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2010年6月21日 (月)

儲かっている大企業には減税、庶民に消費税増!

 参議院選挙が目前に迫った。各党の参院選公約が出そろった。マニフェストと称する党もあれば公約と称する政党とかいろいろである。どうやら最大の争点は消費税増税であるようだ。なぜなら菅首相が民主党のマニュフェストとして、消費税増税を打ち出したからである。しかも数字的には「10%」をめざすことを自民党の公約を参考にし、超党派で議論をと呼びかけたたからである。これを聞いた人々から怒りの声が噴出している。消費税は1989年に導入されたときは3%であった。それが1997年に5%に増税され現在まで続いている。10%ということは倍増である。10%になれば日本の平均的な世帯(4人家族)では年間16万5000円増の34万6000円になるそうである。「キャアッー!」である。16万5000円増と言えばわたし的には国保料と介護保険料を足した分に匹敵するじゃん。高齢者にとって少ない年金の中から今でさえ国保料・介護保険料の引き落とししんどいのに…。その倍もの消費税増とはなにごことかと言いたい。菅首相は「強い社会保障のため」と言った。いかにも「高齢者福祉のため」だと言いたそうだ。新しい首相も前任者を見習ったのかまたまたウソつきである。これまで消費税が導入されて21年、その税収だけで224兆円にもなるのに社会保障は後退するばかりである。現役労働者でも給料は減り続け、仕事がない人も多い。年金生活者の年金も年毎に目減りしているなかで、まさに年金の1か月分が消滅するのである。どだい、「社会保障のため」という言葉自体がウソッパチであることは目に見えている。なぜなら、今回の増税についてはヌケヌケと「法人税の減税とセットで」と言うのだから。法人3税(法人税、法人事業税、法人住民税)の実効税率を現行の40%から25%に減税することとセットでその財源づくりに、庶民から消費税で吸い上げるというスンポウである。これまでも法人税は減税続きであり、21年間の消費税収224兆円のうち法人税の減税・減収は208兆円になり、庶民の消費税は法人税減収の穴埋めに回ったに過ぎないからである。これから10%に倍増したあとも法人実効税率が25%に減らせば、年間、財源として活用できる税収は11兆円でうち9兆円が法人税減税の穴埋めになるそうだ。なにが「社会保障のため」「高齢者福祉のため」か!儲かってウハウハの大企業、内部留保て溜め込んでいる大企業には減税、明日の生活にも困っている庶民から消費税で吸い上げてその穴埋めにするだけである。でも、「日本は国と地方合わせて862兆円も借金があるから仕方ない」という善良な方もいるだろう。しかし、その借金を造る根源になったのは、大手ゼネコン、大企業が大儲けした大型公共事業に630兆円も注ぎ込んだことだ。これもアメリカとの協議でそうなったのである。「社会保障のため」「財政再建」なんて真っ赤なウソでありいつも口実にするだけだ。自民党政権時代は「法人税減税とセット」とはさすがに言えなかったが、菅政権は露骨にそういうのだから挑戦的である。庶民を舐めているのである。消費税ほど収入の少ない者ほど重い負担であることは明瞭である。消費税は大企業なら価格に転嫁することができるから負担はゼロで、その分、中小企業は身銭を切ってさえ負担しなければならないから営業も困難になる。庶民も中小企業も莫大な負担増になる増税のシナリオを作ったのは経団連と言う財界の総本山である。菅氏が首相になるなり経団連と会談し今回の増税提言となった。まさに財界に追随だ。普天間基地問題では沖縄県民よりも真っ先にオバマ大統領と電話会談で「日米合意」の実施を継続することで忠誠を誓うなど、アメリカ忠誠、財界追随の姿勢ではこの政権もひどい政治になることはまちがいなしである。

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2010年6月15日 (火)

