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2009年9月30日 (水)

大敗してもなお自民総裁に生活破壊論者が…

 総選挙で大敗北した自民党の姿は見るも無残である。麻生総裁が辞任したのは国会での首班指名で「麻生太郎」と書きたくないとゴタゴタして結局9月16日で辞めはった。だから総裁選の28日までは文字通り党首不在。総裁選にも実力者はことごとく辞退して結局ベテランの谷垣氏と若手の二人が立候補した。その総裁選たるやお粗末きわまりないのではないか。そもそも300議席から半減でも大問題なのに、119議席とほぼ3分の1近くにも減らしたのだから、本来なら路線も含めて検証する総裁選になるべきはずなのに、3氏とも相変わらず基本路線は正しかったとして、世代交代だの、派閥解消だのという後ろ向きな議論で終始した。1991年のピーク時の党員は547万人もいたのに長期低落現象が続き、今回の総裁選では一般党員にも選挙権が与えられその数は108万人でしかも投票した党員は半分にも満たない46.7%だったのだから、これまで推進してきた「構造改革」路線に党員までが疲弊しているのではないかと思う。支持基盤もどんどん崩壊しているのに、なぜそうなっているかがまるで分かっていない。小泉というスーパー劇場型人物がいなかったらもっと早くに下野していたはずだ。だが、その小泉構造改革路線こそ皮肉にも輪をかけて今回の大敗北につながった。長年の自民党政治によって、大企業優遇と「核密約」など50年も国民に隠し通してアメリカの言いなりになってきた政治で、中小企業も農業も破壊され、社会保障はズタズタにされ、首都東京のど真ん中に「派遣村」という失業者への炊き出しが行なわれる社会になってしまった。いま日本全国でも定期的に「生きるためのなんでも相談村」が開かれているが、どこでも職を失い、住居もない人々がおにぎりと味噌汁の炊き出しに列をなしている。自動車や電機など大企業が集中する愛知県でこの25日にも名古屋市中村区役所前で昼間におにぎりと味噌汁を配る行列の写真が今日の「しんぶん赤旗」の一面に載ったのが胸を打つ。ここでは毎月1日、2日くらい続けているが、ボランティアの人たちで作れるのはせいぜい1回100人分だというが、それを上回る行列なのである。また希望を失い自殺する人も今年は今もままでは過去最高になるという予想である。こうしたことが「構造改革」のなれの果てである。にもかかわらず長期政権与党だった自民党にはそれへの反省が全く見られないばかりか、総裁に選出された谷垣氏は、小泉内閣で3年にわたり財務相を務め、社会保障費の毎年2200億円削減や地方切り捨て路線を進めた人物である。消費税増税10%論者でもある。ここに至ってもそういう人物しか自民党総裁になる人がいないのか、それとも政党自体が日本社会を破壊、疲弊させてきたことへの反省がないということだろうか。谷垣氏は総裁選の公約として、「対立や不満を誰かのせいにする態度からは何も生まれない」と、深刻な貧困を生んだ「構造改革」路線の批判にたいして開きなっているのである。総選挙後、財界筋でさえ「建設的野党たれ」とエールがあったが、反省という言葉を知らない自民党にそんなことができるか?「建設的野党」とは総選挙の最中から訴えていたように本家は共産党だ。財界のための「建設的」立場を貫く政党には未来がないと言うことでお返ししたいものだ。

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2009年9月28日 (月)

民間の給与年収300万円以下が4割(国税庁まとめ)

 最近、国税庁というあらゆる税金の課税・徴収を行なうコワーイ役所が、2008年の民間企業に勤める人の収入等についてまとめを発表した。1年を通じて勤めた給与所得者数は4587万3000人というから公務員や自営業を除けばほとんどの人が対象である。脱税などの犯罪者は別としても、課税のためには収入をきっちり確定申告しなければならないから、日本の勤労者の実態が正確にまとめられるのが国税庁。それによると平均給与は前年比で1.7%減、金額にして7万6000円少ない429万6000円で、減少率、金額ともに統計をとりはじめた1949年以降で過去最大だという。この平均給与額は、1990年のバブル景気が崩壊しはじめた年の425万2000円に近い水準である。97年の467万3000円をピークにして減少に転じ、2008年はピーク時から37万7000円も減少しているわけだ。同時に重大なのは、年収200万円以下の給与所得者が1067万5000人もあり全体に占める割合は23.3%で、4.3人に一人となる。1000万人を超えるのは3年連続である。また、年収300万以下の人が67万7000人増えて1819万5000人で全体の39.7%となっている。給料、手当て、賞与含めて月収換算すると年収200万の人で16万6666円、300万の人で25万円だから世帯のなかの働き手の構成にもよるが、働き手が一人で世帯3人ないし4人とすればこれはもう生活は大変だろう。こうした低所得者が増大する現象は近来とくに増えている派遣や請負、パートなどの非正規労働者の増加が全体を押し下げていることはあきらかだ。平均給与の429万円に至らない年収400万円以下は全体の56.6%である。統計は年収別の階級構成は100万円単位なので正確には分からないが、429万円以下という人は推計だが60%前後だろう。ついでながら年収500万円以下となると70.3%である。つまり民間の勤労者の大半は500万円以下ということになるが、その半分以上は300万円以下なのだ。民間企業で働く人の約4割が年収300万円以下では、日本経済の6割を占める内需拡大、すなわち購買力が高まらず景気回復の道は遠いと言える。さらに働きたくても働けない失業者は5.7%とこれも過去最高になった。このところ各国首脳たちによる各種の国際会議が相次いでいる。そのなかの一つに「G20サミット」という世界的な景気後退からの脱局と金融危機再発防止策をテーマとする20カ国・地域の首脳会議が先日行なわれた。いわゆる「金融サミット」とか言われる会議だ。その首脳会議の「声明」でも各国の失業者の増大について「容認できないほど高い」と述べるほどだ。世界銀行は今回の金融危機で2010年末までにさらに8900万人の人々が一日1.25ドル未満という極貧の生活に陥ると予想している。貧困人口は15億人に達するという。世界の4人に一人が貧困になる!!! それでも世界の富裕層人口(100万ドル以上の純資産を保有する個人)は860万人なのだって。金額にして32兆8000億ドルも保有しているそうで、その54%は米国と日本とドイツに集中。増大する貧困者とごく一部の富を集中するする人、格差の拡大は留まることを知らずに広がる。でも庶民は贅沢を欲しない。せめて憲法のいう「健康で文化的な生活」でいいのだが……。

