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2009年7月31日 (金)

先進国では医療費の窓口負担はゼロが常識  

 総選挙に向けて各党のマニフェストとかいうものが出て報道でも比較がされている。われわれ高齢者にとって関心の深いものはなんと言っても医療費である。国が勝手に75歳で区切って「後期高齢者」なんて差別した制度が昨年来から大問題になった。負担を重くし、医療の中身は安上がりなものしか受けられないという差別医療を押し付けたからである。世界に例のない差別制度である。各党のマニフェストでは民主党、共産党、社民党はこの後期高齢者医療制度は廃止を打ち出している。この制度の原型は2000年に自民、公明、民主、社民などの各派共同提案で改悪健康保険法の付帯決議に盛り込まれたものである。このとき唯一反対したのは共産党だけだった。民主党は05年総選挙マニフェストには「独立性の高い、新たな高齢者医療制度の創設」をかかげていたが、昨年の制度発足後、国民の怒りが高まるにつれて、日本共産党などとともに、廃止法案を国会に提出し、参議院では野党の賛成多数で可決した。その後今回のマニフェストに廃止を盛り込んだわけである。だから、総選挙で大事なことは最初から一貫して反対してきた共産党が伸びれば「廃止」が実現することが可能になる。また、後期高齢者医療制度だけでなく、共産党は先進国で当たり前の“窓口負担ゼロ”をめざすと総選挙公約にある。とりあえず子どもと高齢者の医療費を無料にする、国保料を一人当たり1万円引き下げも提案している。窓口負担とは、75歳以上が1割、ただし現役並み所得者は3割、70歳から74歳は2割にする方向だったが08年、09年は1割に据え置き、現役並み所得者は3割、義務教育就学後から69歳までが3割、義務教育就学前は2割である。この負担をゼロにすることは画期的な提案である。ところが窓口負担ゼロというの実は先進国では当たり前なのだそうである。ビックリである。OECD(経済機構開発機構)という世界の先進国が加盟する機構では加盟30カ国中、外来が原則無料は12カ国(カナダ、チェコ、デンマーク、ギリシャ、ハンガリー、イタリア、オランダ、ポーランド、スロバキア、スペイン、トルコ、イギリス)もある。同じく原則無料で一部の高額所得者が有料というのはオーストリア、メキシコ、アイルランド、そのほか、外来入院とも定額制・償還などで実質低負担が6カ国、かかった医療費に応じた定率負担が3カ国である。いわばOECD加盟国の8割の国ではお金の心配ご無用で医療を受けられるのである。現役世代で外来・入院とも30%なんていう国は日本である。かつては1983年までは健康保険本人は無料だった。70歳以上も1981年までは無料だった。窓口負担ゼロでは医療にかかる人が増え金がかさむと考えがちであるが、無料化は早期受診・早期治療が可能となり、重症化を防ぐことで結果的には医療費の増大を抑える効果があると言われる。これらの財源には1兆7500億円である。消費税に頼らなくても軍事費や大型開発のムダ、政官財の癒着による浪費、政党助成金などにメスを入れること。大企業・大資産家への行過ぎた減税を見直し、能力に応じた負担を求めることで財源はつくれると共産党は主張する。こうした理にかなった主張する党が伸びてこそ民主党が政権を獲得した元でもその背骨を正してゆくことができると確信する。

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2009年7月28日 (火)

これ以上の世襲の立候補はゴメンだね

 27日の毎日新聞によると、次期衆院選に立候補予定者で世襲候補は171人いることが掲載されている。圧倒的に多いのは自民党で114人もおり全体の7割近い。ほかに民主党が34人、公明党が2人、国民新3人、その他18人となっている。「世襲」の定義は「父母(義父母、養父母を含む)または祖父母(義理の祖父母、養子先の祖父母を含む)が国会議員の場合」である。これに民主党の主張する「3親等以内の親族が国会議員で、同一選挙区から立候補する場合」も定義に加えた結果だという。衆院解散時の世襲議員数と比べると自民がプラス1、民主がプラス14人、国民新プラス1人、その他がプラス13人である。もし世襲候補が全員当選すれば解散時の142人から29人も増えることになる。衆院定数480人で割れば35.6%で3人に一人以上の率で世襲だらけになっちゃう。憲法上は世襲の立候補は禁じてはいないし法律で禁じると言う問題ではない。政党の内規とかで決める問題である。世襲候補はなんと言っても後援会などの地盤、知名度と言う看板、それに豊富な資金力をがっぽり引き継ぐカバンの3バンがしっかりしているだけも他の候補より最初から優位であることはまちがいない。それだけに草の根を分けてでも有権者と接して這い上がってくる世襲でない議員に比べれば、すべてではないがノホホンとしていても当選してくる場合が多いのはこれまでにいくつも見聞してきたことである。ここ4代の総理大臣を見てもいずれも世襲議員である。小泉元首相は祖父、父と3代目、そして今度は次男に引き継ぐから4代目になる。安倍元首相も祖父、父に次いで3代目、福田元首相は父に次ぐ2代目、麻生首相は祖父、義父につぐ3代目である。小泉元首相は、郵政民営化について参院で否決されると関係のない衆議院を解散する暴走や、「構造改革」路線で散々な悪政の連発だった。安倍・福田元首相は政権維持に行き詰ると無責任な政権投げ出しで有名。世襲3代目の失政の見本みたいなのが麻生首相である。「漢字が読めない」「空気が読めない」「解散時期が読めない」の3つのKYぶりに加えて失言、暴言オンパレード、ブレまくりでの真骨頂を発揮し世界からも信頼失墜この上ない「世襲の典型?」ぶりを発揮している。もうなんと言うかハタ目茶ぶりである。麻生内閣の閣僚を見ても過半数は世襲議員なのである。あの酩酊会見の中川昭一氏も世襲議員であった。ついでだが安倍内閣のバンソウコウ大臣も世襲議員であった。それでも自民党には後を継ぐ玉もないのだから「自公政権さようなら」とさえ言われているのである。もはや世襲候補に頼らざるを得ないほど日ごろの切磋琢磨がないのだろう。こんな政党に任せたのでは日本の未来はお先真っ暗だ。だいたい実業家の世界では1代目は苦労して事業を成功させ、2代目は1代目の叱咤激励でなんとか持ちこたえ、3代目は放蕩で潰してしまうと昔から言われているから世襲では継がない場合が多いそうだ。世襲のセンセイが立つところは「もう世襲候補はゴメン」と有権者の意識を変えるような旋風を起こしてほしいものである。「家業は代々政治家」でその支持者の利益だけの政策はほんとうの政治家とはほど遠いのだから…。

