2009年2月24日 (火)

首相の座を降ろす「おくりびと」は誰だ

 米アカデミー賞で「おくりびと」が外国映画賞を受賞し、昨日からのテレビはもっぱらこの話題でもちきりだ。「おくりびと」は見ていないので見ようかと、当地の映画館のHPを見たが上映館はなし。もう済んだのかなあ。この映画は、遺体をひつぎに納める「納棺師」を通じて人間の生と死を見つめ、命の尊さや家族愛を訴える映画と言う。ともかく、映画界の最高峰の受賞というからすごい作品なのだろうと思うし、それが日本の作品とはすばらしいことだ。おめでたいことである。この映画は人間の尊厳な「命」のことであるが、同じように「命」という字が付くもので政治の世界では「政治生命」という言葉がよく使われる。ナマ身の命ではなく政治の世界で活動するにふさわしいかどうかが問われる意味である。とりわけ国権の最高機関である国会議員の「政治生命」は選挙という洗礼を受けるだけに、国民の範たる姿勢をどんな場合でも発揮することが求められると思う。だから暴力的な犯罪はもちろん、政治家の場合は汚職だの利権がらみの贈収賄事件が多いが、いわゆる品性という意味でも国民から認められることが必要である。ましてや閣僚や総理大臣ともなれば、国会議員のなかでも模範たる姿勢を示さなければ、24時間中国民の目にさらされている。最近の「もうろう会見」で辞職に追い込まれた大臣などは論外である。「もうろう会見」もひどいがバチカン博物館で警報を鳴らすような騒ぎなんて、普通の国民でもめったにあることではない。もう政治家以前の問題だ。大臣は辞めてもまだ国会議員であることはまちがいない。今日のテレビのバラエティー番組では、なんと、あの大臣の「もうろう会見」をもじった「携帯ゲーム」まで現われたそうである。それほどまでバカ扱いされてでも国会議員に居座っていたいのだろうか。そして、そんな「もうろう」ぶりをよく調査もせずいったんは「続投」指示した麻生首相の浅はかさも目を覆う。だから、あの事件後の世論調査でも支持率は引き続き下落だ。15%(日経)、13%(朝日)、11%(毎日)、11.4%(産経)と10%台前半ばかりである。「不支持」が81%と出た調査もあるのは驚くべきである。もはや「世論」どころか「総意」として「麻生首相はやめよ」なのだ。そこでだが、首相も人間だから「納棺」というナマ身の命を指すのはいかにも失礼だから言わないが、「政治生命」としては「首相のイス」を去って欲しいというのが「不支持」の共通した声だろう。その意味で「総理のイス」から去ってもらう「おくりびと」は誰になるのか。ところが、世論調査でも「誰が首相にふさわしいか」という問いでは、最大では民主党の小沢氏だが、しかし過半数には程遠い。「ふさわしい人がいない」というのが一番多いようだ。大変な日本である。そうは言っても誰かがやらねばならない。自民党の中では消費税増税派の旗手で古希のおじいさん与謝野氏、小泉構造改革派の石原氏、同じく構造改革派で政党渡り鳥の小池氏、消えた年金も解決できず後期高齢者医療制度押し付けた舛添氏、ほかに石破氏などの名前が上がるがいずれも支持率一桁台のドングリの背比べだそうだ。それよりも総選挙までにまた総裁選をやるとなると、もう国民は自民党自体を見限るだろう。だから、麻生氏で予算案が成立したところで即刻解散し、総選挙の結果で次期首相を選ぶしかないだろう。なんでも思いつきでぺらぺらしゃべり、その時々の言い逃れしか出来ない無定見な麻生首相はもうコリゴリである。オバマ大統領と会って意気揚々?と帰って来るのだろうが、アメリカ経済の立て直しのために新たな財政負担の約束などしてくるではないかと心配である。

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2009年2月21日 (土)

制作費6千万円で「中川醜態劇場」!主役も脇役も迷演技

 日本の政治も官僚の芝居も前例のないほど廃れた国辱きわまりないものになってきた。主役は中川昭一、迷脇役は財務省官僚と「その他」だ。国会論戦で「酩酊」が議題になるとは想像だにしなかったが現実に起きた。まずは、19日の衆議院予算委員会という場で明らかになった中川前財務大臣の行動の概要だ。中川氏は13日昼に東京を出発し、機内で飲酒、現地時間で同日夕ローマ着、G7の夕食会でワインを飲んだ後、数人の記者との懇談会を深夜から14日未明にかけて行ない、どんな酒だか知らないが「ジントニック3,4杯」を飲む。14日は午前からG7会合が開催。そして昼食会で中川氏本人に言わせれば「ワインをたしなんだ」程度。ところが、その昼食会を中川氏の要望で中座し、財務省職員らと別のホテルのレストランへゾロゾロ。このなかには中川氏の政務秘書官と玉木林太郎財務省国際局長はじめ財務省職員3人、通訳、中川氏の知人、読売新聞の女性記者(スポーツ紙などは「30代の美人記者」と称している)が居たのは確かである。読売新聞は同紙記者が居たことは認めている。「中川大臣は海外出張で同行の女性記者と酒席を共にするのが恒例」というのはこれまでにも複数の報道がある。この席で中川氏は自らワインをボトルで注文したと玉木局長が衆院予算委で証言した。玉木局長は中川氏と麻布高校の同期で東大法学部の同窓で気心の知れた間柄であり、女性記者を誘ったのも玉木氏だとネットでは流れている。こういうことからして中川氏の言う「ワインをたしなむ程度」だったかどうかは、誰が考えても察しがつく。酒の飲めない、あるいは嫌いな人ならともかく、「無類の酒好き」と多くの人が証言しているのだから、いわば公式の昼食会を中座し、わざわざ別のレストランで私的な昼食会の場で「たしなむ」では絶対に済まないだろう。わたし的にも酒は嫌いでないから心情は極めてよくわかる。そしてこのあと日露財務相会談に臨む。この会談では麻生首相のことを「麻生大臣」と言い間違えたりするから様子がおかしくなっていたのだろう。だから、玉木局長によればその後30分ほど「休憩」したあと、問題の何度もテレビ放映された「内外の記者会見」となり、世界へ恥をさらしたのだ。それで終りかと思いきやまたまた今日あたりから流されたのが、国辱的記者会見のあと、「風邪で体調が悪かった」はずなのに、玉木局長らを伴いバチカン博物館へ観光に行って、こともあろうに、美術品の周囲に設けられた柵を乗り越えたりして触ることが禁じられた美術品を素手で触ったりしたというのだ。柵を越えるときに「警報」が作動したというのだからここでもさらに恥の上乗せだ。恥さらしといえば、テレビを見ていて唖然としたのは、帰国して大騒ぎになり、辞任する前日16日夜、中川氏の自宅前に大勢の報道陣が構えている場面で、テレビを通じてでもはっきり聞こえたのが「ガンバレ、日本一」「ガンバレ、ガンバレ、大丈夫」というヒステリックな声援が聞こえた。なんと中川氏夫人(49)だった。主役をはじめ、財務省官僚から「美人記者」に加えて夫人まで、そしていったんはかばって「続投」を指示した麻生首相。脇役もみな役者だなあ…。この恥ずべき醜態を演じた中川劇場に要した費用は総勢20人とかの要員の費用含め、制作費なんと6000万円かかったのだぞ~。国民の税金で…。ああ悲しいなあ。醜態を演じたのだから奥様、せめて多少なりとも賠償してくれるんですかね。「日本一」のダンナ様を守るのでしょうから。それとワインのボトル注文は中川氏のポケットマネーなんやろか???ぜひ記者会見でお答え下さいね。

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2009年2月19日 (木)

中川騒動の影でクリントン訪日はブッシュより悪

オバマ政権下で外交を担当するクリントン国務長官の初の訪問国が日本であると標榜し、やたらとそこらじゅうで笑顔をばらまき、「秒刻み」で駆けずり回ったとか報道されている。日本のメディアのほとんどはそうした行動だけしか報じない。まあ、根っからの飲酒男の辞任劇で騒動したので、新聞も一面は中川、中川で埋め尽くされたのも皮肉な結果で、クリントンは後景に追いやられたのかも。なぜ、日本が一番国だったのか。そしてサプライズ的に2月24日に麻生首相をこれも一番でホワイトハウスに招待するということもお土産にしてやってきた。というよりも、底なし沼のような窮地に追いやられている麻生首相を少しでもオバマと肩を並べ、握手する写真でも撮って、応援してやろうという狙いもあるのだろう。クリントンにしたら初の外交は難しい国々へ行くよりも、なんでもアメリカのいうことをハイハイと聞いてくれる日本で自信をつけて他国へ回るという思いもあったかもしれない。しかし、日本で風前の灯になっている首相を、最初にホワイトハウスに招待するオバマ氏もさぞかし情けない話だろう。

 で、クリントンは中川騒動の後景を拝したが、いったいなんのためにやってきたのか。皮肉っぽく言えば「一番最初に来て当然」とも言える。何でかって言えば、日本ほどアメリカに貢献している国はないからだ。沖縄をはじめ、日本中に米軍基地を配置し、そこに住む米兵は殺人も含む凶悪事件や小さな犯罪も加えると無数の犯罪を日本で行なっている。それだけではない。日本国民の税金で、グアム島というアメリカ領土へ米軍が移転する費用をはじめ、米軍再編のための費用として3兆円負担することになっている。そのうえ毎年2千数百億円という金を義務もないの「思いやり」で差し出すのが日本のバカ的役割だ。アメリカとの関係でこんな国は日本だけである。それだからこそ政権が変わっても真っ先に来るのは普通は義理から言っても当然だ。だが、あのブッシュの一国覇権主義を批判し、圧倒的な人気で政権についたオバマ大統領のことであり、いわく「米国は平和と尊厳の未来を求めるすべての国々、すべての男女と子どもの友人である」と大統領就任演説で述べたのだから、米軍基地に悩む沖縄や各地の住民の声を聞き、一定の「変化」でもつけてクリントンが訪日したのかと思いきやまるで反対だった。中曽根外相とクリントンとの「協定」は、沖縄の米海兵隊のグアム移転を日本の金で行なうことを確実にするため法的に義務化する格上げをしたのである。背景には自民党崩壊の危機があるので、日本がどんな政権になろうともそれが保障できるように、法的な拘束力を持つ「協定」で調印したわけだ。そのためにも民主党小沢代表にも会って合意を得たのである。また、「沖縄の普天間基地に変わる新基地建設(名護市)で日本政府が具体的な進展にかかり、日本の資金面での貢献」を「条件」とすることまで協定に盛り込んだ。日本の金でグアム移転と沖縄の新基地を作るという、これまでのブッシュ政権の策動よりもさらに進める内容となった。オバマ演説の「平和と尊厳の未来」どころか、日本に一層の負担を求め、地球的規模で日米軍事同盟を強化するものにしたわけだ。オバマはまたアフガンに対しても17000人の増派を命令した。米国内では経済危機に対してドーンと金を出すと言い、日本には基地も金も出せと迫ったわけである。それに応えて麻生政権は国民にはアメ玉として二兆円ばかりの定額給付金で誤魔化し、それよりもはるかに多い金をアメリカに貢ぐ。おかげで日本はGDP年率マイナス12.7%と急激な落ち込みで、金融危機発祥のアメリカの3倍もひどい状態である。昨日は新財務相になった与謝野氏が「日本経済は底抜けする」とまで言いつつ、アメリカ言いなりになる体たらくなのである。中川騒動の影に隠れてメディアは実相を報じないけれど…。だが、日本での基地反対運動は日増しに盛り上がり、希望となっているし、さらに発展するであろうことも指摘しておこう。

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2009年2月18日 (水)

宮中晩餐会でも深酒でトラブル…中川氏の酒暦に唖然

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 「もうろう会見」の中川前財務相関係の本日付新聞の見出しの一部を列挙する。「批判噴出読めず」「危機管理欠く官邸『麻生離れ』に拍車」「政権担当能力を喪失」「続投 一夜で急転」「会見前、記者と飲食」「やはり麻生政権は末期的だ」「(海外でも)日本の無力ぶり暗示」「本予算審議中、戦後初の辞任」「あきれた醜態」「懲りない酒癖」「過去に失態の数々」「政調会長時代 千鳥足で会談遅刻も」「有権者ら『恥ずかしい』」「首相の責任免れない」「最低限の政治道徳さえ失った自民党政治の姿」「辞任の中川氏 タカ派と酒歴」「世論総スカン」「世界に恥」「(酒癖は)地元では有名」「危機意識ゼロ首相も かばったその夜 料亭にバー」「社会常識なし」「麻生降ろし公然化」「各国も報道「サケ・プロブレム(酒問題)」「国際的な大恥」「首相の統治能力問われる」「自民『お先真っ暗』」「選挙戦えぬ…いらだち」「支援者ら『地元の恥』『無念だ』」――以上は手元にある3紙から拾った見出しである。もちろん、「中川財務相が辞任」など共通の大見出しは省略してのことである。(赤字は直接「酒」関係)これ以上ないというほど最大級の見出しが躍るし、見出し読みだけで事態の重大さ、国際的反響、麻生内閣の無能さ、そして酒癖の悪さまで分かるほどだ。テレビはいちいち覚えてないけど、一番印象に残ったのは、後任に決まった与謝野馨氏の記者会見である。「時差ぼけの調整をうまくやれなかったのではないか」と言ったあと一瞬、間をおいて記者団を見回し、「笑うなョ」と小さな声で言って自分がニタッとした時だ。聞いた記者団が思わずいっせいに吹き出したのがケッサクだった。「笑うなョ」はいかにも責任を「時差ぼけ」に「転嫁したのではないぞ」とでも言いたかったのか。それともう一つは、中川氏の選挙区である北海道11区の後援会の会長とかいう人が登場して「親(一郎=故人)の代から長年付き合っているが、酒を飲んで酩酊するようなことは一度も見たことがない。ビールを飲んでもコップいっぱい程度だ」という意味のことをのたまったのである。ヘエ~新聞の見出しとは全然ちがうねえ。小泉元首相じゃないけど「笑っちゃうよ」だ。昨日も紹介したが、森・元首相でさえ証言しているのにねえ。また、フリー百科事典Wikipediaによると、2008年11月20日、スペイン国王フアン・カルロス1世夫妻を迎えての宮中晩餐会で、テーブルを挟んで正面にいた妻に、何度も「もう、お酒やめなさい」と言われていたのに多量飲酒。野村一成東宮大夫とトラブルを起こし週刊誌沙汰になっている。「本人はインタビューで「場所が場所だけに…失態をしてしまいました。お酒が悪い。本当にお酒が悪い」と語っている」(wikipedia)…あきれるのは「お酒が悪い」か。飲む手前が悪いのではないか。お酒が悪いと言えば酒造会社や酒屋さんらは悪い物を造ったり売ったりしていることになるのだが。皇居という場所で妻にたしなめられつつも飲むというのは、これは相当なアル中じゃないの?それと、wikipediaでは1月28日の「うずちゅう事件」という衆院本会議演説で26箇所も誤読した原因も「カゼで体調が悪かった」と今回の「もうろう会見」と同じことを言っているが、2週間以上もカゼの引きっぱなしだったのか?聞きたいものだ。ともかく、氏の酒癖はテレビのコメンテーターでも「彼は朝から酒を飲んでいる」「そばに座ると匂いがする」と発言する人が局名や名前は忘れたが二人ほどいたのは確かだ。これでは飲酒運転並みの飲酒出勤ではないか。国会という神聖な職場へ。こうした輩が自民党のなかではタカ派なのである。「集団的自衛権やミサイル防衛など真の日米同盟関係を確立すべきだ」(07年1月)「憲法でも核保有を禁じていない」(06年10月)とかの言動や、日本軍「慰安婦」問題否定で奔走し、同問題を扱ったNHK番組に放送内容を変更するよう安倍晋三氏らとともに圧力をかけるとか、小泉内閣では政調会長として改憲手続法、教育基本法改悪、イラク特措法延長強行などで辣腕を振るうなど曰く付きのタカ派である。タカでもトンビでも結構だが、もしかしてアル中なら国会議員以前の問題だが…。北海道11区の皆さんは次の総選挙で心して対処してほしいと期待するものだ。

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2009年2月17日 (火)

「酩酊」大臣とともに日本経済も“墜落”

 先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)のあとの記者会見でろれつが回らず、言葉につまり、目はうっとり、どう見ても「酩酊」会見で、世界に醜態をさらした中川昭一財務相(北海道11区選出)が、予算案と関連法案が衆院を通過した段階で辞任する旨のニュースが流れている。昨日はこんな大臣でも麻生首相は「体調を整えて職務を全うせよ」と罷免どころかかばっていた。本人も本人なら首相も首相である。薬のせいだ、時差ぼけのせいだ、とかで記者会見前の飲酒は否定している財務相だが、しかし、ローマに向う機中でも会議前日の夜も、そうして当日の昼食会で出たワインを「たしなんだ」が「ごっくんと飲んではいない」なんて釈明しているが、だいたい、往路の機中で風邪薬と一緒に飲酒なんておかしい。公人なのだから大事な会議に向う時にそんな不注意があるか。森善朗元首相がテレビで「非常にお酒の好きな方ですから、お酒は気を付けなさいよということをずいぶん私も申し上げたことはある」というくらいだし、ほかにも注意したという人物などがテレビに出ていた。問題の記者会見の映像が何度もテレビで流されたが、あれが薬だけのせいとは見えない。米国のABCテレビでは、中川氏は記者会見ではなく、先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議の場でも「居眠りしているように見えた」と報じたらしい。同テレビは財務相が目を閉じてうつむいている様子をとらえた写真とともに、「自動車大手のトヨタや日産が何万人も解雇している状況は、目を覚ますのに十分な理由ではないか」「刺激が足りないなら、イタリア伝統のエスプレッソ(濃いコーヒー)がある」と皮肉られたそうである。麻生首相も夜な夜な高級な酒を飲みにホテルなどへ行く経歴があるから、同情して即座に罷免もできなかったのだろう。そもそもG7だけが問題じゃない。昨日も書いたが、衆院本会議の財政演説で官僚の書いた文書を26箇所も読み間違えること事態おかしい。「渦中」を「うずちゅう」とか、「歳入」を「歳出」とまるで反対に読むなんてどうかしている。どんな学歴か調べたらナント、ナント東京大学法学部ではないか。エッ!東大だと?あそこで間違った漢字の全部は定時制高校しか出ていないわたしでも正確に読めたよ…。学歴だけじゃない。やっぱりこの人も二世議員だった。エッ、なんで「やっぱり」なのかって?その意味はご想像におまかせするけどねえ。(アハハハ)。

 折りも折り、昨日、内閣府が発表した去年の10月から12月の国内総生産(GDP)速報値で、物価変動を除いた実質GDPは前期比3.3%減、年率換算では12.7%減という、第一次石油ショック当時の1974年1~3月期(前期比マイナス13.1%)以来35年ぶりの急激な落ち込みとなった。まさに「戦後最悪の経済危機だ」(与謝野馨経済財政担当相)である。韓国、シンガポールに続く墜落ぶりであり、経済危機の震源地であるアメリカでさえマイナス3.6%であり、ドイツ(-8.2)、イタリア(-7.1%)、フランス(-4.6%)、イギリス(-5.9%)よりひどい落ち込みだ。麻生首相はつい最近も「この経済危機から一番最初に抜け出せるのは日本だ」と威張っていたけど、もはや最低ランクではないか。それもそのはずで日本は手の打ち方が違うからだ。各国はそれなりに家計を重視して、内需を増やす努力をしているのに対し、日本は財界の戦略に沿って、自動車や電子、通信機器など外需頼みで輸出大企業応援に力を注ぎ、公的負担を軽減するなど税体系を変えたりし、一方で労働法制の規制緩和で不安定な雇用をまん延させ、ワーキングプアを広げ、内需を怠ってきたからだ。そのため輸出部門は-13.9%と最大の落ち込みであり、国民の所得が減り内需もマイナス成長になったからだ。そこへ消費税上げを示唆するからなおさらだ。そういう大事なときに「居眠り」財務相というまともでない大臣が経済の中心を担っているのだからどうしようもないわな…。最新の内閣支持率は日本テレビが9.7%、時事通信が16.4%。中川問題で軒並み一桁台に墜落するのも近いかな。

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2009年2月16日 (月)

麻生VS小泉バトルは「劇場」再現のヤラセ??

与党と内閣のハタメチャぶりには目を覆いたくなる。小泉元首相はロシアへ外遊する前に麻生首相をボロクソにこき下ろす最後っ屁を吐いた。いかにも麻生VS小泉バトルで麻生下ろしのように見える。だが、この裏には何やら怪しげなヤラセ説さえ浮上している。あれだけテレビをうまく取り込んで「劇場型」で人気を呼んだ小泉氏だけに、今でも自民党のなかではある程度の力を持っている。その小泉氏がボロクソ批判することでふたたび脚光をあび、「党内対立」を演出することで自民党が「再生する」かのように見せる「小泉劇場」の再来を狙うものではないかというものだ。一旦、「引退」を表明した小泉氏が矢面に立ち、麻生擁護に見える森善朗元首相がやけに怒るような画像も見せて、視聴者の注目を「小泉VS森」に引き付け、いい顔の写らない麻生首相から離してしまい、自民党支持率を上げようというシナリオがあるのかも知れない。めったにテレビに登場しない「麻生首相の後見人といわれる森・元首相が俄然登場し始めた。今朝のTBS「朝ズバ」でも長時間の出演である。「小泉劇場」再現を警戒する民主党もオロオロし、定額給付金の財源法案もロシアからの小泉氏の帰りを待って裁決日程を延期するとか。この二人、自分では「まだ自民党の実力者」だと思っているのだろう。「郵政選挙」と言われた05年衆院選でテレビ型選挙を演出し、小選挙区制のマジックで「虚構」の大量議席を奪った「小泉劇場」であったが、その郵政民営化のボロがいま噴出している。今朝のテレビで森・元首相も語ったように、民営化は大都会では金融機関も郵便局も幾つもあるが、過疎地などの田舎では郵便局は唯一の金融機関であり、それがなくなって不自由になっているという意味のことを指摘した。その通りであることはこのブログに先日書いたばかりだ。さらに付け加えて言えば、郵政民営化は日米が18回も会談して法律を作り、日米の銀行や保険会社の要望に応えて、郵貯、簡保を弱体化させるために郵貯、簡保、郵便事業の3事業一体だったものをバラバラにしたのである。その結果が、例えば米証券大手のメリルリンチが「かんぽの宿」などの資産売却のアドバイザーになり、その報酬が6億円という契約や、入札とは言えないような「入札」で、政府の規制改革会議の責任者だったオリックス会長(宮内義彦氏)が買収する動き。また、これまで634件の売却が行なわれたが、なんと1万円で鳥取の「かんぽの宿」を買った不動産業者が短期間で6000万円で転売し利権を得た例もあった。売却に絡んでは多数の物件を「一括売却」という形式で仲介する日米金融機関の餌食にされている。そのために「命をかけた」のが小泉氏で、当時はバックに「黒ネコ」だか「黒幕」だかが居るのではと囁かれたものだ。郵政だけでなくさまざまな小泉構造改革の負の遺産が多くの国民に知られるようになっているから、今どき「劇場」再現などは論外であり、テレビで持ち上げてもそれは視聴者のテレビ離れを加速するだけだろう。それにしても麻生内閣のメチャぶりにはあきれる。G7の会議でローマに行った中川昭一財務相は、世界の記者を前にして「居眠り」やら「ろれつ」が回らないとか、はては「酩酊会見では」とまで言われ、発言だけでなく机上のコップも同席者のものを間違って拝借したり…。この人、1月28日の衆院本会議での財政演説では、麻生さんの「漢字が読めない」病が伝染したのか、「渦中」を「うずちゅう」と読んだり、減少を減収、評価を効果、法人を企業、歳入を歳出と間違えたり、数字も幾つも間違ったりで、26箇所も誤読して議事録作りも大変だった。テレビで聞かれた森・元首相も「あれは(閣僚の)人選のまちがいだ」みたいなことをいうほど大臣不適格人物なのだろう。ローマに出向いて日本の閣僚の恥をさらしに行ったようなものだ。世界の金融危機をどうするかという会議でなんともだらしない、自覚のカケラもない輩ではないか。即刻、辞任すべきだ。

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2009年2月14日 (土)

小泉発言に戦々恐々の自民、麻生内閣で早く解散せよ

 麻生首相の郵政民営化発言の連発によって、ダンマリを決め「寝たふり」していた小泉元首相が牙をむいた。「怒るというよりも笑ッちゃうくらいただただあきれはてているほどだ。だいたい首相の方針とか、執行部の方針に批判的な意見を若手が出すと、執行部から『後から鉄砲撃つな』と押さえ込みにかかるが、最近の状況は、首相が前から、これから戦おうと言う人に鉄砲を撃っているんじゃないかと。定額給付金についても、首相が『さもしい』と、また『自分はもらわない』と、『いやそんなこと言ってない』とか、いろいろ言っているが、この問題についても、わたしはほんとうに、三分の二を使っても成立させなきゃあならない法案だと思ってないんです」と噛み付いた。小泉内閣時代にも重要閣僚として入っていた麻生氏から、郵政民営化の「見直し」だのと批判されたものだから烈火のごとく怒ったのだろう。それはなんと言っても小泉構造改革の華みたいに言われたのが郵政民営化だったのだから怒るのは無理からぬ事かも知れない。しかし、その民営化して一年ほどで矛盾が激化し、かんぽの宿など国民の掛け金で作った資産をバナナの叩き売りみたいな値段で、民営化の中心に座っていたオリックス会長に、体のなしていない、カッコつきの「入札」までして売ろうとしている。批判をあびて売却は白紙に戻すらしいが、そのこと一つをとっても郵政民営化は破たんしたことははっきりしている。その民営化の担当の担当省の大臣であり、民営化実現へ役割をはたしていた麻生氏がなんの反省もなく「実は反対だった」「担当大臣は竹中氏だった」などというのも無責任極まりない。郵政が4分社化し地方では簡易郵便局の廃止や、過疎地のATMが撤去されたりしてサービスが悪化している。朝刊の新聞が午後に届くようなこが相次ぐとか、貯金の出し入れはそれまでは郵便配達員を通じてやれたが、分社化でそれもダメになるなど、国民に限りない不便をかけているのは事実であり、郵貯、簡保など340兆円の資産はアメリカや日本の大資本に狙われ、ボロボロになっているのが現状だ。そもそも先日も書いたが、小泉構造改革ほど百害あって一利なしというくらい、後期高齢者医療制度の創設、派遣などの製造業への拡大、社会保障の自然増分の廃止、「三位一体改革」による地方の疲弊、「コメ改革」で汚染米流通の国による監視の放棄などなどで、ほころびが大きくなりすぎ、ポスト小泉の後継首相がボロボロになった社会の穴を縫うこともできなくなったのは皮肉である。だからバッタバッタと国民の審判も経ずに去って行く。小泉改革に無反省で継承したからこういうことになる。「奇人・変人ではなく、俺こそ常識人」という小泉元首相も無責任極まりない。だが、劇場型人気、虚構の人気で与党が3分の2を占めた立役者としての小泉元首相の「麻生下ろし」的発言だけに、自民党のなかは今や液状化現象みたいに、実力者たちがウロウロと料亭通いをしてはヒソヒソと釈明に懸命だ。定額給付金についてその3分の2を使って再可決するような法案じゃないと今ごろ言うのだから、小泉という男もほんとうに無責任な男だ。かつて「自民党をぶっ壊す」と言った言葉が真実味をましてきたのかナ?政治がなに一つ前向きに進まないなかで、麻生氏を下ろしてまたぞろ総裁選をやってから解散なんていう時間がないほど、国民は大解雇ラッシュ、大不況で困っているのだ。予算案は「再可決」が不要だから早く成立させ、サッサと麻生首相のツルの一声で衆議院を解散するべきだ。そうするともうあの小泉氏も過去の人となるのだ。仮に定額給付金は自民党から16人以上の造反があって成立しなくても、国民の7割、8割が「評価していない」のだから、その方がいいんじゃないの?

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2009年2月12日 (木)

みっともない自民の内紛と「郵政選挙」のメディアの責任

 麻生首相が、郵政民営化について「内心は反対だった」発言に端を発した迷走劇は、野党だけでなく、与党からも猛烈な批判である。自民党って面白いのは、自分の党内の不一致点について、肝心の相手と直接議論しないで、別の場所で好き放題に批判または擁護の発言を繰り返し、メディアを使って間接的に伝えることだ。家庭に例えるなら、「内の嫁はどうだ」とか「うちの主人はかんだ」と外で、みんなに聞こえるように大きな声で恥を吹聴してまわるようなもので全くみっともない。意見があれば当事者ととことん議論して納めればいいのに…。わたし的に自民党支持者ではないが、少なくとも日本の政権与党であり、与党の内紛は世界中に恥さらすようなものであり、「日本はなんとも頼りない国だ」って写るから恥ずかしい。昨日などは菅義偉自民党選対副委員長が新潟まで行って、「首相の発言は極めて重い。国民に誤解を与えるような、党内で無用のあつれきを生むような発言は慎まなければならない」と首相のいないところで苦言だ。森善朗元首相は「麻生さんは答弁の仕方が少し悪いとは思うが、善かれと思って言ったことだ。(郵政民営化法は)3年後に見直すと書いてあり、恐らくその意味でおっしゃった」と、こちらは擁護派だ。しかし、森さん、そのあとに重大なことを言った。「(民営化議論の当時)胸を張って正しいと思った議員は小泉(元首相)さんだけだろう」と語ったのだ。細田自民党幹事長は、これも

松江市

内の記者会見で麻生首相の一連の発言について「分かりにくい内容だったのは事実。いろんな説明のなかで誤解が生じているのは残念だ」と批判的。あちこちで好き勝手に、ばらばらなことをいうところにもはや政権の行き詰まりは鮮明である。また、中川昭一財務・金融相は、定額給付金について、首相が「受け取らない」と言ったとか、言わなかったとかに関連して、「もらうのか、もらわないのかとか、そんなことはどうでもいいことだろうと思っている」と発言。あ~あ、この国のリーダーはいったい誰なんじゃと思うネエ。しかし、森(元首相)さんの「民営化を正しいと思ったのは小泉さんだけ」との発言は、そんな法案をわざわざ「郵政選挙」までやって押し付けた自民党の責任は重大だ。自民党の中の反対議員は離党させられ、選挙戦では刺客まで送り込まれた。当の小泉氏はいまダンマリだ。結果的に「郵政選挙」は自民党が圧勝した。だが、これはマスメディアにも責任がある。全くの「劇場型選挙」で、自公と対決する、刺客を送り込まれた選挙区がやたら放映され、小泉持ち上げに少なからぬ役割を果たしたのがメディアであった。テレビ視聴者から見れば、「郵政民営化に反対する者は国民にあらず」と感じたものだ。最大争点の郵政民営化の論戦そっちのけで、激戦を展開する候補者だけを克明に紹介し、他の候補はつけたし的に「○○候補も立候補している」と数秒だけの映像というメディアの放送姿勢は公選法上から言っても不公平なものだった。それでも郵政民営化に反対の候補の得票合計は、賛成派候補を百万票位上回ったと記憶する。定数1の小選挙区制という、きわめて民意を反映しない非民主的な選挙制度のお陰で自民党が圧勝しただけの話なのだ。もともと小泉氏の最初の総裁選からメディアによって作り上げられた「小泉人気」による長期政権だったが、その政権でやったことは、郵政民営化をはじめ、現在の大解雇ラッシュを生んだ派遣労働を製造業にまで「規制緩和」したのも、いま高齢者いじめの後期高齢者医療制度を決めたのも、社会保障の自然増分2200億円を毎年削減し続けているのも、汚染米をばらまく元になった「コメ改革」で、米流通における国の管理責任を放棄したのも、さらに、あいつぐ負担増を国民に押し付けたのも、ほかならぬ小泉構造改革であった。そのボロが剥がれていまは批判的であるが、しかし、時として日本には「二大政党」しかないかのような扱いも見受けられるのが気になるし、次の総選挙では報道機関として冷静で公正、公平な報道を貫いて欲しいものである。

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2009年2月11日 (水)

「汚染米転売事件」業者が逮捕、それだけで終わるな

 強力な発ガン物質であるカビ毒アフラトキシンなど、農薬に汚染された毒入り外米、農水省流に言えば「事故米」というが、正確には「汚染米」とか「毒入り米」というべきだろう。本来は工業用糊という指定がある。そんなコメを、食用に転売して儲けていた、コメ加工会社「三笠フーズ」の社長とか他の販売業者ら五人が逮捕された。容疑の内容は、事故米を1キロ18.9円で購入し、米穀仲介会社などを通じて69.5円から98円まで吊り上げて販売。農薬アセタミプリドに汚染されたベトナム産うるち米をまぜたコメ約896トンを、食用くず米として熊本、鹿児島の酒造会社に納めたことで「不正競争防止法違反容疑」が逮捕の理由という。しかし、事故米は26都府県393業者に流通、病院や保育園などで消費されるという、異常な事件となったことは記憶に新しいところだ。そして検査する農水省が「三笠フーズ」九州工場を96回も検査をしていながら、不正に気付かないツーカー検査でパスしていたことで、農水省批判が集中し、当時の太田誠一農水大臣が責任とって辞任したほどだった。だから、「三笠フーズ」幹部ら悪徳業者が逮捕されたのも当然だし、事件の真相を解明することは重要である。事故米だからもともと安価で仕入れできる。仕入れの4倍、5倍で流通させるのだからそれはウハウハというほど儲かる。そうした流通の実態解明をはじめ、世間を不安に陥れた罪を問わなければならないのはいうまでもない。だが、それだけでいいだろうか。犯罪は元から正さないと再発防止にはならない。事故米の8割は輸入米だと言われる。日本は1995年から始まった外国産米(ミニマムアクセス米)の輸入を強行した。理由は国内消費量に比べて、割合が低いということで、ウルグアイ・ラウンド農業交渉で押し付けられたものである。コメ生産国である日本では必要がないのに、毎年、77万トンも押し付けられた、言わば「義務的輸入」という不当なものだ。だから、輸入した農水省は国内の業者に頭を下げて「買って下さい」とセールスしていたわけだ。おまけに2004年、「小泉改革」で、コメを扱う業者の許認可権をとっぱらい、届出さえすれば誰でも米売買に参加できるという規制緩和したことで、国による米流通の管理責任を放棄した。これが昨年来からの事故米問題の根底にある。だから、「三笠フーズ」の検査に96回も出動したが、「不正に気付かなかった」と農水省は何をしていたのか。07年1月に「不正転売」の投書がありながら96回も何を調査に行ったのか笑い話のような緩慢な仕事だ。おそらく、なあなあ主義で「いつ検査に行きます。よろしく」とか知らせてから検査に入るような馴れ合い調査だったのだろうと疑うなあ。だって、事故米を大量に買ってくれる得意先を失いたくないからねえ。こうしたことが悪徳業者のやりたい放題を進めたと言える。事件後も輸入米からカビ米が発見され、中にはアフラトキシンも検出されているというから、断じてコメ輸入を禁止する以外に再発防止はない。これとてさらなる根底には長年の自民党政権による弊害として、農家に減反を押し付け、食料を市場まかせにしたあげく、WTO(世界貿易機関)交渉では、食糧の輸入を促進するための農産物の関税引き下げや、ミニマムアクセス米協定に同意するなどで、食料自給率を40%にまで陥れた農政の失政が根幹にあるのだ。ここまでメスを入れないと再発は防げない。いま世界は米にしろ、小麦にしろ、とうもろこしなど主要農産物は発展途上国でも消費が何倍にも高まっており、世界的な食料不安が予想されるときに、真剣に力を注がなければならない。しかし、クルマや電化製品など外需頼みに集中する自公政治では食料自給率を高めることは期待できないと思う今日この頃だ。

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2009年2月10日 (火)

また下がった麻生内閣支持、もはや「資質」以前の問題

 止まらな~い、止まらな~い、麻生内閣支持率!だいたい、20%を切れば普通は「下げ止まり」になるはずだがいっこうに止まらないのだから、断崖の絶壁で片足だけで突っ立っているようなものだ。今日の「朝日新聞」は「内閣支持14%に低下」と一面トップである。14%でもあるだけマシと見るか…、なんでも森内閣の末期は9%だったらしいから「まだマシ」と評価できないこともない。2月に入っての世論調査では「読売」新聞が1月よりマイナス0,7ポイントの19.7%、「共同通信」は同じくマイナス1.1ポイントの18.1%、「NHK」がマイナス2ポイントの18%、そして「朝日」のマイナス5ポイントの14%なのである。一方、不支持率は「NHK」の場合71%。また悪評ふんぷんの定額給付金についても「読売」で75%が、「NHK」で73%が「評価しない」「余り評価しない」と、依然として7割台もある。そして「朝日」の場合、「首相の『資質』に批判」「退陣ゾーン」というオマケ付の見出しまである。数々の「KY」はご愛嬌としても、「首相の資質」云々は自民党にとってはこのうえなく厄介であろう。わたし的にはもうとっくに「資質」がないと思っていたが…。だって7割8割の国民から大ブーイングの定額給付金にしても、また「100年に一度の経済危機」と言いながら、「10年に一度」ぐらいの手しか打たず、未曾有(「みぞゆう」と読まないで)の雇用危機なのに、激しく雇用破壊を進める大企業には何一つモノが言えないばかりか、大企業減税で応援まで行なう政治ではもはや総理としての「資質」のかけらも見えない。加えて恥を掻いているのが郵政民営化をめぐる国会答弁である。9日に「郵政民営化に反対だった」「民営化を進めたのは小泉さんと、担当大臣だった竹中(平蔵)さんだ」「(小泉内閣で)総務大臣だったけれども、郵政民営化担当から、私は反対だとわかっていたので、私だけ外された」としかとのたまった。それで与野党から批判の集中砲火をあびたので、10日には「間違いなく賛成ではなかった。最初に(小泉内閣の総務相に)指名されたときは反対だった」が、「二年間勉強して経営、長期的なことを考えたら民営化したほうがいいと考えた」と「賛成」に回った経緯を説明。この「ブレ」ぶりはウソに決まっている。去年の総裁選のさなかに「郵政」について「あの時の総務大臣は私だった。私が民営化を進めた」といわんばかりに胸を張る回想シーンがテレビで何度も放映された。ほんとうのことを言えば、民営化反対の立場だった島村農水相が、「郵政」を争点にしたてあげた衆院解散に反対し、小泉首相から罷免された。だから罷免されるのがイヤで信条を曲げたというのが麻生氏の本音だろう。いわば、大臣のイスほしさに政治信条を曲げた。政治家にとって政治信条を簡単に曲げるようでは「資質」以前の問題ではないか。ともかく、麻生首相は支持率を上げようと「ブレ」まくる、「ブレ」れば「ブレ」るほど、反比例して支持率が下がるのが今の現実だ。しかし、自民党には麻生氏に代わる人材もない。仮に誰かをデッチあげたとしても安倍、福田、麻生氏に続いて、国民の審判を経ない四人目のタマを据えることがあれば、それはそれでさらに自民党の支持率を下げてしまうのはまちがいない。ならば、春に予算が成立した段階で麻生内閣による「ヤケッパチ解散」でもやることをおすすめする。(アハハハ) その方が国民にとっては幸せだ。任期満了までこれ以上テレビに出てくるあの御仁の顔は見たくないし、がんばっても支持率回復する奇策もないだろうに。麻生氏は9日、小泉元首相について「(小泉氏に)常識的なことを期待する方が間違っている。奇人、変人としては正しい行為をした」とものたまった。小泉氏の「奇人、変人」ぶりは当たっているかも知れないけど、では、麻生氏は「常識的な」人なのか? もし、そうだとすればここまで支持率が落ちブレてはいなかったと思うけどいかがなものかな。

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2009年2月 7日 (土)

「かんぽの宿」のたたき売りは絶対おかしい

「かんぽの宿」が国会やテレビ番組でも取り上げられ始めた。当然だろう。もとは国民の財産である「かんぽの宿」だから、明朗会計で行なわれなければならない。鳥取県にあった「かんぽの宿」が、2007年3月というまだ郵政民営化以前の旧郵政公社の時代でさえ、たった1万円で東京のレッドスロープという不動産屋が入手。レ社は半年後の同年9月に地元の社会福祉法人に6千万円で転売。「濡れ手で粟」の最たるもので1万円で買ったものが5999万円の純利益ではないか。福祉法人が「6000万円」と査定したのは、まわりの似たものと比べても妥当と考えて「当方から」提示した額だというから常識的なのだろう。「なぜ1万円なのか」。「しんぶん赤旗」日曜版2月8日号を読んで少しはカラクリがわかった。レッドスロープ社はほかの6社の不動産会社と共同し、07年2月、入札で「かんぽの宿」など全国178ヶ所の土地・建物を115億円で一喝落札した。その後7社は物件を山分けし、鳥取ともう一つ鹿児島のかんぽの宿の2物件が各1万円の値札でレ社の物になった。レ社とはどういう会社か。設立は06年2月、宅建業者の免許取得は07年3月。入札したときは宅建免許もない状態だ。資本金300万円、代表者含め従業員はわずか二人。従業員と全株保有する株主は、大手不動産会社A社の関係会社B社の役員。レ社の事務所の賃貸契約もB社が代わりに行い、出資もしているという。A社とB社は一括落札した7社のメンバーである。だから「赤旗」は、不動産業界関係者の話として、「1万円で入手し高額で転売するようなあこぎなやり方を大手がやれば目立つ。そのためにダミー会社をつくって利用したのではないか」と紹介。なるほどねえ、わずか二人で会社設立一年後に1万円で6000万も儲ける物件を落札とはできすぎだねえ。しかし、これはもう済んでしまっている話である。今問題になっているのは「かんぽの宿」69件と宿泊保養施設1件、首都圏の社宅9件の合計79施設でオリックスへの売却金は計109億円。これは日本郵政によれば、取得費(用地、建設費)は2400億、03年4月の郵政公社時代の簿価でも1726億円というのに激安の109億円でオリックスへ。しかも簿価も年毎に減らしている。06年9月298億8千万円、07年10月には126億円とわざわざ安く計算しているのも不思議である。その査定をした「郵政民営化承継財産評価委員会」のメンバーにはオリックス系企業が出資した企業の役員も加わっているという。いま問題になっているのは「いかにも安すぎる」ということだ。首都圏の社宅だけでも有料地にあるから転売するだけで数十億になるという。ところでオリックスの宮内義彦会長は、1996年に政府の規制緩和小委員会の座長になり、以来10年間も規制緩和関係の政府審議会のトップに座り続けた人物である。「規制緩和の司令塔」であり、「平成の政商」ともいわれ、かつては「かんぽの宿」を国が営むことについて敵意を燃やしていた人物と言われる。一昨日だったか麻生首相が思わずこぼしたように、「民営化を進めたのは小泉(元首相)氏、竹中(平蔵)氏」らの構造改革路線のなかで規制緩和の旗手として立ち振る舞った人物であることを考えれば、109億円の「出来レース」も天の声か。

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2009年2月 5日 (木)

昔“明るいナショナル”が闇討ち派遣切りか

 昨日の衆院予算委員会での志位和夫共産党委員長の質問は、「迫真の追及に涙が出た」という人もいるほど迫力があった。50分間の質問時間だからその全貌を紹介するわけにもいかないから、ごく部分的であるが今日の「しんぶん赤旗」を出所に紹介したい。志位氏は昨年2月と10月に続く同じ雇用破壊問題にしぼった質問であった。志位氏はまず、大量の「派遣切り」「期間工切り」「非正規切り」を引き起こした政治の責任について質した。これは1999年に派遣労働を「原則自由化」し、04年に「製造業にも拡大した」ことを問うもので、「政治の責任への真摯な反省があるか」と首相に糺す。首相は「労働者派遣法は雇用を確保し、働き方の多様性にこたえるうえで一定の役割をはたした」と政治災害を認めなない無責任な答弁。志位氏は「大企業はつい最近まで空前の黒字を誇っていたではないか」とパネルで、この10年間で製造業大企業は経常利益はプラス8.2兆円、株主への配当もプラス4兆円、対して従業員給与はマイナス2,3兆円のグラフを示した。大量解雇はそれをやらなければ経営破たんに陥るといったような「万策尽きたやむをえないものか」と質す。首相は「いまあわてて(首切りを)している企業も目立つ。がんばれるところもあるのではないか」と答えざるを得なかった。そういう前段のなかで労働者派遣法が「派遣労働の受け入れ期間は最長3年であること、それを過ぎたら派遣先企業は労働者に雇用契約を申し込む義務があることなどを厚労大臣に確認したうえで、それに反する理不尽な働かせ方をやっている生々しい実態を、いすゞ自動車、マツダ、パナソニックの実名を上げながら示した時は議場も静まり返るほどの迫力だった。志位氏はいすゞのTさんの例をあげ、最初の2年半は偽装請負で働かせ、偽装が問題になってきたので、次は派遣に切り替え1年が過ぎた。通算で3年を超えるので3ヶ月だけ「期間工」にする。だが、仕事場も業務も同じ仕事で、寮や送迎バスも派遣会社のものでいわば「名ばかり期間工」だった。そしてまた派遣に戻され合計5年10ヶ月働いても会社からの直接雇用の申し出もないという内容である。マツダでも派遣の間に「サポート社員」という期間を3ヶ月と1日だけはさみ、また派遣に戻すというやり方で、クーリング期間(3ヶ月と1日以上空白期間があれば継続した派遣とみなさない期間)を悪用して、その間を「サポート社員」の名称にしていたことなどを志位氏が図示で示した。要するに労働者に雇用契約を申し込む義務を逃れるためにクーリング期間を悪用したのである。こうして多くの労働者が通算で4年、5年、6年と派遣で違法に働かせたのがマツダだ。志位氏「マツダは派遣法違反にとどまらず、職安法違反までやり、期間制限まで逃れて派遣のまま働かせたあげく『派遣切り』だ。悪質とは思わないか」と聞く。首相は例によって「個別の案件について感想を述べない」と逃げる。「そんな姿勢では派遣先企業が増長するだけだ」と志位氏がたしなめた。

 “明るいナショナル”で過労死並みの異常残業

つづいてパナソニックの福井県若狭工場で昨年十二月に派遣切りになったMさんの例。日勤、夜勤の2交代制の12時間労働。休日出勤も常態化。月154時間余の残業時間。「過労死基準である残業月80時間の約2倍だ。あまりに異常ではないか」との志位氏の指摘に、首相は「一般論として異常だ」と認めた。Mさんは「3年を超えているのに、直接雇用の申し出もなく、解雇されるのは違法ではないか」と福井労働局に訴えたが拒否された。Mさんは自力で偽装請負の証拠を集めて再度訴え、ようやく労働局が動いた。指導を受けたパナソニックは1月中旬、「直接雇用にする」と言いながら、ナント、「時給810円で期限付きのアルバイト」と言ってきた。時給810円、一日8時間で6480円、週五日と仮定して一ヶ月では13万円程度だ。志位氏「到底受け入れられないような低賃金・劣悪な条件を示して、直接雇用の申し出だと開き直る。こんなことで直接雇用申し出義務を果たしたと認めるのか」。厚労相は「(いま検討中の)派遣法改正案において、…労働条件を低下させることがないよう勧告する措置が盛り込まれている」。志位氏「勧告にすぎない。義務付けをしなければ派遣先大企業はいうことを聞かない」ときびしく指摘した。さらに志位氏はパナソニックが全国の工場で派遣切りをしていることを指摘し、「“明るいナショナル”(パナソニックと改名する前の商標)と言ってきた企業が闇の中で派遣切りをやっている。3.6兆円もの内部留保をため込みながら、雇用への社会的責任を果たさない。あまりに横暴ではないか」と追及したときはテレビの前で思わず「そうだ」と拍手。首相は「人を大事にするかしないかは企業にとっても大きな価値だ」と答えざるをえなかった。それにしても麻生首相は志位氏の企業名をあげての質問には「個別の案件には答えられず」と繰り返すが、志位質問の前段では、「会社が雇用だけはなんとしても守るというのは、松下幸之助はじめいろいろな方々の逸話が残っています」と、パナソニックグループの初代経営者を持ち上げた。美徳の例なら名指しで出しながら非道なことでは逃げをうつ。いつものように首相の七変化ぶりには怒りさえ感じる。しかし、国会のなかで志位氏の大企業の実名を出しての質問はまことに痛快だった。“明るいナショナル”転じて“闇討ちパナソニック”というところか。

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2009年2月 4日 (水)

麻生首相は“ブッシュ化”しているのだって

 「内外タイムス」のネット配信2月3日付によると、「麻生首相が“ブッシュ化”しそう」なんだって。えっそりゃあ、どういう意味だい?ブッシュ米前大統領は在任中「デタラメな英語と、かみ合わない受け答えで脚光を浴びた」そうで、「ブッシュ妄言録」という本まで出版されているそうだ。「大統領選中のテレビ出演では『僕とダディ(父親)は違う世代の人間なんだ』と当たり前のことを言ったり、英ロンドンで子供に『ホワイトハウスはどんなところですか』と尋ねられて『白いよ』と答えたのは有名だ。米同時テロから2年後の追悼式翌日には、『2年半前…』となぜか半年付け加えるミスを犯した」とある。麻生氏もカップめんの値段を「400円くらい」とか、大学生だったと思うが一緒に食事した内容で「ホッケの煮付け」発言があり、ホッケは煮る魚ではないと顰蹙を買ったりした。そして先日、スイスで開かれた世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で講演した感想を同行記者団に述べる場で、麻生首相は英国のトニー・ブレア前首相を「トニー・ブラウン」と言い間違えること三回連続で、秘書官の指摘で「あっトニー・ブレア」と慌てて訂正したという。そして肝心の「ダボス会議の特別講演中、周囲が日本語を知らないのをいいことに漢字の誤続を連発した」そうである。今度はなんという漢字かな…「決然(けつぜん)を「けんぜん」、「見地(けんち)を「かんか」、基盤(きばん)を「きはん」と“3安打”の固め打ち。聴衆は英語などに翻訳された話を聞いたため気づかれなかったが、日本人記者にはわかる。以上はスピーチ部門で「数々の迷言で有名なブッシュ米前大統領を猛追している」と内外タイムスは紹介している。

 まあ、ここまでは、ご互い1国の最高幹部にしては恥ずかしいことにはちがいないが、「お笑い」みたいなことで済ましておこう。問題は政策上でもいよいよブッシュ似してきたのだ。何も引退した人のあとを追わなくてもよいと思うけどねえ。一つは1月30日の衆院本会議で共産党の志位和夫委員長の代表質問で、「イラク戦争が開始された2003年当時、総理は、自民党政調会長でしたが、『国連と米国が分裂した。その時にとるべきは米国だ』と小泉首相に『進言した』と著書のなかで述べています。国連と米国の立場が異なったら、米国を優先させるというのが、総理の言う『新しい秩序』なのですか。しかとお答え願います」と質問した。首相の答弁は、「当時、イラクは12年間にわたって累次の国連安保理決議に違反し続け…最後まで国際社会の真摯な努力に応えようとしなかった」とごまかし、「(イラク戦争支持は)今日振り返ってみても、妥当性を失うことはない」と従来の説明を繰り返すだけだった。ブッシュが昨年12月1日のテレビインタビューで「大統領在職中の最大の痛恨事はイラク戦争」と述べた。イラク戦争の最大の「大儀」だった大量破壊兵器保有情報の誤りについて語り、戦争のでたらめさを明らかにした。張本人がそう告白したのに対し、麻生首相は当時からの古臭い言い逃れにまだ固執している。米国は最初からイラク戦争に反対していたオバマ大統領が誕生した今、麻生首相は施政方針演説で「世界は今新しい時代に入ろうとしている」と述べながら、イラク戦争支持では古い枠組みにしがみついたまま思考停止。これは、ブッシュが最後の最後までイラクでの数十万とも100万とも言われる罪なき人々の命を奪う戦争を続け、政権を去ったあともブッシュ流そのまま。まさに“ブッシュ化”である。また2月2日の参院本会議で金融危機に言及し、4月のロンドンでの金融サミットを通じて「健全な規制の強化、国際協力の規制の強化などについてグローバルな視点でリーダーシップを発揮しなければならない」とブッシュばりに力ばった。支持率が末期的だったブッシュも最後まで強がりを言い、麻生首相もまったく類似している。スピーチはともかく、「新しい秩序」とか言いながら路線面では旧態依然とした「古い世界」にしがみつくのはやめて欲しいものである。国内のリーダーシップさえ怪しげなのにグローバルなんて眉唾ものだ。

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2009年2月 2日 (月)

年金未解決を大量に放置しながら消費税大増税とは!

 2007年だったか、いわゆる「消えた年金5000万件」が発覚したとき、安倍首相は夏の参議院選挙のさなかに、「最後のお一人、最後の1円まですべて記録をチェックし、お支払いする」とさかんに約束した。自民党の政策ビラや政府広報では「来年(08年)3月までに未確認の年金記録は名寄せを完了します」と謳った。ところが参院選が終わってまもなく安倍首相が政権から逃げてしまった。福田政権が誕生し、年の暮れになると「3月末までに解決すると言ったかなあ」とおとぼけぶりを発揮したのを覚えている。約束の期日から過ぎることまもなく1年がやってくる。福田内閣も無責任に政権を投げ出し、いまは麻生政権である。先日(1月29日)、社保庁が日本年金機構設立委員会に提出した資料では、なんとまあ2562万件が未解決なんだと…。持ち主の記録に統合されたものが910万件、死亡などが確認されたものが1623万件であわせて「解決」が2533万件。ほぼ半数がいまだに未解決ということだ。「今後解明をすすめる」ものは1209万件、記録に結びつく可能性の高い人に年金特別便を送付中のものが820万件、解明作業中のものが533万件あるという。安倍首相が約束した期日から1年半以上たっているのにこんな状況だ。そんなことは最初から予想されたことだ。だったら参院選さなかにウソの公約をしたことになる。「死亡などが確認された」という1623万件のなかには、きっと年金受給中の人もあっただろうに、統合もされずに亡くなったというのは悲劇である。わたし的にも去年の夏、「年金特別便」が届いたが、47年前の頃の分で2年4か月分が抜けていたから、国の怠慢を叱り、47年も前の給与明細など残しているわけもなく、事業所も消滅、経営者も死亡しているから「調査して回答をよこせ」と返送したが、なしのつぶてである。烈火のごとく怒りたいのは、消された年金を大量に放置したまま、麻生首相が消費税を大増税するレールを敷こうとしていることだ。おのれらの失政をきちんと解決しないうちに大増税なんてあまりにもひどすぎると言いたい。麻生氏はこのところ消えた年金問題なんかはほとんど言わないが、もう頭のなかは「あれは過去のこと。わたしじゃない。別の首相の時だ」と思っているのだろう。きちんと支給するべきものも支給しないで「やれ消費税増税だ」なんてまるで詐欺商法ではないか。人気挽回しようと増税付の定額給付金という毒入り饅頭を見せびらかして、この首相もそのうちトンズラするのだろう。「自民党をぶっ壊す」と言って登場した小泉構造改革で「国民に年金ネコババと負担増を押し付け、ぶっ壊れたのは自民党ではなく「社会」そのもの。そのあと、無責任首相が3代も続いているが、今度の総選挙で少しでも前向きな政治へチェンジしたいところである。でもねえ、「政権を獲得したら、4年後に消費税(増税)を検討するのは当然だ」という小沢民主党が躍進しても、税率引き上げ狂騒曲になるしねえ。ここは一つ、増税反対でしかも財源論を示せる共産党がどれだけ前進するかにかかっている。二大勢力のキャスティングボートになるほどに前進しなければならないだろう。それが増税をさせない一番の近道だろうと思う今日この頃だ。

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2009年1月31日 (土)

オバマ大統領の速攻に比べて麻生さんのKYぶり

 何気なくテレビを見ていたら、アメリカのオバマ新大統領は、「無責任で恥ずべきことだ」と厳しく指摘したということが流れた。なんのこっちゃと思ったら、公的資金の注入を受けた金融機関の経営者らが巨額のボーナスを受け取っていたことに対する怒りだった。金融機関のトップらが08年に受け取ったボーナスは、合計約184億ドル(約1.6兆円)と推計され、過去6番目の高さだったという。オバマ大統領は、「金融機関は崩壊の瀬戸際で、納税者に助けを求めた。自制心、規律、責任感を求めたい」と述べ、今後、経営者らの報酬規制を行なう考えを示したというものだ。これを知ってホー、なかなかソッコウでやるじゃんと思った。アメリカの物まねが好きな日本の麻生さんも少しくらい学んだらどうや…。日本でも大手製造会社が正規社員を減らし、派遣やら期間工に置き換えて巨額の内部留保を増やしているのに、アメリカから「津波」がきたら、即刻、クビにして住み家もなく路頭に迷わしている経営者に断固たる立場で首相が先頭切って乗り込むべきである。昨日の衆院本会議で共産党の志位委員長が「昨年末、共同通信社が、トヨタやキャノンなど、日本を代表する大手製造業16社が、4万人を超える人員削減をすすめながら、この6年半内部留保――ため込み金を17兆円から33兆6千億円へと過去最高に増やしている事実を報じました。このわずか04%を取り崩しただけで、4万人を超える人員削減を撤回できます。だいたい、誰のおかげでこれだけのため込み金が積みあがったのか。正社員を減らし、派遣や期間工に置き換え、それらの人々の汗と涙の上にため込んだお金ではありませんか。そのごく一部を雇用を守るためにあてることは、企業の当然の社会的責任ではありませんか。総理の見解を問うものです」と質問した。加えて、「さらに共同通信社の調査では、この大不況下でも、大手16社のうち5社が株主への配当を増やし、5社は配当を維持している。残る6社は未定で、配当を減らす企業は1社もありません。大株主への配当を増やしながら、労働者の首を切る。私は、これは資本主義のあり方としても堕落だと考えます」と糺した。首相は「内部留保は企業の存続や長期的発展を確保するもの」とか、「企業がそれぞれの状況に応じて最善の経営判断を下すべき」だとしながらも、「こういう非常時こそ労働者の雇用と生活をしっかり守るよう、最大限の努力をしていただきたい」と、まるで人事のような、いわば希望的なことで終始した。「努力をしていただきたい」という程度で改善するほど、大企業経営者はお人よしではない。オバマ大統領のようなはっきりした言葉でモノ言えないのか、どういう対応をするのかも言わない。昨日の厚労省発表でも3月末までの非正規切りは12万5千人と12月調査よりも4万増えた。さらに業界団体は40万人とも予測しているのだ。しかし、麻生首相にはそういう危機感もなければ、一国の総理としての責任感も全く感じていない「KY」ぶりである。労働者派遣法の見直しなり、解雇防止の規制など寸刻を争って必要なのだ。全くノーテンキな首相である。「漢字が読めない」KYの方は恥知らずにもまだまだ続発し、遂行を「ついこう」と読んだり、参画を「さんか」と読んだりする点は元気だが…。どうせ官僚か側近の作文を読んでいるのだろうが、原稿にルビぐらい付けておいてやればいいのに。だって恥ずかしいではないか。外国から「日本の首相は日本語も読めないのか」と物笑いにされると国民が恥ずかしいワイ。

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2009年1月29日 (木)

麻生首相の「施政方針演説」には幻滅じゃあ

 麻生首相が内閣発足後はじめての「施政方針演説」を行なった。09年度の予算を決める国会での「施政方針演説」は、少なくとも向こう一年の政権の基本方針を述べるものと言うけれど、「新しい秩序つくり」「安心と活力の社会」と抽象的な美辞麗句を並べるものの、うつろに聞こえるだけだった。この金融・経済危機に対する危機感もなければ展望も見えないことこのうえない。大規模な社会問題になっている「派遣切り」「期間工切り」そして正規社員まで大量の首切りが始まり、年末の厚労省発表では解雇は、「3月末までに8万5千人」だったが、現場の製造業界では「40万人と試算」まであるのに、それに立ち向かう点で「日雇い派遣の原則禁止」とか「労働者派遣制度を見直す」とはいうものの、どこが問題で、どう見直すのかには触れない。「3年間で160万人の雇用を見込む」というが到底信じられない。肝心カナメの大量解雇を進めている大企業などに対してどうするのか、どんな制度を作るのかを言わないからだ。原因ははっきりしているのだから、そこをどう改めるか、これが言えない。労働法制を規制緩和した責任や、現状の危機感すらまったくないのだろう。また、経済危機でも「外需頼み」ばかり力をいれて内需拡大をおろそかにしてきたのが最大要因なのに、この点でも認識がなく、「世界で最初にこの不況から脱出する」と呪文みたいに述べるだけで内需をどう増やすかは言及せずじまい。首相は「変革には痛みが伴う。それをおそれてはならない。暗いトンネルの先に、明るい未来を示すこと。それが政治の役割だ」と自慢げに吠える。その「痛み」とは、「段階的に消費税を含む税制抜本改革を行なうため、11年度までに必要な法制上の措置を講ずる」と明言した。要するに2011年度までに消費税増税を法律で決めることを宣言したのだ。これじゃ「暗いトンネル」の連続じゃん。多分、11年度から毎年1%づつ消費税を上げて2015年には10%にでもするというのだろう。ずうっと、ずうっと永遠に「暗いトンネル」が続き、「明るい未来」なんて夢のまた夢だなあ。小泉構造改革以来、年間13兆円もの「痛み」を今も受けているのに、さらに消費税が10%になれば「新たな痛み」として13兆円がかぶさって来る。首相は、「定額給付金は一人当たり12000円を渡す。子どもや高齢者には2万円。子ども二人の4人家族では6万4000円になる」と胸を張った。これっぽちの「給付金」でなが~~いトンネルに備えよと言われても、仮に月収30万円の家庭で20万円を消費に使うとしたら税率10%で月20000円だ。6万4000円もらっても3か月分の消費税にしか充当しない。だいたい「給付」という言葉は「財物を供給・交付すること」(広辞苑)で、支配者が上から見た目線である。元はと言えば国民が納めた税金じゃないか。それを「供給・交付したる」というに等しく封建時代の感がする。施政方針演説では最後に外交である。「世界は今、新しい時代に入ろうとしている。日本が果たすべきは『新しい秩序創りへの貢献』だ」と冒頭に述べた。それは正しい。だが具体的に述べたのは「日米同盟を基軸に」「同盟関係をさらに強化」だという。世界の流れはアメリカ一辺倒で大不況の被害にあって、アメリカとだけ付き合っているととんでもないことになると身に染みて感じており、「アメリカの裏庭」と言われた中年米でも、アメリカ流の新自由主義経済から独立する国々が相次いでいる。ベネズエラ、ニカラグア、エクアドル、ブラジル、ボリビア、アルゼンチン、チリ、それに最近はウルグアイでも新憲法が承認され、「新自由主義国家を過去のものとする」という一節まで表記されている。日米同盟だけを絶対視するのは時代遅れであり、与党の思考は古い枠組みで停止したままだ。「財源といえば消費税」という思考停止もある。これでは『新しい秩序』どころか国際社会からも見放される結果となろう。そんなことを思いつつ「施政方針演説」には幻滅しちゃったなあ。

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2009年1月24日 (土)

わが故郷で共産党員増加のTV放映にびっくり

 いま、メディアで政治を語る番組は、とにかく「二大政党」「自民か民主か」などと、まるで日本には二つの政党しかないと思われるくらいだ。それでも、「自民党はいやというのははっきりしているが、さりとて民主党もイマイチ」という声も結構あるなかで、もっとも注目されているのが日本共産党だ。昨年は、クルマ専門誌や企業役員むけ月刊誌まで共産党に注目したり、志位委員長が登場するようになった。普通の週刊誌なども特集を組んだりすることが多くなった。背景にはやっぱり「蟹工船」ブームがある。1昨年までは年間数千部しか売れなかった80年前の小説が、一気に昨年は60万部だとか言う説もある。蟹工船ブームとともに昨年2月の衆院予算委員会で志位委員長が、現代版「蟹工船」である派遣・期間労働者のことにしぼって、大企業の横暴を暴いたことが輪をかけた。動画も含めてインターネットでのアクセスがこの種のものでは記録的な数らしい。新聞でも新年になって「朝日新聞」1月11日付けで大型ルポ記事。テレビもテレビ東京系列で「カンブリア宮殿」で、作家の村上龍氏と女優の小池栄子さんによる、志位委員長へのインタビュー放映があった。いずれも注目しているのは、渦巻く政治不信のなかで共産党だけが党員も機関紙も連続して増えていることを必ず問うのである。

 昨日は夕刻に、毎日テレビで近畿地方のローカルニュース番組「VOICE」の「いま解き」のコーナーで、限界集落での党員増にスポットを当てた放映があった。昼間に「あんたの里の話やで」と情報があった。ホンマかいなと疑心暗鬼で注目した。なるほど、ナレーションがいう。「(共産党は)『蟹工船』や派遣切りなどで注目を集めているんですが、理由はそれだけではないようです」。住民の6割近くが65歳以上の「限界集落」と言われる

和歌山県すさみ町

佐本地区で、党員がこの2年間で2人から12人に増えたことが紹介されたのだ。まさしく、当ブログの表題である「同級生通信」なるものが、この佐本小中学校卒なのである。画面は山深い風景、山と田んぼに寄り添うようにポツンポツンと立つ家を追う。そして「小中学校は今年3月に廃校」「医師の診療は週に1回」。海岸部と結ぶ「バスは一日3往復」と字幕で紹介される。共産党支部の新年の集会にカメラが入る。ムラのお年よりが「行政は口では言ってるけども、佐本地区を捨ててるんじゃないかと思いますよ」と嘆く。参加者の顔が次々映し出されると、「オッ! 居た居た」…なんと、長年大阪で商売していたが「今が引きどき」とやめてUターンしたわが同級生の女性を見つけた。「オーがんばってるな」と思わず独り言。そして喋る。「共産党は第一印象が悪かった。自民党なんか芸能人なんか入れてきて、男前であか抜けた人がやってきて。そやけど共産党いうたらあか抜けた人いてへん」と言いつつ、「そやけど例えば“ここの道路がへこんでてお年寄りがこけるんです”とかいうと、もう、スグ直してくれるんですよ」と胸を張る彼女。別の男性は「自民党とか大きな党はこういうところに来ませんわ」などなど口々に喋る。そうだろうなあ。私らが中学生の頃は旧村で1500人位の村民が居たが今では300人前後。選挙カーが来てもせいぜい連呼して通り過ぎるのが背の山だろう。ナレーターはいう。「突然起こった共産党ブーム。それは若者か高齢者か、都会か地方か問わず、この国で置き去りにされている人々の悲鳴なのかも知れません」と。アナウンサーも「今の政治、そして政策に期待できない人の受け皿になっているのかも知れません」を締めくくった。わずか9分間のルポだったが、元気に頑張る同級生に活力をもらった。夜、本人に電話すると、「アハハハ恥ずかしい。さっきから大阪や神戸の(旧知の)人からの電話がひっきりなしや」と彼女は快活に語った。「もっと自民党の悪口いうたんやけどカットされた」と笑った。佐本では維持・存続が危ぶまれる集落は8地区ほとんどではないかと思う。すさみ町全体では38地区中18地区で65歳以上が過半数を占めると町長がHPで述べている。全国的にものすごい数があり、山林は守れず貴重な水源の里が荒廃しつつある。これも長年の自民党政治の負の遺産である。

