじめに掌握する気になったのか」な~んて喜ぶのは早い。これからは「景気後退」なんて宣伝を始めるつもりだ。これまでも月例報告であった「企業の好調さが家計に波及」という言葉も昨年12月で消えた。いま、解散・総選挙が近い中で政府がうかつに「景気後退」なんて言うと選挙に不利になる。そこで米国経済の減速や原材料高騰で大企業の減益があきらかになってきた外部問題に目をつけて、「厳しい外部環境は、わが国にとっては、むしろチャンス」(御手洗経団連会長)と企業に言わせ、それに答えて国は減税などで応援しなければならいと研究開発促進減税とか、「景気対策」と称して「企業の設備投資の減税」(麻生幹事長)などと言い出したのだ。与党と大企業の見事な猿芝居なのだろう。オリンピック後の中国経済の進展と日本、アジアで景気問題は大きな関心ごとになる公算は大であるのだろう。

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2008年8月 7日 (木)

広島の平和記念式典での福田首相の二枚舌ぶり

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 毎年のことであるが、8月6日広島の平和記念式典でのこども代表の「平和への誓い」は感動的である。昨日もテレビ中継で拝見した。広島市立の二つの小学校から6年生の男女児童2人が交互に述べる「誓い」はすばらしい容だ。「あの日、建物疎開や工場で働くために出かけていった子どもたちは、63年たった今も帰りません。『行ってきます』と出かけ、『ただいま』と帰ってくる。原爆はこんな当たり前の毎日を一瞬で奪いました」と語り、そして、「原爆は、生き残った人たちも苦しめる」として、「自分だけが生きていていいのだろうか」と苦しむ人たちが、生き抜いて平和な町を築き上げたからこそ自分たちまで命がつながったとして、「生き抜いた人たちに『ありがとう』と心の底からいいたいです」と力を込めました。原爆の後遺症に苦しみながら生きた人がいたからいまの子どもたちまで命がつながったというのだ。そして最後に「何も知らなくて平和は語れません」と今も世界各地で戦争や暴力がなくならないなかで、ヒロシマの子どもとして、原爆や戦争の事実に学び、次の世代にヒロシマの心を伝え、世界へメッセージを伝えていく決意を話した。原爆の悲惨さを世界に語り継ぐという決意である。ほんとうにすがすがしかった。式典はまた、秋葉忠利広島市長による「平和宣言」が発せられた。核兵器の廃絶を2020年までに実現するため、世界の2368都市が加盟する平和市長会議では、核不拡散条約を補完する「ヒロシマ・ナガサキ議定書」を発表したことなどが紹介された。「核兵器は廃絶されることにだけ意味がある」とも述べた「宣言」は、わが国政府に対し憲法を順守し、「ヒロシマ・ナガサキ議定書」の採択を各国政府に働きかけるなど核廃絶へ主導的役割を果たすよう求めた。さらに高齢化した被爆者の実態に即した援護策の充実を要請した。秋葉市長の宣言は理にかなったもので力強い宣言であった。だが、最後に「あいさつ」として登場した福田首相は、覇気もなく原稿を棒読みする程度で内容も「非核3原則を堅持し、核兵器の廃絶と恒久平和の実現に向けて、国際社会の先頭に立つ」とはいうものの具体策はなにもなし。ところが、式典のあいさつではふれなかったが現地での記者会見で、日本がアメリカの「核抑止」力に頼っている現状について、「日本の安全を考えればやむをえない。核抑止も現実的には必要ではないか」と述べたという。言ってみれば「核兵器によって平和が保たれている」という考え方、見方に通じるものだ。式典で述べた「核兵器廃絶の先頭に立つ」というのと逆行する発言だ。まさに2枚舌ぶりの妙と言える。世界でたった一つの被爆国、それも2箇所で投下された国のリーダーなら、アメリカの核の傘に入るという馬鹿げた行為ではなく、核保有国にきっぱりモノを言い、世界の核廃絶の運動の先頭に立つべきなのだ。今どき、米国の核世界戦略を立案、推進してきた元国務長官、元国防長官とか元上院軍事委員長など4氏が米国の経済紙に「核兵器のない世界にむけて」と題した共同論文を寄稿し、「核兵器のない世界という目標を諸国家間の実際的な事業にしていくこと」を呼びかけている時代だ。核保有国の元国務・国防長官経験者が核廃絶にむけて声をあげる時代に、被爆国日本のリーダーが「核があるから平和がある」論の立場に立つのでは真の核廃絶を口でいくら言っても、二枚舌の遊びでしかない。しかもめざしていることは、自衛隊をインド洋に派兵し、恒久的な海外派兵としてアフガニスタンやスーダンなど派兵先探しに熱心なのである。こんな二枚舌のリーダーをもつ国民は不幸である。

