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2008年10月29日 (水)

深刻なアメリカにいつまで言いなりになるの?

自公政権にとって大親分は言わずと知れたアメリカである。何するにつけてもアメリカ言いなりで顔色を伺うのである。そのアメリカは今大統領選の最中である。金融危機の発端である国だが大統領選は行われている。日本では金融危機の最中に政治空白はつくれないなどと称して解散先送りの様相であるのは腑に落ちない。それはさておきその自公政権が師と仰ぐアメリカはカジノ資本主義でサブプラというまがいものの金融商品をばらまいて、世界中に100年に一度というような深刻な景気を低迷させるような迷惑千万なことを起こした張本人となっているのである。米国内も大変なことになっているようだ。大手の企業が何千人単位で労働者の首切りを始めている。わが愛読紙「しんぶん赤旗」の今日の紙面によれば、製薬大手メルクで7200人、IT産業のヤフーで1500人、自動車大手のGMで1600人といった具合に雇用削減らしい。ブッシュ政権の下、7年間で製造業分野は330万人もの雇用が失われたという。それは製造業従事者の6分の1に匹敵する。いま全米の貧困人口はなんと3730万人で、連邦政府が定める「貧困ライン」は4人家族で年収2万1千ドル、日本円で約2百万円以下の生活をする人口は、ブッシュの下で630万人も増えたそうである。低所得者、無所得者の食品購入を支援する連邦政府支給の「フードスタンプ」の受給者数は7月末で2905万人もある。半分以上は17歳以下の子どもたちとのことだ。しかし、これは食料価格の高騰などの経済危機以前の統計で、実際は3500万人以上が「飢えとの絶え間ないたたかいを続けてきた」と非営利団体が指摘しているというからすさまじいことになっている。こうして米国は「貧困」「飢餓」が深刻な問題になっており、大統領選でも争点になっている。米国は皆保険制ではなく、医療費も市場化され金持ちが民間の保険を購入するが、購入することができない無保険者は06年当時で4700万人と過去最高を記録していたから今ではもっと進んでいるのだろう。アメリカの人口は約3億人弱だから15%を超す。仮に保険があっても十分な治療が受けられないことが中間層の大きな負担、将来不安につながっている。だから大統領選では「経済と雇用」がダントツの関心ごとになっているというのがメディアの世論調査である。そういうアメリカを敬い続ける日本だからというわけでもないだろうが、貧困率は米国(OECD加盟国で第3位)に次ぐ第4位である。いわゆる新自由主義路線による市場こそ万能であるという規制緩和一本やりで投機的金融商品を扱う金融機関を野放しにし、一般消費者を保護するための規制がとられなかった。さらにイラクやアフガンその他への軍事費や不況対策などで歳出増と、景気低迷による所得税や法人税の伸び悩みで財政赤字も深刻となっている。もはや米国は軍事・金融の両面で世界の中での支配的地位は揺らいでいるが、性懲りもなく日本はあいかわらずアメリカいいなりで軍事や経済でも目下の同盟者なのだ。こんな腐れ縁を断ち切って自立した対等平等の日本にしなければ日本の未来も危ないと危惧する今日この頃である。

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2008年10月27日 (月)

大金持ち10人で183億の減税というインチキ

チョウびっくりな話である。証券優遇税制というのがある。上場株式などの譲渡益・配当に対する税金は現行では税率10%に軽減されている。譲渡益については02年まで本則26%だったものを03年から20%に優遇した。03年から07年までこれをさらに半減し10%にした。07年度税制改正でさらに一年延長した。配当についてもほんらい20%の税率が03年度から07年度まで10%に優遇され、同じく08年まで一年延長されている。いま、自公や民主党はさらに数年も延長することを検討しているという。その減税総額は年間約1兆円になるらしい。このうち株式などを売買して得られる減税額は06年分で2322億円ある。この恩恵に預かった人は260,341人である。そのうちわずか1.93%にあたる5、019人で減税額の約6割にあたる1422億円の優遇を受ける。さらにしぼると申告所得が百億を超える人はわずかに10人である。全体の0.004%だ。その減税総額はナ、ナ、ナ、ナント183億にもなる。一人当たりでは18億3千万円!もともと申告所得百億というとんでもない富裕層であるがそういう方々に平均18億円も税金をおまけするなんてネエ。チョウびっくりなお話が今日のしんぶん赤旗の一面に載っていた。株を売買して儲けた末にさらに税金までまけてもらう。そんなにお金を貯めて何をするのだろう。墓場まで持っていって札束のなかに骨をうめるのかしらなんて思ったりして…。こういう人こそ本来の税率…いやもっと高度累進課税で税金をどっと払ってもらって貢献する方が大勢の方に喜ばれるのだ。ところが麻生首相は「貯蓄から投資ということに回っていくためにということを考える、そのための税制、そういったものは大変大事」とのたまって、優遇税制をさらに続けるつもりだ。民主党はもっと熱心である。「配当課税等については税率を5%にするとか、非課税にするとか、こういった思い切った政策ができないのか」と参院予算委員会で質問する議員もいるほどだ。いずれにしても自公も民主も競い合って、金融危機対策を口実に証券優遇税制をさらに延長する構えである。困っている中小企業や金融危機を口実にした大企業のリストラなどを放置したまま、あくまでも大金持ちを応援する政治を競い合っている。衆議院の解散先送り論が噴出しているが、そうなれば国民の信を得ないままで危機に対応するわけだ。徹底審議した上で国会解散し国民の審判を仰ぐべきである。

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2008年10月25日 (土)