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2009年1月22日 (木)

「平和の友人」(オバマ氏)なら実行してほしいこと

 氷点下7度という気温のなかでよくもまあ集まったものだと驚く、アメリカのオバマ大統領の就任式であった。誰がどのように数えたのか知らないが200万人以上とかの人出は、2万人の抗議のなかの就任式だったと言われるブッシュ前大統領のそれとは大違いである。ブッシュは米国と同盟国の利益に反抗するものは力で対決するとして、軍事力優先で彩られたが、オバマ氏は協調を押し出し、「時代は変わった」と「変化」を訴えた。そのあたりがこれだけ大勢の歓迎となったのだろう。米メディアの調査ではオバマ支持率は79%に上るという。どこかの目下の同盟国で20%割れした支持率の首相はたぶん心中は羨ましかったにちがいない。それでもその首相は「国民の潜在力を引き出す手法も同じ。世界1位、2位の経済大国が一緒に手を組んでやっていけると確信した」な~んてエラそうに強がったのがケッサクである。オバマ氏は米国型経済がガタガタになり、世界の信用も失いつつあるなかで、「(市場は)監視がなければ抑制がきかなくなる」と言い、従来型の金持ち優遇政策を批判したり、新自由主義的な経済政策を一応批判する立場を強調した。アメリカ一国で世界の頂点に立っているのだという覇権主義を貫いてきたブッシュ前政権と違って、世界との関係を変えるとして「さらなる努力と国際協力・理解を必要とする新たな脅威に立ち向かうことができる」と、イラクからの米軍撤退や、アフガニスタンの平和、核軍縮、地球温暖化などの課題への対処まで述べた。「米国は平和で尊厳ある未来を求めるすべての国の友人であり、もう一度、指導力を発揮する用意があることを知ってほしい」とも述べた。よし、徳とこの言葉を脳裏に深く留めておこう。では、日本も「平和の友人」ですな…。だとしたら、米軍のグアム島移転費用の3兆円もの負担や、日本の自衛隊を米軍の補完機関として扱い海外派兵などに強要しないでほしい。また、日本国憲法について、07年の「第二次アーミーテージ報告」で、憲法9条改憲と派兵恒久法を求めたことなども撤回して欲しい。日本の憲法で、戦争を放棄し、戦力不保持まで決めているのに、これまでの米国政権は、我が物顔に、勝手に「憲法変えろ」とか、「海外派兵しろ」とかいう権利はないはずだ。そればかりか膨大な米軍基地を置き、米兵の殺人や強盗に悩まされ、日本の金で年間二千数百億円もの「思いやり予算」まで日本国民にお礼の一言もなく使ってきた。これって「平和の友人」がすることではないはずだ。さらにアメリカ発の紙切れ同然の「不良証券」を掴まされ、投資ファンドに弄ばれ、そのおかげで日本も米国に負けないほどの大不況の真っ只中にある。むろん、これらは100%米国の責任ではなく、そういう米国の押し付けに対して、日本政府が「ハイ、ハイ、ハイ、ハイ」と応じてきたことにも責任があるのはいうまでもない。今の政権はそういう立場だからいくら国民が声を上げても聞く耳は持たないが、将来、米国にも対等・平等でモノをいう政権にチェンジする時代もくるかも知れない。だが、それまでにも、オバマ氏が「時代が変わった」「平和の友人」だというのであれば、その証として日本の内政にまで干渉するようなことはやめてほしいと願うものだ。オバマ政権のこれからを注目しょう。

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2009年1月17日 (土)

財政審からも「再考を」言われても馬耳東風の自公

 財務相の諮問機関で「財政制度等審議会」(以下、財政審)というのがある。ホームページを見ると、30人のメンバーがいる。会長は西室泰三氏(東京証券取引所グループ取締役会長兼代表取締役)で、東電取締役会長、新日本製鐵代表取締役会長、住友商事相談役、DIC(株)社外取締役などの財界人、読売新聞東京本社論説副委員長、毎日新聞社特別顧問というマスコミ界代表、10人余の大学教授、さらに「連合」会長の労働界や作家も入っている。財務大臣の諮問機関で、国家財政のあり方を検討。毎年度の予算編成に意見を反映させる審議会である。この機関が15日、審議会終了後、記者会見した。そこで2008年度第二次補正予算に含まれる、例の「定額給付金」について、「衆院は通過したが、2兆円の使途をもう一度考え直してほしいというのが財政審の大方の意見だ」と述べたのである。会議では、「経済の活性化になることに振り向けることを考えてはどうか」との意見が相次いだと言う。「定額給付金」は、先日、自公が衆議院でわずか2日間の審議で強行可決し、参議院に送られているのはご承知の通り。財政審がすでに衆院を通過した予算案の修正を求めるような意見を述べるのは極めて異例と言われる。財政審の西室会長が「記者会見で披露する」と言ったのに対し、財務省側は「なるべく刺激のない言い方をしてほしい」とクレームをつけたが、西室会長は「できあがったものをあげつらうのは避けたい。ただ、2兆円の件はちょっとちがう」と異例の対応をしたもの。

 どの世論調査でも国民の7割8割が「反対」あるいは「経済対策に効果がない」と言っているのに、国民の声に聞く耳をもたない自公政権は、いわば「身内」とも言える財政審の意見についても、やはり馬耳東風とばかり、反発の嵐である。保利耕輔自民党政調会長は「政治的配慮を欠いた発言だ」と言えば、柳沢伯夫党税制調査会小委員長は、「財務省のおひざ元の審議会が(予算案に反対を)言うのは由々しき問題だ」とカンカン。中川昭一財務相は「給付金を含めた予算を一刻も早く成立させ、施行する考えは変わっていない」とまるで財務省の審議会の意見にさえ真摯に対応する姿勢は皆無。今朝のあるテレビ放送に出演した自民党の衛藤某とか、公明党の高木某とかも、「だいたい、今ごろ結論なんて、財政審は何をしていたのだ、遊んでいたのか、もう遅い」という意味で噛み付いていた。遅くはない。これから「良識の府」と言われる参議院で審議されるのだ。圧倒的多数の国民の批判があり、誰もが納得するような効果的な使い方に見直したって笑われない。むしろ、その方が自公にとってもプラスになり支持率も上がるだろうに、どこまでも「国民無視の頑固揃いだなあ」って思うのは筆者だけではないだろう。国会議員というのは、自党の主張だけをごり押しするのが仕事じゃないのだ。野党の意見も真摯に聞き、何よりも国民の圧倒的な声を聞いて、審議し尽し、よりよいものにするのが本来のあるべき姿なのだ。それを党利党略にしがみついてなにがなんでもごり押しするだけしか頭脳がないのでは、日本国民にとって不幸なことである。異例とも言える財政審という「身内の反乱」にさえ耳を傾けないのでは、いよいよ自公政治は消費期限切れになったとしか言いようがない。その姿こそ笑いものだよねえ。

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2009年1月15日 (木)

米覇権主義の崩壊は新しい世界の流れを生む

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 アメリカのブッシュ大統領が引退する。オバマ次期大統領がどういう路線を歩むかはまだなんとも言えない。しかし、ブッシュについてはアメリカの歴史学者に調査したら61%が「史上最悪の大統領」と答えたそうだが、そういう大統領の引退は世界にとっても結構なことだからひとまず大いに祝杯を上げよう。2,3日前だったかブッシュの「最後の記者会見」とかいうのをチラッとテレビ放映があった。記者から「任期中に犯した最大の失敗は」と聞かれ、さすがにこたえたのか「イラク戦争は最大の痛恨事」とした。2003年にイラクへ一方的に攻め込み、二ヵ月ぐらいでイラクを滅茶苦茶にして、同五月に「任務終了」と胸をはった。ところがイラク戦争はその後も続き、口実とした「イラクに大量破壊兵器がある」というのも真っ赤なウソだったことがばれた。アフガンとあわせイラク戦争のために100兆円もの軍事費を使い、ブッシュ時代だけで米国財政が黒字から80兆円とかの借金大国にしてしまったのだから「戦後最悪の大統領」と言われても当然だろう。余談だが、貧困と格差の広がりの一例として、アメリカの地上デジタル放送はこの2月17日で完全移行する日だが、未対応の国民が15%もあり、旧テレビでも写るようにするチューナー(1台5400円)を買う補助として、3600円のクーポン券を渡すことにしているのだが、政府の資金が底をつき、2月にはクーポン券が500万件も不足するので、アナログ放送の延期が議論されている。とくに所得の低い地方の高齢者が突然テレビがみられなくなるというほどだから、軍事優先する国の国民は悲惨だ。というわけで膨大な金をかけるだけでなく、戦争というのは人の殺し合いであり兵士の犠牲はやむを得ないとしても、イラクやアフガンの無数の罪もない一般の国民まで犠牲になった。さらに同盟国の軍隊まで動員したために、派兵した国々の政権は国民から大きな批判を食らい、あちこちで政権も変わった。そして、今では盟友のイギリスもイラクから撤退する。100兆円あれば、世界の何億とも言われる飢餓人口や貧困が救われ、地球温暖化防止でもいろんなことがもやれる。それを人間同士の殺戮のために費やすのだから最悪の無駄使いであり、最大の地球を汚す金だ。

こうして戦争に夢中になっている間に、米国経済は低所得者むけ住宅ローンを証券化して投資の対象にするアメリカ流の新自由主義もぶっ壊れた。世界同時大不況と言う産物を世界中に押し付けた。軍事でも経済でも世界の富をアメリカ一国に吸い上げる覇権主義の失敗は、ある意味ではブッシュのおかげでもある。金融危機で「もう、アメリカは信用ならない」ということで基軸通貨のドルがガタ落ち。各国の不況をいかに早く回復するかは大変苦労を伴うが、新自由主義が崩壊し、世界がこの教訓を学んだことは確かで、立役者は崩壊に導いたブッシュというわけ?。いま、イスラエルのガザ地区への攻撃も、ブッシュがイスラエル寄りに立っているため、その任期中にやってしまえということなんだろう。こうしてアメリカ1国覇権主義が破たん、G8(サミット)でも対応不能で、金融サミットではG20に拡大、今年はすべての国連加盟国が中心になる「G192の幕開けだ」と国連幹部も言い始めた。それほどにアメリカ支配から自立した国づくりが、南米から中米、カリブ海諸国へと広がり始めた。中東でも年末にイラクで記者会見したブッシュは、記者から靴を投げられ、その記者は拘束されたが逆に声援は世界に広がった。そんなブッシュと仲良くキャッチボールやロックまで歌って有頂天になり、アメリカ型新自由主義を真似たのが日本のコイズミという方である。パートナーには竹中平蔵という典型的なアメリカ流経済の信奉者がなり、「自民党をぶっ壊す」と言いながら、従わないものは「抵抗勢力」とレッテルをはり、自民党どころか日本社会と経済をぶっ壊し、恐るべき貧困と格差を日本でも広げた。後世になれば、「戦後最悪の首相は小泉」と言われるかもしれない。そういう時代が来たらまた祝杯だ。

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2009年1月13日 (火)

二大政党の影で、メディアが共産党に注目しはじめた

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 国会は批判殺到する「定額給付金」と関連法案を含む2次補正予算を、自公の数の横暴で今日にも衆院通過とかのニュースが流れる。まったく、野党や国民の声に聞く耳持たない自公政権。片や野党第一党の民主党も議員の数は多く、「対決」ポーズは華々しいが、駆け引きばかりでいまやダウン寸前の自公政治にノックアウトパンチが与えられない。だから支持率はすべり台を転げ落ちながらも麻生政権の延命を許している。そんななかで、わずか衆参あわせて16人の議員しか持たない共産党が、いま草の根というか、メディアで静かなブームを呼んでいる。だいたい共産党は1昨年前まではどちらかと言えば「二大政党」の影になって、メディアでは「かやの外」という感じであった。それが昨年の初めころから台頭し始め、テレビ、新聞、雑誌、そしてネットで特集番組や記事がかつてなく登場するようになり、ちょっとした“異変”が起きている。それは、80年前に発表された党員作家小林多喜二の「蟹工船」ブームとともにクローズアップされだした。いちいち覚えていないし切り抜きもないが、昨年前半でメディアに載ったいくつかの見出しだけでも紹介する。毎日新聞2月18日付「ハケンと志位和夫のGJ(グッドジョブ)」、朝日新聞3月1日付「共産党、ネットで熱」。さらに「志位和夫共産党委員長、日本共産党宣言 資本主義を叱る」(週刊朝日、4月4日)、「志位和夫委員長に聞く「資本主義の限界か?」(テレビ朝日、5月18日)、「派遣労働、国会質問・ウルトラC(志位)なるか、若者の声代弁」(毎日新聞、ワイド特集、5月21日)、「ビートたけしの21世紀毒談、若者たちの『蟹工船』ブームで共産党ってトレンディーの時代がくるぜ」(週刊ポスト6月20日)、「『蟹工船』が追い風?共産党員9000人増」(読売新聞7月12日付)、「若者の入党者が急増中!?」(「リクルート」9月11日号)、「蟹工船の時代に不破哲三前議長インタビュー」(毎日新聞10月3日付夕刊)などであるがほかにもあったと記憶するし、テレビは録画しないと分からない。

そして昨秋から最近の分を拾ってみる。驚いたのはクルマ情報誌「ニューモデルマガジンX」12月号。自動車ユーザー向け雑誌だから当然クルマの記事ばかり。そのなかに「平成の『蟹工船』はトヨタが元凶だ」の大見出し。党本部に取材しての記事である。さらに、企業役員向けの月刊誌「BOSS」12月号の「経営塾フォーラム」で志位委員長の「『蟹工船ブーム』と『格差社会』」と題する講演を掲載しているのである。クルマ雑誌や企業人向け雑誌にまで共産党が登場するのは共産党ファンのわたし的にも聞いたことがない。「サンデー毎日」も「日本共産党委員長、ルールなき資本主義を糾す」(11月30日)、本年1月16日号「週刊朝日」では、作家、林真理子さんと志位和夫氏の対談が載った。時宜にかなった長文のルポ記事が一昨日(11日付)の朝日新聞である。「ルポ にっぽん」で一面、二面を使った非常に長文ものである。「派遣切り そして共産党」と言う見出しだが、東京方面の紙面では「そして」が「そこに」の表現のようだ。これにはいささか驚いた。わが愛読紙「しんぶん赤旗」には、党員向けの「別刷り、学習・党活動のページ」(2面もの)というのが週に三回あるが、朝日のルポ記事はそれと見間違うほどである。入党物語のオンパレードなのだ。派遣でクビを切られ、一枚のビラから、共産党に相談、入党して組合をつくり闘うようになった青年のこと、失業して自殺未遂の経験もある43歳男性が「困ったことがあったら共産党に行け」という父の言葉を思い出し共産党へ相談。入党して現在はパートで働くなど…。「自民党に電話したら『一般市民の相談には応じない』と言われたという失業中の40代女性。派遣切りで役所に相談に行ったら『そういうことは共産党に行け』と勧められたという25歳の男性」…共産党は「まるで現代の『駆け込み寺』だ」と記事は紹介。あるいは、95人しかいない限界集落で去年3月から10人が入党したことも紹介され、「共産党に入党する人が増えている。なぜ、共産党なんですか?」とルポは問うのである。イヤハヤ大変な力作だと感心。昨今は選挙対策の「定額給付金」に熱心な自公だが、「派遣切り」をわがことのように取り上げ、住まいや職探しに奔走するとともに、国と大企業・財界に乗り込んでモノをいう共産党とは大違いだということをメディアも注目しはじめたようだ。

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2009年1月12日 (月)

また下がった内閣支持率、上がる定額給付金批判

 年が変わって2週間近くたてばまたメディアの内閣支持率の月単位の世論調査がはじまった。JNN,朝日、読売、共同が発表しはじめた。朝日の結果は明日らしいが傾向は今日の新聞に出ている。まず、麻生内閣の支持率である。JNNは、支持するが18.3%(前月比-5.6ポイント)、不支持が81.1%(同+4.9ポイント)。朝日は支持率だけ判明で19%。詳報は明日。読売は「支持」が20.4%(前月比-0.5ポイント)不支持が72.3%(同+5.6ポイント)。共同通信は、「支持」が19.2%(前月比-6.3ポイント)、「不支持」が70.2%(同+8.9ポイント)などとなっている。十二月調査では10%台は時事通信の16.8%だけだったと記憶するが、今回はかろうじて20%が読売で、JNN,朝日、共同も10%時代に入った。10%台は8年前の森内閣の末期以来らしい。4つのメディアが16~20%に集中したわけで、10人いる場合は「麻生支持」が2人いないのだから、これはもう危険水域どころではない。消費期限切れもいいところだ。そして面白いのは各メディアも麻生内閣の目玉政策である2兆円の定額給付金について尋ねている。「反対」もしくは「評価しない」「中止を」というのが圧倒的多数で、78%(JNN)、63%(朝日)、78%(読売)、70.5%(共同)で平均すれば72%になる。それほど多数の人が「もっと効果的なことに使え」と言う意思だろう。それでも正式に決まればお金は受け取るというのは80%台以上である。それはそうだろう、法で決まったものは法に従えであげると言うものはもらうのが法律を守ることになる。もらったら犯罪になるのではない。しかし、健全な国民は、法律を作ってお金をあげるというのに、これだけ大勢がそんなことでは景気対策にもならないということで、アホ内閣よりも高度なレベルでの意思を表しているのだ。2兆円バラマキでも、経済効果はGDP比でわずか0、2%とかで、「半分しか消費にまわらない」と政府自身も認めているし、メディアもほとんどはそういう見解である。

もともとは公明党のごり押しで、総選挙までに金をばらまいておけば票になるという、汚い発想からきているものであるから理解をえられないのは当然だ。公明党の支持者はそうかも知れないが、賢明な国民はそんなことをとっくに察しているのである。いや、公明党支持者のなかでも賢明な人は評価していないらしく、今日のJNNの政党別支持率を見ても公明党はマイナスポイントで、常時は3~4%ぐらいあるが今回は2.6%だった。二兆円プラス支給事務費852億円もの大金なら、ほかにいくらでも景気刺激策になるようなことがある。自公は数の力で明日か明後日にも衆議院を強行突破するつもりらしい。しかし、それは必ず墓穴を掘ることになると言っておこう。

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2009年1月10日 (土)

大企業は地方自治体の補助金も受け取りながら大量解雇

 名だたる大企業が「ハケン切り」「期間工切り」、なかには正社員のクビすらハネルことが大きな社会問題になっている。大企業は政府に働きかけて、法人税の税率をこれまでもどんどん引き下げさせたばかりでなく、さらに、消費税を増税し法人税10%を引き下げるよう要求している。消費税導入いらい20年間でその総額は201兆円で、その間に法人税減税と減収が164兆円で、事実上消費税の大半が企業減税、減収の穴埋めにまわっている。消費税を上げるときは「社会保障のため」と大合唱するのだが…。そのうえ大企業は、1999年に派遣労働を原則自由化させ、107万人から384万人に増加した。一方でそれ以後の大企業の内部留保(溜め込み)の増加は60兆円に及ぶ。これまでの大企業の累積内部留保は230兆円と言われる。これらは、正社員とともに、その半分近い賃金で働かされた派遣労働者の血と汗の結果である。内部留保の1%にも満たないごく一部を取り崩すだけでも、厚労省が予想する3月までの解雇予想数85000人の雇用継続は十分だ。ところが、大企業はあくまでも「内部留保には手をつけない」とケチって、何よりも真っ先にバッサリ労働者の解雇を競い合っている。

 さらに大企業はそれだけではない。「雇用機会の拡大」を名目に、地方自治体からも補助金を受け取っているのだ。例えば、大分県では大分キャノンが1097人、大分キャノンマテリアルが80人、東芝大分工場が380人など解雇や雇い止めにしている。大分県は、キャノングループ2社には「大規模投資促進補助金」として30億円の直接補助、用地造成費の差額18億円を補てんするなど、総額57億7千万円もの援助を行なっている。(1996年から2008年まで) さらにキャノンは

大分市

から08年度までの4年間で20億円の補助金を受け取っているということが、9日付しんぶん赤旗が報道。そのほか東芝に5億円、ソニーに2億3600万円、ダイハツに4億9千万円などである。大分県ではあわせて2500人を超える非正規労働者が仕事を失い、地域経済にとっても大打撃である。だから

大分市

などは解雇者を1ヶ月単位とかで臨時採用したり、住居確保に懸命である。しかし、企業は雇用確保を名目にした補助金を受け取りながら、景気が悪いことを口実にさっさと首を切り、あとは野となれ山となれでは身勝手もいいところである。県は「経済変化のもと、やむをえない」と述べているようだが、県民の税金で補助を出して誘致した以上は、企業にもモノをいうべきである。だが、大分キャノンマテリアルは、「当社と派遣社員は関係がない。当社は派遣会社と契約しているだけ、個人と契約していない」などと、横暴な言い方であるようだ。これが日本経団連会長企業であるキャノングループだ。その会長である御手洗氏は年頭の「会見」などで、「ワークシェアリングも一つの選択肢」などと言い始めた。ワークシェアリングとは、労働時間の短縮、残業の削減などで仕事を多くの人でわかちあうことであるが、御手洗氏らはそれによって、正規労働者の賃下げを行ない、非正規労働者に分配するという狙いをもっており、労働者全体をワークシェアリングの名のもとに、賃下げを押し付けるものでしかないことを指摘しなければなるまい。同時に、経済団体幹部らは派遣法の見直しについてもそろって異議を唱えている。それは、企業あっての労働者であり、労働者あっての企業なのだから、社会の前途さえも脅かし、企業の発展をも阻害する行為に等しいことだと言いたい。

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2009年1月 8日 (木)

2兆円で「8千億の経済効果」という「給付金」はやめよ

 迷走する「定額給付金」、今度は自公間でまたもめごと?今日の「朝日」新聞によれば、「『閣僚は定額給付金を受け取るべきだ』と言い出したのは公明党」という説だ。つづきは「定額給付金問題で、官邸・自民党の複数の関係者が『公明党首謀説』を流し始めた。公明党幹部は否定するが、またしても自公関係にきしみが生じている」と報道。通常国会召集前の4日、首相や官房長官、自公両党幹部らが会合し、細田自民党幹事長が、定額給付金は通常国会で争点になり、予算委で野党から「あなたはもらいますか」と詰め寄られるから、足並みが乱れないようにしておこうと言ったのは細田幹事長だった。だが自民党幹部は「言い出したのは公明党」と漏らしたと「朝日」記事はいう。ナルホドなあ。真相はわからないが、そもそも「定額給付金」を選挙戦にむけて「戦果」にしたい公明党のことだし、自民党のなかから造反も出ているし、ほかにも異論をもつ連中もいるから、まず、閣僚が確固たる統一した姿勢で臨む必要があるから、閣僚もみな「もらいます」といわなきゃならない。そういう意味では、まとめたのは細田幹事長としても、発議は公明党だったとしても不思議ではない。アリエールな話だ。で、与党の大幹事長だからテレビ画像では細田幹事長が「国会議員ももらうべきだ」と公式に言ったし、官房長官も公明幹事長も総務大臣も擁護したわけだ。首相は「(自分が)もらうかどうか、まだ判断していない」となにやら意味ありげ。そんな迷走金について、10月30日の首相発表から整理するとこうなる。当初は「全世帯に給付」「生活に困っているところに出すのだから、豊かなところに出す必要はない」所得制限方法で紛糾し「地方が判断せよ」と丸投げ「高額所得者は辞退するのが普通」(首相)「国会議員ももらえ」…と、まるで二転三転どころか四転五転だ。元凶は公明党のごり押しだから、最初から目的も位置づけも定かでないからこういうことになる。内心は選挙対策だが、まさか表立っていうわけにはいかないので、位置づけもあいまいなのだ。困っている人に出すのなら「生活支援」で所得制限すべきだ。消費を増やす「経済効果」というなら全世帯にすべきだがこれも欠陥がある。閣僚の一人がいみじくも暴露した。与謝野経済財政担当相は、二兆円ばらまいても消費にまわるのは「おおむね4割」との見通しを7日の参院本会議で述べたからだ。二兆円が八千億円程度しか経済効果がないというのだ。一兆二千億円はおそらく将来不安に備えて貯金か、タンス預金か、または使わなくて済む人がいるということだろう。「来るべき消費税増税に備えてささやかに貯蓄でもするか」という人も多いだろう。いずれにしても、この給付金は時間が経つほどに迷子の子猫さんになるのがいいところ。それよりも、思い切って食料品を非課税にするなど、本気で内需を増やす真剣な緊急対策こそ必要だ。自公政権よ。頭に氷でも乗せて少しは冷静に考えたらどうか。

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2009年1月 7日 (水)

国会議員が「さもしい」金より、せめて2,3ヶ月でも食料品を非課税にせよ

 仮称、「思いつき発言無責任症候群」という奇妙な病気が東京永田町で流行しているらしい。それも天下の?与党の幹部議員に限ってだ。昨日、例の定額給付金に関して、細田自民党幹事長は、「景気対策なので国会議員も辞退せずに使ってもらう」、河村官房長官も「消費振興と内需拡大を図る狙いなので私も受け取る」と言い、鳩山総務大臣は当初「私は辞退する」と語っていたのに、「堂々ともらって鴨鍋かトンカツを食べる」のだと。そして問題の麻生さん。12月には「多額の金をもらって12000円ちょうだいという方を、私はさもしいと申し上げた」と「さもしい」発言で話題を呼び、総理は受け取るのかと聞かれ「私はもともと受け取るつもりはない」と、資産家らしい「矜持」ぶりを発揮した。それが昨日になって「もらうかどうか、今のところ判断していない」とケロッとしていう。どうやら受領するのかナ。これまでも所得制限をどうするか、年収1800万円以上は辞退するべきだとか、いやどうやって所得を調べるのか、とか混迷を深めていた。それがここに来て年収2000万円とか言われる国会議員も「もらうべきだ」の大合唱で事実上所得制限を撤回するらしい。自分らで提案して決め、自分らも受け取るお手盛り法で国会議員の先生方も「さもしい」人種の仲間入りってわけだ。

 昨年10月30日、麻生首相が胸を張って記者会見で出した「経済対策」には、給付金は「全世帯」を対象とした。そのうち所得制限の線引きとして年収1800万以上は給付なしとかの議論になり、「さもしい」発言までやって、今度はそれを撤回するなど、自公幹部の発言で右往左往するロボットだ。そのたびに前言などどこ吹く風のようにコロコロ変転する首相の無責任症候群だ。いったい自民党の司令塔はどこへ消えたのか。昨日の迷走の発端は首相よりも自民党幹事長らしいが、もはや自民党は機能不全、さらに首相は輪をかけてゆらゆら、グラグラと迷走もいいところだ。迷惑しているのは地方自治体である。1月号の自治体の広報紙では早くも「定額給付金を装った振り込め詐欺にご注意」とまで書いてある。いつ実施になるかもわからないうちから「振り込め詐欺」の心配までしなけりゃならない。そりゃあそうだろう、今か今かと実施を一番待っているのは「詐欺集団」だろう。お年寄りなどが被害にあえば給付金の2万円どころか、何十万、何百万円と被害にあうことになる。そんな被害が出たら保障はしてくれるのか?さらに今、派遣切りで家も職も失い住む場所もない人が続出している。いちばん支援を要する人々の住所が定かでない人が万単位でいる。ホームレスの人たちもいる。そういう人たち一人残らずにどうして給付金を届けるのか…。などなど地方自治体の心配は山ほどある。もともとは選挙対策で公明党がごり押しし、自民党も機能不全。通常国会冒頭から緊迫感が伴う様相になってきた。

 しかし、昨日も書いたけど、期間限定で消費税を2%でも下げれば2兆円で5ヶ月くらい行えるだろう。もし、食料品だけでも非課税にすれば2ヶ月や3ヶ月は実施できるし、給付金を届ける事務費850億円よりも、スーパーのレジなどの調整費で済むのではないかと素人考えながら思ったりする。いま、夕方にスーパーへ行くと賞味期限が迫った食料品に店側が2割引とか、3割引とかのシールを張るのを並んで待っているのだ。食料品を非課税にすれば、その間だけも「少しご馳走でも作ろうか」なんて消費に直結すること間違いなしと思う今日この頃である。

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2009年1月 6日 (火)

公明にとりつかれ落ち目になった自民党

 波乱含みの政局のなかで通常国会が始まった。まずは、麻生首相が国民の苦難をよそに2ヶ月もわざと遅れて出す「二次補正予算」である。このなかには、野党も含めて一致できるものもあるのに、国民からブーイングの大きい「定額給付金」もセットしたものである。だから「定額給付金」を切り離して審議せよという野党の要求もあるが、与党はマゼクチャにして一括提案といういつもの手口だ。野党が反対すれば「雇用対策に反対した野党」ということで批判するのがネライという党略からである。野党が賛成すれば批判の多い「定額給付金」にも「賛成した」と言えるからである。だから、切り離しはしないだろう。一致する部分は歩み寄ってより良いものにして成立させれば国民の納得も行く。それがどんな団体の会議でも普通のことなのに、メンツをかけてより時間がかかるようなことをするのが、「国民の代表」である与党の政治家ドモだ。当面の緊急な景気対策などはメンツも党略も捨てて、超党派で決めれば国民も喜ぶことなのに、超党派では自公の「成果」は目立たなくなる。まるで子供だましの根性しかない腐敗した政党が与党である。そもそも少額でも「給付する」という法案に、7割も8割も反対の世論がある「珍しい」結果になるのはなぜか。それは2兆円をばら撒いて「自公の成果」だと総選挙の目玉にして票を稼ぐ魂胆があるからだ。一回こっきりの12000円(子どもと高齢者8000円加算)をもらったぐらいで経済効果を呼ぶような消費に回す気もしない。そのあとの「消費税増税も認めろ」という恐怖がついてくるから。2兆円も使うなら、いま最も困っているところに集中するとか、消費税を5ヶ月限定で3%にする期限付き減税とか、もっと有効な使い道がいくらもあるというのが健全な国民の考えだ。 

 そもそもこんな世紀の愚作を自民党に飲ませたのは公明党である。だから、昨年秋、いまにも解散か、というときがあった。そしたら創価学会員たちは、「公明のおかげでクリスマスプレゼントがもらえる」とか、「反対する者はお金を返せ」と宣伝していたように、選挙になる直前に12000円を届けたいのである。まさに公費を使った選挙買収費である。だから、どうしても成立させ、関連法も作りたいのだ。お金を配る事務費に850億円もムダ使いしてまでやるのである。創価学会にとりつかれた政治とはせいぜいこんなものだ。お返しに小選挙区では公明候補のいないところは自民候補を応援するのである。だから、自民党の幹部が、「これは連立コストだよ」と言った。先日、自民党の前行革相が離党を覚悟で「定率給付金は撤回を」と首相に迫った。自民党のなかにも態度には出さないが反対する者もいるとかいうが、いまや「司令塔」さえなくなった自民党だから、もう少し造反者がでるのかどうか。しかし、前行革相は無派閥で選挙にも強いらしいから行動に出たが、選挙にやばい連中にとっては公明票がのどから手が出るほど欲しいからうつむいている。税金がかからない宗教法人施設を選挙で拠点に使う政教一致の公明党。数年前には定率減税」の廃止で「100年安心の年金」と大宣伝をしたが、今こんなに年金もガタガタになったことには全然反省もしない。「福祉の党」の看板をかなぐり捨て、自民党の弱みにつけこみ、「結党以来の危機」といわれるほど落ち目の自民党になってしまったのも滑稽な風景である。

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2009年1月 4日 (日)

巣ごもりで見た派遣村のこと、心ある財界人のこと

 なんとかどうにか正月3ガ日の“巣ごもり”を終えた。相変わらず「焼酎」と人様から頂いた「ちょっと変ったお酒」に付き合い、人様から頼まれたパソコン仕事をこなすのに時間がとられ、新年初の投稿です。付近の方々がどうしているのか暗くなったら灯りが灯るのでちょっとだけ散歩がてらに外に出てみると、案の定、ほとんどのご家庭に明かりが灯っていた。みなさんもやはりこの不況のせいかどこにも行かず、巣ごもりしているのだろうか。そんなことにホッとしたり、いや、年金生活者が多いからわざわざ人の混む正月に出歩かなくても、例えば旅行なら平素の平日に行く方が宿泊代も負けてくれるし、お客さんも少ないからサービスもいい。そんな健全な巣ごもりをしているのかも知れないな~んて思った次第。で、テレビ番と新聞に目を通す。箱根駅伝で東洋大が67回の出場でなんと初めての総合優勝。しかも1年生と2年生が10人中6人占める新進のチームで優勝候補を破っての勝利だからすごい。なんでも、1ヶ月前に不祥事があり、それでか監督も代行だと報道していた。ショックに打ちひしがれたであろう東洋大チーム。でも代行監督の「箱根路を走れることに感謝の気持ちをもとう」という言葉に励まされ、チーム一丸となっての勝利だから値打ちがあると感じた。それから新聞もテレビも報じたもので印象的だったのは、東京の日比谷公園で大晦日から開村した「年越し派遣村」である。NPO「自立生活サポートセンターもやい」をはじめ、労働組合や市民団体がボランティアを務め1月5日まで続けるという、失業した派遣労働者の相談と炊き出しと寝床の提供である。日増しに人が増え、元旦の夜は用意した50張りのテントに223人が宿泊。2日には希望者が270人だったのが予想を超え320人になり、さらに80人が申し込んだとか。テントが足りなくなり、緊急に申し入れて近くの厚労省の講堂を開放してもらったという。お堅い厚労省も断れなかったようだ。「クリスマスに寮を追い出された」47歳男性、年老いた母と娘や、夫婦で来た人も居るという。なかには失業を苦に自殺を図ろうとしたところを保護され、警官に付き添われて派遣村にきた30代男性、年末に寮を追われ友人を頼って上京した三重県の29歳男性などなど、その境遇を新聞で読むにつけ、これが世界第2位の経済大国の姿かと目を覆う。全国から支援物資が届き、集まった募金で銭湯に行ったり、床屋にも…。金儲けの権化と化し冷酷無比の企業経営者の「人でなし」と比べ、なんと愛のある行動だろうか。麻生君も高級飲食店通いを2、3日分でも募金ぐらいしたらどうよ。いや、募金しなくてもいいから例え1時間でも視察ぐらいしたらどうかと言いたい。だが、行けるわけがないわな、長い、長い自民党政治のなれの果てがこの風景なんだから。そんななかでしんぶん赤旗3日付けのインタビュー記事。経済同友会終身幹事の品川正治さん(日本興亜損保社長・会長、経済同友会副代表など歴任)の話に敬服した。「(雇用問題で)企業だけがあったんでは、資本主義でもなんでもないんです。労働者と企業の両方があって資本主義です。非正規で、年収200万以下の若い人が多いという状態をこのまま続けていって、資本主義は、日本はもつのでしょうか」と危惧する。金融危機について「米国発の金融危機も、モラルの崩壊の典型的なあらわれ」であり、「低所得者むけの住宅ローンを証券化し、ほかの金融商品とまぜて売った」「金融商品という借金を世界中に売ることでお金を米国に還流させた」「こんな経済モデルは必ず行き詰まります」「米国には、世界中のお金は自分のものというごう慢さがあるんです」とバッサリ。未来社会についても興味ある分析を語り、これまでも憲法9条を守る運動を行うなど、84歳の心ある財界人に感動し元気をもらった新年だった。

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2008年12月31日 (水)

型破り年賀状に託した今年の回顧録

 型破り年賀状で今年を回顧しながら2008年がまもなく暮れる。例年の年賀状は世間並みに「あけましておめでとう」なんて、おめでたくない年でもそんなことを書いた。そもそも年賀状とは、郵政事業が国の運営だった時代は少しでもお国のためにと少々の年賀はがきを買って、日本の伝統文化の一つとして協力したつもり。旧郵政時代の職員だった知り合いの連中が何人もいる。そういう人たちはこぞって言ったのが、「郵便事業は赤字ではないのに小泉のおかげで民営化するとはなにごとぞ。俺たちは儲けて少しでも国家に貢献している。年賀状は、郵政の黒字を作るうえですごく大きな役割を果たしている。年賀状がなければ黒字にならないくらいの役割を果たしている」と…。だから10月頃になるとそういう連中から電話で「年賀状の予約頼む」とセールスがあったものだ。その郵政事業が民営化され1民間事業になった。だからもう年賀状を購入する意味は半減した。まあ、お世話になった方々へのご挨拶という意味合いもあるから買っていたが、今ではメールもあることだし、随分枚数を減らした。そしてパソコンでは差出し相手ごとに文面を変えることも簡単だ。で、型破り年賀とは、不安な年金、食の不安、高齢者への医療差別、そして何よりもアメリカのせいで大不況、解雇の嵐、消費税増税などなどを振り返っていたら、「おめでとう」なんて書けないから、はがき面を駆使して社会情勢を書いたあと、「おめでとうはご遠慮、お許しを乞う」と記した。来年の干支である牛様のカットは入れたけど…。そういうわけで今年の回顧である。いま、日本が直面している大不況、それに伴う解雇ラッシュ、中小企業の倒産も元はといえばアメリカ依存だからである。日本国土にある無数の米軍基地、米兵の犯罪をはじめ、アメリカが要求もしないのに毎年2千数百億円もの「思いやり予算」を出し、さらに米軍基地のグアム移転の費用3兆円まで負担する。米国の証券会社の倒産で日本の企業が大損し株価の下落で200兆円もの損害らしい。一瞬にして日本経済に延焼した。実体経済の3倍もの金を動かして大儲けした投機などバクチ経済が破たんした。それは原油高騰や食料危機をも広げた。戦争に明け暮れたブッシュ路線は崩壊し、アメリカ一国の世界支配も崩れた。こうしたアメリカ言いなりの政治が国民を苦しめる元凶であることが、かなり広い国民に理解されはじめたことが、せめてもの前進面であったと思うのが一点。もう一つは、日本の大企業の横暴でいかに国民が苦しめられているかということも、多くの国民の現実の目線になってきたことだ。来年3月までに大企業などの解雇の嵐で8万5000人が職を奪われると厚労省が公表したが、これから及んでくる中小企業のことを考えれば、金融機関などの予想では非正規、正規を問わず解雇される人は百数十万人にのぼるそうである。これまで非正規労働者の血と汗がにじむ労働力で、どーんと溜め込んだ儲けを吐き出すどころか、この期に及んでも経営者、役員、株主配当は減らさず、3倍、5倍と増やす大企業。寒空のもとでも平気でクビ切りし、帰る家はなく食事も満足にできない労働者にたいし、ひとかけらの思いさえも寄せず、鬼家せまる儲け主義の大企業であることが多くの国民に理解され始めたこともささやかだが貴重な前進面だ。過酷な仕打ちにも「泣き寝入りはしない」と労組を作ったり、「年越し派遣村」と称して、職・住を失った労働者を支援する輪がこの時間にも広がっているように、新たなたたかいに立ち上がっている。このように「アメリカ言いなりノー」「大企業の横暴ノー」という、本質問題を捉えた運動の広がりは希望を生む光でもある。世界でもアメリカ離れする国々が増え、日本でもアメリカと大企業べったりの自公がいよいよ消費期限切れで断末魔の叫びとなっている。残念ながら野党第一党の政党は、まだアメリカと大企業には面と向ってモノが言えない弱点をもっているが、その弱点の克服なしに真の日本の夜明けは見えてこないということが鮮明化できるように、衆院選にむけ世論を高め、来年が新たな政治への橋頭堡を築く年になるよう祈念するものである。この一年アクセス頂いた皆さんに心から感謝し、来る年のご多幸とご健康を願って今年最後の拙文とします。ありがとうございました。

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2008年12月29日 (月)

麻生首相の漢字の読み違えで人気沸騰の本

 災い転じて福となす。この未曾有(みぞう)の不況下に政策面でなんにもしない麻生さんですが、経済効果を高める大きな?仕事があったぞ~。KY…「空気が読めない」とちゃうで、「漢字が読めない」(KY)の麻生さんらしい仕事。実は「漢字の読み方本」というのが大ヒットしてるそうだ。なんでも売れ行きランキングがじゃんじゃん上昇し、数ある本のなかで現在41位とかで発刊以来23万部になったらしい。誤って読んでしまいそうな漢字1868文字とかの読み方と言葉の解説もあるそうな。発行元が大宣伝しようとした矢先に麻生首相の読み間違いの連発があって以降うなぎのぼりに売れ出したというのだから麻生効果はまちがいなし。出版元は麻生さんに感謝感激かな。それにしても庶民はなかなか賢明だ。首相のように恥をかかないように勉強しているんだね。でもねえ、麻生さんにしたらその本を売ろうと思ってわざと間違えたのではなく、まじめに間違えたことは確かだ。その調子でついでに「定額給付金も後期高齢者医療制度も廃止します」ってやれば、支持率も少しはあがるのにねえ。だが、この方向は読み間違いも撤回もせず、相変わらず会見では笑っていらっしゃる。TV画像ではクビを切られた派遣社員がわずかな荷物をもってハローワークを転々とするも職が見つからず、「長いこと自民党を信じてきたのに最後はこの仕打ちか」と怒りをぶっつける姿などが、放映されるのに笑っている場合か?臨時国会最後の衆院本会議でとうとう自民党から造反者が一人出た。渡辺善美元行革大臣という有力者だ。「除名でもなんでもして下さい」と本人は言っているのに、処分はといえば軽いほうから2番目の「戒告」である。いわば政権への反逆者なのに軽い処分しかできない自民党。なぜなら、もし除名処分にでもすれば渡辺氏は国民的ヒーローになってしまうことを恐れたためだ。もはや自民党は空中分解しそうだ。造反はもっともっと起こりそうだ。「自民党内で『新しい旗』を立てることが必要だ」と中川秀直元幹事長が「生活安心保障研究会」とかいう名称で、何十人かの自民議員とともに立ち上げた。しかし、この中川という御仁は、現在の大量解雇の元を作った“戦犯”である小泉純一郎の流れにある人である。働くルールを滅茶苦茶にして解雇ラッシュで年の瀬を越せない何十万の労働者や中小企業の倒産を生み出した張本人が小泉純一郎だった。中川氏は「行政改革を小泉政権以上に加速させる」と公言してはばからないのだ。なにが「新しい旗」どころか、古臭いよれよれになった「旗」だ。そういう派が台頭するならば日本丸はますます沈没しちゃう。今朝のテレビ番組に登場したノーベル物理学賞の益川敏英さんは、政治の感想を求められ、名指しこそせず遠慮気味であったが、「何代か前の人(首相)が『自民党をぶっ壊す』と言ったが、ぶっ壊したのは社会のセーフティーネットであった」という意味のことを語った。物理学の方が政治に口出すのだからきわめて遠まわしに、上品な語り口であったが誰のことかは明白だ。そうです、「自民党をぶっ壊す」と言って総裁になり、その言葉の彩に乗った人気で5年間の政権で日本社会をぶっ壊す元凶になったのが小泉内閣だった。そんな流れに組する人が「新しい旗」なんて言ったってどれだけの国民がついて行くか、そういうことさえも分からず、行き先すら喪失してしまったのが今の自民党だ。こういう自民党には葬送行進曲でも奏でてあげるのが最適ではないか。

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2008年12月25日 (木)

大企業にモノ言える政党か、言いなりの政党か

 「100年に一度の大不況」「スピードが大事」という割には亀さんのようなノロマな対策しかとらない麻生内閣と自公政権。一方で「政権交代」ばっかり言って、なんとか衆院解散させようと取引に終始する民主党。どちらにも共通しているのは年の瀬を越せない国民の苦悩はほったらかしという点だけだ。そんなかでいちばん光っている政党は議員が少数でも共産党だ。その共産党の志位和夫委員長は、史上初めて昨日24日、あのトヨタと会談した。中心は「大量解雇を中止・撤回し、雇用を守る責任を果たせ」と強く申し入れたのである。トヨタ側で対応したのは古橋衛専務、宮崎直樹常務である。会談で冒頭に志位委員長は「期間・派遣労働者の大量解雇が社会的問題になっているが、トヨタという日本のリーディング・カンパニーが大量解雇の引き金を引いた、その社会的責任はきわめて重大だと考えている」「株主への巨額の配当、巨額の内部留保を考えても大量解雇が避けられないとする合理的理由は考えられない。大量解雇を中止・撤回し、雇用に対する社会的責任を果たすよう求める」と述べた。その上で「非正規切りは人道に照らし許されない」こと、「契約中途の解雇は法令に反する」こと、「大量解雇には合理的理由がない」こと、「経済を悪循環に突き落とす」ことなど4点にわたってトヨタ側の認識と見解を求めた。詳細は「しんぶん赤旗」HPに掲載されているから譲る。わたし的に言いたいのは、自民・民主が国会でいたずらに応酬ばかり繰り返すなかで、この間、志位委員長は日本経団連をはじめ、キャノン、いすゞ、マツダそしてトヨタと個別大企業と会談し、企業の社会的責任や大企業は雇用を守る体力があること、雇用破壊は景気を底抜けに落としてしまうことなどを繰り返し要望したことだ。首相はしばしば経団連に呼ばれる機会があり、その都度、「法人税を下げろ」「証券を優遇する税制を」とか、「もっと消費税を上げろ」と大企業側の要求を言われる側にまわり「いいなり」に終始している。それに対して共産党は堂々と大企業にモノが言える唯一の党だという値打ちがある。その他の政党は「雇用を守る」ことは主張しても、具体的な対策は解雇された後の事後処理しか言えないところに特徴がある。要するに雇用破壊の当事者である大企業には指1本触れずと言っても過言ではない。これとて共産党は政党助成金をいっさい受け取らず、企業からの献金も一円ももらわず、機関紙の広告も大企業は掲載しない。大企業にモノが言えるか、言えないかの決定的なちがいがここにある。志位委員長が経団連や個別大企業に直接乗り込む傍ら、大量解雇にあった労働者は自ら労働組合の結成に立ち上がり、勇気をもって全労連などと連携して反撃に出ている。こうしたなか、いすゞでは先月発表した1400人の期間工、派遣切りのうち、期間工の550人は撤回すると発表した。これは世論と運動による一定の前進面である。しかし、派遣労働者は対象外だというのでひきつづき運動を強めている。いま、80年前の共産党員作家小林多喜二の「蟹工船」が爆発的なブームを呼び、普通は年に5000部程度だったのが今年は50万とも60万部と言われる人気になっている。この1年で共産党への新規入党者は1万3千人超える。民主党の党員総数は4万数千と言われるから、共産党にはその4分の1が新たに入党というからすごいけれど非正社員切りと敢然と闘うことからして当然といえば当然だろう。一方、自民党はといえば地方では支持基盤だった各種業界で支持離れが起こっており、離党も相次いでいるという。KY(㊟麻生さんの「KY」とは“空気が読めない”にプラス“漢字が読めない”の「ダブルKY」らしい)一筋の麻生さんはあいかわらずカラ元気で威張っているし、高級飲食を旗印にしているから、地方の自民党幹部も嘆き節が止まらないだろうねえ。新しい年はいくらKYな麻生さんでも衆議院の任期満了(9月10日)を超えて解散しないわけには行かないから、8月いっぱいまでには必ず選挙がある。歴史的勝負の年である。

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2008年12月24日 (水)

世界第2位の経済大国でホームレスが急増

 今年もあと一週間で暮れる。この年末年始は「巣ごもり」の人が増えているという。不況であちこちへ遊びに行くと金を使うから、自分の家なり賃貸住宅の部屋を巣にしてこもる種族のことらしい。わたし的にもその「巣ごもり」を決め込んだ一人である。ちょっとでも動いたら支出が増えるからだ。それでもなぜか「初詣」の人出は昨年より多いという予想もある。たしかに近場の初詣スポットなら交通費くらいだから、なんとか来る年の多幸を「神頼み」しようという人が多いのかも知れない。でも「神」を信じないわたしとしては未だに「初詣」は行ったことがない。耳を澄ませばどこかから除夜の鐘の音が聞こえてくるから、大晦日はそれを初詣変わりにストーブの灯油を抑制するため布団で暖をとりながら「寝ごもり」する。しかし、「巣ごもり」できる「巣」があるから、まだ、ましかなあなんて慰める。だって、いろんな情報ではボランティア団体などによるホームレスへの炊き出しもさかんなようだ。しかし、その人数が今年は異常に多いらしい。ボランティア団体のサイトなどを見ても「例年は400人くらいだが、今年は一日で700人を越える日もある。米が足りない!」と悲鳴を上げている例もある。それもそのはず、この寒風吹きすさぶ年末にギロチンのように、容赦のない派遣切り、期間工切りが行われているからである。今朝のテレビでは1週間まえにクビだと言われたブラジル人女性二人がついに強盗を働いたことも報道されていた。しかし一方ではボランティア団体の涙の出るような炊き出しなどには頭が下がる。昨日は東京の池袋駅、新宿東口、渋谷駅南口で、全国労働組合総連合、新日本婦人の会、全国商工団体連合会、全日本民主医療機関連合会など多くの労組、市民団体が共同で「緊急街頭相談」をおにぎりとブタ汁の炊き出し付で行ったそうだ。テレビにも映ったし今日の「しんぶん赤旗」が詳報している。10月に職を失いホームレスになった53歳男性は「翌日に相談者と一緒にハローワークに行く」と喜んだ。42歳の男性も「食べるものがないのでありがたい。明日、ハローワークに行く」と語る。「12月、仕事は5日間だけ。所持金は1000円。もうネットカフェにも泊まれません。4キロ離れた友人のところへ歩いて行く」という41歳の男性は派遣やら日雇いでしのいできたらしいが、「弁護士さんのアドバイスで生活保護申請に行く」そうだ。2年の契約でアルバイトに就いた24歳女性は2ヶ月で解雇。相談で「解雇予告手当が請求できる」ことを知り要求するという。この街頭相談会の主催者は今後全国で行うよう呼びかけるそうだ。こうした機敏な相談会や各種ボランティア団体の炊き出しなどが行われたり、地方の行政も仕事の確保や当座の住み家のあっせんに乗り出している。トンマなのは国政である。二つのバカデカイ政党が、口先では「緊急対策」を叫びながら、その扱いをめぐって意地のつっぱりあいで、「緊急」どころか、ノロマな姿勢で正月あけの5日から国会で審議するという。日本人にとって正月とは、例えウサギ小屋のような小さな「巣」でもいいから家族が集まって談笑する特別の意味合いをもつ。だが、その正月直前にギロチン大企業は無慈悲にもクビさえ切ったら「あとは野となれ山となれ」である。膨大な隠し利益を溜め込んでいてもだ。トヨタはここにきて来年3月期決算は1500億円赤字だと宣伝し始めた。そうだとしてもトヨタは9月末で13兆8000億円の溜め込みがあるのだからその1%強だ。「筋肉質で柔軟な体質に変えて行く」(渡辺社長)とさらなるコスト削減をはかる口ぶりだ。筋肉質隆々なのに民が滅びようが、ホームレスになろうが「そんなの関係ねえ」というのだろう。これが世界に誇る大企業の姿であり、他の大企業も「右へならえ」する。世界第2位という日本経済がこのまま進めば「民が滅びて国滅ぶ」図式になりかねない。ドイツでは操業を短縮して派遣労働者の雇用を守り、収入が減る分の一部を連邦雇用庁が補償するという報道もある。へえ~日本のノロマ対策とは大ちがいだわねえ。

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2008年12月22日 (月)

“ギロチン企業”に弱い自公民では雇用守れず

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 さしせまる破局、それとどう闘うか。これが今の日本の風情のようだ。だが自公民のマンガチックな「対決合戦」の絵空事で、いっこうに展望が見えない。そのなかでおどけたリーダーが居るものだ。19日、東京は渋谷のハローワークを視察した麻生太郎さん、北海道から出てきて仕事をさがす若者に、わざわざしゃしゃり出て「臨時相談員」を受け持った。メディアも同行しているからパフォーマンスのつもりだろう。「(北海道で)土木作業員をしていたがそれも仕事がなくなった。なにか(仕事が)ありませんか」とハローワークにたどり着いた若者。太郎さんは「なにを自分でしたいか決めないと、なんかありませんかね、っていうんじゃ、仕事はみつからないよ」といきなりお説教…。これが麻生臨時相談員の返事です。いささか使いふるされた言葉だが、思わず「KYだなあ」とTV画像を見ながら思った。いまどき、「自分のしたい仕事など見つかるワケもない時代」だという「空気が読めない」太郎さん。だいたい、この人がつるべ落としのように落ちる支持率を上げようとパフォーマンスをやればやるほど支持率を下げる。どんな仕事でもいいからとワラをもつかむ思いで求職活動にきた若者に「それじゃ、仕事は見つからんよ」と蹴っ飛ばす。「KY」+「MY(全く分かっていない)」太郎さん得意の「下々(シモジモ)」を見下ろすパフォーマンスそのものだった。

 クビ切り“ギロチン”企業、まだこんなに金持ちだ!という「日刊ゲンダイ」18日付け記事をネットで読んだ。「5年間全社員を草むしりさせても、今のレベルの給与は払える」と期間工切りした大企業の経営陣が話していたという例を紹介し、「人員削減は苦渋の選択だったように見えるが、なんのなんの、大企業はまだまだ懐に内部留保やキャッシュを十分ためこんでいるのだ」とツッコミ。そして期間従業員や派遣・請負社員などの削減を決めた大手8社の“金持ち度”一覧表を添えている。「直近の有価証券報告書(4半期、半期含む)に記載された内部留保(利益剰余金)や現金、定期預金、流動性のある有価証券の金額は、兆円単位の数字がズラリと並ぶ。今でこそ各社が業績の下方修正や赤字を連発しているが、思い返せば、その多くは、08年3月期決算で過去最高益を上げるほどウハウハだったのだから当然だ。好業績に合わせて、役員報酬もどんどん膨らんだ」というもの。一覧表は企業名、内部留保と現金・定期預金、役員の平均報酬を分けて記載しているが字数の都合で内部留保等の合計額とカッコ内は役員の平均報酬として一部だけ転載する。キャノン3兆7923億、(5004万円)。トヨタ15兆2503億、(1億2200万円)。ホンダ6兆3173億、(6057万円)。日産3兆3243億、(3億5583万円)。ソニー3兆2611億、(2億8986万円)などなどである。どの社もいま解雇する派遣などを切らずとも、労働時間の短縮・均等化、残業の削減などで、総量の決まった仕事でも多くの人で分かち合うワークシェアリングなど知恵を働かせれば何年間でも雇用と、景気の下支えをやることができる。「日刊ゲンダイ」は、経済ジャーナリスト・有森隆氏の話を紹介している。「経営者は口先では『(雇用を)努力する』と言っていますが、本心は、非正規社員はリースした設備と一緒で、余ったら返せばいいと考えている。人間としてカウントなどしていません。むしろ、小泉政権の04年に製造業向け派遣が解禁されたことで、今回のリストラでは正社員に大きく手をつけずに済みホッとしていますよ」――つまり、非正規社員はモノ扱いなのだ。イヤーほんとに同感であり拍手喝采だ。こういう話を大新聞もNHKも民放もやって欲しいものである。(だが財界の圧力が怖くて報道しない?) 誰よりも率先して言わなきゃならないのは、「KY+MY」の麻生太郎さんである。「大企業には雇用を守る体力がある」ことを指摘し、雇用破壊をやめさせる有効な時限立法とか、与党が米軍支援のためによく使うでも作って規制すべきなのだ。しかし今の自公やあるいは民主もそうであるが、大企業・大銀行ばかりを応援する下請け政府や、デカ野党は財界が怖くて物が言えないからさしせまる破局を救えないことは明白である。(カット写真は、クルマ情報誌「ニューモデルマガジンX」12月号から)

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2008年12月20日 (土)

雇用破壊のなか、自民・民主のなじりあいは言語道断

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この年末に職を切られ、住む家もなく新たなホームレスが生まれようかというときに、自公と民主、社民、国民新党の3野党が党利党略の駆け引きばっかりして、なにも緊急対策が決められない歯がゆさが続いている。全く異常な国会である。地方の自治体は、派遣切りされ帰る家もない労働者に、公営住宅の空き家を格安の家賃で提供するなど必死になっているのに、自民・民主の「2大政党」を先頭に異常な国会にあけくれているのには辟易する。大阪府知事流に言えば「大馬鹿」ものだ。民主、社民、国民新の3野党は「雇用関連法案」として18日の参院厚生労働委員会へ緊急に提案した。2時間ほどの審議で強行採決し本会議でも与党が退席という異常事態のなかで可決した。衆議院に回っても自公が賛成するはずがないと分かっているにもかかわらず、ごり押しをして「民主党はやった」と言いたかったのだろう。なぜそれまでにすべての党が集う与野党幹事長・書記局長会議などを開いて、小異を捨て大同で一致する点で決めるというやり方をしないのか。「野党(民・社・国)の単なるパフォーマンスだ」と与党が言えば、民主党は、「政府の対策は実効性に乏しい」などと空ろな空中戦、中傷合戦でなじりあう姿は、犠牲者さえ出かねない大量解雇ラッシュの労働者から見ればどんなに失望を与えたことか。現に野党3党が出した「雇用関連法案」は政府・与党の対策と重なり合う部分が多くあったのだから、党利党略を捨て真摯に前向きに議論すればまとまる可能性があったのだ。ところが「政府・与党案の盗みどりだ」と言わんばかりで与党も向き合わない。こうした裏には、「政局よりも政策だ」とする与党と、「解散一点張り」の3野党のメンツをかけた醜い駆け引きがあるからだ。その中心は大きな図体をもつ自民と民主だ。図体は大きくてもなにも決められない脳なし議員である。こういう2大政党に振り回される国会だから、国民の政治全体に対する不信はいまや頂点に達している。唯一、再三再四にわたって、「与野党の幹事長・書記局長会議を開いて討議を」と、真摯に申しいれていた共産党だけが救いである。だから民放テレビで心ある人は、「共産党・志位さんのところが『きちんと審議をやれ』と言っているのはまさに正論。ここに自民党も民主党も戻ってもらいたい」との発言も出るくらいなのだ。地方紙でも「今は共産党が自民、民主両党に緊急雇用対策を年内にまとめるための与野党協議を提案したことの方が筋が通る」「今は政局よりも迅速な救済対策という現実路線は当然の選択であり、自民・民主両党は早急に提案を受け入れるべきだ」(岩手日報)とさえ主張している。そうだ、まさに「迅速な救済対策」が必要なのは自民党も民主党も思っていて当然だ。だのに、ただいたずらに、国会の場でなじりあっているだけではないかと危惧する。そんなわけで、麻生内閣の支持率は時事通信社の12日―15日に行なった個別面接調査でさらに支持率が落ち、16.7%(上のグラフ参照)とついに10%台である。政党支持率では自民が-5.2ポイントの18.6%、民主は-0.9ポイントの13.4%で「(民主は)自公政権に代わる受け皿になっていないことを示した」(時事通信)。「党首力」では小沢氏がリードしているが、麻生・小沢氏の2人合わせても58.7%と低い。無党派層が+6ポイントの58.2%で政治不信が大きいことを示した。いま地方自治体が財政が大変な折でも解雇された派遣労働者を一時的に臨時の職員として採用するなど涙ぐましい努力をしているのに、国のリーダーシップは大政党同士のなじりあいでいいのか?自・民の両党は残された国会の会期は少ないが真摯に反省し、急転直下で年末の雇用対策を作れと言いたい。そんなこともできないのであれば、19日に今年度最終分の政党助成金をもらい、今年度合計で自民党158億4200万円、民主党118億7800万円を返済すべきだ。誰からもらった金だ。国民の税金だぞ。だが年も越せない国民のことをそっちのけにしているのだから戻すのは当然だ。さもなくば「税金ドロボー」である。

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2008年12月18日 (木)

大企業は莫大な内部留保を活用し雇用を守れ

 今年もあと2週間で終わる。連日報道される派遣切り・期間工切り、あるいは正社員すら解雇されるニュース、今日の新聞もホンダが来年2月末までに450人の追加の期間工切り、日産も追加策で残っている派遣社員を3月末までに全員解雇する方針だとの報道。自動車産業だけでも年末・年始にかけて18000人に及ぶ派遣・期間工切りだ。ほかにも電機産業をはじめ解雇の連鎖が起こっている。すでに無慈悲な通告を受け寒風に放り出され、「職は切られ寮も出よ」と言われて行く当てもない労働者の途方にくれた姿や、「今日から3日以内に解雇」という日産の労働者がテレビに映る。少なくとも一昔前までは解雇と言っても1ヶ月まえに通告するのがルールだったが派遣の場合は即刻だ。クリスマスのイルミネーションが輝くなか、かつてない悲惨な年末の風景である。来年はもっと悲惨になることは確実で失業率は6%、7%になるという識者もいる。ところで、派遣切りなどにもっとも力をいれて奮闘している共産党の機関紙「しんぶん赤旗」本日付けは、大企業の内部留保は今年3月末時点で226兆6517億円もあることを報道。その裏で自動車・電機などは「減益だ」「減益だ」と強調する口も乾かぬうちに非正規社員を片っ端から切ってしまうやりかただ。このように膨大な内部留保を溜め込んだ原資は賃金が正社員の半分だという非正規社員の労働力が大きく貢献しているのだ。厚労省資料によると正社員の平均給与は、残業手当、一時金含めて年間523万5千円で、正社員とほぼ同じ仕事をしながら給与は半分以下だから、どれだけ非正規社員から搾取し溜め込みながら、先行きが危ないと見れば真っ先にクビ。自動車産業の大企業(資本金10億以上)だけでも今年4月から9月末までの半年で新たに増やした内部留保は2538億円もあるそうで正社員48000人分の年収にあたる。自動車産業で解雇される非正規社員18000人の雇用を維持できるだけでなく、正社員にする体力も十分にある。4月以降わずか半年だけの内部留保の積み増し分だけでも有り余るわけだ。それ以前の内部留保は前述のようにワンサカある。皮肉にも歴代の自公政権は「大企業が繁栄すれば国民にも波及する」と言ったものだが、見事なウソであることが証明されたわけだ。このように「体力が十分にある」ことを証明して派遣切りなどをなくせというのは共産党しかない。よくテレビでも昨今のこうした悲惨な事実は報道するが、「大企業に雇用を守る体力はある」という視点がほとんど語られない。なかにはコメンテーターなどが「思い切って法人税をさげる」とか「公的資金の投入を」なんていう“不勉強”な発言も見受けられる。今までどれだけ大企業を優遇する税制になったか勉強してほしいものだ。消費税導入以後の消費税収の8割は法人税の減税と減収に回されて社会保障などは切捨てる一方なのだ。「雇用を守る体力はある」という、この核心部分の視点を指摘するメディアもほとんどない。(企業のCMを断られるのが怖いのかも?) もちろん共産党以外の政党では自公は法人税減税派であり、民主党や社民党は大企業の横暴には一言も言えないか、言ったとしてもせいぜい「お願い」だけだ。(政治献金や票ももらえないのが怖いのかも?) あの米国の自動車ビッグスリーのCEOは何億という給与をもらいながら「公的資金を投入してくれ」と自家用ジェット機で飛んで来てひんしゅくを買ったが、国民の世論もあって議会では拒否された。「不況で大変だ」というなら経営者や役員、大口株主が給与や配当を減らしてでも雇用を守るのが当然だ。莫大な内部留保を溜め込んで「減益だ」と宣伝してモノづくりに励んできた人間を即刻首切りとは人間の血が流れているのかとさえ思う。首切りは内部留保も資産もはたききった最後の手段にするべきだ。その点でJAL(日航)の社長は三年前かに社長になり、給与は年収970万に減らし社員であるパイロットの給与の半額くらいで、専用の社用自動車もなくし、電車通勤で昼食は社員食堂でセルフ食事、社長室も廃止し役員らと大部屋にするなど倹約し、そういう姿勢で赤字経営から黒字に転じたという。アメリカ発の金融危機もサブプライムローンというバクチ経済は昨年の早いうちから起こっていた。今ごろ大慌てする経済の先読みもできず、ひたすら解雇ばかりすすめる経営者は早く去れと言いたい。さもなくば、日本経済は雇用破壊と景気悪化の悪循環を繰り返すことになる。自動車などモノは売れないと嘆く前に内部留保という膨大な富を民に分配してこそ購買力も上がり生産物が売れ景気が回復する道だ。そういう大企業の社会的責任を自覚し発揮するべきである。

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2008年12月17日 (水)

ブッシュ大統領への「靴投げ」の背景は??

