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2010年3月 8日 (月)

走行中にハンドルが動かない…あなたはどうする

 車の運転中にハンドルが動かなくなったらどうする?凍りつくような怖さを感じるのではないだろうか。そんな車がトヨタの人気車プリウスにあった…。現在、トヨタ問題を連載中の「しんぶん赤旗」の記事である。同紙3月7日付けで埼玉県の66歳の男性が告発した記事である。男性は2年前に中古車販売会社で初代プリウスを購入、静かな音や燃費の良さが気に入っていたという。ところが昨年3回も走行中にハンドルが「固まる」状態で操作できなくなったという。車はトヨタの販売店で無償修理された。1回目は電動パワーステアリングのモーターを交換、2回目はパワステ制御コンピューターをそっくり交換したとのことである。パワステは電気エネルギーでハンドルを回す力を補助する部品で補助力の量や方向などはコンピューター制御されている。記事には男性の車のハンドルがロックされたときの模様をカレンダーの裏にメモしていたとある。昨年1月11日、「再発進したら右側に切ったハンドルがロックされ動かず右側の障害物にぶつかりそうになる」と。その翌日も「ゆっくり右ハンドルを切ると、ロックしたまま動かない。…ゴルフ場の駐車場にレッカーで取りにきていただく。なんだこれはと思った」。3件目は「1車線の狭いカーブ道で、時速20キロで走行中にハンドルがロック。あわててブレーキを踏んで止まった」などである。トヨタ側は無償で修理し対応もよかったのでこの事実は公にしなかったと言う。しかし、新型プリウスのブレーキがきかない問題が起きてから考えが変わったという。このブレーキ問題でトヨタには84件も苦情を聞きながらリコールせず、こっそりとブレーキ装置のコンピューターを設定変更した。だから男性は「自分のケースも、重大な欠陥をこっそり修理したのではないか」と思うようになったというのである。実際、国交省には初代プリウスのハンドル操作について26件の苦情が寄せられていた。トヨタから同省へも9件の報告があった。「ハンドルが急に重くなった」「ハンドルが振動した」などである。それだけの苦情があっても国交省の欠陥車の調査体制はお粗末だし、リコールもメーカーの自主対応に任されているから危険な車でも走っているわけだ。同紙記事は専門家の声も載せている。「ハイブリッド車の場合、蓄電が不十分だと低電圧になり、モーターの故障やコンピューターの誤作動が起きやすくなる。気温や湿度の影響もある。今の車作りはコンピューター過信が問題だ」と指摘している。トヨタの社長がアメリカ議会の公聴会では電子制御の誤作動などは否定し「設計上の問題はない」とした。だが技術現場の労働者からは「電子制御のプログラムは、膨大で複雑になり、品質、安全の評価に時間がかかる。プログラム全体を見渡せる人材を育成せず、安易に技術派遣労働者に頼ってきた」とか、「電子制御技術は奥が深い。かつてはチームワークと技術の伝承を大切にしてきた。それが生産の急拡大で即戦力の人材を求めてきた。他社との競争をあおり、利益最優先で原価低減を追及してきた。そのツケが、リコールにまわってきた。公聴会で豊田社長は『人材育成が遅れた』と述べたが、こうしたことを反省しているのだろうか」という声を紹介したのは「しんぶん赤旗日曜版3月7日号である。豊田社長は05年に副社長となり品質保証担当を兼務した。それは前年に熊本で起きた93年製RV車ハイラックスがハンドル操作が不能になり、対向車と衝突して5人の負傷者を出し、熊本県警から欠陥を放置したとして品質部長など三人が書類送検されたのがきっかけと言われる。アメリカでは「急加速」の苦情が殺到し昨年8月にはついに4人の死亡事故が発生した。米紙によると突然「急加速」するという苦情は米道路交通安全局へ00年以降これまで3300件に上り、ついに1000万台を越すリコールとなったのである。早くから苦情や不具合の報告が日米双方で起きながらトヨタの隠蔽体質と、利潤追及体質によって現代の到達となったと言われても仕方あるまい。こういう底深い問題は日本ではメディアもあまり報道しないし国会でも取り上げたのは共産党だけじゃないのかな?他党にあったかどうか知らないが、あったとしてもトヨタ擁護の立場からだろう。メディアもトップ企業の報復が怖いのだろうが、「しんぶん赤旗」は連日「巨大トヨタの虚像」と題する連載がありなかなかの力作で、毎日読んでいるからその一部を紹介したにすぎない。

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