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2010年5月29日 (土)

アメリカだけを喜ばす主体性なき鳩山首相にうんざり

 もはや、なんと言ったらいいのか。あいた口がふさがらないとはこういうことだろう。鳩山首相がオバマ米大統領と電話会談で決めた米海兵隊普天間基地の移設先は結局、自公政権が決めた「辺野古崎地区および隣接する水域」とする日米共同声明となった。「国外、最低でも県外」とした公約はゴミ箱にポイ捨て。たんなるゴミではない、沖縄県民の総意、民意をゴミ捨て場にかなぐり捨てたのである。2度も沖縄を訪問して知事や名護市長も反対を貫き、住民の「怒」というペーパーに囲まれて、民意はどこにあるか分っているのに謝罪だけしてゴミ箱行きとは、これが民主主義というものなのか。オバマ大統領とはまともな会談もなく、電話1本で合意とはあまりにも沖縄県民を愚弄するものである。2006年に自公政権が決めた計画を踏襲するばかりか、さらに悪化したものである。滑走路は1800メートル、最新鋭の海外へ侵攻するための輸送機MV22オスプレイの配備まで前提にしているのである。だからⅤ字型の複数の滑走路とする余地まで残している。工法についても米側が望むものとする埋立て方式が有力視されている。首相は先月24日、「埋立ては自然を冒涜する」とまで語った舌の根が乾かないうちにアメリカいいなりになった。あきらかに移設だけでなく、基地強化なのである。そのうえに米軍の訓練は、鹿児島の徳之島も名指しで指名し、さらに全国の知事会まで開いて、「沖縄の負担軽減」を理由に全国の自衛隊基地などに拡散する協力を求めた。この知事会はなぜか出席は29知事だけだったという。賛同を得られたのは大阪の橋下知事1人。「人気」を売り物にして賛同したが関西で出席したのはこの知事ひとりだけである。日本本土の自衛隊施設まで米軍が自由横暴に使い基地の被害を全国にばら撒こうというのである。この馬鹿さ加減は自公政権時代よりもひどい。鳩山首相が明言していた、アメリカも連立与党も、移転先住民も合意する案は予想通りむなしく消え去り、合意したのはアメリカだけ。連立与党は社民党の閣僚をクビにし、なにやらきしみ始めた。移転先では失望とともにさらに怒りが噴出するだろう。米国の新聞は「勝利者はオバマ、最大の敗北者は鳩山首相」と報じる。喜んでいるのは米国だけである。今まで以上に日本が負担する思いやり予算も増えるから。巷では「鳩山は即刻辞任してホワイトハウスで雇ってもらえ」との皮肉な声さえある。昨夜9時から首相記者会見での眼つきまでアメリカ型になってきた。8ヶ月もかけて最悪の裏切り「決着」だ。5月末決着で民主党は喜んでいるのかと思いきや不満や批判が高まる気配である。会見で首相は「命をかけて取り組んできた」とか言ったのが誠に白々しい。まったくアメリカに赤子の手をひねるほど簡単に言いくるめられたわけである。こんな主体性のない首相がはびこっている間はテレビの視聴率も下がるのでは…。だって「もう、あの顔は見たくない」という人が周囲でも増えているのだから…。日本にある米軍基地134箇所(うち44箇所は自衛隊と共用)のうち、「世界で一番危険な普天間基地だけは撤去してくれ」とささやかな願いさえ米国に言えない日本の首相はどこまでも異常だ。しかも銃剣と鉄条網で不法に奪い取った土地なのに「返せ」と言えない首相。何度ウソついても平気な首相。殴りこみ部隊、ヤクザ部隊の海兵隊を称賛し、虚構の「抑止力」論を振り回し、裏切りだけはとめどもなく重ねる首相。この首相にもう何も期待するものはない。いや期待するのは退陣だけだ。こんなへっぴり腰政治をかえなければならない。参院選ではほんとうにアメリカに堂々と「無条件撤去しか解決の道はない」と論戦を張った共産党を前進させることがいよいよ重要になってきた。

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