持論を180度変えてアメリカと財界に追随する菅首相

 菅直人新首相の所信表明演説と各党の代表質問などから見えて来たものはどこまでもアメリカと財界への追随でしかないことがよくわかった。場合によっては前首相よりも、また自公政権時代よりも深い追随ぶりかも知れない。代表質問では、共産党の志位和夫委員長が、菅氏が民主党の代表代行だった2006年6月の発言を暴露した。それは、「あそこ(沖縄)から海兵隊がいなくなると抑止力が落ちると言う人がいますが、海兵隊は守る部隊ではありません。地球の裏側まで飛んでいって、攻める部隊なのです。沖縄に海兵隊がいるかいないかは、日本にとっての抑止力とあまり関係がないことなのです」と再三語っていたという。志位氏が「なぜ4年前に否定していた『海兵隊は抑止力』という立場に立つことになったのか」と質問したのにたいして、「沖縄の海兵隊の抑止力は重要」と自らの信念を180度回転した答弁するありさま。この4年間で海兵隊の方針が変わった訳でもなく、今でも菅氏が4年前に指摘した通りだというのにである。総理大臣のイスに座ったとたんにアメリカ一辺倒なのである。沖縄県民の怒りなどどこ吹く風で「負担軽減」と抽象的な言葉で国民を欺いて平気である。また「強い経済と財政」と標榜しながら、実は経団連の身勝手な要求である、法人税を10%削減するために消費税を大幅増税する方向であることも見えてきた。財界の要求は聞くが国民の声は聞かない首相である。増税だから民主党だけで実行するのはいぶかるのか、増税派の自民党といっしょになって“大連立”で増税の「検討会議」まで呼びかけているのだから財界いいなりである。これでは「強い社会保障」など望めるわけがない。労働者・国民の収入は10年連続で減収など、失業、倒産、賃下げはますます深刻なのにこの上に消費税の大幅増税は日本経済をさらに深刻にするだけだ。大企業を応援すればやがて国民にもおこぼれが回ってくると言うシステムは完全に破たんしているのに古い自民党政治そのままを引き継ごうとしている。いまこそ国民生活を応援する経済政策に転換しないと日本の将来が危ない。それでも、菅首相誕生で民主党の支持率の急増はなぜか。理由は簡単である。鳩山前首相、小沢一郎の嫌われ者が辞任して以降というものはメディアが「脱小沢」の演出で持ち上げているからである。それほど2トップが批判を浴びていた。世論調査で2トップを舞台裏に隠しただけで8割もの国民が評価したことが支持率増につながっただけだ。しかし、菅政権の「政策に期待できるか」との問いには一割前後だと言うから、そのうちボロが充満してくるだろう。それだけに新首相のもとで会期を少し延長して予算委員会を開けという要求に答えることなく、ボロがでない支持率の高いうちに参院選をやろうと言う民主党の党利党略である。いや、すでにアメリカと、財界への忠誠というボロで失望したという人も身の回りから聞こえてくる。また、舞台裏に隠した2トップの「政治とカネ」問題も「辞任でけじめをつけた」と逃げる菅首相にもガックリという人もいる。テレビ放送では「脱小沢」を持ち上げるが、それだけでクリーンか?聞きたい。事務所費問題でボロを出した荒井大臣は、家賃ゼロの知人宅を事務所にしながら6年間で4000万円の経費を計上しているが、そのなかにはマッサージ代や女性用下着であるキャミソールまであったという。ネットでは「キャミソール大臣」と呼ばれている。テレビが好みそうな話題であるがなぜか騒がない。民主党の「クリーン」イメージを落とさないよう配慮しているのかな?「脱小沢」だけで政治の中身が変わる気配がなにもないのでは鳩山内閣となんら変わらない。

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2010年6月13日 (日)