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2008年8月 5日 (火)

シーファーが「原爆投下で多くの命を救った」とバカ発言

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毎年8月は日本が唯一の被爆国として、地球上で最初に核爆弾が炸裂したのが昭和20年8月6日と9日である。だから8月は平和と戦争について熱い議論が起こるし、テレビではいろんな特集ドラマが必ず組まれる。そして毎年日本で世界の平和愛好家も集まって開かれるのが原水爆禁止世界大会である。原水爆禁止日本協議会の主催で2日から34カ国の代表による国際会議につづいて、4日から6日まで広島集会、8日9日と長崎集会が開催される。広島集会には海外代表を含め日本の全国各地から6800人が参加した。熱心な討論が3日間にわたって繰り広げられる。50年以上にわたって世界的に展開してきた原水爆禁止、核廃絶運動は年々発展し、その力は日本以外では核爆弾を使用させていない成果を生んでいる。真夏の大変暑いときに開かれるので体力的にも大変であるから、わたし的には若い20代に三回ほど参加した。今年は世界青年集会というのも開かれるようだが、それだけに各都道府県からの参加者には青年がかなりの人数を占めているという。これは力強いことである。核廃絶めざして世界的な運動の継承者として貴重な役割を果たすことだろう。こうして8月は核廃絶という運動でも盛り上がる月なのだ。ところが世界で最大の核保有国であるアメリカ。そこから日本へ大使として派遣されているシーファーという駐日大使がトンデモナイ馬鹿発言をしているから怒りをこめて紹介しておこう。なんでも8月1日に

福岡県宗像市

で高校生を対象にした講演後の質問に答えたということなのだが、シーファーは広島・長崎に原爆を投下したのは、「戦争終結を早めるために必要だった」「原爆投下がより多くの命を救った」という発言をしたという。さっそく広島県原水爆禁止協議会や広島県被爆社団体協議会などが「原爆投下は国際法に反する非人道的行為であり、どんな理由があっても絶対に正当化できるものではない」とする抗議文をシーファーに送りつけ、広島の平和公園で被爆者や海外代表らが横断幕をかかげ炎天下に座り込みをして抗議した。だいたいこのシーファーという人物は前にも書いた(7月24日付け)けど、まったく恩知らずの独裁者というか、世間知らずのならず者なのである。前回に紹介したのは「日本はもっと軍事費を増やせ」と内政干渉する発言をしたり、差し出す法的、条約的理由もない「思いやり予算」が07年度2173億円だったのが08年度は2083億円と90億円減ったとイチャモンをつけ、「アメリカとしては見直す」などと、ブッシュみたいなことを言っていわば「脅迫している」ならず者なのだ。安保条約にも地位協定にもどこにも書いていない「おもいやり予算」は、日本の金権政治家が「思いやって」差し出したのがきっかけでもう30年以上、累計2兆7千億円も提供を続けたのだ。だからアメリカ側は「ありがとう」ぐらいのひと事を言って、丁重にお断りするのが国家間のしきたりとしても常識としても当然だ。それをくれるものはもらうともらい続けて少し額が減ったら、「見直しだ!」というのは、他人の家に土足で踏み込んで威圧するヤクザと同じだ。だから「ならず者」だ。ブッシュはいつか北朝鮮を「ならず者国家」とか「テロ支援国家」と勝手に決めつけたが、そのアメリカのことをなんと言ったらいいのか?さっぱり人気もおちぶれてもうヨレヨレで残りの政治生命も少ないのに、それでも「ワシは世界の冠たる指導者」と思っているのだろう。しかし、世界の心ある人々は「世界の超ならず者」と思っている。シーファーは所詮、そんなブッシュにシッポを振って日本でしか威張れないから威張っているだけだろう。アハハハ…。

