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2009年5月30日 (土)

大企業・ゼネコン・大金持ちがウハウハの補正予算

 総額13兆9千億という補正予算としては過去最大規模のバラマキが昨日成立した。規模は最大だがそのバラマキは財界が大喜びする大企業と大金持ちへのバラマキ、庶民は冷遇という最悪の内容である。13.9兆円といえば赤ちゃんも含めて国民一人あたりでは約11万円になる。「最大の目玉」なんてテレビが報道する「エコカー」に、「省エネ家電」への買い替え促進。「やれ地デジ対応テレビを買え」「冷蔵庫を買え」「エアコンも」と姦しい。だがエコカーは13年以上使用した車との買い替えが対象であり、13年経過しない車ではエコポイントの対象にならない。我が家では30万で買った中古車が動き、テレビや冷蔵庫、エアコンは買い換えなくとも立派に稼動している。この不況期に買い換える余力がないから一人11万円のバラマキなのに、わたし的には1円も回ってこない。これも結局は自動車、電機業界からの要望を受けたものに過ぎない。この補正を組むに当たって、「お~い、過去最大規模の予算を組むから、各省庁はほしいものを言うて来い」と号令をかけ、各省庁はこの時とばかりに今まで言いにくかったことや凍結していたものを要求したと疑いたくなる。だから117億円もかけて作る「国営マンガ喫茶」(仮称・メディア芸術総合センター)みたいな箱物もあれば、10年間凍結されていた1メートル1億円もする東京外環道の前倒し着工など、ゼネコンが大喜びするだけの史上最大の超ムダ使い。また研究開発減税と称する減税も、その9割が資本金10億円以上の大企業だけで中小企業にはない。だから失業・首切り推進本部である経団連の御手洗会長は「非常に強力な経済対策だ」と言えば、森田副会長も「経済界の要望を幅広く取り入れてもらっており、改めて感謝申し上げたい」などと喜色満面だ。ほかにも大金持ちの贈与税軽減措置もある。まるで大企業・ゼネコン・大金持ちだけがウハウハのバラマキだ。チラッと庶民向けに出したのが「子育て応援手当て」だが、対象は3歳から5歳までの子どもがいる家庭だけ。それも1回こっきりの36000円だ。少子化で子どもが少ない中のさらに年齢制限まで設けるとは、いかにも悪知恵の働く政府・官僚による巧妙さであるが「目玉だ、目玉だ」と言う。その一方では4月から生活保護のひとり親家庭の母子加算が撤廃された。その予算はわずか200億円なのに…。あのパフォーマンス男の舛添厚労相は「母子加算は廃止されても平均的な生活はできる」とのたまう。「舛添大臣よ、あんたが2ヶ月でもいいからその金額で子ども二人抱えて生活して見ろよ」と言いたい。同じ昨日の政府の経済統計では、完全失業率は5年ぶりに5%台に復活、有効求人倍率は0.46倍と過去最低。すなわち職を求める人の半分以下の求人しかないということ。4月の家計調査では、前年同月比1,3%減の14ヶ月連続マイナスと個人消費の低迷が続く。一方で自動車など輸出大企業では在庫調整が進み、生産が回復傾向になっている。しかし、生産が回復しても新しく雇用しないで労働時間を長くすることで対応する。大量解雇しながら生産が上向いても新規雇用しないという身勝手な大企業の姿が見える。その上に今回の補正予算による大企業へのバラマキも始まる。財界に甘く庶民に冷たい仕打ちのあげく、補正予算は約11兆円が借金だからそのツケが消費税大幅増税で跳ね返ってくる。片や政界ではその増税に反対の論陣を張る共産党などの少数政党締め出しを狙って、自民・民主の「出来レース」で国会議員の定数削減を競い合っている(昨日詳報)。そして自分たちは財界から違法だろうが合法だろうが莫大な献金をもらい、ヌクヌクと堕落政治を続ける。庶民の目線や民意は無視し、二大政党の安定をはかろうとするだけだ。迫り来る総選挙は自(公)民と対決する第3極の日本共産党がどれだけ前進するかどうかが焦点となろう。自民VS民主なんて構図はエセ対決であって、深層を覆い隠すコップのなかの争いである。

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2009年5月29日 (金)

民主主義ぶっ壊しカネ温存する自・民の議員定数削減論

国会議員の定数について、自民党が「衆院で50人以上減らす」と言えば、民主党は「比例で80削減」と、総選挙のマニフェストに盛り込むと競い合っている。深く考えず単にそのことだけを聞けば、「歳費の削減にもなるし賛成だぞ」となるかも知れない。だが、国会議員を減らせば、増税はやられっぱなし、堕落腐敗が蔓延し、結局は国民が大損するということを深く解明しておこう。まず、自民、民主の削減理由だ。自民党は「増税するにはまず身を切る姿勢を見せるべきだ」。民主は「定数削減しなければ消費税増税の議論は国民の理解を得られない」と、どちらも消費税増税のためであることが共通する。議長、副議長は別として一般議員の歳費と文書交通滞在費あわせて一人当たり年間約3500万円である。衆参両院議員定数は722人だから年間252億7000万円となる。これ以外に「政党助成金」が国民一人250円の負担で年間約320億円が日本共産党以外の政党に配られる。これも使い道は自由だから大半は議員に渡る。「身を切る」というならこの政党助成金廃止こそはるかに「身を切る」ことになるのだ。仮に民主が主張する80人削減しても歳費等で減るのは28億円だ。政党助成金廃止なら292億円も多く「身を切る」のである。第一、政党助成金は支持政党の如何を問わず議員数で分捕っているし、共産党が受け取り拒否している分まで他党議員がたかっているのである。自民党の与謝野馨財務相も「自ら努力しないで獲得できる政治資金があるのは、政党の堕落をまねくのではないか」とさえ言うほどだ。その通りで自民・民主は違法献金など堕落ざんまいだ。共産党は支持政党がある人もない人も一律に国民一人250円ずつ税金を使うのは憲法違反だとして受け取り拒否している。さて、金額的には以上であるが、重大な問題は、定数削減の深いわけは「身を切る」のでなく、「民意を切る」ことにある。特に民主党の主張するのは、衆議院の比例代表で80減らすというのは重大である。現在の衆院の選挙制度は比例区180、小選挙区300の定数である。比例代表は文字通り獲得した票に対して比例配分で議席が決まる最も民主主義的な制度である。反対に小選挙区はすべて定数1であり、この方式は二大政党が圧倒的に有利になる制度だ。例えば1選挙区に力の均衡した3人の候補が立ったとすれば、一人が34%を獲得すれば当選、あとの二人に投票した66%の「民意」が切られるもっとも非民主主義的な選挙制度である。だから前回の総選挙でも自民、民主以外の政党が小選挙区で獲得した議席はわずか16である。うち半分の8は公明で、これは連立している自民党が候補者を立てず票をまわしたからである。このように定数1の小選挙区では小政党に投じた票は95%が死票となるのである。これは働くルールを壊しいつでも自由に首切りできる法律などを作ろうと財界が要求した制度である。国会議員というのは国会と国民を結ぶパイプである。最も民主的な比例区で定数削減する民主党の主張は、少数政党の議会進出をなくしてしまう暴挙なのだ。例えば消費税増税では自民も民主も3年か4年先かの期間の違いだけでどちらも増税派。増税に反対する声は過半数あるのに、その声を代弁する共産党など少数政党は比例区で議席が取れないことになれば過半数の民意が全く無視される。先日の自・民の党首討論は子どもに見せられないような醜いヤジ合戦はあっても、いま緊急な問題である大企業の雇用破壊や社会保障切り捨てなどの大問題についてはなんら触れることもない二大政党。カレーライスとライスカレーの違い程度の二大政党が圧倒的議席をかすめとる謀略である。議員が減っても政党助成金の総額は変えないから1議員あたりの金額も増えることになる。また自・民とも「官僚政治打破」と言うが今でさえ官僚政治を監視できず、定数を減らせばもっと官僚の力も強くなるのは必至。また西松事件ではっきりしたようにどちらもカネ問題で自浄能力がなく、ゼネコン等からの違法献金づくりもさらに増えるだろう。まさに「民意削ってカネ温存」(しんぶん赤旗)である。彼らの言う定数削減とは、どの問題をとっても民意を国政に届ける共産党の締め出しを目論むのが一番の狙いである。

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2009年5月27日 (水)

障害者郵便不正に群がった企業・団体と厚労省

 昨日、障害者郵便不正で厚労省係長が事情聴取から逮捕された。逮捕されたのは厚労省障害保健福祉部企画課の39歳の係長と、白山会の前身の団体「凛の会(りんのかい)」幹部の二人。これまでこの郵便不正に絡まって捜索をされたり、逮捕者を出した企業・団体は、大量のDMの発行元であるベスト電器、実態のほとんどない障害者団体「白山会」、印刷・通販会社「ウィルコ」、広告代理店「新生企業」(現・伸生企業)、JP日本郵便新東京支店と大阪支店、さらには大手広告会社博報堂の子会社「エルグ」、そしてとうとう厚生労働省にまで及んだ。厚労省係長の役割は、「白山会」が郵便事業会社に提出した証明書発行に関して、内部の稟議(りんぎ)書を偽造したなどとして、虚偽公文書作成・行使の疑いである。総勢で10人を超える逮捕者となる。低料第3種郵便の認可を受ければ1通120円のものをたったの8円で送れる。112円もお得なのである。なにせダイレクトメール(DM)は大量である。一度に10万通以上も発送するというのだから免れた金額は数十億円とか言われている。白山会は平成18年ころに「驚きのダイレクトメール(DM)料金37.1円」「製作から印刷までハガキ郵便代以下でできます」などという宣伝パンフを作り注文に回っていたという。そうだとすれば、37.1円でも約7割引の送料だからおそらくベスト電器はその程度は実際に負担したのだろう。安い広告費でDMが届き売り上げが大いに増えたらしいからホクホクだ。そこから8円を差し引いた残り29円は、印刷、広告会社、そして白山会が山分けしていたのだろうか。あるいはそれ以外の団体や人物がいるかも知れない。1通29円でも何百万いや千万単位の数量になればすごい額になる。印刷、広告会社もおいしい仕事があって儲かる。一説によれば、白山会は「名義貸し料」として1通当たり50銭から3円程度寄付してもらったとある。まともな障害者団体でないのに、障害者のための制度を悪用して食い物にするとはなんたることかと思う。ベスト電器や博報堂という上場企業の責任も重大である。そして厚労省係長は白山会を障害者団体として認可しようと虚偽公文書まで発行した。となると見返りはなかったのか疑問である。さらに言えば、民主党の牧義夫衆院議員秘書が白山会会長と日本郵便事業会社へ同行したら、他の郵便支店で断られたものが、発送を許可されたというのはなぜか。疑惑が残るし、現に2回にわたって24万円の献金を牧議員側は受けたことも分かっている。そして、一度に10万通もの大量発送を低料金の第3種郵便で受けとるにあたって、日本郵便の新東京支店や大阪支店では、DMの返送先が障害者団体でなくベスト電器になっているのに黙認したその責任も重大である。8円の送料では赤字になるという。その穴埋めは一般の郵便利用料で補填されているのである。だからこそ、政治家や、厚労省の関与も含め企業、団体の実態解明と責任を明らかにするべきである。また不正な金額を一円残らず回収するべきだ。回収できないのであればその分は一般郵便を一定期間でも割引してお詫びするべきではないか。