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2009年7月26日 (日)

あと2年で地デジ対応は無理ではないか

 地上デジタル放送開始まで2年を切ったため、テレビCMでもうるさくなってきた。政府が「エコポイント」制度を設けて「早く対応テレビを買え買え」とやっきになっている。NHKが発表した地デジ対応の受信機(テレビや録画器、チューナーを含む)の普及状況によると、5月の増加数は122万台だったのが、エコポイントが本格的にはじまった6月には157万台と増えてはいるが、累計では5224万台の到達。2011年7月アナログ波が停止するまでに1億台普及という目標からすればまだ半分少々である。2年を切ったなかでは、これから毎月200万台のペースが必要だと言う。地デジテレビを受信するには家庭のアンテナがVHFの場合はUHFに変えたり、共聴アンテナを利用の場合はその地デジ改修とかケーブルテレビへの加入などが必要であるが、深刻なのは共聴アンテナの地デジ対応が遅れていることだと言う。山間部の難視聴を解消するための「辺地共聴施設」は2万箇所136万世帯もあってその地デジ対応が終了したのは半分以下。マンションやアパートなど「集合住宅共聴施設」は200万施設、1900万世帯あるが、まだ解決は7割程度だという。さらに深刻なのは都市部の電波障害に対応した「受信障害対策共聴施設」は5万箇所、606万世帯の改修済みはわずか11、4%で計画すらないというのが74%もある。高層建造物が林立し障害をおこす原因の特定が困難なためである。マンションが施設を管理している場合、改修方法や費用負担について合意をまとめるのが大変なのである。「都市部ならデジタル電波は大丈夫」などと思っているととんでもないことになりそうだ。国策として決めたけど改修の責任は住民に押し付けているからである。「アナログ停波までに対応を終えるのは99%無理」と言う声さえある。なんぼ「エコポイント」をつけても、派遣切りなどで仕事も奪われた人たちや、生活保護世帯では大変な負担になり、テレビ難民が何百万人と生まれる可能性がある。そもそも先にアナログ停波の時期だけ決めるやり方自体に無理がある。地デジ電波がどこまでカバーできたか、受信機の普及率はどうかなどの達成状況によって決めるのが本来のあり方ではないか。衆参議院でそれぞれわずか2日間の議論でしゃんしゃんと自民、公明、民主、社民党の賛成で決めてしまった責任は重い。各地でいま「停波延期を」との運動が始まっている。アメリカでは3年延期してもなお200万世帯が、イギリスは世帯普及数が80%に達しても、3年以上の執行猶予期間を設けているというのだから、日本もそうせざるをえなくなるのではないか。そうでなければパニック状態が起こるやも知れない。

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2009年7月23日 (木)

夢だの希望だの安心だのといわれても

 麻生首相は衆院解散の日の自民党議員との懇談会や記者会見、地方組織の幹部を集めた会議などでしきりに述べていることがおもしろい。「私の不用意な発言や自民党内の結束の乱れが、国民に不信感をあたえたことに、おわびし反省する」とか、そして選挙については「今度の選挙は安心社会実現選挙です。子どもに夢を、若者に希望を、高齢者に安心を」などと述べた。これまで「不用意な発言」なんて認めたこともなく「自民党の結束の乱れ」など言及したと言うのも記憶にない。よほど支持率の低下が堪えたのか神妙な発言ではあった。その程度の言葉で自民党議員は「一致結束だ」などと喜んでいるのがいかにも傑作である。反麻生の急先鋒だった中川秀直氏まで皆の前で握手して見せた。なかなかマンガチックな演出であり自民党内のことであるからとやかく言うまい。しかし、「安心社会の実現を」と言うに及んではいかにも白々しい。「安心」を奪ったのはほかならぬ自公政権の麻生首相ではないだろうか。むろん、麻生氏だけはない。小泉「構造改革」内閣からあとをついだ安倍、福田政権の無責任投げ出しにも責任がある。その反省の言葉もなく、雇用や老後、子育てに不安のない社会を実現するなんてのたまっても信じられない。いつでも「使い捨て」にできるように財界の要求にこたえて派遣労働を自由化にし、若者を路頭に迷わす仕組みを作ったのもこれら4代の内閣である。片や、麻生内閣では、株で平均4百億円以上儲けたわずか8人に証券優遇税制の恩恵で一人35億円もさらに減税で優遇するような大盤振る舞いである。そして庶民には増税、社会保障の連続切捨て、雇用も暮らしも破壊されてきた。そのおかげで家計を中心とする「内需」が冷え込み、世界のなかで同じ不況でも最も深刻な国にしてしまった。大企業や大金持ちが潤うようなバラマキでは経済を立て直すことはできない。首相は「確かな景気回復を実現するまでは、総理・総裁の任務を投げ出すわけには行かない」とも語った。冗談じゃないよ。「夢」だの「希望」だの「安心」だのと歯の浮くような美辞麗句を聞かされてもだまされないようにしなくちゃいけない。その言葉のうしろにあるものは財源として「消費税増税」しかないのである。消費税は痛めつけられている庶民ほど痛みが増すのである。美しい言葉のもとで消費税増税を狙っている。それでは踏んだりけったりだ。「そんな自公政権にきっぱりさよなら」を言うのは38日後に迫った総選挙の投票によって決着をつけなければならない。自民と民主はたいして違いはないといいながらも、わらをもつかむ思いが民主党にかたむきつつあるが、それでも、自公政治の終焉につながるならそれもよしである。しかし、アメリカ言いなり、財界言いなりがことの元凶になっているもとでは、アメリカとは対等平等に核廃絶などを言い、大企業にはきっぱりモノが言える共産党も伸びることが必要である。仮に民主党中心の政権になってもよいものは良い、悪いことには正面から批判できる共産党をのばしてこそ受け皿となる政権を長生きさせることになる。そんなことを思う今日このごろである。

