« 昔“明るいナショナル”が闇討ち派遣切りか | トップページ | また下がった麻生内閣支持、もはや「資質」以前の問題 »

2009年2月 7日 (土)

「かんぽの宿」のたたき売りは絶対おかしい

「かんぽの宿」が国会やテレビ番組でも取り上げられ始めた。当然だろう。もとは国民の財産である「かんぽの宿」だから、明朗会計で行なわれなければならない。鳥取県にあった「かんぽの宿」が、2007年3月というまだ郵政民営化以前の旧郵政公社の時代でさえ、たった1万円で東京のレッドスロープという不動産屋が入手。レ社は半年後の同年9月に地元の社会福祉法人に6千万円で転売。「濡れ手で粟」の最たるもので1万円で買ったものが5999万円の純利益ではないか。福祉法人が「6000万円」と査定したのは、まわりの似たものと比べても妥当と考えて「当方から」提示した額だというから常識的なのだろう。「なぜ1万円なのか」。「しんぶん赤旗」日曜版2月8日号を読んで少しはカラクリがわかった。レッドスロープ社はほかの6社の不動産会社と共同し、07年2月、入札で「かんぽの宿」など全国178ヶ所の土地・建物を115億円で一喝落札した。その後7社は物件を山分けし、鳥取ともう一つ鹿児島のかんぽの宿の2物件が各1万円の値札でレ社の物になった。レ社とはどういう会社か。設立は06年2月、宅建業者の免許取得は07年3月。入札したときは宅建免許もない状態だ。資本金300万円、代表者含め従業員はわずか二人。従業員と全株保有する株主は、大手不動産会社A社の関係会社B社の役員。レ社の事務所の賃貸契約もB社が代わりに行い、出資もしているという。A社とB社は一括落札した7社のメンバーである。だから「赤旗」は、不動産業界関係者の話として、「1万円で入手し高額で転売するようなあこぎなやり方を大手がやれば目立つ。そのためにダミー会社をつくって利用したのではないか」と紹介。なるほどねえ、わずか二人で会社設立一年後に1万円で6000万も儲ける物件を落札とはできすぎだねえ。しかし、これはもう済んでしまっている話である。今問題になっているのは「かんぽの宿」69件と宿泊保養施設1件、首都圏の社宅9件の合計79施設でオリックスへの売却金は計109億円。これは日本郵政によれば、取得費(用地、建設費)は2400億、03年4月の郵政公社時代の簿価でも1726億円というのに激安の109億円でオリックスへ。しかも簿価も年毎に減らしている。06年9月298億8千万円、07年10月には126億円とわざわざ安く計算しているのも不思議である。その査定をした「郵政民営化承継財産評価委員会」のメンバーにはオリックス系企業が出資した企業の役員も加わっているという。いま問題になっているのは「いかにも安すぎる」ということだ。首都圏の社宅だけでも有料地にあるから転売するだけで数十億になるという。ところでオリックスの宮内義彦会長は、1996年に政府の規制緩和小委員会の座長になり、以来10年間も規制緩和関係の政府審議会のトップに座り続けた人物である。「規制緩和の司令塔」であり、「平成の政商」ともいわれ、かつては「かんぽの宿」を国が営むことについて敵意を燃やしていた人物と言われる。一昨日だったか麻生首相が思わずこぼしたように、「民営化を進めたのは小泉(元首相)氏、竹中(平蔵)氏」らの構造改革路線のなかで規制緩和の旗手として立ち振る舞った人物であることを考えれば、109億円の「出来レース」も天の声か。

|

« 昔“明るいナショナル”が闇討ち派遣切りか | トップページ | また下がった麻生内閣支持、もはや「資質」以前の問題 »