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2009年1月15日 (木)

米覇権主義の崩壊は新しい世界の流れを生む

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 アメリカのブッシュ大統領が引退する。オバマ次期大統領がどういう路線を歩むかはまだなんとも言えない。しかし、ブッシュについてはアメリカの歴史学者に調査したら61%が「史上最悪の大統領」と答えたそうだが、そういう大統領の引退は世界にとっても結構なことだからひとまず大いに祝杯を上げよう。2,3日前だったかブッシュの「最後の記者会見」とかいうのをチラッとテレビ放映があった。記者から「任期中に犯した最大の失敗は」と聞かれ、さすがにこたえたのか「イラク戦争は最大の痛恨事」とした。2003年にイラクへ一方的に攻め込み、二ヵ月ぐらいでイラクを滅茶苦茶にして、同五月に「任務終了」と胸をはった。ところがイラク戦争はその後も続き、口実とした「イラクに大量破壊兵器がある」というのも真っ赤なウソだったことがばれた。アフガンとあわせイラク戦争のために100兆円もの軍事費を使い、ブッシュ時代だけで米国財政が黒字から80兆円とかの借金大国にしてしまったのだから「戦後最悪の大統領」と言われても当然だろう。余談だが、貧困と格差の広がりの一例として、アメリカの地上デジタル放送はこの2月17日で完全移行する日だが、未対応の国民が15%もあり、旧テレビでも写るようにするチューナー(1台5400円)を買う補助として、3600円のクーポン券を渡すことにしているのだが、政府の資金が底をつき、2月にはクーポン券が500万件も不足するので、アナログ放送の延期が議論されている。とくに所得の低い地方の高齢者が突然テレビがみられなくなるというほどだから、軍事優先する国の国民は悲惨だ。というわけで膨大な金をかけるだけでなく、戦争というのは人の殺し合いであり兵士の犠牲はやむを得ないとしても、イラクやアフガンの無数の罪もない一般の国民まで犠牲になった。さらに同盟国の軍隊まで動員したために、派兵した国々の政権は国民から大きな批判を食らい、あちこちで政権も変わった。そして、今では盟友のイギリスもイラクから撤退する。100兆円あれば、世界の何億とも言われる飢餓人口や貧困が救われ、地球温暖化防止でもいろんなことがもやれる。それを人間同士の殺戮のために費やすのだから最悪の無駄使いであり、最大の地球を汚す金だ。

こうして戦争に夢中になっている間に、米国経済は低所得者むけ住宅ローンを証券化して投資の対象にするアメリカ流の新自由主義もぶっ壊れた。世界同時大不況と言う産物を世界中に押し付けた。軍事でも経済でも世界の富をアメリカ一国に吸い上げる覇権主義の失敗は、ある意味ではブッシュのおかげでもある。金融危機で「もう、アメリカは信用ならない」ということで基軸通貨のドルがガタ落ち。各国の不況をいかに早く回復するかは大変苦労を伴うが、新自由主義が崩壊し、世界がこの教訓を学んだことは確かで、立役者は崩壊に導いたブッシュというわけ?。いま、イスラエルのガザ地区への攻撃も、ブッシュがイスラエル寄りに立っているため、その任期中にやってしまえということなんだろう。こうしてアメリカ1国覇権主義が破たん、G8(サミット)でも対応不能で、金融サミットではG20に拡大、今年はすべての国連加盟国が中心になる「G192の幕開けだ」と国連幹部も言い始めた。それほどにアメリカ支配から自立した国づくりが、南米から中米、カリブ海諸国へと広がり始めた。中東でも年末にイラクで記者会見したブッシュは、記者から靴を投げられ、その記者は拘束されたが逆に声援は世界に広がった。そんなブッシュと仲良くキャッチボールやロックまで歌って有頂天になり、アメリカ型新自由主義を真似たのが日本のコイズミという方である。パートナーには竹中平蔵という典型的なアメリカ流経済の信奉者がなり、「自民党をぶっ壊す」と言いながら、従わないものは「抵抗勢力」とレッテルをはり、自民党どころか日本社会と経済をぶっ壊し、恐るべき貧困と格差を日本でも広げた。後世になれば、「戦後最悪の首相は小泉」と言われるかもしれない。そういう時代が来たらまた祝杯だ。

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