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2010年1月25日 (月)

名護市長選の民意は「基地ノー」である

 沖縄の名護市長選で「基地ノー」を訴えた稲嶺進氏が勝利したことはまさに快挙である。基地容認派の自公が推薦する現職市長を破っての当選である。稲嶺氏を推薦した政党は日本共産党、民主党、社民党、沖縄社会大衆党をはじめ保守層の方を含む無党派層の人などのスクラムで歴史的な勝利となった。名護市の民意は普天間基地の移設先となることをきっぱり拒否したことはきわめて重要である。この民意が示されたもとで鳩山政権は普天間基地の決着を5月末までに決めるとしているが、はたしてどうするのか。早速、首相をはじめ民主党の関係者からは「移設先をゼロベースで決めることに変わりはない」などと言っている。ゼロベースのなかには、名護市の辺野古も排除していない。微妙な話であるが沖縄の民主党は稲嶺候補を推薦したが、民主党本部は推薦はしていなかったし本部の幹部らの応援も行った形成はない。政府関係者のなかには基地容認派の候補が当選する方が辺野古への移設に道を開きやすい、と思うフシもあったのではないかという話も聞こえてくる。そういうことがあったとしても、地元の民主党が推薦した候補者が当選した限りは、「辺野古移設」は言えないのは当然だし、言うべきではない。普天間基地の生まれを考えても「無条件撤去」しかないのである。23日付けでも書いたように、共産党の赤嶺議員が衆院予算委員会の質問でも明白である。沖縄は第二次世界大戦で唯一住民を巻き込んだ地上戦を体験した島であり、戦争が終結していない時期に米軍が上陸し、住民は収容所に強制的に収容され、土地を接収したのである。住民が帰ってきたら鉄条網が張られ、自分たちの土地が基地に変えられていたのだ。民家も、役所も、郵便局も、墓地もあった土地を不法に奪ったのがアメリカである。そしてそのままいまだに基地にされているのが普天間である。戦争が終れば仮に占領地であっても元の領土は返還するというのが国際的に確認されていることである。戦争が終ってもアメリカが沖縄全島を強奪したまま72年に本土復帰するまで27年間も「統治」し、住民を苦しめぬいた。その「土地を返せ」と言われたら「じゃあ、代替地を出せ」という権利はアメリカにはないはずである。ここに無条件・即時撤去しかない理由がある。その立場でアメリカと対等に交渉するのが日本政府の本来の立場であるはず。それをやれ「抑止力」だの、「日米関係が悪化する」などと言うのはアメリカ屈従姿勢と言うほかないし自民党政権時代と同じだ。なにもアメリカと武器をもち戦えというのではない。普通の国家間同士のように平和・友好関係を結べと言っているのだ。ところがテレビや新聞報道はこの道理に基づく大事なことがさっぱり報道しない。あの赤嶺質問を報道した大新聞は1紙で短い行数。テレビはNHKの国会中継以外は殆どなし。どこの国のメディアかと思うことがしばしばである。前回も書いたが「抑止力」論なんてなんてチャンチャラおかしく、アメリカの狙いは沖縄や本土の基地を地球的規模での「侵略力」の役割にすることである。メディアはもっと在日米軍の歴史、基地面積、兵員数、海外侵略性、米兵の事件・事故・犯罪数、米軍駐留経費の日本負担額、核密約の存在、経済面での米国従属性などなどについて、米国を中心とするNATO、米韓、米豪の軍事同盟と比較し、取材や研究を重ね、日本の将来への展望について政権交代した今こそ世論をリードするべきである。なかにはしっかりしたコメンテーターも登場するが、多くは不勉強きわまりない人もいて二大政党の言い分だけでおもしろ可笑しくチャラ化してしまうテレビ番組などはこりごりである。いまや小沢問題とからまって鳩山内閣支持率は発足時の半分近くまで急降下し国民は、「期待した民主党もダメ、さりとて自民は反省なしの時代遅れ」と思い政治不信が広がる可能性がある。だからこそ、政治不信に輪をかけるようなメディアになってほしくないのである。それがメディアの使命ではないか。

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