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2009年7月20日 (月)

さあ、待望の解散・総選挙だ

 小泉劇場型「郵政選挙」で多くの国民が魔法にかけられて丸4年。結果は巨大与党の迷走劇場が続いていまや自公政治に引退してもらう衆院解散がいよいよ明日になった。ブレまくった麻生首相であっても明日の解散は99%確定的になった。それほど国民からすれば待ちにまった総選挙といえる。4年間で4人の首相が変わった。こんなにコロコロとトップが交代するのでは国際的にみても信頼が落ちてしまった。安倍・福田政権の無責任投げ出し、そして麻生内閣の「追い込まれ解散」とどう見ても小泉劇場型選挙の当然のツケがめぐってきたわけで解散直前の毎日新聞世論調査では内閣支持率は17%。まるで「虫の息」の状態である。その反動から政党支持率では、自民18%、民主36%であるが、二者択一の「次の総選挙で自民と民主」のどちらに勝ってほしいか」との問いでは、民主が56%、自民が23%と歴然たる差である。総選挙でもこの流れではどうやら「民主党中心の政権」という目になりそうだ。それほどに民主党への風がすごいことは間違いない。それはそれで「自公」の引退に繋がるのだから結構なことである。自公と言うドロ船を沈没させ新しいプロセスを開くことになるのであればおもしろい。問題は新しい政権が生まれた後の対応である。民主党は国政では野党である。だが、各種世論調査にもあるように、「自民も民主もあまりちがいがない」のである。風に乗って政権交代してもいままでの自民党と変わらないことをするのであれば必ず国民からしっぺ返しがくるということを自覚しないといけない。「あまり変わらない」と言われるのは消費税増税にしても憲法9条改定問題にしても衆議院の定数削減にしても自衛隊の海外派兵にしても自民も民主も共通しているからだ。わたし的に当地にきた民主党の幹事長の演説を直接聞いたが、幹事長氏は「先の戦争が終わってから日本という国は戦争をせずにここまできた。それは当たり前のように思われますが、しかし、世界の主な国で60年以上戦争をしていない国などというのはむしろ例外ですよ。この平和、世界の人たちが奇跡だと言うすばらしい日本をつくってくるだけの力があった」と肯定的に述べた。だとしたら、60年も戦争しない国になったのは憲法9条があったからではないだろうか。憲法9条の改定は必要ないし、自衛隊の海外派兵も必要ないが現実の民主党はより積極的であることは矛盾する。そういう危険さを持った政党だから、これを批判できる野党の共産党も前進するなかで、自公に決定的な審判を下す必要がある。そして民主党のよき点を伸ばし、国民からみて悪い点を批判する“是々非々”の立場で行動するという共産党をも伸ばすことがますます重要だと感じた次第である。とにもかくにも自公政治への国民の怒りは絶頂にたっているなかでの選挙だから、チャンスであり自公政治の葬送の場となり、終えんの場とするためにも、建設的な野党としての日本共産党も前進する中でこそそれを迎えたいものである。

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2009年7月18日 (土)

アメリカとの「核密約」を政府は謝罪すべきだ

 この頃、「日米核密約」なる言葉がメディアを通じてしばしば出てくる。若い人などには「なんのこっちゃあ」と思うかもしれない。1967年12月の衆院予算委員会で当時の佐藤栄作首相が「核を持たず、作らず、持ち込ませない」という3原則を表明した。「持たず、作らず」は意味がわかるが、「持ち込ませない」というのをめぐってなかなかややこしいのである。核兵器を搭載した米軍の航空機・艦船の日本への飛来、立ち入りを認めた密約があったということがあきらかになってきたのである。これまでも日本共産党がアメリカで解禁・公開された密約原文を示して国会で追及しても、「存在しない」と否定し続けてきた。ところが、最近歴代の外務次官という外務省の事務方トップを経験した当事者が一人ならず4人も存在を確認する発言が相次いでいるのである。村田良平という外務事務次官は初めて実名を出して密約の存在を認めただけでなく、それを否定する政府の見解を「ウソ」だと言い放った報道も行なわれた。その村田氏と会った河野太郎衆院外務委員長は「結論から言えば核密約はあった」と自身のブログ(7月10日)で断言しているそうだ。「これ以上政府が虚偽答弁をすることを認めない」とか「密約はない」とする答弁を修正するべきだとまで言っているのである。日本の当局者・関係者が密約の存在を認めはじめたなかで、7月13日、藪中三十次外務事務次官も日米核密約の原文である1960年合意の「討論記録」なるものについて、「そのもの自身が米側の中にあることは承知している」と会見で述べた。現職の外務事務次官としてははじめての言及であった。その際の「討論記録」にはカラクリがあって、米側はこの合意を秘密の交換公文の形で残すよう提案したが、日本側がどのような密約の存在も否定できるようにするために、最終的に「討論記録」の形をとったものだという。これは00年の通常国会で日本共産党の不破哲三委員長(当時)が密約文書を独自に入手し追及した。「サンデー毎日」7月19日号で中曽根康弘元首相と不破哲三共産党前議長が「世紀の顔合わせ対談」をしている。そのなかの核密約文書問題で中曽根氏は「安保条約の下、領海通過や一時寄港もありうると考えるのは常識でしょう。81年にライシャワー元駐日米大使が『核武装した艦船が入港したり、領海を通過することはありうる』と発言したときは『正直なことを言ったな』と思いました。米国の艦船が日本に入るときだけ核を外すなど考えられない」と率直に語っている。不破氏は「60年日米安保条約改定の関係文書は、米国立公文書館で公開されています。その中に、当時のマッカーサー駐日米大使と藤山愛一郎外相が59年にサインした英文の『取り決め』がある。これが問題の密約文書。このとき秘密扱いの等級まで協議している」…「非核3原則を打ち出した佐藤栄作元首相がこの密約を知っていたら大問題で、ノーベル平和賞が泣きますが、知らなかったこともありうる」…「取り決めが出来て以降、首相が23人、外相は34人。密約を知っていたと指摘されるのは、締結の当事者を含め首相5人と外相6人です。密約を知らされなかった首相や外相は怒るべきじゃないですか」などと興味深い対談をしている。密約が締結して半世紀近くもの間、国民にはナイショにされていたわけであるが、航空機や艦船にしろ核兵器なるものが日本に来るときだけ外したり、装着できるものでないのは中曽根氏の言う通りだろう。取り外しが簡単な兵器でないことは想像に難くない。だから国民から疑惑の目で見られていたのである。この半世紀の間に何度も横須賀港をはじめいくつかの港に艦船が寄港したこともあるからどの港に何度来たか、軍用機なら何処に飛来したのかなども含めて政府はあきらかにすべきである。半世紀も国民を騙し続けた罪はひとえに自民党政権にあるのだから謝罪も含めて行なうべきである。