 アメリカのブッシュ大統領が突如イラクを訪問し、マリキ首相とともに記者会見しているとき、出席していた地元テレビ局の記者に靴を投げつけられた映像をみた。投球…いや投靴はやや外角高めだったが、ブッシュ大統領はかろうじて身をかわした。記者は投げる瞬間に「イラク国民のお別れのキスだ。犬め」とか「夫をなくした妻や、親をなくした子どもからの贈り物だ」と言ったとか報道がある。なんでもアラブ社会では靴底は最大の屈辱を表すそうである。昔から「ペンは剣よりつよい」という言葉があるそうだ。靴よりもペン(言論)でブッシュ批判を堂々と展開して欲しかったという気がするが、意外とこの行為がイラクはもちろんイラク以外の国でも大きな波紋を呼んでいるらしい。拘束された記者を「釈放しろ」という数千人のデモが起き、イラクの一部メディアはこの記者を「英雄」扱いして報じているともいう。エジプトのマーヘル前外相は「靴投げ」行為を遺憾としながら、「事件はブッシュ氏が中東地域で醸成してきた敵意がいかに大きいかを示した」と述べたという報道もある。ブッシュ大統領は、「イラクに大量破壊兵器がある」と言い切って戦争をはじめた張本人である。いまでこそイラク戦争を「痛恨事」と認めているがイラク国民には謝罪の一つもしていない。「痛恨事」だというのならなぜ大量破壊兵器がないとわかった時点で謝罪して米軍を撤退しなかったのか。ブッシュは今もイラクに15万の米軍を駐留させ日々罪もないイラク国民や子どもを誤爆などで殺害している。イラク戦争は03年3月20日にアメリカが一方的に攻撃、1ヶ月余りのち5月1日にブッシュが「戦闘終結宣言」するも、今も戦闘状況は続いている。イラク人の犠牲者数の統計はなく、治安部隊を含めて60万とあるいは100万上回るという話さえある。米兵も4000人を超える犠牲者で、ほかにも多国籍軍の戦死者もある。そして04年10月にアメリカの正規の調査団が「イラクには大量破壊兵器はなかった」と最終報告をした。それから4年も米軍は占領し続けているのだ。なんという犯罪だろう。戦争開始時のイラクの大統領であったフセインは06年12月に死刑執行されている。どちらが犯罪者なのかまるで逆ではないか。中東の反米意識が高まる背景にあるから記者会見という場での「靴投げ事件」が発生したのだろう。昨今、橋下大阪府知事が学力テスト問題で「文科省のバカ」「官僚のバカ」とか5分間で7回も「バカ」呼ばわりした。知事でさえ「バカ」発言する時代だから、橋下流でいえばブッシュは「大バカ」ってことになるんじゃないの。靴投げをかわしたブッシュは「靴のサイズは10」とか「わたしはかわすのがうまい」などと茶化したそうだが、そんなふるまいしかできない貧相な姿をさらした。アメリカは今や超大国ならぬ経済もガタガタである。情けない2世大統領によってイラクもアフガンもメチャメチャにする戦争に明け暮れている間に、アメリカ発のイカサマバクチという金融危機で自国も世界もメチャメチャにしてしまった。野村HDが何百億とかイカサマバクチで損をしたように、日本の経済もガタガタ。まさに新自由主義の崩壊という今日この頃だ。

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2008年12月16日 (火)

大量解雇ブームは小泉内閣時代の“遺産”だ

 麻生内閣の支持率急落に応じるかのように企業の景気観測も急落した。日銀が3ヶ月ごとに1万社を相手にアンケート調査を郵送し回答をもらい、「企業短期経済観測調査」として公表する。いわゆる「短観」と言われる奴だ。前回調査の9月調査に比べても21ポイントも低下し、石油危機で大きく低下した1975年の2月調査に並ぶ過去二番目の大幅な落ち目になったという。大企業全業種で前回調査から悪化し、景況感が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を引いた指数はマイナス41.中小企業もマイナス29となった。3ヵ月後の先行きは大企業製造業がマイナス36、中小企業製造業がマイナス48とさらに悪化の方向である。原因はもちろんアメリカ発の金融危機による急激な世界経済の悪化や円高によるもの。そこで企業は「大変だ、大変だ」と労働者の解雇の嵐が吹きすさんでいる。テレビも新聞も「どこどこで○○人解雇」と連日の報道になってきた。解雇ではいちばん早く悲壮な被害を受けるのはクビを切りやすい派遣など非正規社員である。だが、正社員もクビというところも出始めた。大量解雇はその会社の存在する地域にとっても深刻である。自治体の法人税は減収になり、解雇された労働者が職を求めて移動する。大企業の寮などがあった付近は人が少なくなり、客が減るなどスーパーや商店なども打撃を受ける。要するに地域経済も破壊することになる。これまでの日本の経営は簡単に解雇せず、一時帰休や残業を減らして全体の雇用をまもり生産を調整しきてきた。解雇は最後の最後の手段としてやってきた。昔のある武将がいったように、「人は石垣、人は城」である。それが今の経営は、派遣とか期間工、契約社員とかでクビにしやすい労働のルールになってしまった。何よりも99年までは派遣というのは一部の専門職に限られていたが、2004年に小泉内閣で製造業にまで拡大してしまった労働法制の規制緩和が決定的になった。06年からあっちもこっちも正社員にすげかえて派遣を大量に導入したことによる。派遣は最大三年であるからいよいよ来年にはどんなことになるのか想像を絶する。不況だといっても大企業は体力が十分にある。例えばトヨタでも17兆円の内部留保(隠し利益)がある。株主配当も5倍になっている。この内部留保のわずか0.2%もしくは株主配当の8分の1でも引き当てれば解雇しなくても住む。だが貪欲な資本は真っ先に人を切る。それも1社とか2社ならまだしも、財界のリーダー的企業であるトヨタやキャノンで大量解雇すると「右へならえ」でバタバタと蔓延する。そうなると景気はぐ~んと冷え込む。冷え込めばいくらモノを作っても売れない。円高で海外でも売れない。売れなくなるとさらにリストラが進むという悪循環である。最近、スーパーでも安売りが始まった。消費者にとってはありがたいから行列だ。だが、スーパーの安売りはその分利潤率を少なくしている。経営を維持するためにはいずれコストダウンしなければならず人を切る。いわゆるデフレスパイラルという連鎖的悪循環が繰り返され、社会全体の不況悪化が進む。そういう道筋ではなくやはり雇用を守ることが最大の景気回復なのである。一定の収入があれば消費者の購買力も上がる。購買力が上がれば内需が増えて景気回復への道となる。それが日本経済は逆の方向へまい進していることになる。欧州では逆に政治の力で、非正規労働が守られ、解雇規制のルールもあり、不況だからと消費税を下げる国も現われているのに日本は逆である。非正規雇用の比率も日本とアメリカは断トツに多く欧州の2倍から3倍もある。小泉内閣がやった製造業への派遣などの導入こそ最悪の“政治災害”だったが、残念ながら反対したのは共産党だけだった。小泉旋風とか言ってそれを許した選挙結果だが、今から思えば取り返しがつかない。まあ、いつまでかかるか知らないがつつましくガマン、ガマンしかないか。あ~あ~…! いや来年8月までには必ず解散・総選挙がある。そのときにどんな政権を作るかであろう。

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2008年12月14日 (日)

生活「防衛」どころか、破壊しかない消費税増税

 12日、麻生首相が記者会見で「生活防衛のための緊急対策」なるものを発表した。支持率が暴落した直後だけになにかドカンといいことでも言うのかと思いきや、これまで表明していた焼き直しみたいな、聞いたことのある内容ばかりであった。何を強調したかったのか、いちばん、力をこめて強調したのがなんと「三年後の2011年に消費税を増税する」ことを改めて言い切ったことだ。ところが自民・公明党が同じ日に09年度税制「改正」大綱では消費税増税の時期を2011年ではなく、「2010年代半ば」と明記しているという。「10年代半ば」とは常識的には2014、15、16年当りに聞こえる。首相は11年と言い、与党は「半ば」という。ここにも首相と与党の間の迷走ぶりが見える。首相は「いろいろ批判が出ることは承知している」が、「逃げずに進める」と、いつもは八方美人的というか、迷走、決断力のない首相が独断か何か知らないが消費税増税だけは執念を持っているようだ。はっきりしたのは年の瀬の寒い時期に雇用破壊や中小企業の資金繰り、倒産で困っているというのに、その対策は目立ったものがないのに消費税増税だけは時期はニュアンスの違いがあれど、増税大合唱だけだっていうことだ。イヤ、「緊急対策」の中身はないことはなく、自公の税制「改正」大綱では、大企業減税や証券優遇税制の3年間延長など依然として大企業・大資産家の減税ばかり並べられている。この大不況のときに「消費税増税」をなんのためらいもなく打ち出す見識が分からない。97年に消費税が3%から5%に上がったときも景気が悪化し、逆に税収が落ちたことを麻生首相も認めているじゃん。世界大不況がますます大きな影響が受けるというのが一般的な見通しになっているのに、これから3年で景気がよくなる保障はなにもない。そうなると仮に定額給付金が正式に決まり夫婦、子どもふたりの世帯であわせて64000円だかをもらったとしても将来不安で貯蓄にまわってしまい、目的とする内需拡大になるわけもない。97年4月の増税前は、「景気がピーク」と言われたのに、増税でペシャンコになり97年、98年と2年連続でマイナス成長にさえなった。だいたいからして消費税を上げるときの名目は「社会保障の財源」を口実にする。「高福祉のために高負担」なんて理屈も言う。今回はすでに決まっている09年度から基礎年金の国庫負担を3分の1から2分の1にするためともいう。しかし、消費税が導入されて今年で20年目になるが、昨年までの間で、消費税収は188兆円だった。その間に大企業をはじめとする法人3税は減税や、減収のオンパレードで159兆円も減収になった。一方では福祉はどんどん後退した。要するに消費税の80%以上が法人税の減収の穴埋めにまわってしまったわけだ。まして消費税は最悪の不公平税制といわれ、低所得者ほど高率の負担になる。いま、9年連続で国民の所得が減り続け、非正規労働者が36%になり、このなかには年収200万以下が多くをしめる。そういう人たちにとって1%でも上がることは、どこで節約するかといえば食費である。今でも国民年金の人などは3度の食事は2度にしてガマンしている人も高齢者に多い。麻生首相と自公のすることは、大企業や大資産家には大盤振る舞いで弱者にはどんどん負担をかける、そのことが内需の拡大どころか減少に繋がる。加えて大量の派遣・期間工切りや就職内定者の取り消し、中年の再就職も困難で大失業時代になると、これまた内需拡大どころか後退になる。まったくやることが反対である。欧州のように世界金融危機で消費税を引き下げている国もあるというのに、麻生首相と自公は「生活防衛のため」というが、まさに「生活破壊」以外のなにものでもなく、未来が全然みえてこないことだけははっきりした。それよりも5兆円の軍事費や年間7兆円の行過ぎた大企業・大資産家への優遇税制にメスをいれることこそ焦眉の急務であり、また雇用を守ることが最大の景気対策であると言っておこう。

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2008年12月13日 (土)

ネット住民で今ホットな注目は共産党

 日本の政治は今、片や自公の与党は「政局よりも政策だ」と言ながら、その政策も次々と先延ばしする傍ら、国民の多数が望んだ「衆院解散」も先延ばしする「迷走」である。片や「二大政党」と言われる民主党はといえば、「解散」のためなら、同党も反対する法案であっても「早く提出しろ」と要求、引き換えに「提出すれば採決に協力する」という「政局」オンリーでまともに審議もしない。「二大政党」ともてはやされている割に自民も民主も党略優先で成立したのはインド洋の無料ガソリンスタンドを継続させる、いわばアメリカの戦争を支援する「新テロ特措法延長」法案を自公らの3分の2以上で「再議決」した。また、投機への運用で損失を出した金融機関に10兆円も注入する「新金融機能強化」法案を参院で、民主党のごく一部の修正案を取り入れて可決し、衆院ではこの修正部分を取り外して、元の衆院議決案を「再可決」して成立した。自動車から家電産業まで日本列島大解雇ラッシュで、寒空の年の瀬に職も住まいも追い出される労働者が何万という単位で起きていることへの対策はほとんどなし。かろうじて救われるのは厚労省が非正規切りを防止する通達を全国の労働局長に出した。これは派遣・期間工切りに対してもっとも果敢にたたかっている共産党の提案も生かされたもので、不適切な解雇・雇い止めをしないこと、寮を追い出された離職者には一定期間入居できる配慮することも含んでいる。与党がトンデモナイ法案の成立させる、そのためには協力する民主党…こんな関係が昨今の内閣支持率暴落にもかかわらず、その分、民主党が支持率を上げているかと言えばそうでもない。8日付けでも書いたが世論調査で、「麻生氏と小沢氏とどちらが首相にふさわしいか」という二者択一の質問でも三割四割の人がどちらとも回答しない点で民主党も霞み始めている。そんななかで一昨日「ネット住民のなかで共産党が“ブーム”なのか」というサイトを見つけた。「ダイヤモンド・オンライン」というサイトである。表題は「不景気と格差社会を背景に日本共産党の党員急増」というもので、「インターネットでひとたび『共産党』というキーワードを打ち込めば、数え切れないほどのスレッドが出てくる有様だ」と紹介。なぜいま共産党がブームなのかという背景を「数年前から社会問題化している『労働格差』」があるとしている。そしてネットでブームの発端になったのは2月に志位和夫委員長が衆院予算委員会で「当時の福田康夫首相に労働者派遣法の改正を迫った国会質問だった」としている。この質問はきわめて迫力ものだったから当ブログ2月9日付けでも書いた。そしてくだんのサイト記事は、「この質問がニコニコ動画やYouTubeにアップされ、大きな反響を呼びアクセスは36万にのぼった」と紹介。また、昨年9月からこの11月までに1万4000人を超える入党者があったこと、なかでも非正規社員を中心とする20代から30代の若者が新規入党者の二割から三割をしめ、党関係者もビックリとも表現している。さらに日本共産党は政党助成金や企業・団体献金をいっさい受け取らず、「しんぶん赤旗」の発行や支持者からの寄付などで運営していることや、全国に22000の支部が活動していることなども伝えている。最後には「日本共産党の動向は、今後の日本の方向性を示唆する“予兆”めいたものと言えるかもしれないのだ」と結んでいる。麻生内閣の支持率急落とともに自民党員の数も全国で激減しているし、選挙区にかえれば罵声を浴びたという議員の声も聞こえてくる。志位委員長は巨大企業にも直接訪問して派遣切りをやめよとか経団連会長企業のキャノンのことも国会でとりあげた。大企業の横暴を追及できるのは企業献金を受け取らないから堂々と言える。他の与野党は政党助成金を受け取り企業献金ももらうから恐ろしくて言えない。自民・公明党は大企業法人税の減税には熱心だが、派遣切りは弱腰で「要請」するだけ。最近民主党も派遣問題を取り上げはするが、これもせいぜい「要請」どまりで根本を責められない。少数の議員しか居なくても今ホットな注目をあびているのはまさに日本共産党である。テレビの出番も少しは増えてきたからとくとご覧あれと申し上げたい。非正規社員の解雇問題は日本共産党抜きには論じられないし実に痛快である。

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2008年12月11日 (木)

またまた銀行に10兆円注入か、新金融機能強化法案

 あきれた法案が今日にも参院財政金融委員会で採決されるらしい。それは新金融機能強化法案という奴だ。公的資金すなわち国民の税を10兆円もメガバンクを含む銀行業界に注入する法だ。貸し渋り、貸しはがしをなくすためだという。バカみたいだ。特に大手銀行は01年から07年の7年間で10兆円も儲かっている。それなのに法人税は一円もはらっていない。優遇税制で免除されているからだ。儲けは巨額、税金はゼロの企業になんで税をつぎ込まなければならないのか。しかもメガバンクはわずか一年半で中小企業向けの貸し出しは5兆円も減らしているのだ。それもそのはず、貸し渋り批判にたいして全銀協会長であるみずほ銀行頭取は、「貸し渋りをしている意識はない。貸せないところに貸していないだけだ」と居丈高。「貸せないところに貸さない」というのなら、公的資金をいくら注入しても無駄だ。注入しても貸さないのだから。銀行に資本を投入してネコババされた例として、この10年間で総額46兆8千億円投入し、少なくとも10兆円以上は焦げ付いて戻ってこず国民にツケが回っている。日本で公的資金を投入しても損失が出れば返さなくてもいいほどにお人よしの注入である。その点、アメリカはちがう。いま話題の銀行ではないが自動車のビッグスリーに1兆4千億円の公的資金投入をめぐって大詰めの議論になっている。すでに下院では決議し上院の審議待ちになっているが、資本注入には厳しい条件をつけている。大統領が経営監視人を指名するとか、役員への賞与や高額の退職慰労金と株主への配当は禁止だという。金融機関への資本注入でも「緊急経済安定化」法で、「万一損失が生じた場合は、大統領が、金融業界に当該欠損額を求償する法案を提出する」規定がある。日本の「新金融機能強化法案」では損失は国民負担である。これじゃあ、乱脈融資や投資に失敗してもおとがめもなく「税金で助けてくれる」からとやり放題になる。アメリカ発のサブプライムローン(低所得者向け高利住宅ローン)などで地方の銀行でも大きな損失を蒙った銀行もある。少し深く分析すれば返済能力のない低所得者むけの高利な住宅ローンなど破たんするの分かるはず。それを身内的な格付け会社の「高評価」を鵜呑みにして投資し損をしたのだから責任は無能経営な銀行にある。今度の強化法案はそういう銀行に「予防的に注入する」というのだからなんという大盤振る舞いか。しかも、かつて資本注入する際は「中小企業への貸し出し目標」を示せと言っていたが、こんどはそれも取り外している。そんな「予防的」な金があるなら、現にいま連日のように正社員も非正社員も大量の首切りで、住家も職もなく放り出される労働者を救済するためにまわせと言いたい。労働者のたたかいもあってようやく2兆円でなんとかしようとか言い出しているが、まともに決める気があるのかさえ疑わしい。自動車から家電まで解雇ラッシュであるが、資本金10億以上の大企業は全体で230兆円もの内部留保を溜め込んでいる。その数%でも吐き出せば大量解雇は防げる。メガバンクも7年で10兆円も溜め込んだ。メディアもその点はほとんど押し黙ったままだ。そりゃあ、大企業の広告をもらわないとダメだから、企業の悪口はいえないのだろうけど。ともかくこの年の瀬に銀行から融資もしてもらえない中小企業も、そして大量解雇される労働者も、青息吐息で年を越せないのだ。「生きて2009年を迎えさせてくれ」という悲痛な叫びに対しても、依然としてKYな麻生内閣である。来る年の光さえ見えない新年となるのか。ああ……。

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2008年12月 7日 (日)

「さもしく1万2千円欲しい人…」(首相発言)に思うこと

 麻生首相がまた「波紋を広げそうな」迷言を発したらしい。ネットニュースの「読売新聞」配信である。6日夜、長崎県諫早市での演説会。「追加経済対策」の柱である定額給付金についてである。「貧しい人には全世帯に渡すが、『私はそんな金をもらいたくない』という人はもらわなきゃいい。(年収が)1億円あっても、さもしく一万二千円が欲しいという人もいるかもしれない。それは哲学、矜持(きょうじ)の問題で、それを調べて細かく(所得制限を)したら手間が大変だ」と語ったというのである。「さもしい」とはどういう意味か。念のため広辞苑のお世話になる。いろいろ解説つきであるが「①見苦しい。みすぼらしい。②いやしい。卑劣である。心がきたない」などである。どう解釈するかは人それぞれだろうが、わたし的には「さもしく」を使うなら、もっと大きな人にぜひ首相から言ってほしい人物がいる。12月1日に首相は経団連会長の御手洗氏と会談している。会長の経営するキャノンで大分キャノンとキャノンマテリアル、それに青森のキャノンプレシジョン、いずれもキャノンの100%子会社であるが、3社で1700人もの非正規社員の解雇が計画されている。非正規社員は時給1000円、一日8時間、月21日で勘定して年収は200万円余(残業代含まず)である。1700人の雇用を維持するには年間約34億円である。キャノンは7-9月期決算で社内に溜め込んだ剰余金は9月末で3兆3千億円。この1年間に増やした分だけで約2800億円。解雇する1700人の非正規社員の雇用維持に必要な額34億円は、一年間で増やした剰余金のわずか1.2%。キャノンの正社員は40歳代で年収約400万円だそうで、1700人を正社員にしたとしても2.4%である。また株主への中間配当だけで715億円にのぼり、非正規社員を雇用維持する額には5%回せば足りる。経団連のトップ企業が1700人もの解雇をすることは、会員の大企業に解雇の模範を示すようなものだ。大量の「非正規切り」の嵐が吹きすさんでいるときだからこそ、財界指導部は身銭を切ってでも雇用を守る見本を示すことこそ求められているのだ。だから首相には1億円程度で「さもしく」など言わないで、「剰余金の1%か2%、配当金の5%ぐらいなんや!それほどまでにさもしく剰余金をためこみたいのか」と御手洗氏に一喝したらどうよって思うのはわたしだけだろうか。麻生首相が信奉するアメリカでさえ、自動車のビッグスリーに上院の公聴会では「帰りは自家用ジェット機を売却するのか」と一喝している。それが麻生首相は経団連に雇用の安定を「要請した」だけで、「個別の企業に介入できない」という一点張りで、それこそ「さもしい」ものではないか。「要請した」という舌の根もかわかないうちにキャノンは1700人の非正規切りを発表した。まるでなめられているみたいだ。違法、無法な大量解雇はまさに政治災害である。派遣など非正規労働者を犠牲にして、大儲けをしたのが大企業である。景気がわるくなるからとモノのように使い捨てにする大企業の横暴を許さず、派遣法の抜本的改正など働くルールを政治力で正し、雇用を拡大することこそ内需の拡大にもつながる。自称「経済の麻生」氏がそんなことも知らないはずはない。そうすれば急落する支持率を挽回し上昇することはまちがいない。同時に諫早市での発言で、給付金の所得制限をしたら「手間が大変」だと認めたわけで、そんなものをなぜ地方へ丸投げしたのか、国の仕事の怠慢さを表したということも指摘しておこう。それでなくとも国民の批判ごうごうの定額給付金はやめて、もっと実効的な「経済対策」を緊急に打ち出すべきであることもあわせて指摘しておこう。(キャノンの数字関係資料は本日の「しんぶん赤旗」が詳報)

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2008年12月 6日 (土)

ビッグスリーは税金の奪い合い、日本メーカーは解雇ラッシュ

 アメリカの三大自動車メーカー、いわゆるビッグスリーとやらが破たんの危機で騒がれている。しかし、そのCEO(最高経営責任者)の傲慢でデカイ態度が批判をあびている。最初に上院の公聴会に三人のCEOが首を並べて出席し、ビッグスリーが潰れたら100万人の失業者が出るぞ。もともとの責任は金融危機にあるのだから政府による公的資金を注入してくれと迫った。そして公聴会に来るのに、何十億円もする自家用ジェット機に乗ってきた。GMの会長の場合はデトロイトからワシントンを自家用ジェット機で来ると日本円で200万円かかるという。もし民間の航空機のファーストクラスでくれば8万円で済む。公聴会でそのことを咎められ、「帰りはジェット機を使わないという人は手を上げて」と言われても誰も手を上げなかった。そもそも会長らは莫大な給与をもらっているから自家用ジェット機で来るのは自由かもしれない。しかし、目的は国民の税金詐取の要求で来るのだから、少しは控えてもいいはずだ。ボロのチョンで批判され綿密な再建計画を出せと言われて退散した。GM(ゼネラル・モーターズ)のワゴナー会長の給与は04年頃までは日本円で5億だという。経営が左前になりはじめて減給したが、それでも07年は一億数千万円、08年は引き上げて二億二千万くらいにした。そして生産する車は高級な大型車ばかりに熱をあげ、国民のニーズにも合わないから売れなくなる。そこへ日本のトヨタ車など燃費のよい小型車で環境に対応したハイブリット車に押された。アメ車はリッター5キロくらいしか走らないガソリンバラマキ車みたいな大型車では、金融危機でなくとも大変だった国民に売れるわけがない。そうした低燃費車、環境対応型車の開発で遅れをとったのが現在の危機を招いたと言われる。億単位の給与をもらい漫然とした経営者。そんなビッグスリーに公的資金(税金)をつぎ込めと言われて国民が納得するはずがない。だからアメリカを二分する賛否両論になっているようだ。さすがに2回目の公聴会にはGM会長はデトロイトから2日かけて、環境対応車で自身が運転して来たという。でも帰りには運転手つきの大型高級キャデラックで帰った。そして再建計画ではCEOの給与を1ドルにしたという。あとの2人も同じだ。億単位からただの96円程度の給与にした。これは何やらいかにも宣伝臭がする。そして臆面もなく3社で合計最大で3兆2千億とやらの税金注入を訴えた。ここでもGMは「GMは百年間にわたって米国文化の重要な一部だった」と強がり、クライスラーは「あらゆる分野でのリストラをすすめてコスト削減をし、低燃料車の開発に取り組む」とやっと反省の弁。米議会も二分するような議論になったようだが、今日あたりのニュースによれば、どうやら1兆4千億程度の税金をつぎ込む方向のようだ。前にも紹介したが、長年長者番付世界1を続けたマイクロソフト社ビル・ゲイツ氏は飛行機もビジネスクラスでホテルに泊まるにしても「寝る場所とネットにアクセスできればいい」と大部屋を拒否。来日したときも高級飲食店ではなく、回転すしで「おいしかった」と語ったほど倹約家だという。むろん、広大な豪邸に住んでいるが、しかし、第一線を退いた今はアジアやアフリカの恵まれない子どもたちを支援する慈善事業に取り組んでいるという。片や高給取りの無能なCEOによる破たんのツケを国民の税金にすがるのと大違いだ。で、日本の自動車産業10社は03年から始まった小泉内閣による製造業にも派遣労働が可能にしたことで、非正規労働者を低賃金でこき使い、03年当時17兆円だった内部留保(隠し利益)を07年度で27兆円にも膨らませた。米ビッグスリーに学んだのかどうか、今や日本の自動車産業も非正規労働者の解雇ラッシュで1万5000人前後もクビにし、この寒空に寮を追い出し、低賃金で貯金もない派遣社員は生きるか死ぬか、あるいはホームレスになるかの運命にさらされている。日本の場合は米国のビッグスリーと違って27兆円も溜め込んでいてもこの仕打ちである。一部にはすぐれた経営者もいるが、大抵は儲け本位で派遣切り、期間工切りの競い合いである。政治が乗り出し実効ある措置を講じる以外に救われない。解雇は正規社員にも及びつつあり労働者の新たな反撃も必要である。

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2008年12月 4日 (木)

いすゞ自動車の非正規社員の労組結成にエール

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 いすゞ自動車による法に反した期間・派遣社員の全員解雇に対する続報である。今日のメディアが取り上げたが、解雇通告を受けた非正規労働者が宇都宮市内で労働組合を結成したのだ。勇気ある4人の労働者がJMIU(全日本金属情報機器労働組合)いすゞ自動車支部を結成したというもの。委員長に選ばれた46歳男性は、「不当な解雇と断固としてたたかっていきます。泣き寝入りしないで一緒に声をあげていこうと呼びかけたい」と語る。上部組織である全労連やJMIUの代表らが「大企業に社会的責任を果たさせよう」「全国の非正規労働者を励ます。全国の支援と連帯で解雇を撤回させよう」と訴え、派遣社員の25歳男性は「来年4月まで働けると思っていたのに解雇とは許せない」、再雇用の契約社員である60歳男性は「会社の利益を支えてきた人たちにどうしてこんなことができるのか。解雇を撤回させたい」と語った。一昨日参議院厚生労働委員会で共産党の小池晃参議院議員が取り上げたこともあるからか、労組の結成大会はメディアが注目した。わたし的にみた範囲内でも複数のテレビ局がこれを取り上げ放送した。わずか4人の労組結成で全国放送されるのはそんなに多くないから話題を呼ぶだろう。今期でも600億円の純利益を見込み、株主配当はさらに増やすといういすゞ自動車が、己の利益を守ることだけを追及し、自動車を製作してきた労働者を契約期間も来ていないのに血も涙もなく路頭に迷わすことは断じて許せない。テレビの放送ではこの問題で麻生首相の見解を聞く場面もあったが、あの御仁は、「経団連会長の御手洗さんにも雇用を守ってほしいと要請している」という意味のことをしゃべったが、いまどきの大企業は「要請」程度では「へ」とも思っていないのではないか。現に御手洗会長の企業であるキャノン大分工場が1100人とかの首切りを今日発表したではないか。要請ではなく雇用を守る労働法の改正、あるいは緊急措置を講ずることこそが政治の責任であることを自覚していないのではないか。まるでそっけない語り口であった。今日のような派遣切り・期間工切りが大量に進められるなかで労組をつくり団結してたたかうことはいつにもまして重要であるが、いざ、労働組合をつくるということになると、正しいことではあっても、それぞれの未来を考えると勇気のいることなのである。この4人のたたかいは本当に全国の同じような立場の何万、何百万の働く仲間に大きな激励となるだろうことを確信した次第である。「がんばれJMIUいすゞ自動車支部」とエールを送りたい。(写真は東京新聞のHPから)

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2008年12月 3日 (水)

二大政党で国政は機能不全、第三極の党の躍進を

 国会のなかで圧倒的多数の議員を擁する自民・民主の2大政党は、「経済対策だ」「解散して国民の信を問え」などで駆け引き国会というか、すれちがいの空中戦ばかりでグータラグータラして、先月下旬開かれた全国町村長会議で、首相も出席してカラ元気の挨拶をとばした。だが出席者からは「二大政党になりながら、ことは政局がらみでしか動かない。国政はまったく機能不全に陥っている」と、定額給付金の支給方法を地方に丸投げされた迷走ぶりへの厳しい批判が町村長からあいついだ。機能不全とはなかなかマトを得た指摘だ。早く選挙をやりたい民主党と延命をはかる自民党の党利党略で国会の機能が停止同様である。年の瀬を前にして大企業などの派遣切り、期間工切りの競い合い、大銀行の貸し渋り、貸しはがしで運転資金にも事欠く中小企業。昨年の8倍と言われる新卒者の内定取り消し、相次ぐ倒産で失業者の増大…こうした当面の現場の切実さが二大政党ではほとんど議論にもならない。そんななかで少数政党でも現場に足を運び、大企業と真っ向から闘っている政党がある。日本共産党である。同党の志位和夫委員長は、実際にキャノンやトヨタ系列社その他の大企業の労働者などとの懇談や調査に乗り込み、10月7日に衆院予算委員会でトヨタ車体の人間使い捨てなどを告発した。この質問はネットの動画などで20万回を越えるアクセスが今も続いているほど反響を呼んだ。そして11月26日には期間・派遣社員1400人全員の解雇を打ち出したいすゞ自動車本社に訪問して「契約途中での全員解雇は違法解雇であり撤回すべきだ」と直接執行役員らと談判した。会社側は「会社の就業規則だ。仕事が減っているから解雇せざるをえない」の一点張りだが、志位委員長らは「会社の都合でいつでも解雇できるいすゞの就業規則は法令に反している」と具体的に指摘。その結果、期間満了までは寮に住めるようにする、解雇に同意できない場合は話し合う、再就職等について最後までフォローするなどの回答を得た。そして昨日はいすゞ自動車訪問に同行した小池晃参院議員が参院厚生労働委員会で取り上げた。有期雇用の中途解雇は労働契約法17条1項で倒産の危機など「やむをえない事由」以外は禁止されていることを指摘。いすゞ会長は11月の社内報で、「増収増益で毎年、過去最高実績を更新する好調な状態を続けてきた」と述べ、減益とはいえ600億円の経常利益を見込み、株主配当も17億円にふやす計画だという。小池氏は「これで『やむをえない事由』があるといえるわけがない。『違法解雇をやめよ』というべきだ」と質した。舛添厚労相は「調査し必要な改善策をとりたい」と約束した。(詳報は、「JCP」ホームページでも可)派遣や期間工の大量首切りの嵐のなかで、こうした問題に徹底的に取り組む政党はほかに見つからない。民主党も野党ではあっても大企業批判はできない。ひょっとして次期総選挙で政権が転げ込むかも知れない。現実にそうなったら経団連とも仲良くしなければならんとか、企業からの献金という思惑もあるかもしれない。共産党は大企業を潰すつもりではなく、その社会的責任を果たすこと、法を順守した雇用をはかれと要求しているわけだ。共産党は、農業、中小企業、社会保障問題などなどどの分野もきちんとした政策と財源についても他党に比類なき考えをもった党である。どんな分野の問題でも似たりよったりで同じ方向で競い合う二大政党による機能不全状態。これを打開する第三極の党として、次期総選挙では共産党に大いに躍進してほしいものだ。

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2008年12月 2日 (火)

ダッチロールの麻生内閣、給付金は救世主になるか?

 いよいよ麻生内閣は飛行機に例えるとダッチロールになってきた。飛行機が横揺れしながら左右に蛇行している事態である。「日経」とテレビ東京の世論調査では内閣支持率は前月調査よりも一気に17ポイントも下降して31%。「産経」とFNNの共同調査でもやはり17ポイントの下落でこちらは27.5%と、支持率で「危険水域」と言われる30%を切った。反対に不支持率は前者が62%、後者は58.3%と6割前後まで一気に20ポイント以上跳ね上がった。ダッチロールの乱高下は上がったり下がったりするが、政権発足時から下降の一途だからそのうちどこかの山に墜落する危険性がある。そりゃあ無理ないわねえ、操縦士の麻生さんがこの二ヵ月余何をやったのかさっぱり印象にない。それでもインド洋の無料ガソリンスタンドだけは維持したいと衆議院での「再可決」のために国会会期を延長したことぐらいが印象に残った程度。あとは「ばらまきだ」と、定額給付金を含む「経済対策」というアドバルーンを上げたが、その定額給付金も「経済対策としては不適切」と「産経」・FNN調査では76.9%の人が回答した。加えて失言・放言語録が華やかに(?)連続して爆発したからダッチロールも仕方ない。医師を怒らせた暴言のあった日の3時間後に「たらたら飲んで食べて」発言で今度は高齢者を怒らせた。いわば「失言」と給付金による迷走が支持率急落の原因である。暴言・失言に口封じしようと臨んだ民主党代表との党首討論は、それに気配りしすぎて味気ないしゃべりで、民主党代表に点をとられた。おかげで「どちらが首相にふさわしいか」という世論調査の問いでも、小沢氏の方がはじめて僅差であるが上回ったのが「産経」・FNN調査である。ところで迷走中の給付金であるが、さすがに国民はチャッカリしていて、「不適切」「バラマキである」と批判はしつつ、「給付が決まれば受け取ろうと思う」人が88%だという。「給付」だからもらって結構、なんの犯罪にもならないお墨付きのものだから…。でもねえ、「批判する者は辞退しろ」っておっしゃる政党もいるから公言は要注意。この政党、はじめのうちは「クリスマスプレゼント」などと支持者を回って訴えていたが、クリスマスには間に合わなくなると「お年玉」と…。それも麻生さんは来年の通常国会で提案となったから間に合わない。早くても来年3月頃からバラマキ開始だとか。じゃあこんどは「入学、進学、就職祝い」っていうのだろうか?与党は「批判があっても手元にお金が届いたら選挙では与党に投票してくれるからそれまでは解散しない」なんて声も聞こえてくる。「それって、巧妙な公的資金による悪どい選挙買収じゃないの?」という人がたくさんいる。まさしくそうだろう。財源は国、だが「決めたのは私たち、反対したのは野党」と吹聴して票をかすめ取るスンポウはミエミエだ。そんな宣伝にごまかされて与党を支持すると、我々の願いを実現する未来は遠くなるよねえ。毎年、師走のこの時期に行われる「08流行語大賞」に「名ばかり管理職」、「後期高齢者」とともに「蟹工船」が入賞した。う~ん、貧困と格差が広がる世相を反映しているなあ、この国の人々の大半はまだ健全だなあなどと、今日も1級河川の河川敷を散歩しながら思った次第である。

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2008年11月29日 (土)

EUは消費税減税、日本は大企業減税、庶民は増税

 党首討論を逃げまくって密室会談いや怪談がお好きな民主党小沢代表がめずらしくそれをOKした。ほとんど期待はしていないから中継も見なかった。案の定、新聞報道などを総合すると、「なぜ第二次補正予算をださないのか」(小沢氏)「1月の通常国会に出す。そのまえに、金融機能強化法案を通してくれ」(麻生氏)、「それならば解散・総選挙で信を問うべき」(O)「いや政局より政策だ」(A)、「筋道が通らない、国民にたいする背信行為だ」(O)「第一次補正予算で対策はできている」(A)と言った具合で、終始駆け引き漫才?いや漫才にもならん。首相の失言・放言癖が出ないかとヒヤヒヤの首相陣営は、特命チームが問答集を作成して切り返す用意までしたという。とにかく「民主党を挑発するのはやめてほしい」と釘をさされていたらしい。だから失言はなかったようだが、それが災いしたのか攻めの討論が出ず、「防戦精いっぱい」(毎日新聞)という結果だったようだ。二大政党の党首討論で何の前進もなく終始するのは討論前から推測できたこと。大企業の雇用破壊が未曾有(「みぞう」と読む)の規模で進められ、来春の新卒内定者の取り消しもかつてない規模である。若者も中高年も寒風だけでなく見も心もすさぶような事態に見舞われている。中小企業も銀行の貸し渋り、貸しはがしで年末の資金繰りもままならず、大企業だけが体力があるのに首切りのオンパレード。こういう世間の状況などに心寄せる討論は何一つなかったわけだ。こんな二大政党の党首討論では意味がない。党首討論というならすべての野党の党首とも討論させるべきだ。雇用破壊と真っ向からたたかっている共産党の志位委員長と討論する場面は想像しただけでも胸躍る。だのに党首討論の有資格者は衆院で10議席以上の政党という不当な「慣例」で入れないからである。そんな折、政府税制調査会という首相の諮問機関が、09年度の税制「改正」の答申がでた。こんなに景気が悪化しているときだけに、家計を温める税制こそ必要なのに、税調の「改正」答申は、麻生首相が3年後に消費税の引き上げをお願いしたい」と公言。「それ(消費税10%)くらいのものがいるのではないか」と語ったのを受けてか、今年の答申では消費税増税を含む将来の税制の抜本改革を、政府が12月中にまとめる中期プログラムのなかで増税の「実施時期をあきらかに」せよと迫るものとなった。そして昨年の税調で答申した社会保障費を「消費税率を引き上げておくことによって賄うとの姿勢を明らかにすること」と明記した。また、法人実効税率の引き下げについては「必要である」としていた。今回の答申ではこの昨年の答申の立場を「ゆるぎなく堅持すべき」と強調。ひらたく言えば消費税を社会保障費を賄うといういつもの口実で引き上げ、12月中に時期を決めろ、そして大企業の法人税は下げろということなのだ。これまでも消費税は社会保障を名目にされてきたが実際は消費税収の7,8割が法人税の減税に回ったのだ。それと同じことをまた答申したにすぎない。ほんとうに家計を温めるためなら、引き上げよりも引き下げが必要だ。現にEU(欧州連合)は、このほど「欧州経済回復計画」として、個人消費を後押しするために、消費税の税率を引き下げ、働く人の所得税も引き下げることを加盟国に提案した。金融危機への対応でEUは国民を守るための減税、日本は大企業を守る減税はしても国民にはあくなき増税、なんという対応のちがいだろうか。お陰で大企業は減益だ、減益だと宣伝しながら大株主への配当は大盤振る舞いしながら労働者に首切り、路頭に放り出す。あぁぁぁぁ~なんとまあ悲しいなあ。

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2008年11月26日 (水)

首相よ夜毎の豪遊の半分くらいは漢字のお勉強を

 麻生首相と小沢民主党代表との最近のやりとりのなんと低次元なことか。片や「あの人は信用できない」と言えば、片や「チンピラのいいがかり」などと大の大人でしかも政治家という国の舵取りたちの情けないやりあいは漫才にもならない。いやしくも「信用できない」「チンピラ」を相手に毎日仕事をして高額な報酬をもらっているのかって言いたい。小学生でもやらないような水準の低さである。こんな人たちを党首に持つ二大政党の国会議員はもっと愚劣っていう勘定になるのかなあ。そのあげくに問題の第二次補正予算案は麻生首相お得意の「先送り」になった。あの御仁は10月30日大勢の記者の前で胸をはって言ったのは「これから年末にかけて、中小企業の資金繰りは苦しくなる」「国際金融情勢が、より厳しいものとなっている」「景気対策のポイントはスピード」とのたまった。しかと言ったこの言葉だのに1ヶ月もたたないうちに「今すぐ緊急対策を要するものは一次補正の分でかなりの分はまかなえる」と見事なすり替えである。何をおっしゃるか!国のスピードが遅いから地方自治体で独自に融資などの緊急制度を設けたところでは申請が殺到しているではないか。また、これから年末にかけて国民は平均して今年の年収が昨年より五万円以上も減収だとか、また26万人もの大量首切りという悲惨な事態が予想されている。そんな世の中の空気がまったく読めない麻生太郎さんだ。「あッそう」なんて言ってる場合じゃないのにね。そうそう24日で就任二ヵ月になった。おめでたいことに、この間に高級飲食店での夜の会食は59回、「はしご」は17回らしい。国連総会や北京、ワシントン、ペルーなどの外遊を除いてである。そしてナントまっすぐ自宅に帰ったのは6日だけだって。それも二日は公邸で政府、与党幹部と会食した後の帰宅…。えッ公邸に住んでいるんじゃないのってか?いや、まだこの御仁は公邸に引っ越していないらしい。公邸に引っ越すのは次期衆院選以後というのだ。ええ~!それじゃ結局公邸住まいは実現しない可能性もあるかも知れないね。まあ、そういう夜毎の豪遊じゃあ、大不況に見舞われる国民の嘆きなんかわかる由もないじゃろう。ついでだから漢字の読み違えについて世間で話題になっている漢字は前回にも書いた。しかし、ほかにももっとたくさんあったと知人が教えてくれた。以下に紹介しょう。カッコ内は麻生流読み方である。懸命な皆さんは正解はご存知のはずだから書かない。措置(しょち)、有無(ゆうむ)、実体経済(じつぶつけいざい)、思惑(しわく)、低迷(ていまい)、順風満帆(じゅんぽうまんぽ)、破綻(はじょう)、焦眉(しゅうび)などである。パソコンで麻生流読み方を入力しても変換してくれない漢字もあるから念のため…。しかしまあ、英語は達者らしいがこの程度の漢字が読めない日本人だったとはねえ。わたし的には昔の定時制高校卒だけどそれでも全部読める。マンガばっかり読んで新聞は読まないというから無理もないけど、せめて夜毎の飲食を半分に減らして漢字のお勉強くらいしたらいいのにね。コロコロ変わる政策不能病と失言病に加えてこれではいくらなんでも首相としての資質を疑う声もあるがそれも当然だわねえ。恥ずかしいボヤキ終り!ハイ!

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2008年11月24日 (月)

消費税増税をめぐっては自公も民主も大して違いナシ

民主党の小沢一郎代表は二十三日のテレビ番組(NHK)で、「無駄を全部省いたうえで、なおかつ高齢化のスピードが追いつかない場合は消費税も考えなければならない」とか、次期衆院選で政権を獲得すれば、「各省庁のシェアを全く無視して予算編成を行う」と強調した。任期のきれる4年後には「消費税の検討をするのは当然のことだ」と述べた。「消費税を上げる」とは言ってないが、はたして民主党政権下で「無駄を全部省く」ことができるかどうかは疑問だし、高齢化はまちがいなくすすむから、消費税について「考える」だの「検討」だのとあいまいにしているが、下げることは絶対ないから「考える」も「検討」も増税という意味を含んでいるのは確かだ。もともと民主党は「今はあげない」というだけで消費税増税には反対の立場ではなく、年金の財源として消費税増税を提案するなど引き上げには賛成なのだ。また、「無駄を省く」とはいうものの5兆円に及ぶ軍事費には指1本触れない。先日二十日にも海上自衛隊のイージス艦がハワイ沖の太平洋上で弾道ミサイルを大気圏外で迎撃するミサイル「SM3」の発射実験をしたが見事に失敗した。その費用はなんと60億円だ。重量が重すぎて日本の道路や橋梁を渡れないような戦車など無駄な武器や装備が軍事費に含まれている。そんな軍事費の無駄に手をつけないでどうして「無駄を全部省く」のだろうか。また大儲けをしている大企業への優遇税制についても無批判である。こうした巨大な無駄にメスを入れない民主党流では財源の確保は難しいから否が応でも消費税増に頼るしかない。その意味では自公も民主も財源論になると「消費税増税」しかないのである。なぜなら、景気の動向に左右される所得税や法人税と比べて「安定」しているからである。生活必需品は景気の動向にかかわらず必要でありその全てに税がかけられるからだ。だから、政府、与党も民主党も「安定財源」として活用をするべく目論んでいる。けれども、消費税は低所得者ほど負担が重くなる特徴を持つ。総務省の家計調査では年収200万円以上250万円未満の世帯と同じく1500万円以上の平均年収の差は約8倍であるが、消費支出の差は約3倍である。つまり、250万円未満の世帯が仮に年間16万円の消費税を納めたとすれば、1500万円以上の世帯は48万円程度という勘定。1500万円世帯は3.2%にたいし250万円未満世帯は6.2%と率的には倍の負担なのだ。このように低所得者ほど重税を課す消費税は社会保障財源としてはふさわしくない逆累進性の不公平税制である。麻生首相は「三年後から消費税増税をよろしく」と打ち上げた。対する民主党は4年後に「検討」である。たいした違いはないじゃん。ここは消費税導入時から一貫して反対し、消費税に頼らなくてもしっかりした財源論を展開する共産党に頼るしかないと思う今日のこの頃だ。

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2008年11月23日 (日)

太郎さんと一郎さんの迷走ごっこで国民そっちのけ

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太郎さんと一郎さんが国民そっちのけでマンガチックな「迷走ごっこ」をしている。テレビが中継する「党首討論」を堂々とやればいいのに、それを逃げ回っている一郎さんが何を思ったのか、17日夕に突然一郎さんからもちかけて緊急の「党首会談」をやった。昼間に申し入れてその日の夕に開催だからもちろんテレビ中継はなし、双方ともごく一部の側近を従えての「会談」だからこれはまさしく密室の「怪談」めいている。一郎さんいわく「“追加経済対策”を含む第二次補正予算を今国会に出せ。そうでないと新テロ特措法延長案を参議院で採決しない」と迫る。このとき太郎さんはあいまいな回答で物別れ。一郎さんには面と向って言えないらしく、はるか離れたペルーのリマというところで「あの人(一郎)は信用できない」と、補正予算の今国会提出の先延ばしを示唆した。そもそも第二次補正予算には太郎さんの肝いりで大宣伝している2兆円の「定額給付金」も含んでいる。ぶち上げた10月30日の記者会見では、「国民のくらしをまもるためのスピードが大事」とか言ったはずだ。スピードが大事なら速く提出すべきなのにここにきてトーンダウンなのは、この定額給付金があまりにも国民から総スカンを食らって、肝心の閣僚からさえ異論が出るほどまとまらない。結局、金は出すからと地方自治体に丸投げだ。すると地方の首長さんからも総スカンで右往左往。一方の一郎さんの民主党も「定額給付金は白紙に」と言いながら、それを含む2次補正予算案を早く出せ、さもなくば新テロ特措法延長の採決はさせないぞという。民主党は衆議院では新テロ特措法は「(審議は)一日でいい」と採決に応じて衆院通過に協力した。また、後期高齢者医療制度の廃止法案には民主党も賛成しておきながら、その存続を含む第1次補正予算案にも賛成する迷走ぶり。一郎さんのこの迷走の原因はともかく審議なんてどうでもいい、早く国会解散のためならなんでも協力するという立場からである。これというのも読みが浅くて「解散があるぞ」と党の候補者にハッパをかけてきたメンツがあるので早期解散に追い込みたいわけだ。ところが太郎さんは解散を先延ばしと見るや一転して「対決」姿勢である。まさに国民そっちのけで法案を解散の取引に使う迷走ぶりである。これが「自民VS民主」の「2大」政党の姿なのだ。情けないことこのうえなしである。さらに加えて太郎さんの失言、暴言の連発と公式な場での漢字の読み違えもひどい。「首相に何を望むか」という世論調査には「漢字のお勉強」というのが10%もあったとか。現役の学習院の女子学生がテレビで「あの人、まじめに大学生やったの?」「学習院の恥」とかの声まで出る始末。失言語録で私立幼稚園のPTAの大会で「しつけるべきは母親だ」、医師不足に関連して「社会常識が欠落している医者が多い」とのたまった。社会では太郎さんの方が社会常識が欠落していると思っているから、ちゃんとしつけなければならないのは太郎さんである。陳謝をしても「全国の医師会員が納得するとは思っていない」(医師会)というのは当然だ。とうとう週刊誌では「マンガばかり読んでいるからだ!」「おバカ首相」「常用漢字で中学レベル」という見出しが踊った。こんな人に「子どもの学力向上を」なんて言われたくない。いまや与党のなかからさえ「選挙の顔」どころか「クビのすげ替えにまた総裁選を」の声も。え~また総裁選?…たまらないのは国民だ。二ヵ月前の総裁選で圧勝するほど太郎さんに投票した自民党国会議員と全国の自民党の皆さんは総ざんげせよと言いたい。選んだ責任があるのだから…。国民を馬鹿にするのもほどほどにしてほしいもんじゃ…。

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2008年11月22日 (土)

「派遣切り」の大風…大企業は社会的責任を果たせ

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 いわゆる「派遣切り」…派遣労働者をバッタバッタと無情にも解雇する状況が大企業などで嵐となっている。時は「年の瀬」に吹きすさぶ悲しい嵐である。トヨタはすでに3000人も削減した期間社員をさらに3000人減らす。いすゞ自動車は国内で働く期間・派遣労働者の1400人全員を年内に解雇する方針だ。同社は営業・経常利益ともに600億円を見込むという体力があるにもかかわらず解雇する。マツダ自動車は派遣社員800人のうち、年内で満了となる約500人の契約を更新しないという。日産自動車が派遣社員1500人、スズキも同じく600人、ホンダ埼玉製作所は270人の期間社員を削減する。自動車以外でもキャノンなど派遣・期間社員を削減する。どこでも巨額の溜め込み利益を持ちながら、切るのは派遣・期間社員など非正規社員ばかりである。多くの非正社員は、派遣会社の用意する寮を追い出される。そして寮費や生活備品などの貸し出し料を差し引けば手取りは10数万円という過酷に安い賃金で仕事は正社員と同じ労働をしてきてこの結果である。使い捨てもいいところで企業の調整弁となってきたのである。例えばトヨタ本体の正社員の平均賃金は年間830万円にたいし、期間社員は220万から250万円。もちろん正社員と同じ生産ラインで働くのであるがこんなに差がある。トヨタグループ全体では03年から期間社員を導入し始め、当初4万人から8万7千人と2,1倍に増やし増益をはかってきた。隠し利益と言われる内部留保は03年の9兆5千億円から07年度には13兆9千億円にまで増やしている。非正社員あればこその溜め込みだ。正社員一人あたりの内部留保は4400万円である。もし仮に8万7千人の派遣・期間社員を全員を正社員にした場合でも一人当たり内部留保は3450万円もあり、経営が危なくなることはない。労働総研というところの試算で、大企業全体で363万人の非正社員を正社員化すれば5兆円近くの消費を増やせるという。363万人を正社員化するのに8兆円いるが、大企業の内部留保は228兆円もあるから、わずか3.5%を吐き出せば正社員化は可能であるという。5兆円もの内需が増えるのは、いま騒がれている税金をばらまく定額給付金は2兆円。その2.5倍もの波及効果を生み景気回復につながる正しい道筋だ。先日の金融サミットでもそれぞれの国が内需を増やすことが強調された。そのためには企業が社会的責任を果たすとともに政治の責任も大きい。派遣などワーキングプアを生んだ最大の原因は労働法制の規制緩和にあるのだから自公政権の責任は重大である。ところが規制緩和を画期的にすすめた小泉政権以後の安倍、福田政権はもちろん、麻生政権も大企業の利益を重んじるばかりで雇用破壊の規制強化にはきわめて消極的である。派遣切り=失業者増大=消費低迷=景気後退という図式の悪循環では未来はない。そんななかでもまだ端緒的ではあるが、労働者が労働組合をつくって会社と交渉するなどのたたかいを通じて正社員化を勝ち取っている事業所も生まれているのは朗報である。そういう運動こそ希望ある未来をつくるものとなるし、これから大いに高まってくるだろう。80年前に発表された小林多喜二の小説「蟹工船」がいまブームを呼んでいるのもそうした反映であろう。大量の「派遣切り」を進める資本とのたたかいこそ正義の闘争であると思う今日この頃だ。

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2008年11月17日 (月)

金融の規制強化へ合意――金融サミット

G20首脳会議とかいうものがワシントンで開かれていた。この「G」とはどういう意味かよく知らないがグループのGなのかな?なんでも「G7」という先進7カ国に13カ国・地域を加えてG20というらしい。この20カ国でGDP(国内総生産)の合計は世界経済全体の8割強、人口で3分の2を占めるとのこと。だからまあ、この会議で合意された事項はほぼ全世界に影響するのだろう。で、今回の目的はなんや? 別名「金融サミット」と言われるから、アメリカ発の金融危機で世界中の国民に100年に一度とかの不況、不景気で迷惑を与えているから、それをどうするんやという対策の会合だった。有り余っている資金をさらに儲けようとサブプライムローンという「毒入り」証券を世界中にばらまき金融システムを滅茶苦茶にしたり、原油や穀物などの商品にまで投機して異常に価格高騰させ、ぼろ儲けしたあとそのツケを世界の人々におしつけ未曾有の金融危機。麻生首相がいう「歴史的意義があった」かどうかは今後の実行次第であるが、とりあえず、バクチ資本主義とかカジノ資本主義とか言われるその害悪を認めたことは確かであり、金融への規制強化へ踏み出すことで一致したことは前進面である。大統領としての余命いくばくのブッシュは、当初、金融機関への規制強化については「自由市場でないと経済活性化できない」と反対していたが、欧州や途上国、新興国からヘッジファンドやデタラメ評価をする格付け会社への規制強化などアメリカ批判が噴出したという。だからブッシュも妥協せざるをえなかった点は前進だ。また、アメリカや大国中心のIMF(国際通貨基金)などの国際金融機関にも新興国や途上国の声が反映されることも前進である。しかしアメリカの意向も反映して、ヘッジファンドについては規制策をうちだせなかった。1月にはオバマ大統領が就任しブッシュは、もう「バイバーイ」する過去の人なんだから大きな顔をされては困る。それでなくてもブッシュは世界中から「ノー」の人なのだから…。日本くらいだ。ブッシュときゃあ、きゃあワーワーと、キャッチボールや歌まで一緒に歌った小泉内閣など、ずう~と親密な関係でなんでも言うことを聞いてきたんだから。今回の会合は、改革を否定するアメリカ一辺倒の日本に対する意見でもあった。「金融サミット首脳宣言」のいくつかの一つに、各国は「財政の持続可能性を維持しつつ、即効的な内需刺激の財政施策を」というのがある。日本は外需に頼ってきたから外需産業はいま軒並みに苦戦している。即効的な内需のために二兆円の「定額給付金」をバラマくのだが、なにせ、三年後の増税という毒入りだからおいそれと個人消費=内需効果が即効的には生まれそうにない。上場企業での倒産、それにともなう労働者の首切り、中小企業は資金繰りに困り、銀行は貸し渋り、貸しはがしである。経済の6割を占める個人消費は停滞し、このところ完全に景気後退傾向に入った。金融サミットの結果を「歴史的成果」と吠えた麻生首相であるが、経済対策の柱とした「定額給付金」を打ち出したぐらいでは「歴史的成果」にはならない。それどころか、末期的内閣で早くも与党のなかからさえ「首相交代の動きが出て来るかもしれない」というささやきがあるというのだ。なんということだろう。

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2008年11月15日 (土)

字も読み違えるけど給付金も読み違えた麻生首相

エエ~ッと本日はまことに愉快な日本国の麻生太郎首相の話でござる。まず前場(まえば)と致しまして、太郎様は頻繁(はんざつ)に漢字の読み間違いを得意としておりまして、その詳細(ようさい)は歴代総理の誰も踏襲(ふしゅう)したことがないほど未曾有(みぞゆう)のものでありまして……。な~んて意味が通じるかな?カッコ内の赤字は麻生首相の読み方だよ。懸命な読者諸氏は赤字のように読まないで正式にお読みくださいませ。頻繁、詳細、踏襲、未曾有についてはネット上で賑やかに論じられているようだが、「前場」はあまり知られていないようだ。株式用語で記者会見かなにかで語ったもので正確には「ぜんば」である。あるテレビ番組で「前場」を除く4語をパネルに大書して道ゆく人に「あなたはどう読みますか」って質問していた。満点は「詳細」で、あとの頻繁、踏襲、未曾有については結構間違っている方もあったと記憶している。それにしてもだ。日本の戦前・戦中の侵略や植民地支配を謝罪した日本政府の公式見解である「村山談話を踏襲する」いうべきところを「ふしゅう」とはいかがなものか。「ふしゅう」といえば聞いただけでは普通「腐臭」を思い浮かぶ。ひょっとして「村山談話」も腐臭(腐った臭い)していると本音で思っているのではないかと心配する。例の前航空幕僚長が「日本が侵略国家とは濡れ衣」などとい威丈高に叫んでいる折でもあり危惧する。また「はんざつ」は、「煩雑」を類推する。煩雑とは「わずらわしくてごたごたとすること」(広辞苑)であり、日中首脳の往来の多さにふれて発言しただけに、中国の首脳との会談などわずらわしいことなんて思ったりして本音が出たのではないかとこれも心配である。さて、そんな麻生さん、「景気浮揚の柱だ」と高らかに宣言した「定額給付金」ではあるが、政府部内では所得制限や給付方法などがまとまらなかったせいか、とうとう地方自治体に丸投げしてしまった。自分たちがまとめられなかったからと言って自治体が勝手にやれというのでは責任のなすりつけである。給付金ではなく「迷走金」という人さえいる。早速地方自治体からは批判が噴出している。13日の全国市長会でも「2兆円もの金をこういう形でばらまくが、このままどんどん進むと国が滅びる」「この政策はまちがいだと思う。白紙撤回し、新たな景気対策を考えるべきだ」という意見が飛び出している。一人12000円とか子どもや65歳以上は20000円とかで景気がよくなるのなら克服は簡単なことだ。3年後には消費税増税が待っているから、そのときのために貯金しておこうとか言う人もいる。二兆円といえば消費税の1%にも満たない。「バラマキ一瞬、増税一生」なのだから世論調査でも6割の国民は評価していない。麻生さん、字も読み違えるけど給付金効果も読み違えたようだ。そういうわけで地方自治体は所得制限を設けるかどうかとか、支給方式についても途方にくれている。昔の地域振興券のときの3倍、4倍の実務と、公布する宣伝費や通信費などで相当な持ち出しをしなければならないだろう。年度末で地方自治体も大忙しの時だからなおさら大変だ。それにしても消費税が仮に5%上がれば、平均して一人当たり年間6万円も負担が増える。それを一回だけのわずかな給付金でがまんしろとは騙しもいいところだ。いま一番必要なのは、雇用の安定をはかり、安心な社会保障制度を確立することだ。この給付金の言いだしっぺは公明党だから、メンツを立てて思いつきで「先に給付ありき」でやって、選挙で支持を頂こうという思惑から出発したものだから、四転五転と右往左往し、閣内でも意見がバラバラなのだ。消費税増税をやめ、大企業、大銀行、大資産家へのゆきすぎた減税を正し、政策の軸足を国民の生活を守る方向へ大転換することが重要である。

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2008年11月12日 (水)

田母神論文は1個人でなく自衛隊の組織ぐるみでは?

 昨日、参議院外交・防衛委員会で田母神俊雄前航空幕僚長を参考人として招致し、氏と政府の対応を質した。自衛隊というれっきとした軍隊のあり方が問われる重要問題なのにテレビ中継もなく、新聞報道で垣間見るしかなかった。そのなかでいくつかの新たな事実がわかった。田母神氏は、航空幕僚長在任中にその職権を生かして、基地視察などさまざまな機会で「訓話」とか「講和」で論文にあるような「決して日本が侵略のために中国に出て行ったのではない」などと「濡れ衣」論をぶっていた。いわば職務権限をつかって自衛官に「教育」していたというのだ。また、田母神氏は統合幕僚学校長だった2004年に、自ら主導して幹部教育カリキュラムに「国家史観・歴史観」を新設。外部からの講師として歴史を歪曲する教科書作成をめざす「新しい歴史教科書をつくる会」の副会長を招いていた事実もわかった。その講師は「現憲法体制は論理的に廃絶しなければならない虚偽の体制」と主張していた。要するに現憲法を廃絶する立場の人間を呼んで講師に当たらせていた。だから、憲法にも政府見解にも反するようなことを幹部自衛官に教えていたわけである。公然と隊内で田母神流にまちがったことを教えることは組織的な言論のクーデターに等しい。さらに、今回の懸賞論文の主催者であるアパグループの元谷代表を航空自衛隊小松基地(石川県)でF15戦闘機に48分間の体験搭乗をしていたことも判明。民間人が自衛隊の輸送機や戦闘機に搭乗して滑走路を走ることはあっても、戦闘機で飛行する例はきわめて稀だそうである。元谷氏が「小松基地金沢友の会」会長で10年間の「功績」に対する特別な便宜をはかったわけだ。そんな関係で自衛隊員が私的にホテルを利用する場合はアパグループのホテルを使用し宿泊料金割引の適用も受けていた。ふ~ん、田母神氏とアパグループは密接な関係にあったということだ。これでは田母神氏の論文が300万円つき最優秀賞に入ったわけがなんとなくわかる気がする。論文の審査員をしたという人がテレビで「私はあの論文に0点をつけた」とおっしゃっていたが、それでも最優秀とはうなずける。もっとも昨日の「産経」新聞では「0点というのは事実でない」と、産経新聞の人らしい審査員がわざわざ書いていたけれど…。最優秀藤誠志賞(藤誠志とは元谷氏のペンネーム)は300万円というのは、凡そ目的がいかに歴史を偽るかという特異な懸賞にしては相当高額な賞金である。優秀賞30万円、佳作1万円と比べてもずば抜けている。それだけ高額な賞金だから選考にも苦慮?しただろう。昭和の戦争は自存自衛のためのやむをえない戦争であったと主張してはばからないのが靖国神社である。それとまったく同じこという人が先に述べた自衛隊幹部教育カリキュラムの講師を務めていたのである。そして防衛大学の必修教科書「防衛学入門」で第二次太平洋戦争は「自衛を基本とした権益の増大とその衝突」とし、明治以後の日本の侵略戦争をすべて「自衛が基本」の戦争観で書かれていることも判明。この入門は安倍内閣のときにつくられた。田母神氏を航空幕僚長に任命したのも安倍内閣時。アパグループの元谷代表が主催する「日本を語るワインの会」で親密だった安倍氏。元谷代表は安倍氏の後援会「安晋会」副会長。懸賞論文に組織ぐるみで応募し最終94人の自衛官も応募。そのうち60数人は小松基地からである。田母神氏を参議院で招致した昨日、「産経」新聞には1ページ全面の「意見広告」として田母神論文の全文が掲載された。意見広告を載せるほどのメディアだから今回の問題でも許容的記事が多い「産経」。迷走する麻生内閣の裏で黒い糸に繋がるような日本の歴史歪曲の動きが加速している今日この頃なのか。世界でも有数の部隊と兵器、爆撃機や艦船をもつ「自衛」隊が過去の教訓から学ばなくなったとき、空恐ろしい気がする今日この頃である。

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2008年11月10日 (月)

トヨタグループの中核企業が派遣使い回しをやめた

10月7日衆院予算委員会で共産党の志位和夫委員長が大企業の派遣問題にしぼって質問し、トヨタなどいくつかの具体的な企業名も名指しをして、その不当さを暴いたことは前にも書いた。これがものすごい反響を呼びネットのいくつかの動画でも取り上げられ、そのアクセス数が10万回をはるかにこえるほどで、政党の動画としては断トツに多いものとなった。また、自動車ユーザー向けの雑誌でも「平成の『蟹工船』はトヨタが元凶だ」などと紹介もされた。志位氏の質問で圧巻だったのはトヨタの中核企業であるトヨタ車体での派遣を使いまわしにするクーリング問題であった。それから1ヶ月を経るが、そのトヨタ車体で「クーリング」が中止になったことが、昨日の「しんぶん赤旗」で掲載された。それによると「トヨタ車体本社広報室に確認したところ、『共産党の志位委員長が国会で、派遣社員をクーリングして永続的に働かせる、との質問をされた。10月20日に厚生労働省の愛知労働局が県内の主要製造業を集めて、派遣法の解釈について説明会・研修会を開いた。その結果、クーリングは法の解釈にのっとりよろしくない、と私どもが自主判断して、全工場で中止する』と回答しました。同時に、『当時は適法と判断していた』とものべ、今回の中止でクーリングを違法と認めたことになります」と赤旗は報道している。ところでクーリングとはなにか。「赤旗」によれば、トヨタ車体では、A直とB直の2グループがあり、一週間ごとに昼夜勤が変わります。同社は、10月からA直の派遣社員をB直に集め、A直の派遣社員をゼロにしました。「3ヶ月と一日」が過ぎると、今度はB直の派遣社員をA直に集め、B直の派遣社員をゼロにします。A直、B直で派遣社員がいない「3ヶ月と1日」の期間を交互につくり、派遣社員を永続的に使いまわそうというものである。この「3ヶ月と1日」が「クーリング期間」といわれています。派遣労働は「臨時的・一時的」という原則があり、最大3年という期間制限が設けられており、それを超えると企業は労働者に直接雇用を申し込む義務が生じる。そのため、クーリング期間で、派遣労働が継続していないかのように見せかける手法という。こんな手口を弄してでも稼ぎまくる大企業であるが、ともかくトヨタ車体は違法を認め中止せざるをえなくなったわけで、クーリングが合法的であるとするなら全国に広まるところだったが、水際で阻止したということは前進である。しかし、トヨタ車体は派遣社員を最長2年11ヶ月の「期間社員」にすると説明している。違法とみとめたのなら、契約期間のある期間社員ではなく正社員にするべきである。どこまでも労働者を使い捨てにする気である。ここにも労働者派遣法の重大な欠陥があるわけで、労働法制の改悪前の状況に戻すために引き続き労働運動の高揚がもとめられる今日この頃である。

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2008年11月 9日 (日)

進むも地獄、退くも地獄の麻生首相

 福田前首相が自民党の危機に関し自ら退陣して、選挙に勝てる『顔』として選ばれたはずの麻生首相ですが、就任二ヵ月ににもならないうちに、世間では「迷走内閣」「ダッチロール」「漂流首相」などともはや末期的事態に直面している。華々しく?劇場型総裁選で「顔」を売ったつもりがあだ花になりそうだ。衆院解散ができないなかで右往左往という状況である。当初は「臨時国会冒頭解散、11月2日投票」であった。それが11月30日投票にかわり、現在は「しかるべき時期」と先延ばし。ところがその間に支持率は下落の連続。最近の「読売」世論調査では「支持」より「不支持」が上回る結果に。選挙向けに「追加経済対策」と称して、首相みずから「全世帯」に生活対策として「給付金」支給とアドバルーンをあげた。消費税増税とセットだから怒りが爆発したのはもちろん、肝心の内閣のなかでさえ「給付金」に所得制限をつけるべきだとか、いや全世帯だとバラバラでまとまらない。首相も「全世帯」なら自分ところにも支給されるので気が引けたのかどうか、最近は「生活が安定している世帯には支給しない」と言い出す始末。「読売」調査では給付金支給を「評価する」は37.7%しかない。自民党内の独自の選挙情勢調査でも議席獲得予想が悪くなる一方であるという。10月下旬の調査では「民主党が過半数獲得」となったという。自民党閣僚関係者は「進むも地獄、退くも地獄」という声さえ出る始末。ずるずる先延ばししても展望は開けない。アメリカ大統領選結果も民主党には追い風になっても自民党には逆である。早期解散を望む公明党と極秘で会談したそうだが、「誰のおかげで総理になれたと思ってるんだ」と述べたとの報道さえあり、通信社に抗議する騒ぎになったという。表向きは別として「早期解散」の釘をさしていた公明党とギクシャクしているのは誰が考えてもありうることだろう。支持率下落やら、自分が指名した閣僚からさえ異論がでるやら、満を持して出した「給付金」も国民の世論が得られないやらで四面楚歌というのが率直なところか。ストレスがたまって高級飲食店での飲み食いだけはやめられないだろうと察するわなあ。こんなときだからこそ国会で徹底審議で麻生内閣を追い詰める論戦が重要なときに、野党の民主党が首相の解散を匂わすような素振りに応じて、与党の補正予算案に賛成するとか、新テロ特措法は審議を「1日、1時間でいい」と自公に協力し、解散がないとわかると急に「対決路線」に切り替えるなど迷走した。そんな筋の通らないことで結局「解散先送り」にさせてしまったのは残念だ。そんな2大政党に対して、「読売」調査は、「今回は自民(支持率)が大幅減の32、4%となった一方、無党派層は33.0%に急増してトップに躍り出た。民主は23.4%と横ばいだった」と解説。見出しには「自民離れ民主に流れず」「無党派層急増」であった。自民党にも民主党にも「不満」と答えた人が約8割、「期待していない」も5割に達したという。有権者はいらいら気味なのだろう。麻生首相が街頭演説場所で好みである東京・秋葉原で10月26日に首相就任後、初の街頭演説を行なった。聴衆のなかには「とっとと解散しろ」と書いたプラカードまであったというのだから政治不信、政党不信が増えつつあるのも事実だ。

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2008年11月 8日 (土)

チェンジかなえた米国民につづき日本も変革を

 アメリカ大統領選でオバマ氏が圧勝して数日が経つ。その間の世界の反応は歓迎の意向を示すのが大勢となっている。なによりもブッシュ政権に見られるような世界を意のままに引き回す一国覇権主義から対話と外交を重視する姿勢が好評を得ているようである。ブッシュの8年間でイラクとアフガニスタンの二つの戦争では、先制攻撃戦略というブッシュ路線で米国民に多大な犠牲者をもたらすとともに、、国際世論を無視し戦争協力を各国に押し付けてきた。それでもイラクもアフガンも解決の兆しも見えていない。また、新自由主義路線とかで経済政策は金融をカジノに変え、米国発の金融危機となって世界に悲鳴をあげさせてきた。こうしたブッシュ政治にアメリカ国民がノーを突きつけたことは画期的だ。ブッシュ政権は2001年の9・11同時多発テロ直後のアフガニスタン攻撃に続き、03年には国連を無視してイラク侵攻に踏み切った。開戦理由のウソがばれても戦争を継続してきた。そして世界から孤立する政権だった。失った信頼をオバマ新大統領がどうとりもどすか世界から注目されるだろう。それだけにオバマ氏が声を大にして叫んだ「Change」(チェンジ)のスローガンで、新たな方向を求める米国民の期待に応えられるか感心の的になる。アメリカ史上で最初の黒人大統領誕生は、人種差別の壁を乗り越えた歴史的なできごとであり、勝利宣言をしたシカゴでの10万人を超す熱狂的な映像は印象的であった。この一つをとってもアメリカ社会が新しい民主的な姿にチェンジする力があることを示したと思うし、そういうふうに発展することを注目しよう。そしてオバマ氏がかかげた政策で、イラクからの米軍撤退や核兵器廃絶、金融規制の強化などは大いに歓迎したい。しかし、他方ではアフガニスタン戦争は米軍増派と日本など同盟国の協力を強化する主張が含まれていることは感心できない。サブプライム住宅ローン破綻をきっかけとする金融危機、住宅・不動産はじめ、製造業での雇用縮小、数千万人ともいわれる貧困者数、増大する失業者など経済で大変な状況にあるアメリカをどう再生するか。これからじっくりと確かめたい。また、新しい指導者を選んだこの時期だからこそ、日本も今までのような目下の同盟者という、異常な対米従属から抜け出すような外交路線へ転換するべきだ。軍事同盟関係ではなく、中立の日本と対等・平等の日米関係へ転換するべきだ。そうした外交路線を確立しないと日本はいつまでも遅れた国になってしまう。しかし、自公内閣ではそんなチェンジはどうも期待薄ではないか。総選挙で日本流のChangeをしなければならない。解散したくてもできない、かと言ってずるずる先延ばしでジリ貧になる麻生内閣。「自公政治はもうごめん」という人々が増え続け、やむにやまれぬ意思表示をしめしたらチェンジは可能な時代だと思う今日この頃だからそのためにがんばろう!