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2009年9月25日 (金)

「核なき世界へ」…国連安保理決議採択を歓迎

 国連の安全保障理事会(安保理=15カ国)首脳会合が開かれた。米国が提出した「核兵器のない世界へ」と核軍縮・不拡散をテーマに初の首脳級特別会合は初めてという。「核兵器のない世界」を目指すと言う安保理の決意を前文に明記した米国提案が、核保有5大国も含めて全会一致で決議を採択されたことは初めてというからまずは画期的なことである。決議では、核不拡散条約(NPT)締約国に対し、同条約6条に基づいて、「核軍縮の縮小に関する効果的措置について、および厳重かつ効果的な国際管理の下における全面的かつ完全な軍備縮小に関する条約について、誠実に交渉を呼びかける」と明記されたと言う。要するにNPT6条に基づき、核削減を含む軍縮条約の交渉を促進するという決議が採択したのは意義あることだ。そして、核拡散防止条約(NPT)を「礎石」とし、同条約に加盟していない各国にも参加を要請したり、包括的核実験禁止条約(CTBT)の早期発効にむけて全加盟国に批准をよびかけた。また、北朝鮮、イランの核問題については、名指しはしないものの安保理の非難・制裁決議を再確認し、順守を要求した。会議はオバマ米大統領が議長を務めた。議長国は持ち回り制であるがたまたま米国の順番であるということだったが、そのオバマ大統領が提案した決議が採択された。同大統領は4月だったか、プラハ演説で「核なき世界」を訴えて以降世界でも賛同の声が大きくなった。この点では、「核抑止論」や国連を軽視し「アメリカ一国覇権主義」を唱えたブッシュ前政権とは大きな変貌である。オバマ大統領は演説のなかで「われわれは、人類の共通の利益のために団結した世代、国際連合、すなわち団結した諸国民」という名前にこめられた約束を意味あるものにした世代となることもできる」「今日、核拡散の脅威は、規模と複雑さを増している。われわれが行動しなければ、あらゆる地域で軍拡競争が始まり、われわれが想像だにできない規模で戦争やテロ行為が始まる可能性がある」「核兵器を持つ国は軍縮へと向かう責任がある」と、国連中心での団結や核保有国の責任にも言及したことは大変重要である。日本も非常任理事国として鳩山首相が演説し、「日本も戦後の復興を遂げた後も自らが核兵器を持つという道を選ばなかった」「被爆国としての責任をはたすため、日本が非核3原則を堅持することを改めて誓う」などと述べ、オバマ大統領の核兵器廃絶の演説を高く評価したというのも当然のこととして歓迎すべきである。国内でも北朝鮮問題に触れて「日本も核兵器をもつべき」という意見が公然と出る状況があるが、世界の趨勢は核なき世界の流れである。この流れを大きくして行きたいものである。人間は高度に発達した動物であるが、その人間同士が戦争だ、テロだと殺し合い、その軍事費のためにいかほどのムダ使いをしているか。世界の軍事費は年間100兆円とかである。飢餓人口は8億数千万から10億人近いとも言われ今も増え続けている。核だけでなく軍事費を減らし飢餓に苦しむ人、毎日3万人もの子どもたちが餓死していると言われるなかで、そういう方面にこそこの金をつぎ込むことが求められる。無駄な紛争やテロによる死亡もあとを絶たないし核兵器はその最大の不要物である。これでは人間も弱肉強食の動物界と変わらないと思うのはわたしだけだろうか。ともあれ「核なき世界へ」一歩前進ではある。

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2009年9月23日 (水)

温室ガス「25%削減」に猛反発する御手洗経団連

 鳩山首相は、ニューヨークの国連本部で22日開かれた気候変動首脳会合で、地球温暖化の主たる要因である温室効果ガスの2020年までの削減について、公約通り90年比25%削減すると演説した。これは麻生前政権が目標としていた90年比8%(余りにも低いので「05年比15%」と言い換えていた)の3倍強という積極目標だから、首脳会合でも大きな拍手が起こり、90カ国とか言われる出席国から称賛や注目を浴びたことが報道され、久しぶりに日本が脚光を浴びたと言える。同時に主要排出国であるアメリカや中国、インドなどに対して応分の削減義務を負うことを求めたのは当然である。世界の温室効果ガス排出でアメリカ(22%)と中国(19%)で4割超える率をしめるのだから、5%未満の日本が積極的な中期目標を打ち出すことで刺激を与えたと思う。ことし12月にはコペンハーゲンで開かれる国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)では、2013年以降の新たな国際協定の合意をめざすが、それにむけて最後の首脳会議だから意義がある。オバマ大統領は「私はきょう、これまでの前進を祝いにきたのではない。これまでにもまして前進が必要だ。困難さは口実にならない」と述べ、「永続する解決策」にむけて、国際社会の協力を強く求めたという。中国は21日に開かれた日中首脳会談で、胡錦濤中国国家主席は「(鳩山)首相の積極的な態度を評価する。中国も国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)の成功に向け努力する」と述べたというのだからCOP15を注目していこう。さて、鳩山首相の「25%削減」表明は画期的なことだが、これからの実行が重要になるだろう。前にも触れたが経団連や経済同友会など産業団体が猛烈に反発しているからである。「経済成長をさまたげる」とか「日本だけが高い目標をかかげても意味がない」などと攻撃している。さらに本気で25%やるなら家計の負担が年に36万円にもなる」などと、財界寄りの産経新聞などを活用してキャンペーンを張っている。「家計負担36万円」などとは馬鹿げた話で、日本の温室効果ガスの8割を産業界が排出しているのに、その産業界がやる気がないために国民を脅す宣伝である。家庭部門の排出量は自動車を含めても11%なのだ。財界筋は自らの排出削減対策には口をつぐんで金儲けのためなら「温暖化なんてどうでもいい」とでも思っているのだろうか。温暖化で海水面が上がり水没する島国の危機、氷河が溶け、異常高温、異常気象、干ばつで食料危機、台風・竜巻の異常発生等々が今も世界各地で起こり、将来不安もあるというのに、それこそ「あとは野となれ山となれ海となれ」と言う状況が、50年、100年のうちに襲ってきても平気だと言う立場なのか。人間の活動によって出来たものは、人間が解決するしかないのだから、排出量が多い産業界こそ応分の負担で地球温暖化防止の先頭に立つべきなのである。「産業界は全力あげるから家庭も協力を」ってことさえ言えない財界の総本山、御手洗経団連はホントに情けないなあ。