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2009年7月17日 (金)

雇用破壊でなく大企業はルールを守れ

派遣労働者など非正規社員の大リストラによる雇用情勢の悪化はすさまじい。厚生労働省の調査によれば、昨年10月から今年9月までの予定者も含むと223000人がクビになり、その7割は再就職もできないと言う。これは97年、00年の過去二回の景気後退期と比べても「増加テンポは過去の景気環境と比較しても著しく大きい」そうである。それは、「非正規労働者を雇用調整の対象としている」からである。要するに企業は派遣やパート、請負などはいつでも自由にクビにすることができるから、労働者の調整弁とするのである。また今年になって閉鎖した工場は48ヵ所、閉鎖が決定したところが49ヵ所で影響を受ける労働者は15000人に及ぶと言われる。それなのに政府はリストラした企業を公的資金注入と減税で応援しょうとするのである。2万人のリストラを進めようとしている日産自動車などは政府保証つきの危機対応融資を受けていると言う。さらに自民、公明、民主が賛成して今国会で決めた「産業再生」法によって、口実は「雇用への調整」と言いながら返還のいらない資本注入ができるようになった。リストラを進めた上に資金面でも応援を受けると言う至れり尽くせり振りである。しかし、リストラを受けた側へのセイフティーネットは貧弱である。リストラには老若男女がいるが、とりわけいまや働く若者の半数が非正規雇用である。非正規の大半は年収200万円以下であり、これではとうてい蓄えなんてできない。そんな若者に「明日から来なくていい」なんていわれてクビになればたちどころに困る。自宅から通っている人はまだしも派遣会社の寮などの住んでいれば出なければならない。「仕事がない」というのは生活危機の始まりだ。テレビでも見ることがあるが再就職のためにハローワークを渡り歩き40箇所、50箇所も面接したが就職にはいたらなかったという悲惨なことも多い。所持金がなくなればホームレスになるか、自殺さえ考えざるを得ない。遺書をもって「どこかで倒れても身元がわかるようにしながら、仕事探しをつづければならない」という若者もいる。もちろん結婚なんて夢の夢。なかには「未来に希望をなくし、犯罪でもおこして刑務所に入ればめしだけは食べられる」と凶悪犯罪や、ひったくりなどに走る例もあるのはなんとも悲しい。雇用の悪化でひったくり件数が急増しているらしい。「働きたくても働けない」という人間として生まれてきた尊厳さえも奪うような悲しい社会になってしまった。高校生をもつ働き盛りの親がリストラにあえば、授業料もはらえなくなり退学者も増えているし、高卒で就職する生徒は5年前には3割だったが、最近は半数を超えると言われる。大学まで行けなくなり学力の格差は貧困の世襲を生む。雇用の破壊でなくルールある経済社会を確立し、雇用を守らないと日本の未来は大変なことになる。しかし、大企業にモノが言えない政党が多いなかで、大企業に「ルールを守れ」と堂々とモノが言える共産党の議席の前進を総選挙で期待したい。

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2009年7月15日 (水)

自民党のドタバタ劇と二階経産相の疑惑解明を

 東京都議選が終わり、ほとんど民主党の「一人勝ち」で、自民、共産、生活者ネットが議席を減らした。共産の議席減は残念であるが、しかし、得票数では前回を上回り、05年衆院選、07年参院選の比例得票を大きく上回り伸び率ではどの党よりも前進したことは総選挙につなげる意味で教訓である。石原知事提案に99%賛成するなど自公民オール与党なのに野党ポーズをとった民主党が勝ったのは、「自民か民主か」と「政権選択」論の大キャンペーンが行なわれ、自公政治に怒った都民が「1回だけでも民主党に入れて見よう」との思いで大風が吹いたのではないかと思う。しかしまあ、長年の都議会第一党から見事に滑り落ちた自民党のドタバタぶりには驚く。大根おろし…じゃなく「麻生おろし」の嵐が吹く前に、普段は決断力のない首相も「予告解散」とかで衆院の解散は21日の週の早めに行い選挙は8月30日とぶち上げた。「なぜ相談もなく勝手に決めるのか」など反麻生勢力の抵抗もつづく。東国春宮崎知事に総選挙出馬の鈴を付けに行った古賀選対委員長は「都議選敗北の責任をとる」と辞意表明などあわただしい。衆院では内閣不信任が出されても反麻生派の連中も反対した。「反麻生」なら賛成してもいいはずだが…。参院では首相の問責決議が可決された。サミットでは足元を見透かされ大した成果も得られず、内政では孤立を深める麻生首相である。もはや行き詰まりも頂点に達した感である。多くの国民が「自民も民主もちがいはない」と見抜いている方が6割、7割といるが、それでも「いっぺん民主党に投票して見よう」となるのは、あまりにも自公政権のドタバタ政治がひどすぎる反映でもあるだろう。果たして民主党が都議選で公約したことを守れるのかどうかは今後注目するべきだろう。

