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2010年1月30日 (土)

首相の施政方針演説の美辞麗句にはウンザリ

 鳩山首相が就任してはじめての「施政方針」演説。直接に聞いていないが新聞に載った要旨は読んだし、テレビ等での論評などは聞いた。さーすが鳩山首相は俗に「八方美人」と言われるだけに、演説は格調高く?美辞、美辞、美辞麗句の連続とあいなった。とりわけ、テレビで評判になっているように、「命を守りたい」という言葉は誰が数えたのか知らないが50分の演説で24回も発せられたらしい。約2分に1回出てきた勘定になる。「命を守る」…誰が聞いたって当然のことであり、万人とも否定はしないだろう。だったら「命が守れなくなっている」現実と元凶は何か、それをどう取り除き、ほんとうに「命を守る」政治をどう実現するのかというピジョンを示すべきだがさっぱり見えてこないし、抽象的できれいごとの羅列では実現の方向がない。まず伺いたいのは、「はたらく命を守る」問題だ。有効求人倍率は0,47倍と過去最高となり、今春の大卒、高卒者でさえ就職がなく、子どもの大卒予定者を抱える友人は言った。「就職先がないので仕方なく大学院へ行くと息子が言う。やれやれと思ったのに学費がさらにいる」との嘆き。失業者は5.1%と過去最大水準を維持、昨年10月から今年3月までの失職者と失職見込みの人は25万6千人と厚労省発表。就業者は103万人減と総務省もいう。「雇用の確保は緊急の課題」(首相)と言いつつ、その具体策は「雇用調整助成金の支給要件の大幅緩和」「雇用保険の対象の拡大」くらいしか言わない。大企業が非正規労働者を解雇、雇い止めしている問題など元凶に迫らない。「登録型派遣や製造業への派遣を原則禁止」と言いつつも、諮問機関の答申では、1年以上の雇用が見込まれれば、「短期細切れ」の雇用契約でも容認するとし、実施は3年から5年先という「抜け穴」だらけの方向だ。莫大な内部留保を溜め込んでいる大企業にその一部を使って、解雇・雇い止めをやめさせる手だてもなし。これで雇用が改善し「はたらく命が守られる」のか。社会保障費は自公政権時代に毎年2200億円削減してきたが、それを元に戻し拡充する方向も触れずじまい。高齢者が怒りを爆発させた後期高齢者医療制度で選挙中は「すぐ廃止」と言いながら、施政方針演説ではその言葉すらも出てこなかった。「廃止は4年先送り」だから、2年毎に保険料が見直されこの4月には13,8%アップが見込まれている。これでお年寄りの命は守れるのか。「障害者自立支援法の廃止へ向けて」(首相)とは言ったが、わずか300億円で撤廃できるのに予算案は107億円だけ。これで「障害者の命を守れる」のか。なにより空しく聞こえたのは、米軍基地の島、沖縄の人々の心を踏みにじりアメリカに顔を向けた姿勢である。「沖縄に暮らす方々の長年にわたる大変なご負担」(首相)というなら、アメリカよりも沖縄に顔を向けなければならない。日本に復帰する前に銃剣と金網で奪い取った普天間を「無条件で返せ」と言えない首相はどこの国の首相か。そして命を奪われているのは、軍機による事故やヤクザ部隊によるひき逃げ、殺人、少女や婦女暴行などの犯罪で命を奪われているのは沖縄と本土など戦後半世紀で千人以上、事故、犯罪件数は20万件もあるのに、よくぞまあ「命を守りたい」「地球の命を守りたい」などと平然と言えたものだとこちらの方が恥ずかしくなってきた。そして官房長官の沖縄を敵視する暴言さえかばうのだから…。かばうと言えば、小沢一郎の献金疑惑には一言もなく、首相自身の疑惑については「多大のご迷惑とご心配」とサラリと触れただけ。今日昼ごろどこかの民放テレビで4歳の男児と9歳の姉の子を雪国へ連れていく番組をなにげなく見ていた。その車中で9歳の女の子が「民主党」とか、「陸山会」とかの言葉を出し、「あれでは支持率が下がるのあたりまえやん」なんて会話をしたのには仰天した。スタッフが言わせたのか…まさか「やらせ」ではないだろうが、真顔で「興味があるの」みたいなことをしゃべった。子どもにまで言われる政治とカネ問題、このていたらくで「命を守る」と言う首相だが全く空虚に見えた。

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