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2009年5月24日 (日)

税金で選挙運動CMと、「アナログ表示」で嫌な思い

生活保護水準とほとんど変わらない年金生活者にとっては、外へ出て行くのは散歩と週に2,3回の定例的な寄り集まりでワイワイガヤガヤ、そしてエサを求めて安物買いに行くことぐらい。やっぱり時間があるからテレビの子守をする。しかし、この頃の番組は見たいなあと思う番組の少ないこと。地デジ放送へどこの放送局もその準備に巨費がいるのと、不況でテレビCMも減少しているから、金のかからない番組が多い。だからバラエティ番組でも自局のアナや解説員の動員とお笑いタレントで、出演者が楽しんでいるだけでイマイチ中身がない。報道番組でよく見られるのが主要新聞の記事を並べて紹介するのが多い。「報道のNHK」を自称するから以前はよく見ていたが、いかにも戦時中の「大本営発表」のように、記者会見したものを流すだけでツッコミが足りず面白くないからあまり見なくなった。その点では民放の方が時にはわかりやすく突っ込んだ報道形式をとっている場合がある。さて、テレビ子守役として「なんとかしてくれ」って言いたい話題二題である。一つは、19日から始まった政府広報のCMである。あんまり見たくないナントカ太郎さんが出てきて、「政府からのお知らせです」と威張っているあれだ。例の新型インフルを利用して、感染しても早期に対応すれば大したことはないとか、各地の相談窓口へまずは相談をとかみたいなことを言って、終わりにまた見たくもない顔が出てきて、「冷静に対応を」とのたまう。まったく今はどういう時期か考えているのか。遅くなっても3ヶ月以内には解散・総選挙の時期である。首相であると同時に自民党の総裁でもある人が、税金を使ったCMに登場するとはまるで自民党の選挙運動ではないか。確かにCMが減っているテレビ局にすれば、割引なく定価通りでCMを出してくれるのは有難いことだろう。しかし、テレビ局はスポンサーに弱いのである。「CMを出すからあまり政府批判はしないでくれ」と公然と言わなくとも、マスコミを懐柔するのに持って来いだ。なにもCMでなくとも首相には毎日「ぶらさがり」という記者会見があるのだから、そこで言えば事態の進展に伴う新鮮な情報を少なくとも日に2度や3度の報道番組で視聴できる。わざわざCMまで出して首相が登場するのでは「冷静な対応をお願いします」と言われても、反対に見る方はかえって「それほど大変なのか」と思う国民も多いだろう。「冷静な対応」をしていないのは舛添厚労相の方だろう。最初の日本人感染者が出たときは、深夜にオタオタと会見し、「何よりも水際作戦だ」という尻から、国内の感染が急増するたびに長期的展望のないその場しのぎの会見で、「私はがんばってるぞ」と言わんばかりのパフォーマンス。冷静でないのは政府であり、このCMは新型インフルという危機を利用し、同時に「敗北」の危機を免れようとする総選挙向け対策だと言っておこう。そんな金があるならインフル対策に回せと言いたい。あの人のCMで効果があるなんてとても思えない。二つ目のテレビ話題は、アナログテレビ画面の右上にわざわざ「アナログ」と表示している件だ。画面上も邪魔だし、アナログテレビを持っている人は「このテレビはアナログ」と言うことを家族全体がとっくの昔に知っていることだ。それを何か脅迫めいて「お前とこはまだアナログか!」と言わんばかりだ。ある会合でこのことが話題になり、ナント皆が「ほんとにいやらしい」「嫌味だ」と口々に怒っていた。わたし的にも同級生がニュース番組に登場したのでそれをアナログテレビで録画して、DVDにダビングして見られなかった他の同級生数人に送った。録画でも「アナログ」と出ていたので肩身が狭い思いをしたものだ。きっと「アイツとこ、まだアナログや、遅れてるな~」と思われたにちがいないからである。アナログ表示もきっと総務省かなにかの策だろうけど、家庭では承知済みの話なのだから止めてしまえと声を大にして言いたい。

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2009年5月23日 (土)

「1m1億円」の超ムダ使いする東京外環道建設

 東京都議選が近づいている。20日に行なわれた東京での共産党演説会で志位和夫委員長が演説した大要が今日の「しんぶん赤旗」に掲載された。地方の者から見れば「東京のこと」だったが、なにげなくそれを読んで東京の事だけじゃなく、国と東京都が一体で2016年オリンピックを看板に超ムダ使いされようとしていることに、あまりにもムシャクシャした。それは首都高速中央環状線、東京外かく環状道路、圏央道の3つの環状道路に向かって動き出したことだ。すでに東京都は08年から11年の予算として用地買収費や測量費として8142億円を計上しているという。そのなかでも志位氏は東京外かく環状道路の建設が自公民によって急ピッチですすめられようとしていることをえぐった。これには国の補正予算という名のバラマキにも一部が入り、都も補正で追加。志位氏は「これにかかる事業費は、地上・地下でなんと1兆8千億円です。練馬区から世田谷区の16キロを結ぶ道路ですが、この道路は並みの道路じゃありません。地下40メートルもの深さに、直径16メートルものトンネルを上下線で2本掘り抜く。16メートルといったら5階建てのマンションがすっぽり入る。そして16キロで1兆8千億といいますと、1メートル1億円以上です」と指摘。「1メートル1億円の道路」なんて聞いたことがない。ショックでいろいろ調べて見たら、計画は30年前からあったこと、あの悪政のシンボル小泉内閣でさえ「凍結」したこと、3000棟、数千戸に及ぶ住民の追い出し、湧水の枯渇、農地、緑地を壊し大気汚染が心配され、都民が望んで始まった事業ではないことがわかった。そして志位氏も続けて述べていることだが、5月8日の衆院予算委員会で共産党の笠井亮議員が質問したように、「外環道の施工業者選定の判断基準となる技術開発を、選定する側の国交省の天下りOBと、選定される側のゼネコンが一体で進めている。こんなことが許されるか。この計画をつくったのも、これでもうけるのも大手ゼネコンだ。ゼネコンによるゼネコンのための事業ではないか」という問題である。大手ゼネコン役員がズラッと名前をそろえる「技術センター」には、国交省のOBが入っている。いわゆる「官・業」の癒着による技術開発も業者選定もゼネコンによる自作自演の猿芝居というものだ。わたし的に官僚OBとゼネコン業界で決めた猿芝居に自民、公明に加え「官僚打破」を標榜する民主もこぞって賛成した外かく道路建設事業に身震いするほど腹が立った。しかも自公民が与党の東京都は、トンネルの地上部分は都道にすると決めた。40メートルの地下とその地上に道路ばかり作って、ゼネコンだけを喜ばし「バラ色の東京」になるのだと宣伝している。志位氏は「三環状道路をはじめオリンピックを看板にしておこなわれようとしている巨大開発は、あわせて8兆円から10兆円にも及びます。福祉をつぶし、病院をつぶし、教育を犠牲にして巨大道路づくり。この『逆立ち』政治はやめさせようではありませんか」と訴えた。ほんとうに逆立ちである。これまでも大型船がほとんど来ない大型港湾を作り続け、釣り堀化している港や、採算が取れない高速道路がいくつもある。なんとか高速道路に車を呼ぼうとETC車だけの日祝日祭日はどこまで行っても1000円にして渋滞を招きエコに反するCO2を排出。お盆と年末年始の平日もそうするのだとか、これは総選挙対策だ。まだまだ高速道路は作り続けるというけれど、日本は少子化率も1位なら高齢化率も1位。今と同じような場当たり的政権が仮に続けば、国連の推計では2050年には世界人口は現在の68億から91億へと増大するが、日本は現在の1億2700万から1億200万と2500万人も減少するらしい。高齢化率は30%で、そのなかには当然、運転が不可能になる人も増えるから、陸上で高速道路はひっそり閑、釣り堀と化した港が増えることだろう。網の目の高速道路や港の補修に莫大な金がかかるだろうことを心配する。わたし的には生きていないけど子や孫の世代は崩壊しつつある年金とともに大変だから…。

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2009年5月22日 (金)

