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2009年1月13日 (火)

二大政党の影で、メディアが共産党に注目しはじめた

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 国会は批判殺到する「定額給付金」と関連法案を含む2次補正予算を、自公の数の横暴で今日にも衆院通過とかのニュースが流れる。まったく、野党や国民の声に聞く耳持たない自公政権。片や野党第一党の民主党も議員の数は多く、「対決」ポーズは華々しいが、駆け引きばかりでいまやダウン寸前の自公政治にノックアウトパンチが与えられない。だから支持率はすべり台を転げ落ちながらも麻生政権の延命を許している。そんななかで、わずか衆参あわせて16人の議員しか持たない共産党が、いま草の根というか、メディアで静かなブームを呼んでいる。だいたい共産党は1昨年前まではどちらかと言えば「二大政党」の影になって、メディアでは「かやの外」という感じであった。それが昨年の初めころから台頭し始め、テレビ、新聞、雑誌、そしてネットで特集番組や記事がかつてなく登場するようになり、ちょっとした“異変”が起きている。それは、80年前に発表された党員作家小林多喜二の「蟹工船」ブームとともにクローズアップされだした。いちいち覚えていないし切り抜きもないが、昨年前半でメディアに載ったいくつかの見出しだけでも紹介する。毎日新聞2月18日付「ハケンと志位和夫のGJ(グッドジョブ)」、朝日新聞3月1日付「共産党、ネットで熱」。さらに「志位和夫共産党委員長、日本共産党宣言 資本主義を叱る」(週刊朝日、4月4日)、「志位和夫委員長に聞く「資本主義の限界か?」(テレビ朝日、5月18日)、「派遣労働、国会質問・ウルトラC(志位)なるか、若者の声代弁」(毎日新聞、ワイド特集、5月21日)、「ビートたけしの21世紀毒談、若者たちの『蟹工船』ブームで共産党ってトレンディーの時代がくるぜ」(週刊ポスト6月20日)、「『蟹工船』が追い風?共産党員9000人増」(読売新聞7月12日付)、「若者の入党者が急増中!?」(「リクルート」9月11日号)、「蟹工船の時代に不破哲三前議長インタビュー」(毎日新聞10月3日付夕刊)などであるがほかにもあったと記憶するし、テレビは録画しないと分からない。

そして昨秋から最近の分を拾ってみる。驚いたのはクルマ情報誌「ニューモデルマガジンX」12月号。自動車ユーザー向け雑誌だから当然クルマの記事ばかり。そのなかに「平成の『蟹工船』はトヨタが元凶だ」の大見出し。党本部に取材しての記事である。さらに、企業役員向けの月刊誌「BOSS」12月号の「経営塾フォーラム」で志位委員長の「『蟹工船ブーム』と『格差社会』」と題する講演を掲載しているのである。クルマ雑誌や企業人向け雑誌にまで共産党が登場するのは共産党ファンのわたし的にも聞いたことがない。「サンデー毎日」も「日本共産党委員長、ルールなき資本主義を糾す」(11月30日)、本年1月16日号「週刊朝日」では、作家、林真理子さんと志位和夫氏の対談が載った。時宜にかなった長文のルポ記事が一昨日(11日付)の朝日新聞である。「ルポ にっぽん」で一面、二面を使った非常に長文ものである。「派遣切り そして共産党」と言う見出しだが、東京方面の紙面では「そして」が「そこに」の表現のようだ。これにはいささか驚いた。わが愛読紙「しんぶん赤旗」には、党員向けの「別刷り、学習・党活動のページ」(2面もの)というのが週に三回あるが、朝日のルポ記事はそれと見間違うほどである。入党物語のオンパレードなのだ。派遣でクビを切られ、一枚のビラから、共産党に相談、入党して組合をつくり闘うようになった青年のこと、失業して自殺未遂の経験もある43歳男性が「困ったことがあったら共産党に行け」という父の言葉を思い出し共産党へ相談。入党して現在はパートで働くなど…。「自民党に電話したら『一般市民の相談には応じない』と言われたという失業中の40代女性。派遣切りで役所に相談に行ったら『そういうことは共産党に行け』と勧められたという25歳の男性」…共産党は「まるで現代の『駆け込み寺』だ」と記事は紹介。あるいは、95人しかいない限界集落で去年3月から10人が入党したことも紹介され、「共産党に入党する人が増えている。なぜ、共産党なんですか?」とルポは問うのである。イヤハヤ大変な力作だと感心。昨今は選挙対策の「定額給付金」に熱心な自公だが、「派遣切り」をわがことのように取り上げ、住まいや職探しに奔走するとともに、国と大企業・財界に乗り込んでモノをいう共産党とは大違いだということをメディアも注目しはじめたようだ。

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