菅首相の「強いナントカ」の看板は矛盾だらけ

 菅直人首相が11日に衆参本会議で演説した「所信表明」で、日本の将来構想として「第3の道」と称する、「強い経済」「強い財政」「強い社会保障」を看板として掲げた。これって何を意味するの?…。要するに、無駄を根絶して“成長戦略”を進め、さらには税制改革で財政健全化を図り、強い社会保障で国民に安心を与えようというもの。な~るほどねえ、聞こえは確かにいいよねエ。しかし、その具体化は周辺の閣僚や党幹部から聞こえてくる。成長戦略のためには「法人税率を15%ぐらい下げることが必要」「来年度から5%ぐらい下げたい」と経済産業大臣が言えば、参院選公約に「法人税率の引き下げを盛り込む」と細野幹事長代理が答える。かと思えば、「税制の抜本改革」には「消費税も当然入っている」と野田財務相が説明してくれた。エッ?…ちょっと待てよ、「無駄を削って」というのに、アメリカ言いなりで沖縄の名護市辺野古に巨大な基地を新たに造るには無駄の最たるものである軍事費を増やさなければならないじゃん。また、今のような財源不足になったのは大企業、大資産家に対する行き過ぎた減税が問題になっているのに、さらに法人税を大幅に下げるとはなんたるこっちゃ。「強い社会保障」って言うけれど、民主党の言う年金制度は、保険料について企業と労働者が半分づつ負担している現行制度を改め、企業の保険料負担をまるまる廃止して、その財源に消費税を大幅アップして消費者全体にかぶせるというものではないか。消費税は言うまでもなく所得の少ない人ほど重い負担なのにさらに追い討ちをかけるっていうスンポウである。悪評の後期高齢者医療制度は総選挙で民主党は「すぐ廃止」と約束したのに、今度は2013年まで存続して、対象の年齢は今の75歳を65歳まで引き下げるのだから、まさに「姥捨て山」行きのバス便を増やそうと言うのである。そもそも法人税の減税も、年金保険の企業負担廃止も財界の総本山である経団連が身勝手に要望してきたものである。だから、その要望に沿うお土産を持って枝野幹事長がさっそく経団連を表敬訪問して、「経団連の皆さんとも方向性の合うものを携えていく」とのたまったというのだから呆れるやらびっくりである。国民には消費税を少なくとも現在の5%から一気に倍加以上に引き上げ、財界には大盤振る舞いすると言うのが菅首相の述べた「強い経済」の中味なのだ。ということは「強い社会保障」とは矛盾するからこれはありえない話で口実に過ぎないだろう。ましてや国民はますます将来不安が増すので買い控えせざるを得ず、景気回復の6割を占める内需拡大もならず税収も落ち込む。軍事費と大企業・大資産家への行き過ぎた減税という聖域に切り込まずして無駄の根絶もできない。消費税導入から20年、国民が納めた税は224兆円、逆に法人税収は208兆円も減った。「消費税は社会保障のため」といつも口実にするのに、実は9割以上が法人税等の減収の穴埋めだった。「強い経済とか、財政とか、社会保障とか」は、実現不可能な「絵に描いた餅」である。国民は絶対に惑わされてはいけない。結局、菅首相の「強い」との文言があてはまるのは「財界とって」だけだ。国民にとってはさらに貧困の拡大だけである。今朝の某テレビでは「経済に弱い菅さん。見事に官僚に言いくるめられたのでは…」って会話もあったけどそうかも知れない。ついでながら、所信表明では日米合意を優先しながら「沖縄の負担軽減」なんて言うほどこれも矛盾した話はないということも付記しておこう。「普天間基地は無条件撤去しか解決の道はないのだから。ここまで書いたとき携帯が鳴った。友人からだ。「おい、今度の内閣は鳩山内閣よりももっと悪い内閣とちゃうか。消費税はあげる、基地増やす、法人税下げる、アメリカ言いなり、財界いいなりがひどすぎるなあ」と。「その通り」としばしの対話になった。

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2010年6月10日 (木)

さあ始まった!閣僚たちの脅迫、増税、「小・鳩」隠し 民主党の看板が変わってそれなりに支持率が回復していることに自信を得たのか、閣僚たちが口々に強気になって基地問題や消費税増税を示唆したり、政治とカネ問題で「けじめ」発言や企業団体献金禁止に背を向ける発言が相次いでいる。その1は、岡田外相の辺野古新基地問題。辺野古周辺に新基地を建設するための工法などの検討を八月末までに完了させるとして、「技術的な検討のタイミングであり、それまでに沖縄の合意を求めなければならないというものではない」と記者会見で発言。さらに「沖