パナソニック、東芝の違法を追及した共産党議員

 昨日は日本のGDPの1-3月期が年率換算値で戦後最悪の15.2%に落ち込んだことを紹介した。その元凶はなんと言っても雇用の破壊が進められ、内需が落ち込みにあることを記した。同じ日の参院予算委員会で共産党の仁比聡平議員がパナソニックグループと東芝グループの法に違反して正社員のリストラを推進していることを追及した。大手電機のパナソニックグループ企業で「労働者一人一人をあからさまに選別するリストをつくり、執拗な退職強要をしている実態」である。パナソニックは旧社名は松下電器産業。かつては「♪明るいナショナル♪」のCMが有名だった。創業者は故松下幸之助で貧困のなか丁稚奉公から一代で大企業にのし上げ、氏が提唱した「企業は社会の公器」との社是が今も引き継がれている。仁比氏がとりあげたのは、パナソニック・ファクトリー・ソリューションズ(PFSC)の佐賀県鳥栖市にある社員900人の工場。同グループは1万5千人の人員削減を計画。鳥栖のPESCを閉鎖し、甲府市や大阪府門真市の工場に広域配転するというもの。そのために鳥栖工場では社員の「選別リスト」を作成。「500人を切る」と公言し労働者一人一人を「必要」「余力」と選別。「余力」と言うのが退職を強要する対象者なのだろう。備考欄には「移動困難?」とか「55歳以上」などと記入している。そして「5月28日までに決めないと退職金の上積みはない」と個別面接を行なっている。仁比氏は「労働者の自由な意思決定を妨げる退職強要は違法だ。ただちにやめさせるべきだ」と質した。舛添厚労相は例によって「個別の案件については申し上げない」としながらも、労働法は「国権の最高機関の国会で決めた法律であり、守ってもらわないと、企業としての資格がない」と答弁した。仁比氏は過去の判決例も出しながら「直ちにやめさせるべきだ」と再度要求。非情なのは、PFSCの隣には同じパナソニックGのパナソニックコミニュケーションズ(PCC)という工場があるのに、山梨や大阪などの遠いところへの配置転換を強要するわけだ。900人のうち800人は甲府市、100人は門真市へ配置転換する。「労働者には家族も家も、そのローンもある。子どもの学校だってある。おじいちゃんやおばあちゃんの介護もある」と仁比氏。遠隔地への退職強要で「行くか、退職か」の二者択一を迫る会社。しかも隣のPCCには栃木や新潟の工場から850人の配置転換をする。これも遠隔地配転だ。近くの工場で働かすこともしないでわざわざ遠隔地なのだ。全く理不尽なやり方である。質問された麻生首相は「個別の事案にコメントすることは控える」と、雇用破壊を進める大企業には物が言えない醜態ぶりである。雇用の破壊をやめさせることこそ内需拡大の源泉であり政治の責任なのに…。これでは「企業は社会の公器」というパナソニック創業者の意思を継いでいるとはとても思えないし、昔なら「暗~いナショナル」と言われるところだ。仁比氏は東芝グループでは、系列の派遣会社「東芝オフィスメイト」と一体になり、法律では「専門業務ではない」のに「専門業務」と偽って、労働者派遣法の定める上限3年間を超えて、働きつづけた労働者が「専門業務は偽装。ならば3年の上限を超える」と愛知労働局に直接雇用を求めて申告した問題も取り上げた。愛知労働局は二社に対して「雇用の安定を図るよう」指導・助言したが、二社は「ほかの地域の労働局はそんなことは言わない」などと開き直ったという。結局この労働者は4月末で派遣契約を解除された。で、仁比氏は「このままでは派遣元からも5月に解雇されかねない。申告者を見殺しにしていいのか」と厳しく質した。厚労相は「指導に従わなければ勧告し、企業名を公表する。派遣元には事業停止命令・事業許可の取り消しを行なっている」「企業は当然、法律を守らねばならない」などと回答。仁比氏の質問をテレビで見た全国の視聴者から多数の反響が寄せられたという。政党のなかで唯一、「大企業に物が言える」共産党の面目躍如たるものを感じた次第である。

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2009年5月21日 (木)

戦後最悪GDP15.2%減、元凶は雇用破壊

 内閣府が3ヶ月ごとに発表する国内総生産(GDP)の本年1-3月期の速報値が年率換算値で15.2%減となり、減少幅は第一次石油ショック後の1974年の1-3月期の13.1%を上回り、二期連続で戦後最悪を更新した。これは海外と比較すると世界不況の震源地である米国は年率でマイナス6.1%、ユーロ圏10カ国はマイナス10%弱と比較しても日本の落ち込みは急激であり先進諸国のなかでは最低クラスとなった。作秋のリーマンショックのころ、麻生首相は「日本は影響が少ないから立ち直りも早い」みたいなことを言っていたが、いかにも展望の甘さが伺える。今回の事態について与謝野馨経済財政担当相は、「景気が急速に悪化し、厳しい状況にあることを反映したものと考える」との談話である。いったい何が原因なのか。それはいわずと知れた大企業が雇用破壊をすすめた時期と重なることである。パナソニックが15000人、日産も世界で2万人削減を発表するなど、大リストラ競争がはじまった時期である。それは当然ながら雇用者の報酬が減り、有効求人倍率も0.52倍と低水準に落ち込んだ。雇用と所得の悪化が消費者心理に大きな影響を与え、個人消費を落ち込ませた結果である。つまり内需の落ち込みだ。物価変動の影響を除いた実質GDPは前期から4.0%落ち込んだが、その内訳は、輸出から輸入を差し引いた外需が1.4%減にたいし、実質GDPの55%を支える個人消費という内需が2.6%減なのである。個人消費が減ったと言われれば、なんだか消費者が金を使わないからという意味にも取れるが消費者に責任はない。あれだけ大量の首切りが進み再雇用もままならず、また大学・高校の新卒者の内定取り消しも未曾有に広がるなどの事態を見れば、消費者は誰だって生活防衛のために消費を抑えるのは当然である。昨年までの「ナントカ景気」を引っ張ったのは自動車や電機など輸出大企業であった。そして「国際競争力」を理由に正社員の給与を減らし、賃金の安い非正規雇用に置き換えて34%に急増した。世界的危機で収益悪化するやいなや、中小企業には単価切り下げ、非正規社員は首切りも容易だからなりふり構わずリストラする。この元になったのは99年から相次いだ労働法制の改悪に共産党を除くすべての政党が賛成したからである。だからこの10年では輸出が1.8倍にもなった反面、個人消費は1.1倍にとどまり、「景気回復」なんていうのは消費者にとってはなんの実感もなかった。こうした大企業の勝手横暴が内需を減らしたわけだ。だから内需を増やすには国民の家計を応援しなくちゃならないのに、自公政権はやれエコカーを買えとか、やれ地デジ対応テレビやエコ家電を買えと、ポイントをつけて税で負担する。これって結局自動車や電機産業などの大企業応援だ。年収500万以上でもあればなんとか買うかも知れないが、非正規労働者の大半は年収300万以下で簡単に購入することはできない。まして失業者には何の役にも立たない。逆に4月から生活保護の母子家庭の母子手当て(年間約200億円)まで削った。凍結していた高速道路には東京外環道のように1メートルつくるのに1億円もかかるようなトンネル高速道など不要不急の無駄な公共工事に巨費を投じる。これも大手のゼネコンだけが潤うだけ。従業員5000人以上の大企業だけに公的資金を投入する「産業活力再生法」を民主党も賛成して決めた。一方で雇用破壊、失業対策には正面から取り組まない。これでは内需拡大と言っても限られた人しか恩恵を受けないだろう。そのバラマキのツケはやがて消費税増で一番負担のしわ寄せを受けるのは弱者である。せめて食料品の非課税を実現し、社会保障の財源は内部留保をドカスカ持っている大企業と大金持ちが相応の負担をして支えることなど、家計応援の対策こそ求められるのである。それが日本経済再生の道なのではないか。逆さまな対応ではGDPのプラス成長にはならないと指摘しておこう。

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2009年5月20日 (水)

 核廃絶のオバマ演説に逆行する日本政府

4月5日、米国のオバマ大統領がチェコのプラハで「世界から核兵器をなくそう」と公式な場で演説したことがきっかけで、核のない世界をめざす国際的な運動が高まろうとしている。オバマ大統領演説波は、長い演説であるがわたし的に核心と思うごく一部を引用する。「何千発もの核兵器の存在は、冷戦のもっとも危険な遺産だ」…「一発の核兵器がどこかの都市で爆発すれば、何十万の人々が犠牲となる可能性がある。それがどこでおころうとも、国際の安全にも、われわれの安全保障にも、われわれの社会にも、われわれの経済にも、われわれの究極的な生存にも計り知れない影響となる」…「核保有国として――核兵器を使用したことのある唯一の核兵器保有国として、米国は行動する同義的責任がある」…「それゆえ、きょう私は、核のない平和で安全な世界を米国が追求してゆくことを明確に宣言する」等々である。すごくすばらしい演説である。世界で唯一、広島、長崎に核兵器を使用した核兵器保有国だからこそ核のない世界を追及すると言うのは米国の歴代大統領で初めてではないか。早速、広島・長崎市長も一度は訪問して欲しいという歓迎の声をあげた。欧州各国はじめ世界各地で歓迎の声が広まっているのも当然だ。いま、世界の核兵器保有国はロシアが13000発、アメリカが9400発、フランスが300発、中国が240発、イギリスが185発と言われ、これがNPT(核不拡散条約)加盟の5カ国である。実に96.8%がロシアとアメリカに存在する。そのほかに保有を宣言か、保有が推定される国がインド、北朝鮮、パキスタン、イスラエルなどと言われる。核大国の米国オバマ大統領の核廃絶の演説にたいし、同じく大国のロシアのメドベ―ジェフ大統領も「大きな期待」を表明した。そして最近開かれたNPT再検討会議の準備会合では、来年の再検討会議で核軍縮への「明確な約束」を議論することを盛り込んだ議題を採択した。5年前の会議では米国が「明確な約束」を拒否したまま閉会したのに比べ大きな前進である。こうしたなか、4月30日、日本共産党の志位委員長が「核兵器のない世界へ国際交渉の開始を要請する」という書簡をオバマ大統領へ送った。今日の「しんぶん赤旗」は、米政府から返書が来たことを紹介。オバマ大統領がグリン・T・デイビス国務次官補に指示し、次官補が大統領に代わって書いたものとのことである。返書には「この問題に関するあなたの情熱をうれしく思うとともに、私たちは、この目標に向かって具体的な前進をつくりだすために、日本政府との協力を望んでいます」とある。志位委員長によれば、今までにも核兵器廃絶を主題にアメリカ大統領あてに書簡を何回か出したことがあるが、返書が来たと言うのは歴史上初めてだと言う。わたし的にも書簡を出したニュースは知っていたが、日本の一野党党首の書簡に返書が来るなんて思ってもなかったから、オバマ大統領の核兵器廃絶にたいする本気度がわかった感しがした。ところがである。肝心の日本政府の対応は依然として「米国の『核の傘』」にしがみつくという態度なのである。オバマ演説について聞かれた麻生首相は国会答弁で、一応は「世界中が大きく歴史を転換させうる極めて重要な話だ」と言った。ところが、中曽根外相などは「核の傘」の維持ばかりを強調するのである。ある国際会議に出た佐藤行雄元国連大使は、北朝鮮の核開発、中国の軍事拡大、ロシアの戦略を理由に、「日本にとって米国の核抑止の重要性は高まった」とあくまでも「核の傘」にしがみつく姿勢で、主催者側からいさめられたというのだから恥ずかしい。またテレビ番組でも自民党の出席者は「北朝鮮が核開発するなら日本も核を」などと馬鹿げたことをいう輩もいた。勇ましいことを言うのが政治家だと思っているのだ。オバマ大統領が核廃絶を「核を使用した唯一の国」の責任としているのに、唯一の被爆国である日本こそ核廃絶の先頭に立つべきなのに、与党政治家がその流れに逆行していることにはあきれ返るばかりである。