そんななかで、あの西松建設の違法献金事件で、政治資金規正法違反に問われた元社長の国沢幹雄被告の第2回公判があった。そこで国沢被告は「故人で前任会長から(二階氏側と)『よろしくお付き合いしろ』と言う話があり、20年前に引き合わされた」と、西松建設と二階氏側の関係が深かったことを証言した。そんな深い関係があるからこそ、二階氏側がパー券の売りさばきを依頼していたわけだ。そして国沢被告は二階氏への偽装献金も認めた。検察は国沢氏に「禁固1年6月」を求めた。西松建設と二階氏側の20年に及ぶ信頼関係を考えただけでも、二階氏側はすべてを承知していたことは誰が考えても自然なことである。それなのに、検察は西松元社長を起訴しただけで二階氏側にはなにもお咎めがないのは不自然でおかしい。検察はあまりの自民党のドタバタに情状酌量してお咎めなしにしているのかとさえ思う。献金した側が起訴されもらった側が不起訴なんてまったくおかしな話である。こんなことがまかり通るようでは、違法献金はなくならないだけでなく、国民の審判も自民党に余計に不利になるだろう。民主党の小沢氏はもちろん鳩山氏の幽霊献金といい、まったく二大政党には愛想が尽きるこの頃である。鳩山兄弟を「二羽のハト」と称するそうだが、「ハトの好物、昔―豆、今―カネ」というブラックユーモアでも紹介しておこう。

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2009年7月11日 (土)

「外交の麻生」も形無しのサミット

 イタリアで開かれていた主要国首脳会議(サミット)が終わった。「核兵器のない世界」をめざすという声明を出したことは重要な前進である。これはアメリカがブッシュ前大統領という核兵器廃絶にとって重大な障害となる政権から、オバマ大統領に代わり、4月にプラハで「核兵器のない世界」が米国の目標だと演説してから流れが変わってきた。呼応してロシアの大統領も「核兵器のない世界」が課題だと言い、サミット直前に米ロで戦略核兵器数など削減する新たな枠組みに合意した。地球上で一発の核で何十万人も殺戮するような物騒な兵器ほどムダなものはない。世界中の国で軍事費というのは年間100兆円を超えるらしいが、それほどのカネを軍事でなく人類の生存のために使えば、飢餓人口もなくすことができるほど有効である。まだ、ごく一歩であるがともかく首脳たちが集まって「核廃絶をめざす」としたことは良いことだ。今後は国際的な世論を広げることが大事だろう。サミットでもう一つは、地球温暖化問題で産業革命以前からの気温上昇を2度以内に抑えるべきだという認識で一致したことも重要な前進である。温室効果ガスの排出を先進国全体で2050年までに80%削減すると表明したのである。しかし、中国やインドなど新興国との合意に至らなかった困難さも残されているが、ともかくも「気温上昇を2度以内」という表現はG8では初めてだそうである。こうした前進面があったサミットであるが、日本の麻生首相の指導力は低下したという評価が一般的だ。「外交の麻生」というけれどその信頼は落ちてしまったようだ。それもそのはずで日本はサミット出席が3年連続で人が変わり、麻生首相の求心力もなくなっていることも影響してるし、温暖化でも京都議定書でいうところの1990年比の中期削減目標ではなく、「05年比で15%削減」なんて消極的な姿勢もあるだろう。またG8からG14に拡大し、多くの首脳陣が参加しているにもかかわらず、日本との二国間会談でも実現したのはイタリア、ロシア、ブラジル、カナダ、インド、オーストラリアの6カ国だけ。オバマ大統領とは夕食会前後に非公式の会談だったという。ロシア大統領とは北方領土問題でも足元をみすかされ不調に終わったようだし、「日本、存在かすむ」「首相傷心、成果なし」「指導力低下、印象づけ」というのが毎日新聞の見出しである。麻生首相は11日に帰国するとのことだが、待っているのは苦戦が伝えられる東京都議選である。サミット前のメディアの報道で、イタリアで「解散」の予告をするかもと言われたが、自民党から「口封じ」されたのか、サミット中の同行記者団との「内政懇談」も中止する異例の徹底ぶり。自民党からの「麻生下ろし」の高まりもあって、「自主的な退陣」説まである。いずれにしても明日の都議選結果とともに政局は乱気流に突入すると言われる。なんどもなんども「解散は私が決める」と押し通してきた首相。いよいよ追い込まれた麻生首相はたしてどうするのか注目である。「『政治状況について質問を受ける余裕さえないほど追い込まれているのでは』(自民党関係者)」(毎日新聞)と言われるほどだから「解散力」があるのかどうか。どんな乱気流になるかじっくり見てみよう。

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2009年7月 9日 (木)

白を黒という鳩山民主党を信じられますか?