 民主党の看板が変わってそれなりに支持率が回復していることに自信を得たのか、閣僚たちが口々に強気になって基地問題や消費税増税を示唆したり、政治とカネ問題で「けじめ」発言や企業団体献金禁止に背を向ける発言が相次いでいる。その1は、岡田外相の辺野古新基地問題。辺野古周辺に新基地を建設するための工法などの検討を八月末までに完了させるとして、「技術的な検討のタイミングであり、それまでに沖縄の合意を求めなければならないというものではない」と記者会見で発言。さらに「沖縄の皆さんがやむを得ないと思ってもらう状況をつくり出すことが重要」と指摘。「沖縄が受け入れ難いという時には前にすすめなくなる。前に進めないということは、現在の状況が固定化されるということでもあり、国民の生命、安全が非常に危ない状況にもなり得る」と言い切った。つまり、日米合意が受け入れないのなら普天間基地は今のまま残るぞ、という脅迫である。アメリカの言い分にはなんら意見を述べるどころか、逆に沖縄県民には脅迫とはどこの国の外務大臣なのか!

その2は、消費税増税で次は前原国交相。時事通信のインタビューで、「法人税減税と消費税増税をベースに抜本的な税制改革を国民に問うていくのが基本だ。次の衆院選挙で堂々と示す」と言うのである。野田財務相は「持続可能な社会保障制度を裏付ける財源として消費税の議論は当然あるし、タブー視せずに大いに議論していくべきだ。長妻厚労相も記者会見で「消費税を含めた税制改革の議論を進めていくのが使命だ」とのたまった。菅内閣はいよいよ大幅増税へ舵を切る。内部留保を溜め込んでいる大企業などの法人税は減税へ大サービスとセットで、その穴埋めを消費税増税で賄う、しかも口実は「社会保障のため」と言うのは自民党政権時代とまったく瓜二つ。

その3は、「小・鳩」による「政治とカネ」問題で、「2人は特殊なケース。新世代はクリーン」(小沢環境相)で、「辞任はある面でけじめ」(直嶋経産相)をつけたと擁護。「国会がお決めになること」(原口総務相)とまるで、「小・鳩」の疑惑解明は民主党には関係なしと言わんばかりである。前原国交相は政治倫理審査会(政倫審)という密室での疑惑解明には「本人もやぶさかでないというのだから、出て堂々と主張されるのがいいのでは」と言った。しかし政倫審は公開されずウソを言っても罰則もない。野党が求めている証人喚問にはきわめて消極的だ。また、同国交相は「企業・団体献金を禁止すればなくなる問題ではない。裏で金をもらえばなくならない」などとのたまう。マニフェストで公約したにも関わらず禁止に背を向けている。菅内閣発足と同時に菅氏の側近の荒井国家戦略相の「事務所費疑惑」が浮上。知人宅に事務所を置き、家賃は払わず6年で4200万円の経費を計上している謎。事務所の看板もなければ人もいないのに、人件費でも2741万円とは呆れる。それでもメディアはさかんに「脱・小沢」なんて懸命に持ち上げるが、それで誤魔化されてはいけない。菅首相は「最小不幸社会をつくる」と言うけれど、消費税の大幅アップは、減税で金持ちは栄えど民はますます滅ぶようなもので「最小不幸」どころか「最大不幸」になりかねないことを忘れないで、参院選で審判しなければならない。

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2010年6月 8日 (火)