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2009年5月19日 (火)

同じDNAをもつ自民と民主はどこがちがうか?

 辞任したはずの民主党前代表の小沢氏であるが、すぐに今度は筆頭代表代行と3人の代表代行の中でも筆頭格についたことで、各種世論調査で「納得できない」がいずれも多数派をしめた。これで鳩山代表は「古い自民党体質や官僚体質を打ち破り、国民が主役の政治をつくりたい」と語った。おっとと…。あなビックリだ。民主党こそ「古い自民党」のDNAを引き継いだと昨日紹介した。小沢氏に「納得できない」という国民の声はそこにあるのだから。民主党副代表の前原氏でさえテレビ番組で、「国民や党に迷惑かけて辞任してすぐにポストに就くのはいかがなものか」と批判。そしてしゃしゃり出てきたのが本家自民党のDNA満載の麻生首相だ。「国民の気持ちとしては、小沢さんのカネの話を聞きたいところではないか。民意と民主党は少しねじれがある」なんてのたまった。それはその通りとしてもそんなことを言う資格が麻生首相にあるのか。言うのだったら、同じ西松から小沢氏と同じ手口で多額の献金を受け取っている、二階経産相や尾身氏ほか10数人の自民党議員について、党首である麻生氏がさっさとケリをつけてから言えと言いたい。民意からねじれまくっている者同士が言い合うのはお互いにドロボーがドロボーに説教するようなものだ。それにしても、ますます民主党と自民党の違いがさっぱり分からなくなってきた。鳩山氏は「官僚まかせの政治」「官僚主導から国民主導へ」と「官僚」批判には熱心だ。16日の代表選や就任記者会見でも「官僚」と言う言葉を24回も出たが、焦眉の急務となっている大企業などの派遣切りとか貧困者増大にはひと言も触れなかった。たしかに、政府・与党は官僚の政策を後押しし、財界から献金をもらうシステムである。しかし官僚政治の後ろにある経団連などの圧力についてなにも言わない。悪は元から絶たなきゃ直らないのに大企業の横暴についての批判は言えない。なぜか、自民も民主も経団連に対し毎年「こういう政策でやります」という「通信簿」を提出して、判定してもらって双方への献金額を決めてもらうからだ。だから鳩山氏の官僚「批判」は対自民党への演出であって、経団連・財界批判は怖くて言えないだけ。献金も欲しいから、これだけ「政治とカネ」が大問題になっても「小沢氏は潔白」で、企業・団体献金の即時廃止も言わない。メディアでも「官僚批判」は良く出てくるが、業界との癒着はほとんど報じない。悪政の元凶は「政官業の癒着」にあるのに、メディアも政治家も「政官」批判はやりあうが「業」には触れないのが日本の風潮である。「官僚批判」をやれば一見勇ましいように見えてもそれだけでは政治は変わらない。働くルールの相次ぐ改悪、消費税増税、医療制度の改悪、社会保障費の削減も、あるいは憲法「改定」にしても元はといえば業界、財界、その総本山としての経団連の強い要求なのだ。そこにメスを入れられない民主党が仮に政権をとっても政治が変わらない所以がある。だから鳩山氏は補正予算のバラマキのあとにやってくる消費税増税についても「次の次の総選挙になれば排除する気はない」と言う。自民党との違いは増税時期が「2年後」と「次の次の総選挙」と少し違うだけで増税と言う点では一致する。憲法「改定」についても「60年変わっていない。ここに最大の問題がある」と憲法審査会の始動をも容認した。こうして、日本の進路にとって重要などんな問題をとっても自民も民主もほとんどいっしょ。要するに「財界・大企業にモノが言えない」と言う点で共通なのだ。悲しいかな政治がカネで買われているのである。その点できっぱりと企業団体献金は否定し、政党助成金も拒否し、財界・大企業にパシッとモノが言える日本共産党が総選挙で「第3極」たる地位を占めるほどに躍進するか、どうかが「政治の中身を変える」焦点として期待が高まりつつある。

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2009年5月18日 (月)

孫孫対決で政権交代しても政治の中身が変わるか?

 強力な自民党のDNAを持った民主党の新たな幹部が決まった。鳩山代表は祖父が元首相、父は元外相の世襲3代目。そして予想通り新たに選挙担当の筆頭代表代行として鳩山氏から指名されたのが小沢一郎氏。ご存知田中角栄元首相、竹下登元首相、金丸信氏ら自民党の金権政治家のお歴々とともに辣腕を振るった人物。その後新進党や自由党などを作っては壊しながらいま民主党に属する。ほかに菅直人氏と輿石東氏も代表代行で留任。幹事長には代表選に敗れた岡田克也氏が新たに納まった。岡田氏は通産官僚→自民党から衆院議員に→小沢氏らと新進党結成→国民の声→民政党→民主党と渡り鳥。こうして見ると鳩山代表、小沢代表代行、岡田幹事長の3人は生まれも育ちも根っからの自民党であり強烈なDNAを引き継ぐから民主党というよりも第2自民党と言っても過言ではない。同じ代行でも出身がほかの党である菅氏、輿石氏は影が薄い。対する本家の自民党の党首である麻生氏も吉田茂元首相、父も衆院議員で吉田茂の側近の役割を果たしたから世襲一代の孫である。本家も第2自民党も党首は孫で「まごまご」同士。よく言われるように会社など実業家の世界では、1代目は本人の大活躍で財をなし、2代目はその親の叱咤激励でなんとか代を次ぐが、それを潰してしまうのが3代目と言われる。そういうわけかどうか、漢字が読めないし失言放言で諸外国でも恥を掻き、高級料亭で高級酒の飲み放題である。一時は自民党のなかからも降ろされかねない寸前だったが、小沢氏の敵失でかろうじて生き延びている。どうやら、総選挙は「マゴマゴ対決」になるのか。で、総選挙で本家のマゴが負けて第2自民のマゴになったら政治は大きく変わるのか…。顔は変わっても政策の中身は自公と瓜二つだからいまの政治とほとんど変わらないということは一昨日も紹介した。それに付け加えて言いたいことがある。「政治とカネ」問題についてほんとうに清潔になるか。代表に選出された鳩山氏は、西松疑惑にたいし小沢氏は「説明責任を果たしていない」と述べつつ「小沢氏は潔白だ」と矛盾したことを言った。小沢氏が潔白ならどうして公設秘書が逮捕起訴されたのか。西松1社からもらった3億ものカネは公設秘書がネコババしたとでもいうのか。そうではなく小沢氏の資金管理団体に入金されたのは事実で、西松がこれほどのカネを何の目的で違法な方法で献金したと思うのか、そのカネはどう使ったのかなどすべての経緯を説明すべきなのだ。小沢氏の手口はかつての仲間、田中角栄や金丸信などと同じではないか。だから今日の朝日新聞の世論調査で小沢氏の「一点のやましい点はない」ということに「納得できる」はわずか14%、「できない」が78%もある。鳩山氏に変わったが肝心の金権政治について自浄能力ゼロなのだから企業献金禁止という国民の切なる願いも程遠い。朝日の世論調査はまた、「鳩山さんに変わって民主党に対する印象は「よくなった」がわずか16%、「悪くなった」が6%、「変わらない」が75%もある。実に国民は賢明にみているなあと思う。しかし、あまりにも自公の政治がひどいゆえに、「ダメもとでもいい」から一度政権交代してほしいという切実さによって、「ふさわしい首相は」と「政党支持率」ではわずかに自民党を逆転した。しかし、ここに日本の不幸がある。「ダメもと」だから、民主党が政権を握っても中身は変わらないのではと半信半疑なのだ。それでもかすかな希望を持って見たいという気分だろう。そしてその結果裏切られたら、不幸ではあるが失望することもない。いい意味での試練が国民にもたらされる。本家の自民党のダメさ加減は実証済み。第2自民党である民主党もだめだと経験する。さて、どうすべきか?そこでこそほんとうに「政治の中身をかえる」政権交代へと議論が大きく前進するであろう。そのためにも「政治の中身をかえる」確固とした党である日本共産党が今度の選挙で大きく前進させる必要がある。それが民主党の歪んだDNAを少しでも正すかも知れない。そんなことを思う次第である。

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2009年5月16日 (土)