 民主党の鳩山由紀夫代表ともあろうお方が白を黒というようなことを言っていいのか。新聞報道によれば東京都議選の応援で8日、八王子市内の街頭で、破たんした新銀行東京に関連して「石原(都知事)さんの発想をそのまま追認してしまう都議会でいいのか。結果として1400億円もの都民の税金がムダに使われてしまう」「私たちは前からこのような新銀行、おかしいんじゃないか、やり直せと申し上げてきた」などと述べたそうである。「政権をとろうか」という党の党首が平気でこんなウソを言うとは呆れてモノが言えない。2004年9月30日の都議会財政委員会の速記録によれば、民主党の中村明彦という都議会議員が新銀行東京について「非常に力強い。そしてまた夢とロマンの持てるような新銀行だなというふうに感じています」とある。設立を「切望いたします」とさえ言い切り、「夢とロマン」とまで持ち上げて賛成しているのである。鳩山氏が「前から申し上げていた」のはいつのことかは知らないが、現実におひざ元の東京都の民主党は賛成していたのである。そんなことを民主党本部の指導部にいた鳩山氏が知らなかったとしたら、自分の党組織がどっちをむいているかも知らないと言うことになり指導者として的確性を欠くことになる。知っていてあえて言ったとしたら都民を愚弄する破廉恥行為である。鳩山氏のウソつきはまだある。都議選の第一声で石原都政を「コンクリート、ハコモノだけは熱心につくる政治」とこき下ろしたらしいが、だったら1メートル建設するのに1億円もかかる東京外郭環状道路づくりに都議会民主党は反対したのか?都議会民主党の田中良幹事長は「必要不可欠な道路であり、早期に整備する必要がある」と今年2月24日の代表質問で賛同しているのである。こうして東京の民主党は石原都知事の提出議案の99.3%にスイスイと賛成しておきながら、選挙になれば党首が白を黒という。こんな党首だから前代表につづいて二代にわたり献金疑惑が起こってもその説明たるや、核心部分では秘書が独断でやったとか、最初は「個人献金が余りに少なく、それがわかったら大変だという思いがあった」と説明。3日後にはまるで反対の「企業団体献金がなかなかあつまらないから」と二転三転するのである。どちらにしても、死亡した人や実在しない人、実在していても「献金した覚えがない」という人々などの名前をつかってまで偽装したことの説明にはならない。しかも『秘書の独断』と言って責任を擦りつける。まったく小沢氏ともども古い自民党の体質である。入金の原資は何か。説明できないようなワケがあるのだろう。こんな方が党首をやっているような民主党を信じることができるだろうか。それでも「私は納得した」と岡田幹事長もかばうような政党である。静岡県知事選挙で勝ったから「みそぎは済んだ」と幕引きを図ろうとする。ブレまくることで有名なのは麻生自民党総裁であるが、そんな自民党に輪をかけたような民主党党首が鳩山氏であろう。仮に政権を取ってこんな人が首相になったらそれこそ「ウソツキニッポン」になって外国の物笑いの種になってしまうだろうと心配する。さて、あなたはこんな党首を信じられますか?

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2009年7月 7日 (火)

メディアたるもの、ことの真相は正確に報道せよ

 混迷する政局をめぐるメディアの報道で、「自民か民主か」とか、「解散はいつか」などと同じようなことを毎日、毎日繰り返しているのがいかにも無意味と感じる今日この頃である。まるで日本には自民党と民主党しかないような「報道に名を借りた宣伝」である。ところが、世論調査では「自民党に不安を感じる」が8割を超え、「民主党に不安を感じる」も8割近くあるという結果が、読売新聞と早稲田大学が共同実施した調査(6月27,28日)でわかった。「自民と民主にあまり違いはない」が64%にのぼっている。仮に民主党が政権を担当するようになったとしても日本の政治は「変わらない」という回答も59%で最多。支持政党のない無党派層では「変わらない」が67%を占める。メディアがあれだけ「宣伝」しても国民の目線は冷ややかというわけだ。自民党のあまりのふがいなさを反映してささやかな願いとして「一度変えてみたら」という思いで支持率としては民主党に傾いているのだろう。それほどに「政権交代」という4文字だけが踊っているのである。これでは1993年の「自民対非自民連立」と大騒ぎし、細川政権が誕生したときと類似している。その非自民連立の細川政権が短命でぶっつぶれ、やったことは「政党助成金」制度の導入と、選挙制度をもっとも非民主的な小選挙区制導入という「世紀の悪法」を成立させたことだった。次の総選挙が「政権交代」だけで選挙をやれば93年の二の舞になりかねないほど自民も民主もあまりに共通項が多いのである。メディアは真剣に日本の政治を憂えるのであれば、たんなる「自民か民主か」の持ち上げだけでなく、「対立軸のあり方」を突っ込んで報道することによって国民の審判の幅が広がるのである。それは東京都議選でも「与野党逆転するかどうか」と誤った報道とも共通する。東京都議会では民主党は石原知事提出議案の99.3%に賛成しているのだから立派な与党である。逆転も糸瓜もない。自公民オール与党か共産党かのたたかいなのである。民主党が恥も外聞もなく野党ポーズしているだけだ。一部のメディアではようやく「民主もほとんどの議案に賛成しており、共産の指摘のように『立派な与党』と言われればその通りだ」との大学教授のコメントをのせた新聞や、読者の投書欄に民主党は与党だという声を掲載する新聞もあるにはある。また、国政問題では今朝のTBS「朝ズバッ」でみのもんた氏は自民党の断末魔ぶりと民主党鳩山代表の偽装献金を語ったあと、「どうなってんだ与野党は!」と声を荒げた。これも明白な誤りである。カネ問題だけではないが「野党」のなかには、企業団体献金も政党助成金もいっさい受け取らない「掃き溜めに鶴」ともいうべき日本共産党も含まれているのだ。みの氏は知らないのか?知らないとしたらあまりにも勉強不足だし、知っていてわざとごちゃ混ぜにして政界全部がそうなのだと視聴者に誤解を与えようとしたのかどちらかだ。どうやら後者の匂いがするけど…。「幽霊献金」の鳩山民主党と同等にするとはみの氏の人格とTBSの報道姿勢が疑われる問題である。最後に蛇足だが、テレビ放送でのボードや字幕での誤字の多さに呆れる。外国語はしゃべれても日本語は知らないのか。でも気付いたらその番組中に訂正するのだから、みの氏の「与野党」発言も訂正したらどうかな…。

