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2010年4月24日 (土)

検察審査会の「強制起訴」は国民の目線

 JR西日本の福知山線の脱線事故で106人死亡し、500人近くが負傷した大事故は2005年4月25日だった。明日で丸5年になる。なんの落ち度もない600人超える乗客の死傷事故である。この事件で前社長の山崎正夫被告は起訴されているが、事故防止すべき経過を知る立場にあった歴代の社長3人について神戸地検は不起訴とした。そこで登場するのが検察の判断が適正かどうかを審査する検察審査会。これまでは検察をしばる権限がなかった。そこで検察審査法が昨年5月に改定され、不起訴を「起訴相当」と2度決定されれば、裁判所が指定する弁護士によって強制的に起訴されるように改定された。JR西の歴代3社長はこの改定審査会法によって強制起訴された。3人は当時、社長やJR西日本の幹部であり、1996年に事故現場のカーブの半径を半分にしたり、その翌年にはダイヤ改定で福知山線の快速電車の本数を増やして、運転手は定刻運転を強いられるようになった。しかも急カーブになったにもかかわらず自動列車停止装置(ATS)の設置を指示しなかったことが脱線事故を起こしたとして、業務上過失致死傷罪で在宅起訴されたというものである。3人のうち一人は事故後に退任し、二人は相談役や取締役を経た後、07年に退任しているがともに事故を予見できる立場にあった者と見られたわけだ。また、JR西は、国交省の「航空・鉄道事故調査委員会」による事故報告書案を公表前に不当に入手するなど、遺族の怒りを呼ぶような行為も行なっていた。利潤第一で過密ダイヤを組む過酷な労務規律で、少しでも電車が遅れるとスピードを上げざるを得ないようなシステムだったことなどが批判を呼んだ。裁判で明らかにするうえでも起訴は当然だろう。起訴されたことで決着は裁判所にゆだねられる。法が変わって「強制起訴」されるというのは2例目だという。1例目は同じ兵庫県明石市で2001年に歩道橋でおきた死傷事故で、元県警明石署副署長が起訴された。遺族らが検察審査会に申し立て、検察の不起訴が覆って強制起訴となった。犯罪の疑いがあっても検察だけの判断で不起訴になる場合だってあるわけだから、この法改定はいわば国民目線による判断として意義がある。というのは、この検察審査会とは、有権者の中から、くじ引きで選定された11人が議論して起訴にすべきという人が6人以上で「不起訴不当」となり、8人以上で「起訴相当」となる。政界にかかわる事件でも、あの民主党の小沢一郎の政治資金規正法違反事件でも検察が不起訴処分にしたが、これも現在検察審査会にかかっている。「不起訴だったから私は潔白だ」と胸張っている小沢一郎だが検察審査会で見直されたらどうするか注目だ。鳩山首相のママからの12億とかいう巨額の贈与を「故人」献金だと偽った事件でも起訴されたのは秘書だけ。検察の結果がでたらすべて公表すると約束しながら、その日がくると「プライバシーに関わる問題だから公開する必要なし」とダンマリを決め込んで平気である。この人のウソつきを治す薬はないものかなあ。これもいずれ検察審査会に申し立てられる可能性が大ではないだろうか。プライバシーで12億ももらえる人はホントうらやましいねえ。余談だが、お爺さんが“大物”首相でその孫が総理になった例は4件、細川さん9ヶ月、安倍さんと麻生さんはともに1年足らずで失脚。鳩山さんも例外ではないかもねえ…。

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