表紙が変わっても中味は変化なしの民主党

 民主党の表紙が変わってから数日は、テレビも新聞も閣僚や、党役員人事をめぐる報道がやけに幅を利かしている。与党と言うのはそれだけでもすごい宣伝力を果たすから得である。そしてその興味はもっぱら、「反小沢」だの「脱小沢」、「非小沢」か「小沢グループ」かの仕分けである。「カネ」問題で国民からもっとも多くの批判を食らっていた小沢一郎だからそれも仕方がないかも知れない。民主党の代表選挙の当日に菅氏は「小沢さんにはしばらく黙っていてもらう」とかのたまった。報道によれば小沢一郎は「9月までは隠居してなにもしない」とふてくされているようには見える。しかし岩手県の地元にはビデオレターで9月になれば再び立ち上がる、その時は先頭に立つとしゃべっているようだ。あの豪腕のことだから虎視眈々と「次」を狙っている。なぜ9月かと言えば再び民主党代表を選ぶ定期大会があるからだ。鳩山前首相の辞任が小沢一郎を道連れにしたことで民主党の支持が上がったことを受け、菅政権の構築にあたっていかにも「脱小沢」を思わせるような体制に見せかけようとしている。イヤ、参院選が過ぎるまで鳩山・小沢のいわゆる「小・鳩」は舞台裏へ隠しただけだ。150人もいる小沢グループがいとも簡単に引き下がるはずもなく、2トップの辞任で「けじめをつけた」(枝野幹事長談)と見せかけ、民主党から逃げた支持を呼び戻す作戦に懸命だ。その作戦はある程度功を奏しているようだ。「政治とカネ」で国民の信を失っていた2トップの辞任で、いかにもクリーンな民主党の「再生」としたいのだ。幹事長に就任した枝野氏のように「けじめをつけた」というのであれば、なぜ、鳩山・小沢氏を国会の証人喚問に招致しないのか。拒否しているのでは舞台裏へ一時的に隠したにすぎない。そんな態度でクリーンな民主党と言われても信じがたい話。前首相の辞任のもうひとつの要因である普天間基地の問題では、さっそく菅首相は6日にオバマ米大統領と電話会談し、「日米合意を基に対応していこう」と求められ、菅氏は「合意を踏まえ、しっかりと取り組んで生きたい」と答えている。つまり米軍基地の拡大強化に努めると約束したのである。同様のことを枝野幹事長もテレビ番組で発言している。あれだけ大問題になったのに副総理だった菅氏はなんの反省もなく、「私は基地移設には関わっていなかった」と言いながら、首相になるや否や真っ先にオバマ氏の言うことを聞く。たったの15分程度の電話会談で済ますというのだから呆れる。世論調査でも沖縄県民の84%が辺野古へ移設・新基地強化に反対しており、新しい首相誕生したとたんの7日、沖縄県那覇市の市議会では「日米合意の撤回を求める意見書」を採択している。ぞれには、「県内移設反対という県民の総意よりも、米国政府の意向を最優先するもので、民主主義を踏みにじる暴挙であり、断じて許せるものではない」「激しい怒りをこめて抗議し、その撤回を強く求める」などとある。意見書は国民新党系の議員が退席しただけで全会一致で採択された。新首相が生まれても沖縄県民はますます強い意志で闘い続けるだろう。あくどい「置き土産」を残してさっさと辞めた鳩山氏は平然とした顔で、「次の衆議院選挙には出馬しない」と言ったが、数々のウソつきだから本当かどうか、国民は記憶しておく必要があろう。「脱小沢」宣伝があふれる一方、基地問題、日米関係、政治とカネ問題などは早く表紙が変わっても中味は変化ないことが見え始めてきた。

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2010年6月 5日 (土)