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2008年11月 7日 (金)

ますます問題が広がる前航空幕僚長の侵略美化論文

 航空自衛隊前航空幕僚長田母神俊雄氏の懸賞論文問題はますます大きな問題になってきた。ホテルチェーン・アパグループ主催の「真の近現代史観」懸賞論文に、応募した人の3分の1に当たる78人がなんと航空自衛隊員であったこと、そのうち63人が過去に田母神氏が指令を努めた航空自衛隊小松基地(石川県)の所属であること、空自の教育課が懸賞論文募集のあることを全国の各部隊に紹介していたことなどが判明した。懸賞論文を主催アパグループの代表、元谷外志雄氏の出身も石川県であり、小松基地友の会の会長だとホームページで述べ、いかにも日本を憂えるかのような「友の会」の目的などを告知している。また、元谷代表が主催する「日本を語るワインの会」が有力者などを集めて度重なる会合を開催しているが、そのなかで平成16年9月15日の「会」では、民主党の鳩山由紀夫氏夫妻が招待されている。同席者のなかにナント、ナントいま話題の田母神氏がご一緒なのである。写真でみれば7人である。某ブログによれば、出席者の話として、月刊誌「正論」編集長が司会役で話は主として田母神氏がやったらしく、中国、南京虐殺、核武装の話などが出たが、鳩山氏もたいそううなづいていたという。「ワインの会」平成17年10月12日には安倍晋三元首相を招いての会も行われ、元谷夫妻はじめ総勢は写真で見る限り8人だ。「ワインの会」によれば元谷代表は安倍氏の後援会「安晋会」の副会長となっている。安倍氏は5分の予定が1時間もおり、ワインを飲み料理も食べたとある。これらは「日本を語るワインの会」で検索すればすぐに見つけられるからお暇な方はぜひどうぞ。こうしてみるとアパグループが懸賞論文を募集したい関係もなんとなくわかる気がする。ワインの会に招待された田母神氏は安倍氏が首相になる1年前である。当時の肩書きは航空幕僚長ではなかった。空幕長への任命を最初に承認したのは安倍内閣であった。「美しい国」と標榜した裏で政府決定と違う見解を述べる軍隊の幹部と懸賞応募に仲間を組織的に動員するということは、極端に言えばクーデターにさえつながる危険さえ内包する。そういうことが福田内閣、麻生内閣にずるずると引き継がれてきた。田母神氏はすでに航空自衛隊の隊内誌「鵬友」でも03年から04年かけて同じように侵略戦争美化論を述べているのだ。こんな確信犯なのだから歴代内閣と大臣の任命責任が問われるのは当然だ。素早く火消しをしようと懲戒免職にもせず6000万円の退職金まで払うなんて許せないことである。大臣は「自主返納を」などというが、「それを認めると私の主張が間違っていたことになるから返納はしない」という田母神氏。どさくさまぎれに収めようとした政府の対応のまずさも見苦しい限りだ。田母神氏本人から「懲戒にあたるかどうか議論したい」と防衛省に伝えていたというのに、防衛省側は「必要ない」と判断した空気の読めない幹部たちだ。今からでも遅くないから断固として懲戒処分にするべきだ。

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2008年11月 5日 (水)

麻生内閣の「追加経済対策」の本質は貧困者いじめ

 アメリカ大統領選挙の開票報道が各テレビ局も速報している。民主党のオバマ候補がかなりの差で勝利した。ブッシュ政権の一国覇権主義的な対外政策で、アフガンやイラクで戦争を起こしてきたこと、国内でも貧困の格差が拡大する政治に審判が下った。また政策はともかく史上初めて黒人の大統領誕生はアメリカの歴史に一つの画期をなすものと言っていいだろう。今後、対日関係でどういう対応してくるか不明だが対等平等の関係をめざし、これまでのように日本を目下の同盟者扱いするはやめてほしいものである。さて、米国同様に課題山積の日本の政局では麻生首相は「追加経済対策」なるものを発表したが、支持率は引き続き下落し国民の受け止めは冷ややかである。「目玉」である定額給付金は、「給付は一瞬、増税は一生」であって「家計に冷や水だ」と4日、共産党の佐々木憲昭衆院議員が財務金融委員会で質した。同議員は、これまで小泉内閣以来、総額12兆7千億円も国民への負担増を押し付け、4人家族で年間40万円もの負担が増えたことを指摘した。麻生首相の「追加経済対策」で3年後の消費税増税を質したのにたいし、中川財務・金融担当相は「首相の考えは三年以内に景気をよくするということ」とはぐらかした。そこで佐々木氏は首相の持論である消費税10%になれば、単純計算で一人当たり年間10万円、4人家族では40万円の大増税になることを示した。中川金融・財務担当相は「現在の景気状況のまま掛け算すればそういうことになる」と認めざるをえなかった。たった一回の給付金を4人家族6万円で、そのあとはまた40万円に戻し、そのうえに消費税が上げられたのではこれまでの40万円の増に加えて80万円も毎年取り上げられると追及した。ほんとにひどいことになるなあ。こんな「対策」では我々は納得できない。小泉内閣以来の負担増が12兆7千億円だったものが、消費税10%になれば一年で12兆5千億、つまりこれまで数年間で負担増になったのとほぼ同額が毎年課せられる勘定になる。考えただけでもおそろしいことじゃないか。庶民の収入は「毎年減り続け、取られるものだけ多くなる」との怒りの声が鬱積している。昨夜、NHKの「クローズアップ現代」を見た。「貧困ビジネス」っていうのがあるのだって。年収200万以下の人は全国で1000万人以上、こうした低所得者を対象にしたビジネスが横行していると…。「敷金、礼金ゼロ」を謳い文句に貧困者を誘い、家賃を少しでも滞納すると違約金の支払いを迫る不動産業者。住所不定のため就職が困難な人を「住民登録」できるとして長期滞在させるネットカフェ。ホームレスを一人2畳か3畳の割り当ての貧弱な部屋に詰め込み、「生活保護費」を申請させて、宿泊費、食料費の名目で保護費の大半を受け取る商売で“福祉”を看板にする宿泊所などなどである。いわば貧困者を集めてなけなしの金をしぼりとるビジネスだ。いやいやすさまじい日本の底辺を垣間見た。国は財源といえばスグ消費税というけれど、この税はそんな人々も含めて誰でも一律にかかる最悪の不公平税制であり無慈悲に吸い取るわけだ。そして「追加経済対策」は一方で大企業、大資産家、大銀行には大判振る舞いである。これまでの米国ブッシュ政権に似通っている。こんな日本に誰がしたって聞きたい。

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2008年11月 4日 (火)

「平成の“蟹工船”はトヨタが元凶だ」と自動車月刊誌が紹介

トンデモナイ時代遅れの航空自衛隊・前空幕長の侵略戦争を正当化する論文問題で、昨日、少なくとも懲戒免職処分が相当と書いたが、防衛省は「定年」退職として、6000万円の退職金も与えるとした。国は口を開けば「金がない」というくせに、重要問題で国の方針とちがうことを現職身分で論文にするような輩に、高額の6000万円もの退職金をなぜ払うのか。まったくキチガイじみている。国内はもちろん海外にも日本の恥をさらす高級官僚に臆面もなく退職金を満額はらって退職とは、いいかげんにせよと言いたい。地方の公務員はどこでも減給、減給が流行している折に国家公務員はあきれた輩の高給取りに満額支給なのである。まさに税金ドロボーに払う無駄金である。しかも反省どころか、「誤っているとは思っていない」と開き直っている戦争好みの確信犯だ。民間人が書いた論文なら自由だが、国家公務員が国会で議論して出した1995年の「村山談話」で正式に日本の過去の侵略を詫び、内外の信頼をかろうじて守り、その後の小泉内閣も安倍、福田内閣も麻生内閣も踏襲すると表明している立場に、航空自衛隊のトップという立場で書いたものだから、公務員としてもけじめをつけるべきだ。前々からそういう思想の持ち主だと分かっていて任命した防衛省はもちろん政府の責任も重大である。今国会で問題になることは当然だ。“失言”で有名な麻生首相も口あんぐりで「火消し」に必死だ。その麻生内閣はといえば、総裁選挙を劇場型にしてムードを挙げ支持率を上げ、臨時国会冒頭で解散・総選挙にする予定だった。それが福田内閣発足時の支持率さえ下回り、解散に踏み切っても自公で過半数確保できないことが、自民党の独自調査もわかったので解散できなくなった。さてどうするかと混迷を深めていたときにアメリカ発の金融危機で日本の景気も悪化した。それは自公政治がすすめた新自由主義の構造会改革路線で外需頼みで、内需をおろそかにした脆弱な経済基盤によるものだ。いまや麻生内閣は解散時期を失して進退きわまった感がする。いつ解散に踏み切るか、先も読めなくなり、10月30日の記者会見で「追加経済対策」を打ち出したものの、国民には三年後の消費税増税とセットでわずかばかりの「給付金」をバラマキ選挙対策めいたことを行い、あとは依然として大企業、大資産家、大銀行を応援する「対策」ばかりで本気で景気を良くする気もない。首相はストレスをあいもかわらず高級飲食店のハシゴでそらそうという日々がつづいている。庶民感覚を学ぼうとスーパーに15分だけ調査に行って、そのあとの国会質疑でカップラーメンの値段を「400円」と答える「庶民感覚」である。だが記者会見では解散についてはいっさい明言できないところを見ると、論戦で追い詰められていつ解散になるか分からない。依然として解散含みの情勢は予断を許さない。早期解散をめざす民主党は「解散のためなら」と国会論戦を自民党に協力して新テロ特措法などをロクに審議もさせず衆院を通過させた。麻生首相が解散を「先延ばし」と見るや、一転して「徹底抗戦」みたいな態度をとるなど、だらだらと右往左往している。早期解散を求めた与党の公明党と自民党の亀裂もあきらかになってきた。面白いのは第三極の共産党だ。同党はまじめに国会審議を重視し、金融危機による景気悪化に対して、こういうときだからこそ雇用を大事にし大企業の大量首切りを徹底追及し、中小企業や農業を守るプランで論戦している。揺れる民主党とは大違いだ。だから今まで共産党のことなど取り上げたこともないビジネス、自動車、ファッション、音楽関係などの月刊雑誌までが共産党に注目した記事を書いているのには驚く。その一つ自動車ユーザー向けの雑誌「ニューモデルマガジンX」12月号では「日本共産党は主張する!!“使い捨て”非正規労働者を調整弁にするな」「平成の『蟹工船』はトヨタが元凶だ」とドテライ大きな見出しで紹介している。ほとんどのページが自動車の記事ばかりのなかでトヨタの名前も出しての記事には度肝を抜かれた今日この頃だ。

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2008年11月 3日 (月)

「侵略国家とは濡れ衣」論文の空幕長は懲戒免職にすべき

航空自衛隊トップの田母神俊雄航空幕僚長が国の見解と異なる論文を書いて懸賞に応募し、最優秀賞で300万円の賞に入ったことで問題になっている。論文は「わが国が侵略国家だったというのは正に濡れ衣である」とか、旧日本軍の中国侵略を「駐留条約に基づいたもの」と正当化している。また1928年におこした張作霖爆殺事件は「コミンテルンの仕業という説がきわめて有力」と主張。「日本は日中戦争に引きずり込まれた被害者である」と一方的な主張である。これらは戦前の日本の中国侵略を全面的に否定したものであり、現政府の見解とも異なるものである。そもそも論文を募集したのはホテルグループのアパグループであり、帽子を売り物にした女性社長が存在するところである。耐震強度偽装で一部のホテルが問題になったこともある。ホームページによれば「報道されない近現代史観・戦後歴史は核を廻る鬩ぎ合い」と称して、「第一回真の近現代史観」と題する懸賞論文と謳って募集したものである。ホテル業界がなんで近現代史観などの論文を募集するのか不可思議だ。このグループの経営者は安倍晋三元首相の後援会「安晋会」の幹部という関係だそうである。田母神空幕長は、今年4月、自衛隊イラク派兵を「違憲」とする名古屋高裁の判決が出たとき、誰だったかタレントの「そんなの関係ねえ」という言葉をもじって暴言を吐いたことでも物議をかもした輩である。論文のなかでも現代の自衛隊は「集団的自衛権も行使できない」とか「自衛隊はがんじがらめで身動きできない。マインドコントロールから解放されない限りわが国を自らの力で守る体制がいつになっても完成しない」などと記しているのである。集団的自衛権を「違憲」とする政府の憲法解釈にも噛み付いている。そういう水準の者が航空自衛隊のトップに任命した防衛省の責任も問われる恥ずかしい話だ。もしこの論文に対して政府が何も対応しなかったら外国からも非難されると感じたのか、また、国会論議で騒ぎが大きくなる可能性もあると踏んだのか、防衛大臣は即座に「更迭」処分にした。だから現在では「前空幕長」である。更迭にはしたが辞任はしていないし、本来は懲戒免職ぐらいが妥当であろうけれどそれもしていない。防衛省の内部で「どうすべえか」と悩んでいるのだろうか。案の定、韓国は「歴史の歪曲だ」と外交通商部が不快感をあらわにし、中国外務省の報道官は「自衛隊の現役高官が公然と歴史を歪曲し、侵略を美化したことに驚きと怒りを感じている」と批判。「日本軍国主義は対外侵略戦争を起こし、中国人民を含むアジア人民にひどい災難をもたらした。疑う余地のない歴史的事実である」と見解を表明している。台湾外交部は「日本が第二次世界大戦中に行った侵略行為を正当化したことに強く抗議する」という声明を出した。田母神空幕長の歴史認識は日本では靖国派と言われる人物ぐらいにしか通じない話であろう。即刻に身分上の処分も行うべきである。懲戒免職は当然であると思う。

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2008年10月29日 (水)

深刻なアメリカにいつまで言いなりになるの?

自公政権にとって大親分は言わずと知れたアメリカである。何するにつけてもアメリカ言いなりで顔色を伺うのである。そのアメリカは今大統領選の最中である。金融危機の発端である国だが大統領選は行われている。日本では金融危機の最中に政治空白はつくれないなどと称して解散先送りの様相であるのは腑に落ちない。それはさておきその自公政権が師と仰ぐアメリカはカジノ資本主義でサブプラというまがいものの金融商品をばらまいて、世界中に100年に一度というような深刻な景気を低迷させるような迷惑千万なことを起こした張本人となっているのである。米国内も大変なことになっているようだ。大手の企業が何千人単位で労働者の首切りを始めている。わが愛読紙「しんぶん赤旗」の今日の紙面によれば、製薬大手メルクで7200人、IT産業のヤフーで1500人、自動車大手のGMで1600人といった具合に雇用削減らしい。ブッシュ政権の下、7年間で製造業分野は330万人もの雇用が失われたという。それは製造業従事者の6分の1に匹敵する。いま全米の貧困人口はなんと3730万人で、連邦政府が定める「貧困ライン」は4人家族で年収2万1千ドル、日本円で約2百万円以下の生活をする人口は、ブッシュの下で630万人も増えたそうである。低所得者、無所得者の食品購入を支援する連邦政府支給の「フードスタンプ」の受給者数は7月末で2905万人もある。半分以上は17歳以下の子どもたちとのことだ。しかし、これは食料価格の高騰などの経済危機以前の統計で、実際は3500万人以上が「飢えとの絶え間ないたたかいを続けてきた」と非営利団体が指摘しているというからすさまじいことになっている。こうして米国は「貧困」「飢餓」が深刻な問題になっており、大統領選でも争点になっている。米国は皆保険制ではなく、医療費も市場化され金持ちが民間の保険を購入するが、購入することができない無保険者は06年当時で4700万人と過去最高を記録していたから今ではもっと進んでいるのだろう。アメリカの人口は約3億人弱だから15%を超す。仮に保険があっても十分な治療が受けられないことが中間層の大きな負担、将来不安につながっている。だから大統領選では「経済と雇用」がダントツの関心ごとになっているというのがメディアの世論調査である。そういうアメリカを敬い続ける日本だからというわけでもないだろうが、貧困率は米国(OECD加盟国で第3位)に次ぐ第4位である。いわゆる新自由主義路線による市場こそ万能であるという規制緩和一本やりで投機的金融商品を扱う金融機関を野放しにし、一般消費者を保護するための規制がとられなかった。さらにイラクやアフガンその他への軍事費や不況対策などで歳出増と、景気低迷による所得税や法人税の伸び悩みで財政赤字も深刻となっている。もはや米国は軍事・金融の両面で世界の中での支配的地位は揺らいでいるが、性懲りもなく日本はあいかわらずアメリカいいなりで軍事や経済でも目下の同盟者なのだ。こんな腐れ縁を断ち切って自立した対等平等の日本にしなければ日本の未来も危ないと危惧する今日この頃である。

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2008年10月27日 (月)

大金持ち10人で183億の減税というインチキ

チョウびっくりな話である。証券優遇税制というのがある。上場株式などの譲渡益・配当に対する税金は現行では税率10%に軽減されている。譲渡益については02年まで本則26%だったものを03年から20%に優遇した。03年から07年までこれをさらに半減し10%にした。07年度税制改正でさらに一年延長した。配当についてもほんらい20%の税率が03年度から07年度まで10%に優遇され、同じく08年まで一年延長されている。いま、自公や民主党はさらに数年も延長することを検討しているという。その減税総額は年間約1兆円になるらしい。このうち株式などを売買して得られる減税額は06年分で2322億円ある。この恩恵に預かった人は260,341人である。そのうちわずか1.93%にあたる5、019人で減税額の約6割にあたる1422億円の優遇を受ける。さらにしぼると申告所得が百億を超える人はわずかに10人である。全体の0.004%だ。その減税総額はナ、ナ、ナ、ナント183億にもなる。一人当たりでは18億3千万円!もともと申告所得百億というとんでもない富裕層であるがそういう方々に平均18億円も税金をおまけするなんてネエ。チョウびっくりなお話が今日のしんぶん赤旗の一面に載っていた。株を売買して儲けた末にさらに税金までまけてもらう。そんなにお金を貯めて何をするのだろう。墓場まで持っていって札束のなかに骨をうめるのかしらなんて思ったりして…。こういう人こそ本来の税率…いやもっと高度累進課税で税金をどっと払ってもらって貢献する方が大勢の方に喜ばれるのだ。ところが麻生首相は「貯蓄から投資ということに回っていくためにということを考える、そのための税制、そういったものは大変大事」とのたまって、優遇税制をさらに続けるつもりだ。民主党はもっと熱心である。「配当課税等については税率を5%にするとか、非課税にするとか、こういった思い切った政策ができないのか」と参院予算委員会で質問する議員もいるほどだ。いずれにしても自公も民主も競い合って、金融危機対策を口実に証券優遇税制をさらに延長する構えである。困っている中小企業や金融危機を口実にした大企業のリストラなどを放置したまま、あくまでも大金持ちを応援する政治を競い合っている。衆議院の解散先送り論が噴出しているが、そうなれば国民の信を得ないままで危機に対応するわけだ。徹底審議した上で国会解散し国民の審判を仰ぐべきである。

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2008年10月25日 (土)

社会保障費の自然増分の2200億円削減の影響は…

自公政権になって小泉内閣の2002年から毎年社会保障費の自然増分から2200億円を抑制されるようなった。自然増とは高齢者などの人数が増えることにともなう増加分である。その増加分から毎年2200億円削られる。02年度は3000億でその後は毎年2200億円でこれまでの累計は1兆6200億円にのぼる。その結果、医療費の窓口負担増や年金支給の減額もあって暮らしに重大な影響を与えている。病気や失業、倒産などで生活が厳しくなり、高すぎる国民健康保険料が払えなくなる世帯は06年6月現在で480万世帯にのぼり、制裁措置で保険証を取り上げられた世帯は35万世帯を超える。全日本民主医療機関連合会の調査では、2007年1年間で保険証がないため受診できずに死亡したケースが31件に達したという。この削減路線は日本経済団体連合会(経団連)など財界の号令によって押し付けられ自公・小泉内閣によって実行された。日本の財界は経団連会長企業(キャノン)をはじめとして大企業が軒並み働くルールを無視し、派遣や違法な請負など労働者をモノのように使い捨てにしたり、法人税を軽減しろと身勝手な要求を政府につきつけ、その実行度によって企業献金の額を決めるなど、金で政治を買う役割をしている組織だ。外国にも例を見ない横暴勝手な役割は有名だ。近来、とみにはげしくなってきた貧困と格差の拡大は経団連などの横暴で広がったと言っても過言ではない。その被害は今や子供たちにも暗い影を落としている。先に述べた国民健康保険証を取り上げられた家庭で、子どもが病気になっても保険証がないため病院にかかれない。子どもにはなんの責任もないのだが病院にも行けない。そういう子どもが全国で3万人はいると推測されている。先日テレビで見たがどこの自治体だったか忘れたけれど、保険証のない家庭の子どものための保険証を発行したという報道があって心が救われた感じがした。貧困といえば一人親家庭の貧困率は先進国のなかで日本が最も高いそうである。経済協力開発機構(OECD)の発表でわかった。OECD加盟国30カ国で日本の相対的貧困率(平均の所得の半分よりも所得が低い人)は、メキシコ、トルコ、アメリカに次ぐ4番目であり、そのなかで特に一人親家庭の相対的貧困率は、30カ国平均の31%のほぼ倍にあたる59%に達している。つまり一人親家庭の過半数が貧困に陥っているわけである。フランス、イギリス、イタリアなどの2倍から3倍という多さである。弱者を救うのは政治であるが今の政治はそういう機能さえ失った貧困な政治になっているのだ。

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2008年10月24日 (金)

就任早々脚光あびた「高級飲食店通い」の総理ではねえ…

 麻生首相の夜な夜な高級飲食店通いについてメディアでも批判があいついでいる。総理に就任して10月21日まで28日で32回も高級料理店やレストラン、会員制バーなどで「夜の会合」なのだ。総理になる以前からもこの人の豪遊癖は有名だ。「ミシュランガイド東京2008」で最高の三ツ星に選ばれるような店や芸者の付く店、ホテルの会員制バーで葉巻をくゆらせながら「会合」らしい。06年などは政治資金収支報告に記入した正式な飲食費だけでも年間170回3460万円に及ぶ。一夜にして332万円も使ったというのだから、年収200万以下の派遣労働者が1032万人もいるが、その人たちの年収の1.5倍もの金を一夜にして飲み食いする勘定になる。記者などから「庶民の感覚とかけ離れているのでは」と指摘されると、「ホテルのバーは安全で安い」「周りに30人の新聞記者がいる。警察官もいる。安いところに行って営業妨害と言われたら何と答える」などと逆切れするありさまである。19日にはスーパーを視察したり、客待ちのタクシー運転手に売り上げを聞いたりと「庶民的ポーズ」だけとってその夜は帝国ホテルで2時間の夕食。この人は1979年総選挙に初出馬したとき、いきなり「下々の皆さん」とぶったことで有名だが、スーパーへ行ってわずか15分ほどの時間で「下々の連中」は何を食っているかと視察したのだろうか。麻生財閥の御曹司だから下々の食べ物に興味が湧いたのか。いずれにしてもいまやアメリカ発の金融危機が80年前と同じように深刻な世界同時不況の懸念さえ生まれており、若者は使い捨ての労働でお年寄りは姥捨て山行きと言われる後期高齢者医療制度に囲い込まれようかという時代が自公によってすすめられているとき、国家行政の長である総理が、夜な夜な超高級飲食店通いとは倫理的節度から見てもおかしい。いくら自分のお金だとはいえ、行政の最高責任者たるものは国民の実態に鑑みてその気分や境遇を顧みてこそ宰相たるものだろう。総理とは私人ではなく公人であることをわきまえるべきだ。それを記者団に指摘されて逆切れする品のなさにはあきれる。「毎日」新聞の今日の社説には「〔首相は〕『ホテルのバーというのは安全で安いところという意識が僕にはあります』と、答えている。高いか安いかは、各人によって認識はことなるはずだ。だが、物価高、金融危機に直面している一般国民の生活に配慮する姿勢は、トップには欠かせない要件だ。安全な場所というなら、首相官邸脇の首相公邸が一番のはずだ。『次の選挙までは入居しない』と、首相は公言するが、旧官邸を改装しただけに広さも十分だ。警備陣の移動も必要ない。殺到するマスコミ陣で麻生首相が心配する店側からの『営業妨害だ』というクレームもつかない」とたしなめている。まったくその通りだと思う。そのための官邸であり公邸であるはずだ。それにしても知らなかったけれど首相公邸に『次の選挙まで入居しない』と公言しているってなんでだろう。すでに、次の選挙で政権が交代するとでも思っているのだろうか。だったら短期間だから入居しないというのは分かるけれど……。まあ、しかし就任そうそう高級料亭通いが脚光あびるような総理では「下々」の反撃にあって公邸に入る機会はとうとうなかったということもありうる話だねえ。折りも折、麻生首相が15分ほどスーパー調査に行ってたちょうどその頃、東京明治公園では、「下々」の最たる若者たちが「反貧困」をかかげて貧困をなくすための集会が開かれていた。麻生様、そんな人たちの爪の垢でも飲んでみたらいかがでしょう。

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2008年10月22日 (水)

それでも給油継続する自公、手を貸す民主党

来年1月からもインド洋で引き続き無料ガソリンスタンドを継続するための法案、「新テロ法延長案」が衆議院の委員会でわずか2日間の審議で強行し、昨日の衆院本会議で通過した。この裏には衆院選挙前から早くも自民党と民主党の大連立かと思わせるような癒着があるからだ。早く成立させたい自民党と衆議院解散の条件をつくるためならと採択に賛成する民主党が「連立」したからだ。衆院解散ののろしも上げていない麻生首相なのに、一方的に早く解散させることを媚び願って無条件で望むバカ民主党によって、米国がはじめた戦争の支援という重大法案をたったの2日間のスピード審議になった。与党はまるで国際貢献は給油継続しかないような言い分であるが、アフガニスタンでは反政府勢力であるタリバンと政治的和解に向けた動きが加速しているし、当のアメリカでさえ戦略の大幅な見直しが余儀なくされ、「軍の増派」ではなく、「政治の増派」だと言っている。それでも麻生首相は国際情勢の動きが見えず、「各国が軍を増派するときに、日本だけは撤退する選択肢はない」などと、ひたすら給油継続だけが国際貢献」だと思い込んでいる。そうした本質問題を徹底的に国会で討論すべきであるのに、野党の民主党は法案に反対なのに自公に協力して、審議を打ち切り採択して成立を早めた。これが民主党のなせる業である。大新聞はそうした馴れ合いをあまり批判しないが、地方の新聞はなかなか意気軒昂だ。「琉球新報」(沖縄では大新聞よりも多くの読者をもつ地方紙)は、「麻生首相は『国際社会からの評価も高い』と、国際貢献が給油活動しかないと言わんばかりだ」「審議を引き延ばさない方針の民主党も論戦に熱心だとは言いがたい」「国会論議をおろそかにし、政局優先ではいけない」「給油継続だけが日本のできる国際貢献の選択肢ではない」とまともな社説をかかげた。南日本新聞(鹿児島や宮崎地方)は、「世論が二分する重要法案を、こんなスピード審議終わらせてはいけない」と強調し、早期採決を目論む民主党を「問題点をおきざりにするのは国会の責務を投げ出すに等しい」と厳しく批判し、「給油活動が『テロとの戦い』でどれだけの成果を挙げたか検証しなければなるまい」と強調。「現地の人々が何を必要としているのか。テロの温床をなくすにはどうすればいいのか。現地の状況をあらためて調査することも必要だ」と指摘するなど、全国紙をしのぐ的を得たまじめな論陣を張っている。全国紙では「毎日」が、「自衛隊を海外派兵する法案を解散の駆け引きの材料にする民主党の態度は本末転倒」と手厳しく批判したのは大いに賛同できる。こうした民主党の対応には森善朗元首相でさえ「(民主党は)この前の国会なんか、なにもかも全部反対した。それがどうです。補正予算に賛成したじゃないですか。目の前に選挙だということになると、国民生活にかかわりのある予算に反対したということは、彼らにとってまずいと思ったからでしょう」「新テロ特措法に反対するけど通すんです。面白いですよ」などと、歓迎され、喜ばれているのだから、「対決だ、対決だ」という民主党も面目丸つぶれだ。結局は瓦解寸前の麻生内閣に手を貸しているようなものと言わなければなるまい。

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2008年10月21日 (火)

儲けても納税せず、貸し渋る大銀行になぜ優遇税制か?

アメリカ発の金融危機は、国際通貨基金(IMF)の報告では、世界の金融機関の損失が、今後数年間で約143兆円になると推計しているそうである。日本では90年代後半に住専問題をはじめバブル崩壊で金融危機に陥ったときは、46兆超える公的資金を注入して約10兆4千億円が焦げ付き、国民の負担となった。この「体験」を過日のG7の会議では「世界的に誇れるものであったと発信してこい」と麻生首相は、中川財務相に指示したという。このバブル処理にたいして自民や公明党は無謀な投機ブームを招き、バブルを膨張させ、公的資金の投入と不良債権の早期処理をあおったのが民主党であった。こうして貴重な税金から10兆円超える回収不能金を生んだのである。典型的だったのは日本長期信用銀行(長銀=現新生銀行)に3兆6千億円の公的資金を注ぎ込み、米国系の投資グループにわずかに10億円で売り飛ばしたことはまだ記憶に新しいこと。公的資金を投入する理由は、「貸し渋りの解消」だった。ところが都市銀行など大手銀行はこの10年で貸し出し残高は132兆円も減った。つまり「貸し渋りはなくなるどころか貸しはがし」してしまったのである。アメリカ発の金融危機で早くも大手銀行はもちろん地方銀行でも貸し渋りがはじまっている。運転資金の融通もつけられず倒産する中小企業が続くのでは目に見えている。重大なのはみずほ、三菱UFJ、三井住友の三大メガバンクグループはこの一年間で中小企業向け貸し出しを2兆7600億円も減らしている。その三大メガバンクの申告所得は年間3兆円近くもあるのに、収めた税金はゼロ同然である。なぜか、「不良債権の早期処理」という口実による減税装置なるものがあるからだ。大企業優先の手厚い政策でまもられているのだ。ほとんど税金は納めない一方で、三菱UFJが米証券大手のモルガン・スタンレーには9500億円も出資するなど米国の大手金融機関を支えているのだ。バブルに踊り、バブルがはじけるやいなや、国民の税金である公的資金で支援を受け、大儲けするようになっても税金は納めない、中小企業には貸し出さないで貸しはがす。これが日本の大手銀行の姿なのだ。そのうえにハラが立つのは超低金利政策が実施され、いままで14年間で304兆円もの本来あるべき国民の「利息」による所得が奪われたのだ。あるのかないのか分からない程度の超低金利状態は今も続いているのである。そういう日本流の「体験」を今度の金融危機で世界に誇れるとして、緊急に開かれるサミット会議でも麻生首相は自慢するのだろう。そのうえで「追加景気対策」でも相変わらず大企業・大銀行が喜ぶ優遇税制や非課税化策を打ち出すという。背後から「もっとやれ!」というのが民主党である。しかし国民の怒りも押さえなければならないので、自公政権は国民に見せかけの手として、公明党が大推薦する「定額減税」で平均的な「4人世帯では6万円の減税」で「生活を守るのは公明党です」(ポスター)というスンポウである。だがこの減税は一回こっきりである。その後には後門のトラか狼か知らないが消費税増税が2011年位から毎年1%ずつ増税し10%にすることが隠されている。4万円の減税と毎年1%増税の消費税とどちらが国民にとってよろしいかは計算するまでもなく明らかである。

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2008年10月18日 (土)

自民党閣僚も民主党幹部もマルチ汚染では同根だ

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マルチ商法というのがある。別名「連鎖販売取引」または「ねずみ講」ともいう。物品販売業者とその商品を消費者を販売員にして友人や知人を次々と勧誘させ、商品を販売させる商法。次々に他のものを再販売組織に加盟させて、ピラミッド式に販売組織を拡大させていき、上部に位置する者ほど高いリベートが得られる仕組みになっている。「投機性が強く弊害が大きいので法律で厳しく規制」(広辞苑)されている。そうしたマルチ商法の業界から献金や講演料という形で約1300万円にのぼる資金提供を受けたとされる民主党の前田雄吉衆院議員のことが先日あかるみになった。体調がすぐれなかったはずの民主党小沢一郎代表が、電光石火の早業で前田議員を離党させ、次期衆院選には立候補しない旨本人が決断したということを、なんと16日の未明、0時20分からの記者会見であきらかにした。どうして深夜の会見なのか?不思議なことではある。だが、前田氏が事務局長を務めていた業界支援の議員連盟である、「健全なネットワークビジネスを育てる議員連盟」には、民主党の幹部らも名前を連ねているという。党の最高顧問、藤井裕久衆院議員が会長、山岡賢次衆院議員・国対委員長は顧問と名を連ねているというものである。そうしたら今日、何気なくネットニュースを見るにつけ、民主党の副代表である石井一参議院議員(比例)も、マルチ商法業者らでつくる政治団体の業界から03年に450万円の献金を受けていたとされる記事が流れている。業界支援の議員連盟の名誉会長を務めたといわれている。そして、すでにご承知の方もいるように自民党の野田聖子先生(写真)である!この女史は、ご存知のように消費者行政担当大臣サマである。年間20000件にも及ぶ苦情が寄せられるマルチ商法に対して、きちんと対応するべきはずの責任ある大臣センセーである。この方も12年前の国会で前田議員と同じようにマルチ商法を応援する立場から、規制強化の動きをけん制する質問をしているのだ。もっとも16日の参院予算委員会で自らそのことを告白し、「12年前の私の知識では、消費者側からの推察が足りなかった」などと弁明した。マルチ商法まがいの業者に16万円分のパーティー券を購入してもらっているのである。かようなセンセーが消費者行政の責任者として適格かどうか、いささか心もとないのではないか。民主党の重鎮たる幹部が打ち揃って、支援議連の幹部として参加したり、自民党の消費者行政担当の閣僚も同類という程、マルチ商法に汚染された自民・民主で「二大政党」と威張れるのか。マルチ業界を持ち上げる国会質問をし献金をしてもらう構図で、つぎ込んだ資金が回収できずに泣く、多数の「敗者」を生む業界と密接な関係を保つ図体の大きい政党だが中身はからっぽのアンポンタンである。どちらも金のために政治を利用する点では同根の政党だ。こんな「2大政党」のどちらにも日本の未来の舵取りは任せられないと思う今日この頃だ。小沢一郎代表は、前田氏一人を首にして幕引きでっか?それはないよねえ。いくらなんでも。サテサテどうする???…。

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2008年10月12日 (日)

アメリカ発の金融危機はカジノ資本主義の終焉か?

アメリカ発の金融危機が世界中で大きな迷惑をかけている。リーマンブラザースの破たんに端を発して世界同時株安などで日本にも重大な影響を及ぼしている。カジノ資本主義とかバクチ資本主義と言われるイカサマが反乱するのがアメリカ型資本主義だ。「ワシントン・ポスト」というアメリカの有力新聞でさえ、「アメリカ型資本主義の終りか」という異例の論評を掲載したという。サブプライム(低信用層向け高金利型)住宅ローンや有害な金融商品などを生み出したことで米国の資本主義は世界から非難されていると指摘しているという。ノーベル経済学賞受賞者のジョセフ・スティグリッツ・コロンビア大学教授が「金融危機を解決する何のモデルも示せない米国に敬意を払うものは誰もいない」と分析し、アメリカの信頼が地に落ちていることを指摘しているともいう。サブプライムとは、通常の融資を受けられる、信用格付けが高い、プライム層の下、つまり信用格付けの低い人のことをいう。つまりサブプライムローンとは、信用格付けが低い人向けの住宅ローンのこと。住宅ローン市場の7~8%を占めていると言われている。だから当然不良債権になるようなものを小口証券化して金融投機した。しかも格付け会社がこれに高い格付け評価をしたものだから、世界中から投機が行われた結果だ。そんなイカサマばくちをやった胴元のリーマンブラザースが潰れたから金融の危機がはじまった。

日本はアメリカ追随だから、右にならえして「貯蓄から投資へ」と国民の大事な財産を危険にさらす旗振りをした。日本の証券市場も資本の自由化で投機マネーを呼び込んだりして生命保険会社が破たんしたり、円高で輸出企業が減産に入り、派遣社員や期間社員がリストラされるなど庶民への犠牲転嫁が始まっている。しかし、大手の企業は減産になっても例えばトヨタなどは減益になるがそれでも利益は1兆円を見込んでいる。にもかかわらずトヨタ全体で2000人も首に切るという。大手銀行などは金融危機を理由に貸し渋り、貸しはがしを始めようとしている。大手銀行13行は申告所得は3兆円なのに減税の恩恵を受けわずか4%の納税額であり、中小企業の実効税率30%、平均的サラリーマンは20%の納税率に比べても、儲かっている大銀行は優遇されてるうえに貸し渋りなどをやろうというのだ。緊急にG7とかの会議をやって各国は金融機関への公的資金注入などを言っているが、金融機関だけではなく中小企業の資金難や労働者の失業など国民も大変なのである。景気悪化の犠牲を国民に押し付けさせないことが大事だ。アメリカ発で起こった危機に対してどうして公的資金を注入しなければならないのか疑問である。なんでもかんでもアメリカ言いなりで大企業応援ではなく、国民の暮らし優先の対策を政府は講じるべきである。

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2008年10月11日 (土)

党利党略で自公にすりよる民主党

インド洋で海上自衛隊が米軍艦船などに給油し、アフガニスタンでの「テロ対策」に支援する作戦を行っている。これをさらに継続するために昨日、新テロ特別措置法延長法案が衆院のテロ対策特別委員会で趣旨説明された。そして自公とともに民主党も加わって、二十日に採決することまで決めた。本会議での質疑も省略し、委員会で審議に入る前から採決の日程まで決める、それも野党の民主党が提案するという異例ぶりである。支持率が下がる一方で衆院解散から逃げまくっている立ち往生している麻生内閣に対して助け舟を出したようなものだ。「テロの取りしまり」が理由のように政府は言うが、インド洋で給油した空母などからアフガニスタンに攻撃することで民間人の憎悪を広げ、米軍など連合国側の兵士の犠牲も増え続けている。テロは戦争でなくせない。アフガニスタンでは7年も戦争しているのに、まるで出口のない行き詰まりに直面している。アフガニスタンのカリム・ハリリ副大統領は旧政権勢力のタリバンと和解交渉を開始したという。エイデ国連事務総長特別代表は軍事勝利はありえず「政治手段によるべきだ」と言い、駐アフガニスタンの英国大使も外国軍の存在そのものが問題とのべるし、米軍の高官でさえ勝利の展望がないといほど行き詰っている。いまや戦争ではなく、政治的・外交的解決の要望が高まっている。そういうときだからこそ、日本が果たすべき役割は何なのかということを徹底審議するべきだ。かつて民主党はテロ特措法は「憲法違反だ」とさえ言って反対してきた。今回も野党が多数の参院で否決されるはずだった。それをまともに審議せず採決を急ぐのは、テロ特措法が成立さえすれば、麻生首相は衆院解散先延ばしの理由がなくなって、解散せざるを得ないと見て成立を急いでいるのだろう。民主党には徹底審議して平和的、政治的な解決を要求する気もなければ、廃案にするまで闘うという意思もない。たんなる早く解散させたいという党利党略だけだ。民主党はアフガニスタン問題では陸上自衛隊をアフガニスタン本土に派兵するという、自公政権よりも強硬な対案を持っている党である。戦争を直接支える危険な、憲法をふみにじる提案である。また民主党のなかには「給油延長を完全に葬り去れば、アメリカと決定的に衝突する」という意見さえあるというのだから、アメリカ言いなり政治ときっぱり闘えない意気地なしである。これでは民主党が政権をとっても、膨大な無駄使いとして、米軍への思いやり予算で毎年の二千数百億円や米軍の移転費3兆円負担などは黙認することになるのだろう。日本の政治で根本的な病気は、あまりにもアメリカ言いなりという病気と、大企業、財界奉仕の病気が国民生活の上にのしかかっているのだ。そのことを民主党はほとんど言わない弱点がある。また、民主党は臨時国会での後期高齢者医療制度の存続を前提とした補正予算案についても、サッサと賛成してしまった。前国会の参議院でこの医療制度の廃止法案が採択され、衆議院で継続審議になっているのにである。こうして、麻生首相に解散を早めさせるためなら、補正予算にもサッと賛成し、インド洋の給油法案延長にも「早く採決せよ」とせまるというのだからあまりにも道理のない党利党略そのものだ。民主党の言う『対決』というよりは、自公へのすり寄りと言わざるをえない。

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2008年10月 8日 (水)

「自民か民主か」の「対立」軸しか見えないメディア

福田前首相が政権を放り出した理由の一つに、落ち込む自民党を総裁選によって支持率を上げて解散に持ち込む算段であった。そして誰がデッチあげたか臨時国会冒頭解散、10月26日投票説がまことしやかに流れた。ところが麻生内閣支持率は予想したように上がらず、自民党が9月22日から27日の間に、次期衆院選の情勢調査をしたら、ショックな結果が出た。調査は全国300の小選挙区の1選挙区で約1000人、合計30万人から次期衆院選の投票行動を聞き取った。結果は自民党・公明党が優勢な小選挙区は合計150弱だった。比例代表での自民党の議席獲得は60前後。公明党が比例で現状維持の23議席を獲得しても与党議席は最大でも230台にすぎない。これでは衆院全議席480の過半数には至らない。しかも、「優勢な小選挙区」でも相手候補との差が5ポイント以内が60超えるという。というわけで「今選挙をやったら国民に総スカンだ」と青ざめたようだ。そこで麻生首相は「解散より景気対策だ」「必要なら追加的な第2の対策も考えなければ」と大規模なバラマキ対策などを示唆するとともに、解散先送り論が出始めた。かようにして、またもや国民の審判を経ない3人目の首相となりつつある。安倍、福田内閣といずれも国民の審判なしで2年以上経った。これではなんのための福田辞任だったのかが問われる。けれども総選挙を先延ばしすればそのうち自民党・公明党への支持が上がってくるのか?といえばそんな空気はさらさらない。政策・争点を明確にして国民の審判を受けるようにせよというのが国民の願いである。ダラダラと党利党略で先延ばしをすればするほど自公への人気はさらに落ちてくると言っておこう。いずれにせよ総選挙は多少のズレがあっても近々に実施しなければならない。すでに現職の任期満了まで11ヶ月を切ろうとしているからだ。だからメディアの選挙談義も姦しくなってきたが、共通しているのは「自民(公)か、民主か」である。まるで第3の選択肢はないかのようなキチガイじみた宣伝である。民主党は「政権交代」とか「政権奪取」ばかり言っている。先日も民主党の宣伝カーを見かけたがボディーに「政権交代準備完了」なんて書いてある。だが、仮に民主党が政権を握るだけの議席を取っても、内閣の顔ぶれは確かに変わるが、やろうとしていることはさっぱり見えてこない。いかにも自公と対決しているかのように論戦だけはたくましい。しかし財源論を聞けば実現乏しいことばかりだ。現在の日本が直面している危機的な状況の背後には、あまりにも行過ぎた大企業中心の政治があり、アメリカの言いなりになって巨額の金まで負担している政治がある。勇ましい民主党ではあるが、このアメリカ言いなり、大企業奉仕の姿勢は自公と同じなのだ。「官僚支配の打破」はいうが、貧困と格差が広がる最大の理由は、大企業などが派遣労働や日雇い、パートなどに置き換えて正社員を減らすような働くルールの改善は言わない。日米軍事同盟(安保条約)には何も言わず、国連の決議さえあればアフガン戦争支援のために自衛隊を送る点では自民党以上である。二千数百億円のアメリカへの思いやり予算にも一言も言わない。大企業は法人税を大幅に減税したままなのにこれにも触れない。それで民主党が政権を取ればどうやって財源をつくるというのか。将来は消費税増税しかないというのが民主党である。自公と同じである。肝心要の問題で顔ぶれは変わっても政治の中身が変わらないのでは選択肢がない。ところがほとんどのメディアは「自民か民主か」という脳のない宣伝である。最近の朝日新聞はいつから「民主党機関紙」になったのかと思うほど、小沢代表や民主党持ち上げ新聞になりさがった感がするのだ。2日付け社説で小沢氏の代表質問を取り上げ「対立軸が浮かんできた」などと褒め称える不見識さである。たいした「対立」もないのにいかにもあるかのようにいう「朝日」には呆れた今日この頃である。

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2008年10月 4日 (土)

個室ビデオ店火災事件は腐朽する資本主義の1断面

深夜の大阪市内の雑居ビルで悲惨な火災事故があり死亡者15人、重軽傷者10人というのはいろんな意味で衝撃的である。火災現場は南海難波駅の近くの繁華街で、飲食店や雑居ビルが目立つという。周辺は火災のあった個室ビデオ店やネットカフェなど個室形店舗が多いそうである。こうした店舗は大都市で急増しているらしい。インターネットカフェ難民というのは国会でも問題になったから、どういうものであるかはほぼ理解している。ところが今回の「個室ビデオ店」なるものも、深夜まで働きつづけ終電車に間に合わないサラリーマンや、アルバイトをしながら専門学校に通う人など、少し寝て学校に通うというような若者など、いわば「深夜難民」とも言われる人たちの仮眠の場として、低料金であるがゆえに利用されていたらしい。だから、施設は2畳ほどの個室にカプセル料金より安いし、経営者も「低料金で快適に眠れる」と宣伝し、シャワーや枕、毛布の貸し出しもあるのだ。狭い空間の密室だから火災が起きても気付きにくい構造になっている。そういう条件を考えてみると、単純に個室ビデオ店などで宿泊することを非難することはできない。終電車のない深夜まで働き続けざるをえない労働者、そういう働き方を強いる無法な労働法制の方が問題だ。だいたい人間というのはその生理現象から考えても、「昼は働き夜は寝る」というのが自然の摂理であるし20世紀はそれが主流であった。だが現在はそういう摂理さえかなぐり捨てるような働き方を強制しているのが新自由主義的資本主義なのである。労働を強要する側はその人間らしい摂理を守っているが、強要される側はまるで使い捨ての「モノ」のように扱われているのだ。今回の雑居ビルの火災は利用者による放火ということである。その容疑者は「生きるのが嫌になった」と放火したということだが、元は大手電器会社の関連会社で働いていたという。しかし10数年前に離婚し、7年前に大手電器会社の関連企業を退職して生活が急変し、多額のサラ金負債、それにギャンブル好きだったらしい。サラ金や公営ギャンブルも問題であるが、どういう事情があるにせよ、こんな多人数を死に至らしめることは言語道断だ。だが、火災が起きた現場がスプリンクラーもなければ、火災報知機は短時間しか鳴らなかったシロモノだった。そもそも人間が泊まるような施設ではなかったこと、そういうところを宿泊所代わりに利用せざるを得ない働かせ方をする新自由主義的資本主義の弊害の一つであろう。またそういう境遇の人を目当てに営業する個室ビデオ店…ほんとうに悲しい事件である。そんななか、本日の「毎日新聞」夕刊の「さまよう雇用、派遣依存社会」(下)を読んだ。なんと今東京では「賃貸マンション業ツカサグループは1時間300円、24時間1500円の個室時間貸しサービスを始めた」という記事だ。それが低所得者に受けるそうで満室が続くというのだから驚きだ。「2畳に満たない個室には、パソコンを置いた机と座椅子、洗面台があるだけだ」と記事は伝える。また、これまでネットカフェ難民というのは住居喪失者なので住民票が発行されない。なんとか定職を見つけたくても住民票がないとだめだ。だから「埼玉県蕨市のネットカフェでは住民票を店内に移し、郵便物を受け取るサービスを始めた」(同記事)。そういうことがネットでも話題になりカフェの来店者も増える」という、いわば「貧困者を対象にした」「貧困ビジネス」だというのだ。すさまじい話ではないか。わたし的には昭和30年代の頃、終戦から10年そこそこの時代だが、中学を卒業して寮生活の会社であったが、4畳半の部屋住まいの3食付で、給与もまあまあだった。夕方5時で終業し定時制高校で学ぶことが嬉しかった。そんな半世紀も前の生活と比べても現代の特に若者は悲惨だと思う。ネットカフェ、漫画喫茶、そして今回の火災事故を起こした個室ビデオ店……等々に寝泊りしながらの生活は人間的な生活であるか? そこには腐朽した資本主義の現実しかない。これが自民党や公明党、それに紆余曲折した民主党も含むさまざまな保守政党が作り上げてきた社会なのだ。まさに80年前の小林多喜二が描いた「蟹工船」の時代に生きる若者が今もたくさんいることを、財界・大企業と政府はしっかり考えろと言いたいのだ。未来ある若者を育てられないような社会、さらに75歳以上の老人を姥捨て山行きにする社会をつくったのが財界と現政府なのだ。そういう社会がいいのかどうかが問われるのがこんどの総選挙の争点の一つであると思う今日この頃だ。

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2008年10月 2日 (木)

自民、民主の非難合戦の国会議論は無駄だ。

数あるメディアのほとんどは、次の総選挙が「政権交代なるか、どうか」にしぼった報道合戦を展開している。あたかもそれによって日本の政治が根本的に変わるかのごとく手放しで持上げることにいささかの抵抗を感じる。仮に民主党が自公政権よりも多数の議席を獲得すれば、与野党逆転で政治が大いに変わるかのような報道だ。だがしかし、政治の中身が変わるほど、自公と民主に政策上の違いがあるかというと全くの疑問符が付く。だって、消費税増税一点にしぼっても、麻生首相は2015年まで毎年1%づつ消費税を増税して10%にすると言う。民主党も小沢代表の質問で、後期高齢者医療制度の廃止や、一人当たり月2万6千円の子ども手当支給とか、農業の戸別所得補償制度の創設などを公約した。これ自体は結構なことであるが、その財源をどうするかとなると眉唾である。「官僚の天下りと税金の無駄使いをなくすことと、最後は2012年から消費税増税含めて3年で20兆円を作ることができる」と胸をはった。これでは結局消費税というもので国民に負担増を押し付け、麻生ピジョンとほとんど変わらない。財源論では自公と民主はほぼ同じなのである。なぜ、根幹にあるアメリカ言いなりの押し付けに一言も言及できないのか全く腑に落ちない。どのように結構なバラ色の将来像を訴えられても、それを実現する財源をどうするかが大問題なのだ。自公と同じく民主党も消費税増税をいうことでは同じである。さらに、アメリカ軍への思いやり予算2500億円を削るとか、米軍のグアム島への移転費用でこれから将来3兆円も負担する。こうしたアメリカいいなりについても一言も言及できない。また、大儲けしているトヨタ自動車や松下、キャノンなどと言った経団連幹部の企業が法人税減税などの特典を受けている問題にも民主党は一言も言及しない。これでは選挙で民主党が前進しても期待は薄い。こうしたアメリカ言いなり、大企業奉仕のための減税などを言えないようでは「絵に描いた餅」にすぎない。アメリカと大企業奉仕、この二つを「聖域」にしたままでどう言われても、国民にはバカバカしい話としか受け取れない。要するにこの聖域に手を付けない民主党ではダメだ。民主党は大企業批判には全く弱い。それは企業団体献金をもらいたいからである。また、アメリカにも弱い。インド洋での給油には反対しているが、アフガニスタンへの自衛隊派遣では自民党以上に強硬派である。今回の麻生VS小沢の討論を聞いても、たんなる非難合戦をしているに過ぎない。とりわけ麻生氏は野党の民主党に質問するというのはけしからん話で、権力を握っていない野党が答えられるはずがないのだ。本来、「所信表明演説」とは、国のあり方を国民に説明するものである。汚染米のこと、年金改ざん、後期高齢者医療制度、アメリカ発の金融危機問題はどうするか、国民の目線での議論が必要なのだ…。こうしたことを首相が提起しなければ議論のしようもない。それが野党への質問に大半を使うようでは、総選挙を前にして早くも与野党逆転したのかと見間違うほど情けない話である。こうした本質問題も取材してメディアは政権の担い手が変わるだけで政治は変わらないこともある旨を正しく報道してほしいものである。

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2008年9月30日 (火)

かつて「下々の皆さん」と言った目線の麻生所信表明演説

なんだか激動が見えるような情勢になってきて、わたし的な身辺も忙しくなってきた。あの中山国交相が炸裂させた暴言数連発で見えたように、もはや今の自民・公明政権では大臣をやる人格の人間さえいないことを暴露した。考えてみてよ。ナントカ還元水の熊本選出だったと思うが農水大臣が自殺せざるを得ないような人物。そして赤城の山の絆創膏だらけの後継ぎ人物、さらに「国民がやかましい」発言の太田前農水大臣が辞任したのはほんの2週間ぐらい前の話。そして今度は暴言連発の中山のド阿保。敬称もへったくれもないこの人物は、まさに1世紀の時代遅れの化石というか、封建制時代の男である。勉強不足も時代誤認も甚だしい男がよくも国会議員をしているなあと思う。自民党にはたくさんの代議士を抱えているが、出てくる大臣が次々とこういう体たらくなのだから、もう、自浄能力もないほどに議員の劣化が激しく進んでいるということだ。中山氏を選出したのは宮崎県でっせ。いま人気の知事に立候補してもらい衣替えしますかねえ。こんな前時代的な輩を次の総選挙で同じように輩出するようではせっかくあの知事を生んだのに恥をかきますわなあ。さて宮崎の皆さん、どうするのですか。こんな国交相を任命した麻生首相は9月29日、初の所信表明演説をした。これがまた首相の「所信表明演説か」とか嘆くようなKYな演説だった。安倍、福田と政権を投げやったあとの首相なのに、そのことへの反省の弁はほとんどなく、打開する術も知らない子供だましの演説に終始した。「強く、明るく」などと、二代前の「美しい国(逆さまに読めば「憎いし苦痛」)、日本」と叫んだあの男に良く似ている。そして演説したのは「民主党に問う」というくだりである。約20分の演説で「民主党」と言う言葉が12回もでるほど、総選挙を前に民主党と対決したいのだろうが、所信表明演説とは全国民に向ってどういう政治をするのかということを訴えるはずなのに、相手はわずか4万人の党員しかいない民主党だけしか目に入らない、顔の割には肝っ玉の小さい演説だった。すべての国民のことなどは目にも入っていない首相なのだ。挙句の果てには「日本経済は全治3年だ」なんて「診断」しておきながら、そういう重症に至ったのはどの政党に責任があるのかは一言も述べないうえに、その応援策として「構造改革」路線であいも変わらず「規制」と「税制」を変えて大企業減税を進めるしかあの首相には解決策がない。そして国民全体を見る目がないから社会保障費はひたすら削減するのである。後期高齢者医療制度も「廃止して解決するものではない」と言って存続すると述べた。また、「テロとの闘いが重要」ということで国連よりも日米関係が大事と依然としてアメリカ優先でインド洋での給油に執念を燃やしアメリカ言いなりの姿勢しかない。汚染米など「食」の安全に対する問題でも必要のない米を輸入するアメリカの要求を呑んだ自民党農政には一言の言及もなく、まともな解決には口をつぐんだままだ。そもそも麻生氏は衆院議員選初出馬の1979年、開口一番、支援者に向って「下々の皆さん」とぶったのは有名だ。支援者にすら「下々」と呼ぶような経歴、すなわち下々は俺の言うことを聞けという強権思想をもつ首相には未来はない。そう言っておこう。

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2008年9月28日 (日)

東大卒の暴言男辞任と麻生流「3段ロケット」不発

昨日、中山成彬国交相の暴言3連発で「罷免せよ」と書いたら今日は辞任ときた。日本中から批判の渦がまき、進退について記者団から聞かれた中山氏は「帰ってゆっくり女房と相談する」と言ってたから、参議院議員の恭子奥様と相談したのだろう。どちらも日本の最高学府、東京大学卒で成彬氏は法学部、恭子様は文学部だそうだ。共に大蔵(現・財務)省の官僚という経歴でもある。だが、暴言とか失言、放言は、やはり文学部の方が格上だろうし、年上でもある奥様からこっぴどく説教されたんじゃないかな~んて推測しちゃった。それできょう辞任したってわけだ。だが、昨日も宮崎で「(日教組に関する発言は)別に撤回していません。日本の教育のがんは日教組だと思っていますから」などと3連発にプラスする暴言を加えたから、もう確信犯と言うか、全くの不見識というか、表現のしようもないほどふてくされ者である。それにしてもわたしら戦後の苦難のなかで定時制高校しか出ていないからわかんないのだが、東大卒の悪者はいくらもいるが、どうしてあんな初歩的な暴言、曰く「単一民族」「ごね得」「教育のがん」なんて言葉が出るのか?「教育のがんは成彬氏本人じゃないの」って言いたくなる。以前からも暴言癖があり、危険人物と思われていたのに、こんな人物を大臣に任命した麻生首相の責任は重大であるし、国内外にたいしてお恥ずかしい限りである。姉さん女房の奥様、しっかり教育してあげてほしいね。

それはさておき、福田辞任→総裁選挙・新首相誕生→解散・総選挙と「3段ロケット」でご祝儀も含めて高支持率のなかで総選挙に持ち込みたかった与党だが、「3段ロケット」は第2弾の「総裁選ロケット」から不発だったのだ。総裁選のお祭り騒ぎでマスメディアを凌駕し、麻生人気を盛り上げ解散・総選挙へなだれ込むつもりだった。マスメディアを凌駕することでは、告示当初はNHKが狂気の沙汰で長時間放送するし、他のテレビ各局のニュース、情報番組に五人の候補者が登場しテレビジャックした。しかし、早々に「麻生圧勝」が流され、汚染米とリーマンショックも重なり、国民の関心は弱まった。テレビ局の編成マンが嘆く。「総裁選関連の番組は視聴率が低く、ワイドショーなんかは、(視聴率が低いので)総裁選を取り上げなくていいという感じだった」。別の情報番組では、「候補者たちが番組に出たら、視聴率が落ちて、逆に他局の数字が上がる現象が起きた」という。そう言えばわたしも五人の顔が見えたらリモコンを握ったなあ。こうして小泉劇場再現を狙ったが「五人の候補は小泉と比べたら小粒。柳の下に2匹目のドジョウなんていませんよ」という嘆きまで聞こえたそうである。NHKだけは受信料で賄うTVだから懲りずに放送するも、視聴率が命の民放はそうはいかない。視聴率が下がれば敬遠される。それほど五人も出演した総裁選なのに魅力がなかったということだ。視聴者は「今さら自民党のコップの中の争い」なんか見たくもなかったのだろう。「自民党では誰がなっても同じや、政治は変わらへん」というところだった。さりとて「民主党も自民党と変わらないしなあ…」というわけだ。ついでながら、小泉引退話も話題を呼んでいるが、次男を世襲候補にしたのはマスコミでも総スカンである。外国から見ても恥ずかしいくらいの世襲議員が多く、親の築いた地盤でなんの苦もなく当選してくるようでは、それこそ「KY」(空気が読めない)な議員だというのだ。「小泉次男も親と違う別の地盤から出馬してたたきあげて来い」という声が強い。これは当然だと思う。

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2008年9月27日 (土)

暴言・失言男も驚く中山国交相の暴言3連発

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 さ~すが麻生首相だ。暴言・失言癖はダテじゃなかった。親分が暴言・失言を平気で使うだけあって、その親分に選ばれた子分がなんと内閣発足3日目にして第1号の暴言を念入りに3連発でやってのけた。3連発なんていくらなんでもあんまり聞いたことがない。国土交通大臣の中山成彬氏だ。25日に報道各社のインタビューに答えてのことだ。一気に有名になったから多くはご存知だろうが、でも、内容を再現しておこう。 その1は、「大分県の教育委員会の体たらくなんて、日教組(が原因)ですよ。日教組の子供なんて成績が悪くても先生になる。だから大分県の学力は低い。日教組の強いところは学力が低い」とやった。その2は、「日本は随分内向きな単一民族といいますか」 である。その3は、「(成田空港の滑走路拡張問題は)ごね得というか、戦後教育が悪かったと思いますが、自分さえ良ければという風潮の中で、空港拡張も出来なかった」。こうした3連発の暴言だが、これは中山氏が内心は本気で思っていることだろうから、きわめて現実味のある発言だ。しかも氏は、文部科学大臣も経験し、戦時中の教育勅語を「ほんとうにいいことが書いてある」と礼賛し、従軍慰安婦問題で歴史教科書を攻撃してきた議員で、靖国神社参拝派の「日本会議国会議員懇談会」の副会長でもある。筋金入りの右翼タカ派議員と言っても過言ではない。人気知事のいる宮崎1区の選出である。全国で父兄などから不評の「学力テスト」の生みの親でもあるが、なぜ学テを実施したかという本音が今回の暴言で現われている。日教組という組合攻撃するために学テを実施したというのだ。「日本は単一民族」なんてことをいうのは、大臣たる知能にも欠けた実に脳タリンな男だ。先の通常国会でアイヌ民族を先住民族だと全会一致で、中山氏も賛成して決議したばかりなのに、アイヌ民族を無視した「単一」民族というのだからあきれる。自分も参加して決議したばかりなのに進化しない頭脳しかもちあわせていないようだ。これでは大臣どころか国会議員の資格にも関わる。成田空港反対の住民を「ごね得」視するのは、歴史的な経過も無視し、また、いま騒音対策などで国が住民との話し合いを進めている最中の暴言として言語道断な話である。しかも国交省の管轄事項なのだ。この男の妻(恭子=前拉致問題担当相)が福田内閣の閣僚であったが今回ははずされて代わりに選ばれたのかどうか知らないが、情けない大臣だ。ヨメハンはなかなか人格者的であったようだがこの夫をどう思っているのか聞きたいものだ。ともかく一応は指摘されて謝罪し撤回したというが謝って済む問題ではない。いくら暴言男の麻生氏でもあきれるであろう暴言3連発ではないか。すぐに罷免しないとそれだけでも総選挙で自民党は滅茶苦茶になりまっせ。居座りさせるならそれはそれでわたしらは総選挙で「これが麻生不見識内閣だ」って批判しまっせ。絶対に罷免させないと国民は納得しないねえ。与党でさえ罷免させるべきという声もあるのだから。

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2008年9月26日 (金)

予想外に低い麻生内閣支持率と小泉引退に拍手

 注目の麻生新内閣の支持率に関する世論調査結果が早くも出た。最高は日経の53%、続いて読売の49.5%、共同通信の48.6%、朝日の48%、毎日の45%である。1紙を除いて50%割れである。普通発足最初の調査は「ご祝儀」と言って高いものである。良いか悪いかよくわらないから、期待感もこめて「支持」とするのが普通である。だから小泉内閣では別格の70~80%台が出たし、アノ安倍内閣でも70%前後であり、続く福田内閣の発足当初は日経が59%、共同が57.8%、読売が57.5%、毎日が57%、朝日が53%といずれも50%台であった。どんな内閣でもこれくらいは最低でも出るものだが、麻生内閣はなんと40%台が多いのにはいささかびっくりである。アンチ麻生派のわたし的にももう少し上だろうと予想していたから同情してあげる。まあ、二代続けて政権を放り出したことに対する怒りというか、呆れ顔というか、そういうこともあって「麻生もどうせ、短命のろくでない内閣だ」とばかりに批判もあったのだろう。福田前首相は、「ワクワクするような総裁選挙」をやって、自民党の支持率がドカーンと上がったところで、熱がさめないうちに解散して総選挙で勝利できるように持って行きたかった。だが、このもくろみはものの見事に失敗したということだ。永田町はもう解散風が吹きすさんでいるから、しばらく様子をみて解散を少し先延ばしするかもしれないが、補正予算成立という花火を打ち上げて解散なのだろう。10月か遅くとも11月には「ワクワクするような総選挙」となりそうである。

 昨日はもう一つ気分爽快なことがあった。小泉元首相が引退を表明したからである。正式な理由はさっぱりわからないが、平成の内閣では最悪のワルの内閣であった。「自民党をぶっ潰す」といって出てきたくせに、ぶっ潰したのは社会全体だ。何よりも労働法制の破壊で働くルールをぶっ壊したこと。おかげでキャノン、トヨタ、松下など世界的巨大企業でさえ正社員を非正規雇用に置き換え、労働者を働き虫か機械のように「使い捨て」にして、貧困と格差を急速に拡大した張本人だ。また、後期高齢者医療制度の導入で75歳以上は姥捨て山行きにしようとした張本人である。さらに言えばいま汚染米で食の安全が揺らいでいるが、04年にコイズミ内閣で届け出さえすれば誰でもお米を扱うことが出来るように規制を緩和したおかげで「三笠フーズ」などのような悪徳業者が生まれた。要するに米の流通管理を放棄した張本人でもある。郵政事業の破壊、海外へ自衛隊の派兵も含めて「構造改革」という原語明瞭、意味不明な言葉で国民をたぶらかしてしまい、「小泉劇場」という演出で社会の基本的ルールまでぶっ壊したのが小泉内閣であった。評価できるのは北朝鮮の拉致問題で一定の前進があったことくらいか。基本は構造改革の流れがその後のポスト小泉まで引き継がれた。しかし、今回の引退劇は「引き際が大切」とカッコつけてはいるが、構造改革による負の遺産が目立つようになってきたので完全に破たんする一歩手前で身を引いたというのが真相ではないか。カッコつけるなら次男に引き継ぐ世襲を棄てろと言いたい。4代続けての世襲議員をというのはいかにも自己中心主義のわがままだ。ウンザリするわねえ。

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2008年9月23日 (火)

マンガオタクで新聞は読まず高級料亭通いで政治は…?

