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2010年3月 3日 (水)

特定政党支持を押し付けた北教組の誤り

 迷走が止まらない民主党中心の政権…。昨年8月の総選挙で「なんとか政治を変えたい」という国民の強い願いで、戦後はじめて自民党政治を終焉させた出来事からわずか半年で、また、また、またというべき民主党にとって頭の痛い問題が浮上した。北海道教職員組合(連合・日教組加盟)の幹部ら4人が、民主党の小林千代美衆院議員(北海道5区)側へ政治資金規正法に違反する1600万円もの献金をしていた問題で逮捕されたのだ。すでに、小林陣営の選対責任者(連合・札幌会長)が公選法違反罪で有罪判決を受けており、公選法違反(買収・事前運動)で禁固が確定すれば連座制の適用で小林議員の議員失職もありうるというものだ。北教組とは北海道の教職員という、子どもの教育に携わる先生たちの労働組合である。それだけに公務員の資格をもつ「聖職」である。そんな先生たちでも労働組合を結成するのは保障されている。しかし、教職員組合の機関決定で組合員に民主党という特定の一党支持を押し付け、その政党のためのカンパまで一律に一人当たり1000円を強制するのは、教員=「聖職」という立場からもおかしい話である。さまざまな思想・信条をもつ組合員に特定の一党支持のためにカンパまで集めるというのは、教職員といえども一国民としての「政党支持の自由」という憲法で保障された自由まで奪うものである。まして、子どもたちへの教育にとっても由々しき問題である。憲法の精神を踏みにじってまで強制して集めたカネで公正な選挙を汚した罪は弾劾されるべきだろう。労働組合はもちろん、医療や農業、林業、漁業、商業の団体、あるいは宗教団体といえども、特定政党の支持押し付けは憲法上からも断じて認められないのである。もちろん、それぞれの団体の中で「○○党を支持しよう」という同じ思いの人たちがグループで後援会などを作って運動するのは自由であるが、団体としてその構成員全体に機関決定で支持あるいはカンパや選挙運動への強制動員は憲法上でいう個人の思想・信条の自由に反するのである。組合というのは政党支持や思想・信条の違いを超えて、組合員としての権利や教育の問題など切実な要求を基礎に団結する組織であって、特定政党支持を機関決定で押し付けるのは労働組合の性格まで歪めてしまうのだ。同じことは企業やどんな団体であれ共通する。だからこそ企業はもちろん、団体からの献金も禁止するべきなのだが、日本では共産党以外のほとんどの政党は企業・団体献金を受け取っているのである。国会論戦で自民党はこの問題を捉え、まるで鬼の首でも取ったように追及しているが、自民党こそそういう前例を作った張本人であるのだから笑止千万である。それは国民もいやというほど知っているから民主党の支持率が下がっても自民党の支持率はいっこうに上がらないのが現状である。いま多くの国民は「民主党も自民党も同じだ」と見抜きはじめた。民主党のカネ問題もだらしないが、その病気はとうとう支持団体の組合にまで広がっていることを感じる今日この頃である。

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