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2009年7月 6日 (月)

拝啓NHK様、実態を正確に分析して報道を

 公正で正確な事実を報道するはずのNHKが事実を見ない報道をするのは許せない。それも影響が軽微な事であれば別だが、こと、選挙報道という国民の審判を仰ぐ問題となればことは重大である。3日の東京都議選告示日の夜の「ニュース7」や「ニュースウオッチ9」の報道で、都議会の与野党配置をボードで示し、都議選のみどころを伝えた。「与党の自民、公明が過半数を維持するか」、「都議会で第1党の自民党がその地位を維持できるか、民主党が躍進し、第1党になるか」と「与野党逆転なるか」がおこるかどうかと報道した。つまり民主党を「野党」にしていることである。まともに「この4年間の都議会全体のことをよく調べた上で報道しているのか」と言いたい。石原都政が4年間で提案した1149件の議案に対し民主党は1141件、率にして実に99.3%は賛成しているのが民主党だ。そんな「野党」はどこにあるだろう。首都東京で高齢者福祉を10年で全国最下位にしたのも、「新銀行東京」に1000億円ポイ捨てしたのも、東京だけが30人学級を実施していないのも、3つの公立小児病院を潰すというのも、1メートル1億円もする道路づくりをするのも、豪華な海外旅行するのもみんな自公はもちろん、民主党も賛成しているのである。07年予算以外のすべての予算にも賛成、07年も決算には賛成である。そんな政党が「野党」だなんて野党支持者が聞くと、いったいNHKは何を基準にしているのか、目はどこを向いているのかと伺いたいものである。れっきとした「自公民与党」である。100歩譲ってもせいぜい「準与党」というのが正解だろう。まあ、こうした傾向は民放でも新聞でも良くありがちなことではあるが、NHKは受信料で成り立つ放送局なのだから、金を払ってまで歪曲報道を視聴させるのはたまらない。新聞なら納得いかなければ購読を中止できるが、NHKはさっさと受信料を引き落とされる。そんな視聴者に「民主党は野党だった」と認識させるのは止めろと言いたい。ほかのことで例えば国会の法案では民主党が合意したら、共産党は反対していても「与野党合意」なんてまとめてしまう報道もあり、共産党の主張は何も触れないこともある。今のような民主党と一緒にされたら他の野党支持者はきわめて不快なのである。どんなに小さくてもその議会に議席があるかぎり、すべての政党の態度を正確に報道するのが「正確と公正」(新聞論理綱領)である。NHKには「正しいことばの普及につとめる」という番組基準があるそうだが、それならなおさらである。いまや、民放や新聞業界は経営事態が大変な折にあるなかで、NHKだけは法によって決められた受信料という豊富な資金力で、取材力も豊かなのなだからいっそう自戒して事実の報道に努めるべきである。もちろん、民放や新聞もそうあるべきだ。メディアあげて「自民か民主か」という宣伝ではなく、すべての政党を公平に扱うようにするのが報道機関の使命である。

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2009年7月 4日 (土)

都議選告示、東京の福祉切捨てにびっくり仰天の連続

 総選挙に連動する東京都議会議員選挙が昨日告示された。東京都民ではないが重大な関心がある。わたし的に愛読紙である「しんぶん赤旗」に載った共産党志位委員長の第一声をなにげなく読んでいくと、いくつもの「びっくり仰天」があった。まずは政党の対決構図である。民主党という党は国政では自民・公明の与党と「対決」しているように見えるが、都政ではこの4年間、石原都知事が提案した議案1149件の99.3%にあたる1140件に都議会民主党は賛成したことを報告。これでは正真正銘の「オール与党」である。にもかかわらず都議選で民主党は野党ぶっているという。民主党は破綻した新銀行東京について「夢とロマンの持てる新銀行」と持ち上げ賛成しておきながら、選挙では「都政史上最悪の失策」「1000億円の血税が消えた」なんて批判しているという。それを言うなら「『都民の皆さん、ごめんなさい』と謝るのが先でないか」と志位委員長。高齢者福祉では驚き桃の木である。10年前に石原知事が誕生したとき、「なにがぜいたくかといえばまず福祉」と述べたのは有名な話だがその切捨てぶりである。65歳以上の医療費助成制度の廃止、シルバーパスの無料から有料化、特別養護老人ホームへの各種補助の廃止などで10年前は全国第2位だった老人福祉費が今や47位(総務相の公式データ)。おかげで特養ホームの待機者が4万人近くもいる。都内のある施設では、4LDKのマンションの一室をベニヤで細かく区切って、なんと10人ものお年よりを詰め込んでいるそうである。まるでお年寄りを「貧困ビジネス」の餌食にしているような首都東京の高齢者福祉。ショックである。いくらなんでもこのひどさは私の地方では聞いたことがない。高齢者福祉の予算はお年寄りが増えているのに、率はもちろん、金額でも476億円の減。これを公明党は「全国1」と言うのもまたびっくり。つづいて都立病院つぶしを進める自公民オール与党である。重症、妊産婦、小児救急などの救急搬送患者の受け入れ拒否はあちこちで頻発しているが、消防庁の調査ではその最悪は東京である。そんなときに石原都政のもとで16ある公立病院を半分の8つに減らす計画を進めているのだ。特に3つの小児病院も含まれているから東京では子どもを産むなというのかとさえ思う。都民の運動と共産党都議団のがんばりで存続を求めるたたかいが前進している今、共産党の前進で「東京の医療の再建を」訴えた志位さんである。「びっくり」はまだある。子どもの教育が重要になっているのに、小学校の少人数学級を実施していないのも東京だけである。40人学級で机の幅が広くなり1列に8人並べると、先生が後ろの方の生徒のところに行くにはいったん廊下に出て廊下から回るという。これとて、「人件費がかかる」(自民)「サッカーができなくなる」(公明)「ソフトボールが出来なくなる」(民主)と各党が反対したというのだから傑作である。「びっくり」はまだある。東京都にはカネがないのか?いいえ、東京都の予算は年間約13兆円だって。それはスウェーデンの国家予算並み。スウェーデンはすごい福祉国家であることは前にテレビで見たことがある。だが、東京都は溜め込み金がナント1兆6千億もあるとのこと。だからオリンピック目当てに外郭環状道路づくりで1メートル1億円もかけるというのは前にも聞いたが驚愕である。16キロの道路で地下に巨大な上下2本のトンネルをつくる計画だ。地上の住宅街をなぎ倒してそこにも道路だ。「その800メートル分で75歳以上のお年寄りの医療費の無料化が実現できる。91メートル分で30人学級が実現できる」と志位さん。驚きは続く。自・公・民の都議らがこの4年間で31人、6回の豪華海外旅行までやっていること。行き先にはイグアスの滝とかフランスのモン・サン・ミシェルなどの観光スポットが入っていて一人平均189万円の税金のムダ使いである。報告書は他人のものを丸写しというのだからあきれはてる。以上、東京の福祉切捨ての実態を紹介したが、志位さんは都民の運動と結んだ共産党都議団の実績の数々も紹介しながら、「日本共産党を伸ばせば都政は必ず変わる」と、総選挙での支持と合わせて都民に訴えた。地方の果てからも共産党の躍進を祈るものである。