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出来レースともお祭り騒ぎとも言われた自民党総裁選が終り麻生総裁が誕生した。政権を投げ出し、国会に重大な政治空白をつくった福田内閣は明日総辞職する。「ワクワクするような総裁選にしてくれ」と言っていた福田首相ではあるが、その思惑は見事に外れた。後期高齢者医療制度の廃止法案も参院で可決したが衆院では継続審議となっており、折から大問題になってきた汚染米問題、年金記録の改ざん、リーマンブラザーズに端を発した金融危機など、山積する課題を放り投げて、「街頭演説らしている場合か」と言われながら、五人の総裁候補がバスに乗って街頭演説に馳せ参じる。人は結構集まったみたいだが、五人が延々としゃべるのに拍手もパラパラでこそこそと「誰がなったって期待できないのにね」などの私語やら、どうにもシラケムードだと、テレビや新聞で報道されている。そして太田農相の辞任と農水省事務次官の更迭もあった。盛り上がらないのも無理はない。五人とも小泉内閣以来の弱肉強食の構造改革路線の共犯者ばかりで、なんの反省もなく構造改革の継承者だからだ。特に麻生氏は「すぐる十二年、四千日になんなんとする期間、私は大臣として内閣の一翼を担い、党については要職について国家運営の任にあたった」と自慢するだけあって、その十二年間でどれだけ貧困と格差が広がったことか。この間の政治の行き詰まりをつくった張本人の一人なのだから全く期待できるはずがない。これが一番の根幹になる問題である。加えて「マンガオタク」ではあるが、「新聞は読まない」と公言する麻生氏、そんなことで首相が務まるのか。さらに腐るほどの金持ちで、二日にめげず高級料亭などに通い、大久保利通や吉田茂を自慢する世襲議員という点はこれまでも政権を投げ出した人とも同じである。あるテレビ局で食の安全に関して「麻生さんもスーパーに行って自ら買い物をし、賞味期限や原産地など商品の表示も見るぐらいのことはしてほしい」という女性コメンテーターもいたが、いい事だと思うが麻生氏なんかが行くわけがない。その上で数々の暴言録はひどい。一部だけだが紹介しておこう。「婦人に参政権を与えたのが最大の失敗だった」(1983年2月9日高知県で)、「地球温暖化を心配する人もいるが、温暖化したら北海道は暖かくなってお米がよくなる」(06年9月13日札幌市で)「7万8000円と1万6000円はどっちが高いか。アルツハイマーの人でもわかる」(07年7月19日富山県で)「岡崎の豪雨は1時間に140ミリだった。安城や岡崎だったからいいけど、名古屋で同じことが起きたらこの辺、全部洪水よ」(08年9月14日名古屋市で)「憲法9条2項を『陸海空自衛隊、これを置く』と置き換えればいい」(01年4月14日インタビューで)「(靖国神社に)祭られている英霊は、天皇陛下万歳といった。天皇陛下の参拝が一番だ」(06年1月28日)まだほかにもあるが、ざっとこういう具合だ。昔、小指を差し出して「私はこれで辞任しました」という首相が居たが、麻生氏は「失言・暴言癖でやめました」という時期が来るかもしれない。だがその前に総選挙で自公が負けたら「首相は止め」になるなあ。外国メディアなどは早くも麻生政権も短期政権だろうと示唆しているようだしね。

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2008年9月22日 (月)

国民生活の指標で先進国での日本の順位は??

20日付で、国税庁の「民間給与実態調査」にもとづいて、民間で格差の拡大がさらに広がっていることを紹介した。その最後の方で日本の自殺者数について日本は自殺大国であり、人口10万人あたりの自殺者数は世界で「5,6位」だろうと推察したことを書いた。その翌日、すなわち昨日の「しんぶん赤旗」の「にちよう特番」で、偶然にも医療や教育など日常生活で指針となるいくつかの項目で先進資本主義国と比べて「日本は何番目?」という特集記事が出た。そのなかに「自殺者数」もあった。人口1000人あたりの自殺者数は、ナント、ナント、日本は19.5人で3番目であった。オリンピックなら銅メダルということになるが、こんな悲壮な話での銅メダルなんて絶対にいやだ。ついでだから5位まで紹介すると、1位は韓国の24.7人、2位はハンガリーの21.0人、3位が日本の19.5人、4位がフィンランドで16.5人、5位がフランスの14.6人だった。データのあるOECD(経済協力開発機構)加盟21カ国の比較である。20日付けを訂正するとともに『赤旗』の「にちよう特番」にある他の項目も紹介しよう。前提として日本は世界第2位の経済大国であるということを念頭にしてこれらの順位を見てほしいと思う。まず医療費に対する国の支出である。05年の対GDP(国内総生産)比で日本は7位。1位のアメリカは16%近いが日本は8%そこそこだ。2位にフランス、そしてドイツ、カナダ、イタリア、イギリスに続いて7位。次に教育に対する公的支出額も同じく対GDP比で見てみる。こちらは日本は8位だ。1位のフランスはGDP比6%近くあるが日本は3.4%だ。学校の1クラスに何人の生徒がいるかという点では日本は断然1位…と言っても一番人数が多い国ということで小学校で28.3人、中学校で33.3人。OECDの平均は小学校21.5人、中学校で24人であるから、平均よりもさらに7人(小学校)から9人(中学校)多いということになる。次に家族手当や出産・育児休業給付、保育など家族を支える事業に対する公的支出がGDP比では日本は0.7%でOECD加盟30カ国中28位という情けない位置にある。1位のルクセンブルグは4.1%、2位デンマーク3.9%、3位スウエーデン3.5%だから、これらの国々の6分の1とか5分の1位の予算ということだ。最後に、いま日本での医師不足はほんとうに深刻な状況にあるが、人口1000人あたりの医師の数でみると、これも日本は30か国中27位で2.0人だ。1位のギリシャは4.9人、2位のイタリアは4.2人、3位のベルギーは4.0人だから、これらの国の半数以下なのだ。全体として上位に欧州の国々が多いが、これは日本のように大型公共事業優先ではなく、社会保障が予算の主人公になっているところが決定的な違いである。そのためには大企業にも応分の負担を求めるのだが、日本は逆で経団連から政党が通信簿で評価され、それによって政党への企業献金が決まる。だから大企業には減税やら、大型公共事業やら大企業の好みの政策をとるのである。こうして富めるものと貧者の格差がますます開いてゆくのだ。政党の構図を見ても、企業・団体からいっさい献金をもらわず堂々と物が言える政党は日本共産党しかなく、他の政党はみな国民の税金である政党助成金を受け取りつつ、大企業などからガッポリ献金ももらう。そんなわけで大企業から買収された政党がいるかぎり、格差は縮まらない要因でもある。政権の受け皿がたとえ民主党に変わっても民主党では大企業・財界にキッパリ物がいえるかというとノーである。消費税を上げろと要求しているのも大企業・経団連である。きたるべき総選挙で大企業いいなりの政党同士が政権を交代してもほとんど期待できないのである。政党助成金も受け取らず、大企業に対して正面から対等に物言える共産党が大きくならないと政治の中身は変わらないと言っておこう。お金の使い方を変える政治の実現には、そういう中身をもつ政党が伸びないとダメだろう。

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2008年9月18日 (木)

毒入り米を必死でセールスする腐敗農水省

暴言や放言だけが得意な太田農水大臣と、「業者が悪いのであって農水省の責任ではない」と言いはる農水省事務方トップの白須事務次官らに指導される農水省のドタバタ劇が、さらなる悲劇を呼んでいる。昨日の新聞などで三笠フーズルートの汚染米を扱った400近い末端業者や施設が公表された。農水省は「非公表」と約束していたのに、直前になって公表すると言ってきたという。しかし、汚染米と知って流通させた三笠フーズや一部の業者を公表するならわかるが、「いい米と聞き購入した」、「我々も被害者」という末端の業者まで公表されたら、「あそこもワルか」という風評被害が及ぶことは簡単に想像がつく。非公開だと言って協力したら悪者扱いされて公表された末端業者や施設などはたまったものじゃない。とうとう奈良県では自殺者まで出た。痛ましいことだ。テレビとかでは「なぜ公表したのか」と詰め寄ると「大臣が公表せよと言ったから」という。あの大臣は「毒は低濃度だからジタバタしない」とまで公言した尻から、ドタバタして、何も知らされず騙されていた末端の業者までいっしょくたにされてしまう配慮のかけらも持ち合わせない大臣だ。もともとは義務がないのに「義務だから」と言って輸入しておき、不評で在庫が溜まりなんとか買ってもらうところを必死になって探し出したのが三笠フーズなのだろう。だから神様仏様で三笠フーズを大事にした。そこには「食の安全を守る農水省」という看板は投げ捨てるしかない。それほどに「事故米の消費を迫る上からの命令はプレッシャーだった」とNHKテレビでさえ語っている農水省の人もいた。そのうち、1年8ヶ月も前から内部告発の手紙が何度もくるから、一応形式的な立ち入り検査を装う。三笠フーズだけで5年間で96回も検査したがというが、検査日は事前にお知らせしているから、相手もバレナイようにすることをちゃんと心得ている。今日のテレビニュースでその96回の検査に入った報告書が公表されていたが、4日連続で検査したときの報告などは全く同じ文言のものであるなど、真剣に調査したとは到底思えないものである。「調査した職員の処分を検討する」なんていうけれど、その前に、義務でないものを「義務的」に輸入して、むりやりに売却先を探して押し付けた責任として、歴代農水大臣や事務方トップなどが処分されるべきである。さらに、数十年の自民党農政による食糧輸入自由化路線のもとで日本の食糧を際限なく海外に依存した結果、食料自給率が先進国で最悪の状態にした責任も重大だ。そういうなかでミニマムアクセス米(MA米)が毎年77万トンを「義務」だとしてWTOが押し付けてくるものをせっせと輸入する。WTO協定文を精査すれば「義務ではない」との99年の政府答弁もあるのに「義務的」だという。その結果今回のような毒入りや腐敗米が流通したのだ。そういう米を工業米として扱い、現場では売り物にはならない物を買ってくれたのが三笠フーズだ。国からの働きかけなのだ。こうした輸入は事故米であろうが正規米であろうが農家に減反を押し付ける役割を果たす。その後は耕作のしない農地が増えてこれはやがて放棄地となり日本の大地を破壊してきた。そのうえ規制緩和で誰でも米を販売、出荷できるようになり、米価の買い叩きで下落がおこり、今や07年産米では稲作農家の収入の「時給」は179円といわれ前年よりも77円も下がった。サラリーマンの最賃の4分の1という悲惨なありさまである。これでは米の生産が続けられるわけがなく危機的事態にある。根底には農業を厄介者にしてきた歴代農水行政と自民党農政の責任は重い。今の農水省の姿勢では「食の安全」なんてとても信頼できない。安全とか不正転売という減少で済まされない。はっきり言って「毒入り米推奨の農水省」である。そういう仕事をしている公務員に国民の税金で高級な給料を払っていいのか。しっかりと考えなければならないし、それに意思表明できる総選挙が近づいている。自民党の総裁選ばかりを垂れ流すテレビの電波ジャックに抗して、しっかり考えるときが近づいているから、きれいなお米に変える一票を行使しましょうね。

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2008年9月17日 (水)

バクチ資本主義の末期症状と総裁候補の暴言

アメリカのリーマンブラザースという大手証券会社が破たんし世界の金持ちどもを慌てさせている。日ごろ株などに縁のないわたしらには「そうら、バクチ資本主義の末期状態じゃあノウ」と、福田さんじゃあないけど「人ごと」でニュースを見てるわけ。それでもよくわかんない経済構造ではある。リーマンは米国証券会社第4位。今回の倒産で負債は日本円で60兆円とわが国の予算額に近い巨額である。米国では証券3位のメリルリンチは大手銀行に買収され、保険トップのAIGもガタついており、日本にも大きなシェアをもつAIU保険やアリコジャパンなどの格付けも下がっているらしい。こうした米金融界の激動はアメリカ史上最大の規模とも言われる。なぜそうなったのか?もともとはサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅ローン)の破たんである。住宅を購入する資力のない層向けに、初めは返済額の低いローンを組んで、時と共に返済額が増大する仕組みだから破たんするのは当たり前だ。「悪魔の知恵」と呼ばれるやり方で低所得層を巻き込んだシステム。ローンの焦げ付きを証券化し投機の対照にしたのがリーマンであった。だれもほんとうの価値が分からない金融商品を世界にばら撒いて、荒稼ぎした挙句にバブル崩壊で倒産した。言ってみればバクチ資本主義というか、投機、投機で世界から金をあつめ負債の穴埋めを目論んだが失敗した。当然、公的資金の投入も拒否された。こうして、途方にくれる低所得者層はいっそう貧困化し、一部の投資家はそれを活用して大儲けをしているだろう。しかも、政府による規制緩和と金融緩和によるルールもモラルもない新自由主義路線で巨大金融資本をぼろ儲けさせようとした仕掛けが破たんしたものである。こうして新自由主義的手法のなかでもがいても何も解決の手段は見えてこない。それよりも世界に与えた影響をアメリカは反省するべきである。米国は保険業トップのAIGについては中央銀行が日本円で9兆円投入し一時しのぎをするらしい。だが、例えば日本では株価の乱高下や、輸出企業は円高による目減りを理由に、労働者のリストラや賃金抑制を行う可能性もあるから株をやっていない人まで影響を受ける。軍事でも経済でもなんでもアメリカいいなりの日本だからそういうことになる。景気後退局面にある日本経済に及ぼす影響も大きいが総裁選のため国会も空白である。福田首相は「影響はむしろ少ない方だ」と相変わらず「人ごと」である。総裁選に立候補している与謝野経済財政相は、「遊説などやっている状況でないなら、進んで遊説日程を放棄すべきだ」というが、与党のなかに「各候補がしっかり問題を捉え切れていない」との批判もでている。危機の連鎖が起こる可能性があるなかで、政治が空白というのは情けない話である。リーマンの破たんだけではない。例の汚染米の事件だけでも国で討議する必要があるのに、まだ、首相の任期が残っている例の首相の「人ごと」ぶりは情けない。

        所詮はボンボン、麻生氏の非礼ぶり

総裁選最有力と言われる麻生氏が14日名古屋駅前で街頭演説した。そのなかで「岡崎の豪雨は一時間に140ミリだった。安城(市)や岡崎だったからいいけど、名古屋で同じことが起きたらこの辺、全部洪水よ」と演説。岡崎市は8月28日から29日にかけて記録的な集中豪雨で死者2人、床上・床下浸水2916件という被害を出した。いま復旧に懸命なときなのに、岡崎だったらからいいけどなんて言われたらどんな気分だろう。岡崎市も安城市も抗議文を郵送している。麻生氏は爺さんに吉田茂元首相含む5世議員ゆえか、ごう慢さこのうえない。国民の生活、生命なんてどうでも良いと日ごろから思っているから、無造作にこういう言葉が飛び出すのだろう。国民の苦労など微塵も感じない金持ちのボンボンだ。こんな人が総理になれば日本国民も哀れだねエ。

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2008年9月14日 (日)

外国産米の輸入は「義務だから」という論陣はウソでないか

事故米、汚染米がいよいよ農水省の責任やら、あの大阪府知事流に言えばクソ大臣(ごめんね。わたしの言葉じゃない。原語は橋下知事なのだから、念のため)の暴言やら、毒入り米をばらまいた三笠フーズをはじめ、愛知県の「太田産業」「浅井」などが連日テレビでも新聞でもトップ扱いである。ところで、なぜこんなコメが外国から輸入されるのかという疑問に対して、テレビの解説者やコメンテーターなど出演者が、「世界貿易機関(WTO)で輸入が義務付けされている」と問題にもせず、「輸入はやむをえない」ものであるかのようにしゃべる人もいる。真実はどうか。わたし的に愛読している「真実を報道する」と自負する「しんぶん赤旗」の論陣はそうではなく、「輸入したい人にはその機会を提供せよというものに過ぎません。(99年11月の政府答弁)」ということを日本共産党の「農業再生プラン」は指摘している。また、「農水省は…、07年度のMA(ミニマム・アクセス)米の輸入を約7万トン残して打ち切ってしまいました」(9月10日付同紙「主張」)と輸入拒否した実績も紹介している。そもそもWTO協定をめぐる発端からして同紙の最近の報道から紹介しておこう。「日本農業は、就業者も農地も国内生産も減り続けています。供給熱量でみた食料自給率は2006年度に39%(07年度は40%)まで低下しました。農業を荒廃させる重要な転機となったのは、コメを含む農産物輸入を全面自由化する世界貿易機関(WTO)の農業協定を受け入れ、日本の農業・食料政策の基本をWTO協定に従属させたことでした」(08年8月19日「赤旗」3面)と解説している。この決定的場面になったのは1993年12月14日の未明で、時の政権は細川護煕内閣であった。深夜の記者会見で細川首相は「ジュネーブでの関税貿易一般協定(GATT)ウルグアイ・ラウンド交渉の「合意」を受け入れる」と発表した。首相は「コメの輸入に道を開くことは、…まさに断腸の思い」とも述べたが、コメ輸入の必要のない日本にその自由化の扉がこじ開けられた瞬間であった。当時の細川内閣は、日本新党、新生党、新党さきがけ、社会党、公明党、社会民主連合(社民連)、民主改革連合(民改連)の8党・会派の連立で強行した。いわゆる「非自民」を旗印にした諸党が、それまでの自民党政府が敷いた農業破壊のレールの上をなんの躊躇もなく走ったのだ。これらの諸党には現在の民主党の議員も大勢いたのである。翌年12月にWTO協定にもとづく関連法が日本の国会を通過したが、そのときの内閣は村山富一首相と自民、さきがけ、社会党が与党だった。前首相の細川内閣与党の全政党も賛成した。唯一、日本共産党だけが反対を貫き、同年12月15日の「赤旗」は、「アメリカに屈従、日本農業破壊の細川内閣の売国的暴挙」と一面トップで報道。志位和夫書記局長(当時)は会見で「各国の経済主権をいちじるしく制約し、多国籍企業と大国の利益のために発展途上国に多大の犠牲を強要するWTO協定の根本的性格も明確となった」と批判。主犯格の細川内閣とそれにつぐ村山内閣を糾弾した。それから毎年、不人気の外国産米(庶民は「ガイマイ」と言った)を「ミニマムアクセス」(最小限の輸入量)米として毎年77万トン(わが国の年間消費量の8.4%に匹敵)の輸入を押し付けられている。そのなかで残留農薬が基準値を超えたり、輸入の輸送中に発がん性カビが生えたりしたものを汚染米とか事故米と称している。10年来にわたってそういう汚染米が日本国中で食用米として流通していたわけだ。誰も食べたくないガイマイの輸入はやめてほしいというのが国民の世論だ。国際的にコメ価格の高騰が続いている中で日本が輸入することはさらにコメ価格の高騰につながり、コメ不足で困っている国々の食料をも奪うことになる。さらに日本の農家に対して減反を押し付ける原因にもなっているのだ。また外国産米は安いから日本国内では、米価下落の大きな原因ともなり、農家はコメを作れば作るほど赤字なのだ。だから国連人権委員会の04年の勧告でも「各国政府に対し、食料に対する権利を尊重し、保護し、履行するよう勧告する。WTOのアンバランスと不公平に対し、緊急の対処が必要である。いまや『食料主権』のビジョンが提起しているような、農業と貿易に関する新たな代替モデルを検討すべきときである」(前出、共産党の「農業再生プラン」)と明確にしているのである。農業大国アメリカなどの多国籍農業関連企業の支配による、不当なWTO協定を抜本的に改定し、先進国で最低の食料自給率である日本の「食料主権」が今こそ求められるし、ミニマム・アクセスは冒頭に述べたように「義務」ではないのだから、汚染米は輸出国に返品するなどが必要だ。そういう声を大いに上げるべきである。

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2008年9月12日 (金)

農水省の官僚トップはすぐ辞職しろよ

 毒入りというか、汚染米の被害がどんどんどんどん広がっている。焼酎から菓子、よもぎもち、赤飯、おこわなど近畿2府4県では119箇所の病院や特別擁護老人ホーム、ハテは保育所にまで流通していたという。医療や福祉施設にまで汚染した米が食用米と混ぜあわせて使用されていた。いずれも健康への被害は報告されていないという。しかし、そんな米が出回っていること自体が知らされていなかったから健康被害はわからなかっただけだろう。軽症のなんらかの症状があったとしても、まさか米を疑うことがなかっただろうから被害として現われていないだけだろう。農水省はさかんに「被害報告はなかった」とか、使用したという製品を調べて「毒」が検出されなかったという発表である。そして一日に何キロを毎日食べても身体への影響はどうだという情報を流している。まるで「食べても安心ですよ」と言わんばかりだ。まあ、10年も前からやられていたのだから、三笠フーズなどは、「しめしめ被害はないから大丈夫」とばかり法外な儲けにウハウハで喜んでいたのだろう。でもここの社長はマスメディアから「あなたは食べますか」と聞かれ、「そりゃあ、私も人間ですからね食べるのは気持ちが悪いなあ」なんて言ってた。「食べたことはない」らしい。汚染米と知らない人は平気で食べるし、知っている人はやはり食べられない。しかし、中国ギョウザで有名になったメタミドホスとか、聞いたこともないアセタミブリドという有害な農薬成分が入っていたことはまちがいないから、「事故米」とか称して工業用以外に使用しないことになっていたのだ。農水省への密告が昨年1月からあったといい、そのため農水省は三笠フーズだけでも96回も立ち入り検査したがバレなかった。そりゃあそうだろう。「何日に立ち入り検査に行くよ」などと一週間前後くらい前に予告するというのだからもう信じられない話だ。農水省というところは食の安全を守るのが仕事のハズだ。そこの事務方トップである「事務次官」という肩書きの白須敏朗という人の会見を聞いてあきれた。立ち入り検査に不十分があったということは認めながらも「ただ、そのことによって私どもが責任あるとは、そこまで思っていない」と平然と言うのだから、馬鹿も馬鹿、大阪の橋下知事じゃないけど「クソ」がつくほど馬鹿だ。各省の「事務次官」といえば大臣、副大臣を補佐し省務をまとめる一般職では最高幹部であり官僚と呼ばれる輩だ。こういう人は失敗をしても責任を取ることはまずない。防衛省の守屋事務次官は逮捕されたから、最終的に謝罪したかもしれないが、それ以外はほとんど例がない。だから呆れるような無責任なことが言えるのだ。まあ、食の安全を守るどころか、危険をばらまいているトップなのだから、国民の目線的に言えば「クソッタレ、すぐに辞めよ」と言いたいのだが、絶対にそうはならないのが官僚なのだ。そして、こんな大きな事件が起きているときに自民党総裁選候補はニタニタ笑いながら、まともな対策も語らず「小泉劇場」型の電波ジャックで、台本どおりの出来レースを展開している。だが、かつての小泉劇場なみには至らず、モヤモヤしたのか、今日はその小泉が女性候補を支持するとかしゃべって、総裁選を盛り上げる作戦に出てきたようだ。ますます白々しい総裁選ではある。

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2008年9月10日 (水)

汚染米の流通は農水省にも重大な責任あり

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 一国の総理が無責任極まる辞任の見本を見せると、この無責任ブームはあちこちで流行する。食べてはいけない毒に汚染された米を食用と偽って、酒造会社や米菓業界に売っていた大阪の三笠フーズという会社だ。テレビ画面に出てくるこの会社の社長見解はまるで無責任の見本である。いつ頃からやっていたのかと聞かれて初めは「1,2年前」としていたが、矛盾をつかれると「すみません、気が動転していて、よくわからない」とか言い逃れ、10年も前からやっていたという。「経営が厳しかったので」と格安の汚染米を大量に買占め、普通の食用米の値段で売るわけだから暴利をえるわけだ。工場の責任者ときたら逆切れして「事故米を売って何が悪い」と開き直る始末である。あきれてモノも言えない。ところがどっこい、農水省がらみで重大な疑惑も浮上している。農水省は汚染米については、工業用のりの製造などに限定していた。ところが今どき米でのりをつくる会社などはないというのだ。そのことをマスコミから聞かれた農水省はそういうことも知らなかったというが、知っていても知らんぷりをしているかもしれない。今朝のニュースでは驚くべきことに、三笠フーズはダミーののり製造会社を作ってそこを経由して汚染米を操作していたことや、農水省はここ5年で96回も三笠フーズに立ち入り検査したが見抜けなかったと言う。ナント情けない節穴検査というか、なれあい検査の無能ぶりなのか。そのうえで農水省自身が汚染米を保管している商社に「三笠フーズ」が大口得意先として紹介していたのだ。三笠フーズは農水省からも直接購入していたし、大口得意先として紹介するくらいなら、三笠フーズがどこへ転売しているのかぐらいはまじめに調査すれば分かったはず。ご存知のように農水省は就任する大臣が次々といずれもスネに傷持つ大臣だから、本業の農水行政はまともにしていなかったのだろうか。今回の件について「国民がやかましい」と愚弄発言した太田農水大臣は、「三笠フードに違約金を請求する」と言っているが、その前に農水省が外国米についてこれまでとってきた対応を率直に自己分析する必要があるんじゃないの? 根本的には日本産の米は余っているし外国米の需要はほとんどないから多額の保管料を払って倉庫に積んであるという。世界貿易機関(WHO)は15年前のウルグワイラウンド交渉で不当な協定により、ミニマムアクセス(MA=最低輸入量)として77万トンの外国米を押し付けてきたのである。そのうち保管中にカビ発生や基準値以上の残留農薬などで汚染された米を「事故米」とか「汚染米」と呼ばれている。世界全体では食糧危機で米不足なのに、米の輸入は必要ない日本は輸入を「義務」とするなんておかしいのだから毅然とWHOに主張するべきだ。米不足に悩む途上国に汚染していない外国米を回せばいいのだ。WHOに対する弱腰といい、長年の自民党政治によって農家に減反を押し付け日本農政を破壊し、食糧自給率が40%までに落ち込んでしまった。ウルグワイラウンド当時の政府は「仕方がない」とMA米の輸入を認め、倉庫で保管するうちにカビ発生や、基準以上の残留農薬など事故米、汚染米が生まれ、それが流通したのが今回の事件だ。政府はこうした責任を明らかにするべきだ。しかし農民の怒りがわからない自公内閣ではその責任さえ認めないだろうけどね。年金制度はズタズタにするわ、社会保障の自然増分2200億円はカットするわ、医療制度では老人を姥捨て山へ棄てるわ、その上日本の基幹産業である農業までぶっ壊すわ…長年の自民党政治ではもう未来が見えない。だが総裁選立候補者はこんな自民党の体たらくについて、なにも反省せずワアワアと耳障りのいいことばかりしゃべっているのはいかにも虚ろな今日この頃である。

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2008年9月 8日 (月)

自民党の党員数はピーク時の5分の1に後退

 大相撲の大麻疑惑で先日から騒がれていた2人の力士の精密検査結果がはっきりし、相撲協会の理事会は、2人の力士を解雇にすること、理事長が親方をしている北の湖部屋からもクロの力士が一人出たため、理事長を辞職することになったというニュースも話題を呼んでいる。理事長の後任には武蔵川親方が就任するとのことである。不祥事続きの大相撲、もう国技と言われてもさっぱり人気が落ち込んで、本場所では土曜、日曜はともかくとして平日など観客は見るも無残なほど減っていた。また、食の偽装というか食べてはいけない米=事故米=を食用米として販売していたというけしからん事件も話題になっている。この点ではまた農林水産省が何をしていたのかが問われている。農水大臣はずうーと鬼門さんで出てくる大臣が事務所費問題で追及され自殺や辞任、まだ居座っている現職大臣も暴言や事務所費問題があったが、福田首相の無責任オッポリ出しで影が薄くなったようだ。そういう最中にやっぱり総裁選問題で恐縮だが、今日は自民党の組織について述べたい。今朝のテレビをなにげなく見ているときである。例によって新聞の紙面をパネルにした記事の紹介で、自民党の党員数がこの20年来で5分の1に減ったという記事だった。どこの新聞記事か見落としたのでネットで検索。当該記事は見当たらなかったが、関連する記事やらブログがたくさん見つかり筆者なりに信憑性を確認しながらまとめて見た。はっきりしたのは、自民党員数のピーク時は1991年の547万人で、それが2000年には237万人と半減、06年に119万、07年末に110万人と後退続きである。最高時の5分の1だ。どうしてこうまで減ったのか。何よりも国民虐めの政策がばれてきたことだろう。アメリカ一本やりと大企業奉仕の政治の半面で、国民には相次ぐ負担増の連続である。特に公明党と連立した以後の7、8年は特にひどく最近では後期高齢者医療制度問題や道路特定財源の固執、官僚の天下りなどで自民党離れが加速した。加えて、自公が進めてきた平成の市町村合併で地方の市議や町議の定数が大幅に削減され、圧倒的多数だった無所属議員のなかには公認でなくても自民党や系列の議員がいたが、その多くが議員を辞めざるをえなくなったこと、また、05年に小泉構造改革により郵政民営化が実施された。旧郵便局は全国をネットワークとするなかで特定郵便局長の組織として、「大樹全国会」という組織が自民党の集票機構として辣腕を振るっていた。その組織がバラバラになり力が衰えたことなども影響したようだ。皮肉にも自公の政策実現の結果である。自民党離れの典型例として、京都府で最大の自民党地域支部であった伏見支部〔党員1175人〕の淀分会。党員98人で支部の中では最強の分会であった。今年5月12日に解散。80台の前分会長は「社会保障を削り、お年寄りを姥捨て山に持っていく制度をつくった。党員や支持者は高齢者ばかりなのに年寄りははよ死んだ方がええなんて政治はおかしい」と語る。別の分会長は「最近の自民党の政治は庶民に納得いかないものばかり。もう嫌気がさしたという気持ちはかなりある」ともらす。また70台の分会長は「長年自民党を支持してきたが、商売もうまく行かないし、もう応援する気にもならない。こんな政治が悪いんやから共産党にきばってほしいわ」とまくし立てたと言う。

 そんな京都市で昨日、京都市議南区補欠選挙(定数1)で、共産党候補が10441票を獲得し、自民党候補(死去した市議の長男)に2200余の差をつけて当選した。京都は共産党の力が強いところとは言え、選挙戦では京都在住の伊吹文明財務相、谷垣禎一国交相の両閣僚が入りテコ入れを強めたなかでの勝利だから情勢の進展を示すものとして注目される。こうした自民党の後退を補うためには公明党=創価学会の協力が欠かせないわけだ。だから公明党いいなりの首相の誕生をほくそ笑んでいるのが創価学会なのだろう。こわいねえ。

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2008年9月 4日 (木)

増税戦犯が「定額減税」を大宣伝しているが…

 安倍・福田内閣と二代連続ニッポン無責任時代みたいに、「あたしの力でどうしょうもないのでやめちゃう」と政権を放り投げてしまった。国民の暮らしがかつてない大変なときに、命を投げ出してでも国民を守るために死力を尽くす…政治家の最高幹部たるものはこの姿勢が当然なのだ。そういう気骨がないなら最初から政治家をやるなと言いたい。三日にめげず豪華食事のホテル暮らしをしているという福田首相には明日の食事をどうしようかと悩み苦しんで、「蟹工船」のようなドレイ工場へ派遣労働している若者たちの心などわかるはずがない。メディアはもっとこうした政権投げ出しの無責任さを暴く必要がある。しかし、もう麻生がどうだ、K氏もI氏も意欲的だとか、ポスト福田のことばかりである。そういうメディアの姿勢が自公政治の罪を免罪している。「次は誰だ」というテレビで長々と好き勝手な放映は自民党がテレビジャックしたみたい。これでは一党に公共の電波を使って無料CMしているのと同じで極めて不公平であり、偏向報道である。そしてそれが時には次の総理をメディアの誘導的報道で作りあげてしまう。かつて小泉氏の最初の総裁選挙がそうであった。メディアによって「小泉旋風」が仕組まれた。まるで小泉批判するものは日本人にあらずといわんばかりの猛烈な旋風だった。それが今、かなり大勢の心ある国民が「小泉改革こそ、貧困と格差を広げ、老人虐待の医療制度を決めた張本人だ」と理解されるようになってきた。安倍・福田氏ともこの小泉構造改革路線のマイナス遺産に忙殺されながら、それに決別する根性がなく、無残な姿をさらしたに過ぎない。結局、小泉「構造改革」を進めようとすればするほど、大企業の応援政治で、国民生活を痛めつける政治しかない。だから与党のなかでも矛盾が噴出し公明党が「定額減税」を強行に自民に迫った。もう一つはブッシュとの約束を守ろうとインド洋での無料ガソリンスタンドの延長に執念をもったがこれも公明党が抵抗した。内閣改造で党幹事長に麻生氏をすえて公明党の手なづけを期待したが、麻生氏は逆に公明党の票ほしさに彼らのいいなりになった。これを見て悲観した福田首相は「や~めた!」とさじをなげた。大企業奉仕とアメリカ言いなりを続ける限りは解決しようのない迷路、「進退きわまれり」という状況なのだ。では公明党のいう「定額減税」は庶民にとって吉となるのか。これも1年ポッキリで額も決まっていなければ、財源をどこから充てるかも決まっていない。「年末の税制抜本改革の議論に併せて引き続き検討する」というだけだ。「年末の税制抜本改革」には消費税を含めて論議される。自民党としては大企業の法人税減税もしなきゃあならないので「定額減税」とあわせて、引き当てる財源が見つからない。ということは自公流の財源策ではもう消費税をあげるしかない。だから仮に少しばかりの減税があったとしてもそのあとから、長期にわたる消費税増税ががっぽりくることはまちがいなし。公明党っていう党は、03年に「百年安心の年金プラン」と言って、99年から実施されていた「定率減税」を廃止して、基礎年金の国庫負担を3分の1から2分の1に引き上げることで「年金100年安心」と大宣伝をした。そして昨年までに定率減税は廃止され国民に2兆8千億円の負担増を強いた。ところが年金財源にはその4分の1も回っていない。そんなウソつき「増税戦犯」の実績があるのだから、今度こそ「公明党のお陰で定額減税だ」なんていう甘い宣伝に騙されないようにしなきゃあまた泣くことになる。公明党はまたインド洋のガソリンスタンドにも反対しているようなそぶりだが、今年の通常国会では賛成して衆院与党の3分の2で再可決しているのだ。総選挙が近いから今回はやばいと先送りしているだけの話。狡猾・陰湿な宗教政党は、それでも福田氏辞任で麻生氏という相手にしやすい親密な御仁が首相になれば思惑通り万々歳なのだ。身も心も公明党に抱きつく自民党。一層の自公蜜月路線は国民にとっておどろおどろしいことになるだろう。そんなのイヤと言って民主党? しかしこの党もアメリカ離れはしていないし、大企業から献金ももらっているから弱い。財源論でも自公とほとんどかわりなし。もう「政権奪取」したような顔しているが、顔が変わっても政治の中身が同じなら進化しない。そこで対米路線でも展望をもち、大企業のあくなき利潤追求を暴き、財源論でもピカイチはやっぱり共産党しかない。この党に注目しよう。

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2008年9月 2日 (火)

絵にもならない福田首相の最後っ屁

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ドドドドドドドバターング~ッ!!江戸はるみさんじゃないが、ドロ舟福田丸が公明岸壁にぶち当たってバターング~!とあえなく沈没してしまった音である。1週間前の8月26日のブログで奇しくも「…かつてなく危機状態…これでは福田さんも安倍さんみたいに政権放り投げしないか心配するほど四面楚歌だねえ」と書いた。なんとまあ、わたし的な予言でも当ることがあるらしく見事に当たったぞ!世間は「驚いた」「晴天の霹靂」「寝耳に水」などと全く予想外だったという声が多い中で、俺の予感があたったのだから痛快だ。昨夜テレビから「今夜9時30分から福田首相が緊急記者会見する」と流れたとき高鳴る胸騒ぎがして的中したのだ。しかしまあ、8月1日に内閣改造して、公明党とすったもんだの末に臨時国会の招集日、会期も決まり、景気回復めざす「緊急総合対策」なるものもまとめ、臨時国会に臨もうとしていたはずの福田がいとも簡単に音を挙げるとは、なんという肝っ玉の小さい根性なし政治家だろうか。そして会見ではあれもやったこれもやった、だが、民主党の審議引き延ばしや拒否もあって、決めるべきことが決まらなかった」と野党に責任をなすりつけた嘆き節。そんなことは首相になる前からわかっていたことじゃないか。それなら総裁選に立候補するなと言いたい。野党も含めて合意できる内容で提起してくればすんなりと決まることはいくらもあるのだ。アメリカの方ばっかりむいてインド洋の無料ガソリンスタンド設定は譲れないとか、国民からボロッカスに批判のあった後期高齢者医療制度は「悪うございました。撤回します」と言えば野党だけでなく国民からも拍手喝采のハズだった。社会保障の2200億円圧縮とか、非正規雇用を増大させた規制緩和についてもパシッとした態度で規制強化に乗り出しておけば政権投げ出ししなくても意気揚々と胸を張れた。ブッシュと大企業を可愛がる政策ばかりやるから政権放り出しの恥をかく羽目になったのだ。会見では「積年の問題が顕在化し、その処理に忙殺された」と、コイズミや安倍時代の「構造改革」路線への恨み節を言う。コイズミ構造改革は最悪のシナリオだったのに、そこから抜け出し転換する手も討たず継承するからバチが当たったのだ。そうこうするうちに身内であるはずの公明党からも難問を付き就けられ、煮え湯を飲まされた挙句に党内から求心力も低下。これじゃあもうお終いだわな。自業自得ってもんだ。狡猾な宗教政党を手なづけてもらうつもりで麻生氏を幹事長にすえ、わずか一ヶ月でその麻生氏が虜になってアノ党とグルになっちゃったナンテ、恥ずかしい限りだ。無理もない世間知らずなのだろう。安倍ちゃまもそうだったけど、そもそも2世3世クラスになると譲り受けた地盤・看板・カバンでエラそうにしているだけである。自分でドロをかぶってでも道を切り開く根性が欠けているから、ちょっとした困難に直面するとヘナヘナとなって投げ出すのである。それでも福田さんの会見の最後っ屁は「他人ごとではないか」と突っ込まれて、「私は自分自身のことは客観的に見ることができる。あなたとはちがうんです」と凄んだ。することは優柔不断でもプライドだけは人一倍あるんだってことを見せた。そのプライドのお陰でドロ舟が沈没したのだから皮肉だ。

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2008年8月30日 (土)

政府の「緊急総合対策」は本末転倒している

 政府の月例経済報告で2002年2月頃から「景気回復の傾向」などと言われ続けてきた。ごく最近まで、1965年から70年の「いざなぎ景気」を超えるとか、超えたとか言われたりした。そのたびに「ほんまかいな」と首をひねっていたのは労働者や庶民だった。『景気回復』なんて言われてもさっぱりそういう実感がないからである。その根本的命題は、いざなぎ景気の時は、資本金10億円以上の企業の経常利益は65年を100とすると70年には300になるまで右肩上がりが続いた。そして、従業員給与もそれにほぼ並行して、65年を100として70年に250くらいまで上がった。ところが21世紀に入っての「景気回復」は、02年以降約6年間でもっとも恩恵を受けたのは大企業だけで、その経常利益はこの間だけで2倍に膨れ上がった。ところが、従業員の給与は横ばいというか、サラリーマンの平均給与は9年連続で減り続けた。政府の目線というのは大企業が経常利益を上げさえすれば「景気回復」と言い、中小企業や労働者のことなどはおかまいなしだ。曰く、「企業が好調になれば家計部門に波及する」というのが口癖なのだ。ところが今回は家計部門におこぼれがくるどころか、資本のあくなき利潤追求で、正規社員を合理化し派遣や日雇いでまるでモノの如く使い捨てで働かされ、賃金はかろうじて生命の維持がやっとという状況。昨年末の報告あたりから、「家計部門に波及する」という文言が消えた。そして、8月の報告では「景気はこのところ弱ふくんでいる」と判断した。米経済の落ち込みなどで気付いたのかどうか知らないが、「回復」という言葉がなくなり「弱ふくんで」などと難解な言葉でごまかすが、要するに「景気後退の局面に入った」ということが今ごろ気付いたらしい。庶民や労働者の目線では「いまさらなによ」って感じだけど、どんどん貧困と格差がひろがり続けた21世紀の初頭であった。こうした所得低迷がつづくなかで昨年来からの原油・穀物の高騰などで家計を襲ったのが異常な物価高である。7月の消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)は昨年同月比2.4%上昇し、スパゲティは32%、食用油は20.9%、ガソリンは28.7%と上昇した。これでは国内総生産の55%を占める「個人消費」が低迷し、景気が後退するのはあたりまえだ。政府や大企業が頼みにしてきた輸出による外需も米経済の減速で落ち込んだ。こんなときだからこそ、秋の臨時国会で「家計を応援する政治」に切り替えなければならないのに、政府・与党の「緊急総合対策」はどうか。個人消費の拡大という内需対策こそ最大の景気回復策であるが、政府の対策は依然として大企業・大資産家を応援するのに必死。企業もぼろ儲けの時は「おこぼれがくる」との理屈でごまかし、減益の時は「応援しなきゃ大変」とばかり、海外利益の非課税、企業のリストラ促進の減税の延長、証券税制の優遇で高額所得者の保護など至れり尽くせりだ。片や国民には社会保障費の自然増分を今年も2200億円削減、あれだけ批判の多い後期高齢者医療制度はごく一部の保険料を軽減しただけで老人虐待路線を進める。生産性向上に名を借りて賃金と下請け単価引き下げを強め働く人の収入を目減りさせる。また公明党がいかにも自民党に食い下がったように見せかけて「定額減税」なる一年限りのスズメの涙ほどの減税で胸を張るが、その後には消費税大増税が待っている。内閣府の調査で「日常生活で悩みや不安を感じている」という人は70.8%と過去最高になっている。各省庁からの来年度概算要求では防衛省が米軍のグアム島移転への基地建設費をいよいよ来年度から計上して要求している。こんな軍事費のムダを削り、消費税増税や高齢者を虐待するような政策をやめて、いまこそ家計を援助することに軸足を置いた緊急対策をとってこそ、内需拡大で景気回復にもつながるが、福田路線は本末転倒している。大企業奉仕、アメリカいいなりで思考停止したままではまあ期待薄かなあ。

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2008年8月29日 (金)

コワイ局地的大雨は地球温暖化と関係あるの?

 今日は朝から関東、東海地方での集中豪雨による被害のニュースが何度も報道されている。そういえばこの頃集中豪雨だの落雷だのが多い。7月末の神戸市都賀川で川遊びをしていた子どもを含め7人が犠牲になった大雨。8月上旬の集中豪雨で東京・豊島区でマンホール内の下水管補修作業をしていた労働者5人が犠牲になるなど人的被害と家屋の浸水、田んぼや畑の冠水による計り知れない被害を受けている。局地的な大雨で人の予想以上のスピードで川や下水管があふれた犠牲は痛ましい。とりわけ、マンホールという逃げ場のない暗がりでの増水や、普段は親水公園として川自体が公園になっているようなところで、雨が降り始めたとたんに上流から鉄砲水のごとき速さで襲ってくる恐怖は想像しただけでも大変怖いことだ。昨夜来からの関東、東海地方でも人的被害と稲の刈り入れ直前の田んぼが冠水してコメの収穫もダメとか、道路、交通関係に多大な被害を及ぼしているようだ。愛知県岡崎市では今朝2時から一時間の雨量が140ミリとかで、24時間で300ミリというから想像を絶するすさまじい雨量だ。都市部の排水能力は最大一時間60ミリぐらいを想定しているというから、その倍の雨量では想定外だという。普通、時間雨量が30ミリから50ミリを「バケツをひっくり返したような」という。50ミリから80ミリを「滝のような雨」と言い、80ミリ以上は「息苦しくなるような圧迫感、恐怖を感じる」という表現だ。140ミリなんて雨が一時間も続けば街なかはマンホールから逆に水が噴出すような光景になり、小さい河川ははんらんするだろう。ところで局地的な集中豪雨の回数は30年前と比べて今日では1、5倍以上に増えている。これまで夏場に都市部で発生する集中的豪雨は、建物や自動車から大量の熱を発生して緑地や河川の少ない大都市の気温が、まわりよりも急激に高くなるヒートアイランド現象が原因だといわれ、上空に上昇気流が発生し、大雨や突風の元となる積乱雲を発生させるためだと言われてきた。コンクリートがやけに目立つ大都市は見るからに暑苦しいから余計にそう思う。しかし、近年は、夏場だけの都市部だけではなく、愛知県岡崎市もそうであるが、地方の都市を含め各地で起こっている。これにはやはり前線や台風による影響に、地球温暖化の影響が合わさって気象の変化を生んでいるとも言われる。わたし的にはそのメカニズムはよく分からないが、政府の「異常気象レポート」にも「地球温暖化の影響が現われている可能性がある」って述べているらしいから、日本のどこでも発生すると考えて対処する必要がある。でも気象庁によれば突然の豪雨は「予測が難しい」そうだ。それでも懸命に研究し、予測技術の開発に取り組み始めた。しっかりとした対策をお願いしよう。同時に神戸市の小河川で起きた痛ましい事故からの教訓として、「親水公園」としているところはもちろん、短時間の雨でも激流となりやすい川には、子どもにも分かる文言の立て看板や音が出る警報装置の設置などを行政が目配りする必要がある。マンホール内で作業するような事業所は、気象情報を詳しく取得し、現場での早めの避難体制の確立などに習熟してほしいものだと願う今日この頃だ。

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2008年8月26日 (火)

アノ手、コノ手も四面楚歌?の改造内閣

物価・燃料が天井知らずに高騰し、非正規雇用の拡大、社会保障の連続切捨て、老人虐待法である後期高齢者医療制度の廃止を求める声が増大しているにもかかわらず、国会は依然として夏休み状態。いったいいつになったら臨時国会を開くのかと思っていたら、なにやら、やっと9月12日召集で会期は11月20日までの70日間ということで決まったようだ。招集日や会期を決めるくらい簡単なことに見えるし、当初、首相は「8月下旬招集で会期も出来るだけ長く」とさえしゃべったくらいだ。首相の思いではもう今ごろは開会しているはずだった。なんで、それほど招集日や会期ぐらいでグチャグチャ時間がかかるのか、ここにも首相の優柔不断さの現われか。もっともその裏には公明党とのギクシャクがあるらしい。インド洋で自衛隊がアメリカのための無料ガソリンスタンドを「営業」しているが、これが来年1月に法の期限がきれるので、例によって臨時国会で再議決して押し通す必要があるから、早めの召集が福田首相の考えであった。これに公明党が難色を示した。「再議決は国民の反発を招いて総選挙には不利になる」というのが公明党の言い分だ。自民党って党は空気が読めない政党だが、その点公明党の臭覚は敏感で選挙に不利なことはしないというのだ。もともとインド洋のガソリンスタンドに賛成だったのが公明党だからちょっと妙だなと理解に苦しむ。そうしたら、それなりにわけがあった。国会会期が長いと、矢野絢也元公明党委員長の国会への参考人招致を恐れている事情があるのだと。矢野氏は創価学会から人権侵害を受けたとして同学会の幹部らを提訴している。その関係で国会で参考人招致されるのを恐れているわけだ。同時に公明党は「新しい顔で解散しないと選挙に勝てない」と画策している話もあるらしい。いずれにしても自公らの総選挙を前にした保身に明け暮れており、そんなことで国会召集日が影響されたら困るのは国民だ。そして一方では「選挙対策のため」として「バラマキ補正予算」とかで2兆とか3兆円という大型の補正を組んで、選挙に有利にしょうなどと与党が裏で蠢いている。麻生幹事長などが言う、「証券優遇税制」の拡充で、一部の富裕層に恩恵を与える政策などもその一つだ。そうした矢先にアノ問題続きの農水相が「国民やかましい」暴言につづいて、こんどは05年06年の氏の事務所費問題で、秘書の自宅を事務所に届け出て、職員も専用スペースもないのに二年間に2345万円もの事務所の経常経費を支出していたことが明るみになった。職員も事務所のスペースもないのに、誰になんのためにこんな多額の金を払ったのか疑惑モノである。今日の会見で太田氏は「問題があるとは思っていない」と平然としている。大臣辞任について聞かれて「そういう質問は理解できない」と語気を荒げた。03年6月に早稲田大学生の集団レイプ事件が起きたとき、「レイプする人はまだ正常に近いんじゃないか」「元気があっていい」というくらいの暴言男だから、事務所費なんか軽いものなんだろう。でもねえ、熊本出身の元の農水相の松岡氏も、絆創膏で有名になった赤城元農水相も事務所費問題から自殺やら辞任したのも記憶に新しい。今は「元気」だが、今度は太田さんの番だろう。そうしてピンチヒッターに出てくるのは例によって若林先生かねえ。もう4回目か5回目か知らないけど…。太田さんが頑張って辞任を拒否すればするほど、03年同様「レイプ暴言」で見事落選したように、有権者の力で審判してほしいものである。この人は福岡3区だから福岡の皆さん、福岡の名誉にかけてがんばってほしいね。福田改造内閣で人気を呼ぼうと選出した野田聖子消費者相は、不正取引で元役員が詐欺罪などで起訴された、冷凍食品大手の「加ト吉」から30万円の献金を受け取っていた閣僚であり、似たような問題閣僚が他にもいるなど、なにが「国民目線」の内閣か疑いたくなる。解散しょうにも「福田さんの下での解散はいや」と言われ、サミットや改造内閣と手を打っても支持率はほとんど低空飛行のまま。閣僚からは次々と問題発覚、与党の公明党ともかつてなく危機状態…これでは福田さんも安倍さんみたいに政権放り投げしないか心配するほど四面楚歌だねえ。

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2008年8月23日 (土)

カリブ海の小島に蠢く投機マネーの元凶

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BEIJING2008オリンピックもいよいよ終幕である。いくつもの世界記録も生まれているなかでびっくりだったのは、日本の水泳北島選手もすごいけど、ウサイン・ボルト選手(ジャマイカ)が男子陸上100Mと200Mの2種目でいずれも世界記録で金メダルを獲得したことだ。映像も見たけどまるで超人のようだった。100Mで9秒69、200Mで19秒30、およそ100分の何秒かを争う世界で2種目とも他の選手を寄せ付けず断トツで一位の世界記録更新だからすごい話題を呼ぶのも当然だ。おっとどっこい、ボルト選手の国ジャマイカってどこにあるんだっけ。なんでもカリブ海に浮かぶ小さな島国ということだが、ハテ、そのカリブ海はどこ?ってなわけで辞典のお世話になる。西インド諸島西部、キューバ島の南方約150キロの島国。面積1万991㎢、人口261万、産業は農業が主でサトウキビ、バナナ、ココナッツ、コーヒーを産するし観光収入も大きいとのことだ。ブルー・マウンテンを主峰とする山脈があるらしい。オリンピックでは陸上短距離6種目のうち5種目で金メダルというから、陸上短距離にはめっぽう強い国らしい。それはさておき、きょうの目的は同じカリブ海でジャマイカの北側、キューバとの間に浮かぶケイマン諸島という島の話だ。英領ケイマン諸島は人口4万人余り、面積は東京都の8分の1というちっぽけな島。この島が原油や穀物など物価高の元凶となる投機マネーの“隠れ家”になっているという特集が「しんぶん赤旗日曜版」8月24日号で特集されている。衝撃の記事なのでほんの一部を紹介しておこう。この島に登記する企業は人口の2倍になる8万社以上。えー8万社??なんと5階建ての建物一棟に18857社が「入居」し籍を置いているという。投機マネーの代表格であるヘッジファンドや巨大投資銀行ファンドなどが名を連ねているとのこと。そこに籍を置く日本の投資会社の名前を告げて受付に聞くと「確かに所在地となっているが誰もいない」という返事。実態がないのだ。それでも籍をおいている訳は、税金逃れ、規制逃れだという。この島では「タックスヘイブン」(租税回避地)の一つで、法人税や資産税、配当にかかる税などがゼロか極めて税率が低い。ファンド設立も規制がなく非常に簡単。だから世界のヘッジファンドの3分の2はこの島のタックスヘイブンに籍を置いているというのが経済産業省の調査結果である。ヘッジファンドが原油とか商品先物市場で大儲けをしても、その莫大な利益に税金はほとんどかからない仕組みだ。実際にやっている担当者は別の都市で蠢いているわけだ。いま世界で投機を目的とするマネーは50兆ドル(約5000兆円)を越すとも言われ、情報公開もされず、規制も課税もされず、世界で商品価格の暴騰や、企業買収を激化させ、実生活を脅かしている。そういう仕掛け人はどんな大儲けをしているか、特集は次のように紹介している。ヘッジファンド業界紙「ALPHA」がヘッジファンドマネージャーの収入を推定している。トップ50人の収入を合計すると2兆9906億円、一位の米国のポールソン氏は推定年収37億ドル(約3800億円)でサモアやドミニカなど13カ国の国内総生産(GDP)を合計した額よりも多い。ヘッジファンドに融資し、自らも投機マネーで利益をあげているのが大手投資銀行で、米ゴールドマンサックスの最高経営責任者のボーナスだけでも06年で63億円、07年で77億円というのだから驚きだ。日本の年収「ン千万」といえば高給取りだが、この経営責任者のボーナスだけでも桁が二桁も違う。このゴールドマンサックスは米政界と癒着している。クリントン大統領時代も現ブッシュ時代も財務長官2人はともにこの投資銀行の最高経営責任者であった。世界の金融機関に影響力をもつ世界銀行総裁や米大統領主席補佐官などもこの投資銀行出身者だという。だから洞爺湖サミットで投機の規制を求める多くの国から意見が出たにもかかわらず、議長国日本の首相は投機マネーの規制策はブッシュに遠慮して提案さえできなかったのだ。大手の投資銀行の手口は巨額の資金で原油、穀物など商品先物市場を操り儲けを稼ぐ。また、「原油は1バレル150ドルから200ドルになるだろう」なんてリポートを出し、自分で相場をだす自作自演で儲けを増やす手口などをやっている。さらに日本の大手総合商社などが原油や穀物がいくら高くなっても、それにつれて彼らも儲けを増やしている手口なども特集記事は紹介している。こうして蠢く投機マネーのお陰で世界中の国民がガソリンや穀物高騰をはじめ、物価高にあえぎ漁民や農民らも収穫を上げればあげるほど赤字がふえるなど、世界の経済システムをぶっ壊しているわけだ。迫力の特集記事からそういうことを感じた次第だった。

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2008年8月20日 (水)

麻生幹事長の農水相擁護の稚拙さ!

 いささか執念深いと言われるかも知れないが、太田誠一農相の食の安全について「国民がやかましくいろいろいうと、それに応えざるをえない」とテレビで発言したいわゆる「国民やかましい」問題は、前回も書いたように、首相でさえ任命責任は無視しているがそれでも「適切ではない」と言われ、消費者行政担当大臣からは「不快感」を発せられた。ところが驚くべきは麻生自民党幹事長が「『やかましい』とは、関西以西では別に普通の言葉だ。『あの人は選挙にやかましい』といえば『よく知っている』という意味だ。太田大臣の話だけが言われるのはちょっとどうかと思う」と19日の記者会見で言った。そんな記事を見て、あらまあ、与党の大政党の幹事長たるものがこの程度の知能指数だったのかと改めて感服した次第である。前にも書いたが、豪勢な政治資金を闊達に使い、一年で173回、3500万円も飲み食いするのが「国民の目線」だという政党の幹事長だから、政治も豪腕なのかな?と思いきや、その知能指数には驚くやら、これが日本の政治家の大幹部かと思ったら情けないやらだ。「国民やかましい」は普通ということで農相をかばったつもりで今ごろ意気揚々としているであろう。「やかましい」は広辞苑では「騒がしい。静かでない。そうぞうしい。うるさく小言や理屈をいう人」とある。だから、福田首相じゃないけど言葉的にも使用は「適切でない」ことは確かだ。関西人であるわたし的にも最初に聞いたときは麻生氏のいうような「普通」にはとても受け取れない怒りがこみ上げたのも事実だ。だが、麻生氏の知能指数では「やかましい」という「言葉のすり替え」でお茶を濁した。いわゆる「食の安全」をはじめとする消費者行政は、福田首相がもっとも売り込みたいテーマである。だが、太田氏のテレビ発言は、消費者・国民が食の安全について過剰に反応しているだけだという意味をもっている。「やかましいから対応してやる」にすぎない本音を現したものだ。「食の安全」について国でもっとも責任をもって進める立場にあるのが農水相ではないか。その農水相が「国民がやかましいから対応する」程度の低い責任意識でしかないということを暴露したに過ぎない。実際にいまでも中国製ギョーザや国内での産地や品質偽装など問題山積である。米国のBSE牛肉問題でも韓国では政権を揺るがす大問題になっている。根本的には食料自給率が4割に落ち込んで、ますます外国産に頼らざるを得ないときに、「消費者・国民がやかましいから」という程度のきわめて消極的な農水大臣では国民が信頼できないは当然だ。どうして大臣になったからには、せめて自給率をいつまでに50%にするとか、食の安全については農水省あげて取り組むとか、中国製ギョーザについては近々に解決するとか言えないのか。麻生氏の知能指数ではたんなる言葉のすりかえでしかご理解していないようだが、「閣僚の暴論」という本質はそういう深い問題をもった国民の怒りだということを知らない浅はかさでないか。そういえば毒入り中国製ギョーザでは中国の中でも被害があったということを、中国の当局からサミットの頃に通知があったというのに、1ヶ月以上も日本ではひた隠しにしていたことも全く納得がいかないよねえ。いずれにせよ太田さんは大臣失格ものだよね。

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2008年8月17日 (日)

靖国問題「冬の時代」嘆く人と、かばうマスコミ

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2年前の8月15日、終戦記念日に小泉首相が靖国神社に参拝していらい、時の総理大臣がこの日に参拝するかどうかで物議をかもしてきた。昨年は安倍首相が本当は行きたかったのだろうが、内外の批判をおそれたのか「私は参拝するとかしないとか明言しない」と言ったきりで結局8月15日には参拝しなかった。今年の福田首相は事前から「行かない」と表明していた。だから神社界隈は今年は例年になく静かだったという。それでも福田改造内閣の閣僚で3人が参拝した。一人は、食の安全について「国民がやかましい」と国民を敵視したばかりの太田誠一農水大臣である。もう一人は、その暴言について「不快感」を示した野田聖子消費者行政相。「不快感」はあっても靖国参拝では意気投合するらしい。さらにもう一人は、集団結婚式やまがいものの訪問販売などで悪名高い統一教会と関係の深い保岡興治法相である。ほかに副大臣・政務官ら6人も参拝している。いうまでもなく、靖国神社は過去の日本がおこした戦争を正義の戦争だったと美化し宣伝することを中心的な任務にしている神社というよりも「組織」だ。わたし的にも念のため視察に行ったことがあるが、併設している遊就館に確か800円だかの金を払って入るやいなや、ゼロ戦の戦闘機が置いてある。神社になんで戦闘機や?って思った。あとはもう経路にしたがって行く先々に戦争賛美と戦争資料のオンパレードだ。第二次大戦を引き起こしたA級戦犯が合祀され、まさに「戦争博物館」であった。これには驚きというより吐き気を感じたものだ。そういう「神社」に首相や大臣がよりによって終戦記念日に参拝することは、「過去の侵略戦争を正しかった」とする考えにお墨付きを与えてしまうわけで、だから、日本の侵略でおびただしい被害を受けた中国や韓国をはじめアジアの国々から首相や閣僚の参拝について批判されるのである。ところで今年の終戦記念日にその靖国神社で、協賛団体である「英霊にこたえる会」と右翼改憲団体の「日本会議」が主催する「戦没者追悼中央国民集会」なるものが開かれた。報道によると「英霊にこたえる会」の会長は、福田首相が靖国神社への不参拝を明言していることや、自民党国会議員の参拝が少ないことをあげ「靖国問題は冬の時代」と嘆いたそうである。そして福田内閣の今後の帰趨や総選挙の結果如何によっては、「一挙に氷河期へ突入する」などと語ったようである。また、福田首相が中国などの批判を考慮して「参拝しない」としていることについて、「『ご無理ごもっとも』と、暴力団のいうことを聞くようなものだ」などとこきおろしたそうである。参拝する国会議員は少ないというが、この15日だけでも参拝したのは自民党、民主党だけで53人もいたそうだが、彼らにしては「冬の時代」に見えるほどショックだったのだろう。そのショックぶりは昨日(16日)の産経新聞ですこぶる詳しく紹介している。そして産経紙はご丁寧にも「主張」(いわば「社説」にあたるもの)で、なぜ福田首相は参拝しないのかとすこぶる格調高く?怒っているのである。公正・中立な言論機関であるハズのマスコミが主張までかかげて靖国参拝を強要する権利はどこにあるのか知らないが、同紙の右傾化は目を覆うばかりの今日このごろである。

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2008年8月15日 (金)

麻生幹事長の飲み食い1年で173日3500万円也

 福田改造人事でサプライズほどでもないが、「目玉」という人事だったのは閣僚ではなく自民党人事で幹事長に麻生氏が就任したことだった。国民の人気も福田首相よりもありそうだし、次期自民党総裁候補の一番手とめされているから、本人も「火中の栗を拾うな」という周辺の慎重な意見を抑えて幹事長になった。氏はご承知のように明治の元勲大久保利通や昭和の吉田茂元首相など世襲的に言えば5世にあたる人物だ。そういう毛並みのよさもあって人気が高いのだろうか。ともかく特徴のある斜唇とドスの聞いた声で威圧するのも毛並みのせい(?)かも。さて何を言いたいかと言えば、「国民の目線で改革」というのが売り文句の福田政権にあって、麻生幹事長の政治資金での飲み食いは凡そ国民の目線どころではないということだ。氏の資金管理団体「素淮(そわい)会」が2006年の一年間で、東京・銀座や六本木、赤坂などの高級クラブや高級料亭、サロンなどに173回、約3500万円も出していたことが過日のしんぶん赤旗がとりあげていた。何箇所もはしごしたり、一日で100万円超す支出があるのも7回もあるという。7回だけで700万以上だ。普通の国民の年収700万円というのはかなりなものである。173日と言えばほぼ2日に一回は飲み食いし、その総額は3479万8053円という。記事には「ある日の豪遊例」として、料亭で96358円、クラブで482610円、日本料理で96660円、ステーキハウスで96003円、そしてまた料亭で1103711円、さらにクラブなど2店で178980円。これって06年2月14日一日ことだ。合計はナンボになるかいなあ。まあ、まあ一年で2日に一度、平均20万円余の飲み食い政治家が麻生幹事長だ。名目は組織対策費だの、調査研究だの研修会費(勉強会)だの交際費だのとある。クラブやサロン、料亭で「会議」や「勉強」なんてなにしてんだろうって思うのが「普通の目線」をもつ国民の思いではないか。福田首相も三日にめげず高級ホテルなどで飲食するそうだが、こんな麻生氏には負けるだろうなあ。読者の皆さん!こんな政治家の先生方が、やれ後期高齢者医療制度で75歳以上のお年寄の医療費は別枠にして姥捨て山行きみたいにしたり、消費税を増税せなあかんとか、アメリカのためには湯水のように日本の税金をそそぎこむとか、社会保障費はどんどん削り、無駄な海峡道路や山間地の高速道路づくりに熱心なのだ。2日3日にめげず高級なところでン十万もの飲み食いするのは自由だが、そんな生活で「3度の食事代と医療保険料を払うのがやっと」という「国民の目線」がわかるのだろうか。それは飲み食いしながら「まあ、適当に国民の目線とか、国民受けすることをしゃべっておいたらええんやぞ」とほくそ笑んで杯を交わしている姿に見える。議員報酬はもちろん、政党助成金という国民の税金からガッポリもらいながら、会議だ、交際費だと料亭通いするような身分で「国民の目線」なんていうのは厚かましいにもほどがある。年間で300億以上の税金を共産党以外の全政党で山分けしているのだ。だから、飲み食い政治はもちろん、談合政治、天下り政治、ムダ使い政治はなくならないのだ。次の総選挙はそういう腐敗政党に審判する楽しい選挙にしようよ。

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2008年8月13日 (水)

「マスコミと国民は無責任だ」と八つ当たりする厚労相

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 昨報の「国民がやかましい」という太田農水相の暴論につづいて今日は舛添要一厚労相の「これが閣僚の言うことか」と思う暴論を紹介しよう。「中央公論」という雑誌の9月号に書いているもの。厚労相は例の後期高齢者医療制度について国民とマスコミに八つ当たりである。「マスコミに袋たたきにあい、大幅な見直しを迫られた」「テレビでみのもんた氏(多分、TBS「朝ズバッ」だろう)や古館伊知郎氏(多分、ABC「報道ステーション」だろう)が政府や役所を手厳しく追及し、怒っている姿を見て喝采しているだけの国民にも問題がある」と逆ギレしている。わたし的にも「朝ズバッ」や「報道ステーション」を見るが「喝采」までしないが、後期高齢者医療制度については何も間違った報道はしていないし事実をそのまま報道しているだけだと思っている。そして、不たしかかもしれないが番組に舛添氏本人も出演しているのを見た記憶もある。みの氏や古館氏に文句があるなら番組で言えばいいのに文句は言っていなかった。舛添氏はまた、後期高齢者の一人当たりの医療費は、65歳未満の人の「約5倍」だとして、「75歳以上を制度上で区切ることには極めて合理的な理由がある」述べている。あきれた話だ。65歳未満と75歳以上とどちらが医療費を必要とするか知らなかったのか。人生一生懸命お国のために働き税金を負担して、身も心もクタクタになっている高齢者は病気にもなりやすいし、それも重病なものも多い。だから皆保険制度を守って高齢者も守るようにしてきたのが日本の医療の良かった点だし、諸外国と比べても日本の医療費総額は少ない方だ。それを75歳以上は終末期だから医療費を減らすべきだと、どんどん医療費を抑制してきたのが長年の自民党政治じゃないのか。その中の一員が舛添氏だ。年々高齢化で医療費など社会保障費が自然増する分2200億円を毎年削減する小泉流「骨太方針」を忠実にやってきたことにも舛添大臣が噛んでいる。舛添氏はまた雑誌で「今の日本には、医療費を無駄にしているのは自分自身であるという視点が欠落しているのはないか。せめて風邪引かないよう、また、生活習慣病にならないよう、無駄な薬をもらわないように努力するのは当然だ」と、いかにも医療費がかさむのは国民に責任があるかのような言い方。医療崩壊を招いた政府の医療費抑制政策にまったく反省なし。制度に怒る国民に対し「無責任な国民のありようは『観客型民主主義』」だと詰るのだ。また、宙に浮いた年金記録問題についても、「郵便物などで熱心に通知をしようが『こんな難しいものは意味が分からない』と読みもせず、まるで自身で動こうとする人が少ない。難しいというけれど、義務教育は受けているのだから通知くらいは読むべきだ」と、まるで、国民は文書も読めない、読んでも理解できない奴が多いと言いたげである。何をいうかである。読んで疑問点を書いて返事を差しあげたが二ヶ月経ってもなしのつぶては私の場合である。だいたい「人が読んでも難しいもの」と理解しているのであれば、そのような文書を作ったのは誰や。舛添氏と厚労省の役人は人が読んでも理解できないような文書しか作れない教養しかないことを暴露しているだけだ。分かりやすい文書を作る能力がないのだ。作ったのは舛添氏でなかったとしても最終責任は大臣にもあるはずだ。それなのに、アーそれなのに「まるで協力しない国民に果たして権利があるのかと私は問いたい気持ちで一杯だ」と、とんでもない暴論まで書いている。読者のみなさん、これが国会議員であり、大臣なのですよ。しかも、福田改造内閣のなかで「人気がある」大臣だということで留任したそうである。こういう人が国民の税金で飯を食っていながら「国民は無責任」なんてこき下ろす。「年金記録、最後の一人まできちんと調査します」という公約も途中で投げ出して、「国民は無責任」だと雑誌に堂々と書くなんてあきれてモノも言えない。昨報の農水相といい、この厚労相といい、「福田内閣暴論コンビ」のほんの一幕でした。

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2008年8月12日 (火)

なぜ農水大臣は問題人物が多いのか?