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2009年9月21日 (月)

心の底から「敬老」と言える日を実感したい

 今日は「敬老の日」らしい。らしい…というのは毎日日曜日で「敬老」の対象になるべき者ゆえに、曜日も祝日も関係なく過ごしているから、テレビで「あっそうか」と思った次第である。そういえばかなり前に自治会の方からの回覧で「敬老○○○の会」という回覧もきていたなあ。せっかくのお世話を頂きながらも、なんとなく行きたくなく無視している不逞のやからであることをお許し乞う。でも、自治会の方々も大変だなあと思う。役員の皆さんも高齢の方が多く自らも「敬老」の対象者である方もいらっしゃるのに、みんなのためにお世話するのだから感謝しなければいけないのだが…。とは言え、「俺はまだそんな場にいくべきじゃあない」と自称年齢を下げて強がりに思っている馬鹿者かも知れない。日本でいう高齢者とは65歳からで、今日の新聞によると、その人口は2898万人。総人口に占める割合は22.7%と人口も比率も過去最高になったそうである。女性高齢者は1659万人で女性人口の25.4%。25%を越えたのは統計が始まって以来初とのこと。だから新聞の見出しは「女性4人に一人65歳以上」と書いてある。男性高齢者は1239万人で男性人口の19.9%とほぼ「5人に一人」らしい。「あぁ、俺もこのなかの一人か…」と寂しさも沸く。しかし人間は誰しも生きている限り自動的に加算されるのが年齢だから仕方がない。なんでもこうした統計が始まったのは1950年からで、その年の高齢者率はわずかに4.9%、411万人だったとのこと。59年間で7倍に増えたってわけだ。高齢者が増えて少子化で人口全体が減り続け1億2756万人だから高齢化率も加速される。そして「団塊の世代」と言われる1947年から49年のいわゆる第1次ベビーブームに生まれた世代は全部生存しているわけはないが800万人とか言われる。この世代が3年後の2012年から順次65歳に以上になるから高齢化率はいっそう加速されるだろう。世代別人口を男女左右にわけてグラフ化するといわゆるダルマ型になっちゃうというわけだ。ますます肩幅の広いダルマさんになっていくのかな? そして重大なのが「高齢化が進むとともに、家計の苦しさも数字に出始めている」(「朝日」)ことである。「世帯主が65歳以上で無職の世帯の1ヵ月平均消費支出は約20万6千円。これに対して可処分所得は16万4千円で4万2千円足りない。不足分が00年の2万円と比べて倍増している。最大の要因は税と社会保険料の増加。00年の1万7千円が08年は2万4千円で4割ほど増えている」(同紙)という指摘だ。そうなのだ。だから自公の前政権は団塊世代が75歳を迎える2025年前後から医療費が大変だというわけで、75歳以上の医療費を別枠にする後期高齢者医療制度を導入したという説もあるほどだ。「高齢者福祉は若い世代の重荷だ」と世代の対立をあおって、「高齢者は早く死ぬのがお国のため」と言わんばかりの施策を取ったのだ。だが、この間自民党政府は世代の対立をあおって実は健保本人の窓口負担を1割、2割、3割と引き上げ、年金保険料の引き上げなど現役世代にも負担を強いてきた。こうして高齢者特有の長生きすれば古希(70歳)だの、喜寿(77歳)、傘寿(80歳)、米寿(88歳)、卆儒(90歳)などというお祝いごとも心からのお祝いどころか邪魔者にさえなりかねない。ことし、喜寿、傘寿を迎えた方などは戦争で傷つけられ、戦後の窮乏とあいつぐ経済の構造変化により、身を粉にして働いてきた世代である。高齢者全体が「長生きしていてよかった」と喜び合える社会に変革しなければならない。幸いにして政権が変わったいま、新政権は後期医療制度を廃止する姿勢も示しているのだから、実現するべく高齢者も現役世代も団結して声を大に協力し、悪い施策には批判して自民党政治の復活を許さないことが大切だろう。なによりも税金の使い方を抜本的に変えなければならない。そのうえで「子どもの日」「成人の日」と同じく「老人の日」と言わず、「敬老の日」とした意味が心底から実感する日にしたいものだ。

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2009年9月19日 (土)