社会保障費の自然増分の2200億円削減の影響は…

自公政権になって小泉内閣の2002年から毎年社会保障費の自然増分から2200億円を抑制されるようなった。自然増とは高齢者などの人数が増えることにともなう増加分である。その増加分から毎年2200億円削られる。02年度は3000億でその後は毎年2200億円でこれまでの累計は1兆6200億円にのぼる。その結果、医療費の窓口負担増や年金支給の減額もあって暮らしに重大な影響を与えている。病気や失業、倒産などで生活が厳しくなり、高すぎる国民健康保険料が払えなくなる世帯は06年6月現在で480万世帯にのぼり、制裁措置で保険証を取り上げられた世帯は35万世帯を超える。全日本民主医療機関連合会の調査では、2007年1年間で保険証がないため受診できずに死亡したケースが31件に達したという。この削減路線は日本経済団体連合会(経団連)など財界の号令によって押し付けられ自公・小泉内閣によって実行された。日本の財界は経団連会長企業(キャノン)をはじめとして大企業が軒並み働くルールを無視し、派遣や違法な請負など労働者をモノのように使い捨てにしたり、法人税を軽減しろと身勝手な要求を政府につきつけ、その実行度によって企業献金の額を決めるなど、金で政治を買う役割をしている組織だ。外国にも例を見ない横暴勝手な役割は有名だ。近来、とみにはげしくなってきた貧困と格差の拡大は経団連などの横暴で広がったと言っても過言ではない。その被害は今や子供たちにも暗い影を落としている。先に述べた国民健康保険証を取り上げられた家庭で、子どもが病気になっても保険証がないため病院にかかれない。子どもにはなんの責任もないのだが病院にも行けない。そういう子どもが全国で3万人はいると推測されている。先日テレビで見たがどこの自治体だったか忘れたけれど、保険証のない家庭の子どものための保険証を発行したという報道があって心が救われた感じがした。貧困といえば一人親家庭の貧困率は先進国のなかで日本が最も高いそうである。経済協力開発機構(OECD)の発表でわかった。OECD加盟国30カ国で日本の相対的貧困率(平均の所得の半分よりも所得が低い人)は、メキシコ、トルコ、アメリカに次ぐ4番目であり、そのなかで特に一人親家庭の相対的貧困率は、30カ国平均の31%のほぼ倍にあたる59%に達している。つまり一人親家庭の過半数が貧困に陥っているわけである。フランス、イギリス、イタリアなどの2倍から3倍という多さである。弱者を救うのは政治であるが今の政治はそういう機能さえ失った貧困な政治になっているのだ。

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2008年10月24日 (金)

就任早々脚光あびた「高級飲食店通い」の総理ではねえ…

 麻生首相の夜な夜な高級飲食店通いについてメディアでも批判があいついでいる。総理に就任して10月21日まで28日で32回も高級料理店やレストラン、会員制バーなどで「夜の会合」なのだ。総理になる以前からもこの人の豪遊癖は有名だ。「ミシュランガイド東京2008」で最高の三ツ星に選ばれるような店や芸者の付く店、ホテルの会員制バーで葉巻をくゆらせながら「会合」らしい。06年などは政治資金収支報告に記入した正式な飲食費だけでも年間170回3460万円に及ぶ。一夜にして332万円も使ったというのだから、年収200万以下の派遣労働者が1032万人もいるが、その人たちの年収の1.5倍もの金を一夜にして飲み食いする勘定になる。記者などから「庶民の感覚とかけ離れているのでは」と指摘されると、「ホテルのバーは安全で安い」「周りに30人の新聞記者がいる。警察官もいる。安いところに行って営業妨害と言われたら何と答える」などと逆切れするありさまである。19日にはスーパーを視察したり、客待ちのタクシー運転手に売り上げを聞いたりと「庶民的ポーズ」だけとってその夜は帝国ホテルで2時間の夕食。この人は1979年総選挙に初出馬したとき、いきなり「下々の皆さん」とぶったことで有名だが、スーパーへ行ってわずか15分ほどの時間で「下々の連中」は何を食っているかと視察したのだろうか。麻生財閥の御曹司だから下々の食べ物に興味が湧いたのか。いずれにしてもいまやアメリカ発の金融危機が80年前と同じように深刻な世界同時不況の懸念さえ生まれており、若者は使い捨ての労働でお年寄りは姥捨て山行きと言われる後期高齢者医療制度に囲い込まれようかという時代が自公によってすすめられているとき、国家行政の長である総理が、夜な夜な超高級飲食店通いとは倫理的節度から見てもおかしい。いくら自分のお金だとはいえ、行政の最高責任者たるものは国民の実態に鑑みてその気分や境遇を顧みてこそ宰相たるものだろう。総理とは私人ではなく公人であることをわきまえるべきだ。それを記者団に指摘されて逆切れする品のなさにはあきれる。「毎日」新聞の今日の社説には「〔首相は〕『ホテルのバーというのは安全で安いところという意識が僕にはあります』と、答えている。高いか安いかは、各人によって認識はことなるはずだ。だが、物価高、金融危機に直面している一般国民の生活に配慮する姿勢は、トップには欠かせない要件だ。安全な場所というなら、首相官邸脇の首相公邸が一番のはずだ。『次の選挙までは入居しない』と、首相は公言するが、旧官邸を改装しただけに広さも十分だ。警備陣の移動も必要ない。殺到するマスコミ陣で麻生首相が心配する店側からの『営業妨害だ』というクレームもつかない」とたしなめている。まったくその通りだと思う。そのための官邸であり公邸であるはずだ。それにしても知らなかったけれど首相公邸に『次の選挙まで入居しない』と公言しているってなんでだろう。すでに、次の選挙で政権が交代するとでも思っているのだろうか。だったら短期間だから入居しないというのは分かるけれど……。まあ、しかし就任そうそう高級料亭通いが脚光あびるような総理では「下々」の反撃にあって公邸に入る機会はとうとうなかったということもありうる話だねえ。折りも折、麻生首相が15分ほどスーパー調査に行ってたちょうどその頃、東京明治公園では、「下々」の最たる若者たちが「反貧困」をかかげて貧困をなくすための集会が開かれていた。麻生様、そんな人たちの爪の垢でも飲んでみたらいかがでしょう。