豪腕小沢氏の「かいらい」鳩山代表実現

 「親小沢派VS非小沢派」とか騒がれてテレビを乗っ取っている民主党代表選。「親」も「非」もなく、「非」の岡田氏が代表になった場合でも小沢氏を「全員野球で」と小沢氏を重用視することに変わりなし。つまり、どちらがなっても豪腕小沢氏の事実上の「かいらい」代表だ。「やましいことはなにもない」と西松違法献金問題に西松の「に」の字も出ない辞任会見の小沢氏だった。昨日、献金した側の西松が内部調査を公表した。小沢氏と自民党二階氏ら政治家への献金総額は4億8千万円だったことも明確に。さすが業界で言われたように「東の小沢一郎、西の二階俊博」ぶりだ。だれにいくら献金するかも会社が決めていたことも認めた。なぜ二つのダミー(隠れ蓑)団体を使ったのか。1995年に政治資金規正法改正で企業から政治家個人への献金が禁じられたからだ。そして06年にはインターネット上で二つの政治団体の収支報告書が公開されるようになって、「情報公開が進むと、問題を追及される恐れがあると危機感」を抱き解散した。収入源も社員が出したようにしても、特別賞与を払って補填していた。資金集めパーティーも実体はなく数人で簡単な昼食会をやって、「パーティー収入」として計上。政治資金の「原資は実質的に当社によって支払われた」とはっきり認めた。同社は10年前から海外工事で9億の裏金を捻出したが使途先は不明という。50数枚にわたる調査報告書が出されても小沢氏や二階氏は「献金してくれた相手をいちいちせんさくしない」といつまでダンマリを続けるのか。全く汚れきった金権政治家どもだ。

 さて、代表選だが異例の短い日程になったのも小沢氏の豪腕のなせる技だった。一般支持者の思いは岡田氏の優勢のようだったが、なにしろ有権者は国会議員だけだから、岡田人気が上がらない早期の代表選だった。鳩山・岡田氏も認めるように政策にはほとんど違いなし。大企業による非情な雇用破壊や後期高齢者医療制度、税のムダ使いには一応触れるが、その原因について「官僚中心の政治」(鳩山氏)、「政権交代がないから」(岡田氏)と的はずれなことを言うだけ。雇用破壊にしても医療制度の抑制にしても、非正規労働者を生んだ労働法制の自由化を政府に求めたのも、いずれも経団連や財界である。だがその元凶には二人とも何一つ触れなかった。大企業にはものが言えないのである。それどころか、今国会では従業員5000人以上の大企業に公的資金を注入する「産業活力再生法」や、もうけ本位の企業に農業経営支配を許す「農地法改定」にも賛成しているのだ。バラマキ「経済危機対策」のあとに襲ってくる消費税増税についても「将来的には必要」(岡田氏)、「消費税の議論は、将来不可避だ」(鳩山氏)と二人とも増税派であった。民主党はまたアメリカとの関係でも日米同盟強化の方向だから、依然としてアメリカ言いなりで日本の従属的関係も維持し、がっぽり財政的にも負担が強いられる点でも変わらない。こうしたことから、どっちに転んでもこれでは小沢氏のいう「生活第一の政治」という方向に向かうどころか、政治の中身は自公とほとんど変わらないから、仮に総選挙で民主党政権になっても顔が変わるだけで中身は変わらないだろう。そして今しがた代表選挙が終わり、結果は29票差で鳩山氏に決まった。これでますます小沢院政というか、「かいらい」代表の実現だ。西松違法献金でも西松がはっきりと「企業の金で献金した」と言っているのに、それにはなんら解明も反省もしないのは、小沢氏個人の問題とともに、政党としても無責任であり、代表が変わったからと言って清潔な姿になったとは言えない。党として誰一人小沢氏に文句も言えなかった「院政」ぶりが、代表が変わっても続くと見ておこう。

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2009年5月14日 (木)

鴻池氏は国会議員の風上にも置けない輩だ

 内閣官房副長官だった鴻池氏の辞任を受けたのちの報道を見聞するにつけ、ますますこの内閣の馬鹿さ加減にはあきれかえり、なんだこりゃあ、まるで人間失格連中の寄り集まりかと思うよね。まず、鴻池氏本人だがさっさとこんなときのパターンである病院へ逃げ込み、辞任理由は「健康上のため」だってさ。なにが健康上だ。2週間前には愛人と熱海でゴルフや温泉につかる元気があったのに。誰がそんな理由をまともに信じるか。だのに、河村官房長官も何度も「健康上の理由」だと繰り返すばかり。「女性問題ではないのか」「JR無料パスをつかったのか」と記者団から突っ込まれても、「承知していない」「確認できていない」の一点張り。だって本人が週刊誌上でも「急いでいたのでついついパスを使ってしまった」と語っているのではないか。たかが東京・熱海間じゃ。グリーン車でも往復で1万2千いくらかだとテレビは言ってた。参院本会議が終わって夕刻だから往路は愛人に会えると気もそぞろに「急いでいた」ことはあっても、復路は急ぐ理由がないが、往復とも無料パス、つまり税金旅行なのだ。出任せのウソが見え見えだ。かろうじて河村官房長官は「政治家、政府高官は高い倫理が求められており、不審をもたれてはならない」というのが精一杯。どうしてはっきりズバッと言えないのか。そしてその上を行くおとぼけ人間が麻生首相だ。任命責任について問われ、「健康まで任命責任があるかないかは、ちょっとわからない」と、まるで人ごとのように見事な逃げ口上。アホ言ってんじゃないの。大臣や政府高官に任命するには健康も含めて任命するのが普通だ。鴻池氏が熱海に行った日は新型インフルエンザで対策本部を設置した日であり、鴻池氏も初会合に出席していたという。そんなときでも「連絡さえ取れればいい」と旅行を了承した官邸もお粗末である。鴻池氏は麻生派(為公会)の副会長だし、昔からの「お友達」だから認めたのだろう。氏はまた、昨日紹介したが放言でも目立つし、何より同じ愛人を今年1月、議員宿舎に泊めたいわくつきの人間だ。にもかかわらず2度まで過ちを許すというのでは、「あきれるほどの緊張感の欠如」であり、「こんな官邸で大丈夫か」(毎日新聞、社説)と言われるのは当然だ。麻生氏も放言・失言のオンパレードであり、麻生派(衆参議員20人)というのはそういう似た者集団なのかとさえ思っちゃう。支持者に向かって「下々の皆さん」とブツような麻生首相だから、「下々の皆さん」よりも、お友達を大事にしたのだろう。新型インフルエンザという危機のなかを「浮気旅行と言われても仕方ない」という鴻池氏。これでは「副長官辞任」だけでなく、国会議員以前の資質が問われる問題だ。週刊新潮の取材に「ボクには祖父の代からのDNAがある。親父も大酒のみで女癖も悪かった。そのDNAがボクにもある」なんてヌケヌケと語るような人物は国会議員の風上にも置けない。まして、そんな人物が麻生首相の相談相手であり、一番の側近だというのでは背筋がゾッとする。そういう人が総理大臣だから日本国民は悲しい。まさに「麻生政権に危機管理を任せられるか」(毎日新聞社説)が問われている。

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2009年5月13日 (水)

鴻池祥肇議員は市中晒し回しをおやりになればいかが?

 国会議員のなかには寝食を惜しんで国民のために働く議員もおれば、なんとも理解に苦しむ馬鹿議員がいるものだ。鴻池祥肇内閣官房副長官(参院議員・兵庫県選出)だ。あほらしくて金を出してまで買ってきてないが、本日発売の「週刊新潮」の新聞広告から見出しを紹介しよう。「愛人同伴 『ゴルフ&温泉』の小旅行でGWを謳歌した『鴻池官房副長官』涙目懺悔録」とある。内閣の中枢である官房副長官たるものが、新型インフルで水際作戦に躍起になっているGWのさなか、4月28日から2泊3日で静岡県熱海温泉に愛人と連れ立って小旅行したというもの。しかも新幹線の往復には国会議員の特権である無料パスを使ったというものだ。無料パスの使用目的は「職務の執行に資するもの」とあるのに、愛人と連れ立って2泊3日もなんの「職務」だったのか?無料パスと言ってもただではなく税金で払っているのではないの?それはともかくこの御仁の年齢は68歳だぞ!68歳にもなって愛人とは、その方面でのご活躍はすごいんだねえ。そう言えばこの御仁は今年1月には今回の愛人と同一か別かわからないが、妻以外の女性を国営の参議院議員宿舎に泊めたという。その際、厳重な正面玄関の入り口をカードキーで一人で入ったという。少し先に鴻池氏が入ったということが、週刊誌で書かれた。宿舎利用は原則、議員と家族に限られているし、カードキーは4枚支給されるそうで一枚は女が持っていたってことになる。そういうこともあって河村官房長官からお叱りがあったそうだ。この人、自民党の中では麻生派(為公会)とHPに書いてある。小泉内閣で「構造改革特区」担当大臣も勤めた。そのとき「青少年育成推進本部副本部長」の役職も追加された。青少年に愛人を持つようにご高説を説いたのだろうか。と思いきや、ある誘拐殺人事件に関連して、「嘆き悲しむ被害者だけでなく、犯罪者の親も(テレビなどで)映すべきだ。親を市中引き回しの上、打ち首にすればいい」と発言し物議をかもしたそうだ(ウィキペディア)。だとしたら、新型インフルで大騒ぎしているさなかに、2泊3日も職務をトンズラして、新幹線の無料パスで、愛人とイチャイチャした罪は、せめて国会議事堂から都心をトラックの荷台に乗せて、「私は愛人の件で官房副長官をやめました」と看板をつけ、市中晒し回しぐらい自ら進んでやってもいいんじゃないの?「打ち首」とまでは言わないから…。