OECDが日本の労働者の貧困化を告発

 経済協力開発機構(OECD)っていう難しい名前の国際機関がある。ヨーロッパ、北米などの先進国が加盟し、国際経済全般について協議する機関である。本部はパリにあり、加盟国は確か30カ国、アジアでは日本や韓国などが加盟している。そのOECDが「雇用アウトルック2009」を9月16日発表した。そのなかで日本の問題について「日本では非正規労働者の割合が増加し続けているが、労働市場が悪化するにつれ、その福祉への懸念が高まっている」と警告しているのである。「非正規労働者は1985年の16%から2008年には全体の3分の1を上回るまでになった」「日本の非正規労働者の多くは失業(雇用)保険に入っていないため、失業すると多大な経済的困難に直面する可能性がある」などと指摘。OECDの分析によると「現在の景気低迷以前からワーキングプアは日本の貧困層の80%以上を占めていた。OECD諸国平均では63%である。日本では職に就いている者が最低一人以上いる家計に属する個人の11%が貧困にある。これはOECD諸国中トルコ、メキシコ、ポーランド、米国についで5番目に高い」。そして日本の税と再分配制度は「労働者の貧困緩和にはほとんど効果をあげていない」と述べられている。ワーキングプアとは「働く貧困層」と言う意味であり、働く場を持っているにもかかわらず、貧困層の80%以上がそんな人たちだというのである。OECDで言う貧困層とは、所得順に並べて真ん中の人の所得の半分以下の所得しかない人たちをさす。「働いても働いても楽にならざり」どころではなく、懸命に働いても貧困から抜け出せないのだ。それは非正規労働者は正規と比べて時給が安く、数が増え続けていることとあわせて、失業率が2009年7月には5.7%と過去最高になり、特に15歳~24歳の失業率は、過去12ヶ月で2.4ポイント上昇し、2009年9月には9.9%に達したことを指摘している。若年層の雇用は、それより年長の層と比べ、景気変動に影響される度合いが2倍以上に高いとして、「若年層は弱い立場におかれている」と警告しているわけだ。厚労相はつい先日、来春卒業する高校生の求人・求職状況を発表したが、求人数は13万5064人で、昨年の同時点と比べて49%、半分も減るという過去最悪の減少幅となった。まさに「就職氷河期」の再来が予想されることを見てもOECDの指摘通りだ。とりわけ製造業、卸売、小売業での求人が激減した。OECD報告は警告する。「いわゆる失われた10年―1990年代以降、若年層は労働市場で安定した立場を得ることにおいて多大な困難に直面しており、この状況は現在の景気低迷により悪化している」と。10年と言えばまさに自公連立政権そのものだった。自公政権がすすめた構造改革路線は、大企業の儲けを増やすだけで、国民の暮らしも中小企業も農業も疲弊させた。「規制緩和」の連続で、労働者派遣法の制定など「使い捨て」自由の「非正規」雇用の急増など、弱肉強食の経済構造を進めた結果である。その顛末が自公政権ノックアウトとなったが、新政権になってもこうした負の遺産を回復するにはそれなりの時間がかかる。その元凶となった財界・大企業は何も反省することなく、新政権がうたう派遣労働の抜本改正についても今まで同様、屁理屈を述べて頑強に反対しているからである。しかし、そんなゴリ押しも「主権在民」を選挙と言う合法的な手段で実現した国民のパワーが許さないだろう。大敗北した自民党の総裁選びが始まったが立候補した3氏とも、「基本的な政策は野党になっても変わらない」と、構造改革路線にしがみついているところはなにやら犬の遠吠えみたいである。

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2009年9月17日 (木)

新たな歴史開く政治になるか?鳩山政権は…

 民主党を中心とした鳩山政権が正式に誕生したことで政界関連ニュースはもちきり。国民いじめの横暴の限りを尽くした自公政権を倒しての政権であり、50年も続いた自民党第1党時代が終焉しての政権だからまさしく歴史的出来事である。社民、国民新との3党連立だから「民社国」政権ともいうらしいが、これは少し言いにくい。今まではジコウ、ジコウと言いやすかったが…。鳩山新首相は就任会見で「総選挙の勝利者は国民。その勝利を本物にしていくために、とことん国民のための政治をつくりだしていく」と、何度も「国民」という言葉を使った。そのウラには、選挙後の世論調査で選挙結果について「好ましい」が65.7%ある一方、「不安を感じる」も76.8%(「読売」調査)もあるように、「自公政権ノー」の審判が「わらをもつかむ気持ち」で民主党の一人勝ちへなだれを打ったことを自覚しているからだろう。期待も高いが未知数の民主党政権に対する不安もある。それほどにあのジコウ政権は変えてほしいという願いが充満していたわけである。ともあれ、この50年来で自民党が下野したのは約11ヶ月だという。1993年の総選挙が「自民か、非自民か」で闘われ、非自民の細川内閣が263日間で辞任、その後を受けた羽田内閣が64日間の期間だけ自民党は与党ではなかった。それ以外は絶えず自民党が第1党で政権与党であった。しかし細川政権も羽田政権も「自民党政治の継承」と言う点では共通していたから、今回の民主党中心の政権は「自公政治ノー」と対決して生まれただけに抜本的に異なる。しかも選挙結果が示すように、自民党が300議席から119議席へ、公明党が31議席から21議席へと与党あわせて191議席も失うと言うまるで自民党の崩壊課程の始まりと言う様相である。長年の自民党を中心とする政治の歪みの大本には「財界中心の政治」と「日米軍事同盟中心」という政治悪が特徴なのである。アメリカ向けには日米安保条約のしがらみで、無数の米軍基地が未だに日本におかれ、「思いやり予算」と言う形で膨大な金を提供し、米軍のグアム移転費3兆円を負担させられたり、米軍兵士による殺人や強盗、婦女暴行などの犯罪が行なわれても、日本に裁判権がなかったりする。イラク戦争やアフガン戦争への協力もアメリカ言いなりである。「財界中心の政治」というのは、常に経団連の要望を鵜呑みにする政治で、外国に例のないほどの法人税のあいつぐ減税、証券取引など優遇措置を行なったり、働くルールをめちゃくちゃにして、派遣労働を製造業にまで拡大し非正規労働者を増やした。金融危機だと言ってはその非正規労働者をパカパカと首切りし、大不況でも大企業は利潤を溜め込む仕掛けを作ったりしてきたのも財界主導の政治のおかげである。この二つの歪みを正さない限り国民の未来はなく「大企業栄えて民滅ぶ」事態が近年際立ってきた。経団連など財界は自民党と民主党の二大政党で似たような政策で競わせ、どちらが政権をとっても財界主導の政治が行なえる絵を描いてきた。ところがあまりの自公政権の財界応援、国民には負担増の連続で無責任政治が横行し国民の怒りが頂点に達したなかで、民主党は、労働者派遣法の抜本改正とか、温室効果ガスの2020年まで25%削減など財界が嫌がる政策を掲げるようになった。また後期高齢者医療制度廃止や障害者自立支援法の「応益負担」廃止、生活保護の母子加算の復活、高校授業料の無償化など国民の要求も取り上げた。さらに日米の「核密約」の調査も約束するなど国民の願いを反映する方向を打ち出した。とは言っても民主党にはまだ「財界中心」「日米軍事同盟中心」という歪みを正すという点で明言はないが、鳩山首相の言う「とことん国民のための政治」をすすめるには、この二つの歪みとぶつかるし、どう向き合うか態度が問われる。そういう意味ではかつての細川政権のときとは異なる、新しい政治の舞台が生まれた点で画期的である。民主党がかかげる国民の願いに一致する政策は積極的に応援して実現させ、古い自民党政治の枠組みに戻すような反国民的な政策には論戦で批判をすることが求められる。そういう論戦ができるのは「建設的野党」を名乗る共産党しかいない。新たな野党になった自公には自分たちのやってきたことに全く反省する態度がないからできない。新たな扉を開いた日本の政局の今後を注目しよう。