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2008年10月22日 (水)

それでも給油継続する自公、手を貸す民主党

来年1月からもインド洋で引き続き無料ガソリンスタンドを継続するための法案、「新テロ法延長案」が衆議院の委員会でわずか2日間の審議で強行し、昨日の衆院本会議で通過した。この裏には衆院選挙前から早くも自民党と民主党の大連立かと思わせるような癒着があるからだ。早く成立させたい自民党と衆議院解散の条件をつくるためならと採択に賛成する民主党が「連立」したからだ。衆院解散ののろしも上げていない麻生首相なのに、一方的に早く解散させることを媚び願って無条件で望むバカ民主党によって、米国がはじめた戦争の支援という重大法案をたったの2日間のスピード審議になった。与党はまるで国際貢献は給油継続しかないような言い分であるが、アフガニスタンでは反政府勢力であるタリバンと政治的和解に向けた動きが加速しているし、当のアメリカでさえ戦略の大幅な見直しが余儀なくされ、「軍の増派」ではなく、「政治の増派」だと言っている。それでも麻生首相は国際情勢の動きが見えず、「各国が軍を増派するときに、日本だけは撤退する選択肢はない」などと、ひたすら給油継続だけが国際貢献」だと思い込んでいる。そうした本質問題を徹底的に国会で討論すべきであるのに、野党の民主党は法案に反対なのに自公に協力して、審議を打ち切り採択して成立を早めた。これが民主党のなせる業である。大新聞はそうした馴れ合いをあまり批判しないが、地方の新聞はなかなか意気軒昂だ。「琉球新報」(沖縄では大新聞よりも多くの読者をもつ地方紙)は、「麻生首相は『国際社会からの評価も高い』と、国際貢献が給油活動しかないと言わんばかりだ」「審議を引き延ばさない方針の民主党も論戦に熱心だとは言いがたい」「国会論議をおろそかにし、政局優先ではいけない」「給油継続だけが日本のできる国際貢献の選択肢ではない」とまともな社説をかかげた。南日本新聞(鹿児島や宮崎地方)は、「世論が二分する重要法案を、こんなスピード審議終わらせてはいけない」と強調し、早期採決を目論む民主党を「問題点をおきざりにするのは国会の責務を投げ出すに等しい」と厳しく批判し、「給油活動が『テロとの戦い』でどれだけの成果を挙げたか検証しなければなるまい」と強調。「現地の人々が何を必要としているのか。テロの温床をなくすにはどうすればいいのか。現地の状況をあらためて調査することも必要だ」と指摘するなど、全国紙をしのぐ的を得たまじめな論陣を張っている。全国紙では「毎日」が、「自衛隊を海外派兵する法案を解散の駆け引きの材料にする民主党の態度は本末転倒」と手厳しく批判したのは大いに賛同できる。こうした民主党の対応には森善朗元首相でさえ「(民主党は)この前の国会なんか、なにもかも全部反対した。それがどうです。補正予算に賛成したじゃないですか。目の前に選挙だということになると、国民生活にかかわりのある予算に反対したということは、彼らにとってまずいと思ったからでしょう」「新テロ特措法に反対するけど通すんです。面白いですよ」などと、歓迎され、喜ばれているのだから、「対決だ、対決だ」という民主党も面目丸つぶれだ。結局は瓦解寸前の麻生内閣に手を貸しているようなものと言わなければなるまい。

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2008年10月21日 (火)

儲けても納税せず、貸し渋る大銀行になぜ優遇税制か?

アメリカ発の金融危機は、国際通貨基金(IMF)の報告では、世界の金融機関の損失が、今後数年間で約143兆円になると推計しているそうである。日本では90年代後半に住専問題をはじめバブル崩壊で金融危機に陥ったときは、46兆超える公的資金を注入して約10兆4千億円が焦げ付き、国民の負担となった。この「体験」を過日のG7の会議では「世界的に誇れるものであったと発信してこい」と麻生首相は、中川財務相に指示したという。このバブル処理にたいして自民や公明党は無謀な投機ブームを招き、バブルを膨張させ、公的資金の投入と不良債権の早期処理をあおったのが民主党であった。こうして貴重な税金から10兆円超える回収不能金を生んだのである。典型的だったのは日本長期信用銀行(長銀=現新生銀行)に3兆6千億円の公的資金を注ぎ込み、米国系の投資グループにわずかに10億円で売り飛ばしたことはまだ記憶に新しいこと。公的資金を投入する理由は、「貸し渋りの解消」だった。ところが都市銀行など大手銀行はこの10年で貸し出し残高は132兆円も減った。つまり「貸し渋りはなくなるどころか貸しはがし」してしまったのである。アメリカ発の金融危機で早くも大手銀行はもちろん地方銀行でも貸し渋りがはじまっている。運転資金の融通もつけられず倒産する中小企業が続くのでは目に見えている。重大なのはみずほ、三菱UFJ、三井住友の三大メガバンクグループはこの一年間で中小企業向け貸し出しを2兆7600億円も減らしている。その三大メガバンクの申告所得は年間3兆円近くもあるのに、収めた税金はゼロ同然である。なぜか、「不良債権の早期処理」という口実による減税装置なるものがあるからだ。大企業優先の手厚い政策でまもられているのだ。ほとんど税金は納めない一方で、三菱UFJが米証券大手のモルガン・スタンレーには9500億円も出資するなど米国の大手金融機関を支えているのだ。バブルに踊り、バブルがはじけるやいなや、国民の税金である公的資金で支援を受け、大儲けするようになっても税金は納めない、中小企業には貸し出さないで貸しはがす。これが日本の大手銀行の姿なのだ。そのうえにハラが立つのは超低金利政策が実施され、いままで14年間で304兆円もの本来あるべき国民の「利息」による所得が奪われたのだ。あるのかないのか分からない程度の超低金利状態は今も続いているのである。そういう日本流の「体験」を今度の金融危機で世界に誇れるとして、緊急に開かれるサミット会議でも麻生首相は自慢するのだろう。そのうえで「追加景気対策」でも相変わらず大企業・大銀行が喜ぶ優遇税制や非課税化策を打ち出すという。背後から「もっとやれ!」というのが民主党である。しかし国民の怒りも押さえなければならないので、自公政権は国民に見せかけの手として、公明党が大推薦する「定額減税」で平均的な「4人世帯では6万円の減税」で「生活を守るのは公明党です」(ポスター)というスンポウである。だがこの減税は一回こっきりである。その後には後門のトラか狼か知らないが消費税増税が2011年位から毎年1%ずつ増税し10%にすることが隠されている。4万円の減税と毎年1%増税の消費税とどちらが国民にとってよろしいかは計算するまでもなく明らかである。