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2008年8月 3日 (日)

改造内閣は早くも支持率横ばい人気なし

 一昨日に組閣されたばかりの福田「改造」内閣であるが、メディアの世論調査はなんとも早い。「内閣支持率横ばい24%」「改造後も浮揚せず」「麻生幹事長『評価』51%」というのが朝日新聞の見出しである。内閣支持率は「支持する」が7月の調査と同じ24%。「支持しない」が3%減って55%だがまったくの横ばいである。普通は「改造」などがあれば「ご祝儀」としてお義理でも少しぐらい上がって当たり前なのだがそれもない。同紙の2面記事には「もう少し上がるかと」「内閣支持率 与党内、落胆の声」という見出しも泳ぐ。無理もないなあ。解散・総選挙むけの布陣を敷いたつもりだろうが、なにせサプライズ人事もなければ、主要閣僚は留任ないし横滑りで、5人が初入閣と変わっても政策の中身は変らずでは支持率も上がることはない。国民がいちばん望んでいることは、人よりも政治の中身を変えてほしいのだ。ところが、後期高齢者医療制度は廃止せよというのが国民の願いなのに廃止しないばかりか、あのパフォーマンスばかりのチャランポラン舛添大臣を留任させたのは、それほど自民党には社会保障関係の人材がいないという現われだから情けなくなる。年金公約はうそっぱちの裏切り連続、「年金問題の解決はエンドレス(はてしなく続く)。できないこともある」という大臣。社会保障費の2200億円削減は来年度も続けるといい、漁民や農民、そしてユーザーもガソリンが上がって泣いているというときに、米軍には無料で油を提供しても国民向けには冷たい対応する外相。福田首相はさかんに「安心実現」「国民目線」という。だが記者会見でも「安心」「安心」とまるで棒読み、他人ごとのように気持ちの伝わらないことこのうえなし。これまでの延長線上の政策で、本気で「安心」にする気がないからである。「国民目線」というが、米軍へのインド洋上での給油をつづける「新テロ特措法」は来年1月にで期限切れなるが、また、衆院で3分の2の再可決で延長したり、洞爺湖でブッシュと約束した「日米同盟を強化」し戦争支援を継続するというのだ。これではどこの国の「目線」だ?「アメリカの目線」ではないか。福田首相の目は国民の目と相当ずれており、あの人の目には物価高も、貧困も、格差も、イラクやアフガンでの連日の大量の犠牲者も、北極や南極の氷解などなどなど、なんにも写らない目線である。それは無理もない、連日高級ホテルで豪華食事ばかり食っていれば庶民の生活など分かるわけがない。世論調査では支持率アップのためには人だけ変えても駄目ということが早くも証明された。それだけではない、さらにコワーイことがこの内閣に隠されている。経済財政相になった与謝野馨氏は「消費税10%」を持論とする人物、財務相になった伊吹文明氏も「年金財源には消費税がもっともふさわしい」という増税論者である。総選挙を前にして「増税します」とモロに言えば選挙は負けることになるから、選挙が終わるまではホニャララ、ホニャララとごまかし、総選挙が終わって今の与党が勝ち、この内閣が存続しているなら、一気に増税する危険性が充満してくる。次の総選挙で仮に民主党が政権を取ったとしても、この党も財源では消費税に頼るしかないという病気を持っているので消費税増税の危険性は同じである。しかしまあ、政治の世界が激動してくることだけは確かだしおもしろい情勢になるのではないかと思う今日この頃である。

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2008年8月 1日 (金)