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2009年7月 2日 (木)

自民と民主の二大政党はまさにドロ舟

 自民党も民主党ももはや政党の体をなしていない情けない日本の「二大政党」である。口を開けば「政権交代」「政権奪取」しか言わない民主党。前の代表と合わせて二代続けてカネ問題で疑惑だらけ。鳩山代表の資金管理団体「友愛政経懇話会」では、すでに死亡している人や「一銭も出していない」という人の名前を勝手に使って「個人献金」をもらったように装い政治資金収支報告書を提出していた。1998年から2007年の10年間で少ないときで2700万円、多いときで1億1000万円など、総額5億9000万円。このなかには氏名や住所など届け出なくもよい五万円以下の献金が3億9829万3520円で6割以上だ。先に発覚した2005年から4年間で個人ならぬ「故人」を含む93人193件2200万円の虚偽記載分について、鳩山氏が説明したのは、「担当秘書に任せていた」「私自身はチェックをしていなかった」と秘書の監督責任は認めた。そのうえで虚偽献金の資金は鳩山氏が秘書に預けていた金だったとも。そして秘書がそういうことをしたのは、「私(鳩山)への個人献金が少ないので(秘書が)大変だと思い、やったのではないか」と述べた。そしてその秘書を解任したことも明らかにした。政治家が事件を起こせば決まってやる「秘書が」「秘書が」式である。「個人献金が少ない」というが10年間では5億9000万円である。つじつまが合わない不可思議な話だ。しかも六割が氏名もわからない「匿名献金」である。匿名献金が一番多い2003年の場合8000万円である。全員5万円としても1600人という人数になる。しかも2005年からの2200万円のうち五万円以上の氏名住所を届けた生存している人は何人も「出していない」と証言しているのである。大政党の党首たるものがわけの分からない資金管理ぶりにあきれ果てる。ましてや一番身近な秘書さえも監督できない政治家が政権をとろうなんて言っても国民は信じられようか。巨額の金を秘書に預けておいてチェックもしないなんていう党首の政党が政権をとれば、与党としてそれこそ国の財政を担当できるのか。何かばれたら困る隠し事があるのではないかと疑いたくなる。秘書のクビを切ったからと逃げられる問題ではない。前代表も西松建設の違法献金についてダンマリで逃げまくっている。しかも岡田幹事長は鳩山氏の説明で「納得した」というのだから、民主党ぐるみで逃げまくるのか。これでは政権担当能力はないと言っておこう。対する自民党はといえば、内閣改造もできず兼務している大臣の補充として二人の大臣を任命したが、なんで今ごろ補充なのか、せいぜい2,3ヶ月の大臣なんて引き受ける方もどうかしている。党総裁でありながら党役員の人事もさわらせてくれないほど麻生首相も元首相などの操り人形に落ちぶれた。そうかといって「解散」を言う度量もない。この党もカネにだらしない。先物取引会社からの献金疑惑の与謝野財務相や西松がらみの二階経産相問題ではダンマリである。そのうえ芸人あがりのメディアがつくった「人気」知事からコケにされる自民党。入閣を期待していたのか知らないが、それもはずれて「俺が自民党から出れば自民党を負けさせない」とうぬぼれる「人気」知事も異常である。しかし宮崎県民を踏み台にして国政に出て何ができるのか疑問である。いまや似た者同士の二大政党はドロ舟に乗って漂流するこんな政党に国民がリードされるのではたまったものではない。漫画家やくみつるさんが「しんぶん赤旗」日曜版6月21日号に登場。一面トップで「自民と民主はしょせん同じ方向を向いた政党です」「政権政党が入れ替わっても、国会はますます硬直します」「そんな流れを食い止め、ほんとうの対立軸を立てるには、共産党に議席を増やしてもらわないと。雇用や社会保障、外交でも、政治とカネでも、対立軸を示せるのは共産党です」と推奨された共産党を大きく伸ばすことこそ、ドロ舟から脱出できる最高の特効薬である。

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