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2010年6月 2日 (水)

民主党2トップ辞任だけでなく党の責任も問われる

 いささか唐突的と言えなくもないが、ついに鳩山首相が辞任表明をした。道連れに小沢一郎をもまきこんだ。普天間基地をめぐる迷走、政治とカネ問題を理由にした。それはそれでもっともなことである。「国外、最低でも県外」と公約したのに、自公政権が決めた辺野古周辺に戻るばかりか、さらに、美しい海を埋立て新基地を造り、本土にも米軍の演習を分散するという、より悪い方針をおしつけ、沖縄ぐるみの反発を買い、社民党の連立離脱まで行なったのだから当然だ。「政治とカネ」問題でも民主党の2トップの数々の疑惑を早くから指摘されながらダンマリ続けたツケもあって、国民の怒りの包囲網のなかでの辞任劇だ。しかし、一方ではあれもやった、これもやったと暮らしの問題では自慢話も出た。施政方針演説で20数回も「命を守る」と言ったので取り繕ったつもりだろう。だが、切実な後期高齢者医療制度の廃止という公約は4年先に先送りして、さらに悪法の新制度を作ろうとしていることや、労働者派遣法の見直し案は財界の圧力に負けて、根本的な派遣労働の禁止には程遠い内容で大穴だらけの「見直し」という肝心カナメの問題でお茶を濁すやり方である。こうしたことでも国民的な怒りがあるのを知らないのかと思う。これらは鳩山氏個人の問題ではなく民主党全体が推し進めたことである。その意味では民主党の責任が問われる。むしろ「政治とカネ」問題などは、解明を求める野党の要求を党あげて2トップを守るために妨害をしたのも民主党である。普天間問題ではアメリカの言うことには誠実だが、沖縄と日本国民にはさらに被害を多くする案となり、労働者派遣法見直しでは財界の圧力に屈するという、アメリカと財界にはモノがいえないのが民主党である。もちろん、自民、公明、国民新も社民党、あるいは乱立新党もこの点では同じである。アメリカにも財界にもきっぱりとモノが言える日本共産党の真価が光る時代である。国と国との関係なのだからアメリカにも対等にモノが言える首相こそ必要だが今の民主党では誰が後継首班になっても無理であろう。それにしても鳩山辞任演説を聞いていて不快に思ったのは、「ただ残念なことに私たち政権与党のしっかりとした足元が、必ずしも国民の皆さんの心に映っていません。国民の皆さんが徐々に徐々に聞く耳を持たなくなってしまった」と言う部分である。いかにも「聞く耳もたない国民が悪い」とさえ聞こえてくるのは失礼である。これはそっくり鳩山さんにお返ししよう。「聞く耳をもたなくなったのはあなたです」と…。政権交代したときは国民の熱い期待で聞いていたのに、国民の声が聞こえない首相及び民主党は「徐々に徐々に」公約破りを重ねた結果が今日の首相辞任劇となったと言っておこう。さて、国民の圧倒的多数から「辞任せよ」と言われた小沢一郎と、わずか8ヶ月で支持率10%台に落ち込んだ首相の辞任が民主党の支持率アップにつながるか?本日の毎日新聞夕刊の2面にわたる見開き大見出しは、「また政権放り出し、民主自民と変わらぬ」とある。8ヶ月間で民主党の本質を見極めた国民はあっさりと民主党に回帰するか否か、興味津々である。

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