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2009年5月16日 (土)

豪腕小沢氏の「かいらい」鳩山代表実現

 「親小沢派VS非小沢派」とか騒がれてテレビを乗っ取っている民主党代表選。「親」も「非」もなく、「非」の岡田氏が代表になった場合でも小沢氏を「全員野球で」と小沢氏を重用視することに変わりなし。つまり、どちらがなっても豪腕小沢氏の事実上の「かいらい」代表だ。「やましいことはなにもない」と西松違法献金問題に西松の「に」の字も出ない辞任会見の小沢氏だった。昨日、献金した側の西松が内部調査を公表した。小沢氏と自民党二階氏ら政治家への献金総額は4億8千万円だったことも明確に。さすが業界で言われたように「東の小沢一郎、西の二階俊博」ぶりだ。だれにいくら献金するかも会社が決めていたことも認めた。なぜ二つのダミー(隠れ蓑)団体を使ったのか。1995年に政治資金規正法改正で企業から政治家個人への献金が禁じられたからだ。そして06年にはインターネット上で二つの政治団体の収支報告書が公開されるようになって、「情報公開が進むと、問題を追及される恐れがあると危機感」を抱き解散した。収入源も社員が出したようにしても、特別賞与を払って補填していた。資金集めパーティーも実体はなく数人で簡単な昼食会をやって、「パーティー収入」として計上。政治資金の「原資は実質的に当社によって支払われた」とはっきり認めた。同社は10年前から海外工事で9億の裏金を捻出したが使途先は不明という。50数枚にわたる調査報告書が出されても小沢氏や二階氏は「献金してくれた相手をいちいちせんさくしない」といつまでダンマリを続けるのか。全く汚れきった金権政治家どもだ。

 さて、代表選だが異例の短い日程になったのも小沢氏の豪腕のなせる技だった。一般支持者の思いは岡田氏の優勢のようだったが、なにしろ有権者は国会議員だけだから、岡田人気が上がらない早期の代表選だった。鳩山・岡田氏も認めるように政策にはほとんど違いなし。大企業による非情な雇用破壊や後期高齢者医療制度、税のムダ使いには一応触れるが、その原因について「官僚中心の政治」(鳩山氏)、「政権交代がないから」(岡田氏)と的はずれなことを言うだけ。雇用破壊にしても医療制度の抑制にしても、非正規労働者を生んだ労働法制の自由化を政府に求めたのも、いずれも経団連や財界である。だがその元凶には二人とも何一つ触れなかった。大企業にはものが言えないのである。それどころか、今国会では従業員5000人以上の大企業に公的資金を注入する「産業活力再生法」や、もうけ本位の企業に農業経営支配を許す「農地法改定」にも賛成しているのだ。バラマキ「経済危機対策」のあとに襲ってくる消費税増税についても「将来的には必要」(岡田氏)、「消費税の議論は、将来不可避だ」(鳩山氏)と二人とも増税派であった。民主党はまたアメリカとの関係でも日米同盟強化の方向だから、依然としてアメリカ言いなりで日本の従属的関係も維持し、がっぽり財政的にも負担が強いられる点でも変わらない。こうしたことから、どっちに転んでもこれでは小沢氏のいう「生活第一の政治」という方向に向かうどころか、政治の中身は自公とほとんど変わらないから、仮に総選挙で民主党政権になっても顔が変わるだけで中身は変わらないだろう。そして今しがた代表選挙が終わり、結果は29票差で鳩山氏に決まった。これでますます小沢院政というか、「かいらい」代表の実現だ。西松違法献金でも西松がはっきりと「企業の金で献金した」と言っているのに、それにはなんら解明も反省もしないのは、小沢氏個人の問題とともに、政党としても無責任であり、代表が変わったからと言って清潔な姿になったとは言えない。党として誰一人小沢氏に文句も言えなかった「院政」ぶりが、代表が変わっても続くと見ておこう。

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