 こんな馬鹿政治家がいるから、大不景気のなか大量に首切りされた人々を救うこともなく、貧困に打ちひしがれている国民が居ても平気なのだ。今日の朝日新聞に、生活保護を受けている母子家庭への母子加算が4月から打ち切られて、病気などで働けない母親の窮状が掲載されている。いくつもの病気を抱えている北海道のAさん(40)は、「おふろは浴槽に湯を半分にして週に2度、食事はいつも夜だけ。髪は2年に1回千円のところに切りに行く」と。また、Bさん(42)は、高校一年と中学2年の男子、小学校6年女子の3人の子どもの母親だ。小遣いはゼロ、次男はクラブ活動後ジュースも飲めない。それがつらい。「働く」と言っていた長男を説き伏せ、道立工業高校に行かせることができた。だが、13万円の修学旅行代に頭を痛める。長男は「行かなくていい」というが、本心でないことがわかる…。という記事だ。わずか200億円の予算まで削ってしまう自公の政治家にはこんな国民に配慮する気配すらない。これも馬鹿政治の一端だ。批判が渦巻いた定額給付金を配る費用だけでも800億円もかけているのに。そのうえ大企業救済と金持ち優遇のバラマキをして、そのツケは消費税増を押し付ける。まったく頭の悪い自公の政治家が多い。かつて「福祉の党」をのたまった公明党のごときは今や「弱者いじめの党」に落ちぶれた。そして68にもなって愛人とイチャイチャする議員を官房副長官などに任命した麻生首相の責任は重大だ。

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2009年5月12日 (火)

肝心カナメの疑惑にフタ、辞任会見の小沢氏

 小沢民主党代表が辞任を表明した。メディアはいっせいに「突然」「突如」とか「電撃」とかを頭に付けている。それが不思議でならない。メディアはその程度の「政治を読む力」がないのかと情けなく思う。小沢辞任なんていずれ起きることで時期のタイミングを見計っていただけなのに…。大メディアは臆病だから言わなかったが夕刊専門紙などは「国会閉会日の6月3日辞任」説を早くから打ち出していたものもあった。そもそも大メディアはしょっちゅう世論調査をやっており、小沢批判が時間を経るにつけ増え続け、その反動として不人気な麻生内閣の支持率をある程度上がっただけなのだ。大メディアは世論調査はやっても先を読めない。要するに小沢氏は「いつ辞任か」まで追い込まれていたわけだから、「突然」でも「電撃」でもないのに大げさに報じる姿はみっともない。だが小沢氏は辞任会見でさえ、その理由は「挙党一致」「挙党一致」というだけで、西松違法献金問題では「一点のやましいところはない」と噛み付くだけで説明責任を果たさない。はっきり言って西松献金がらみの疑惑にこそ国民の厳しい批判を受けて、辞任に追い込まれたというのが真実である。小沢氏は「挙党一致」にかこつけて開き直っただけである。その真相に迫るメディアが少ないのも情けない限りだ。これでは下降気味の民主党支持が持ち直すかどうかは疑問である。それよりも小沢氏が西松献金の経緯や金額もすべて明らかにし、ダミー団体からの献金は実は西松からのものであり、法的・道義的に問題があったことを率直に認め、潔く辞任した方がはるかに国民の信を得たであろう。肝心カナメの問題にフタをしたまま開き直っても国民の目をごまかすことはできない。この点は自民党の二階経産相はじめ10数人の西松献金がらみの連中だって同じだ。とくに二階経産相はその後も、海洋ゼネコン(マリコン)と言われる海洋土木関係者らでつくる政治団体「さんそう会」から07年に1000万円の献金、自民党泉信也国土交通副大臣(二階派)が3000万円(05年~07年)など、運輸族議員中心に3年間で総計1億円の献金をしていたことも判明。西松建設同様、政治団体をかくれみのにした事実上の企業献金の疑いもある。海洋埋め立てやしゅんせつ、海洋トンネル工事などを請け負う企業集団が政治団体の名前で巨額の献金をして、見返りはなにもないというようなことは普通には考えられないこと。すでに二階氏の西松関係では憲法学者ら36氏のオンブズマンによって告発され東京地検が受理した。小沢代表と同じ手口なのだから二階氏も説明責任を果たさないのなら大臣を辞任すべきだ。さらに「漢検」で有名になった文科省管轄の財団法人「日本漢字能力検定協会」の前理事長がファミリー企業と一体になり、私腹を肥やしていたことが問題になっているが、そのファミリー企業から自民党伊吹元財務相、民主党前原副代表など自民・民主の5議員が24万円から最高の人で630万円の献金など、自民も民主も金のあるところならどんなにいかがわしいところでも献金まみれである。総選挙は近いが企業・団体献金をきっぱりと禁止しないような政党には、国民の断固たる審判が必要であろう。

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2009年5月11日 (月)

森光子さん「放浪記」公演2000回に感動

 女優の森光子さんが主演する舞台、林芙美子原作「放浪記」の公演が9日、2000回を達成した。森さんの89歳の誕生日にあわせて達成したもので、1961年の初演以来、代役なしで演じ続けてきた執念、気力、そして体力など何もかも敬服する以外にない。ほんとうに偉業である。もちろん、一人の俳優が主演を続ける舞台として国内最多記録であり、まだ更新中なのだからまさに驚愕だ。映画とちがって舞台は一回一回、生身の一人の人間が半世紀近く演じて積み上げてきたのだから。この日も4時間近い舞台を出ずっぱりだったという。舞台の最後に特別カーテンコールで黒柳徹子さん、野球の王貞治さんらの祝辞があり、森さんが「ここまで来られたのはお客様のおかげ。それだけは忘れずに、表現力でもっと豊かな女優になりたい」と挨拶。89歳にして「もっと豊かな表現力」を求めると言う気迫にも感服する。2000回公演を前にした4月26日号の「しんぶん赤旗日曜版」で2ページにまたがってインタビュー記事が掲載されている。それによると、森さんは1920年生まれで、初演は1961年だから41歳で初めてつかんだ主役である。だから長い下積み生活があったわけである。同紙上で森さんは「こんなに長くできるなんて思ってもみませんでした。舞台が終わっていく回数見ていて、『よくやれているなぁ』と自分で感心しています」と語る。小説の「放浪記」は林芙美子の自伝記である。昭和初期の貧困の苦悩と闘いつつ文学をめざし、47歳で他界した流行作家の19歳から23歳の頃の放浪を描いた私小説である。劇中のラストで林芙美子の言葉が朗読される。「金だ金だ金が必要なのだ!金は天下のまわりものだって言うけど、私は働いても働いてもまわってこない。…私が働いている金はどこへ逃げていくのだろう」と。芙美子が執筆に疲れて机で寝入ってしまった姿を見て、ライバルだった日夏京子が「あんた、ちっとも幸せじゃないんやね」と声をかける場面。このラストシーンが森さんは「大好き」と赤旗日曜版は紹介している。それは「自らの人生に重ね合わせた実感なのかもしれません」。記事はそう書いている。実際インタビューでも「私の人生は決して幸せとは言えません」と森さん。でも…。「なにかやっぱりほめてあげたいですね。ここまで元気を保ってきただけでもね。結核も3回やったんですから。ほんとに丈夫だなと思います」とも。およそ前人未踏の記録を達成した人とは思えない謙虚な話である。その上で2000回も公演しながら、公演のたびごとに台本を読み直し、セリフを覚えなおすそうだ。「いままでの演じ方が間違っていたのでは」と思う箇所を発見するという。「毎回が発見の連続です」と。なんというすごい執念か。わたし的に05年7月、戦前の作家小林多喜二(「蟹工船」の作者)の人生を舞台化した「早春の賦」公演の実行委員会事務局メンバーをしたことがあり、同舞台を演出した俳優、米倉斉加年さんを招きプレ企画として講演してもらった。米倉さんも「放浪記」で森さんと1000回以上共演した間柄ゆえに講演でも森さんのことが取り上げられた。85歳(当時)の森光子がでんぐり返るシーンのあることなどを紹介し、2000回めざすというその執念を大いに称えたことなどを同級生通信「はしらまつ」に紹介したことがあった。その10日後にたまたま深夜にNHK教育テレビで「放浪記」の放映があった。深夜の放映であったが引き込まれて視聴。でんぐり返るシーンは確かにあり、張りのある声、迫力の演技に感動した。しかし、その後、でんぐり返るシーンは森さんの年齢を考えて危険だから別のしぐさに変更したということを新聞かなにかで知った。地方都市ではナマの公演はこないから見ていないが、今回の東京・帝国劇場公演は早くから前売りは完売だったという。さすが人気の森光子さんだ。さらにさらに頑張って欲しいものだ。最後に先に紹介した赤旗日曜版インタビューで、若い人に語るとしたらとの問いに、「大それたことはないんです。でも、一つ言いたいとすれば、やはり、戦争のことです。戦争さえなければ、あとは自分でしっかり考えて、おやりなさいと。人を殺すことはやめた方がいい」と述べた。やはり20歳代であの戦争を知っているだけに重みのある言い方だと思った次第である。

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2009年5月10日 (日)

自民・民主の党首討論なんて興味ゼロ

 国会は13日に自民党と民主党の党首討論を行なうようになったようだ。これを受けてメディアは「注目だ」とか「政局の変化が生まれるか」などと、持ち上げに懸命である。討論の中身について聞かれた麻生首相は「討論の前から手の内見せるようなことはしない」ともったいぶり、民主党の鳩山幹事長は「どちらが首相にふさわしいか、格のちがいを示す場になるだろう」なんて言った。これまで首相は「政局よりも政策だ」と、解散総選挙を求める世論をも無視して、一日でも長く政権が続くようにしがみついている。片や民主党は早期解散のためなら国会審議でも妥協したり、とにかく「解散要求」一本槍だったのだが、小沢代表の秘書が西松献金関連で逮捕、起訴されてからはトーンダウンした。連休中は雲隠れしたと言われる小沢代表だが、西松問題をめぐって党内から「これでは選挙が戦えない」と小沢代表は辞任すべきとする声も噴出している。片や麻生首相は欧州を訪問し、行った先の国名を間違うなど恥さらしをしてきたが、民主の敵失もあって内閣支持率が少し上向いてきたので意気軒昂ではある。自民と民主の似たもの同士だから熱のこもった討論なんて期待できない。「政治とカネ」をめぐる問題では民主党代表には「起訴」された弱みがある。だからといってそれを取り上げれば、自民党側にも西松問題で二階経産相の疑惑はまだくすぶっている。どちらもスネに傷もつ同士でまともに討論はしないだろう。「政局より政策だ」「いや解散だ」の駆け引きもいいかげん飽きがきた。多分、麻生流の無責任ヒト事のらりくらり戦法で分がありそう。抽象的なやりとりでな~んにも前向きでない議論の応酬だけだろう。まったく「期待」も「注目」もできない。ましてや鳩山氏のいう「格のちがい」なんてどこをさすのだろうか。そもそも党首討論というのは国会を構成するすべての政党の党首とやるべきが筋だ。それを大政党の都合だけで衆参いずれかの院で10人以上の会派の党首が質問できると申し合わせた不当な申し合わせである。公明は10人以上あるが連立与党のため質問はしない。どうせ、NHKは放送するのだろうが、自民・民主のだらしない討論なんて見る気もしない。焦眉の急務である雇用破壊をどうするのか。「政治とカネ」問題でも汚れていない党、15兆円バラマキの補正予算、そのツケとしての消費税大増税など国民の目線で真っ向から政策論戦できる、共産党の志位和夫委員長との対決なら見ごたえがあるのだが。しかし、お互いに大企業いいなりだから雇用破壊でもまともに論じないし、「政治とカネ」に汚染された者同士、程度の差はあってもどちらも消費税増税派である、そんな自民と民主の「対決」を「注目」するメディアにも辟易だからそこそこの報道にして欲しいものだ。