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2008年10月18日 (土)

自民党閣僚も民主党幹部もマルチ汚染では同根だ

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マルチ商法というのがある。別名「連鎖販売取引」または「ねずみ講」ともいう。物品販売業者とその商品を消費者を販売員にして友人や知人を次々と勧誘させ、商品を販売させる商法。次々に他のものを再販売組織に加盟させて、ピラミッド式に販売組織を拡大させていき、上部に位置する者ほど高いリベートが得られる仕組みになっている。「投機性が強く弊害が大きいので法律で厳しく規制」(広辞苑)されている。そうしたマルチ商法の業界から献金や講演料という形で約1300万円にのぼる資金提供を受けたとされる民主党の前田雄吉衆院議員のことが先日あかるみになった。体調がすぐれなかったはずの民主党小沢一郎代表が、電光石火の早業で前田議員を離党させ、次期衆院選には立候補しない旨本人が決断したということを、なんと16日の未明、0時20分からの記者会見であきらかにした。どうして深夜の会見なのか?不思議なことではある。だが、前田氏が事務局長を務めていた業界支援の議員連盟である、「健全なネットワークビジネスを育てる議員連盟」には、民主党の幹部らも名前を連ねているという。党の最高顧問、藤井裕久衆院議員が会長、山岡賢次衆院議員・国対委員長は顧問と名を連ねているというものである。そうしたら今日、何気なくネットニュースを見るにつけ、民主党の副代表である石井一参議院議員(比例)も、マルチ商法業者らでつくる政治団体の業界から03年に450万円の献金を受けていたとされる記事が流れている。業界支援の議員連盟の名誉会長を務めたといわれている。そして、すでにご承知の方もいるように自民党の野田聖子先生(写真)である!この女史は、ご存知のように消費者行政担当大臣サマである。年間20000件にも及ぶ苦情が寄せられるマルチ商法に対して、きちんと対応するべきはずの責任ある大臣センセーである。この方も12年前の国会で前田議員と同じようにマルチ商法を応援する立場から、規制強化の動きをけん制する質問をしているのだ。もっとも16日の参院予算委員会で自らそのことを告白し、「12年前の私の知識では、消費者側からの推察が足りなかった」などと弁明した。マルチ商法まがいの業者に16万円分のパーティー券を購入してもらっているのである。かようなセンセーが消費者行政の責任者として適格かどうか、いささか心もとないのではないか。民主党の重鎮たる幹部が打ち揃って、支援議連の幹部として参加したり、自民党の消費者行政担当の閣僚も同類という程、マルチ商法に汚染された自民・民主で「二大政党」と威張れるのか。マルチ業界を持ち上げる国会質問をし献金をしてもらう構図で、つぎ込んだ資金が回収できずに泣く、多数の「敗者」を生む業界と密接な関係を保つ図体の大きい政党だが中身はからっぽのアンポンタンである。どちらも金のために政治を利用する点では同根の政党だ。こんな「2大政党」のどちらにも日本の未来の舵取りは任せられないと思う今日この頃だ。小沢一郎代表は、前田氏一人を首にして幕引きでっか?それはないよねえ。いくらなんでも。サテサテどうする???…。

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2008年10月15日 (水)

海自で15人が連続してパンチやケリでリンチ死

 海上自衛隊で隊員が集団暴行まがいで死亡事件を起こしていたという。海上自衛隊第一術科学校(広島県江田島市)の特殊部隊「特別警備隊」養成課程で、3等海曹(25)が9月9日に、隊員15人を相手にした格闘技訓練中、頭を強く打って約2週間後に死亡していたことがわかったという。15人対1人の格闘技訓練なんてこと自体、それも自衛隊という組織で行われているというのが普通の人にはわからんで~。この隊員は別の部隊への異動が決まっており、その「はなむけ」だと言って、一人50秒づつパンチやケリなどで格闘を施したらしい。一人50秒で15人ということは12分30秒も連続しているということだ。実際は14人目の隊員のパンチがアゴに当たって倒れ意識不明になったと報じられている。これではリンチではないかという専門家もいる。一人が多数を相手にする格闘訓練は通常は行われておらず、二人の教官も立ち会っていたというから、まさに組織的と言われても仕方がないだろう。いま、海自の警務隊が異動が決まってこの過程から抜ける隊員に対する集団暴行だった可能性もあると見て調査するという。だが、警務隊というのはいわば身内である。身内が身内を調査して真実が明らかになるだろうか。たいていの人はそうは信じないだろう。去年だったか大相撲の時津風部屋で部屋の若い力士を殺してしまったことがある。スポーツの世界と同じようなことが自衛隊で行われてる。無理もないわなあ。自衛隊というところは場合によっては人殺しという戦争ごっこもしなけりゃならない。だからリンチ的な殺人なんてことも行われるのだろう。死んだ青年は、同窓会に参加した際に「自衛隊を辞めたい」といっていたそうだ。大相撲のあの力士も相撲を辞めたいと言っていた。若い子がその道について「辞めたい」といえば根性を叩きなおせとばかりにやっつける野蛮な行為だ。その前に人間としての尊厳はどうなるのか。まあ、この世の中、派遣労働という低賃金、長時間労働で人間をモノのように働かせてやがて使い捨てるようなことが横行したり、お年よりは75歳になれば年寄りだけの保険制度に囲い込み、医療の中身も差別される「姥捨て山」に捨てる社会。もはやこのニッポンには「人間の尊厳」という言葉さえ見つからないような世の中になってきたんじゃないのと思う今日この頃だ。