「二つの重荷がとれた」という菅首相には呆れる

 国民の大ブーイングはとうとう鳩山首相を辞任に追い込み、小沢一郎を道ずれにして一緒にやめた。「菅」という看板に変わった。看板が変われば中味が変わるのか。さっそくだがなによりも不快なのは菅氏が、普天間問題と鳩山・小沢2トップの「政治とカネ」問題と言う「二つの大きな重荷を総理自らが辞めることで取り除いていただいた」との発言だ。普天間も「政治とカネ」問題も「ハイ、1件落着」というわけだ。なんでやねん。普天間基地を名護市辺野古の海を埋立て新基地を造り、米軍の訓練を日本中に拡散するという日米合意が「取り除かれた」わけでもなく、「政治とカネ」は役職辞任したら究明しなくていいのか。引き続き国会議員として残っている限りは、徹底的に究明する責任が新首相に課せられているはずだが、「重荷がとれた」とはぐらかすあたりは前首相と変化はない。それでもってクリーンだ、クリーンな民主党なんていわれても国民は納得するまい。クリーンさが聞いて呆れる。2トップの2人が自らの疑惑解明もしなかっただけでなく、民主党自身がなんの調査もすることなく、証人喚問などの要求にも党として妨害するなどした民主党全体への責任は重い。組閣や党役員の人事をめぐって小沢グループと綱引きとか、「距離感」を置くとかいう話もあるが、党の全体にわたって自浄能力がないなかではそんな演出しても国民の不信感は消えない。どだい、小沢グループだの○○系、△△系などと派閥があること自体も全く自民党と同じである。普天間問題は前首相が決めた方向で踏襲すると言う。アメリカも前首相の辞任表明とほぼ同時に「日米合意は次期政権でも維持される」とのろしをあげた。ということはそっくりそのまま沖縄県民に苦痛を押し付けるだけだ。いくら菅首相が「わたしは普天間問題にかかわってこなかった」なんて言おうとも、それで沖縄県民が納得するどころかさらに矛盾が広がることは必至だ。5月31日の琉球新報と毎日新聞の共同世論調査では、普天間基地の辺野古への移設反対は84%。「反対」理由の第一は「無条件の基地撤去」が38%、「国外に移すべき」が36%、併せて74%にもなると言う。基地問題の根源である安保条約の評価は「維持すべき」が7%、「平和友好条約に改めるべき」が54.7%、「破棄すべき」が13.6%、合計で「日米安保はなくそう」と言う立場が68.3%。本土では考えられないような世論調査結果であるほどに、基地の存在による苦しみが大きいことがわかる。自公政権時代の合意よりもさらに悪い内容の合意を決めた鳩山首相が辞めたことで、菅新首相は「重荷」が「取り除かれた」などと言うのはもってのほかだ。「わたしは関わってこなかった」と副総理だったにも関わらず責任逃れして、そのうえに「重荷」を背負うのは沖縄県民なのである。まあ、そういうわけで看板が変わっただけで中味は変わらないことが早くも見える。またかつては「増税をして、その税収の使い道を間違えなければ景気はよくなる」などと、財界が狙う消費税消費税増税論を唱えた菅首相である。やっぱりこの人もアメリカ言いなり、財界言いなりの御仁である。アメリカにも財界にもモノが言えない総理では期待する方が間違っている。「日米合意は白紙撤回」とでも言えば別だが…ねえ。

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2010年6月 2日 (水)

民主党2トップ辞任だけでなく党の責任も問われる

 いささか唐突的と言えなくもないが、ついに鳩山首相が辞任表明をした。道連れに小沢一郎をもまきこんだ。普天間基地をめぐる迷走、政治とカネ問題を理由にした。それはそれでもっともなことである。「国外、最低でも県外」と公約したのに、自公政権が決めた辺野古周辺に戻るばかりか、さらに、美しい海を埋立て新基地を造り、本土にも米軍の演習を分散するという、より悪い方針をおしつけ、沖縄ぐるみの反発を買い、社民党の連立離脱まで行なったのだから当然だ。「政治とカネ」問題でも民主党の2トップの数々の疑惑を早くから指摘されながらダンマリ続けたツケもあって、国民の怒りの包囲網のなかでの辞任劇だ。しかし、一方ではあれもやった、これもやったと暮らしの問題では自慢話も出た。施政方針演説で20数回も「命を守る」と言ったので取り繕ったつもりだろう。だが、切実な後期高齢者医療制度の廃止という公約は4年先に先送りして、さらに悪法の新制度を作ろうとしていることや、労働者派遣法の見直し案は財界の圧力に負けて、根本的な派遣労働の禁止には程遠い内容で大穴だらけの「見直し」という肝心カナメの問題でお茶を濁すやり方である。こうしたことでも国民的な怒りがあるのを知らないのかと思う。これらは鳩山氏個人の問題ではなく民主党全体が推し進めたことである。その意味では民主党の責任が問われる。むしろ「政治とカネ」問題などは、解明を求める野党の要求を党あげて2トップを守るために妨害をしたのも民主党である。普天間問題ではアメリカの言うことには誠実だが、沖縄と日本国民にはさらに被害を多くする案となり、労働者派遣法見直しでは財界の圧力に屈するという、アメリカと財界にはモノがいえないのが民主党である。もちろん、自民、公明、国民新も社民党、あるいは乱立新党もこの点では同じである。アメリカにも財界にもきっぱりとモノが言える日本共産党の真価が光る時代である。国と国との関係なのだからアメリカにも対等にモノが言える首相こそ必要だが今の民主党では誰が後継首班になっても無理であろう。それにしても鳩山辞任演説を聞いていて不快に思ったのは、「ただ残念なことに私たち政権与党のしっかりとした足元が、必ずしも国民の皆さんの心に映っていません。国民の皆さんが徐々に徐々に聞く耳を持たなくなってしまった」と言う部分である。いかにも「聞く耳もたない国民が悪い」とさえ聞こえてくるのは失礼である。これはそっくり鳩山さんにお返ししよう。「聞く耳をもたなくなったのはあなたです」と…。政権交代したときは国民の熱い期待で聞いていたのに、国民の声が聞こえない首相及び民主党は「徐々に徐々に」公約破りを重ねた結果が今日の首相辞任劇となったと言っておこう。さて、国民の圧倒的多数から「辞任せよ」と言われた小沢一郎と、わずか8ヶ月で支持率10%台に落ち込んだ首相の辞任が民主党の支持率アップにつながるか?本日の毎日新聞夕刊の2面にわたる見開き大見出しは、「また政権放り出し、民主自民と変わらぬ」とある。8ヶ月間で民主党の本質を見極めた国民はあっさりと民主党に回帰するか否か、興味津々である。

