型破り年賀状に託した今年の回顧録
型破り年賀状で今年を回顧しながら2008年がまもなく暮れる。例年の年賀状は世間並みに「あけましておめでとう」なんて、おめでたくない年でもそんなことを書いた。そもそも年賀状とは、郵政事業が国の運営だった時代は少しでもお国のためにと少々の年賀はがきを買って、日本の伝統文化の一つとして協力したつもり。旧郵政時代の職員だった知り合いの連中が何人もいる。そういう人たちはこぞって言ったのが、「郵便事業は赤字ではないのに小泉のおかげで民営化するとはなにごとぞ。俺たちは儲けて少しでも国家に貢献している。年賀状は、郵政の黒字を作るうえですごく大きな役割を果たしている。年賀状がなければ黒字にならないくらいの役割を果たしている」と…。だから10月頃になるとそういう連中から電話で「年賀状の予約頼む」とセールスがあったものだ。その郵政事業が民営化され1民間事業になった。だからもう年賀状を購入する意味は半減した。まあ、お世話になった方々へのご挨拶という意味合いもあるから買っていたが、今ではメールもあることだし、随分枚数を減らした。そしてパソコンでは差出し相手ごとに文面を変えることも簡単だ。で、型破り年賀とは、不安な年金、食の不安、高齢者への医療差別、そして何よりもアメリカのせいで大不況、解雇の嵐、消費税増税などなどを振り返っていたら、「おめでとう」なんて書けないから、はがき面を駆使して社会情勢を書いたあと、「おめでとうはご遠慮、お許しを乞う」と記した。来年の干支である牛様のカットは入れたけど…。そういうわけで今年の回顧である。いま、日本が直面している大不況、それに伴う解雇ラッシュ、中小企業の倒産も元はといえばアメリカ依存だからである。日本国土にある無数の米軍基地、米兵の犯罪をはじめ、アメリカが要求もしないのに毎年2千数百億円もの「思いやり予算」を出し、さらに米軍基地のグアム移転の費用3兆円まで負担する。米国の証券会社の倒産で日本の企業が大損し株価の下落で200兆円もの損害らしい。一瞬にして日本経済に延焼した。実体経済の3倍もの金を動かして大儲けした投機などバクチ経済が破たんした。それは原油高騰や食料危機をも広げた。戦争に明け暮れたブッシュ路線は崩壊し、アメリカ一国の世界支配も崩れた。こうしたアメリカ言いなりの政治が国民を苦しめる元凶であることが、かなり広い国民に理解されはじめたことが、せめてもの前進面であったと思うのが一点。もう一つは、日本の大企業の横暴でいかに国民が苦しめられているかということも、多くの国民の現実の目線になってきたことだ。来年3月までに大企業などの解雇の嵐で8万5000人が職を奪われると厚労省が公表したが、これから及んでくる中小企業のことを考えれば、金融機関などの予想では非正規、正規を問わず解雇される人は百数十万人にのぼるそうである。これまで非正規労働者の血と汗がにじむ労働力で、どーんと溜め込んだ儲けを吐き出すどころか、この期に及んでも経営者、役員、株主配当は減らさず、3倍、5倍と増やす大企業。寒空のもとでも平気でクビ切りし、帰る家はなく食事も満足にできない労働者にたいし、ひとかけらの思いさえも寄せず、鬼家せまる儲け主義の大企業であることが多くの国民に理解され始めたこともささやかだが貴重な前進面だ。過酷な仕打ちにも「泣き寝入りはしない」と労組を作ったり、「年越し派遣村」と称して、職・住を失った労働者を支援する輪がこの時間にも広がっているように、新たなたたかいに立ち上がっている。このように「アメリカ言いなりノー」「大企業の横暴ノー」という、本質問題を捉えた運動の広がりは希望を生む光でもある。世界でもアメリカ離れする国々が増え、日本でもアメリカと大企業べったりの自公がいよいよ消費期限切れで断末魔の叫びとなっている。残念ながら野党第一党の政党は、まだアメリカと大企業には面と向ってモノが言えない弱点をもっているが、その弱点の克服なしに真の日本の夜明けは見えてこないということが鮮明化できるように、衆院選にむけ世論を高め、来年が新たな政治への橋頭堡を築く年になるよう祈念するものである。この一年アクセス頂いた皆さんに心から感謝し、来る年のご多幸とご健康を願って今年最後の拙文とします。ありがとうございました。
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