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2008年10月12日 (日)

アメリカ発の金融危機はカジノ資本主義の終焉か?

アメリカ発の金融危機が世界中で大きな迷惑をかけている。リーマンブラザースの破たんに端を発して世界同時株安などで日本にも重大な影響を及ぼしている。カジノ資本主義とかバクチ資本主義と言われるイカサマが反乱するのがアメリカ型資本主義だ。「ワシントン・ポスト」というアメリカの有力新聞でさえ、「アメリカ型資本主義の終りか」という異例の論評を掲載したという。サブプライム(低信用層向け高金利型)住宅ローンや有害な金融商品などを生み出したことで米国の資本主義は世界から非難されていると指摘しているという。ノーベル経済学賞受賞者のジョセフ・スティグリッツ・コロンビア大学教授が「金融危機を解決する何のモデルも示せない米国に敬意を払うものは誰もいない」と分析し、アメリカの信頼が地に落ちていることを指摘しているともいう。サブプライムとは、通常の融資を受けられる、信用格付けが高い、プライム層の下、つまり信用格付けの低い人のことをいう。つまりサブプライムローンとは、信用格付けが低い人向けの住宅ローンのこと。住宅ローン市場の7~8%を占めていると言われている。だから当然不良債権になるようなものを小口証券化して金融投機した。しかも格付け会社がこれに高い格付け評価をしたものだから、世界中から投機が行われた結果だ。そんなイカサマばくちをやった胴元のリーマンブラザースが潰れたから金融の危機がはじまった。

日本はアメリカ追随だから、右にならえして「貯蓄から投資へ」と国民の大事な財産を危険にさらす旗振りをした。日本の証券市場も資本の自由化で投機マネーを呼び込んだりして生命保険会社が破たんしたり、円高で輸出企業が減産に入り、派遣社員や期間社員がリストラされるなど庶民への犠牲転嫁が始まっている。しかし、大手の企業は減産になっても例えばトヨタなどは減益になるがそれでも利益は1兆円を見込んでいる。にもかかわらずトヨタ全体で2000人も首に切るという。大手銀行などは金融危機を理由に貸し渋り、貸しはがしを始めようとしている。大手銀行13行は申告所得は3兆円なのに減税の恩恵を受けわずか4%の納税額であり、中小企業の実効税率30%、平均的サラリーマンは20%の納税率に比べても、儲かっている大銀行は優遇されてるうえに貸し渋りなどをやろうというのだ。緊急にG7とかの会議をやって各国は金融機関への公的資金注入などを言っているが、金融機関だけではなく中小企業の資金難や労働者の失業など国民も大変なのである。景気悪化の犠牲を国民に押し付けさせないことが大事だ。アメリカ発で起こった危機に対してどうして公的資金を注入しなければならないのか疑問である。なんでもかんでもアメリカ言いなりで大企業応援ではなく、国民の暮らし優先の対策を政府は講じるべきである。

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2008年10月11日 (土)

党利党略で自公にすりよる民主党

インド洋で海上自衛隊が米軍艦船などに給油し、アフガニスタンでの「テロ対策」に支援する作戦を行っている。これをさらに継続するために昨日、新テロ特別措置法延長法案が衆院のテロ対策特別委員会で趣旨説明された。そして自公とともに民主党も加わって、二十日に採決することまで決めた。本会議での質疑も省略し、委員会で審議に入る前から採決の日程まで決める、それも野党の民主党が提案するという異例ぶりである。支持率が下がる一方で衆院解散から逃げまくっている立ち往生している麻生内閣に対して助け舟を出したようなものだ。「テロの取りしまり」が理由のように政府は言うが、インド洋で給油した空母などからアフガニスタンに攻撃することで民間人の憎悪を広げ、米軍など連合国側の兵士の犠牲も増え続けている。テロは戦争でなくせない。アフガニスタンでは7年も戦争しているのに、まるで出口のない行き詰まりに直面している。アフガニスタンのカリム・ハリリ副大統領は旧政権勢力のタリバンと和解交渉を開始したという。エイデ国連事務総長特別代表は軍事勝利はありえず「政治手段によるべきだ」と言い、駐アフガニスタンの英国大使も外国軍の存在そのものが問題とのべるし、米軍の高官でさえ勝利の展望がないといほど行き詰っている。いまや戦争ではなく、政治的・外交的解決の要望が高まっている。そういうときだからこそ、日本が果たすべき役割は何なのかということを徹底審議するべきだ。かつて民主党はテロ特措法は「憲法違反だ」とさえ言って反対してきた。今回も野党が多数の参院で否決されるはずだった。それをまともに審議せず採決を急ぐのは、テロ特措法が成立さえすれば、麻生首相は衆院解散先延ばしの理由がなくなって、解散せざるを得ないと見て成立を急いでいるのだろう。民主党には徹底審議して平和的、政治的な解決を要求する気もなければ、廃案にするまで闘うという意思もない。たんなる早く解散させたいという党利党略だけだ。民主党はアフガニスタン問題では陸上自衛隊をアフガニスタン本土に派兵するという、自公政権よりも強硬な対案を持っている党である。戦争を直接支える危険な、憲法をふみにじる提案である。また民主党のなかには「給油延長を完全に葬り去れば、アメリカと決定的に衝突する」という意見さえあるというのだから、アメリカ言いなり政治ときっぱり闘えない意気地なしである。これでは民主党が政権をとっても、膨大な無駄使いとして、米軍への思いやり予算で毎年の二千数百億円や米軍の移転費3兆円負担などは黙認することになるのだろう。日本の政治で根本的な病気は、あまりにもアメリカ言いなりという病気と、大企業、財界奉仕の病気が国民生活の上にのしかかっているのだ。そのことを民主党はほとんど言わない弱点がある。また、民主党は臨時国会での後期高齢者医療制度の存続を前提とした補正予算案についても、サッサと賛成してしまった。前国会の参議院でこの医療制度の廃止法案が採択され、衆議院で継続審議になっているのにである。こうして、麻生首相に解散を早めさせるためなら、補正予算にもサッと賛成し、インド洋の給油法案延長にも「早く採決せよ」とせまるというのだからあまりにも道理のない党利党略そのものだ。民主党の言う『対決』というよりは、自公へのすり寄りと言わざるをえない。