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2009年5月 8日 (金)

少子化問題は大変なのに首相はまるで人ごと

 大型連休も終わり、昨日から国会も再開した。連休中は麻生首相が欧州訪問したがまた恥を掻いて帰ってきた。チェコを訪問したあとの記者団との会見で、「ジャーナリズムが変わった質問すると言うのはチェコスロバキアだけに限ったことではありません」とやったから笑っちゃう。チェコと、スロバキアは1993年から完全に分離してそれぞれ独立した国になっているのだ。「外交が得意」とおっしゃる麻生首相の仮面が剥がれたともいうべき恥ずかしい話だ。独立して16年にもなるのにねえ。赤っ恥というべきその余韻がさめやらぬ昨日の日本の国会でも例によってまた失言だ。民主党の議員から少子化問題について聞かれ、「私は43で結婚して子どもが二人いましたから、一応最低限の義務は果たした」と述べたのだ。その直後の答弁で「産みたいと思っても産めない、肉体的な理由で産めないとか、いろいろな理由があろうと思いますので、義務と言うのは不適切だと思うので撤回する」とあわてて釈明した。釈明したのだからそれは認めよう。だが同じ答弁のなかで「子どもを産んだら楽しいという話をあまりしないんですね、この国は。子どもを産んだら楽しいことがありますよと自分自身は思うが、他の人は大変だ、大変だという話しかしていない」と言った。お粗末きわまりない答弁ではないか。「楽しいことがある」のも事実だが、「大変だ」という実感があるのも子育て世代に共通であることを全く理解していない。ここにも2世、3世という世襲議員たる情けなさがある。そもそも民主党議員の質問は麻生首相の個人感などを聞くつもりはなかったろうと思う。少子化という日本の将来を憂える大問題なのだから、そういう視点で答弁するべきことを私事で誤魔化す答弁は総理大臣としていかがなものか。「大変だ」のなかには、麻生家のような財閥では考えられないことだろうけど、普通の国民は子どもを作ればたちどころに保育所、幼稚園、小学校から大学までの資金繰りをどうするか、健全な子どもにどう育てるか、成人になれば安心できる働き口があるか、うまく結婚して子どもを産んでくれるかなどなどで心配が耐えない。無事子育てを卒業し、初孫の顔を見て万感の笑みが浮かぶというのが庶民の姿である。「大変だ、大変だ」と言わせるような社会にしたのはどの政党なのかまるで反省がない。例えば子どもを産んですぐにお世話になる保育所の実情を考えて見よう。今「すぐにでも働きたいのに保育所に空きがない」という保育所不足に全国から悲鳴が上がっている。厚労省が把握しているだけでも保育所の空きを待っている児童が約4万人いる。無認可の保育所施設に入っている子どもを含めると潜在的待機児童は約30万人になるとも言われる。その厚労省が今やろうとしていることは、保育所を増やしてこなかった怠慢には無反省で、一定の基準を満たせば都道府県の認可が得られるようにして、営利を優先する「指定事業者制」を導入し、営利企業に保育事業を移す方向を狙っている。現状では認可保育所に入所する場合は市町村の窓口に申請するが、民間の指定事業者制になれば親は保育所と直接契約に切り替えられるという。申し込んでも定員オーバーであれば保護者は見つかるまでウロウロしなければならない。そして「どこでもいいから預けたい」と預けても、民間では経営難になれば一斉に閉鎖されたりする懸念が生まれる。あるいは子どもの成長・発育を支えてくれる施設面積と職員配置が国の基準になっているかどうかの心配もでてくる。また、施設の側が、保育料の滞納を嫌がり低所得者層の入所を拒む懸念もある。こうしたことから保育所一つとってもますます不自由になることが予想される。子育て世代にとって「大変だ」が増えるというのが今の政治であり、麻生首相は「大変だ、大変だという話しかしない」と得意の他人事にしか受け取っていないのである。

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2009年5月 7日 (木)

「かんぽ生命」の不払い140万件!

テレビ業界は不況でCMが減少し困っているところへ草彅剛さんの事件で輪をかけているらしい。おかげで「くさなぎ不況」とかいわれているという。草彅事件を論じようとは思わないが、この頃のテレビCMで生命保険ものがやたらと多いように思う。それに保険会社からのダイレクトメールの多いこと。「月々○○○○円で死亡保障は1千万円」なんて耳や目に飛び込んでくる。○○と言う数字には3000円台であったり、4000円台だ。ドタマの悪いわたし的にちょっと考えたんだけど、仮に月4000円で年間48000円。50年掛けたとしても240万円である。それなのにどうして1000万円保証できるのか、仕組みがさっぱり分からない。200年掛けても960万円だ。むろん、保険会社は集めた保険料を利回りのいいところに運用したりして増やすのだろうけど、そんなにうまい話ばかりあるわけじゃないだろうし。死亡保険だったら基本的に死ぬまで掛けた人には保証しなけりゃならない。途中で解約する人が多く、その分は掛け金を無効にでもするのか?保険会社だって従業員もたくさん居ることだから人件費はもちろん、諸経費も居るだろうし。どうして運営できるのかわからない。ふと、思い出したのが、もうだいぶ前になるが、大手の保険会社が当然払うべき保証金の不払いで大問題になったことがある。金額は確か1千億円近い額だった。顧客が本来もらえることを知らなくて請求しなかったら知らん振りして不払いで押し通すのだろうか。そんなおり、「かんぽ生命保険」でも保険料の不払いがあったことが発覚した。「かんぽ生命保険」とは、郵政が民営化されるまでは「簡易生命保険」と称していたもので、民営化後は分社化で07年10月から「かんぽ生命」として発足。契約件数は5300万件で国内最大。不払いの内訳は、「給付金支払いに入院保険金などの特約部分があるのに支払われなかったものが最大80万件」、「満期になった保険を請求がないため放置してきたものが60万件」で計140万件に上るという。金額はナンボか分からない。「かんぽ生命」は内々に検証作業を進めてきたが、一年半以上も公表しなかった。それは「問い合わせが殺到し体制を整えないと混乱が起こる」という理由から。状況が動くきっかけになったのは共産党の山下芳生参院議員の質問(4月7日)で、内部文書をもとに取り上げてからだ。管轄の鳩山総務大臣も知らなかったようで、「不払い問題をご提起いただき、ありがたかった。先生から先にたまわって、後から知る形というのは情けない。反省しなくちゃならん」と鳩山総務相。発覚後、支払いに時効は適用しない、一人残らず支払う姿勢を示し、旧郵政公社時代にさかのぼって調査するという。しかし、転居などで顧客と連絡が取れないケースなどもある。「かんぽ生命」では昨年、未請求と考えられる12万1000件に案内をだしたが、返送はわずか2万8千件だったというのだ。最大の問題は、加入者の請求がないかぎり保険金を支払わなくてもいいという「請求主義」が、膨大な不払いを生む原因である。だとすれば、保険会社は丸儲けになるじゃん。元は国が行なっていた「簡易生命保険」でさえこういうていたらくだから、他の会社も甘いささやきのテレビCMやDMを送付して加入者拡大に懸命になっている意味がなんとなく分かってきたように思う。わたし的には保険会社からのDMは封も切らずにゴミ箱にポイ捨てしている。新たに加入を考える方は加入時にとくと説明を受けて難しい定款などもよく読んで損をしないようにし、関係書類や掛け金の納入記録が分かるものはきちんと残さないと、例の「消えた年金」みたいになってしまうということを老婆心ながら言っておこう。

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2009年5月 5日 (火)

少子化日本、特命大臣はなにをしている?

