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2009年11月29日 (日)

億単位の金が動いても「知らなかった」という鳩山首相

鳩山新政権の最初の国会となる臨時国会は明日30日が会期末である。途中で民主党中心の政権がかつての自公政権のように攻守ところを変えて横暴な強行採決などを繰り返したために混乱し、参院での審議で自民・公明が審議拒否の態度をとったことで時間を労費し会期末を迎えた。しかしまだ政府提出の法案も残っており、鳩山首相の偽装献金問題も大きな問題になっており、国会会期を延長するかどうか見ものである。そんななかでもウイルス性肝炎患者・感染者を救済する基本法が明日の参院本会議で成立する運びとなったことは歓迎すべきだ。失政による「国内最大の感染症」といわれる被害者を救う大きな一歩となる。もともとこの法案は前国会で超党派で成立する手はずであったが、自民・民主の駆け引きで審議されず、7月の衆院解散で廃案になった。薬害肝炎全国原告代表団などの「命の叫び」もまた一からのやり直しとなった。民主党は「政権をとったら成立させる」と約束していたにもかかわらず、政権交代後の臨時国会が迫ってもいっこうに肝炎法案が提出されなかった。首相の所信表明演説でも引用されず心配された。患者や原告団は再度病身を押しての国会請願など繰り返した。そして臨時国会で一番熱心にこの問題を取り上げたのは日本共産党だった。参院の代表質問では日本共産党の市田忠義書記局長が全体の質問時間がわずか10分しかなかったが、「今こそ約束を果たせ」と肝炎救済法案の実現をせまり、関係委員会でも他の共産党議員が何度も取り上げたのだった。そういうこともあって超党派の議員立法で先日衆院を通過し明日の参院で成立のメドが出たわけで、350万人とも言われる感染者にとって朗報となる。

さて、昨今の政局をめぐって鳩山首相の献金疑惑問題が一段と話題を集めている。新聞・テレビはもとよりネット界のブログでも夥しいほどの批判が展開されている。首相の資金管理団体への偽装献金で以前から問題になっていたのは、献金をもらえるはずもない亡くなった人、故人の名義で05年から08年の4年間で193件、総額2178万円をはじめ、それ以前の名前を出さなくてもいい5万円以下の小口の匿名献金なども含めて偽装は3億円を突破するとして元公設秘書が追及されているとの報道もある。さらに偽装した献金は実は自己資金だったとか、母親からの9億円(04年から08年まで)の資金提供のあったことまでわかってきた。元秘書はこれは「貸付金だった」と説明しているとも言われる。それにしては利息も返済期限も設定していなかったともいう。だったら「贈与」ということになり贈与税を払っていないから脱税という疑いにもなる。母親個人の寄付だとするなら個人寄付は一人年間150万円までという政治資金規正法違反になる。ところが鳩山氏は「知らなかった」としているそうである。いくら資産家の育ちだとしても億単位の金の動きがあっても「知らなかった」というのはどういうスンポウだろうか。母親というのはブリヂストンの大株主らしい。金がありあまっているのだろうからどう使おうと勝手だが、政治家との関係では政治資金規正法や税法を守ってもらわないと困る。贈与なのか、献金なのか、貸付金なのか、はっきりする必要があるのだ。「5年間で9億円」の金の動きがあっても本人は「知らなかった」なんて話はありえない話だ。大量の死亡した人の名前までつかって献金と見せかけたりと、この人の金銭感覚は常人とは思えない。こうした金はどこへ使われ、何のために偽装までしたのか解明が求められる。こんな感覚で首相という仕事をされているとしたら、そこらの凡人や明日の生活に事欠く貧困者の苦労なんてわかるはずもない。「育ちが豊かな家庭だったので…」なんて言ったとかいわれるが、育ちが良いか悪いかにかかわらず法は法できちっと守ってもらいたい。貧乏人でも大半は法を守って必死で生きているのだから。「検察にお任せしている」などとジョークみたいなことを言わないでサッサと疑惑を説明せよと言いたい。

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