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2008年10月 9日 (木)

社会の公器であるメディアも落ちぶれたものだ

いま、開会中の臨時国会、衆院予算委員会はわずか2日間しかなかった。これはなんでもかんでも解散を迫る民主党が妥協したためであるが、解散をせまるならきちんと与党の施政方針に対して予算委員会での審議もとことんやって、それぞれの政党の立場を明らかにして、そのうえで解散・総選挙で国民の信を問うことが大事なのに、民主党も自民党も党利党略でたったの2日間で予算委員会を終わった。そんな場合、少数政党の質問時間がきわめて少ないのだ。7日に質問がまわってきた共産党は、質疑時間はわずか35分。政府の答弁時間も含んでいるから答弁をグタグタと長引けば、実質的には20分台しかない。民主党は前の6日の午後から7日も午前・午後と回ってやっていた。それは議員数によるものだからやむをえないが、自公の連中の質問なんていうのは、自党の大臣にいい答弁をさせる猿芝居で「やった」「やった」と自慢するに等しいものである。民主党の質問も時間がたっぷりあるから入れ替え立ち変え質問者が変わるが中身がイマイチ面白くない。その点、7日の共産党志位委員長の質問は迫力があった。志位氏の持ち時間はわずか35分だ。だから、あれこれと多岐にわたるのではなく、日本を代表する大企業が労働者をモノのように使い捨てにする一方で、違法行為によって派遣労働を永久に続けようとする実態を生々しく告発し、労働者派遣法の改正をせまる項目に限って質問した。テレビで見たが他党の質問ではほとんど見られない企業名を名指ししての質問だから迫力がある。他党は大企業の名前などを国会でとりあげるなんてのはいい事をした場合は別として、悪さをやるような場合には例え取り上げたとしても名指しはほとんどしない。怖いのである。献金にはもちろん影響するし、機関紙には広告代と称する「献金」ももらえない。もちろん選挙でも応援はしてもらえないからである。その点、共産党は企業団体献金も機関紙の広告も拒否しているし、政党助成金も拒否している。だから、悪さをする大企業のことは堂々と国会でも名指しをして追及するから面白い。だから首相をはじめ閣僚の答弁では「個々の企業名に関することは差し控えますが…」と答弁の頭に必ずと言って良いくらい繰り返すのがケッサクである。うかつに関係企業の「名誉」を汚すような答弁は死んでも言えないのである。この日の志位氏の質問では名だたる大企業の悪徳例が幾つも出た。徳島の日亜化学、キャノン宇都宮光学機器などを例に上げ、偽装請負を告発した労働者が違法な働かせ方を強いた企業によって職を奪われることが全国各地でおこっていることを首相に示した。怪我をした労働者をモノを言わせず、モノのように使い捨てる理不尽さを首相に質すと例によって、首相は「個別の案件には答えられない」と逃げる。志位氏は世界のトヨタの中核企業である「トヨタ車体」が、派遣の比率を高めることで労働コストを削減し、利益を186億円から224億円に増やしていること、最長3年の期間制限を越えて派遣労働を続ける違法行為を工場ぐるみで行っている実態をパネルで図示しながら明らかにした。また、日亜やキャンノンの不当な首切りについても追及した。自民党が応援する大企業の不当さを追及されるとしゃしゃり出てくるのが舛添厚労相で首相をかばう。かばうのは政府だけではない。問題はマスメディアである。メディアもコマーシャルでは大企業にお世話になっているから、例え国会で問題になったことでも企業の実名をあげての報道はしない場合がほとんどである。貧困と格差を広げる違法な派遣労働という犯罪であっても無視するのだ。「しんぶん赤旗」の調査によれば志位氏が具体的な企業名をあげて追及したことを紹介したのは「日経」だけだったという。「朝日」「毎日」「読売」は志位氏の質問は紹介したが、企業名は出さず、「産経」は質問そのものさえ取り上げなかった。NHKはニュースで報道はしたがやはり企業名は出さずという。「社会の公器」と言われる新聞や放送界も落ちぶれたものである。もはや「公器」の役割を放棄して広告をもらうためなら犯罪であっても報道しないところまで腐敗したのか、などと思う今日この頃である。

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2008年10月 8日 (水)

