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2010年4月22日 (木)

首相官邸の機能はどうなっているのか

昨日、普天間問題で鳩山首相と自公の党首討論があった。どうせ低次元の討論だろうと見向きもしていなかった。報道を見る限りでは、谷垣自民党総裁は冒頭からアメリカのワシントンポスト紙で鳩山首相を「不運で愚か者」とか叩かれたことを取り上げたようだ。それに対して首相は「たしかに愚かな総理かもしれません」などと応酬したというが、まったく日本の二大政党の党首の討論にしてはレベルが低すぎる。そもそも名護市のキャンプシュワブ沿岸部に移設すると決めたのが自公政権である。それがいま沖縄県民の怒りを呼び、政権交代で「沖縄の負担軽減を」と鳩山首相が「国外、県外へ」と公約し迷走しているのである。自公政権が名護市と決めてのちも名護市長選挙では基地に反対の市長が当選するなど沖縄県民の世論が大きく変化している。にもかかわらず谷垣氏も鳩山首相もあの野蛮で海外への殴りこみ部隊である米海兵隊を「日本を守る抑止力」と思い込んでいるのだから似たり寄ったりである。そんなもの同士の討論だから、低レベルで選挙目当てに互いの弱点や言葉尻を捉えて「やっつけてやろう」という魂胆がミエミエの討論しかできない。沖縄の住民を無視した、なに一つ前向きな議論にもならないのは当たりまえ。「普天間基地は撤去しかない」という県民の声にはまったく耳をかさない者同士である。「基地はいらない」というのはなにも沖縄だけでなく、徳之島でも人口の6割が反対集会に集まるほど燃え上がっているのに時代錯誤の党首討論もはなはだしい。自民も民主も瓦解している足元を見ることなく、旧態依然の党利党略で政治を後へ引き戻すことしか考えていない。徳之島の大集会後、慌てた首相官邸は、官房副長官が徳之島の3つの町長さんに「平野官房長官に逢ってくれ」と電話をかけて、3人の町長さんから「逢わない、徳之島の民意は決まっている。命を懸けて基地反対でやる」とキッパリ断られた。徳之島の名前が取り沙汰されて間もなく官房長官に逢いに行ったが「徳之島の名前なんか上がっていない」と冷たく言われたそうで、「あんな失礼な官房長官に逢う気はない」とも語った。いったい官邸の機能はどうなっているのか。平野官房長官は副官房長官に電話せよと指示したことは認めているが、首相には事後報告らしい。トップの了解がないはずないと思うが、そうだとしたら首相官邸の統率がとれていない証だ。さて、徳之島に続いて次の日曜日(25日)は沖縄読谷村で10万人の県民大会が予定されている。平野官房長官は20日、沖縄の仲井真知事と電話会談し、この県民大会に出席しないよう働きかけたという報道もある。これにたいして、民主党の沖縄県連代表の喜納昌吉参院議員が「沖縄県民にたいして歴史的侮辱だ。もしそういう事実があるなら、内閣を早く改造してほしい」と会見で述べた。そして官房長官交代まで求めたという。総選挙で沖縄選出国会議員は自民党が全滅しているが、比例区も含めて沖縄選出と出身の民主、共産、社民、無所属の6議員が4月25日の県民大会成功へアピールを出した。一人だけ変わり者がいる。それは国民新党の下地幹郎衆院議員だ。ホームページで沖縄の基地撤去を「叫べば叫ぶほどアメリカ側が不信感を募らせる」と、沖縄選出国会議員の資格が問われるような態度である。この人、沖縄の住民よりアメリカの方が大事なのである。首相が迷走しても沖縄の民主党議員は4・25大会に賛同し、平野官房長官の交代まで求める勇気ある行動をとっているのだ。25日の県民大会は歴史上かつてない集会になるだろう。本土の自覚的民主勢力も各地で呼応した集会や学習会などを準備している。普天間問題はいまやたんなる沖縄の問題ではなく安保や基地をめぐる日本の将来がかかる重要問題となってきた。

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