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2009年9月15日 (火)

イチロー選手の技術、体力、精神力に敬服

 108年ぶりとは言うと1世紀以上だ。米メジャーでのイチロー選手がそんな金字塔を打ち立てたニュースに日本が沸いている。とにかくプロ野球のヒット数の記録と言う記録を次々と更新してついに前人未到の9年連続200安打だというのだからすごい。日米通算でも最多ヒット数。つい先日も米メジャーだけで2000本も突破したところだ。すごい記録に号外が出る、テレビも大騒ぎ、スポーツ紙はもちろんだが一般紙も一面から大きな扱いである。政党の機関紙である「しんぶん赤旗」でも一面トップで大きく報道し、ビックリしたのは同紙の「主張」欄でも「イチロー選手の快挙」と取り上げた。「主張」は一般紙では「社説」にあたる。「イチロー選手が多くの記録を更新し続けることができているのは、どんな球でも打ち分け、足の速さも生かして安打にしていく、こうした技術のたまのです」。「同時にイチロー選手の記録は、ほとんど休まず試合に出続け、記録に挑戦していく、『継続力』が力になっています」などと評価。さらに多くの人が共通して認めるように「体調管理に人一倍気をくばっている」ことを、「鉄人」と呼ばれた衣笠祥雄氏が「体の手入れを片時も怠らずに、一日一日、一年一年にベストをつくす積み重ねにチャレンジしてきた結果」とたたえたことも紹介している。こうしてイチロー選手は打つ、走る、守るというすべてにプロ野球選手として常にトップレベルでたたかう体調管理にも万全を期す。練習やトレーニングはもちろん、食事や睡眠まで徹底して管理すると言う、いわば24時間を野球に没頭し、目標達成するのだからすごいなあと感動する。ある野球評論家は「彼は道具へのこだわりがとても強い。バットは打った後、放り投げたりしません。やさしく置いて走っていく感じです。グラブもスパイクも毎日磨いている。その道具に対する姿勢が、野球に対する真しな姿勢を映し出している気がします」とも言う。そういう心意気だからプレッシャーもないのだろうか。相当な達人でも目指した目標が目前になるとプレッシャーで何試合かお待たせすることもあるがイチロー選手は平然とやり遂げる。今年はシーズン前のWBCで日本代表の重鎮として出場したが、責任感からか思ったように安打が出なかったが、それでも決勝戦で見事に復活し日本優勝に貢献したことも思い浮かぶ。別の野球評論家によると「WBCで安打がでなかったときは、声をかけられないほど落ち込んでいた」という。その疲れもあったのか、シーズン最初から胃潰瘍で8試合欠場、8月には故障で同じく8試合欠場しても出場すると打ちまくる。そうした体力と精神力に敬服する。わたし的にはまるで雲の上どころか宇宙のような存在であるが、せめて万分の1でも、爪の垢程度でも学びたいと欲するところだ。こういう人は言うこともちがう。記録を達成した球場は相手チームの本拠地だったので合同取材では、「(次の試合が地元なので)シアトルで達成するために欠場は考えなかったか」との問いに「そんなことを考えていたら、この場所(会見)にはいない」と述べた。「頂点に立ってみて」との問いに「見えた景色はない。人(記録保持者のキーラー)を意識するのは気持ちいいものではない。これからは自分と向き合うことになり、ちょっと楽になった」とクールに語る。また米メディアに「今後の目標を設定すると、自分の能力を限定することになる。可能性としてまだ技術は向上できると思う」と語ったこともあったという。大記録達成した瞬間のヒーローは、派手なポーズもなく一塁ベース上でヘルメットを取って四方に向かって静かに頭を下げただけ。どこまでも真摯に謙虚なイチロー選手が印象的だった。

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2009年9月13日 (日)

