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2009年11月25日 (水)

ベトナムのドクさん夫妻に双子が誕生

 昨夜のNHKテレビで、ベトナム戦争でアメリカ軍が散布した枯葉剤の影響によって母胎内で身体の一部が癒着したまま生まれた双生児であるグエン・ドクさん、ベトさんのうち、生存しているドクさんに双子の赤ちゃんが生まれたことを報道した。画面に映った赤ちゃんの可愛い姿を見て痛く感動した。1981年、身体が繋がったまま生まれたドクちゃんとべトちゃんの愛称で親しまれるとともに、その姿はベトナム戦争でのアメリカ軍による枯葉剤散布の恐ろしさ、悲惨さを世界に知らしめた。言うまでもなくこの戦争はアメリカによる不当な侵略戦争として、日本でも南ベトナム解放民族戦線を支援する募金活動なども展開された。わたし的にもささやかではあるが毎月定期的な募金に参加した。86年には兄のベトさんが意識不明の重体となり、二人とも死亡する事態をさけるため日本で集中治療が行なわれ、その2年後にはベトナムでの身体の分離手術にも日本から医療チームが参加した。ドクさんには右足を、べトさんには左足を残して手術は成功した。だが2007年10月には兄ベトさんは腎不全と肺炎の併発で死亡、26歳であった。ドクさんは2006年12月、ボランティア活動で知り合った専門学校生のテュエンさんと結婚。二人はベトさんを引き取り介護していたという。「兄から頂いた命を大切に」というドクさんの言葉が共感をさそった。そして先月25日にテュエンさんが双子の男女を出産した。子どもは元気だという。ドクさん夫妻は日本で大きなお世話になったということで子どもの名前には、男の子は日本の富士山のベトナム語「フシ」、女の子は日本の桜にちなんで「アンダォ」(ベトナム語で桜の花)と名づけたそうである。なんとも微笑ましくて嬉しいニュースではないか。ドクさんの義足は日本の大分市の義肢装具士が長年にわたって提供し、ドクさんも大いに信頼を寄せて交流していることも付け加えておこう。

それにしてもアメリカによる枯葉剤の散布は、名目上はマラリアを媒介する蚊や蛭を退治するためとされたが、それはウソで森林地帯に潜む南ベトナム民族解放戦線の部隊を制圧するために大量の毒を撒きまくったのである。枯葉剤にはダイオキシンの1種も含まれ森林を破壊し農耕地まで覆い尽くしたのである。だから米兵の帰還兵のなかにも奇形性の被害も広がったが、因果関係の証拠がないということで、米兵に対しては原因を明らかにしないまま、枯葉剤製造会社が補償だけはしたという。だがベトナムでは100万とも200万ともいう人間が異常出産、死産、流産、小児疾病などの被害を受けながらアメリカは今も補償はしていないらしい。そんな野蛮さをすすめたアメリカではあるが、ベトナム人民の不屈の闘争でベトナムは独立を勝ち取ったのである。アメリカという国は、自分の国土が攻められたり、侵略されてもいないのに遠く離れた国に対して、自分の支配を押し通すためにわざわざ出かけて行って戦争をしかけてきたのである。イラクにしてもアフガンにしても「大量破壊兵器をもっている」「テロ撲滅」などと口実を設け、同盟国を誘っては戦争を仕掛けてきた国である。いま政権が変わってオバマ大統領は「核廃絶」「軍縮」を唱えだしたが、それなら日本から基地を撤去するなどそれにふさわしい態度を誠実に示すべきだろう。ベトナム戦争に対しても米軍が日本の基地からさかんに出撃基地となったのはいうまでもないのだから。ドクさん夫妻の双子誕生のニュースはNHKでも伝えたが、こうした背景はむろん報道することはなかったことは付記しておこう。

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