総選挙向け「ごまかし改造内閣」

 優柔不断で決断力不足と評判の福田首相ではあるが、歴史的決断(?)で内閣改造に乗り出したとかでテレビがうるさい。前政権が放り出した内閣を首相だけすげかえて11ヶ月。その間、自分のカラーを出した内閣改造も出来ずズルズル11ヶ月もきた。自民党の強力な支持基盤である日本医師会など医療関係40団体でつくる国民医療推進協議会が7月24日に「地域医療崩壊阻止のための総決起大会」をひらき1200人が参加。「毎年、2200億円づつ社会保障費を削れば日本の医療は崩壊する」と撤廃をもとめて総決起したのだ。この集会には自民党国会議員が30人も参加していたという。国会議員30人もいる前で「社会保障費2200億円削減反対」と、言わば自民党批判の集いの場である。そして閣議で、来年も2200億円は削減すると決めた。その数時間前の閣議では「5つの安心プラン」というのをぶち上げておいて、片方で予算は削減すると相反することをしているのだからあきれる。安心プランと言っても財政措置もなければ数値目標もないのだから実行できるはずがない。そんななか、なぜ、内閣改造になったのか。洞爺湖サミットで大いに株をあげ支持率アップになるはずだったが、いっこうによくならない。そこへ与党の公明党あたりから「内閣改造したからと言って支持率が高くなるはずがない」などと口撃を始めた。このままでは来年の夏の東京都議選も衆議院選挙も大変なことになる。というので、それこそ政治生命をかけるつもりでやけっぱちで決断したのだろう。今日の昼頃のテレビニュースで党の幹事長には麻生太郎前幹事長が内定したという。そりゃあそうだろう。今の自民党のなかではなんだかんだ言っても一番人気は麻生氏だから、党の幹事長にすえて総選挙に望もうというハラだ。当の麻生氏は「自民党結党以来の危機的状況を受け、それに対してなにもしないでいいのか」と自問自答し、幹事長を引き受けた。拒否して敵対していればポスト福田を狙う麻生氏にしては損だと読んだのだろう。だが、麻生氏がいくら人気あると言ってもそれだけでは総選挙に勝てまい。自民党は、公明党はいつまでもついてくる「下駄の雪」のように思っている。公明は全国300の小選挙区で平均すれば1選挙区で2万の票を持つ。この票がなければ今の自民党は支持基盤が瓦解しているから勝てない。公明党は都議選前後に解散・総選挙を行うのは共倒れになると警戒し、年内解散・総選挙を要求している。だから単純な「下駄の雪」とはいかない。加えて自民党は、あいつぐ物価高や燃油対策などでまともなことは何もしないから農業界、漁業界でもまた、物価高で主婦層や女性層など支持基盤は揺らいでいる。郵政民営化で旧郵政を利用した集票機構も綻んでいる。こうした地方の実情の掌握に自民党はきわめて無頓着だ。「きびしい情勢だがなんとかなる」と内心は思っている人が多勢だ。自民党がころりんしょんと公明党・創価学会のいいなりになって票だけをもらうか、それとも「下駄の雪」と見て安住してしっぺ返しを食らうかである。そこらへんまで麻生幹事長で手が打てるか見ものだね。一方、公明党も元委員長の矢野絢也氏の告発問題もあって頭が痛いしそれだけ危機感もあり自民党の支持基盤へ圧力をかけ揺さぶるだろう。いずれにしても今次内閣改造は、国民が音を上げる物価高をはじめ、年金は崩壊するわ、介護も崩壊するわ、75歳以上は病院にもまともにかかれない医療制度になるわで大変。片や中央省庁に於ける官僚の居酒屋タクシーだの、公用車だけでも年間何百億も使うという無駄使い。アメリカ軍には湯水の如く金を注ぐ。大企業や大金持ちには次々と減税するが、庶民には増税ラッシュ。内閣改造では消費税増税派が入ったから大幅増税も確実だ。時間を追うごとに大臣入閣者がテロップで流れるが、国民の目線を何も感じない内閣になりそうだ。これでは福田さん。支持率はご祝儀相場程度しか上がらないだろう。どうして福田さんという人は国民の圧倒的多数の目線と違う目線なのか。ほんとに目が悪いんじゃないの?洞爺湖サミットでも「成功した」と繰り返すのは福田さんとブッシュだけで他の首脳は白けている。75歳以上を差別する医療制度を推進する舛添大臣は「よくやった」と留任させる目線など、今度の改造も選ばれた人とだけ「万々歳や」とエツにいると思うとゾッとするねえ。全く…これぞ選挙向けごまかし内閣だ。人が変っただけで中身はいっそう増税内閣となるだろう。

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