財界のウソ宣伝を論破し温暖化対策の積極目標実現を

 次期政権の首相に選出されることが決定的な民主党の鳩山代表が、地球温暖化防止のために温室効果ガスを1990年比で25%を2020年までに削減すると発表。22日に開かれる国際気象変動首脳級会合に出席してその旨を述べるとした。90年比25%というのは、麻生政権で目標としていた05年比15%(90年比では8%)の3倍も高い目標を打ち出した。麻生政権では90年比で言うのが国際的にも恥ずかしいものだから、05年比などと言い出しごまかそうという目論見だった。10日に鳩山代表と党首会談した共産党の志位委員長も25%案を「歓迎」とのべ、政権外からその実現のために協力するという「建設的野党」の立場を表明した。日本が25%削減を決めれば、先進国全体の削減目標は大きくなり、今年中に決める2013年度以降の国際協定作りの交渉が促進できると各国からも歓迎されているものである。これに対していま慌てふためいているのが財界の総本山である日本経団連などである。そんなことを決めるなら「日本から逃げ出さなければならない企業も出てくる」と脅迫めいた発言や、国民向けにメディアなどを通じて「25%削減すれば1世帯650万の負担増だ」とか「大幅削減で損をするのは国民だ」とか宣伝が始まっている。そもそも麻生政権での「05年比15%」なる妙案(?)を出させたのはほかならぬ経団連の主張を丸呑みしたものだった。世界の標準は90年比でどうするかで議論になっているのである。こうした抵抗勢力は「国民が負担増になるぞ」とばかりに具体的な宣伝文句として、「太陽光発電は現状の55倍に、新築や既に建設している住宅の100%を断熱材住宅に、新車販売の90%はエコカーに」しなければならないからでっかい負担がのしかかるなどというのである。どこのテレビ局だったか忘れたが、いかにもこれらが真実であるかのように事細かな計算で報道していた番組も見かけた。そういうネタを提供したのは政府の中期目標検討委員会の資料だと言われる。しかし、この資料作成には最初から条件をつけていて、2020年時点の鉄鋼生産量、原発発電量、輸送量などの大枠が決められていて、現行の経済構造は変えない、企業への規制はできるだけ抑えるという条件付なのである。原発は増やすが自然エネルギーは大幅に増やさないということを最初から決めたうえでの資料だった。2007年度の二酸化炭素(CO2)の排出量は発電所等のエネルギー部門で33.8%、工場などの産業部門で29.7%、運輸部門18.5%、商業・サービス・事業所等で6.7%でありその合計は88.7%、国民が自腹負担となる家庭部門では自家用自動車も含めて11%にすぎない。中期目標検討委員会の資料は、この11%の部門だけを対象にして25%削減を計算しているから、やれ1世帯650万だの、年間36万だのと言うのである。最大の排出源である産業部門には手をつけていないのである。まったくのごまかしだ。すべての家庭に太陽光発電のパネルをつけなければとか、車はエコカーとか、断熱材住宅などと言うのである。9割の排出源には規制せず、1割の排出源にばかり負担を負わせる理論だ。もちろん家庭部門での削減も重要であるがいくら頑張っても格差社会の進行するなかで100%の家庭に強要するのは無理である。それよりも巨大排出源の産業界で大幅削減対策と、自然エネルギーの比率を高めることこそ必要だし、現にヨーロッパ諸国では積極的な役割を果たしているのである。温暖化に大きな責任を負う財界が応分の負担を行うべく政策転換するのは当然である。新政権が積極目標を提起しょうとしている今こそ、間違った宣伝にだまされることなく、そういう世論を広げることが重要である。財界など抵抗勢力との闘いが分岐をなすだろう。

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2009年9月11日 (金)

政権が変わる今こそ後期高齢者医療制度の撤廃の声を

 民主党、社民党、国民新党の3党で自公政権に変わる新しい政権になることが確定的ななか、民主党の政権公約(マニフェスト)にも、国民の目線から見て歓迎できることがある。先日も高校教育費の無償化についてふれた。今日は後期高齢者医療制度の撤廃についてである。自公政権のなかで昨年4月からすでに実施された悪評ふんぷんの制度である。舛添厚労相でさえ一度は「うばすて山行きのバス」だと認めたほどである。75歳で線引きをしてそれより高齢者は今の保険制度から切り離されて75歳以上の人だけで構成する別枠の保険に強制的に加入させられ、その範囲内だけで運営するという差別制度である。少子高齢化でますます増える高齢者の医療費を抑えるために考えられた制度であり、高齢者が増えれば増えるほど保険料が2年に一度上げるシステムだから保険料が際限なく上がる。患者が担当医を一人選ぶとどんな検査や診断をしても担当医には月額6000円しか支払われず、その範囲内の医療しか受けられなくなる。それ以外は保険が適用されないから全額私費負担になる。将来は投薬や手術にも適用するように検討中である。従っていま、民間の保険会社は「安心の保険」に入れとばかりやっきになって高齢者向けの保険の売り出しに懸命である。いかにも安くて生涯保障するかのような宣伝であるが、そんなことが成り立つとは到底考えられない口説き方、宣伝で迫っている。いわゆる高齢者(65歳以上)世帯では年間所得が200万円以下が42.7%と言われ、100万円未満も15.7%に達する。こんな状態で保険料は2年ごとに引き上げられたり、民間の医療保険加入などは、それだけでも生活を脅かされる不安が募るのである。こうして戦前、戦後の困難な時代を生き抜いて高度に発達した社会に貢献してきた高齢者に対して血も涙もない仕打ちをしてきたのが自公政権である。高齢者の怒りが今度の総選挙で自公政権に見切りをつけ、「一度、政権交代してほしい」と民主党の大勝につながった要因の一つでもある。民主党のマニフェストにも「後期高齢者医療制度の撤廃」を掲げているが、しかし、時期については不明である。それでも民主党に期待をかけた結果なのだから、この公約は守ってもらいたいものだ。わたし的にも近いうちに「後期」になるから切実である。だが、医療制度の充実はひとり高齢者だけの問題ではない。人間は誰しもいつなんどき病気や怪我をする場合がある。そもそも外来でも入院でも窓口負担が3割というのは先進国で日本だけだそうである。「公的医療制度がある国では、窓口負担はゼロか、あっても少額の定額制です。日本も80年代前半ばまでは『健保本人は無料』『老人医療費無料制度』でした。このあたりまえの制度を崩し、“国際標準”から著しく後退させてしまったのが自民党政治です」(共産党の総選挙公約から)と言われるように、当面は「子どもと高齢者の医療費を無料にする」(同)ことが妥当ではないか。そのための財源は、年間5兆円の軍事費や米軍への「思いやり予算」、巨大道路、政党助成金などのムダを削って5兆円、大企業と大金持ちへの行き過ぎた減税を元にもどして7兆円が捻出できる。それは医療だけでなく、雇用、社会保障、子育て、農業・中小企業など全般にわたって抜本的な転換をはかれるのである。消費税増にたよらなくても出来る財源である。政権が変わる今こそ、とりあえず、民主党と一致できる「後期高齢者医療制度」の撤廃を焦眉の急務として実現するように日本中から声を上げたいものである。それは民主党中心の政権の信頼を高めることにもなるだろう。