福田首相が初めて自前の内閣だと選出した改造内閣が早くもポロッポロッと国民を敵視する発言を繰りかえしている。今日は2人を紹介し国民の立場から批判からしておこう。まず一人目は太田誠一(福岡3区選出、当選8回、62歳)氏という農水相である。俗に農水大臣というのは「呪われたポスト」「鬼門」とか言われるそうである。なぜなら、小泉内閣以来、このポストに就いた大臣がしばしば職務をまっとうできず途中でクビになる輩が多いからである。01年に就任した武部勤氏はBSE問題での失言で事実上の更迭、04年に就任した島村宣伸氏は翌年の郵政解散に反対して罷免になった。特に安倍内閣では笑いものになることが続いた。あの「ナントカ還元水」で有名になった松岡利勝氏は巨額の事務所費問題について、国会で追及されとうとう戦後の現職閣僚としてははじめての「自殺」に至った。その後を若林正俊氏が臨時の代理となり、次に就任したのがバンソウコウで有名になった赤城徳彦氏である。顔にいっぱい貼られたバンソウコウの真相は未だにわからないが就任わずか2ヶ月でクビ。そのあと若林氏がまたピンチヒッターで07年8月下旬の安倍改造内閣で選出されたのが遠藤武彦氏である。この方は就任するや否や農業共済組合掛け金不正受給問題でたったの8日間というソッコーで辞任した。わずか数年でこれだけのまともでない人物が大臣になり国民の怒りで辞任しているのだから鬼門だろう。で、今度の太田氏はなにや???それは10日のNHKテレビで「食の安全」について「消費者としての国民がやかましくいろいろいうと、それに答えざるをえない」「いまでも日本は安心だけれども、消費者や国民がやかましいから、さらに徹底していこうということでやっていく」などと2度も念入りに、食の安全についての国民の意見を「やかましい」と言ったのだ。たんなる言葉尻を捕らえた問題ではない。普通の常識の人ならすぐに「問題発言」と思うが、この人は心底から「国民がやかましい」と思っている確信犯だから本音でしゃべったのだろう。国民の皆さんよ。あの中国製ギョーザやBSE毒入り牛肉とか中国製ウナギ蒲焼とか、食品偽装や表示偽装などで消費者が意見をあげるとやかましいと言って愚弄されるのである。そして早速同じ閣僚の野田聖子消費者担当大臣から「不快感」を指摘されたが詫びもせず開き直っている。かたや首相は「消費者がやかましいなんて言うんだったら、あんまり適切な言葉でないと思う」とは言うものの自らの任命責任にはほうかむりである。この大臣は03年に早大生らによる女子大生集団暴行事件について「集団レイプする人は元気がある」などと女性を蔑視する発言でも物議を呼び03年11月の総選挙で見事落選(05年復活)。どうして歴代農水相には相次いでこんな教養のない人間しかいないのか。それほど与党にはまともな人物がいないということか。こんな農水大臣だから「食料の自給率40%をもっと伸ばすような農政の根本的な転換を」なんて言っても、「やかましい」と言われるだけだろう。まあこういう大臣のもとでは、自給率の向上なんてとても望めないねえ。最近、自給率が1ポイント伸びて40%になったが、これを聞いた太田農水相は「大変心強い兆候だ。この状況が続くようにがんばる」とか言ったらしいが、それは、好天で小麦や砂糖類の生産量が増えたりコメの一人当たり消費量が増えただけのことだ。自民党の農政によって増えたわけでもない。それよりも太田大臣には国民の声を「やかましい」というまえに、BSE牛肉か中国製メタミドホス入りギョーザでも毒見してもらってはいかがかと思う。駄目かな?無頓着な方らしいから、「美味しかった」と言われるかも知れないねえ。ハハハ。(長くなるからもう一人の有名大臣の国民敵視への反論は明日にします)

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2008年8月11日 (月)

介護・福祉現場の深刻な人手不足の解決を

 ますます進む高齢化社会なのに、今の日本はその高齢者を支える介護・福祉現場で深刻な人出不足になっている。「少しでもお年寄りのために役立ちたい」と資格をとって介護・福祉の職場の門をたたく若い人もいるのだが、過酷な労働の割に賃金がきわめて安いという厳しい環境が原因である。勤め始めて1年未満の職員の40%が離職する。3年未満の職員では75%が辞めてしまうといわれている。せっかく資格をとっても現場で働く人は6割、専門学校や短大で定員割れが相次いでいる。何よりも給与が低い。男性の介護労働者では平均21万4千円で全産業平均の33万7千円にたいし6割ちょっとだ。それに労働の内容が厳しい。介護・看護だから昼夜を問わず夜勤も当然ある。寝たきりの患者が相手の場合、何かと体力的な負担もある。重労働による腰痛なども離職の理由になる。やりがいを感じる労働者は多いのだが、やりがいだけでは維持できないのはあたりまえだ。過酷な労働にも関わらず賃金が安いのは、自公ら政府が3年に一度行なう介護報酬の見直しで、03年、06年と二回連続で引き下げをしてきたからである。だから、6割を超える事業所では「今の介護報酬では経営が厳しく、人材確保に十分な資金が払えない」と泣いているわけだ。また、05年に介護保険法が改悪されて、軽度の人を対象に、介護予防を重視するとして、「要介護1」の多くが、「要支援」に移された。この「要支援」の人たちをヘルパーが訪問する際には、一ヶ月の報酬は定額制になったため、訪問回数や時間が制約される。報酬が引き下げになったため事業所は施設経営のために、報酬の高いより重度の人たちを受け入れる必要に迫られ、言ってみれば介護度が上がることを「喜び」とするような矛盾した制度になっているわけだ。自公流(別名、小泉流)「構造改革」では、利用者の負担増とサービスの利用制限とセットで報酬削減が強行された結果である。この05年の法改悪には民主党も自公とともに賛成した。こうした人手不足を解消しようとしたのかどうか、先日、インドネシアから介護士・看護師ら205人が第一陣として日本にやってきた。東京、神奈川、大阪などの施設で半年間、日本語や生活慣習の研修を受けたあと、来年1-2月から34都府県の老人ホームや病院など98施設で、日本人職員と同水準の給与で働くという。だが、言葉や宗教、文化の違いを超えて定着がはかれるかどうかという疑問や、国内の介護職らの労働条件をさらに低下させるのではないかと懸念する声もある。国は日本人と同じ水準の給与とすることを指示しているので、日本語を学ぶための研修などの費用が別枠でかさむので、施設側では却って費用が高くつくなどという意見もすでにテレビニュースなどで報道されていた。別段、外国人だから反対というわけではないが、それより先に政府がやるべきは、あきらかに他産業と比べ賃金が安い介護・福祉分野なのだから、介護保険制度そのものと労働者の処遇を改善するべきだ。「無駄ゼロ」と誰かさんが言っているのだから、海峡横断道路など無駄な大型公共事業はやめて、軍事費も減らして、日本の高齢者を守るために予算をまわすべきだって言いたい。

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2008年8月 9日 (土)

ポストオリンピックの景気はどうなる?

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世の中…というよりテレビ、新聞などメディアの世界は北京オリンピックで騒々しい。昨夜の開幕イベントはなんと4時間もあった。午後8時台に世間の話題に対応できるようにせめて鳥の巣とやらの開会式ぐらいはNHK様の電波で見ておこうとチャンネルをあわす。オー!!!なんともすさまじい中国の国威をかけた演出だ!とドギモを抜かれる。国家体育館の「鳥の巣」を舞台に中国の古代から今日まで歴史の特徴をえがいた15000人の出演者による一糸乱れぬ演技。やがて「鳥の巣」から平和の鳩が世界に向って巣立っていく場面など驚異的な演出はすごい迫力だった。これが生身の人間による演技かと見とれた。だが、あまりにも長い時間が長く、204カ国の選手団が入場する場面が延々とつづくころになると睡魔が襲ってきて、テレビを切るのも忘れ寝てしまったというのが真相である。一番見たかったのがあの曰く付きの聖火がどうやって聖火台に点火されるのか…これだけは見たいと頑張っていたがあえなくダウン。今朝のニュースで見た次第である。それにしてもスポーツの祭典で翌日からは試合がある選手も多くいるはず、そんな選手を長時間も待機させるなんて選手がかわいそうと同情する。開会式には80カ国の首脳が参加したとかで、日本の首相夫妻も日本の選手団の入場の際に何秒かだけテレビに映った。午前に出発して夕方から胡錦濤国家主席と会談したらしい。そのなかで例の毒入りギョーザで6月にも回収されたはずギョーザが中国国内で流通し、それを食べた中国人が被害にあったというニュースが流れ、これまで、毒の殺虫剤が中国か、日本か、どちらで混入されたか、という問題に重要な資料となる事件があったということだ。それで日中首脳はその問題でも話がでたらしい。今日のネットニュースでは「ギョーザ担当の中国局長自殺」なんてことも流れている。まあ、派手な開会式の影で食品問題やチベットの人権をめぐる問題、新疆ウイグル自治区のテロ問題など闇の部分も深い。そして、すごい経済発展の中国がオリンピックが終わればその反動はどうなるのかなど新興国の悩みは深い。いやいや新興国だけじゃなくてこの日本でもいよいよ深刻な問題も起きている。それは、政府が出す「月例経済報告」の8月の報告でこれまで使っていた景気回復の「回復」という字が消えたのだ。変わりに「弱含み」になったことだ。広辞苑によると「弱含み」とは経済用語で「相場の動きが下がり気味の状態」とある。要するに02年2月からはじまった「景気回復」は、昔の「いざなぎ景気」とか1986年12月からの「バブル景気」とはちがって、大企業はバブル期の2倍近いもうけをあげているのに、肝心の労働者の収入は増えていないどころか連続減少なのだ。これは大企業が「外需頼み」と「リストラ効果」による大儲けなのだ。だから、政府がナンボ「景気回復」などと月例報告で言われても国民の側には「回復」なんて気分は全然なかったわけだ。「景気回復」なんて言われてもアホかというのが国民の側の実感だった。それがいま、政府の月例報告からその「回復」が消えたから、「やっとまじめに掌握する気になったのか」な~んて喜ぶのは早い。これからは「景気後退」なんて宣伝を始めるつもりだ。これまでも月例報告であった「企業の好調さが家計に波及」という言葉も昨年12月で消えた。いま、解散・総選挙が近い中で政府がうかつに「景気後退」なんて言うと選挙に不利になる。そこで米国経済の減速や原材料高騰で大企業の減益があきらかになってきた外部問題に目をつけて、「厳しい外部環境は、わが国にとっては、むしろチャンス」(御手洗経団連会長)と企業に言わせ、それに答えて国は減税などで応援しなければならいと研究開発促進減税とか、「景気対策」と称して「企業の設備投資の減税」(麻生幹事長)などと言い出したのだ。与党と大企業の見事な猿芝居なのだろう。オリンピック後の中国経済の進展と日本、アジアで景気問題は大きな関心ごとになる公算は大であるのだろう。

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2008年8月 7日 (木)

広島の平和記念式典での福田首相の二枚舌ぶり

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 毎年のことであるが、8月6日広島の平和記念式典でのこども代表の「平和への誓い」は感動的である。昨日もテレビ中継で拝見した。広島市立の二つの小学校から6年生の男女児童2人が交互に述べる「誓い」はすばらしい容だ。「あの日、建物疎開や工場で働くために出かけていった子どもたちは、63年たった今も帰りません。『行ってきます』と出かけ、『ただいま』と帰ってくる。原爆はこんな当たり前の毎日を一瞬で奪いました」と語り、そして、「原爆は、生き残った人たちも苦しめる」として、「自分だけが生きていていいのだろうか」と苦しむ人たちが、生き抜いて平和な町を築き上げたからこそ自分たちまで命がつながったとして、「生き抜いた人たちに『ありがとう』と心の底からいいたいです」と力を込めました。原爆の後遺症に苦しみながら生きた人がいたからいまの子どもたちまで命がつながったというのだ。そして最後に「何も知らなくて平和は語れません」と今も世界各地で戦争や暴力がなくならないなかで、ヒロシマの子どもとして、原爆や戦争の事実に学び、次の世代にヒロシマの心を伝え、世界へメッセージを伝えていく決意を話した。原爆の悲惨さを世界に語り継ぐという決意である。ほんとうにすがすがしかった。式典はまた、秋葉忠利広島市長による「平和宣言」が発せられた。核兵器の廃絶を2020年までに実現するため、世界の2368都市が加盟する平和市長会議では、核不拡散条約を補完する「ヒロシマ・ナガサキ議定書」を発表したことなどが紹介された。「核兵器は廃絶されることにだけ意味がある」とも述べた「宣言」は、わが国政府に対し憲法を順守し、「ヒロシマ・ナガサキ議定書」の採択を各国政府に働きかけるなど核廃絶へ主導的役割を果たすよう求めた。さらに高齢化した被爆者の実態に即した援護策の充実を要請した。秋葉市長の宣言は理にかなったもので力強い宣言であった。だが、最後に「あいさつ」として登場した福田首相は、覇気もなく原稿を棒読みする程度で内容も「非核3原則を堅持し、核兵器の廃絶と恒久平和の実現に向けて、国際社会の先頭に立つ」とはいうものの具体策はなにもなし。ところが、式典のあいさつではふれなかったが現地での記者会見で、日本がアメリカの「核抑止」力に頼っている現状について、「日本の安全を考えればやむをえない。核抑止も現実的には必要ではないか」と述べたという。言ってみれば「核兵器によって平和が保たれている」という考え方、見方に通じるものだ。式典で述べた「核兵器廃絶の先頭に立つ」というのと逆行する発言だ。まさに2枚舌ぶりの妙と言える。世界でたった一つの被爆国、それも2箇所で投下された国のリーダーなら、アメリカの核の傘に入るという馬鹿げた行為ではなく、核保有国にきっぱりモノを言い、世界の核廃絶の運動の先頭に立つべきなのだ。今どき、米国の核世界戦略を立案、推進してきた元国務長官、元国防長官とか元上院軍事委員長など4氏が米国の経済紙に「核兵器のない世界にむけて」と題した共同論文を寄稿し、「核兵器のない世界という目標を諸国家間の実際的な事業にしていくこと」を呼びかけている時代だ。核保有国の元国務・国防長官経験者が核廃絶にむけて声をあげる時代に、被爆国日本のリーダーが「核があるから平和がある」論の立場に立つのでは真の核廃絶を口でいくら言っても、二枚舌の遊びでしかない。しかもめざしていることは、自衛隊をインド洋に派兵し、恒久的な海外派兵としてアフガニスタンやスーダンなど派兵先探しに熱心なのである。こんな二枚舌のリーダーをもつ国民は不幸である。

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2008年8月 5日 (火)

シーファーが「原爆投下で多くの命を救った」とバカ発言

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毎年8月は日本が唯一の被爆国として、地球上で最初に核爆弾が炸裂したのが昭和20年8月6日と9日である。だから8月は平和と戦争について熱い議論が起こるし、テレビではいろんな特集ドラマが必ず組まれる。そして毎年日本で世界の平和愛好家も集まって開かれるのが原水爆禁止世界大会である。原水爆禁止日本協議会の主催で2日から34カ国の代表による国際会議につづいて、4日から6日まで広島集会、8日9日と長崎集会が開催される。広島集会には海外代表を含め日本の全国各地から6800人が参加した。熱心な討論が3日間にわたって繰り広げられる。50年以上にわたって世界的に展開してきた原水爆禁止、核廃絶運動は年々発展し、その力は日本以外では核爆弾を使用させていない成果を生んでいる。真夏の大変暑いときに開かれるので体力的にも大変であるから、わたし的には若い20代に三回ほど参加した。今年は世界青年集会というのも開かれるようだが、それだけに各都道府県からの参加者には青年がかなりの人数を占めているという。これは力強いことである。核廃絶めざして世界的な運動の継承者として貴重な役割を果たすことだろう。こうして8月は核廃絶という運動でも盛り上がる月なのだ。ところが世界で最大の核保有国であるアメリカ。そこから日本へ大使として派遣されているシーファーという駐日大使がトンデモナイ馬鹿発言をしているから怒りをこめて紹介しておこう。なんでも8月1日に

福岡県宗像市

で高校生を対象にした講演後の質問に答えたということなのだが、シーファーは広島・長崎に原爆を投下したのは、「戦争終結を早めるために必要だった」「原爆投下がより多くの命を救った」という発言をしたという。さっそく広島県原水爆禁止協議会や広島県被爆社団体協議会などが「原爆投下は国際法に反する非人道的行為であり、どんな理由があっても絶対に正当化できるものではない」とする抗議文をシーファーに送りつけ、広島の平和公園で被爆者や海外代表らが横断幕をかかげ炎天下に座り込みをして抗議した。だいたいこのシーファーという人物は前にも書いた(7月24日付け)けど、まったく恩知らずの独裁者というか、世間知らずのならず者なのである。前回に紹介したのは「日本はもっと軍事費を増やせ」と内政干渉する発言をしたり、差し出す法的、条約的理由もない「思いやり予算」が07年度2173億円だったのが08年度は2083億円と90億円減ったとイチャモンをつけ、「アメリカとしては見直す」などと、ブッシュみたいなことを言っていわば「脅迫している」ならず者なのだ。安保条約にも地位協定にもどこにも書いていない「おもいやり予算」は、日本の金権政治家が「思いやって」差し出したのがきっかけでもう30年以上、累計2兆7千億円も提供を続けたのだ。だからアメリカ側は「ありがとう」ぐらいのひと事を言って、丁重にお断りするのが国家間のしきたりとしても常識としても当然だ。それをくれるものはもらうともらい続けて少し額が減ったら、「見直しだ!」というのは、他人の家に土足で踏み込んで威圧するヤクザと同じだ。だから「ならず者」だ。ブッシュはいつか北朝鮮を「ならず者国家」とか「テロ支援国家」と勝手に決めつけたが、そのアメリカのことをなんと言ったらいいのか?さっぱり人気もおちぶれてもうヨレヨレで残りの政治生命も少ないのに、それでも「ワシは世界の冠たる指導者」と思っているのだろう。しかし、世界の心ある人々は「世界の超ならず者」と思っている。シーファーは所詮、そんなブッシュにシッポを振って日本でしか威張れないから威張っているだけだろう。アハハハ…。

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2008年8月 3日 (日)

改造内閣は早くも支持率横ばい人気なし

 一昨日に組閣されたばかりの福田「改造」内閣であるが、メディアの世論調査はなんとも早い。「内閣支持率横ばい24%」「改造後も浮揚せず」「麻生幹事長『評価』51%」というのが朝日新聞の見出しである。内閣支持率は「支持する」が7月の調査と同じ24%。「支持しない」が3%減って55%だがまったくの横ばいである。普通は「改造」などがあれば「ご祝儀」としてお義理でも少しぐらい上がって当たり前なのだがそれもない。同紙の2面記事には「もう少し上がるかと」「内閣支持率 与党内、落胆の声」という見出しも泳ぐ。無理もないなあ。解散・総選挙むけの布陣を敷いたつもりだろうが、なにせサプライズ人事もなければ、主要閣僚は留任ないし横滑りで、5人が初入閣と変わっても政策の中身は変らずでは支持率も上がることはない。国民がいちばん望んでいることは、人よりも政治の中身を変えてほしいのだ。ところが、後期高齢者医療制度は廃止せよというのが国民の願いなのに廃止しないばかりか、あのパフォーマンスばかりのチャランポラン舛添大臣を留任させたのは、それほど自民党には社会保障関係の人材がいないという現われだから情けなくなる。年金公約はうそっぱちの裏切り連続、「年金問題の解決はエンドレス(はてしなく続く)。できないこともある」という大臣。社会保障費の2200億円削減は来年度も続けるといい、漁民や農民、そしてユーザーもガソリンが上がって泣いているというときに、米軍には無料で油を提供しても国民向けには冷たい対応する外相。福田首相はさかんに「安心実現」「国民目線」という。だが記者会見でも「安心」「安心」とまるで棒読み、他人ごとのように気持ちの伝わらないことこのうえなし。これまでの延長線上の政策で、本気で「安心」にする気がないからである。「国民目線」というが、米軍へのインド洋上での給油をつづける「新テロ特措法」は来年1月にで期限切れなるが、また、衆院で3分の2の再可決で延長したり、洞爺湖でブッシュと約束した「日米同盟を強化」し戦争支援を継続するというのだ。これではどこの国の「目線」だ?「アメリカの目線」ではないか。福田首相の目は国民の目と相当ずれており、あの人の目には物価高も、貧困も、格差も、イラクやアフガンでの連日の大量の犠牲者も、北極や南極の氷解などなどなど、なんにも写らない目線である。それは無理もない、連日高級ホテルで豪華食事ばかり食っていれば庶民の生活など分かるわけがない。世論調査では支持率アップのためには人だけ変えても駄目ということが早くも証明された。それだけではない、さらにコワーイことがこの内閣に隠されている。経済財政相になった与謝野馨氏は「消費税10%」を持論とする人物、財務相になった伊吹文明氏も「年金財源には消費税がもっともふさわしい」という増税論者である。総選挙を前にして「増税します」とモロに言えば選挙は負けることになるから、選挙が終わるまではホニャララ、ホニャララとごまかし、総選挙が終わって今の与党が勝ち、この内閣が存続しているなら、一気に増税する危険性が充満してくる。次の総選挙で仮に民主党が政権を取ったとしても、この党も財源では消費税に頼るしかないという病気を持っているので消費税増税の危険性は同じである。しかしまあ、政治の世界が激動してくることだけは確かだしおもしろい情勢になるのではないかと思う今日この頃である。

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2008年8月 1日 (金)

総選挙向け「ごまかし改造内閣」

 優柔不断で決断力不足と評判の福田首相ではあるが、歴史的決断(?)で内閣改造に乗り出したとかでテレビがうるさい。前政権が放り出した内閣を首相だけすげかえて11ヶ月。その間、自分のカラーを出した内閣改造も出来ずズルズル11ヶ月もきた。自民党の強力な支持基盤である日本医師会など医療関係40団体でつくる国民医療推進協議会が7月24日に「地域医療崩壊阻止のための総決起大会」をひらき1200人が参加。「毎年、2200億円づつ社会保障費を削れば日本の医療は崩壊する」と撤廃をもとめて総決起したのだ。この集会には自民党国会議員が30人も参加していたという。国会議員30人もいる前で「社会保障費2200億円削減反対」と、言わば自民党批判の集いの場である。そして閣議で、来年も2200億円は削減すると決めた。その数時間前の閣議では「5つの安心プラン」というのをぶち上げておいて、片方で予算は削減すると相反することをしているのだからあきれる。安心プランと言っても財政措置もなければ数値目標もないのだから実行できるはずがない。そんななか、なぜ、内閣改造になったのか。洞爺湖サミットで大いに株をあげ支持率アップになるはずだったが、いっこうによくならない。そこへ与党の公明党あたりから「内閣改造したからと言って支持率が高くなるはずがない」などと口撃を始めた。このままでは来年の夏の東京都議選も衆議院選挙も大変なことになる。というので、それこそ政治生命をかけるつもりでやけっぱちで決断したのだろう。今日の昼頃のテレビニュースで党の幹事長には麻生太郎前幹事長が内定したという。そりゃあそうだろう。今の自民党のなかではなんだかんだ言っても一番人気は麻生氏だから、党の幹事長にすえて総選挙に望もうというハラだ。当の麻生氏は「自民党結党以来の危機的状況を受け、それに対してなにもしないでいいのか」と自問自答し、幹事長を引き受けた。拒否して敵対していればポスト福田を狙う麻生氏にしては損だと読んだのだろう。だが、麻生氏がいくら人気あると言ってもそれだけでは総選挙に勝てまい。自民党は、公明党はいつまでもついてくる「下駄の雪」のように思っている。公明は全国300の小選挙区で平均すれば1選挙区で2万の票を持つ。この票がなければ今の自民党は支持基盤が瓦解しているから勝てない。公明党は都議選前後に解散・総選挙を行うのは共倒れになると警戒し、年内解散・総選挙を要求している。だから単純な「下駄の雪」とはいかない。加えて自民党は、あいつぐ物価高や燃油対策などでまともなことは何もしないから農業界、漁業界でもまた、物価高で主婦層や女性層など支持基盤は揺らいでいる。郵政民営化で旧郵政を利用した集票機構も綻んでいる。こうした地方の実情の掌握に自民党はきわめて無頓着だ。「きびしい情勢だがなんとかなる」と内心は思っている人が多勢だ。自民党がころりんしょんと公明党・創価学会のいいなりになって票だけをもらうか、それとも「下駄の雪」と見て安住してしっぺ返しを食らうかである。そこらへんまで麻生幹事長で手が打てるか見ものだね。一方、公明党も元委員長の矢野絢也氏の告発問題もあって頭が痛いしそれだけ危機感もあり自民党の支持基盤へ圧力をかけ揺さぶるだろう。いずれにしても今次内閣改造は、国民が音を上げる物価高をはじめ、年金は崩壊するわ、介護も崩壊するわ、75歳以上は病院にもまともにかかれない医療制度になるわで大変。片や中央省庁に於ける官僚の居酒屋タクシーだの、公用車だけでも年間何百億も使うという無駄使い。アメリカ軍には湯水の如く金を注ぐ。大企業や大金持ちには次々と減税するが、庶民には増税ラッシュ。内閣改造では消費税増税派が入ったから大幅増税も確実だ。時間を追うごとに大臣入閣者がテロップで流れるが、国民の目線を何も感じない内閣になりそうだ。これでは福田さん。支持率はご祝儀相場程度しか上がらないだろう。どうして福田さんという人は国民の圧倒的多数の目線と違う目線なのか。ほんとに目が悪いんじゃないの?洞爺湖サミットでも「成功した」と繰り返すのは福田さんとブッシュだけで他の首脳は白けている。75歳以上を差別する医療制度を推進する舛添大臣は「よくやった」と留任させる目線など、今度の改造も選ばれた人とだけ「万々歳や」とエツにいると思うとゾッとするねえ。全く…これぞ選挙向けごまかし内閣だ。人が変っただけで中身はいっそう増税内閣となるだろう。

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2008年7月31日 (木)

福田首相自画自賛の「5つの安心プラン」を斬る

福田内閣がナント社会保障の分野で取り組む「5つの安心プラン」というのを発表したから少し驚いた。内容は①高齢者政策、②医療体制の整備、③子育て支援、④非正規雇用対策、⑤厚生労働行政の見直し、という5本である。具体的な中身を見ないでこの5つのテーマだけ見るといかにもワクワクしそうな重要なテーマばかり含んでいる。そこで期待に胸躍らせながら…なんてウソだけど、一応中身をチラッと見た。②のなかに含まれる医師不足対策や④の非正規雇用対策などは、「ようやく」というか遅きに失した思いもするが、少しは国民の運動や要求を反映してはいる。ところが、①の高齢者政策では「高齢者の就労促進とか後期高齢者医療制度の円滑な運営のための負担軽減などが書いてある。ジョ、冗談じゃあないのか?って思った。就労促進なんて信じられない。若者や現役世代の失業率が4.1%に悪化しており、6月の完全失業者は前年同月比で24万人増の265万人と総務省が発表したばかりだ。なのに高齢者の就労先なんてどうやって確保するのか不可思議だ。また、「廃止してもとから審議やりなおせ」と国民の総スカンを食らい大山鳴動した後期高齢者医療制度も、チビッとばかりの負担軽減という先延ばしをしただけで「円滑な運営」だという。高齢者の療養型病床がどんどん削られ今や半減した。「療養なんかするな」と言いたいのだ。病気になってもせいぜい3ヶ月しか入院できず、それ以後は行く病院もなくなる。子育て対策でも子育て世代の多くが直面している長時間・過密労働や不安定雇用などの抜本策はなし。「『この国に生まれてよかった』と思える国づくりを進める」と福田首相は胸をはる「5つのプラン」であるが、いかに「やる気がないか」を示すモノサシとして、このプランを発表した日の閣議で決めたことは、09年度も社会保障費の自然増分8700億円を2200億円抑制するという逆さまなことを決めたのだ。02年にコイズミ内閣のもと「骨太の方針」とかで、毎年の社会保障費の自然増分のなかから2200億円づつ抑制をはじめて7年目になり、さらに来年度も抑制するという。実現するための財源はないのに「5つの安心プラン」なんて言われてもブラックジョークでしかない。そのジョークに悪乗りしたのが舛添要一厚労大臣だ。昨日のテレビ番組でインタビューに答え、「このプランで選挙をたたかうということです。明確に」「これが与党の選挙の一つの旗印になる」としゃべった。要するに5つのプランは選挙目当てだっていうのだからあきれちゃう。「選挙向けだ」なんて選挙民をバカにしたようなあからさまな発言をテレビでやるというのは実直なのか、それともバカ正直なのか? ともかく「安心プラン」なんて簡単に「安心」なんて言わないでほしい。数年前だったか与党の一員である公明党が「100年安心の年金」なんて大宣伝した。それが100年どころか数年で年金は滅茶苦茶になり、せっかく国民が喜んでいた「定率減税」まで廃止してしまったのだ。だから自公が「安心」というときほど、国民にとって「不安」で恐ろしい時はないってことを自覚しておこう。

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2008年7月29日 (火)

経団連会長企業におけるドレイ工場物語

 貧困と格差拡大の最大の原因、働き方のルールが20年も前から規制緩和の連続だった。当時から唯一規制緩和に反対してきた日本共産党だけが、この問題でも一貫して国会でも取り上げてきた。ようやくそれが一つの波となって厚労省の研究機関でも日雇い派遣原則禁止など規制強化の方向へ転換する兆しも見えてきた。2月8日衆院予算委員会で共産党の志位委員長が経団連会長の巨大企業キャノンにおける違法な派遣労働を取り上げて圧巻の質問をした。2月9日付け当ブログでその感想を紹介した。先日、日本共産党創立86周年記念講演が志位委員長によって行われた。「正義と道理に立つものは未来に生きる」とのテーマで講演した志位氏は、「貧困と暮らしで『決定的な場面』で党が掲げた旗が多くの国民の声に」なりつつあること、「アメリカいいなり政治で一国覇権主義反対が世界の流れになりつつあること、「『資本主義の限界』が問われる時代に未来社会の理想を高く掲げて」生きるべきという、格調高く迫力に満ちた記念講演をビデオで見て確信が沸いた。氏の講演だけでも1時間30分前後あり、JCPのホームページで音声放送を聞くことも可能である。今日はその中のキャノンに於ける非人間的な派遣労働の実態について述べた部分だけを紹介したい。

 志位氏は、労働者と共産党のたたかいで派遣労働の規制緩和から規制強化へと潮目の変化とも言うべき前向きの変化が起こっていることを指摘し、キャノンで起こっていることを紹介した。2月8日の国会質問後、6月30日に志位氏自らが参加した

滋賀県長浜市

のキャノン長浜工場の調査について述べた。「まずあらためて強い憤りをもったのは、派遣労働者のおかれているあまりに非人間的実態であります。私たちは(調査に入る)前日の29日、若い労働者から話を聞きました。『ひどい二重の搾取がおこなわれている』という告発が寄せられました。つまり派遣会社にマージンをピンハネされているだけではないのです。派遣社員は寮に住まわされて、家賃、電気代、水道代、テレビ代、布団代、冷蔵庫代など、ありとあらゆる費用がひかれ、必死に働いても月10万円以下しか残りません。それでは寮とはどのようなものか。現場に行きました。まわりは田んぼという場所です。そこに8棟、約300人が住む建物が建っている。建物の中はどうなっているか。話を聞きますと、一つの部屋をぺらぺらの薄い壁で仕切って、一人分は3畳ほどの部屋に、小さな窓がついているだけです。まるで独房です。トイレと台所と風呂は共同です。『ロボットのように働かされ、毎日汗びっしょりになっているのに、洗濯物を干す場所すらない。とてもまともに人間が住むことができる場所じゃない』と訴えられました。さらに行ってみますと寮のまわりにはまともに商店がないのです。寮の入り口にはコンビニがあるのですが、これは派遣会社が経営しているコンビニなのです。ここの商品がまた高い、トイレットペーパーなどが高くて、ここでも搾りあげられていると訴えられました。生きた人間の生活をまるごと搾れるだけ搾って、あとはモノのように使い捨てにする。こんな働かせ方を放置するわけには絶対にいかないということをいいたいと思います」…志位氏の話に吸い込まれて聞いていた私も「これが日本で最先端の技術を誇る経団連会長企業のドレイ工場か」と思ったものだ。志位氏は翌日の調査でキャノン幹部らが数々の違法行為について「大いに反省しています」、「大いに懲りています」とかの発言や、「長浜工場は6月30日をもって派遣労働はゼロにいたしました」などと答えたことを紹介した。しかし、派遣労働に変わって増やしているのは、期間社員、期間工であり、直接雇用ではあるが、6ヶ月ごとに更新され、「最長で2年11ヶ月で辞めてもらう」という新しい形での使い捨て労働になっていることを糾弾し、「中途半端な見直しで終わらせるわけにいかない、抜本的な派遣法の改正を打ち立てるために頑張ろうではありませんか」とこの項について結んだ。「日本残酷物語ドレイ工場キャノン版」についての紹介でした。

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2008年7月28日 (月)

冬柴国交相よ、公用車4123台を803台に減らせ!

 国土交通省の公用車の保有数が4123台!!今日の朝日新聞に載った驚愕の数字である。すべての省庁の公用車を合わせた合計は6382台であるが、そのうち国交省が4123台で64.6%を占める。たしかに「国交省の保有台数の多さには、全国各地にさまざまな出先を抱える上、予算規模の大きい特別会計(特会)を持っている背景がある」(朝日記事)のはわかる。大小問わずどんな都道府県でもその地方の運輸支局庁舎、河川国道事務所、海上保安部、地方気象台はじめさまざまな出先があるし、大勢の職員がいる。さらに郡市単位にこれらの出先がある。上を見れば、近畿とか東海とかいう道州のブロック単位にも○○地方整備局という大きな事務所とここにも職員が大勢いる。国があって都道府県があるのだから、中二階の「整備局」というのはムダなように思うが現存している。そして公用車の使命は何か。「各省庁が公費で購入した公用車にはセダンやワゴンなどさまざまな車種があり、幹部職員の送迎や一般職員の移動に使われる」(同記事)とある。「幹部職員の送迎」というがいったい公用車で送迎する「幹部」というのはどこから上をいうのかわからない。4100台も車がいるほど「幹部」がいるとすれば「幹部」だらけだろう。「いや、交通の不便な工事現場へ出向く際にも使う」という。ところが実際には地元の警察や市役所、法務局など電車バスで行ける場所への移動手段になっているという。1ヶ月の稼動が40時間という車もあるというから遊ばしている車もあるわけだ。しかも、職員の移動になぜ運転手つきの車が必要なのかわからない。その運転手を委託するために国交省OBがいる業者3社だけで国交省の仕事の9割を受注するという談合があったばかりだ。天くだっているOBの給料を補償するためでもあるし、将来にわたって国交省から天下りできるところを作っておくという「持ちつ持たれつ」の関係があるわけだ。これが公用車にかかわる談合なのだ。ところで公用車購入の財源であるが、4123台のうち803台が一般会計で、「残りは5つの特会で費用負担し、関連業務ごとに独立して使っている。道路特定財源を主な原資とする道路整備特会と河川やダムの管理・整備のための治水特会の旧建設省系の二大特会で7割近くを占める」(同記事)ウフッ 出たぁ! 道路特定財源温存勢力がしがみつく理由の一つだ。803台を引いても3320台の購入費、管理と運転業務委託の予算を道路特定財源など特別会計で、高級車にふんぞり返っているのだが、この費用は恐らく年間3桁の億単位だろう。「うち出の小槌」のごとく道路特定財源だからやれるわけなのか。国交省には公用車以外に業務用のトラック、特殊車、ライトバンなどが数え切れないほどある。職員の移動などは職員自身が運転して業務用の車を使えばいいのだ。最近話題になったのが各省庁幹部らの「居酒屋タクシー」であるが、まさか運転手付きの「宴会公用車」みたいなことはしてないだろう(?)と信じるから、あの黄色い業務用の車で十分要は足せるはずだ。福田首相が音頭をとって「無駄ゼロ」めざし各省庁の予算見直しを進めているというが、他省庁なみに国交省も「公用車はせめて一般会計で賄う803台に減らせ」と言いたい。首相が音頭を取っているのだからやるんだろうねえ。冬柴鐵三国交大臣はちゃんと聞いているのだろうか。公明党と連立政権を組んでもう7年か8年になるが、年金や医療にしても、メチャクチャ悪くなるばかり。冬柴さんはもう2年近くも国交相をしていながら膨大な無駄使いは減るどころか増えるばかり。これが「庶民の味方」のはずの公明党の実績である。福田首相も「無駄ゼロ」を標榜するのは結構だが、その前に政治家の最大の無駄である「政党助成金」を廃止すべきだ。一円も受け取っていない共産党以外のすべての政党が寄ってたかって、税金を山分けする最大の無駄である。政治家に入る無駄金だから止めようと思えばすぐにでも止められるはずだ。首相のツルの一声「止め!」というひと声でね。「無駄ゼロ」というなら真っ先に政党助成金を止めろ。国民の皆さんはそういう声を上げよう。自ら税を食いながら、やっていることは税負担増ばかりの「税喰い虫」を退治するには「センキョ」という薬が一番の特効薬。「政党助成金」という無駄金を一円も受け取らない政党が伸びてこそ、その分、「税喰い虫」という日本と地球を腐食させる原始的な国会議席が減る。次の総選挙はそんな選挙にしたいもんだねえ。

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2008年7月26日 (土)

人類の生存さえ脅かす投機マネー

投機マネーという妖怪が異常に膨張して世界中で暴れまくっている。我が家には金余りというようなものは一円硬貨がコーヒーの空きびんに半分くらい詰まっている程度で、毎月の金不足といかにたたかうかであるが、世界には「金余り」現象があるらしく、余った金を好き勝手に投機して儲けまくっている。儲けるのはかまわないが、それが暴走しまくって原油や穀物の高騰となって、世界の人類の生死をかけた被害を生むようなことになっているから困ったものだ。世界中で物やサービスを買ったり売ったりする実際の経済に必要な金は48兆ドルだそうで、「実物経済」と言われるものである。いわゆる世界のGDPの合計で計られる。それが、株式や債券、預金などの「金融経済」と言われる総額は「実物経済」の約3倍にあたる151兆ドルもあるという。それほど金融経済が膨張してしまっている。その差は100兆ドル以上になる。ある民間の専門家の試算では、その半分の50兆ドルは実際の経済に必要のないお金だという。いわゆる余った金なのだろう。50兆ドルなんていう天文学的な数字はさっぱりピンとこない。日本円では約5000兆円である。日本の国家予算は年間80兆円前後だから60倍以上、日本の総生産(GDP)の10倍にあたる規模である。それだけの金が投機マネーという妖怪となって世界中を飛び回っている。これまでは証券市場の株価の世界で暴れていたが、アメリカのサブプライムローンという、金融機関に信用の低い層への住宅ローンを最初は低金利、低額の返済で釣り、しばらくすると高金利、高返済にする、いわば最初から破たんがミエミエという詐欺商法ともいうべき住宅ローンが破たんして証券化された。だから、投機マネーは危険な証券市場から逃げだし、原油と穀物市場に流れ込んだ。それでいま原油、穀物がどーんと跳ね上がり高騰が起こっているのだ。サブプラの発信元であるアメリカはいま、住宅市場の崩壊、金融危機の深刻化、原油、穀物の高騰、個人消費の落ち込み、企業投資の低迷、失業率の上昇、銀行倒産の増加などで「米経済はきわめて困難な局面」にさしかかっている。こうしたことが世界中で原油と穀物、生活必需品の高騰となって現われ、世界的な被害を及ぼしている。原油にしろ穀物にしろ人類の生活の基礎をなす食料とエネルギー分野であり、波及する被害は計り知れないものとなっている。国連食料農業機関は、8億6200万人が食料不足に苦しんでいると発表している。昨年1年間だけで飢餓人口は5000万人増加し、全世界で5秒に一人の割合で飢え死にしているというのである。投機マネーはまた、商品生産などはどうでもよく、儲けのためなら企業を買収して儲かる部分は高値にして売却するなど、企業を生かしたり殺したりもする。その被害をモロに蒙るのは労働者である。リストラで労働者を首切り、派遣やパートに押し込め働く貧困層(ワーキング・プア)を増やすのだ。世界中でこうした状況になっているから洞爺湖サミットでは原油・穀物への投機マネーを規制するかどうかが期待をもって見つめられたのだ。だが、サブプラを発信したアメリカのブッシュは投機マネーを悪とは考えず、正副大統領が石油資本出身ゆえにむしろ必要と考えているのだ。だから、議長の福田首相もブッシュを慮って投機マネーの規制には何の手立ても打つことなく終わった。ブッシュはご機嫌うるわしく帰国。だから、先見性のある評論家などから「洞爺湖サミットは見事な失敗に終わった」という声も少なくない。地球温暖化防止へ2050年の二酸化炭素の削減目標さえも決められなかったことと合わせて、議長国日本の首相の「責任は重い」とかいう問題ではなくまさしく失格である。長い目で見れば日米両国のトップによって地球の寿命をかなり縮めつつあると言ってよい。そして投機マネーの取引に課税するなどして規制しなければ、世界的な規模で貧困と飢餓、そして人類の生存が脅かされることになるだろう。

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2008年7月24日 (木)

こんな破廉恥なアメリカの言い分許せるか?

 アメリカという政府はどこまでも日本を馬鹿にした国なのだろう。首都をはじめ日本のあちこちに米軍基地をつくり、その土地代も払わないし、従軍兵士が日本人に殺人や強盗、婦女暴行などありとあらゆる犯罪をやらかしている。それなのに、最近、シーファーという在日の米国大使が「日本は軍事費をもっと増やせ」と露骨に要求しているというのだ。なんの権利があって駐日大使の分際で日本に内政干渉するのだ。アメリカの国防費はアフガニスタンとイラクでの戦争の費用が膨らんで1998年当時の2520億ドルから07年には4810億ドルとほぼ倍になり、別に、アフガニスタン、イラクでの戦費1420億ドルと膨れ上がっているため、日本に軍事費を増やせと迫っているのだ。アメリカがアフガンやイラクで戦争を起こしたこと自体国際的に見ても違法なことだ。そんなことまでしてもう何年も決着もつけられず、アフガンではタリバンが猛烈に勢力を拡大し、イラクも泥沼化している。戦争「政策」では解決できないのがはっきりしているのにいつまでも兵士を増強してドンパチばかりをやって、CO2も撒き散らしている。アメリカはかつて17年前ソ連が崩壊したとき、父親のブッシュが「アメリカは西側の指導者から世界の指導者になった」と謳歌したが、世襲の息子が馬鹿な戦争ばかりすすめるものだから、いまや世界から総スカンを食らっている。挙句の果てに日本に軍事費の増額を迫るなんて廃れぶりが分かるというものだ。シーファーは日本の軍事費がGDP(国内総生産)1%切ったからけしかん、NATOのどの国よりも低いと難癖をつけるのだが、日本の軍事費はいまや5兆円近くで世界第5位なのだ。このお陰で75歳以上の高齢者を姥捨て山に棄てるような重い負担を押し付け、さらに消費税を上げるなど、社会保障は毎年切り捨てることがやられているのだ。シーファーは日本で何様と思っているのか知らないが、内政干渉はやめろと言いたい。もうひとりおかしな人物、アルビス国務副次官補とやらが毎年2000億円を超える「思いやり予算」が90億円減ったから「見直しする」とか言っている。いったい、日米地位協定を知っているのか。協定では米軍基地内の駐留費用はすべて米軍の負担となっているのだ。どこに日本負担と書いてあるのか? ところが1978年金丸信という金塊政治家が、「思いやり」と称して62億円出したことがきっかけで未だに続いているムダ予算なのだ。まあ、頼まれてもいないのにこちらから出してやるという、日本のバカ政治家のお陰もあるけど78年から08年度まで2兆7418億円もくれてやった。それを08年度は90億円減らされ2083億円になったとイチャモンつけているのがアルビスとかいう人の愚連隊みたいな言い分だ。日本が「思いやって」まで提供したのだから「ありがとう」の一言ぐらいあるのが常識だ。それどころか「包括的に見直す」なんて脅迫するのは破廉恥極まりないではないか。全額ただちに廃止してもアメリカはなにも言えない立場なのだ。まだまだあるインド洋上で米軍に給油している油代も全額日本が負担し、米軍再編のために3兆円も出すという、こういうムダ金をなくせばいいのに、アメリカかぶれしている自公内閣はこうしたムダ金にも手をつけない。残念ながら仮に民主党が政権を担ったとしても、同党も「日米同盟絶対論」という枠内から抜けられないので期待できない。肝心なことは政権の担い手を変えることではなく、改革の中身を変えることだ。次の総選挙でここは一番、どんな大国にも屈せず毅然と道理に基づいてモノをいう共産党を大きくするしかないだろう。

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2008年7月22日 (火)

審議もせず「エイヤ!」で社会保障斬りした無能ぶり

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 2001年4月から2006年9月まで内閣総理大臣として君臨した小泉純一郎氏は、自民党総裁選挙の際に「自民党をぶっこわす」といかにも反自民かのようなパフォーマンスで無党派層などを取り込み総裁の座を占め首相となり、その在任期間の長さもさることながら、「構造改革」と称して実行した悪政の数々も歴史的だ。いま究極の不評を食らっている後期高齢者医療制度をはじめ、働くルールを根底から破壊し、貧困と格差を拡大する元となった派遣労働の自由化、郵政民営化そして「骨太の方針」として、社会保障費の自然増分を毎年2200億円削減するなど庶民には血も涙もない施策を相次ぎ通した21世紀初頭の政界の極悪魔である。当人はいま「私は過去の人」と標榜しながらも、妖怪のようにそこここで意味ありげな動きもしている。それはさておき、彼が実行した悪政の矛盾はその後の安倍・福田内閣らが苦慮しつつも忠実に実行している。今日は社会保障費2200億円削減に対して、当の自民党の支持基盤の中心部からも反旗が翻り撤回を求める動きが急になっていることを紹介しておこう。そもそも毎年の社会保障費は高齢化が進むから自然増が当然必要であるが、これを毎年2200億円づつ削減するという逆立ち予算を決めた。06年の「骨太の方針」で2011年まで5年にわたって毎年社会保障費を2200億円削減することを取りまとめたのは、小泉内閣当時の与謝野馨経済財政相(当時)だった。氏は最近の書籍で「率直に申し上げて、2200億円というのは紙の上で『エイヤ!』と切ったもので、実証的に検証した数字ではない」と書いている。大臣のふざけぶりがよくわかるだろう。2200億円を毎年5年間も削減すれば、国民生活がどうなるかなどを何一つ検討することなく紙の上で「エイヤ!」と切ってしまった。これが小泉内閣の正体だったのである。75歳以上を後期高齢者と決め付け、差別的な医療制度で現代版姥捨て山行きにしたり、療養病床を3分の1に減らしたり、医師不足で公立病院を切り捨てたり、近い将来には医療や介護の崩壊まで予想される事態を作り出している。だからいま、従来は自民党の支持基盤と言われたところで、「2200億円削減に反対です」との反撃が始まっている。7月15日付けの「朝日」「日経」新聞に全面意見広告として日本医師会が「私たちは社会保障の年2200億円の削減に反対します」を掲載した。また日本医師会など40団体でつくる「国民医療推進協議会」は24日に東京都内で総決起大会を開く。看護師さんらの元締めの組織である「日本看護協会」も「2200億円削減に異議!」との見解を公表。多くの病院が加盟する日本病院団体協議会は、抑制が継続されると「今以上に危機的な状況に陥る」との削減反対の声明を発表した。自民党の国会議員を「組織内」として抱える医師会や看護協会でさえ強い懸念を表明しているほど大問題なのに、紙の上で「エイヤ!」といとも簡単に5年間で一兆円以上もの社会保障費を削減することを決める大臣。そして悪気もなく雑誌で自慢する神経。これが自民党の大臣の真相なのだ。こんな人にいつまでも政治の舵取りを任していると、それこそ日本丸は航行不能となるだろう。皆さん、とくと考えて次の総選挙に備えましょう。

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2008年7月21日 (月)

なんともショッキングな長距離トラックの運行

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 日雇い派遣労働や偽装請負など過酷な労働条件について、かなり知っているつもりでいたし、機会あるごとに告発もしてきたが、今日の「朝日新聞」朝刊1面と2面を使った大型特集というか、「ルポ・にっぽん」の記事には仰天した。見出しは「運ぶ 車中12連泊」「『物流の調整弁』命削る運転手」「“寝る、1持間だけ”」との活字が踊る。九州から関東の間を駆ける大型冷凍庫車の運転手の勤務実態を追ったルポである。この種のことは新聞記事やテレビ特集で過去にもあった。「分」ではなく「秒」を競うと言っても過言ではない長距離トラック運転手の命をかけた“労働”の実態を描いたテレビドキュメントは何度か見たことがある。運輸関係の労組の役員などから実際にリアルな話を聞いたことも何度かあるから、法を無視した労働実態はある程度知っているつもりだった。まさに資本主義の限界を極度に集約した非人間的な典型例だと思う。朝日記事は、40歳代の男性運転手を追っている。「岡山県のパーキングエリアに寄った。3分100円のシャワーを浴びるためだ。運転中、ずっと目が充血していた」「『最後に家に帰ったとは……記憶になかねえ』シャワーから戻り苦笑した。数えてみると熊本の自宅を出て13日目、ずっと車中泊だ」とのこと。広島県内で走行中に突然蛇行し、車体がきしんだ。男性がしきりに目をしばたかせる。最寄りのSAに入り運転席後部の一畳ほどのスペースに倒れこんだ。「運転中の記憶がない。危なかった。寝るわ。1時間だけ」と語る運転手の話。こんな車が深夜の高速道路を何台も走っているのか…。そう感じるだけでもゾッとする。寝るときは冷房をつけたいが、デジタルタコグラフが搭載されており、評価点数に加算されるし、燃料節約で使用できない。洗面道具や衣装ケースなどの生活用品が車内にあふれ、頭上の棚に空のペットポトルがあり、急いでるときはこれに小便するという。「連続運転は最長4時間」「最大拘束は一日16時間」これが国の労働基準だが、「違反なしでは食っていかれん」と。また、居眠り運転で事故を起こしても、「居眠り」と認めれば、勤め先も過労運転の責任を問われるので、警察には「脇見運転」で通すという。こうして絶えず事故と隣りあわせで年間走行18万キロ、地球を4週半するという実態が克明に描かれている。国が1990年から、運送業の新規参入や営業区域の規制を緩和した結果、事業者と車両台数が急増、06年度で6万社を超える。新規参入の事業者の8割以上が最低基準の保有台数5台で家族経営並みの規模で、10台以下の零細業者が半数を占め、51台以上はわずか6%にすぎないのがこの業界の特徴。保険料の半額負担が会社に義務付けられているので社会保険に入っていない会社は27%に達するという。今、サブプライム問題に端を発したアメリカ経済が空前の不景気とか地球上の食糧難、水不足、温暖化などで資本主義の限界がささやかれているが、その資本主義の流通経済を支えてきたトラック業界で、このような末期的な使い捨て労働が社会問題化している。これでは発展する資本主義と言えるだろうか。1業界のことだけだがそんな矛盾がいろんな業界にも噴出しているのはないか。そういう意味合いをもった力作のルポだと感じて読んだ次第である。

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2008年7月19日 (土)

大分県は「大痛県」と改名して謝罪したら?

 まあまあ、毎日毎日、大分県のニュースが日本を圧倒している。昨夜どこかのテレビ局のクイズ番組みてたら、女子高生に人気1番のコミュニティ雑誌はどこの県か?というクイズで、ヒントに女子高生が出演。前髪をきくける仕草をして一発で分かった。これは朗報で愉快な話である。だが大分県の教員採用試験に伴う汚職事件が、だんだんと真相が明るみに出てきている。県教委のナンバー2という地位にある県教委審議官まで疑惑につつまれているようである。この人、早い時期からテレビ取材などでは「わかりません、コメントできません」などと怒鳴るようにエラそうに睨み返していたのが印象的だった。疑惑つきの人というのはだいたいそういうポーズである。そういう人が家宅捜索を受けたのだから、この汚職はどこまでも組織ぐるみで長年にわたって行われていた可能性が高い。これじゃあ、世の中改名ばやりだから「大分県」の名前も改名されてはいかが…。クイズじゃないけどなんと改名するか。これも答え一発さあ! ハイ、「大県」だあ~~。それはさておき、マスコミなどが大分だけでなく全国の教育委員会などに各種のアンケートなどをすすめている。そしてわかってきたことは全国の半数前後の府県教委では、採用試験の合格か否かを発表する直前に自民党の県会議員や国会議員の秘書などに事前通知していたということがわかってきた。おそらく県会議員などから「発表前に教えてくれ」と頼まれているから教えるのだろう。教える時間帯もおもしろい。大抵の県では受験者本人宛の合否通知は郵送で送るらしい。そのあと1,2時間以内に庁舎内に掲示するらしい。県会議員らには郵送で送る前日か直後に電話で知らせるというのが共通している。なぜ電話でわざわざ知らせるのかという理由は「長年の慣例で」などというのである。そしてもう一つ共通していることがある。それはまるで口裏を合わせたように、どこでも「合否の判定に不正はなかった」ということだ。はたしてそうなんだろうか。信じられるだろうか?全国の半分の県が同様のことをやっていて、金品の授与があったのは「大痛」…じゃなかた「大分」だけだっただろうか? 県会議員などから「ある人の合否を事前に教えてくれ」と頼まれ送る。それはたんに合否の結果だけだろうか。むろん、それを事前に教えるだけでも公務員の「守秘義務」に反することである。県議の方も事前に頼むのである。それは県議としての肩書きを利して教委の幹部に有言、無言の圧力みたいなものをかけて頼むのである。そのときに金品や現金がついているか、いないかが犯罪かどうかの分岐点である。だから誰でも「不正はなかった」というに決まっている。県会議員などが事前に教えてくれと頼むときに、合格であろうとなかろうたんなる「結果」だけを望む「頼みごと」があるだろうか。県議はいうまでもなく受験生の側から頼まれているわけだから「良い結果」を知らせたいに決まっている。県議らに頼んでいない受験生は郵送で送ってくるものを待つしかない。半数前後の県で慣例になっていた合否判定事前通知がそろいもそろって「不正はなかった」というのは「いかにも出来すぎ」だと思うのはわたし一人だけだろうか。不詳ながらわたしには到底信じられないのである。

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2008年7月17日 (木)

「消費増税は社会保障のため」という大ウソを見抜こう

消費税増税をめぐって騒がしくなってきた。6月中旬に福田首相が海外の通信社むけに「消費税増税は決断しなければいけないとても大事な時期だ」と言ったかと思えば、数日後には「2,3年かけて総合的に考える」という意味だったと言い直したりした。「決断」なんて縁遠い人が「決断」というから本気で増税かと思わせたり、また、引いたりとややこしい。そして7月早々に自民党の税制調査会の会合が、例年は秋に始まるものを前倒しして開き、自民党政調会長の津島雄二氏が「国民の理解を得て税制抜本改正に道筋をつけたい」と、消費税増税も含む税制改正に執念を見せた。自民税調では09年度から基礎年金の国庫負担を3分の1から2分の1にするということがすでに決まっているため新たな財源2兆5千億円について議論した。この額はちょうど消費税1%分に匹敵する。それだけの増税が求められる。自公は、その財源は消費税にしか思いつかない脳ナシだ。だから心底から増税したいのである。ところが、任期いっぱいやっても一年余りの間に衆議院の解散総選挙が必ずある。それが自公らには怖いのである。自民党の伊吹文明幹事長は最近の講演で、「消費税を上げてから選挙になると大変なことになる。選挙に勝つには一種の目くらましをしなければならない。税率引き上げ先送りと有権者の目をそらせるための政策を打ち出す必要がある」などと、これこそ本音とも言うべきことをあからさまに語った。つまり、消費税を上げてからの選挙にしろ、消費税増税を公約する選挙にしろ、それは大変なことになる。だから、何か別のことで目くらましをして選挙を乗りきり、なんとか選挙に勝利すればサッと増税に踏み出すスンポウだ。だいたい今まで消費税が生まれたときも、3%から5%に上がった時も、それをはっきり「公約」として有権者の審判を受けたことはないのである。公約なしに突然やるのが今までの慣わしなのだ。だが、そのためには「増税が必要」という大キャンペーンが必要なのだ。それも、「福祉のため」「社会保障のため」の増税だとキャンペーンするのだ。今度の場合の口実は「基礎年金の国庫負担を2分の1にする財源」というのだ。そして「社会保障や福祉のためなら増税もやむなし」というキャンペーンを繰り返し行っておいて実施する。これが増税勢力の手口なのだ。ところがここに増税勢力のウソの上塗りがあるのだ。昨年、1昨年と2年間にわたって定率減税廃止を全廃したとき、自公がその口実にしたのは「09年から基礎年金の国庫負担を3分の1から2分の1にしなければならないため」というのが言い分だった。そして減税を全廃して負担増を強行した。ところが、その税収で増えた分のうち年金の財源にまわったのはナントわずか4分の1だけなのだ。そのウソ公約を今度は消費税増税に使うというのだから2度にわたって国民への裏切りなのだ。「増税は福祉や社会保障のため」というのはいつでもウソなのである。そもそも消費税が始まって今年は20年目になる。その間に収奪した消費税収はなんと累計で188兆円となる。その間に別の税がどんどん減税になっていたのだ。それは法人3税である。1990年まで37.5%だった法人税がその前年に消費税導入したとたんに大幅減税で30%へオマケしたのだ。だから法人税の減税分をはじめとして、これ以後の同じ時期の累計で159兆円も法人税が減収になった。つまり、法人税減収159兆円÷消費税収188兆円=84%が法人税の減収の穴埋めにまわったという計算になるのである。所得の多少にかかわらず、大金持ちも貧乏人も区別なく同じ税率で収奪する最悪の不公平な税制によって、がまんして一生懸命払ってきた消費税の圧倒的部分は大企業などの法人税減税のためだったというのが真相なのだ。そしてその大企業はいまや儲かって儲かってウハウハなのである。この法人税を1990年当時の37.5%に戻すだけで年間4兆円も増収になるのだ。09年から必要になる年金財源2兆5千億円をはるかに超える。そのほかにも、5兆円近い軍事費のムダ使い、毎年2000億円以上の米軍への思いやり予算、米軍再編のための3兆円など、メスをいれるべき分野がいくらもある。残念ながら自民、公明だけでなく、「野党」を自負する民主党さえも財界との懇談では法人税引き下げと、消費税引き上げに言及している。世論調査では民主党の支持が上がっているが、民主党が政権を握ったとしても消費税は増税しないという期待をかけるのは無理だ。しっかり考えましょう。

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2008年7月15日 (火)

米軍にはタダで給油、漁民には無策の政府

 今日は漁民さんらの大規模な政治行動の日だ。本来、自民党の強固な支持基盤になっているといわれる漁業界が全国で約20万隻もの漁船が漁をストップして、代表ら3600人が東京の日比谷公園に集まり、原油高騰の対策などを求めて政府行動する。各地で集会やデモ行進もある。全国的には今日一日であるが、岡山県漁連は2100人の組合員が昨日から2日間の休漁だ。大阪府の全24漁協は明日も休漁という。和歌山県有田市の箕島漁協はなんと15日から1週間も休漁だという。ここはタチウオの漁獲が日本一で、いまそのタチウオの最盛期なのだが、漁をすればするほど赤字だという。1週間くらいやらないと国や県、そして国民のみなさんに漁民の訴えが届かないということらしい。漁業者は魚種によって、イカ漁のようにほかの魚種とくらべて特別に燃油をつかうなど比率も違いがあるが、それにもかかわらず一斉に漁民が立ち上がるということは過去の歴史になかったこと。負担の重さの違いをこえて漁民の共通のものになっているあらわれだ。もはや漁業が守れるかどうかという国の政策の問題になってきたのだから、国民は少々魚に不自由してでも、ここは漁民を応援するしかないだろう。だが政府にはことの重大ささえもわからないというのは深刻である。国民の反対を押し切ってインド洋では自衛隊の艦船が何百億も使って米軍のために日本のお金で油を買って、米軍にはタダで補給しているのだ。その米軍はイラクやアフガンに侵攻して人殺しのためにその油を使う。自分の国の食料を守る油と戦争に使う油とどっちが大事なのか。それでも福田首相は戦争を取るのだ。だいたい、原油がこれほどまでに投機資金が流れる根っ子になったのは、アメリカのサブプライムローンであり、石油業界出身の正副大統領と金融業界出身の財務長官がいるから、サミットで原油や食料に投機資金が流れ込む問題について議論にもならなかったというほどにアメリカいいなりである。昨年のサミットでドイツが投機の規制を提案したのに、今年のサミットは福田首相が議長なのに無策で後退し野放しにした。日本の食料自給率は39%、魚の自給率は島国なのに51%だという。たしかにスーパーなどで魚を買うとき、原産国表示をみればわかるが、とんでもない遠くの海のものが多い。わざわざ運ぶのにCO2を排出して地球温暖化に貢献(?)しながら外国産の魚をたべなければならない島国なんて、政治の貧困さしか見えてこないよね。サミットで議長をやってなんとか支持率回復を目論んでいた福田内閣であるが、いっこうにその気配もなく、小手先のちょっとだけの内閣改造でもやってお茶を濁し、やがて総選挙で自爆するのか。しかしねえ、自爆しても、後に控えしは民主党なのであればこれも悲しい。この党は何しろ口先だけは「自民党と対決」ばかり言って問責決議だの、審議拒否だのというみせかけの行動で「政権交代をすれば政治は変る」というだけで、いったいどのように変るのかその中身がさっぱり見えてこない。自公と同じように財界と懇談をしては「法人税を下げます」とか「農産物の輸入自由化を」と言ってみたり、自民党といっこうに変わりなし。こういう党に政権交代されても楽しみは沸きませんからねえ、日本のみなさんよーく考えましょうネ。

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2008年7月14日 (月)

島国の日本で漁業が存亡の危機なのだって

 明日15日は全国漁業協同組合連合会(JF全漁連)が、漁業の危機を訴え「一斉休漁」する。全国の漁船20万隻が参加するという。それに先立って福岡県では12日にも一斉休漁を行なったり、14,15日と2日間にわたって休む県もあるようだ。漁民のストライキともいうべき事態である。デモ行進まで行って国民にいま漁民の置かれている「危機」を訴えている。漁民がデモ行進なんてとてもめずらしいことである。それほど背に腹変えられないというわけだ。一日休漁するだけで何十万トンかしらないが魚が市場に出回らない。漁民がそれだけのことをするには訳がある。漁船が使う燃油はA重油。いま1リットル当たり113円とかで5年前の3倍にもなっているそうだ。一夜の漁で使う燃油は、漁場の遠近にもよるが、400-700リットルで油代は5万円から8万円になるらしい。燃油を節約するために朝早く出発してあまりスピードを上げないで走ったり、漁船に泊り込んで2日分の漁をしたりと必死であるが、そんな努力ぐらいでは追いつかない。1リットル当たり130円を超えるともうバタバタと廃業するものが出ると言う。しかも、10数年前とちがって、沿岸漁業の水揚げが激減して、沖合いでの漁場となっており、余計に燃油がいるのだ。水揚げの3分の2くらいが燃油代に消えるともうやってられない。小売価格にしめる漁業者の手取りは24%というから、3分の2も燃油に使えば大赤字だ。漁民も高齢化しているがこのような状況では息子らに継がすわけにもいかない。単純に考えれば燃油のかさむ分を魚価に反映すればよいように見えるが、魚価の主導権を握っているのは大手スーパーであり、魚価をどんどん抑えてくる。魚価が下がる中での燃油の高騰なのだから大変だ。言ってみれば日本漁業の存亡の危機と言ってもよい。文字通り、島国の日本で、食料自給率39%の日本で魚の自給率は高い。その漁業の存亡の危機なのだから大変さがわかる。大問題なのは燃油高騰が世界の金余り勢力の投機によって、原油が金儲けの道具にされていることだ。いくらまで上がるか先が見えない怖さがる。日本だけの問題ではないから、先のサミットで首脳たちが集まったのだから、投機の規制や課税の強化など有効な手を打つべきだったのに、ほとんど議論もされなかった。市場経済の規制に反対するブッシュらの言い分でなんにもなしの無策に終わったのだ。議長国は日本の首相だったのに、ブッシュのご機嫌取りに必死でも、漁民や農民や中小業者など原油高騰で苦しむ日本の業者を守る心は全くなし。だから、国の無策による人災でもある。今からでも遅くない島国の漁業を守る大型の支援施策を講じるべきである。島国であるのに漁業さえも守れない政権となれば、いよいよ世界のもの笑いの種になるだろう。

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2008年7月12日 (土)

大分県の「偽装」センセイたちに告ぐ!

