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2008年8月23日 (土)

カリブ海の小島に蠢く投機マネーの元凶

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BEIJING2008オリンピックもいよいよ終幕である。いくつもの世界記録も生まれているなかでびっくりだったのは、日本の水泳北島選手もすごいけど、ウサイン・ボルト選手(ジャマイカ)が男子陸上100Mと200Mの2種目でいずれも世界記録で金メダルを獲得したことだ。映像も見たけどまるで超人のようだった。100Mで9秒69、200Mで19秒30、およそ100分の何秒かを争う世界で2種目とも他の選手を寄せ付けず断トツで一位の世界記録更新だからすごい話題を呼ぶのも当然だ。おっとどっこい、ボルト選手の国ジャマイカってどこにあるんだっけ。なんでもカリブ海に浮かぶ小さな島国ということだが、ハテ、そのカリブ海はどこ?ってなわけで辞典のお世話になる。西インド諸島西部、キューバ島の南方約150キロの島国。面積1万991㎢、人口261万、産業は農業が主でサトウキビ、バナナ、ココナッツ、コーヒーを産するし観光収入も大きいとのことだ。ブルー・マウンテンを主峰とする山脈があるらしい。オリンピックでは陸上短距離6種目のうち5種目で金メダルというから、陸上短距離にはめっぽう強い国らしい。それはさておき、きょうの目的は同じカリブ海でジャマイカの北側、キューバとの間に浮かぶケイマン諸島という島の話だ。英領ケイマン諸島は人口4万人余り、面積は東京都の8分の1というちっぽけな島。この島が原油や穀物など物価高の元凶となる投機マネーの“隠れ家”になっているという特集が「しんぶん赤旗日曜版」8月24日号で特集されている。衝撃の記事なのでほんの一部を紹介しておこう。この島に登記する企業は人口の2倍になる8万社以上。えー8万社??なんと5階建ての建物一棟に18857社が「入居」し籍を置いているという。投機マネーの代表格であるヘッジファンドや巨大投資銀行ファンドなどが名を連ねているとのこと。そこに籍を置く日本の投資会社の名前を告げて受付に聞くと「確かに所在地となっているが誰もいない」という返事。実態がないのだ。それでも籍をおいている訳は、税金逃れ、規制逃れだという。この島では「タックスヘイブン」(租税回避地)の一つで、法人税や資産税、配当にかかる税などがゼロか極めて税率が低い。ファンド設立も規制がなく非常に簡単。だから世界のヘッジファンドの3分の2はこの島のタックスヘイブンに籍を置いているというのが経済産業省の調査結果である。ヘッジファンドが原油とか商品先物市場で大儲けをしても、その莫大な利益に税金はほとんどかからない仕組みだ。実際にやっている担当者は別の都市で蠢いているわけだ。いま世界で投機を目的とするマネーは50兆ドル(約5000兆円)を越すとも言われ、情報公開もされず、規制も課税もされず、世界で商品価格の暴騰や、企業買収を激化させ、実生活を脅かしている。そういう仕掛け人はどんな大儲けをしているか、特集は次のように紹介している。ヘッジファンド業界紙「ALPHA」がヘッジファンドマネージャーの収入を推定している。トップ50人の収入を合計すると2兆9906億円、一位の米国のポールソン氏は推定年収37億ドル(約3800億円)でサモアやドミニカなど13カ国の国内総生産(GDP)を合計した額よりも多い。ヘッジファンドに融資し、自らも投機マネーで利益をあげているのが大手投資銀行で、米ゴールドマンサックスの最高経営責任者のボーナスだけでも06年で63億円、07年で77億円というのだから驚きだ。日本の年収「ン千万」といえば高給取りだが、この経営責任者のボーナスだけでも桁が二桁も違う。このゴールドマンサックスは米政界と癒着している。クリントン大統領時代も現ブッシュ時代も財務長官2人はともにこの投資銀行の最高経営責任者であった。世界の金融機関に影響力をもつ世界銀行総裁や米大統領主席補佐官などもこの投資銀行出身者だという。だから洞爺湖サミットで投機の規制を求める多くの国から意見が出たにもかかわらず、議長国日本の首相は投機マネーの規制策はブッシュに遠慮して提案さえできなかったのだ。大手の投資銀行の手口は巨額の資金で原油、穀物など商品先物市場を操り儲けを稼ぐ。また、「原油は1バレル150ドルから200ドルになるだろう」なんてリポートを出し、自分で相場をだす自作自演で儲けを増やす手口などをやっている。さらに日本の大手総合商社などが原油や穀物がいくら高くなっても、それにつれて彼らも儲けを増やしている手口なども特集記事は紹介している。こうして蠢く投機マネーのお陰で世界中の国民がガソリンや穀物高騰をはじめ、物価高にあえぎ漁民や農民らも収穫を上げればあげるほど赤字がふえるなど、世界の経済システムをぶっ壊しているわけだ。迫力の特集記事からそういうことを感じた次第だった。

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