 大型連休も最終盤、今日はこどもの日だ。恒例の散歩で河川敷の道路を歩いていると広い公園の駐車場に5人の家族連れがやってきて、3人の子どもと親夫婦が降り立ち、長男らしき子どもと父親がキャッチボールをはじめた。小学生になるかならないかぐらいの次男、3男は二人でバドミントンをはじめた。車のそばでニコニコと見つめる母親。ほほえましい光景を見つめながら、あっそうか、今日はこどもの日だったんだと気がつく。そういえば朝のテレビで言ってたっけ。4月1日現在、15歳未満の子どもの数が昨年より11万人少ない1714万人で、またまたというか、いや、28年連続で減り続けているとかである。比較可能な1950年以降では過去最少を更新らしい。それで調べたら、総人口に占める子どもの割合は昨年比0.1ポイント減の13.4%とのこと。つまり8人の人間がいるとすれば子どもは一人という寂しさだ。この子どもの割合では35年連続して低下しているという。先進国ではアメリカ20.2%、中国19.0%、ドイツ13.9%で日本は統計のある国では最低水準である。テレビで言ってたがこの水準が続くと将来の年金も崩壊するとかって。この少子化傾向は無理からぬ話である。構造改革による雇用破壊、年々貧弱になる社会保障のなかで、親たちは子育ての余裕が奪われ、食事もままならない子どもの貧困が増えている。子どもが欲しい女性たちはいっぱいいるが作っても養って行けるかどうかの不安があって、日本は女性一人当たりの出生率は確か1,3人未満だっと思う。保育の環境もますます貧弱になり子どもを作ると働けなくなる心配もある。教育費や学費も高い。日本の子ども関連の予算はフランスのわずか4分の1だという。親の収入がなくなれば子育ても行き詰まり不幸なニュースもよく耳にする。子ども関連の予算が多いフィンランドでは国から母親全員にベビー服や掛け布団、哺乳瓶や絵本がいっぱいつまった箱が届く。17歳までの子ども全員に月1万3千円程度が支給され、大学、専門学校含めて教育費は無償だという。なんとも驚きだ。日本では今「100年に1度の不況」だから、今度の「経済危機対策」と銘打って、1回かぎりでたかだか「3歳から5歳の子どもに3万6千円支給するぞ」と自慢しているのと大違いだ。そんな貧弱な予算なのに、支配的な人々は「子どもの学力が落ちている」などと言って、授業時間を延ばし全国一斉学力テストに60億円もかけている。競争をおしつけることには至って熱心だ。そうなると塾通いだの家庭教師だのと教育費の負担が増えるばかりだ。当然、増大する貧困家庭ではそんな余裕もないから子どもの貧困は教育の格差も広げる。政府は「少子化が大変だ」と内閣に少子化担当の特命大臣を置いたのはいいけど、その大臣はこの危機にどう対応するのかさっぱり見えてこない。政治力のない若手のまるで内閣のアイドルみたいな役割しか見えないような担当相を任命しただけだ。それも世襲議員だから現場の子育て世代の親の悩みさえ分からないのでは…。大臣ポストを増やしただけではダメで、フランスやフィンランドのように子ども関連の予算を増やし、子育て世代の若い母親を応援する思い切った施策を考えたらどうよと思うね。しっかりしろよ小渕優子様、HPでは「安心して子育て、教育ができる社会」なんて文字が流れているけど、年々子どもが減る日本に胸が痛まないのか。そんなことを考えたこどもの日である。

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2009年5月 3日 (日)

改憲論者たちの巻き返しを封じ込めよう

 今日は憲法記念日である。そしてGW後半に突入する。メディアによれば今日からがGWの本番とかで、高速道路は早朝がいいとか、新幹線は軒並み100%以上だとか、空港は海外向けで人がいっぱいだとか、国民総行楽みたいな報道である。所要で早朝5時半から街中を散策したが、車もふだんの日曜日なみで、時々車にいろんな荷物を積み込んで遠出の出発風景もあったがいたって静かである。我が家の周辺も歩いて見たが年金者が多いせいかほとんどが「巣ごもり」のような状況である。するとテレビが「今日は高速道路の渋滞が予想されていたがあんまり混んでいないようです」などと報じた。まあ、高齢者には何十キロもの渋滞で何時間もかかるようなところへ行くのは大変だと敬遠する方も多いのでは…。高齢者には「巣ごもり」がイチバンだ。振り込まれた定額給付金にも手を付けず…、というよりも後から襲ってくる恐怖の消費税大増税を考えると手がつけられないのだ。ほんとに馬鹿馬鹿しい話だが、経済危機対策と称して家や車を買えだの、省エネ家電を買えと言ってポイントを付けると言いつつ、2年後からパカッと増税なんてね。そして不要・不急な高速道路延伸の再開でゼネコン業界だけを潤す、そんなことで景気回復になるのかねえ。経済危機を口実にした無駄な公共事業への悪乗りではないか。それよりも「派遣切り」「非正規切り」で仕事や住まいを奪われ、生活に困っている人が生活保護の申請さえ受け付けられない人さえいるのだ。憲法14条には「法の下の平等」が規定され、25条には「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」、そして「勤労の権利」(27条)、「教育を受ける権利」(26条)を保証している。ところがこのGWを前後して全国のハローワークが大混雑しているという。職業相談窓口では待ち時間が1時間から2時間半もあると、ホームページで掲載しているところさえあるらしい。働き手の失業で私立高校生の途中退学がかつてなく多くなっているともいう。憲法にうたう最低限度の生活も勤労や教育の権利も無慈悲に奪われてゆく日本ではないか。そうした折、そんな憲法は邪魔だというのか、自民も公明も、そして第2自民党である民主党も含めて、このところ「改憲」論議が噴出しているのだから驚く。小泉、安部内閣が憲法9条(戦争放棄)を中心にした明文改憲の策動は、国民の反対運動によって大きく後退していたが、改憲論者たちはこのところ巻き返しに懸命になってきた。自公は改憲原案を審査する権限をもつ「憲法審査会規定」を議決しようと始動し始めた。自民党内からは北朝鮮のロケット発射にかこつけて、「日本独自で北朝鮮の基地を攻撃できる能力を」(山本一太参院議員)、「日本も核を持つという脅しくらいかけないといけない」(坂本剛二組織本部長)、「強硬な改憲論者の麻生太郎総理・総裁だ。総選挙後に自民党が政権与党であり続ければ、改憲を具体的な日程に乗せる」(自民党憲法担当者)とまで言い切る。片や第2自民党ともいうべき民主党も、似たような「改憲」を基本方針にするのでお互い競争しあって改憲めざす。公明党は「加憲」とかで「憲法審査会の規定の議決を急げ」とのたまっている。「改憲」か、「護憲」かは次なる総選挙で大きな争点になりうる。オバマ米大統領が歴代大統領のなかで初めて、「核兵器廃絶」を世界に呼びかける演説をした情勢にあって、日本では北朝鮮の無法を口実に軍事的対応論を唱える自民党の勇ましい連中の発言はそれこそ北朝鮮の思うツボであり無益だ。北朝鮮問題では国連議長声明でも「6カ国協議の早期再開」と「平和的・外交的解決」を求めているときに、「核武装論」や「基地攻撃論」はもってのほかだ。なにはともあれ憲法9条は世界の宝として守らなければならないと強く思った憲法記念日である。

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2009年5月 2日 (土)

もうウンザリ、世襲議員が日本をダメにする?

 自民党の菅義偉選対副委員長は国政選挙での世襲候補の立候補制限に向けた議員連盟を結成するのだと呼びかけている。最近、とかく話題になりつつある世襲議員問題であり、世論的にも批判が多い。麻生内閣でも17人の閣僚中で11人が世襲議員で占めている。全国会議員でも27%、なかでも自民党は41%が世襲議員だと言われる。世界でも突出しているらしい。21世紀に入って9年目であるが、その間に新たに総理大臣に就任した人はご存知の通り、小泉、安部、福田、麻生氏ら全員が世襲議員である。時代が進むほどに世襲議員が増えているのはなぜか。それもご存知のように3バンと言われるジバン(地盤―後援会組織など)、カバン(鞄―いわゆる資金)、カンバン(看板―知名度の高さ)をそっくりそのまま引き継ぐからである。世襲候補でない候補者と比べて、立候補の段階からすでに差がついているのである。なるほど憲法上は有資格の年齢に達すれば誰でも立候補できるから制限するのは難しい。しかし、代々の地盤、鞄、看板を背負っているから当選には近い。それだけに、実際に地をはいずりまわって隅々の国民の願いを聞き、その実現のために頑張っているかと言えば、何をしているのかさっぱり分からない議員も多い。そんなにはいずりまわらなくとも3バンのお陰で当選するからである。それは21世紀に就任した首相を見てもよくわかる。小泉首相は5年以上も勤めたが、現代の格差と貧困を生む「構造改革」をしゃにむに進めたのである。勤労者の働くルールを滅茶苦茶にぶっ壊して今のような大失業時代を構築してしまった。郵政も民営化し国民の財産である郵貯は外国資本に狙われ、かんぽの宿などの不動産も破格の安さで投売りしてしまった。アメリカ仕込みの竹中平蔵とタッグを組み、アメリカ言いなりの新自由主義経済で規制緩和の連続、大企業や金持ち減税すれど庶民には課税の強化、自動車や電機など輸出企業にばかり力を入れた決算として現在の大不況をもたらした最悪の5年間だった。続いて登場した世襲議員の安部首相は輪をかけて小泉改革をすすめようとして、憲法改悪のための国民投票法を置き土産にして、「消えた年金」問題でニッチモサッチも行かず1年で政権を放り出した。そのあとはやっぱり同じ世襲の福田首相もわずか1年で安部病と同じ、「もうダメ。誰かやってチョウダイ」とこれまた無責任政権投げ出し病。そして21世紀4代目麻生氏の登場、「選挙の顔」はこの人しかいないとばかりに就任するも最初から低かった支持率が時間単位で下がり続け。そもそも「漢字が読めない」「空気が読めない」「解散時期が読めない」の3つのKYぶり。民主党の大エラーでかろうじて救われているだけだ。世襲議員の閣僚でも安部内閣で「政治とカネ」問題で自殺した農水相のあとを受けた赤城大臣はわずか2カ月でやはり「政治とカネ」問題で、顔にバンソウコウを貼った痛々しい姿で辞任。麻生内閣でも国際会議で酔っ払い会見した中川前財務相も世襲議員。辞めてはいないが首相張りの失言男鳩山総務相、何をやっているのかさっぱりわからない小渕少子化担当相らも世襲議員。以上、総理大臣はじめとした閣僚での世襲議員に限ってその実績?を見てきただけでもウンザリだ。世襲議員の制限について法で決めるのは問題があるとしても、それぞれの政党が内規とか申し合わせで自粛するとか決めるのは自由だから、菅選対副委員長のよびかけは一理も二理もある。しかし、世襲議員をはじめとして猛烈な抵抗があるだろうからまず実現は無理だろう。というよりも国民世論にそった選挙向けアドバルーンではないか。それよりも何よりも選挙で投票する有権者が「世襲はイヤヨ」との態度を示せるかどうかが問われるのではないか。なによりも国会議員は違法献金や助成金で金回りが良すぎるからあとを継ぎたくなるのだ。企業献金助成金も禁止して歳費等も思い切って引き下げることで、本当にまじめに政治をしたい人が立候補し、選べるようにすべきだ。

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