「自民か民主か」の「対立」軸しか見えないメディア

福田前首相が政権を放り出した理由の一つに、落ち込む自民党を総裁選によって支持率を上げて解散に持ち込む算段であった。そして誰がデッチあげたか臨時国会冒頭解散、10月26日投票説がまことしやかに流れた。ところが麻生内閣支持率は予想したように上がらず、自民党が9月22日から27日の間に、次期衆院選の情勢調査をしたら、ショックな結果が出た。調査は全国300の小選挙区の1選挙区で約1000人、合計30万人から次期衆院選の投票行動を聞き取った。結果は自民党・公明党が優勢な小選挙区は合計150弱だった。比例代表での自民党の議席獲得は60前後。公明党が比例で現状維持の23議席を獲得しても与党議席は最大でも230台にすぎない。これでは衆院全議席480の過半数には至らない。しかも、「優勢な小選挙区」でも相手候補との差が5ポイント以内が60超えるという。というわけで「今選挙をやったら国民に総スカンだ」と青ざめたようだ。そこで麻生首相は「解散より景気対策だ」「必要なら追加的な第2の対策も考えなければ」と大規模なバラマキ対策などを示唆するとともに、解散先送り論が出始めた。かようにして、またもや国民の審判を経ない3人目の首相となりつつある。安倍、福田内閣といずれも国民の審判なしで2年以上経った。これではなんのための福田辞任だったのかが問われる。けれども総選挙を先延ばしすればそのうち自民党・公明党への支持が上がってくるのか?といえばそんな空気はさらさらない。政策・争点を明確にして国民の審判を受けるようにせよというのが国民の願いである。ダラダラと党利党略で先延ばしをすればするほど自公への人気はさらに落ちてくると言っておこう。いずれにせよ総選挙は多少のズレがあっても近々に実施しなければならない。すでに現職の任期満了まで11ヶ月を切ろうとしているからだ。だからメディアの選挙談義も姦しくなってきたが、共通しているのは「自民(公)か、民主か」である。まるで第3の選択肢はないかのようなキチガイじみた宣伝である。民主党は「政権交代」とか「政権奪取」ばかり言っている。先日も民主党の宣伝カーを見かけたがボディーに「政権交代準備完了」なんて書いてある。だが、仮に民主党が政権を握るだけの議席を取っても、内閣の顔ぶれは確かに変わるが、やろうとしていることはさっぱり見えてこない。いかにも自公と対決しているかのように論戦だけはたくましい。しかし財源論を聞けば実現乏しいことばかりだ。現在の日本が直面している危機的な状況の背後には、あまりにも行過ぎた大企業中心の政治があり、アメリカの言いなりになって巨額の金まで負担している政治がある。勇ましい民主党ではあるが、このアメリカ言いなり、大企業奉仕の姿勢は自公と同じなのだ。「官僚支配の打破」はいうが、貧困と格差が広がる最大の理由は、大企業などが派遣労働や日雇い、パートなどに置き換えて正社員を減らすような働くルールの改善は言わない。日米軍事同盟(安保条約)には何も言わず、国連の決議さえあればアフガン戦争支援のために自衛隊を送る点では自民党以上である。二千数百億円のアメリカへの思いやり予算にも一言も言わない。大企業は法人税を大幅に減税したままなのにこれにも触れない。それで民主党が政権を取ればどうやって財源をつくるというのか。将来は消費税増税しかないというのが民主党である。自公と同じである。肝心要の問題で顔ぶれは変わっても政治の中身が変わらないのでは選択肢がない。ところがほとんどのメディアは「自民か民主か」という脳のない宣伝である。最近の朝日新聞はいつから「民主党機関紙」になったのかと思うほど、小沢代表や民主党持ち上げ新聞になりさがった感がするのだ。2日付け社説で小沢氏の代表質問を取り上げ「対立軸が浮かんできた」などと褒め称える不見識さである。たいした「対立」もないのにいかにもあるかのようにいう「朝日」には呆れた今日この頃である。

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2008年10月 4日 (土)

