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2008年11月10日 (月)

トヨタグループの中核企業が派遣使い回しをやめた

10月7日衆院予算委員会で共産党の志位和夫委員長が大企業の派遣問題にしぼって質問し、トヨタなどいくつかの具体的な企業名も名指しをして、その不当さを暴いたことは前にも書いた。これがものすごい反響を呼びネットのいくつかの動画でも取り上げられ、そのアクセス数が10万回をはるかにこえるほどで、政党の動画としては断トツに多いものとなった。また、自動車ユーザー向けの雑誌でも「平成の『蟹工船』はトヨタが元凶だ」などと紹介もされた。志位氏の質問で圧巻だったのはトヨタの中核企業であるトヨタ車体での派遣を使いまわしにするクーリング問題であった。それから1ヶ月を経るが、そのトヨタ車体で「クーリング」が中止になったことが、昨日の「しんぶん赤旗」で掲載された。それによると「トヨタ車体本社広報室に確認したところ、『共産党の志位委員長が国会で、派遣社員をクーリングして永続的に働かせる、との質問をされた。10月20日に厚生労働省の愛知労働局が県内の主要製造業を集めて、派遣法の解釈について説明会・研修会を開いた。その結果、クーリングは法の解釈にのっとりよろしくない、と私どもが自主判断して、全工場で中止する』と回答しました。同時に、『当時は適法と判断していた』とものべ、今回の中止でクーリングを違法と認めたことになります」と赤旗は報道している。ところでクーリングとはなにか。「赤旗」によれば、トヨタ車体では、A直とB直の2グループがあり、一週間ごとに昼夜勤が変わります。同社は、10月からA直の派遣社員をB直に集め、A直の派遣社員をゼロにしました。「3ヶ月と一日」が過ぎると、今度はB直の派遣社員をA直に集め、B直の派遣社員をゼロにします。A直、B直で派遣社員がいない「3ヶ月と1日」の期間を交互につくり、派遣社員を永続的に使いまわそうというものである。この「3ヶ月と1日」が「クーリング期間」といわれています。派遣労働は「臨時的・一時的」という原則があり、最大3年という期間制限が設けられており、それを超えると企業は労働者に直接雇用を申し込む義務が生じる。そのため、クーリング期間で、派遣労働が継続していないかのように見せかける手法という。こんな手口を弄してでも稼ぎまくる大企業であるが、ともかくトヨタ車体は違法を認め中止せざるをえなくなったわけで、クーリングが合法的であるとするなら全国に広まるところだったが、水際で阻止したということは前進である。しかし、トヨタ車体は派遣社員を最長2年11ヶ月の「期間社員」にすると説明している。違法とみとめたのなら、契約期間のある期間社員ではなく正社員にするべきである。どこまでも労働者を使い捨てにする気である。ここにも労働者派遣法の重大な欠陥があるわけで、労働法制の改悪前の状況に戻すために引き続き労働運動の高揚がもとめられる今日この頃である。

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