 食品の偽装、コンクリート偽装、偽装請負やらと偽装ばやりのなかで、今度は学校の先生の偽装か?大分県の教員採用汚職は大掛かりで組織的な様相だ。言ってみればわが子の成績では教員採用試験に合格できないと分かっているから、百万円単位の商品券やなど金品を配って合格をお願いする。受け取った教育委員会の上層部が採用試験を改ざんして、頼まれた受験者の点数を合格ラインまで引き上げ、よく出来た人でも金品の持参のない人の点数は不合格ラインまで下げる…。本来、採用試験にさえ合格できないような人を「センセイ」に採用し、合格したはずの人を故意に下ろすのだから、まさに「偽装のセンセイ」ではないか。こんなあきれたことが大分県で行われていた。大分県でやれることはその他の都道府県でもありうると言うことではないか。しかも、小学校の教員採用試験だけでなく、中学校の先生もあり、校長や教頭への昇進に際しても汚職があり、複数の県会議員がそのための口利きをしているということも報道されている。また、教職員組合の関与の可能性もあるというから、本当だとしたら、なんともおぞましい前近代的というか封建時代の悪徳代官みたいなことではないか。教師とはいわば日本の未来をになう子どもたちをすこやかに育てるという「聖職」なのだ。偽装で採用された先生は、学校のテストでも金品を持参してくる父兄の子どもの点数は偽装して「いい点」に改ざんするのだろうか。もし、子どもたちから成績が悪いのを親に叱られないように「センセイも改ざんしてもらったんだから、私の点数も増やしてョ」って頼まれたらどうするのだろうか。そんなことをしてもその子にとって成長となるだろうか。市や町の職員も公務員であり、不正採用は絶対にあってはならないことだが、学校の先生というのは「聖職」と言う点からも天に誓って防がねばならないものだ。「聖職」とは言っても最近のセンセイの一部には教え子への陰湿ないじめやセクハラなんてのもよく聞くから、「聖職」ならぬ「性職」になる場合もあるのかもしれない。確か、安倍内閣のときだったか、教育基本法が改悪されると言うことで問題になった。そのとき、文部科学省が各所で「やらせ」のタウンミーティングというのをやって大問題になった。その一つに大分県でもやったそうである。国からしてそういう「やらせ」をやるのだから、地方の教育界が腐敗するのは無理からぬことである。こういう不正な贈収賄をやったヤカラと、腐敗組織の最高幹部らは厳重な処分が必要である。懲戒免職なんて当然であるしきちんとした刑事罰をするべきだ。厳正な処分がおこなわれるかどうか全国的に注目する必要がある。報道では採用試験用紙もすでに処分してしまったので、証拠がないとか言っている。証拠隠滅までしたのか。だとしたら、不正採用された本人は、金品を渡しているのだから明確だ。「自分から名乗り出よ」と言いたい。そして不正に不合格された人の名誉も完全に補償するべきだ。県教育長の会見なんかテレビで見てもほんとにまじめに解明する気があるのか全く疑わしいと言っておこう。

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2008年7月10日 (木)

外国首脳が大勢来て3億7千万円ムダ使いされた?

 先進国が先進国としての役割を果たすべき、洞爺湖サミットが終わってもメディアはいろいろと評論している。今日見ていた某テレビ局ではサミットに使った金に見合う波及効果があったのかと言っていた。なんと費やした費用は370億円だと言っていた。おそらく今回の主催国は日本だから日本の予算だろうと思う。どんな費用まで入っているのか詳細は報じていなかったから不明だ。むろん、会場となったホテル代、これは他の観光客などはいっさい宿泊していないし、1週間前からの準備期間を含めて全部借り切りだ。それに「関係者」と言っても洞爺湖の警備だけも2万人、首都圏の警備に2万人というのも全国からの動員だから交通費、宿泊費、そして会議の運営に関する要員もおそらく4桁だろう。首脳たちと各国の随員をシェルパと称するらしいがその人らの宿泊費と食事費、むろん半端な食事じゃありません。最高級の食材を準備、国内第1級のシェフによる料理である。首脳たちだけでない。セレブな夫人たちも同伴なのだからうっとうしい? 接待役の福田夫人が食事や日本伝統の衣装やら、なにからなにまで豪華な準備をして悦に入っていた。昨夜のABCテレビNステーションで例のキャスターがこうした風景をさして、あの夫人たちの豪華な食事について誰一人、アフリカなどの貧困や飢餓に苦しむ国々のことを考えれば、「こんな食事は頂けない」という人が一人もいなかったのが残念、という趣旨のことをコメントしていた。今日の某紙によれば、「イギリスの新聞が、食糧危機について話し合うサミットでぜいたくな食事を楽しむ首脳を『偽善』とやり玉にあげました。皮肉と言うより、責任感のうすさをみすかした痛烈な告発」とあった。横道にそれたが、警備費、会場費、食事費、交通費などなど考えれば3億7千万は必要だろう。各国の首脳が新千歳空港まで来るのは、それぞれの国の政府専用機で来ているのだからまさかその分の燃油代は各国持ちだろうねえ?わたし的にはわからん。「えっ帰りの油代は日本が出したのでは?」ってかあ…? ウン、ありうるなあ。まあ、昨夜のABCテレビNステのキャスターの発言はドキッとしたけど「そやそや」と思った次第である。3億7千万も金を出して「会議」したあげくに、温暖化でも食料問題でも投機マネー問題でも何一つ効果的な手をうつということを決めるでもなく、ご互いニタニタと笑いながら握手と抱擁を繰り返した。外国の首脳に言いたいが、いったいどこの国の金やと思っているんや。日本は金余り国だからうまいもん食って温泉につかって、適当にしゃべっておけばいいぐらいにしか考えてないのとちゃうか? 一番、ご機嫌だったのはブッシュだったとある新聞は書いていた。そりゃあそうだろう。子分の福田首相をうまく操って、ブッシュの思い通りの会議に終始したのだから笑いが止まらないだろう。温暖化でも2050年の「半減」は「検討し、採択する」だけで、いつまでどれだけ減らすということも明確でなく、原油などへの投機マネーについては「懸念する」だけで全くの無策に終わった。日本国民の血税3億7千万円ははっきり言ってムダ使いにされた。それでも福田さんは「主要国の責任は果たした」って言うんだろうか。なにが「主要国」だ。それは地球温暖化を加速する主要国だ。そんなリーダーだって日本国民として、ああハズカシ~イ、赤面だ~。

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2008年7月 9日 (水)

やはり期待はずれの洞爺湖サミット

 やっぱりというか、予定通りというか、物凄い警備力と膨大な経費を使いながら北海道洞爺湖サミットはな~んにも期待に答えてくれることがなく終わったようだ。待ったナシと言われる地球温暖化に対しても、あれだけの主要な国家の首脳が集まっていったい何をしに洞爺湖のハテまできたのかと疑いたくなる。なにやらわけの分からない文言でごまかした。2050年までに世界全体でCO2を50%削減する問題を「気候変動枠組み条約のすべての締約国と共有し、この目標を世界全体の目標として採用を求める」という訳のわからんことで合意したという。よくわからないが、それまでの中期目標の数値もなく、中国・インドなどが「地球温暖化の責任は先進国にあるから、先進国は85%~90%せよ」と合意しないなかでは「(数値目標は)意味がない」というアメリカ、ブッシュ大統領の言い分に沿うように、あいまいにし主要8カ国の果たす責任まで放棄してしまった。世界で一番CO2を排出しているアメリカの言い分に沿ったものとなった。そのうえ中期目標の期限や数値目標も決めず、何を議論していたのか不可思議この上ない。まったくG8首脳も、招待された14カ国も地球温暖化に本気でやる気がないということだ。前回のサミットでは「真剣に議論する」となっていたが、それよりも後退する印象するという感じだ。「真剣な議論」どころか、テレビの映像は談笑場面や食事場面ばかりで、まるで旅行気分みたいだ。また、食料や原油高騰の原因になっている投機マネーをなんとか抑えてほしいと、アフリカの首脳あたりから意見が出された。サミットに出席していた国連の潘基文事務総長も「世界は、3つの同時危機に直面している。それは食料危機、気候変動の危機、開発問題の危機だ」と警告した。その危機の引き金を引いているのが大手金融機関などを資金源にした投機マネーにあるのは明白だ。暴走する投機マネーを規制するのは先進国の役割なのにそういう議論はほとんど皆無だったというのだ。原油の高騰が世界的な問題になっているし、日本の国民も大変な苦しみを受けているグローバルな問題なのに、議長である福田首相は、そろらく、これもアメリカが消極的なので問題にもしなかったのだろう。福田首相は記者会見でさかんに「成果」を強調しているが、大方の国内メディアでさえ、NHKはともかく、それ以外は批判的で、「もう世界的な共通の問題はG8だけではどうにもならないことを示したサミットではないか」と厳しい評価だったが当然だろう。G8で温暖化ガスは世界の半分を排出している。それを新興国の中国やインドが加わらないからとその責任にし、肝心な中期目標の期限も数値目標も決められないのにはがっかりだ。こういう首脳たちでは、地球温暖化を解消する力もなければ、経済問題でも無策ばかりだから、「家庭からのエコ」なんて押し付けられてもあほらしくなる。あの首脳たちは2050年まで生きていないだろうけど、こちとらも生きているはずがないから「まあ、いいや」っていう気分でもいいということですかねえ。聞きたいよ。アハハハ。

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2008年7月 6日 (日)

サミット主催国は3人に一人が非正規労働者という「先進」国

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 サミット、サミットで姦しい。テレビなんかの論調を見ていても、いまのサミットへの批判的傾向がかなりある。G8の国々の人口合計は全世界のわずか15%らしい。そういう国だけでいかにも世界の指導者みたいなツラができるのか。とりわけ、サブプライムローンの端を発したアメリカについて、世界の信用がガタ落ちしている。今の原油高騰も発端はサブプラからきている。そしてまたG8の首脳がそれぞれの自国での支持率がきわめて低い。アメリカのブッシュは歴代の中でも最悪で任期はもう半年余だ。ブラウン英首相は最近の選挙で与党、労働党が敗北続き。サルコジ仏大統領も内外政策のへの批判をうけ支持率が低下。ロシアのメドベージェフ大統領は言ってみれば、かいらい政権みたいなもので、国内にはプーチンという超実力者が首相で控えている。議長国日本の福田首相の支持率はもはやいうまでもない。これでは「世界の冠たる」指導者には程遠い。そういう人たちが貧困・飢餓問題や温暖化防止の環境問題、食糧危機や原油への投機マネー規制など深刻で重要な問題の打開策を期待するのは無理という声だ。なんでも今は世界の30カ国を超える国々で貧困や食料などをめぐって暴動が起こっているという。オリンピックを控える中国しかり、最近はモンゴルで選挙をめぐって流血事件、韓国ではアメリカのBSE牛肉の輸入問題をめぐって大規模な集会が連日行われている。イラク、イラン、ソマリア、セネガル、インドなどでも「文明の暴走」が起きている。日本では暴動には至っていないが、およそデモなどやったことがない漁民が休漁して大漁旗をかかげ燃油高に対する国の無策を批判するデモ行進が行われ、普通の市民も相次ぐ物価値上げは「節約も限界」と爆発寸前だ。加えて働くルールが規制緩和で破壊され、「非正規」労働者についての07年調査結果を総務省が発表。非正規労働者が労働者全体の35.5%に達し、過去最多となった。男性が19.9%(5人に一人)、女性が55.2%(2人に一人)である。20年前に比べて1.8倍に増えた。なかでも悲惨と言うか驚くべきことがある。それは、02年10月から07年9月の間で「はじめて就職」した人の43.8%がなんと「非正規」での就職だと言うことだ。1982年10月から1987年9月の時期はこうした人は13.5%だったから3倍以上に跳ね上がった。もちろん「はじめての就職」だから対象者のほとんどは若者だ。大企業などが若者の正規採用を絞って、非正規に置き換え安い給料で無権利なドレイのごときにこき使い、その一方で過去最高の利益を上げた企業が相次いだ。昭和4年に発表された小林多喜二の「蟹工船」というドレイ労働の小説が、いま一世を風靡するほどのブームになっている。この「はじめての就職」が非正規ということは、同調査では5年間も同じ非正規で働いている人が51.4%もいることから見ても、長期にわたって非正規になる可能性がきわめて高いことを表している。非正規の過半数は年収200万円以下である。人間にとって勤労というのは生活の根源であり、一番の尊厳ある行為でもある。それがまともな人間らしい尊厳のある勤労でなく、安月給、低賃金、長時間の奴隷的労働である非正規労働者が、1800万を超える。働く人の三人に一人がそういう実態にある……これが、主要先進国と言われ、今回サミット主催国の日本の姿である。悲しいじゃないですか福田康夫様。でも労働者だけじゃない、戦後日本を生き抜いてきた高齢者、75歳以上の高齢者には、「医療費を始末して下さい」と制限し、医療内容まで制限し言わば「病気になったらできるだけ早く死んでよ」と言わんばかりの医療保険制度を決めたのも日本だ。その国のリーダーが地球温暖化防止とか飢餓や食糧難の危機を打開する役割を果たせるのか。投機マネーであくどい儲けをする金余り人達を規制できるのか。さあ、明日からサミット。余り期待しないで注目しておこう。

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2008年7月 5日 (土)

サミットで騒ぐ日本の異常、でも何を解決するの?

 日本中、サミット、サミットで大騒ぎしている。北海道洞爺湖には全国から2万人のポリさんを動員し、一般の観光客はなし、みやげ物店は閉店、洞爺湖の観光船も閑古鳥とかで、ホクホクしているのはサミットの主賓たちや大量の警察官、メディアの宿泊などで潤うホテル業界か。でもさあ、「サミットってなんや」と広辞苑に頼る。「1975年フランスの提唱に始まる主要先進国首脳会議。参加国は当初、米・英・仏・独・伊・日本の6カ国で、のち、カナダ・EU(欧州委員会委員長)・ロシアが加わって年一回開催され、経済、政治問題が討議される」とあるだけだ。ネット辞典「ウィキぺディア」によれば、カナダは76年の第二回から正式に参加し、ロシアは随分遅く1998年からの参加である。しかし「ウィキペディア」にも、いわゆるG8として米・英・仏・独・伊・日・加・露の8カ国だということを、誰によってどういう基準で選出されたのかという疑問は解明してくれていない。国連加盟国は190余りあるはずだ。その国連が承認したのでもなさそうである。誰がこの8カ国が地球上の「主要先進国」と決めたのか。提唱国のフランスなのか。どうも不明である。「先進国」とは同じく広辞苑では「経済や文化の面で比較的進歩した国」とある。ではそれ以外は後進国なのか?日・独・伊はあの太平洋戦争を勃発させた敗戦国だ。米・英はイラク戦争で今も主役の国である。そういう戦争好きな国を「先進」と言うのだろうかなんて疑問も出る。まあ、「あなた方の国は『主要先進国』です。よろしくお願いします」などと他国から選出されたわけでもなさそうである。いわば、首脳たちが集まって自分らで「我々は主要先進国だ」と自慢して、その会議で決めたことをエラそうに地球上のすべての国に従えと命令しようとしているのか。気まずいと思うのかどうか、その年の議長国(今回は日本)がG8以外の国を招待できるらしい。中国・インド・ブラジル・南アフリカなどは最近、毎年招待されているという。それで今回のサミットでは、地球温暖化を招く温室効果ガスの排出削減や食糧・原油の異常な高騰、貧困を削減する問題など大テーマになるという。それらについてG8が前向きに議論してくれるなら大いに結構である。だが、温室効果ガスを排出しているのは、G8の8カ国で世界全体の43%を占めているのである。たくさんCO2を排出している国が、世界に向って「温室ガスの排出やめよ」って言えるのか?なかでも一番消極的なのが米国と日本ではないか。EUは積極的で2050年までに1990年比60~80%削減の目標をもち、中期目標として2020年までに20%削減の目標を持っている。日本は50年目標はやっと90年比ではなく「現状比」で60~80%削減と決めたらしいが、2020年の中期目標は示さないだらしなさだ。アメリカは25年までは自国の排出量の増加を容認する中期目標を主張するのである。地球温暖化防止は待ったなしの課題と言われながら日米はこの始末である。議長国として恥ずかしい。食料や原油の高騰問題でもサミットに参加しない国々にも大きな迷惑を掛けている。でもその原因である投機マネーについてサミットで規制できるかどうかにかかっているが期待は薄いようである。もはや資本主義としての管理能力の限界なのかも知れない。地球全体が近い将来に壊れるかという人類的課題なのに日米両国はきわめてのほほんとしている。まったく危機感がないのである。福田さん、いくらばんばっても2050年まで首相はしていないよねえ。それなら多分あなたが生きているであろう2020年の中期目標ぐらいはきちんと示して、「これだけは実現する」と言う日本的発信をしてほしいものですがいかがですか。それもないような洞爺湖サミットならそれはもう完全に失敗だよねえ、ハイ。福田議長の面目丸つぶれですよ。ではサイナラ。

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2008年7月 3日 (木)

日本の漁師を守るのと米軍に無償給油とどっちが大事だ?

原油の高騰で国民の家計へのしわ寄せが深刻になっている。できるだけ車を使わないでバイクや自転車に変えて自己防衛する人も出てきた。だが、原油高による価格高騰がもっとも深刻な影響を受けているは農漁業者だ。漁業者は廃業の危機にさらされているというほどだ。遠くまで船を出す燃油が上がっているからであるが、とりわけ大変なのはイカ漁師さんたちだ。イカ漁は真っ暗な海で漁り火という集魚灯の明かりでイカを引き寄せて漁をする。一隻の船に5、60個もの電球を連ね、電気を赤々と点灯する。その発電のために燃油がいるから、漁師さんのなかでももっとも燃油を必要とする。燃油となるA重油は、3年前は1リットル当たり、49円程度だったらしいが、それが現在は倍以上の100円をかなり越えるらしい。近いうちに130円台にもなるとかである。だいたい1リットル50円を超えると採算ラインを超えるという。ところが魚価は市場のセリで決まる。大手スーパーなどから低価格で叩かれる。燃油のコスト増、低価格という二重の圧迫で、漁に出ればでるほど赤字になるというから残酷である。漁協などの試算によるとイカ漁の場合、A重油が1リットル60円になると年間で漁師一人当たり数百万円の赤字になるという。だからイカ漁師らは先月に2日間いっせいに休漁して国をはじめ全国に訴えた。燃料代への直接補てんをもとめて交渉しているが、政府は「国民全体の税金であり、個人への補てんはできない」と冷たい。そもそも原油の高騰は世界中で投機マネーの横行による人為的な災害みたいなものだ。国際的な規制がかけられないのなら、漁師らの生活を守る支援をするべきだ。こうして、日本の漁師がそれこそ廃業寸前で苦労しているというのに、不思議なことに、新テロ特措法に基づいて、インド洋に派遣している海上自衛隊による米艦船などへ無償でどんどん給油している予算は年間90億円というから、日本というのは変った国だ。国内で苦しんでいる日本国民がいるのに、アメリカの艦船やヘリコプターに何千キロリットルもの給油を日本の金で買って無償で与えるのだ。誰一人として日本国民が喜ぶわけでもない。それだけ給油しても米国は何もしてくれない。もう何年もそんなことをしているのにテロが撲滅したという話も聞かない。ほんとにムダな巨額の金を海にすてているようなものだ。漁民たちは、国民においしい魚、タンパク源を提供してくれる。食料がなくなれば、いくら軍艦や戦闘機をもっていてもそれらは食べることもできない、まあ、ゴミ同然だ。いまの日本は根こそぎ物価の値上げ、食料の偽装、環境の悪化、地価下落、耐震偽装のマンション等々だ。そんなときの原油高騰なのだから、せめて同盟国のアメリカに一言ぐらい、「日本にも油を持って行かせて」ぐらいは言えないのか。情けないアメリカ言いなりの政治だ。そんな心が外国にあるような首相はもうゴメンだねぇ。ほんとに。

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2008年7月 1日 (火)

続々値上げの7月、下がるのはダンナの小遣い

一年の上期と下期の折り返し点がすぎて今日は7月1日だ。上半期は後期高齢者医療制度という、全く高齢者を馬鹿にしたようなお粗末な制度の是非をめぐって日本中が湧いた。6月29日のブログ「1億以上の金でごまかしの新聞広告」って書いたら、今日のしんぶん赤旗では、「内閣府の政府広報室は、かかった費用が2億円以上にのぼることを明らかにしました」とある。余計に腹が立つ。財務大臣が口を開けば「金がない」というご時勢にあって2億円もつかってアノ、イヤーナ舛添さんの顔を見ろっていうのはほんとに酷な広告だ。なんと言い訳しようが、法の根幹を作った一人である公明党副代表の坂口力元厚労大臣は、25日京都での時局講演会で「私が大臣をしている間に骨格を作らせて頂いた」と述べ、野党の廃止法案について「なんで悪い方に戻さなあかんのか」と弁明したあげくに、テレビニュース等で後期高齢者医療制度を批判する、みのもんた氏を「最大の敵」「視聴率をあげるため」と攻撃し反省の弁はなしという。舛添さんといえば医療制度だけでなく、年金問題で「消えた年金5000万件」とは全く別な話で、今度は560万件にも及ぶ年金受給者が実は納めていたときの月給が実際より低く申請されていた可能性があるということも認めた。紙の台帳からコンピュータ―台帳に入力するときの入力ミスだとか。いったい社会保険庁ってとこはどこまでまじめに仕事をしていたのか。高給もらって遊んでいたのではないかと疑いたくなる。そのくせ、これだけ国民に迷惑を掛けたり、本来支払うべき年金ももらえず早くに死んだ方も多いと思う。そんな犯罪なのに、アア、それなのに、歴代厚労省の大臣も社保庁長官も誰一人責任を取るでなく、逮捕された人がただの一人もいない。舛添さんは医療制度はごまかし、年金は解決を先延ばしするしか脳がない。

さて、ほかにも大地震や毒入りギョウザに次いで食品の偽装事件もあった。そんな上期が終わって下期の始めは悲惨な値上げラッシュだ。典型的なのはガソリンだ。4月には暫定税率なしでリッター当たり120円台を味わったのに、与党のごり押しで暫定税率が復活しなんと今月から180円台にもなるという。今年中には200円台も予想される。原油が不足で上がるのではなく、先物投機で世界中の金余り連中たちが、投機でどんどん吊り上げて儲ける。それを規制できない日本を含む大国の政治家のだらしなさ。原油高で日本の猟師さんは漁業に出ればでるほど赤字続きに泣く。農業も大変だ。そして国民の家計に大きく響く電気、ガスといったライフラインにまで及ぶ。そのうえ食料品は軒並み値上げだ。航空運賃や自動車保険料、化学肥料も値上がりだという。下がるというか減るのは年金をはじめサラリーマンの月収と、それに比例するご主人のお小遣いだ。まあ、やり場のない怒りの連続だった上半期だが下半期ははたしてどうなるのだろう。G8サミットも近づいているが議長国の日本に、地球温暖化防止のリーダー格になれるか。おそらくノーだろう。まあ、サミットを花道にして早く解散して総選挙をやって欲しいねえ。それが国民の願いだと思うけどねえ。

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2008年6月29日 (日)

1億以上の金でごまかしの新聞広告

昨日のことである。久しぶりに馴染みの喫茶店でコーヒーを頂いていたときである。別の席で新聞を読んでいた二人連れがうなるように言い出した。「舛添って、年金やら医療保険であんだけボロクソ言われてんのに、まだ本人はちゃんとやってる思うてんのやろか?」「なんで?」「この広告見てみい。大きなツラさげて臆面もなく写ってる」というような会話である。よくよく注目して聞いていると、昨日の新聞にデカデカと一ページ全面の厚生労働省の広告が掲載されたことについてしゃべっているのだ。わたしの見ていた新聞からも見つけた。「長寿医療制度について、改めてご説明させて下さい」と大きな見出し。右側に舛添大臣の大きな顔写真があり左側は知らない人。この広告のレイアウトはおそらく大手広告会社が主導したと思われるが、なんで今どき舛添大臣の顔なんや。もう不満がいっぱいで顔を見るのも辟易している人が日本中にあふれているやろに。こんな顔写真を見ると広告自体も誰も読んでもくれないやろにと同情した。そこでちょっと詳しく調べてみた。この広告は全国紙、ブロック紙、地方紙などあわせて73紙に掲載されたそうだ。費用は推定だが一億円以上は確実だろう。あーもったいない。財務大臣は口を開けば「金がない。金がない」とのたまうのに、厚労省は見たくもない顔写真を載せた広告に一億円以上だっせ。そこで仕方ないから中身も読んで思わず声をあげた。Q&A方式である。「なぜ75歳で区切る制度なの?」「75歳以上の方々は、病院にかかる機会が多く、医療費も多くなりがちです」というだけでなんの根拠もなく75歳で一律に差別することを正当化しているだけだ。つづいて「75歳以上の方々の医療については、税金で5割をカバーし、現役世代と高齢者の分担ルールを明確にし…」とあるが、「国庫負担の割合は07年度37.3%、今年度(08年)は35.4%。国庫負担は後期高齢者制度になって減っている」のが真相であり「5割」はまやかしである。さらに、「受けることができる医療はこれまでと変りません」という真っ赤なウソも平気で書いている。保険のきく医療に上限がつき、月に6000円(窓口負担600円)までで診療の回数や薬が制限され、かかりつけ医が一人に制限され、診療科のかけもちが困難になるなど貧しい医療しか受けられなくなることも隠している。広告の囲み記事では、「高齢者の方々の負担を減らすなどの改善策を実施します」として、「所得の低い方への配慮として」なんて謳っている。だが、共産党の小池参院議員の質問主意書への政府の答弁書によれば、国民健康保険から後期高齢者医療保険に移った人のうち、政府・与党の軽減策により、保険料負担が3月までの国保料よりも下がる人は約65万人で、後期高齢者医療制度の対象者(1300万人)の5%に過ぎないというのだ。昨日の広告には触れていないが、政府・与党は「見直し策」によって、「保険料9割軽減が実現」などと臆面もなく宣伝している。いかにも圧倒的多数が軽減されるかのようなごまかし宣伝を行っているのには驚く。1億円以上もの金をかけて新聞の一ページ全面をとって、さまざまなごまかし宣伝なんて許せるか。年金からの天引きも不評だったので、条件付だが「口座振替も可能になります」なんて広告では書いている。まるで厚労大臣が受給者に年金を振り込んでやっているとお思いなのか、「個人の年金から天引きする」と了解をとったことは一度もなく、それをお詫びする言葉もなしに「口座振替も可能にしてあげる」なんてのたまう神経。これが政府や国の役人がすることなんだからこの国の民は不幸である。

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2008年6月25日 (水)

消費税増税議論が姦しくなってきたけど…

 日ごろ優柔不断で決断力に乏しいリーダーが「決断の時だ」と言ったらどういう感じを受けるか?きっと誰しも「オッ!これは本気だ」ってなるよねえ。いやはや実はつい先日の17日に外国の通信社代表を相手に、日本国のリーダー、福田首相が消費税増税について「決断しなければいけないとても重要な時期だ」と明言したことは皆さんご承知の通り。これで「スワッ!えらいこっちゃ。原油が上がってガソリンが日々あがる。食料品も相つぎ上がる、後期高齢者医療保険など負担がどーんと増える、よりによってこんな時に消費税増税を決断するなんて、人間の血が通った者のなせる技か」なんて怒りを感じたのはわたしだけじゃああるまい。ところが23日になって「2,3年とか長い単位でもって考えたこと」なのだと言い訳した。もちろん、この秋の税制会改革での「決断」をやめたとする言葉はなかったが、一応、「2,3年」というスパーンを示した。「決断」と言って世論を伺ったら厳しい怒りが噴出したので、今度は「2、3年という意味だったんだ」と引いてみたり、本当は増税したいのだが、世論をながめて表現を変えるあたりは、「優柔不断」を地で行くものなのか。「外国の通信社だったから軽く言った」とかではなく、ともかく、福田首相にしたらこうして押したり引いたりして消費増税へのムードを作りたいのが本音だろう。秋の税制改革で消費税増税についても抜本的な議論を深め、早ければ来年の通常国会で増税法案を出したいというのが、「決断の時」という言葉になって思わず出たものにすぎないのだろう。だいたい、今の与党には財源問題を真剣に考える者はいない。「財源がない」となれば「消費税ありき」しか頭にないのだ。後期高齢者医療制度も「見直す」と言ったのはいいが彼らの頭脳には見直しても財源はどうするか頭が痛い。それで消費増税したいのだが、これを自公だけでいうのは選挙にとってきわめてコワイわけで、できれば民主党を取り込んでみんなでわたれば怖くない式でやりたい。だから今回の消費税発言について沈静化させようと必死であり、「国民が納得するような無駄を省き、必要な公共サービスはこういうものだと提示し…」なんてもっともぶって国民受けするよう躍起の発言をしている。ところで「社会保障費の財源としてなら消費税増税もやむをえない」というまじめな議論も結構ある。いわゆる「高福祉・高負担はいたしかたがない」という考えも自公などの宣伝のおかげで一定浸透している。これについて、消費税が創設されてこれまで20年間で消費税だけでも188兆円の税収だが、その間に企業の税金(法人3税)は159兆円も減少したことを知らない人が多い。これを話すと大抵の人はびっくりする。つまり、消費税は社会保障の財源ではなく、儲かっている大企業などの法人税のために迂回していたということだ。この20年間でも医療費の本人負担が2割から3割になったり、住民税の大増税や後期高齢者医療保険の負担増など国民向け改悪は何度もあった。一方で次々暴露される驚くべき国の無駄使いと軍事費やアメリカ様への思いやりなど納得できない予算がいっぱいある。諸外国並みに企業の法人税を元に戻し、無駄使いや軍事費とアメリカにくれてやる予算など、税の使い道を変えれば消費税増税なしでも後期高齢者医療費の負担増分などは軽く賄えるのである。与党はもちろん、民主党もこうした財源論は、企業から献金がもらえなくなるのが怖くて主張できない。だから、民主党が政権をとっても、真に国民が期待するほどにさほど中身は変らないと言っておこう。

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2008年6月23日 (月)

今トレンディーな政党は日本共産党?

 いわゆる「ねじれ国会」といわれる第169国会も終わって、政局は7月のサミットを経て、また8月ごろかから臨時国会が開会されるらしい。そういう最中にあって、わたし的にはこの6月に政局的に前向きな話が生まれたことを喜んでいる。その一つは昨日投開票があった東京の

狛江市

というところの市長選挙で、全国で市長では3人しかいない日本共産党員市長が、自公推薦や民主推薦候補に圧勝して4選を果たしたことは朗報であった。二つ目は2週間前になるが8日に行なわれた沖縄県議選でも共産党の議席がそれまでの3議席から5議席に躍進したことである。

狛江市

の市長選では3期勤めた現職市長であるとは言え、選挙戦の構図を見ると、自民・公明は前市議会議長を担いできたし、民主党は東京では一定の影響力のある「生活者ネットワーク」とともに、映画プロデューサーを擁立して、双方とも国会議員や都議会議員などをフル回転させて大掛かりなたたかいを展開してきたのだから、「豊かな狛江をつくる市民の会」推薦の現職市長陣営にとっては厳しい戦いであったはずだ。遠くの方からかたずをのんで結果を見守っていた。今日の新聞によれば現職の矢野ゆたか候補1万3396票、自民・公明推薦の前市議会議長だった候補は9727票、民主党、生活ネットが推した候補は、7173票という結果で、共産党と無党派が擁した候補が圧勝した。定数1の首長選挙で自公と民主、生活ネットに対し、共産という三つ巴の戦いでは、国政の勢力から見ても厳しい戦いだったろうと思う。そのことは沖縄県議選にも共通していただろう。沖縄県議選では共産党がプラス2で5議席。自民党は20議席からマイナス4の16議席、公明党は3議席のまま、社民党も増減なしの5議席維持、民主党は1から4議席に増え、社会大衆党は2減の2議席だった。自民・公明など県政与党は27議席から22議席となり16年ぶりに半数を割った。ここでも国政問題であるはずの後期高齢者医療制度に対する県民の怒りが噴出し地方政治でも大きな争点になっていた。それだけに国政選挙並みに民主党に向けた風が吹く傾向にあり、民主党の4議席はいずれもトップ当選だった。そういう流れのなかで持ちこたえて奮戦したのが共産党だったといえる。おそらく、どの党が伸びれば国会でも地方政治でも、自公の悪政へのいちばんの打撃になるかということを共産党はしっかり論戦でつらぬいたのだろう。今国会の終盤で民主党は十分に機が熟していないにもかかわらず参議院で福田首相への問責決議案を提出、可決はしたが首相に軽く往なされてしまうていたらくに終り、「問責決議をしたのだから」とその後の国会審議は自らボイコットした。後期高齢者医療制度廃止法案は野党4党で提出し衆議院へまわったのだから、衆議院でしっかり議論して自公を追い詰めるのかと思いきや、審議ボイコット。なんじゃあ、自分も名を連ねて出した法案さえも審議ボイコットなんて…。国会議員は議案を審議してナンボの仕事なのにねえ。口をひらけば「対決」「対決」という勇ましい民主党だが、やっていることは審議ボイコットなのだから、これでは「対決」にもならない。自公を喜ばしているだけ。こんなことをしていると最近の世論調査で支持率が自民を超えたという調査もあったが、それも幻に終わりかねない。野党なら野党らしくビッチリ徹底審議で自公を追い詰めてほしいものだが、所詮、根っ子は自公と相通じるところがるからだ。宇宙の軍事利用に道を開く宇宙基本法に賛成したり、政官の癒着をさらにひどくする国家公務員改革基本法にも自公とともに押し通すなど路線上は自公と同質・同類なところがあるからだ。それにひきかえ徹底審議を貫く共産党は光る。なかなかのモテモテぶりで、志位共産党委員長が登場しての「資本主義の限界か」を問うTV番組や、「資本主義を叱る」週刊誌特集、さらに国会での志位質問「派遣労働」はウルトラCなみにネットでモテモテとか。「独自路線で存在感、党勢は上げ潮 政局を動かす」という新聞特集。そして共産党員作家小林多喜二の昭和初期の作品「蟹工船」が、派遣労働の現代版として大フィーバーするという社会現象が起こっているのも我輩には勇気をもたらしてくれるのである。

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2008年6月22日 (日)

「檻のなか」(?)で暮らす農山村住民の想いは

先日紹介した2週間、山間の町での暮らしは、縁者の町議会議員選挙のお手伝いということもあるから、さまざまな方との対話もあったし、ビラをもっての訪問ということで足も使って、それこそ2軒しか住んでいない集落にも入った。それで、どこへ行っても共通している生活実態があった。それは人間が「檻の中で暮らしている」ということだった。山間地だからどこでもある程度の田畑を持っている。農業が見捨てられる政治のもとで農業では生計を維持できないとして後継者がなく、遊休地になった田畑もずいぶんある。それでもせめて自分の家庭の分くらいの米や野菜くらいは自給したいとがんばっている人も多い。ところが、近年、イノシシ、シカ、サルといった動物が水稲や野菜類を食べに人里に現れるようなった。本来の生息地の森林が人の手が入らず放置され、間伐もしないから、動物たちの食べる手ごろな高さで新芽が出ないとか、あるいは、一度人間が作ったおいしいものを食べたからそれをもとめてやってくるとか言われる。

さらには地球温暖化による森林破壊によるものだとか諸説がある。それで田や畑を電気が通っている柵を張り巡らしたり、トタンで囲ったりして鳥獣被害から防衛するのに必死である。家の玄関にまで電気柵を張っているところもあるから、わたしなど知らない者が訪問すると開け方も分からないから入れない場合もあった。電気だから死ぬことはないがかなりのショックを感じるので「感電注意」の札が目立つところにぶら下がっている。田畑のあるところはほとんどと言っていいくらい電気柵や囲いがされている。だから人間がその「檻」のなかで暮らして、外から餌を虎視眈々と狙っているのがイノシシ、シカ、サル様なのである。実のなる果物などを狙うカラスもいる。時にはハクビシンやアライグマもいるとかである。とは言ってもさすがに日中には現れない。奴らが人間様のものを狙いはじめてからは、パーンというニセ鉄砲の音を定期的に発生させる装置やら、花火やらいろいろ知恵比べをするが、なかなか学習能力もあり、一度「大丈夫」と学ぶとそれを繰り返すなど知恵を働かすからやっかいだ。一夜にして収穫直前の野菜などが一網打尽にやられたこともあるという。だから自治体も苦心しながら電気柵への補助をはじめ住民のために尽くしている。わたし的にも幼少はこうした山中で暮らしたが、こんな近くに人のいるところに奴らが現れるということはなかった。それだけに、日本の農業と農村を衰退させた政治の責任を問うとともに、農山村に住む住民の労苦に敬意を表したいと思った次第である。

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2008年6月20日 (金)

昨年の自殺数33093人で10年連続3万台

5月28日付の当ブログで、昨年の日本での自殺者数が32000人余で10年連続3万人突破という「推計」を書いた。そのときも書いたが、警察庁は毎年六月になると昨年の自殺者数のまとめを発表する。なぜ、年を越えて半年もかかるのか今でも疑問であるが、よくよく調査をしているのだろう。その点では厚生労働省のように後期高齢者医療制度になればどれだけの人が今よりも負担が増えるのかということさえ調査もしないで法律が実施されてからあたふた調査することと比べれば、警察庁はまだ「まし」ってことかもしれない。田舎暮らしをしている間にも財務省の官僚などが、残業で遅くなったらいつもお呼びのタクシーに来てもらって、車中で缶ビールを頂きながら帰り、タクシー代金は厚労省持ちということが発覚した。タクシー側も長距離の上得意客だから缶ビールくらいは知れたものだ。だけどそんなに遅くまでほんとに仕事をしているのか? だいたい、地方と違って東京のど真ん中にある霞ヶ関あたりは、夜遅くまで公共交通機関が動いているのに、その時間も越えてなにを残業しているのか不可解である。どこかで「ちょっといっぱい」して時間稼ぎしてから例のタクシー帰宅なんてないのか疑いたくなる。そんなことが実際あったとかというTVニュースもあったような気がする。あらまあ、横道へそれたけど、ともかく正確な昨年の自殺者数が発表された。33093人ということだ。10年連続で3万人超えだ。前年(06年)よりも938人、2.9%増であり、過去最悪だった2003年に次ぐ2番目の多さである。年齢的には60歳以上が12107人、30代が4767人と過去最悪である。自殺の原因や動機が特定されたのは70%。上位3位は「健康問題」63%、「経済・生活問題」が32%、「家庭問題」が16%。20代に限れば3位に「勤務問題」が入る。細分化では「うつ病」が6060人、「身体の病気」が5240人、借金等の「多重債務」が1973人である。簡単に3万人超すというが、その一つ一つにはどれだけの悩み、苦しみがあるだろうか。「死んじゃう」と思っても自ら実行するまでに、深い嘆き、悲しみ、涙があることだろうか。そしてどれだけ多くの関係者の涙があったことだろう。とりわけ高齢者と30歳代が過去最高というのはつらい。ここには相次ぐ医療費の負担増、後期高齢者医療制度や介護保険料などの負担増も無関係とはいえない。30歳代にとって、派遣など非正規労働者のすさまじい生活実態は生きる希望さえ持てない。生きていることが苦痛にさえなる時があることを昨夜の某テレビニュースで、自殺3万人突破関連で放送されていた。一昔前には交通事故死者数が大問題だったが、今では交通事故死の5倍にもなっているのが自殺である。世界第9位という自殺率、先進国のG8ではロシアに次いで多い。これらは単に自殺した人だけの問題ではなく、あきらかに社会のゆがみがあることははっきりしている。政治の責任でもある。ほんとうに人間らしく生きる権利さえも奪われた、まさに小林多喜二の昭和初期の小説、「蟹工船」的なドレイ労働のような派遣労働制度などが問題だ。悩める資本主義、限界を迎えた資本主義という感さえする今日この頃である。

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2008年6月19日 (木)

不可解な民主、社民、国民新の対応

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2週間ほど過疎の町で過ごしている間に、問題の後期高齢者医療制度の「廃止法案」が6日の参院本会で野党の賛成で可決して衆議院へまわった。だが与党は制度の「見直し」に固執して衆院での審議に応じようとしない。そしてこの大事なときに民主党、社民党、国民新党は11日に参院で福田首相への問責決議を可決して以降、審議拒否戦術をとってこちらも衆院で「廃止法案」の審議にも入ろうとしない。なんかわけのわからない態度をとっている。参院で「廃止法案」を提案したのは同党ら野党と共産党である。提案をしておき参院で可決し、いざ、衆院で審議しようとしたら提案者である野党3党が審議拒否に入るというのはどういうことじゃ。まったくわけわからん政党である。自ら提出した法案の審議をボイコットするということは、自公らに協力している無責任な態度である。「問責決議を可決したから審議は拒否」というのでは筋が通らない。それよりも衆院で廃止法案を堂々と審議し、法案の欠陥ぶりを徹底追及すること、もし与党の「見直し案」が出てもどうせ不十分なものに決まっている。だって「制度の根幹は変えない」という程度のチャチな「見直し」なのだから、欠陥法案には変わりない。そういう点を追及して討論するべきである。国会は審議の場である。仮に多数決で否決されることが分かっていても徹底討論で自公らの理不尽さを国民にさらすべきである。「審議拒否」なんてわけのわからんことをするところに、民主党を支持してもその政権取りに不安をもつ人々がいるのだ。つい最近も某紙では福田内閣支持率は22%で過去最低などとも報じられた。そういう内閣だから下手な審議拒否戦術とかではなくて、堂々と議論して解散せざるを得ないところまで追い込むことが先決だ。民主党は審議ボイコットしておきながら、岩手・宮城内陸地震などの審議には「緊急時」「人道上」からも応じるとしている。後期医療の問題も国民生活に密着した緊急の問題であるのにどういうわけなの?。また、民主、社民、国民新ら3党に会談を申し入れた共産党にたいし、「(後期医療制度の)廃止を実現するしかありません」としながらも、廃止法案の質疑を衆院でおこなうことは、「成立拒否の政府・与党の姿勢を是認することになりかね」ないとして、共産党が審議に参加するから「答弁と質疑の委任」を求めたことにも拒否した。衆院で審議拒否したら廃止法案は成立するのかねえ?審議拒否は自公の思う壺じゃないの?って言いたい。建設的で前向きに審議重視の共産党にたいし、その他の野党3党はまったく常識外れの対応だと指摘して置きたい。ここにはほんとうに後期高齢者医療制度の廃止を求めている政党なのか?ってさえ疑惑すら生じる。人気取りのためにそういうポーズにすぎないのでは?って思ったりしている今日この頃だ。(写真は本文に関係なく、昨報の古座川の支流、小川にある奇岩・巨岩のなかを流れる滝の拝)

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2008年6月18日 (水)

過疎の町で2週間暮らしました

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2週間ぶりのブログ更新である。いやはやド田舎で2週間暮らしていたから、まだいまだに頭の中が変である。街なかの暮らしに順応しないのである。コンビニはもちろん一軒もない。うっかり車やバイクのガソリンを切らしたりするとそれこそ大変である。10キロ、20キロと走って隣町で給油するのである。町内のもっとも奥地にGSが一軒ある。そこで給油をしたがなんとリッター181円であった。海岸線に出て本州最南端の隣町にあるセルフ給油所ではリッター173円であった。自民党の道路特定財源温存派、いわゆる道路族ボスがいる選挙区だけにガソリン料金の高さも世間の160円台を跳び越している。みんなヒーヒーと怒っている。「どこどこはいくらだった」とか言っているがそこまで行くのに何キロも走ることを考えるとサテ?…という気にもなる。

さて2週間も滞在した町は古座川町と言い、和歌山県南東部位置し、19.5km南北21.7km で、面積294.52 ㎢をしている。高さ100メートル、幅500メートルの一枚岩をはじめさまざまな奇岩で有名な古座川中央れ、大半集落川添いの狭小耕地にへばりつくように散在し、形成している。町面積96%が森林で、気候一般温暖多雨樹木育成しており、良質古座川材産地としてくからられています。古座川流域は、またかな観光資源にもまれており、清流古座川中心近年レクリエーションとして注目されています。一枚岩を眺める正面に喫茶&レストランがある。食卓のそばに感想を書くノートがあったので観光客の感想を読むと遠くは東京など県外からの人が多く、一様にして古座川の峡谷美と一枚岩(写真)のスケールの大きさに「びっくりした」り、「感動した」とか「来年も来るぞ」と書き残していた。この町の人口は約3400人で集落は46あり、そのうち半数近い22が「限界集落」といわれる人口の50%以上が65歳以上である。独居老人も400人以上いるし、高齢夫婦が多い。88歳のご主人が奥さんを車に乗せて10数キロも離れた病院へ送迎する姿にも出会った。車を運転できなければもう生活がなりたたないのだ。なんとなく心配になり車が見えなくなるまで目で送った。そんななかで後期高齢者医療制度に対する怒りは中途半端なものではなかった。「腐った法律を作った小泉らが平気な顔しているのがたまらなくハラが立つ」などとの会話にあちこちで出会った。山間地で農業や林業を駄目にしておいてそのうえ「年寄りいじめとは何事か」という声だ。自給のための少しの米や野菜を作りながら、地場産業として柚子、千両、しきみの生産などでほそぼそと暮らし年金の足しにしている人たちもいる。そんな山あいの町を訪れたのは町会議員選挙があって義弟が立候補しているから応援がてらに、田舎の素朴な住民の姿に触れたかったからだ。わずか二週間の間にも東京秋葉原の恐ろしい事件やら、岩手・宮城地震なども起こった。特に山間地に居ただけに地震については、もしこの町で起こったら、似たようなことになるのではなんて思ったりした。大勢の住民とともにお祭り騒ぎのような選挙戦はなかなか楽しかったし、当選もして良かったが疲れは今も残っている。

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2008年6月 4日 (水)

お知らせ

都合により6月16日頃まで、限界集落を訪問のため、ネットにつながりませんので更新できません。再開しましたらよろしくお願いします。

   編集長

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2008年6月 3日 (火)

訳のわからんハマコーのテレビCM

後期高齢者医療制度について、著名人らの批判談話が「週刊文春」六月五日号に載った。これがまた痛烈だ。「人生の有効期限と言われている気がしました」(作家の小林信彦氏=75歳)「後期高齢者という線引きはおかしい」(作家の瀬戸内寂聴氏=85歳)「収入の少ないお年寄りからさらに搾り取ろうとするなど、人間の尊厳を踏みにじっていますよ。年をとって卒寿、白寿とお祝いごとが重なっていくのに、早く死ねよといわんばかりです」(野中広務元官房長官=82歳)「『お前らはもう入らないんだ』とは本当に無礼」「親を見殺しにするのですから、姥(うば)捨て山より残酷ですよ。慈悲のかけらもありません」(佐々淳行元内閣安全保障室長=77歳)「別枠にするのは残酷です。これだけ批判が出ているのですからとりあえず白紙に戻したらどうでしょう」(作家上坂冬子氏=77歳)ETC…。作家をはじめ元自民党の重鎮から内閣のえらいさんまで無礼だの残酷だのというほどだ。野中さんなんて自民党参院議員の大物だった人だ。今日から日本で一番長寿県と言われる沖縄で県会議員選挙が行われている。その沖縄県にだけ自民党の後期高齢者医療制度のテレビCMが流されているとのこと。「自民党はおじいちゃん、おばあちゃんを大事にする政党なんだろ。だから制度を作ったんだろ。困ったことは直せばいい」「かわいい子どもたちのためにも頼むよ、自民党!」と流す。誰あろう、よりによって、あのハマコーこと浜田幸一元衆院議員(79)が叫ぶと言うのだからこりゃあ、コワーイよなあ。で、言っていることはといえば、怒っているのか、言い訳しているのかわからない。聞きようによっては「おじいちゃん、おばあちゃんを大事にする自民党が困った制度を作ったもんだ」と怒っているように聞こえる。それでなくても基地の町沖縄で米兵によってさんざんひどい目にあっているのに、そのうえ年寄りいじめを、ハマコー氏のCMでごまかすんですかねえ。ところでこんな不評な制度について舛添厚労相も今までさんざん軽率発言を繰り返してきたが、ここに来て西川京子厚労副大臣までが「メディアのミスリードがすごくある。メディアは理解したうえで報道したのか」なんて恥ずかしげもなく噛みついている。しかし、保険料のわずかの引き下げの手直しなんかいくらやってもそれは当面だけのこと、2025年に団塊の世代が75歳になるころには、今の保険料が倍になるシステムには変わりはない。厚労省の制度を作った担当者自身が、「医療費が際限なく上がっていく痛みを、後期高齢者が自分の感覚で感じ取っていただくことにした」とあけすけに語っているのだ。厚労省もムダ使いをいっぱいしていながら、「医療費の痛みを感じ取って頂く」とはなんという言い草か。自分らがムダ使いしておきながら「痛みを感じ取れ」とは開いた口が塞がらない。そうだとしたら、いま言われているような保険料の割引なんかできないハズだ。割り引いたとしてもほんの最初の1、2年だけであとからどんどん上がってゆくというスンポウだ。それよりまずは廃止して、無数にある税のムダ使いにとことんメスを入れるだけで高齢者の保険料負担増分が軽く突破するのだ。マスゾエさん、チャランポラン発言よりそれを先にやって下さいよ。

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2008年6月 1日 (日)

対照的な老舗の閉店の仕方と自民党政治

いま、商都大阪の街で話題になっている2人の女将(おかみ)がいらっしゃる。一人は7月のはじめに店を畳むという道頓堀の食堂のあの方だ。柿木道子さんという「大阪名物くいだおれ」の会長さんだ。例の「くいだおれ太郎」の人形がいまや最高潮の人気の的。聞くところによると看板の人形は、銀行や経営のコンサルを仰いだときには、「商売の邪魔だからだから撤去せよ」と迫られたこともあったという。しかし、創業者の3つの遺言、①支店を出すな、②家族で経営せよ、③看板人形を大事にせよ…をとことん守り抜いて、それでも時代に波に押されて閉店する。これこそ「まさに惜しまれて去る」典型だ。いま一人は、政界、財界人などが足しげく通ったであろう高級料亭、「船場吉兆」の湯木佐和子社長である。すでに誰もがご承知のように、消費・賞味期限の偽りから始まって食品の産地偽装から最後は客の食べ残しの使い回しで、とうとうおじゃん!こちらも創業者は人間的にもとてもりっぱな御仁である。世襲の二代目にして涙、涙の閉店会見であった。「惜しまれて去る」閉店と世間に笑われながらの閉店とまさしく対照的である。「くいだおれ」は、空襲で焼け野が原になった大阪で復興めざして、庶民の食堂から始まって今では、割烹まで持つ店。片や船場吉兆は庶民には程遠い値段で、政・財界人とも関係の深い料亭とこれも対照的だ。さすがに政・財界人が行くような料亭だけあって、他人の残したものの使いまわしは「下座」の人に差し出したというから念が入っている。使い回しを頂いたのは政・財界人ではなく付き添いか呼ばれた人っていうことになる。わたし的な感覚であるが、この船場吉兆の姿が今の自民党にダブって見えて来る。小泉・安倍・福田さんといずれも二世議員の首相の元で、例の後期高齢者医療制度で高齢者いじめ、郵政民営化で国民サービス低下、道路特定財源温存で無駄な高速道路建設、ガソリンは大幅値上げで、道路は作っても走るガソリンを入れる金に汲々とする国民、天下り廃止ではなく官民の癒着を深める公務員制度「改革」、自衛隊の海外への恒久派遣法制定などなど、民意とかけ離れた政治で支持率低下に歯止めがかからない政治は、まるで船場吉兆の名門ゆえに「のれん」をカサにきたやり方と「瓜二つだ」な~んて思ったりした。長年の自民党の「のれん」も今ほど地に落ちているときはないのにまだ「のれん」は立派だと思っている。「そろそろ真摯な反省っていうものが必要じゃないの?」って忠告しておきましょう。アハハハ。

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2008年5月30日 (金)

サブプライムローンの空き家でいま…

日本の資本主義は、資本主義にもあるはずのルールさえ守らず、人間の尊厳さを表す労働ひとつにとっても、使い捨て、長時間労働、名ばかり管理職で残業代も払わない、はては派遣労働、偽装請負、パート制度という非正規社員の増大で、社会保険料をはじめ年金の掛け金もない働かせ方が横行している。そして政治の世界はそんなルールを要求する大企業の言いなりで法人税は大減税の反面、労働者には負担増ばかりを押し付ける政治なのだ。これが日本流資本主義の異常だろう。ところで、アメリカ資本主義では金融経済の無茶苦茶さがすごい異常ではないか。あのサブプライムローンとか言って、低信用者向け高金利型住宅ローンで世界中が悲鳴を上げるほど損失が発生している。これってひどいよな。もともと住宅購入ができるほどの収入がない人を相手に、誰でも手が出せるような低利のローンで住宅を購入させる。それでしばらく立つとだんだん高利の返済になるシステムなのだ。いわばかつての日本のサラ金みたいなものだ。もともと払えない人が対象だから破たんするのははっきりしている。破たんするまでにローンを組んだ金融機関は「住宅が担保だから安心」と証券化して世界にばらまいた。ところがあちこちで破たんが進み土地も家屋も価値が下落したから、証券は紙くずみたいなものだ。儲けのためなら何でもするというのがこの世界の常套手段なのだ。日本の金融機関でもバカを見たところは何千億の損失なのだからバカだ。一昔前の日本での「住専」問題で巨額の税が投入されたが、サブプラはこれよりひどい。このサブプラのお陰で世界中が不況の波に襲われつつあるからだ。罪な国だよアメリカって。アフガン、イラクで未だに人殺し戦争を行ない、世界中に不況まで撒き散らす国なのだ。さて、言いたいのはそんなことじゃない。現地では抵当に取られた住宅は当然ながら空き家になって放置されている。その空き家のプールなどから蚊が大量発生して、ウイルスの媒介源になろうとしているニュースだ。プールや敷地内に雨水が溜まり、蚊が大量に発生し、家のなかにはネズミが入り込み、それを狙う蛇が現れるという。バージニア州のある郡では一戸建ての5%が空き家になっているという。20戸に一戸の割りだ。そこでは近年では数例しかない病気、蚊による「西ナイルウイルス」、場合によっては死亡する恐れもある病気に感染する危険があるという。こんなことが米大手の「ワシントンポスト」紙に掲載されるほどなのだ。「サブプラ悲劇」ともいうべきだろう。そういうアメリカ経済を師と仰ぐのが日本なのだから日本の資本主義の異常さも米国譲りなのがわかるかねえ?