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2010年6月 1日 (火)

鳩山内閣支持率下落の一方で強権的な国会運営

 通常国会の会期末まで2週間余となったなかで、鳩山内閣支持率がさらに落ち込み、世論調査では17%(朝日)、19%(共同通信)、19%(読売)、20%(毎日)などと2割切れが続出し、末期的症状である。「支持しない」が60%から70%台へ反比例で上がる。そんななかでも「続投する」と言い張る鳩山首相。党内から辞任説が噴出しているにもかかわらず、「そんなに厳しい情勢ですか」と開き直る姿にはあきれ返ってしまう。それほどに国民の声が聞こえないほどふんぞり返る姿はまるでボンボン育ちの子どもみたいである。今日あたりの新聞はこぞって「進退協議」とかの活字が躍っている。民主党にとってはまさに風雲急の一大事である。それでも空気が読めない閣僚たちは続投でかばうのだから不思議な政党である。「辞める必要はない」(国民新)、「『首相の進退』なんて言葉が飛び交うこと自身がおかしなことだ」(官房長官)といえば、もし仮に辞めた場合のピンチヒッター1番手の菅直人副総理兼財務相は、「(衆議院の)任期いっぱいの4年間、首相をしっかり務めていただきたいとの気持ちは今も変わりない」というのである。9ヶ月でさえ支持率が3分2も減らした人が4年間も務められたのでは国民はたまったものではない。

それでなくとも終盤国会は異常とも言える強権的な運営である。たったの6時間あまりの審議で、「郵政『改革』法案」の採決を衆院本会議で強行し参議院に送った。また、抜け穴だらけの労働者派遣法改定案や「地域主権改革」関連法案などについても成立を急いでいる。郵政法案の成立を急ぐのは、小沢一郎が特定郵便局長などと約束したからだと言われる。狙いはもちろん参院選で特定郵便局長組織の支持を頂こうという魂胆があるからだ。そのためには審議なんてどうでもいいのである。また、今週中には衆院を通過させたいとしている労働者派遣法改定案は、大穴だらけだ。製造業への派遣はキッパリと禁止にすべきなのに、「常時雇用」という名の派遣を認めているのでは禁止にならない問題点をもっている。さらに登録型派遣は原則禁止と言いながら、26業種については「専門業務」だと言って除外している。その中には「事務用機器操作」や「ファイリング」など専門的知識を必要とする業務とは思えない業務が多数含まれるなど専門業務の内容を厳密に見直す必要がある。このように政府案では大きな抜け穴があり、派遣切りにあった労働者からさえ、「役にたたない」と批判されているシロモノである。だから徹底した議論が必要なのである。同時に、今国会で当初から問題になっていた民主党のツウトップの政治とカネ問題や普天間基地撤去問題、あるいは重大な問題になっている「口蹄疫」などで、野党が要求している集中審議、証人喚問などを拒否しているのも大問題だ。大事な問題で審議もさせないという態度は自公政権以上かも知れない強権的運営は豪腕小沢流そっくりだ。国会の機能をなんと考えているのか。強行採決を繰り返す異常ぶりとともに、鳩山首相の身の振り方はどうなるのか…。外野席ながら注目である。

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