個室ビデオ店火災事件は腐朽する資本主義の1断面

深夜の大阪市内の雑居ビルで悲惨な火災事故があり死亡者15人、重軽傷者10人というのはいろんな意味で衝撃的である。火災現場は南海難波駅の近くの繁華街で、飲食店や雑居ビルが目立つという。周辺は火災のあった個室ビデオ店やネットカフェなど個室形店舗が多いそうである。こうした店舗は大都市で急増しているらしい。インターネットカフェ難民というのは国会でも問題になったから、どういうものであるかはほぼ理解している。ところが今回の「個室ビデオ店」なるものも、深夜まで働きつづけ終電車に間に合わないサラリーマンや、アルバイトをしながら専門学校に通う人など、少し寝て学校に通うというような若者など、いわば「深夜難民」とも言われる人たちの仮眠の場として、低料金であるがゆえに利用されていたらしい。だから、施設は2畳ほどの個室にカプセル料金より安いし、経営者も「低料金で快適に眠れる」と宣伝し、シャワーや枕、毛布の貸し出しもあるのだ。狭い空間の密室だから火災が起きても気付きにくい構造になっている。そういう条件を考えてみると、単純に個室ビデオ店などで宿泊することを非難することはできない。終電車のない深夜まで働き続けざるをえない労働者、そういう働き方を強いる無法な労働法制の方が問題だ。だいたい人間というのはその生理現象から考えても、「昼は働き夜は寝る」というのが自然の摂理であるし20世紀はそれが主流であった。だが現在はそういう摂理さえかなぐり捨てるような働き方を強制しているのが新自由主義的資本主義なのである。労働を強要する側はその人間らしい摂理を守っているが、強要される側はまるで使い捨ての「モノ」のように扱われているのだ。今回の雑居ビルの火災は利用者による放火ということである。その容疑者は「生きるのが嫌になった」と放火したということだが、元は大手電器会社の関連会社で働いていたという。しかし10数年前に離婚し、7年前に大手電器会社の関連企業を退職して生活が急変し、多額のサラ金負債、それにギャンブル好きだったらしい。サラ金や公営ギャンブルも問題であるが、どういう事情があるにせよ、こんな多人数を死に至らしめることは言語道断だ。だが、火災が起きた現場がスプリンクラーもなければ、火災報知機は短時間しか鳴らなかったシロモノだった。そもそも人間が泊まるような施設ではなかったこと、そういうところを宿泊所代わりに利用せざるを得ない働かせ方をする新自由主義的資本主義の弊害の一つであろう。またそういう境遇の人を目当てに営業する個室ビデオ店…ほんとうに悲しい事件である。そんななか、本日の「毎日新聞」夕刊の「さまよう雇用、派遣依存社会」(下)を読んだ。なんと今東京では「賃貸マンション業ツカサグループは1時間300円、24時間1500円の個室時間貸しサービスを始めた」という記事だ。それが低所得者に受けるそうで満室が続くというのだから驚きだ。「2畳に満たない個室には、パソコンを置いた机と座椅子、洗面台があるだけだ」と記事は伝える。また、これまでネットカフェ難民というのは住居喪失者なので住民票が発行されない。なんとか定職を見つけたくても住民票がないとだめだ。だから「埼玉県蕨市のネットカフェでは住民票を店内に移し、郵便物を受け取るサービスを始めた」(同記事)。そういうことがネットでも話題になりカフェの来店者も増える」という、いわば「貧困者を対象にした」「貧困ビジネス」だというのだ。すさまじい話ではないか。わたし的には昭和30年代の頃、終戦から10年そこそこの時代だが、中学を卒業して寮生活の会社であったが、4畳半の部屋住まいの3食付で、給与もまあまあだった。夕方5時で終業し定時制高校で学ぶことが嬉しかった。そんな半世紀も前の生活と比べても現代の特に若者は悲惨だと思う。ネットカフェ、漫画喫茶、そして今回の火災事故を起こした個室ビデオ店……等々に寝泊りしながらの生活は人間的な生活であるか? そこには腐朽した資本主義の現実しかない。これが自民党や公明党、それに紆余曲折した民主党も含むさまざまな保守政党が作り上げてきた社会なのだ。まさに80年前の小林多喜二が描いた「蟹工船」の時代に生きる若者が今もたくさんいることを、財界・大企業と政府はしっかり考えろと言いたいのだ。未来ある若者を育てられないような社会、さらに75歳以上の老人を姥捨て山行きにする社会をつくったのが財界と現政府なのだ。そういう社会がいいのかどうかが問われるのがこんどの総選挙の争点の一つであると思う今日この頃だ。

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2008年10月 2日 (木)

自民、民主の非難合戦の国会議論は無駄だ。

数あるメディアのほとんどは、次の総選挙が「政権交代なるか、どうか」にしぼった報道合戦を展開している。あたかもそれによって日本の政治が根本的に変わるかのごとく手放しで持上げることにいささかの抵抗を感じる。仮に民主党が自公政権よりも多数の議席を獲得すれば、与野党逆転で政治が大いに変わるかのような報道だ。だがしかし、政治の中身が変わるほど、自公と民主に政策上の違いがあるかというと全くの疑問符が付く。だって、消費税増税一点にしぼっても、麻生首相は2015年まで毎年1%づつ消費税を増税して10%にすると言う。民主党も小沢代表の質問で、後期高齢者医療制度の廃止や、一人当たり月2万6千円の子ども手当支給とか、農業の戸別所得補償制度の創設などを公約した。これ自体は結構なことであるが、その財源をどうするかとなると眉唾である。「官僚の天下りと税金の無駄使いをなくすことと、最後は2012年から消費税増税含めて3年で20兆円を作ることができる」と胸をはった。これでは結局消費税というもので国民に負担増を押し付け、麻生ピジョンとほとんど変わらない。財源論では自公と民主はほぼ同じなのである。なぜ、根幹にあるアメリカ言いなりの押し付けに一言も言及できないのか全く腑に落ちない。どのように結構なバラ色の将来像を訴えられても、それを実現する財源をどうするかが大問題なのだ。自公と同じく民主党も消費税増税をいうことでは同じである。さらに、アメリカ軍への思いやり予算2500億円を削るとか、米軍のグアム島への移転費用でこれから将来3兆円も負担する。こうしたアメリカいいなりについても一言も言及できない。また、大儲けしているトヨタ自動車や松下、キャノンなどと言った経団連幹部の企業が法人税減税などの特典を受けている問題にも民主党は一言も言及しない。これでは選挙で民主党が前進しても期待は薄い。こうしたアメリカ言いなり、大企業奉仕のための減税などを言えないようでは「絵に描いた餅」にすぎない。アメリカと大企業奉仕、この二つを「聖域」にしたままでどう言われても、国民にはバカバカしい話としか受け取れない。要するにこの聖域に手を付けない民主党ではダメだ。民主党は大企業批判には全く弱い。それは企業団体献金をもらいたいからである。また、アメリカにも弱い。インド洋での給油には反対しているが、アフガニスタンへの自衛隊派遣では自民党以上に強硬派である。今回の麻生VS小沢の討論を聞いても、たんなる非難合戦をしているに過ぎない。とりわけ麻生氏は野党の民主党に質問するというのはけしからん話で、権力を握っていない野党が答えられるはずがないのだ。本来、「所信表明演説」とは、国のあり方を国民に説明するものである。汚染米のこと、年金改ざん、後期高齢者医療制度、アメリカ発の金融危機問題はどうするか、国民の目線での議論が必要なのだ…。こうしたことを首相が提起しなければ議論のしようもない。それが野党への質問に大半を使うようでは、総選挙を前にして早くも与野党逆転したのかと見間違うほど情けない話である。こうした本質問題も取材してメディアは政権の担い手が変わるだけで政治は変わらないこともある旨を正しく報道してほしいものである。

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