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2009年9月10日 (木)

「財界主導の政治」が見抜かれはじめた総選挙

 総選挙で歴史的大敗した自民党のゴタゴタ劇が混迷を深めている。麻生自民党総裁は辞任の意向を示しているが、28日の次期総裁選挙までは任期が残っている。そこで16日に召集される特別国会で首班指名投票がおこなわれるが、普通はそのときの各党の党首が指名投票されるから「麻生太郎」と自民党議員が書くのが慣例だ。しかし、選挙敗北の大将の名前など書きたくないので白紙投票だとかで混乱。すったもんだの末16日の午前中に麻生太郎氏が辞任する。そして総裁が空白となる。苦肉の策として若林正俊という両院議員総会長の名前で投票することで決着。以後、28日までは党首なしという異常事態の珍現象となる。そればかりか、総裁選も政権を握っていればわれもわれもと「実力」者が騒ぐはずだが、大敗のあとゆえにどういう人物がでてくるのか行方も定かでない。それもそうだろう、こんな時に総裁になっても首相になれるわけもないから迷走を続けるだけだ。自民党が根性を発揮しているのは181人も議席を減らしながら、国会正面側の議員控え室を民主党に明け渡さないと頑張っていることだ。まるでダダをこねる子どもというか民主主義をわきまえない輩だ。落選議員の悲哀も右往左往のようだ。それなりの力があって次回に巻き返そうという人物ならまだしも、いわゆる小泉チルドレンと言われた議員はほとんどが落ちた。小泉劇場型の「郵政選挙」でわずか1期だけで散ったわけであるから次回に再起をかけてもそんなに甘くはない。3期当選の内閣府副大臣で落選した前職議員で年齢もまだ40代前半と言う御仁でも、今日の新聞の地方版で「政界引退」「今後は1民間人で」と東京に行って職探しをすると報じられた人も居る。首相や副総理経験者でも落選するのだから、小泉チルドレンにとってはそれこそ再起不能に近い。小泉元首相が職探しをしてくれるわけもなかろうし…。まして大変なのが落選議員の秘書たちの運命だ。公設秘書だけで500人以上になるし、私設秘書を含めて1000人ぐらいになるとかである。退職金も11月になるという報もある。

政治の世界は「一寸先は闇」といわれるが、それもこれも数十年間第一党だったことにあぐらをかき、国民は放ったらかしで財界・大金持ちとアメリカの方を向いた政治ばかり続けるという見通しのなさなど自民党自らが招いた結果だから仕方がない。今回の選挙は民主党の政策が支持されて民主党が大勝したというよりも、あまりの悪政と無責任政治を続けてきた「自公政治ノー」の声が民主党に突風となった結果である。それはメディアの世論調査にも現れている。民主党が自民党に大勝した理由は「麻生首相や自民への不満」が46%(「読売」)とか、「自民党への不満」が52%(NHK)などの結果でもあきらかだ。敗因についても自民党の政策や実績への不満、政権担当能力の低下、自民への拒否感などなど、手厳しい世論であり、もはや自民党は過去の政党になりつつある感じだ。財界・大企業には減税につぐ減税で優先し、その大企業が派遣切りなどで容赦なくクビきりをすすめ、一方国民には負担増ばかり押し付ける政治への批判が現れたものであり、自民党政治の背骨にある「財界主導」の政治というものを多くの国民が見抜き始めたことは将来にとって明るい兆しとなるであろう。

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2009年9月 9日 (水)

日本の教育費公的負担はOECD最低

昨日の猛暑とは一転して今日の朝の涼しかったこと。変わり行く季節を感じながら、おかげでいつもより目覚めが遅くなった。その分恒例の散歩も午前6時20分過ぎからだった。3コースある散歩道のうち1級河川の河川敷にある公園に到着したらすでに太陽はかなり上がっていてギラギラと輝きつつ雲は完全に秋型の爽やかさである。川面から拭く風が実に心地よく、普段ならこんなに太陽が昇っているととても散歩どころではないが今日は爽快に歩けるなあと気分をよくした。暑くなりそうと感じる日は太陽が顔を出す前の5時台後半に始めるのだが…。駐車場は無料だし、簡易な野球場とサッカーグラウンドが6面か7面横並びで、その次に大堰があって側面に魚たちのための道も設けられ、午前9時以降なら地下に降りた魚道観察室も無料開放される。そんな河川敷の周辺を30数分かけて往復すると約3キロになる。今日は遅くなっても涼しいせいかそれなりのさまざまな人たちが散歩を楽しんでいる。軽やかに「おはようございます」と名も知らない方と挨拶をかわすのも日課である。犬の散歩をする人も混じっていて、母娘で犬に先導されて歩く姿もある。微笑ましい光景であるがなかなかまっすぐ先導しない犬に引っ張られる小学生前半らしい娘が右往左往しながら楽しそうに歩くのを見かけた。そんな子どもの姿を見て、フッと思い出したのが昨日どのチャンネルだったか忘れたが日本の教育費の公的負担の割合がOECD(経済協力開発機構)加盟国で最低クラスであると報道したことだった。OECDと言えば世界の先進工業国が参加する経済協力機構で、経済成長、発展途上国援助、通商拡大などを目的とする機構で30カ国が加盟している。こんどの教育機関への公的支出割合の調査はGDP(国内総生産)比で算出したもので、比較できる28カ国中で日本は27位で前年比0.1ポイント減の3.3%と発表された。上位はアイスランドの7.2%、デンマーク6,6%、スウエーデン6,2%などと比較すると日本はその半分だ。逆に言えば教育費の家計による負担は21.8%と韓国の31.5%に次いで高い水準である。家計による負担が2番目なら公的負担はうしろから2番目ということである。つまりワースト2である。教育の段階別に見ると、小中高の初等中等教育では2・6%で下から3番目、大学など高等教育は0.5%と各国平均1%の半分以下で「最下位」と新聞報道にある。幼稚園などの就学前の私費負担の割合56.6%を含む全教育比に占める割合は33.3%と韓国に次いで2番目に高く平均の2倍以上というのだから驚く。「経済大国2位」とか言われる国として恥ずかしくないか。小中学校の初等中等教育費は10.1%と平均並だが高校、大学の高等教育費は67.8%が私費負担で2番目に高い。こうしたことが近来の家計の収入が目減りするとか失業者の増大で高校さえ中退せざるを得ない事態が増えているのである。まして大学進学などは高い入学金、授業料などであきらめざるをえない子弟が増大し、教育における格差社会も進行している。未来をになう子どもたちが「ひとしく教育を受ける権利」(憲法26条)があるはずだが、日本では高校入学から大学卒業まで子ども一人当たり1045万円、年収の34%にのぼり、とくに年収200万~400万の世帯では55.6%に達すると言われ、貧困と格差の広がりは教育上の差別を固定化する懸念さえある。自公政権のもとでさえ文科省はGDP比5%をめざすという目標を示したこともあったようだが、財務省の猛反発で見送ったという経緯があるそうだ。こんどの総選挙では民主党のみならず複数の政党が高校の教育費無償化を公約で示した。「先進国(OECD加盟30カ国)で高校に授業料があるのは日本を含めて4カ国(韓国、イタリア、ポルトガル)にすぎません」(日本共産党の総選挙政策詳細版)。それだけに政権が変わる今こそ高校教育の無償化をめざす声を高めなければならないと思う。これが実現できるかどうか、まさに「民主政権の試金石」(産経新聞)である。犬と連れ添って屈託なくたわむれる元気な子どもの姿を見てそんなことを考えた次第である。

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2009年9月 8日 (火)

総選挙、自民・公明の歴史的敗北を歓迎

 8月は選挙もあったしなにやかやと多忙でほとんど投稿できずに終ったのが残念である。体調を整え久方ぶりに投稿である。その間に何よりも政治をめぐって大きな歴史的変動のあったことが最大の特徴である。よくもまあ、これほど自公政治に対する国民の批判、不満が渦巻いていたとは驚きである。予想されたとは言え、自民党も公明党もこれほど見事に敗北するとは“負けっぷり”も大したものである。自民党が300議席から119議席へ「激減」を通り越してなんと表現していいかわからないほど、まさに、歴史的敗北で政権から退場ねがうことになった。そして「全員当選」が売り物の公明党も8つあった小選挙区での議席が全敗。比例代表でも2議席後退という信じられない負け方である。宗教政党ゆえ神様か仏様か知らないが、あまりの悪政にとうとう見放し神通力も効かなくなったのだろう。党首の太田昭宏代表、北側一雄幹事長まで落選とは思いもよらないことであった。なんでも公明党は1967年に衆議院にはじめて登場したときの25議席をも下回る21議席だから結党以来最低の議席数になったのだから愉快この上ない。むろん自民党も1955年の保守合同以来の第1党の座を明け渡したのだから痛快である。そして「政権交代」というワンフレーズだけを売り物にした民主党だけが一人勝ちしたのだから小選挙区制を中心にする選挙制度の怖さが伺える。民主党は小選挙区の得票数は3348万票で得票率では半数を切る47.4%で議席はなんと73.7%の221議席を獲得した。一方自民党は38,6%の得票率で議席は21.3%の議席しか得られなかった。定数1の小選挙区制では大政党に有利に働くとは言え、民意と大きくかけ離れる結果となり、当選者以外の候補に投じられたいわゆる「死票」は3270万病で投票総数の46,3%を占める。ほぼ半分近い票が「死票」として消え去ったのである。なかでも全国300小選挙区のうち87選挙区では「死票」が過半数となったのである。最高は愛知1区の67.5%が「死票」である。言ってみれば「どちらか一方を選ぶ」式の小選挙区制は、多様な民意に対応できない悪いシステムである。そしてほぼ民意を反映する比例代表は総定数480のうちわずか180と少ないのが問題である。もし総定数を比例代表のみにして、今回比例代表で獲得した票で配分した場合は、民主党204(308)、自民党128(119)、公明党55(21)、共産党34(9)、社民党21(7)、みんなの党21(5)、国民新党8(3)、その他9(8)議席となり、多様な民意を国会に反映することになる。(注・( )内は今回の獲得議席)。やはり小選挙区制中心の制度は民意をゆがめる選挙制度と言えよう。それはともかく、民主党政権(場合によっては社民。国民新との連立)になることは間違いないし、長い目で見れば自公政権を打破したことであり歓迎すべきである。しかし、選挙後も民主党に投票した人のなかにも「民主党の一人勝ちに不安」を感じるという声も少なくない。悪名高い労働者派遣法や後期高齢者医療制度、障害者自立支援法などで改正や撤廃の可能性が生まれるなど前向きの変化が期待できることがいくつか上げられる。しかし、民主党のマニフェストに掲げられた、日米FTA(自由貿易協定)促進で日本農業にとって危険な方向に進むことや、衆議院の比例定数削減という民主主義への逆行、高速道路無料化も過半数の世論が支持していないし、財源論でも問題がある。こうしたなかで「良いことには協力、悪いことには反対」と「建設的野党」を謳った共産党が、「民主の突風」が吹くなかで前回より得票を伸ばし、解散前の議席を守り抜いたことは貴重であり、社民党や国民新党が民主との連立に傾いているなかで、ますます出番の新国会となることを期待するものである。

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