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2008年5月28日 (水)

自殺者が10年連続3万人超に思うこと

警察庁の正式な発表はまだないようだが、2007年の日本の自殺者数はやはりというか30000人を突破して約32000人になるようだ。昨年より少し増えそうだ。これで1998年から10年連続で3万人超えである。警察庁は毎年六月ごろに前年の自殺数を発表するが、昨年に起こったことがなぜ半年近くにならないと集約できないのか、イマイチ理解に苦しむが、すでにネット上でも流れているからほぼ間違いないだろう。人口10万人当たりの自殺者数を「自殺率」というらしい。それによると04年の統計であるが、このとき日本は24.0で世界第9位。G8ではロシアの34.3に次いで高い。他の主要国ではフランスが18.0、ドイツが13.0、カナダが11.6、米国11.0である。最初に3万人超えとなった1998年はバブルがはじけ企業の破たんが続発した年であった。自殺者はその前年24000人から一気に32000人余となったのだ。政府は、その後は「景気は回復した」とかよくいうが、しかし、自殺者数は一向に減らない。交通事故による死亡数は98年頃は9000人台であったが、最近は6000人台にまで減っている。交通事故死でも大変多いように思うが、自殺はその五倍くらいに達するのだから驚異だ。そして昨年から今年にかけてネットで流行のようになった「硫化水素」による自殺が、今年はもう数十人になっているらしい。どうやら昨年の自殺は東京、大阪、神奈川、京都などの都市部で急増したらしい。そのうえ年齢別に見ると60歳以上の高齢者の自殺が増えていると指摘する識者もいる。昨年の統計には入らないが、今年になって後期高齢者医療制度によって、医療費の負担増を苦にして夫が妻を殺して自分は自殺という悲惨なケースも生まれている。だいたい世界第2位の経済力とか言いながら、片や自殺率が先進国でトップということ自体に日本資本主義の異常さが表れている。それは自殺の要因はどんな自殺の仕方であれ、やはり根本は貧困問題に突き当たる。バブル崩壊後は働くルールが破壊され、人間の尊厳を踏みにじるような使い捨ての働かせ方をする派遣労働や請負、あるいはパートがどんどん増えて、年収が200万円を割る非正規労働者が1800万人にもなった。それでも資本は国内で儲からないと思えば海外へ出て行く。「利潤第一」で国土や国の未来がどうなろうとあとは野となれ山となれで放置する異常な新自由主義経済で荒らしまくっている。資本主義にも法の下でルールがあって当然なのだが、日本では法を作る自公と資本が結託しているから異常な資本主義になって国民を総いじめしている。これでは政府がいつまでに自殺を何%減らすとか言っても空論だ。それどころか、政府が先頭きって75歳以上の老人は早く死ねと言わんばかりの医療制度なのだから、希望の持てないお年寄りは悲観して自ら死を選ぶというわけだ。65歳以上が過半数を占める田舎の限界集落で独居住まいという老人も少なくない。いや夫婦だけの世帯でもいつどちらかが亡くなった時の不安などを考えると「死んだ方がまし」となる。いまや、世界的に広がる貧困と格差、穀物などへの投機による食糧難による暴動、そして地球の温暖化による危機が一層自殺率を高めかねない。そんなことをグローバルな規模で政治の指導者が真剣に考えないと人類の明るい未来はないだろう。そういう未来を見通す政党は日本では共産党だけだろう。端緒的ではあるがその共産党に問う、「資本主義はこれでいいのか」というテレビ番組や週刊誌の特集が組まれていること、ホームページへのアクセスの急増、マルクスの資本論や小林多喜二の「蟹工船」がいま脚光をあびていることなどは一筋の光明だ。

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2008年5月27日 (火)

舛添厚労相の出まかせ発言には呆れる

 通常国会は6月15日が会期末である。残りは20日を切った。大問題になっている後期高齢者医療制度ついては4野党が参院に廃止法案を提出している。自公は、制度は間違っていないが問題点もあるので見直すべきは見直すとして、「制度自体の欠陥」である法なのに若干の手直し程度で誤魔かそうとしている。今の国民の怒りが手直し程度で収まると本気で思っているのだとしたら自公にとって不幸である。共産党の東京都議員団が東京都内の区市に寄せられた問い合わせや苦情がどの程度あったかを調査している。その結果が今日の「しんぶん赤旗」に載っている。東京都内23区と26市を対象に実施したもので、未集計の7区市を除いて、問い合わせ・苦情件数の合計は204、363件というから驚きだ。内訳は19区で146,268件、23市で58、095件。月別には3月が48、861件、制度がスタートした4月には155、502件に跳ね上がった。この集約できた19区23市に住む後期高齢者の対象人数は921、300人ということだから、問い合わせや苦情を寄せたのは全部が全部後期高齢者本人とは限らないだろうけど、単純計算では五人に一人が問い合わせなどをしたことになる。内容的にも「75歳以上で人間を区別するような制度は人権侵害だ」とか、「『年寄りは早く死ね』という制度か」「(保険料が)安くなると言っていたが実際には高くなった」「断りもなく年金から保険料を天引きするのはおかしい」という意見があったという。とにかく対象者の五人に一人が問い合わせたという結果にびっくりだ。数万とか言う単位でなく92万人という100万近い大勢のなかでの結果だ。この結果を見てもいかにこの制度が欠陥制度であるかがわかる。25日のNHK「日曜討論」で例の舛添チャランポラン大臣は、後期高齢者から保険料を徴収しないと「子どもや孫が『なんだ、じいちゃん、ばあちゃん。あんたが長生きするから私の保険料が増えるんじゃない』と反乱がおこる」と発言。世代間の対立を煽るような議論である。だが、この発言はいかにも軽率だ。子どもや孫がいま一番心配していることは、じいちゃん、ばあちゃんの長生きではなく、「この制度自体が『長生き』されたら、これは将来の私たちの姿なのだ」と怒っているのだ。子どもや孫という「現役世代」が75歳になるころには保険料が今の3倍、5倍と末恐ろしい額になることだ。だからこの制度に対したんに高齢者だけでなく現役世代も「将来の自分の姿」として怒っているのである。日本中の家庭で父母やじいさん、ばあさんの長生きを恨む人ばかりになって「反乱が起こる」としか国民を見ない舛添大臣はほんとに「愛のない」口から出まかせのチャランポランではないか。それよりも介護疲れや高い医療費の負担増でやりくりできなくなり、家庭内で誰かが人殺しをして無理心中する事件が連日のように発生していることの方が重大だ。(まさか、舛添さん、これを無理心中を「反乱」と言っているのではないでしょうねえ)

さて、保険料についてどれだけの人が安くなり、あるいは高くなるのかを調査もしないで制度が実施されたことについて、厚労省はあわてていまその調査をやりだした。ところが厚労省は「負担が増える人は少数」に見せかけるような手法で調査をしているということも今日のしんぶん赤旗は詳論している。現行の国保料を「資産割」を採用している市町村では、「試算割額」の一世帯当たりを18973円で計算するとして、「資産割」で納める人は6割しかいないのに全員であるかのようにして、実際は1万円の増であっても18973円よりは「減」になるように集計をさせる手法をとっている。また、世帯分類で負担増になる率の高い世帯層を巧妙に除いて集計する手法などをとっているというのである。できるだけ現在より「安くなる」方法、負担増を隠す「調査」をしていることを暴露している。専門的な分野だから素人目には難解だが、まあ、いろいろ苦労をしてでも厚労省は「増える人は少数派」と宣伝したいだろうことは読める。

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2008年5月25日 (日)

「天引きでなく引き落とし」…呆れた自民党の常識

今日のしんぶん赤旗の小さな囲み記事から、「えっ!これが政権与党の自民党本部の常識かいな」って怒りというより、笑っちゃうニュースを読んだ。天下の自民党の本部が発行したファクスニュース22日付けで、後期高齢者医療制度で野党が批判している点について、Q&A形式で回答のマニュアルを作っていると言う意味の囲み記事だ。地方の自民党の都道府県連とか、その下の組織とかで出した文書なら、まあ、勉強不足からまちがった答え方をする場合が幾つもあるから特段問題にしない。しかし、自民党広報本部が発行し、全国の地方組織に指示している文書だから、「自民党の“常識”ってのはこの程度ですよ」っていう意味で紹介しておこう。しんぶん赤旗の記事を丸写しするのも芸がないからアレンジしておく。後期高齢者医療制度の保険料天引きに関するQ&Aである。まず、Q「なぜ年金から『天引き』するのですか」という問いへの答えとして、A「『天引き』という言葉は適当とは思いません。年金からの『引き落とし』が適切な言葉」などと解説しているというのだ。「天引き」ではなく「引き落とし」なんだと…。あきれるではないですか。そこで念のため「広辞苑」を引くと「天引き」とは「①貸金の中からあらかじめ契約期間中の利子を引き去ること。②給料などの総額中から初めに一定の額を引き去ること。-貯金」とある。引用からして該当するのは②だろう。「-貯金」とは一つの例示として「貯金のための天引き」とかに使うという意味で引用していると思う。次に「引き落とす」を広辞苑で引くと3つの意味があってここで該当するのは「③支払人の預金口座から一定金額を受取人の口座に送金する」というのが該当するだろう。普通、「受取人の口座に送金する」と言っても、そのことが支払人から依頼があって、きちんとした手続きをしないことには、金融機関も勝手に送金はできない。そうでないと誰でも勝手に「○○の口座から引き落としておいて」というのは通用しないし、強制すると犯罪になる。クレジットカードで物が買えるのも、販売者と消費者とクレジット会社がそういう契約を結んでいるからである。だが、高齢者保険料の天引きは、本人の同意は全くナシ。承諾を求めに来ることもなく、むろん捺印もなし。年金受給者の口座に振り込む前の年金から本人の同意もなく、有無を言わさず差し引かれるのだから、いわばドロボーと同じだ。年金はもともと長年保険料を払って自分の掛け金として来たものだ。掛けた人の個人財産ではないか。たまたまそれを預かっていたのが社会保険庁など国の機関であったとしても、勝手に天引きできる根拠はあるのか。それがないから自民党本部ファクスニュースは「引き落とし」だと偉そうに強弁するだけだ。預かっているのが「国の機関」であればあるほど、国は国民の生命と財産を守る義務があるのだから、なお一層慎重に個人の財産を守る立場に立つべきではないか。だから天引きしたいならせめてハガキなどで了解を得た人だけにするのが「常識」だ。自公らの与党はこんな常識すらないドロボーみたいなヤカラということだ。舛添チャランポラン大臣は「悪い部分は直す」というが、「天引き」は絶対に手をつけないだろう。なぜなら、保険料の徴収に自信がないからだ。昔から権力を握る悪代官が弱い民衆に立ち向かうとき、権力を使って脅迫や強要した例が多いのは歴史小説や時代劇にいくらもある。「姥捨て山」行きの後期高齢者医療制度が、いかにも時代錯誤の制度ならば執行者もそれにふさわしいまさに時代遅れの連中たちである。

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2008年5月24日 (土)

今40歳の人が高齢者保険に加入時の保険料は5倍に

参議院で野党4党は悪法の後期高齢者医療制度を「廃止せよ」という法案を提出した。野党が多数を占める参院では可決するだろうが、衆院で与党が否決すると思われる。だが与党もここに来て廃止までは行かなくともなんらかの「手直し」で誤魔化そうと必至である。だから、廃止法案の提出とあいまって世論をとことん広げきって、制度の存否を問うような運動にしなきゃあいけない。もう、世論的にはこの医療制度はズタズタなのである。自民党の中曽根元首相でさえ「名前が実に冷たい。愛情の抜けたやり方に、老人が全部反発している」「至急、元に戻して考え直す姿勢をはっきり示す必要がある」とまで言い切った。福田内閣についても「役人の言っていることや、今までの仕事の後始末をやらされている。かわいそうだがそのまま乗っかってやるのも能なしの感もする」と、同じ党の重鎮とはいえボロのチョンである。「能なし」とまで言われるのだから…。ほかにも塩爺こと塩川元財務相や堀内元官房長官なども強烈な批判をしている。こういった与党の実力者からさえボロクソに言われるような法案は見たことがない。もう、まさに「廃止しかない」というのが実態である。そこで舛添チャランポラン大臣は「低所得者の保険料は8割9割割引する」「かかりつけ医問題は凍結する」とか手直し的なことを言い出した。もともと与党は「7割8割の人は現行よりも保険料は下がる」なんて宣伝していた。「その調査を示せ」といわれて「実は調査していませんでした」という無責任さである。7割、8割の人が下がるというのでは後期高齢者医療制度の目的に反するのだ。この制度の目的は75歳以上の高齢者に「高齢者医療は金がかかるのです」ということを実際に体感してもらうということも目的の一つなのだ。それが「7,8割の人が下がり高所得者だけ増える」のであれば庶民はみんな喜び、「金がかかる体感」にはならない。そこからしてウソ宣伝なのである。仮に、今回の保険料は下がるという可能性はあるかも知れない。なにしろ初めてなのだから少しでも印象よくしなきゃあならないから。だが、二年毎に見直すことが決まっている。この制度の最大の眼目はいわゆる「団塊の世代」が75歳以上になり始める2025年からの医療費の急増に備えるのが狙いである。75歳以上が塊になって増えるのは2025年からだ。現在は全国平均で年額72000円とされている保険料は2025年には16万円に跳ね上がる。高齢者が多くなれば医療費も多くかかるからだ。いまテレビなどでもフリップがあって「75歳以上の保険料から10%、健保・国保など現役世代から40%、税から50%」なんて75歳以上で10%だけ負担をと言われる。じつはこれは最初の2年間だけで、これが15%、20%と上げられる仕組みになっている。だから今回は今までの国保などより多少下がったとしても、25年までには2倍以上になるのだから二年毎に際限なく上がる。さらに2035年には3.5倍、2045年には5倍以上になるという試算である。いま40歳の人がこの保険に加入する頃の保険料の平均は37万9千円だ。それだけにたんに年寄りだけの問題ではない。若い世代から見れば「未来の自分の話」だということなのだ。こういう恐るべき制度を「長生き」させてはならない。しかも年金からの天引きだから問答無用で取られる。「天引きは支払いの手間を省く」というきれいごとではない。「天引き」にしておかないと、将来は年金自体も目減りするから、保険料を払えない人が増えると見込んで、払わない人をなくすために天引きにしたにすぎないのだ。「やれ、道路だ!それ米軍に思いやりだ」などと税のムダ使いの一方でこういう時代をむかえるとすれば国の存亡の危機になるだろう。

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2008年5月23日 (金)

NHK番組にケチつける自民党こそ政治介入だ

NHKテレビが5月11日に放映した「NHKスペシャル 緊急報告社会保障が危ない」について、20日の国会、参議院総務委員会で自民党の磯崎陽輔議員(大分選挙区)が、「偏った放送である」といちゃもんをつけたそうである。この番組は、病気・失業・高齢など生活上の困難に直面したときに、この人たちを守るはずの社会保障のセーフティネットがどう機能しているかを丹念に取材し放送した番組だ。健康保険証がないために医者にかかれず死亡した人がここ2年間で少なくとも475人いる。そのなかのいくつかを追い、まじめに働いて国保料も収めてきた人が、不景気とともに仕事がなくなり保険料が未納になり、受診ができなくなって死亡した例など事実を見つめた報道である。また、労働法制の規制緩和と共にバブル崩壊以降、非正規労働者が大量に増え、失業者、低所得者と共に国保に次々と流れ込んでくる実態、そのなかに、保険料が払えなくなり医療が受けられない人がどんどん増えてきている。生活保護に助けを求めてもそこには厚い壁があるのは、

北九州市

で何度も餓死者が生まれたことだけでも明らかなのだ。番組では構造改革の行き過ぎを指摘する意見に対して財界の代表も同意したほどなのだ。そういう番組について、磯崎参院議員が「保険料の減免制度もあれば、医療扶助もある。制度上では医療を受けられないことはない。保険証の取り上げと死亡の因果関係を検証したのか。きわめていいかげん」と批判したという。元官僚らしい世間知らずだなと思った。それならNHK追及より先に自分で検証したのか聞きたいものだ。磯崎氏の見識を見ようと氏のホームページを見た。氏は5月18日の「NEW」版で「後期高齢者医療制度はやっぱりおかしい」と保険料は、どの市町村でも、特に低所得者に配慮し、増減が分かりやすく説明できる制度とする。そして、保険料の増減について徴収前にすべてのお年寄りに対し、分かりやすい説明をする。健康診断等市町村が単独で行っていたオプション事業については、継続できるようにする。 さらに、自分で今まで保険料を支払っていなかった被扶養者である高齢者に対する減免等の経過措置の拡充、保険料の年金からの天引きの任意化なども併せて検討すべきでしょう」とか、「厚労省の役人は総論ばかり説明してごまかす」「財政再建ばかりに目を向けるのでは恐ろしい」とさえ噛み付いている。自民党議員ではめずらしくご立派にそこまでいうのなら、もっと突っ込んで増大する国保証を取り上げで病院にも行けず、症状が重くなったり、死亡する事件が全国であいついでいること、それが国民健康保険料が高すぎて払えず、保険証をとりあげられた世帯が35万世帯にもなっていること、国保加入者の平均所得は、二十年前の179万2千円から165万円に減り、反対に一人当たりの国保料・国保税は3万9千円から7万9千円へと2倍に増えたのだから、払えなくなる人がいるのもあたりまえであることなど自らの力で調査したのか伺いたい。さらに問題は、NHK番組に出てきた病院が「民医連に加盟し、日本共産党と深い関係にある。偏った取材である」と噛み付いた。民医連は700を超す病院・診療所を含め、1700箇所の医療関連事業所をもち6万人越す職員がいるれっきとした医療団体である。何をもって「日本共産党と深い関係」というのだろう。自民党は病院など医療関係から献金をもらい、選挙ともなれば組織の上部から支持を強要することはよく知っているが、共産党はビタ一文の献金も受けていないし、どんな職場であれ政党支持の自由は保障する立場だ。なにか取材先に問題があるとでもいいたいようであるが、その前に、現在のような医師不足や産科医不足などで医療が崩壊の危機にある事態はどこからきたのか。その政治の責任と役割を磯崎議員は論じたらどうかと思う。旧自治省から総務省畑に君臨した官僚ならよくわかっているはずだ。NHK番組を「偏向報道」だというのなら、それこそ自民党による放送への「政治介入」でしかないだろう。自分らが気に入らない番組は「偏向だ」というのは自民党のいつもの手口なのだ。

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NHK番組にケチつける自民党こそ政治介入だ

NHKテレビが5月11日に放映した「NHKスペシャル 緊急報告社会保障が危ない」について、20日の国会、参議院総務委員会で自民党の磯崎陽輔議員(大分選挙区)が、「偏った放送である」といちゃもんをつけたそうである。この番組は、病気・失業・高齢など生活上の困難に直面したときに、この人たちを守るはずの社会保障のセーフティネットがどう機能しているかを丹念に取材し放送した番組だ。健康保険証がないために医者にかかれず死亡した人がここ2年間で少なくとも475人いる。そのなかのいくつかを追い、まじめに働いて国保料も収めてきた人が、不景気とともに仕事がなくなり保険料が未納になり、受診ができなくなって死亡した例など事実を見つめた報道である。また、労働法制の規制緩和と共にバブル崩壊以降、非正規労働者が大量に増え、失業者、低所得者と共に国保に次々と流れ込んでくる実態、そのなかに、保険料が払えなくなり医療が受けられない人がどんどん増えてきている。生活保護に助けを求めてもそこには厚い壁があるのは、

北九州市

で何度も餓死者が生まれたことだけでも明らかなのだ。番組では構造改革の行き過ぎを指摘する意見に対して財界の代表も同意したほどなのだ。そういう番組について、磯崎参院議員が「保険料の減免制度もあれば、医療扶助もある。制度上では医療を受けられないことはない。保険証の取り上げと死亡の因果関係を検証したのか。きわめていいかげん」と批判したという。元官僚らしい世間知らずだなと思った。それならNHK追及より先に自分で検証したのか聞きたいものだ。磯崎氏の見識を見ようと氏のホームページを見た。氏は5月18日の「NEW」版で「後期高齢者医療制度はやっぱりおかしい」と保険料は、どの市町村でも、特に低所得者に配慮し、増減が分かりやすく説明できる制度とする。そして、保険料の増減について徴収前にすべてのお年寄りに対し、分かりやすい説明をする。健康診断等市町村が単独で行っていたオプション事業については、継続できるようにする。 さらに、自分で今まで保険料を支払っていなかった被扶養者である高齢者に対する減免等の経過措置の拡充、保険料の年金からの天引きの任意化なども併せて検討すべきでしょう」とか、「厚労省の役人は総論ばかり説明してごまかす」「財政再建ばかりに目を向けるのでは恐ろしい」とさえ噛み付いている。自民党議員ではめずらしくご立派にそこまでいうのなら、もっと突っ込んで増大する国保証を取り上げで病院にも行けず、症状が重くなったり、死亡する事件が全国であいついでいること、それが国民健康保険料が高すぎて払えず、保険証をとりあげられた世帯が35万世帯にもなっていること、国保加入者の平均所得は、二十年前の179万2千円から165万円に減り、反対に一人当たりの国保料・国保税は3万9千円から7万9千円へと2倍に増えたのだから、払えなくなる人がいるのもあたりまえであることなど自らの力で調査したのか伺いたい。さらに問題は、NHK番組に出てきた病院が「民医連に加盟し、日本共産党と深い関係にある。偏った取材である」と噛み付いた。民医連は700を超す病院・診療所を含め、1700箇所の医療関連事業所をもち6万人越す職員がいるれっきとした医療団体である。何をもって「日本共産党と深い関係」というのだろう。自民党は病院など医療関係から献金をもらい、選挙ともなれば組織の上部から支持を強要することはよく知っているが、共産党はビタ一文の献金も受けていないし、どんな職場であれ政党支持の自由は保障する立場だ。なにか取材先に問題があるとでもいいたいようであるが、その前に、現在のような医師不足や産科医不足などで医療が崩壊の危機にある事態はどこからきたのか。その政治の責任と役割を磯崎議員は論じたらどうかと思う。旧自治省から総務省畑に君臨した官僚ならよくわかっているはずだ。NHK番組を「偏向報道」だというのなら、それこそ自民党による放送への「政治介入」でしかないだろう。自分らが気に入らない番組は「偏向だ」というのは自民党のいつもの手口なのだ。

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2008年5月21日 (水)

年金を餌に消費税大増税ばかり言うゴマカシ

政府の社会保障国民会議というところがあるらしい。なるほど「国民会議」っていうのだから国民の立場にたって社会保障を考えてくれるところかな、なんて考えた。で、そこが19日に、消費税を財源にした基礎年金の「全額税方式」を導入した場合、どれくらい消費税を上げる必要があるかという試算を公表したというのだ。「エツ、なんで、基礎年金財源を全額税にする場合は消費税しか想定しないの?」と真っ先に疑問に思った。だいたい今でも保険料方式でやっているのに、なんで頭から全額税で負担することを考えるのか、その場合の消費税はどうなるか…「基礎年金全額を税で負担すると消費税はいくらか」と収入源は消費税しか頭に入れない議論なんて全くおかしい。これには見事なカラクリが隠されている。全額を税金で負担するというから保険料による負担は廃止されるという「うま味」がある。その代わり消費税がドーンと上がる。それで負担増はどうなるかって議論だ。いまの保険料制度では、労働者と企業で折半しているのだが、保険料が廃止になれば当然ながら企業負担はなくなり大幅に軽減されるというカラクリがあるのだ。だから今まで企業が負担していたものもすべて消費税に回ってくる。当然、消費税には今まで労働者が負担していた保険料分と企業が拠出していた分がかさなって消費税に加算されるわけだ。分かりやすく言えば、消費税による全額税方式は、大企業の負担を庶民に肩代わりさせ、サラリーマンは保険料はなくなるが消費税は10%から18%になるドテライ負担増を押し付けるものである。これまで自民党政治の元で大企業優遇税制によって空前の大儲けをしているのが大企業だ。法人税はバブル期は37.5%であったが現在は30%。これを元にもどすだけで資本金10億以上の大企業だけでも約4兆円の税増収、さらに研究開発減税などを廃止すれば1兆から2兆円を確保できる。全額税方式で負担する場合、昨日の「朝日」新聞では4通りの試算を公表している。現行の給付水準6万6千円を維持しつつ過去に未納機関があればその分を減額方式では消費税増が一番低いが、それでも09年度から9.5%にする必要があり、その場合1世帯で今までの保険料より月に1千円から8千円の負担が増えるし、年金受給者は7千円から8千円増。一番高負担なのは加入履歴に応じて6万6千円を上乗せする場合で、それには消費税が09年から18%にしなければならず、1世帯の負担増は保険料がなくなる分を差し引いても月に1万9千円から3万2千円が消費税で負担増、年金受給者は月2万5千円から2万7千円も消費税で負担増になるとしている。保険料を納めていない年金受給者は消費税での負担が大きくなる。なんでも「消費税ありき」で負担を増やせばこんなことになる。大企業に応分の負担を求めることをしないからである。大企業が史上空前の儲けをしているのは法人税の減税はもとより、正社員を減らし、派遣、パートなど非正規社員に置き換えたり、なおかつ賃金は8年も9年も押さえつづけているからである。その上に保険料負担分まで廃止しようというのでは、社会的責任を果たさない「利潤第一」の暴走で「あとは野となれ山となれ」なのである。今日のNHKでも最近の若者は自動車の購入とかお酒にはあまり興味を示さず、将来の年金不安からひたすら「貯める」傾向が強いというデータを紹介していた。年収200万以下では遊びとかもできず、休日でも行動半径は1mとか2mの範囲で自分の好きなことをして過ごすらしい。これでは購買力も減るわけで内需がいつまで立っても伸びない。資本主義の限界がささやかれる今日である。それなのに消費税頼みの上に国は、軍事費は聖域として減らさず、米軍基地のためには移転費だけで3兆円も出すというし、毎年の社会保障費の自然増に匹敵する2千億円からの「思いやり予算」で米軍には大サービスなのだ。また、無駄な高速道路や海峡をまたぐ道路づくりも「特定財源」でやる。こういう方面の金の使い方を変えれば、消費税に頼らなくても年金制度は守れるのだ。消費税実施以降188兆円、その85%の159兆円は大企業の法人税等の減税に使われてきた歴史がある。消費税を上げれば上げるほど大企業を儲けさせるだけだ。その大企業の論理では日本の未来は危ない。

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2008年5月20日 (火)

USAの51番目の州…ニッポンの税の使われ方

日本の税金の使い方でハラの立つことがワンサとある。道路特定財源や国交省のムダ使いはメディアもしばしば取り上げる。今日の新聞によれば「電波特定財源」というものがあるという。初耳の話だ。なんでも、我々が高い料金を払っている携帯電話会社や放送局が総務省に払っているお金に「電波利用料」というのがあるのだって。それを総務省の職員がレクレーション費に使っていたんだと。…野球観戦、映画鑑賞、無線操縦カーなど不明朗な支出に使っていたものが4千万に上るという。「電波利用料」は、電波法で違法電波監視などに使い道が限定されている、いわば「特定財源」だ。携帯の利用者も一台当たり年間420円を負担しているんだって。知っていたかい、あなたは。わたし的には知らなかった。で、例えば06年度は合計で672億円の収入になった。その金から美術館鑑賞券やボーリング、野球、テニスなどに使っていたのだという。国民の知らないような入金があってそれがレクレーションに使われている。金額的にも意味的にも世にも不思議な支出がある。それは米軍の駐留にかかわって日本が出している金だ。「しんぶん赤旗」18日付けで世界の米軍基地と駐留経費負担の俯瞰図が掲載された。世界地図の上に米軍の基地を記しそこに駐留経費の負担額と米兵の人数を紙幣と兵隊の漫画で表したものである。米国防総省の資料によるものである。世界39カ国・領土に823の米軍基地があり、17万6000人の米兵が駐留し、米本国の189万人の兵力と共に世界的規模で睨みをきかす軍事作戦を展開しているのである。基地の数と米兵の人数で一番多いのはドイツである。文字通り欧州の拠点としての役割である。基地数287、米兵は63968人である。それにつぐのが日本で基地数130、米兵48844人。海外侵略を目的とする殴りこみ部隊である海兵隊が常駐するのである。さて、駐留経費であるが、日本は44億1134万ドル(4600億)だ。ドイツは15億6393万ドルである。紙上では紙幣の束でグラフ化されているがドイツを富士山の高さとすれば日本はエベレストよりも高い、ドイツの2、8倍もの経費を出しているのである。3位の韓国(8億4281万ドル)の5倍以上の金である。本来は米国がふたんするべきなのに、「思いやり予算」と言ってさしだしている。ゴルフ場、バーやレストランで働く人の給与の面倒までみている。「日本は気前がいい」と揶揄されながら負担しているのだから頭が狂っているとしか思えない。そのうえ駐留している米兵の凶悪犯罪が年々増えているのだ。殺人、婦女暴行・強姦や強盗など凶悪犯罪も日茶飯事である。今日の新聞(朝日)にも、横須賀市で米兵によってオーストラリア人女性が性的暴行を受け、裁判で300万円の賠償を命じられたが、米兵は支払わず帰国した。発生から2年以内なら米国が払うことになっているが、事件は02年だったので米国は拒否した。それで日本政府が肩代わりして払ったというのだ。むろん、これも税金からである。そんなバカなことがあるか?…基地として貸している土地の使用料さえもらわず、経費まで出してそのうえ犯罪をやるわ、外国人の賠償金まで肩代わり…。こんな世にも稀な税金の使い方って許されるか?一方、国内では75歳以上の老人は早く死ねとばかりに、医療保険料で苦しめる。いったい、どこの国やニッポンは…決まってるでしょ!USAの51番目の州なのよ。

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2008年5月19日 (月)

軍需企業のフィクサーに迫れるか?

防衛省の元事務次官守屋武昌と軍需産業山田洋行の元専務宮崎元伸が逮捕されて、わあわあ騒いでからもう大分立つ。結局はとかげの尻尾きりみたいに、この2人だけでお茶をにごして終りなのか、背後の軍事利権まで行かないのかと残念に思っていた。と、最近、当時からフィクサーと言われた軍需関係団体「日米平和・文化交流協会」の秋山直紀常勤理事をめぐってふたたび賑やかになってきた。新聞や週刊誌も大きく取り上げ始めた。当面の焦点は、秋山氏が軍需企業から受け取っていた巨額のコンサルタント料などをめぐる「所得税法違反」というのが表向きの疑いとして捜査の手が伸びているということだ。秋山氏は山田洋行からだけでも3億を超える裏金を受け取っているといわれる。これがなんのための金でどこへ流れているかである。アメリカの軍需企業との商談は秋山氏抜きではできないといわれるほど、「日米平和・文化交流協会」を牛耳り、そこを通じて商談をまとめる力を持っているのだろう。交流協会と自民党の「防衛族議員」らで作る安全保障議員協議会(事務局長は秋山氏)が、東京とワシントンで毎年「日米安全保障戦略会議」を開く。これには防衛族議員や米高官が出席する。そして防衛政策や装備について協議するという。そういう重要な場であるから、日本の軍需商社も秋山氏と親しくなりたいのは当然だ。そして、コンサル料とかなんとかの名目で資金を渡し、その背後にいる政治家への口利きなどを期待するわけだ。それにしても自民党には「族」議員だらけなのだねえ。「道路族」は高速道路を作り続けるために暗躍し道路特定財源にしがみつく。防衛省は「防衛族」議員で歴代防衛庁長官や防衛大臣などが名を連ねる。それらの人は交流協会にも名を連ねるだけで目的は概ね推測できる。軍需企業などが何もなしに億単位のコンサル料など渡すハズがないのは誰が考えても普通の常識で考えるだけも「防衛族議員とのパイプ役」と思うのは当然だ。守屋と宮崎の逮捕は山田洋行といういわば新参の防衛商社だ。だから悪は悪でも事件的には「小物」だったのだ。交流協会には三菱重工業、川崎重工業、日本電気、ノースロップ・グラマン、ロッキードなど一流の大手軍需企業が名を連ねているわけで、年間5兆円もある日本の軍事予算に影響力を発揮するわけだ。それだけに東京地検もメンツにかけて本丸があるのであれば、とことん迫って欲しいものである。当面、注目しよう。

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2008年5月18日 (日)

やっと届いた「ねんきん特別便」の確認顛末記

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いま、話題の年金問題。あの「出まかせ発言」が多いからあえて言えば、舛添チャランポラン大臣が年金加入者一人残らず送ると言った「ねんきん特別便」が先日やっと届いた。その顛末記である。わたし的には、妻がそういう関係の仕事に携わっていたから、私の年金を受給する際にもちゃーんと調べていて、「正確だよ」って言うから信じていた。おそらく今ほどに年金が問題になっていなかったから、それほどに意識的でなかったかも知れない。で、送られてきたわたしの「ねんきん特別便 年金記録のお知らせ」をあまり重視するつもりもなく拝見。そうしたら独身時代の記録でどうも「?」と思うところが一箇所あった。「お勤め先の名称または共済組合名等」の欄に全部で6項目あるのだが、一つだけ勤め先の名称がなくたんなる「厚生年金保険」とだけあって、「資格取得年月日」が昭和38年7月1日で「資格を失った年月日」が昭和39年6月25日とある。ほかは全部「○○商店」とか固有名刺があるのにここだけなぜ「厚生年金保険」だけで固有名刺がないのか。なるほど「見方」説明書を読むと「『厚生年金保険』・『船員保険』と書かれている場合は、お勤め先が登録されていない場合です」と書いてある。へえ、この当時はお勤め先の名称が登録されなくても「厚生年金保険」だけで通用したのか?なんて若干不審に思った。そのときの勤め先も覚えていたが、「お知らせ」ではそこでの加入月数は11ヶ月しかないことにひっかかったのである。そこで昭和40年5月から60歳の退職まで勤めた最後の「事業所」を訪問して、わたしの「履歴書」に匹敵するものを見せてもらった。なぜなら、今の歳になっての記憶はなかなか正確に戻れないからだ。ほんの4、5年のことなら正確に書いていると思い出したからである。案の定、履歴書では昭和36年2月からその事業所へ勤めているし、3年以上勤めたのははっきり記憶している。ところが保険加入機関は11ヶ月だ。だから28ヶ月分が不足していることが分かった。そこから過去への追撃が始まる。その事業所を仮にA社としよう。A社の当時の同僚Bさんと年賀状の交換が今も続いているので電話をした。するとBさんは「俺はあの当時からあちこち転々としていたので今も無年金なの」という意外な返事だった。ところが、「この前、A社にいたC君から、同じようにあの当時の年金について教えてくれと電話があったよ」というのだ。「じゃあ、Cさんに聞くわ。電話番号教えて」「向こうから電話かかってきただけで僕知らない。けど、○○のDさんと付き合いがあるから番号知っているのでは」という。DさんはA社の元社員ではないがCさんが加入しているある文化サークルの会員らしい。それでDさんに聞くと即座には分からなかったが数時間後にCさんの電話番号を調べて教えてくれた。そうしてやっと「やあ、何十年ぶりやろか、懐かしいなあ」なんて長電話になった。分かったのはCさんは私より先にA社に勤めていたのに年金の資格取得年月日はわたしと同じ昭和38年7月1日であった。それでCさんは「明日、社会保険事務所へ行くことになっている」ということだった。それが昨日のことである。夕方、社保事務所へ行った報告をくれた。「勤め先が登録されていない」と社保庁の記録にはなっているが、CさんはA社の名称と住所を告げると「その通りです。しかし保険料は納まっていない」と社保事務所が告げたこと、「不服があれば第三者委員会へ出します」とも言ったのでその手続きをしたことなどを話してくれた。社名も分かっているのに送付された記録ではなぜか伏せていることに不審を感じた。Cさんは「土曜日だが社保事務所は相談に応じており、順番が来るまで3時間余り待ったよ。土曜日でも大勢の相談者やった」とも言った。わたしは「Cさん幾つだったっけ」とぶしつけに聞く。「今年、後期高齢者になったよ」「オー!姥捨て山行きやんか」「そうよ、もうハラ立ってしょうないんよ」なんて会話まで長電話になったのでした。ところであの当時のA社は10人前後の事業所で資金繰りに四苦八苦していたから、ひょっとしたら年金加入も昭和38年当時からになったのかも知れないが、当時の経営者も死亡した。経理をしていた人もどこへ行ったか不明だし知るすべもない。まあ、「ダメモト」(ダメでモトモト)でわたしもCさんと同じく第三者委員会への提訴をやってみるか、なんて考えた次第である。まあ、失態を続ける社保庁のお陰で40数年ぶりの元同僚とお話が出来たのが幸いだったと感謝しておこう。イヤミかしら。(写真・全日本年金者組合HPから)

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2008年5月17日 (土)

ふたたび多喜二の「蟹工船」人気にふれて

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 当ブログ2月17日付けで、プロレタリア作家で日本共産党員だった小林多喜二の代表作「蟹工船」が、いま若者の間で広がっていることを紹介した。その後も春になって異例の売れ行きが始まっているそうだ。すべての全国紙が報じるし、テレビもワイドショウなどで取り上げている。この小説が世に発表されたのは1929年(昭和4年)である。多喜二が特高に逮捕され虐殺される4年前の26歳ころの小説だ。今から79年も前の作品がクローズアップされるとは全くの驚きである。読売新聞5月2日付け夕刊によれば、「文庫は1953年に初版が刊行され、今年に入って110万部を突破。大手書店では<現代の『ワーキングプア』にも重なる過酷な労働環境を描いた名作が平成の『格差社会』に大復活!!>などとPRし、店頭に平積みされている」と現代の人気振りを紹介している。「平積み」とは書店に行けばわかるように、背表紙だけを見せる縦並びではなく表紙が見えるように横に寝かせているコーナーという意味だ。5月16日の「しんぶん赤旗」によれば、「新潮社は新潮文庫『蟹工船・党生活者』を3月から合計5万7千部増刷しました」と紹介。「年間2500部だったものが、この数ヶ月は100倍のペースで売れている」と、新潮文庫編集部の「談」まで紹介している。「ワーキングプアの現実に対して、怒りを増幅させてくれたり、勇気を与えてくれる本を求めていたのではないか」とも言う。正直言って昭和初期の作品だし表現上も現代的ではない難解なところもある小説が、「新潮社によると、購読層は10代後半から40代後半までが8割近く。同文庫編集部は『一時期は消えていった作品なのに』と驚きつつ、『ここまで売れるのは、今の若い人たちに新しいものとして受け入れられているのでは』と話している」(先述の「読売」夕刊)というほどに若い世代に読まれているのがまた驚きである。TBSの「朝ズバッ!」も取り上げ、みのもんた氏が「プロレタリア文学の代表作です。いまの日本の状態を見ていると若者たちが憤慨するのは当たり前だと思う」とコメントした。読売新聞以外でも「蟹工船 はまる若者」(朝日13日付け)「突然のブーム ワーキングプアの“連帯感”」(産経14日付け)と取り上げている。現在、多くの大企業でも派遣だの偽装請負など非正規社員として、まるで道具の使い捨てのように働かされる若者たちが、蟹工船に出てくる北洋漁業における過酷な労働にたいし、ついに立ち上がった労働者の心意気と相通じるものがあって読まれているのだろう。それにしても、これだけ社会が近代的に発展しても、飽くなき富を追及する企業の収奪の論理と、それを推進する上部構造としての政治によって昭和以前のドレイ的収奪が今も繰り返されているのはなんとも情けない日本ではないか。今年も各地で行われた「多喜二の文学を語るつどい」で行われた「蟹工船エッセーコンテスト」で特別奨励賞を受けた20歳青年の文章の一部を「読売」夕刊から紹介しておこう。「現代の日本では蟹工船の労働者が死んでいった数以上の人々が(中略)生活難に追い込まれている」「蟹工船を読め。それは、現代だ」と書いている。

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2008年5月16日 (金)

ガソリン・道路の次はいよいよ消費税増税

アメリカのためのインド洋上ガソリンスタンドの再継続、ガソリンの暫定税率復活による大増税、そして道路を作り続けるための特定財源などなど三たび衆議院での「再議決」を強行した福田内閣と自公が、いよいよ次に目指すものは消費税増税の強行だ。その大合唱が姦しくなってきた。後期高齢者医療制度を導入して、未曾有の国民の怒りが炸裂し、とりつくろうためのごく一部の「手直し」的なごまかしを検討する中で、舛添要一ファッショ大臣は、「財源を確保するために、後期高齢者医療制度をやめて、消費税を10%にしたほうがいいのか?ということですよ」とインタビューで脅迫まがいの発言だ。「高齢者医療制度をとるか、嫌なら消費税増税だ」と居直りのファッショ的発言だ。与謝野馨前官房長官は、消費税を5%アップして12兆5千億円を国民にお願いできるか。責任政党・自由民主党にとって正念場の議論になる」と強調。国民には消費税アップをお願いしておきながら、法人税について与謝野氏は、「上げられない、むしろ下げろという声が多い」と言って、衆院補選山口二区の自民党のぼろ負けについては、「後期高齢者医療制度で負けたという人がいるが違う、負けたのは福田内閣にたいする一般的な評価が現れた」などと、今批判が沸騰している後期高齢者医療制度なんて「細かな問題だ」というのである。そんなことにクヨクヨせず責任政党たる自民党はドーンと消費税を上げるべきだとでも言いたいのだろう。呼応するかのように、経団連は14日、社会保障制度「改革」に関する提言を発表。現行の保険料方式から消費税を財源とする全額税方式への移行を求めた。保険料方式ならば企業も半額負担だが全額税負担なら企業負担がなくなるからだ。消費税の社会保障目的税化を訴える御手洗会長は「消費税を来年度から2-3%引き上げるべきだ」と発言した。冗談じゃない。御手洗会長というのはまったく企業の社会的責任などは毛頭考えない、財界が儲けさえすれば「あとは野となれ山となれ」の考えなのだ。消費税が始まって今年で20年目になる。だが、社会保障はどんどん改悪されてきた。それもそのはず、この間の消費税は累計で188兆円にもなるが、同じこの間に企業には減税、減税の大サービスで159兆円もオマケしてやったのだ。つまり消費税で集めた分の84%は企業の法人税をまけてやるための資金にまわったっていうわけだ。それでも御手洗得手勝手会長はまだ法人税の減税を主張しているのだ。こうして自公らは「財源といえば消費税しかない」という立場なのだ。冬柴ムダ使い大臣を先頭に国交省でも道路特定財源で公益法人の職員旅行はじめ、使ってもいない国道の取り締まり装置、1400台に及ぶ国交省の公用車、国交省のタクシー料金、レジャー用品の購入など上げればキリがないほどのムダ使いをする一方、儲かってウハウハの大企業に減税サービス。こうした大企業優遇税制とアメリカ軍への「思いやり予算」毎年2000億、米軍のグアム島への移転費に3兆円、聖域である軍事費5兆円などにメスを入れれば消費税増税なしに後期高齢者医療制度の廃止も可能なのだ。さて、増税キャンペーンはメディアも含めて財界、自公から喧しくなってきた。だが、自公だけでは上げる「勇気」がない。選挙が怖いからだ。そこで民主党も引き込んで「皆で渡れば」ナントカで作戦を練っている。一度そうなれば2-3%づつであっても際限なく上げられることは必至だ。17,8%までには早晩のうちに持っていかれるだろう。おぉコワーイ!

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2008年5月13日 (火)

給油のたびにムダ使いへの怒りを込めて

昨日、参議院本会議で否決された「道路整備財源特例法改定案」が、本日衆院本会議で、例によって自公の3分の2条項という横暴によって可決された。午前の閣議で来年から「道路特定財源は一般財源化する」と決めておいて、本会議では「向こう10年間道路特定財源とする」と決める。一方で「一般財源に」と決め、片方で「道路特定財源に」という「こんな矛盾したことを決めてどうすんのや」と小学生でも怒るようなことを大の大人が、しかも国会という尊厳な場で決めるのだから、自民、公明のオジサン、オバサン達は小学生以下の頭脳っていうことか。いや、彼らは「国民はアホやから、分かれへん、分かれへん。決めちゃえ、決めちゃえ」と思っているのが本音ではないか。ともかくも、閣議で決めた「一般財源」と本会議で決めた「特定財源」では本会議を優先する。閣議決定では正式な法律ではないから、内閣が変われば実行しなくていい。「福田内閣は先が短いからずっと特定財源だ」と誰もが思っている。理解に苦しむ日本語で決めてまたまた国交省のムダ使いが横行する。そうそう、先週のある日のTBS系「朝ズバ!ニュース」でみのもんた氏が激怒していた。あの大きな文字盤のボードを再現すると「またムダ 道路特定財源で高級公用車1426台 おかかえ運転手などに82億円 乗車規定ナシ アルバイトも乗り放題 不連続シリーズ “ほっとけない!”」って言うもの。国土交通省には関東、東北とか近畿などと8つの地方整備局と北海道開発局がある。本省も含めてかどうか知らないが、そこにナント公用車が1426台もあるというのだ。それもその時々に話題になる高級乗用車ばかりで「おそらく1台300万円は下らないもの」という説明だった。そしてその車には民間会社から運転手を雇っているのだ。いわゆるお抱え運転手だ。この公用車には誰がどんな目的で乗るのかよくわからないが、運用の規定すらなくアルバイト職員でも自由に使えるという地方局もあるという。なぜ専属運転手を雇うかと言えば、行き先によっては駐車場がないところもあるからということだった。聞いてあきれる話だ。批判に応えて冬柴ムダ使い大臣は2割削減するとか言っているらしい。それでも1140台残る。本省と8つの整備局と北海道いれても10事務所、平均すれば100台以上になる。これらがすべて道路特定財源から出ているわけだ。10分の1の平均11台位にすればいい。ほとんどは職員がお抱え運転手の運転でふんぞり返って乗車し使用しているのだろう。中小企業の会社などは社用でも個人の車を使い燃料まで負担する場合だってあるのにねえ。せいぜい支給されるのは高速料金と駐車場代くらいだ。国交省にはあの黄色と黒色の斜線の入った工事用とか道路見回り用の公用車がいっぱいあるじゃん。あれだと仕事だからたいていのところはピコピコのライトを点灯して駐車できるハズ。そういう車でいいのだ。そうすれば運転手はいらない。職員も仕事気分になるし効率的である。自公の336人のオッサン、オバサン達が賛成票を投じて、ムダ使いを続ける「再議決」が今しがた可決した。さあ、これからガソリンを給油するたびに1リットル当たり25.1円の大半はそんなムダ使いのために使われるってことを思い出して給油するぞう!怒りを込めてね。

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2008年5月12日 (月)

「道路族議員」のおいしい利権の構図は?

自民党のいわゆる「道路族」議員というのがある。この道路族議員がガソリンの暫定税率復活や揮発油関係の税が30年以上にわたって道路作りのための特定財源として牛耳ってきた。明日、自民党は公明党と組んで引き続き向こう10年間も道路特定財源として59兆円を道路に使うという法案を衆議院で3分の2条項で「再議決」する。福田首相が来年から「道路財源を一般財源化する」なんてぬかしながら、それは国民への二枚舌の一つの舌によるエセ言葉である。いくら「一般財源化する」と言ってもその法律はないのだ。だから、明日の閣議で確認するというが、「閣議決定」というのは拘束力が薄い。内閣が変わったらそれで拘束力はなくなる。「一般財源にします」という法律があってはじめて本物であるが「閣議決定」であるかぎり信用できない。「10年間道路特定財源とする」というのは法案であるからこちらは拘束力がある。福田首相のミゴトな国民騙しの二枚舌によるペテンである。だから、道路族議員は安泰である。

ところで、その道路族議員がどのようにして道路利権を手に入れているかという一端が今日の「しんぶん赤旗」で証明されている。それは、日本道路建設業協会(略称―道建協)の会員企業から04年から06年の3年間で、道路族のドンである青木幹雄参院議員(参院島根選挙区)、古賀誠衆院議員(福岡7区)、二階俊博衆院議員・自民党総務会長(和歌山3区)の3人に2375万円もの献金をしていたのである。この献金をした側の道建協には64の道路関係企業が加入しており、04年から06年に合計7億1261万円を自民党の政治資金団体である「国民政治協会」に献金している。このうち、道路特別会計の事業を06年度に受注した企業は18社で合計606億2100万円の仕事を受注した。そのなかに青木氏や二階氏に献金した企業が含まれることを「赤旗」は報じている。二階氏は奥村組土木工業(大阪市)など3-4社から168万円。青木氏は地元出雲市の中筋組など8-10社から2135万円。古賀氏は朝日工業九州支社から72万円。3氏に3年間でこうした金額が献金されていることをそれぞれの政治資金収支報告から「赤旗」が調べたものである。青木氏は「参院のドン」とも言われ、竹下元首相の「城代家老」とも言われた人物。参議院では民主党にも影響力を持ったらしいが昨年の参院選惨敗の責任をとって自民党参院議員会長を辞めた。古賀氏は福田内閣の元で選対委員長を務める。4月の山口二区補欠選挙では子飼いの人物を公認候補として送り出したが見事に民主党に破れ、自民党の「K・Yショック」を作り出した。とは言ってもこの場合のKYは「空気が読めない」のKYではない。選挙に敗れた最大の原因は「後期高齢者医療制度」にあったから、そのKであり、Yは山口二区補選惨敗のYだ。ハハハ…。二階氏はガソリン暫定税率復活で和歌山で知事や市町村長を引っ張り出し、「行進」までして、「30年も続けてきた特定財源を今さらやめられるか」と息巻いていた人物。年金のムダ使いで破たんした巨大保養施設グリンーピア南紀(那智勝浦町)の跡地をめぐって中国系企業に仲介し利権が噂されるなど、臭い話には名前が良く出る人物であるだけに、道路特定財源は氏にとっては命ほど大事なのだろう。こうし道路建設産業と道路族議員は切っても切れない仲だから、どんどん献金をするかわりに公共工事をもらうわけだ。さきほど紹介した18社で606億の契約でも平均すれば1社で33億だ。そんな仕事をもらって300万円くらい献金しても0.1%だから安いものだ。それで政治家の懐を太らせる死活的事業としての道路特定財源であり、やめられないわけがここにある。だから政治家はやめられない。くだんの青木氏はもうお歳だから次の参院選では長男に継がせるとか言われている。別に2世、3世議員は法律で禁止されているわけではないが、何の苦労もなく地盤、看板、鞄を引き継いで出てくるから国民の本当の願いなど知らないわけだ。安倍内閣のときのバンソウコウ大臣などはその典型だし、このところ続く首相や次期候補も世襲議員の名前が出るのにはウンザリする。まあそれはさておき、「二大政党」とか言われてどっちに転んでも、こういう道路族のような利権政治が続く限り本当の意味での国民の信頼を得る政治は望めない今日この頃だ。

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2008年5月11日 (日)

稲田センセイのお陰で映画「靖国」の宣伝効果抜群

「靖国 YASUKUNI」という映画が公開直前に一時中止になった問題について波紋が広がっている。当初は4月12日に封切予定だったが、予定していた映画館が相次いで中止を表明した。もちろんわたし的にも鑑賞はしていないというよりできない。各種の報道から察するところこの映画は、題名からしてわかるように靖国神社をテーマとするドキュメンタリーに違いない。戦時中に軍人に贈る「靖国刀」を製作した刀鍛冶の男性へのインタビューや靖国神社へ参拝する右翼や合祀に抗議する台湾人の遺族の姿など靖国神社をめぐる出来事を描いたドキュメンタリー映画だという。監督は日本に長期在住する中国人、李纓(り・いん)さんで日中の製作団体による共同作。上映中止になる発端は昨年12月20日号の「週刊新潮」で「反日映画『靖国』は日本の助成金750万円で作られた」という報道から、自民党の稲田朋美衆院議員(福井一区)らが噛み付いた。同議員は2月12日文化庁に映画の試写を要求した。文化庁所管の日本芸術文化振興会が同映画に750万円助成したことを「政治的意図がある映画への助成は問題」だと横槍を入れたことから始まる。また自民党の有村治子参院議員(比例区)も国会で質問をした。稲田議員は「靖国」派の議員連盟・伝統と創造の会会長であり、平和靖国議連などと共同で文化庁を呼んで「勉強会」を行ったりする。結局、国会議員を対象にした試写会が行われ80人くらい参加したという。試写後、稲田氏は記者団に「侵略戦争の舞台装置としての靖国神社という描き方で、政治的メッセージを感じた」「ある種のイデオロギーをもった映画に助成金はおかしい」などと語った。有村参院議員に至っては映画の助成審査にあたった委員の一人が憲法を守る立場に立っていることまで問題にし「社会人として常識的感覚がない」とまで述べる始末であった。ともかく、「反日」映画といえば黙っていないのが右翼団体だ。すばやく上映を予定している映画館付近へ例によって大声の街宣カーを繰り出し威圧した。それで、付近に迷惑をかけると思った映画館は上映中止を決めるという結果になる。自民党―右翼団体というのはある意味で似た者同士だ。「反日」と聞けば別々の体をしながら中身で行動を共にするのだ。ところがこの映画には、小泉首相による靖国神社参拝の様子はもちろん、星条旗を持って靖国神社を参拝するアメリカ人といった様子が映し出されているらしい。試写会で観たあるコラムニストによれば「中国人の撮った靖国像だから、もっと諸悪の根源として徹底追及の視点で描いているのかと思ったら、靖国を賛美する人と反対する人の姿を同一視線で記録することにより、賛成とか反対とかという視点でなく、今の靖国をめぐる日本人(及び諸外国人)の混乱をありのままに描き、結論は観た人の考えにまかす、といった姿勢を基本にしている」という。だから上映中止の動きにたいし全国紙5紙とも社説を出し、「言論や表現の自由にとって極めて深刻」と表現。テレビでもサンデープロジェクトやニュース23などで特集が組まれたりした。ついこの前の7日夜のNHK「クローズアップ現代」でも危惧が表明された。そうして今、映画人や弁護士、文化人など各界と、それに呼応した草の根からの上映を求める声が高まり、5月3日東京渋谷区の映画館で全国に先駆けて封切され、初日から長蛇の列で一日4回上映がいずれも満席というのだから驚きである。全国的にも北海道から沖縄まで現在のところ23館での上映が決まったという。さらに各地から問い合わせが来ていると配給会社は語っている。稲田朋美議員の地元福井市では、「映画『靖国』を観る市民の会」が発足し、映画サークルや弁護士の会が結集し7月12日から上映されることが決まったという。「観たい映画が観れなくなる暗い社会はごめん」という市民の声はすばらしい。稲田センセーイも弁護士だから、「事前検閲だとか表現の自由にたいする制約と言われるのは心外」と反発されるが、だが、その国会質問が一時上映中止の圧力となった経過は否めない。でもそのお陰でこの映画の宣伝効果が高まったことも確かだ。何しろわたし的にはこの映画の存在自体知らなかっただから。…近くに来たら観賞し「反日」か「親日」かとくと確かめて見よう。

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2008年5月10日 (土)

あいつぐ値上げに悲鳴、最大の原因は投機

「エッ!なんてョもう163円かよ」…連休明けにガソを入れた。自公ら与党による大増税で158円位かと予想して行ったら163円だ。店員さんは平気で言う。「また今日も1バレル当たりの単価が5ドルとか上がったというから、これからもっと上がりまっせ、今年中に180円になるのとちがうか」…たまりまへんで。ガソリンだけでなく、食品などの生活必需品が次々値上げラッシュ。スパゲティ、チーズ、即席めん、マヨネーズ、パン、うなぎ蒲焼、かつお節、カレールー、食用油、灯油、プロパンガスETC。福田首相は「桜を見る会」でナント「物価が上がるとか、しょうがないことはしょうがないのだから、耐えて工夫して切り抜けていくことが大事だ」とのたまった。「耐えて工夫」にも限界ってものがあるわいなあ。国民の収入が増えていればまだしも、もう何年も連続で減り続けているなかでの値上げだ。そんな無責任なことばかり言っているから「物価は上がり、下がり続けるのは内閣支持率」なんてしゃれにもならない。この物価の値上がりの一つの要因は、穀物の国際価格の上昇にある。小麦、大豆、トウモロコシの価格が3年前の2倍以上になっているという。これらの穀物はさまざまな食品の原材料であり、また配合飼料として肉類や乳製品価格にも影響を及ぼすわけ。情けないことに日本の自給率は39%。なかでも小麦は13%、大豆は5%と激しい落ち込み、長年の自民党政治による農業つぶし政策で今にして罰がきている。大半が輸入だから福田さんのいうように「しょうがない」のかも。だが、小麦にしても大豆にしても昔はもっともっと生産されていた。それが工業1本槍に力を入れて農業をぶっ壊してきたのは自民党の政治じゃないですかって言いたい。まさに食料自給率39%で外国頼みだからいつ食料危機に瀕しても不思議でない。外国の生産国でも気候変動による干ばつの影響、発展途上国の需要増、バイオ燃料への穀物の利用という構造的問題に加えて、今重大なのは人工的に行われる「投機マネーの暗躍」だ。発端は米国のサブプライムローン(低信用者向け住宅ローン)という奴だ。低所得者向けに最初だけ低い金利のローンで住宅を買わせてしばらくすると高いローン。返済能力が低いと評価された人々へ高利息なローンだから破たんするのは最初から分かっている。これが破たんして米国の経済成長率が大幅減速し17年ぶりの低成長なのだ。ローンの元本と利息を受け取る権利(債権)を証券化して世界にばら撒いたのだから、焦げ付きが急速に膨らみ信用失墜で各国の大手銀行や証券会社が莫大な損失を抱えた。そこで投機マネーはサブプラから逃げ出し、原油と穀物など実物市場に流れ込んだ。投機マネーは目先の儲けだけを狙うので、先行きの値上がりや値下がりを見込んだ売買をする。それが例えば原油では、世界で一日に必要な量は8500万バレルだが、金余りの連中が投棄し実際にはその何倍もの原油が売買され、その差額を手に入れようとすることで原油が値上がりする。同じようなことが穀物にも繰り返されるというスンポウなのだろう。こうして、世界的な大金融機関、大企業、大資産家などが余っている金で、時間のかかる生産的な部門ではなく、手っ取り早く儲ける手段として投機マネーと化し、世界をかけめぐりヘッジファンドが暗躍する。その被害を蒙っているのが何十億という世界の人民であり、貧困や飢餓にあえぐ人々からもさらに富をむしり取るというのだからたまったもんじゃない。対応としては世界的、国際的な規制が必要だが、米英や日本などは「自由な経済活動を阻害する」という理由で規制には消極的だ。地球全体の食糧危機や水不足が現実の問題になってきているのに、経済大国の一部の大銀行や大企業、資産家による横暴ではないか。そんななかでガソリンに二重三重の税金を掛け大増税を課した自公らの横暴はホントに許せないなあ。

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2008年5月 9日 (金)

コワイなあ、軍事政権下のサイクロン被害

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ミャンマーを襲ったサイクロンによる被害はどうやらすごいことになりそうだ。死者数が10万を超えるという報道さえ出てきた。家を失った人は100万人、デルタ地帯であるイラワジ川河口には今も無数の死体が放置されたり、重傷者も多数であり、全住民が死亡した島もあるという。死亡者の多数は高波・洪水に飲み込まれたものだ。生存者も清潔な水がなく、食料もない。非難するところさえなくコレラなど伝染病の発生も心配されるという。もともと貧弱なインフラだったのが壊されたのだから、想像するだけでも恐らく地獄絵図なのだろうと思う。海外からの救援物資や救援隊の派遣が始まっているが、何しろこの国は軍事独裁政権なのである。救援隊が行こうとしてビザがでないから入国できない。こんな大災害なのになんとも民のことを考えない独裁政権なのだろうか。だいたい戦前の日本もそうであったように軍事政権というのは天気予報も機密事項なのだ。だから現地からのテレビ映像で被災者が「事前になんの予報もなかった」と述べている場面があった。旧名ビルマと言うこの国は1962年にネ・ウィンという将軍が軍事クーデターで政権を握る。それが1988年まで続くが民衆の民主化要求運動によりネ・ウィン体制は崩壊。この事態に危機感を抱いた国軍がクーデターで軍政を敷いた。軍事政権は88年に憲法を停止、議会も廃止、89年に国名をミャンマー連邦と改めた。90年5月の総選挙で民主化運動のシンボルであったアウンサン・スーチー女史を指導者とする国民民主連盟が圧勝する。ところが軍は選挙結果を無視し政権に居座り続けているのである。アウンサン・スーチー女史はたびたび軍事政権により自宅軟禁下におかれる。2007年、アメリカとイギリスは軍事政権に対し、アウンサン・スーチーをはじめとする全ての政治犯の即時釈放を求める非難決議を出し、国連安保理で採決したが中国とロシアが拒否権を発動し否決された。その年の9月、燃料の値上げを背景とした仏教僧による大規模な反政府デモが起こり、数日にして数万人に膨れ上がった。これに対し軍事政権は武力で弾圧した。これを取材に入った日本人カメラマン長井健司氏が発砲の犠牲となったことは記憶に新しい。そういう軍事政権なのだから今回のサイクロン被害でも一刻を争う救援救急が必要なのに外国人の入国は認めないというお粗末な対応をしている。外国の人に入国されて国の実態を見られたくない。「政権の危機になる」などと思っているとしたら情けない話だ。だが日本をはじめ多くの国が救援物資や救援隊の派遣の準備をしているのは、人道的立場からも当然だろう。サイクロンというのは日本でいう台風に当る。北インド洋に存在する熱帯低気圧で最大風速が毎秒17メートル以上になったものを言うらしい。ついでながら太平洋を東西にわけ180度経線より西の北西太平洋、南シナ海に存在するものは台風と呼ぶ。北大西洋、カリブ海、メキシコ湾、180度経線より東側の北東太平洋に属する熱帯低気圧で最大風速が33メートル以上になったものをハリケーンというそうだ。サイクロンでは1991年にバングラデシュ(ミャンマーの西側)で起きたものが死者14万人ということで一番死者数が多い。ここもやはり海岸線のデルタ地帯ですごい被害を出した。昨今、地球温暖化の影響かどうか知らないけど、日本にやってくる台風でも強力なものや、突然コースが変更する台風とか、暴風圏が小さいのに一部地域に集中被害を起こす台風とか、何か変であり、不気味である。今年も早くも2号が発生している。ミャンマーは「遠い国」と言ってられないような気がする。

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2008年5月 7日 (水)

 高齢者には「いじめ」、米軍には「思いやり」の自公

新版「広辞苑」やその他多数の辞書が収録されている電子辞書ってのはなかなか便利である。2分冊に分かれた広辞苑では該当する言葉に行き当たるまでページを繰るだけでもかなりの時間がかかる。それが電子辞書だと例えば今日は書こうと思う表題、「おもいやり」というのがあるので、広辞苑にお世話になる場合、「おもいやり」とだけ入力したらサッと引けるから世話がかからない。大型サイクロンがやってきた「ミヤンマーってどこや」と、辞書「百科事典マイぺディア」で「ミヤンマー」って入力すると簡単な国勢や地図まで出てくるから重宝である。さて、何を言わんとするのかであるが、例の「思いやり」ってのは広辞苑では源氏物語に遡っての意味から現代的解説まである。一番わかりやすいのは「自分の身に比べて人の身について思うこと。相手の立場や気持ちを理解しょうとする心」とある。なるほど、これは政治の世界でも大事なことだなあと思う。この「思いやり」の精神こそいま一番必要なのが戦後の日本の復興に力を尽くしてきた高齢者の「立場や気持ちを理解しょうとする心」ではないでしょうか。ところが75歳以上になると今までのすべての保険制度から削除されて「後期高齢者医療保険」に入らねばならなくなった。例え家族であっても別離されこの保険に入らねばならない。いわば「終末期保険」という死期を迎える保険と言ってもいいような制度なのである。すでにこれがどんなにひどいか、どんなに不評を呼んでいるかは何度も書いてきた。今日は言いたいのは、国民にはガソリンの大幅増税や長寿ストップ医療制度を「思いやり」としている自民・公明党が、その意味を履き違え、30年来にわたって3兆円近い「思いやり予算」として、大サービスしているのが、在日米軍の駐留経費であることだ。毎年2千億円以上の金を、負担する義務もないのに「思いやって」いるのである。アメリカでさえ「omoiyari yosan」という表現であり、額の多さから「日本は世界一気前のいい同盟国」と揶揄されるほどなのである。使い道は、米軍基地で働く従業員の労務費をはじめ、さまざまな施設建設費、光熱水費、訓練移転費や米兵のゴルフや飲食などレクレーション関係費まで含んでいるのだ。政府が福祉切り捨ての一環として、毎年、社会保障費の自然増分をカットしている額は2200億円だ。それに匹敵する額を差し上げているのだ。イラクやアフガニスタンなどへ出撃して戦闘行為で人殺しをしている米軍、国内でもさまざまな犯罪を犯す米兵に巨額のサービスをし、経済発展に寄与してきた高齢者には「いじめ」なのだ。ショックで自殺する人や「老老介護」に疲れての高齢者の心中事件が毎日のように生まれているのに…。米軍と米兵はそれだけではない。日米地位協定では消費税をはじめ各種税金は免除されているし、NHKの受信料まで拒否している。有料道路の料金も免除されている。地位協定や安保条約のどこにも規定されていないのにコソッと差し上げているのが「思いやり予算」である。ガソリン大増税や高齢者医療保険について異議を唱えれば、決まって「金がない」という政府なのに、基地まで無料で貸してなんのしがらみもないのにさらに「思いやり予算」なんて国民は黙っていていいのだろうか。

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2008年5月 6日 (火)

発足1ヶ月、悪評渦巻く高齢者医療制度

 後期高齢者医療制度が施行されて一ヶ月ちょっとになる。もはや、廃止か見直しか凍結かしなければどうしようもないほど日本列島から批判が湧き出している。第一に医療機関の現場である27都府県の医師会が異議を唱えている。4月19日時点では20府県であったのかかりつけ主治医によって、外来から入院まで一貫して治療にかかわる仕組みであり。それが全国の過半数の27にもなった。そして、この医療制度の柱である「かかりつけ医」となる医療機関の届出がわずか2割にとどまっている。複数の慢性病をもつ患者が一人、一ヶ月にわずか6000円の限度内での治療で、まともな治療はできないということでかかりつけ医になることを拒否しているわけだ。多くの医師会が「自粛」を呼びかけているわ。そういうわけで医療現場からも痛烈な批判が出ているのだ。マスコミのどの世論調査を見ても「見直し」を求める声が7割以上を占める。3日付の毎日新聞調査でも「制度を評価しない」が77%と圧倒的だ。皮肉なのはこの制度を導入した戦犯である自民党の支持者の64%、公明党の支持者の70%が「評価しない」というのだから、自公に見切りをつける人が飛躍的に増えるだろう。こうしたことを受け、自民党議員のなかでは「見直し」を言わざるをえない議員も一定数出てきた。元財務大臣で「塩爺」で有名な86歳の元議員塩川正十郎氏でさえ、「私は孫から『じいちゃんは家族じゃないんやろ』と言われた。扶養家族を外すような、家族を破壊することはしちゃあいかん。財政中心に考えるとこういうことになる」と、首相直属の「社会保障国民会議」分科会で発言したというのだから、自民党も立つ瀬がない。公明党は「制度の仕組みとしては、これまでの保険料よりも安くなる。特に所得の低い人は安くなる」と舛添大臣でも「調べてない」と認めたのに、公明党はどうして調べたのかしらないがウソを強弁。あげくには「現役世代と高齢者の負担の公平・透明化を図ることで、将来も安心で持続可能な制度になった」と4日のテレビ討論で福島社会保障制度調査会長が相変わらず制度を賛美しているのには心底から驚いた。「将来も持続可能」どころか、発足一ヶ月で瀕死の制度ではないか。今朝のTBS「朝ズバ」ニュースでみのもんた氏が今年になっての高齢者の家族で誰かが家族を殺し、自分も自殺するたくさんの例を列挙したボードを示していた。中には、「年金から保険料を天引きする」ことを知り、希望が持てなくなり高齢の母を殺害し自殺した例もあった。これぞまさに制度が引き起こした悲劇ではないか。かつて舛添大臣は制度の中止を求める共産党議員に対して「若者にだけ負担させておいて、ベンツに乗っているようなおじいさんはどうするのか」と言った(07年10月24日)。そりゃあ舛添さんのお付き合いする爺さんはベンツに乗っている人ばかりかしんないけど、多数の高齢者は、ギリギリの年金生活なのだ。特に国民年金の人などは「週に何度もおかずのない食事」をしているのだ。舛添氏は「年よりはみなベンツにのるほど金持ち」と見ている。ならば、もっと街なかにベンツを見るはずだがね。言いたいのはそういう節穴の目で社会を見るなって言うことだ。だいたい、消えた年金で未だにまともな年金を支払っていない受給者がワンサといるのに、そうした人におわびの一言もなく、だれも責任をとらないでいながら、新制度の保険料はなんの伺いもなしに問答無用で天引きなんてのはもってのほかだ。一人ひとりから了解をとった希望者だけにすればいいのに、取りっぱぐれのないようにしようという一念だけなのだから国のすることはあくどい。「制度を廃止せよ」と言えば「じゃあ、金はどうする」と自公はいう。国土交通省だけでも年間12兆円もろくでない公益法人で天下りなどのムダ使いをしているという。それをやめるだけでお釣りがくるのに献金をもらいたくて温存するあくどさである。あくどいといえば、千葉県木更津市で75歳以上の被保険者に発送した「保険料仮徴収額決定通知書」なるものが、なんとあて先欄が黒い太枠で囲まれていたという。いくら「終末期」の医療保険とは言え、すでに死亡者にされたあて先欄かいな。国のトップがトップなら地方でも考えられないようなミスをする。なんか世も末という感じがしないでもない今日この頃だ。

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2008年5月 5日 (月)

憲法9条を世界にアピールする「9条世界会議」

5月の風に乗って毎年関心を呼ぶのが憲法である。3日は憲法記念日である関係で全国でも5月は憲法をめぐって護憲派も改憲派もいろいろな催しを行うのが5月である。昨年の5月には安倍内閣のもとで憲法を変える手続き法、「国民投票法」が自公らの数の横暴で成立してしまった。そして衆参両院に憲法審査会が生まれた。ところがその後の参院選で自公が歴史的敗北を喫し、参議院で野党が多数となっても「私はやめません」と安倍さんは政権延命にやっきとなったが、それもつかの間で無責任にも政権を放棄した。そして生まれた福田政権で、表向きは憲法問題がほとんど取り上げられなくなった。だから一年立っても憲法審査会は始動しないままである。それどころか、福田政権がもはや支持率10%台の末期政権みたいになって重体となっている。だから3日に改憲派団体が東京で開いた「新しい憲法をつくる国民会議」(400人参加)で、自民党の船田元・憲法審議会長代理は「本来なら今ごろ国会で(憲法改正)論議が盛り上がっているはず」と悔しがり、いらだっていたという報道がある。そしてこの一年の世論の変化はどうか。3日付け朝日新聞は「憲法9条は変えない方がよい」との回答が66%で「変える方がよい」の23%を大きく上回った。昨年4月の安倍政権下の同紙の調査でそれそれ49%、33%で9条「擁護」派が上回っていたが、一年間でその差がさらに拡大したことになる。「憲法改正が必要」(56%)という人の中でも「9条は変えない方がいい」というのが54%もある。やはり、焦点の「9条」では「擁護」派が大勢だ。そしてつい最近は名古屋高裁で「自衛隊のイラク派兵は憲法違反」という、歴史的判決が行われるなど、護憲への大きな風が吹き始めているなかで、昨日から千葉県の幕張メッセで3日間にわたり「9条世界会議」というものが開始された。世界の人々とともに「9条」について考える大規模な催しである。講演や合唱、アーティストによるライブなど多彩な催しが行われている。昨日、会場は満席の12000人が世界と、日本全国から参加、3000人が入りきれなかったという。講演したノーベル平和賞受賞者のマイレッド・マグワイアさんという北アイルランドの方は「日本の平和憲法は、世界の人々に希望を与え続けてきた」と述べるとか、イラクから帰還した米兵、元米陸軍大佐が日本の平和運動家とのトークが喝采を浴びたという。海外から法律家やNGO代表など30カ国150人以上が参加し、いろんな場所で交流しているというから、まさに「9条は世界の宝」としての値打ちが発揮されているということだろう。福田首相は今のところ黙っているようだが、自民党の新憲法草案で「9条を変え『自衛軍』の設置を盛り込んだ」のは福田氏であるから、民主党も抱きこんで「新憲法制定議員同盟」を発足させるなど、9条の会に対抗して巻き返しに懸命になっている。そしていつでもどこでも自衛隊を海外へ自由に送れるようにする「自衛隊の海外派兵恒久法」制定へ必死になっているから、いよいよこれからが正念場となるだろう。とりあえずは次の総選挙で自公ら与党を勝たせないようにすることがなにより先決だと思う今日この頃である。

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2008年5月 3日 (土)

あぁ内閣支持率10%台へ、ダウンの責任者は官房長官?

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当然といえば当然だし、案の定というか、4月30日、5月1,2日に緊急世論調査したメディアで、いよいよ福田政権は「後期高齢者医療制度」でいうところの「終末期」みたいな支持率になってきた。共同通信(5月1・2日調査)は、福田内閣支持率19.8%で不支持は60.6%。支持率は4月調査よりー6.8ポイントである。朝日新聞(4月30日、5月1日調査)は支持率20%、不支持60%と報道。毎日新聞(5月1・2日調査)は支持率で4月調査よりー6ポイントの18%と報道した。また、政党支持率ではいずれもが自民党支持率よりも民主党支持率が逆転して上回ったことも共通している。内閣支持率が20%を切ったというのは森内閣以来である。「危険水域」「末期」などと言われる。そして、自公議員らは「これで当分、国会解散はない」という。要するに「解散できない」のだ。ここで解散して総選挙をすれば自民党はガタ減りするから。内閣改造とか、よっぽど政策的に受けることをして支持率が浮上するようにしてからでないと解散できないというわけ。東京・上野動物園のジャイアントパンダ・リンリンが30日に惜しまれながら逝った。そこで6日に来日する中国の胡錦濤国家主席に頼み込んでパンダの貸与をうけるか、もらうかするという話がまことしやかに流れている。それで「福田首相のおかげで代わりのパンダが来た」っていうわけで支持率上昇に一役買ってもらうのでしょうか。パンダが来るのは微笑ましいがその愛くるしい姿ほどに福田さんの顔が輝きますかねえ。ハテ、サテ楽しみなこっちゃあ。横道にそれたけど、10%台の支持率の政権で解散もなく、任期一杯までやるとすればまだ1年と4ヶ月もある。そんなに長い期間を低空飛行の内閣で政治をやられたのでは国民はたまったもんじゃないよねえ。世論調査でも共通しているのはガソリン税大幅増税と後期高齢者医療制度に対する未曾有の反発だから支持率UPになりそうもない。そのうえ、13日はまたまた今度は上がったガソリン税を道路づくりだけに使うということを、3分の2の暴力で決めるわけだから、さらにさらに支持率は下がり続ける。一ケタ台などになったらどうするのだろうと心配する。それこそパンダを何百匹も呼んで日本中にバラマクかしないと駄目だ…。それはそうと、今日も一言、あの傲慢・町村官房長官様へ進言しよう。この方、4月30日のガソリン税増税が決まった直後に、「まあ、スタンドで値上げになるのは連休明けだ」と見通しを平然と語ったそうである。ところが、実際は5月1日に日付が変わったとたんに軒並みに値上げになった。一日で全国の8割のGSが値上げしたという。こんなこと素人のわたしでも予測できた。だって、3月末にガソリン税が下がった時、多くのGSでは、高い原価のガソリンなのに値下げ競争が始まったので赤字覚悟で値下げして大損しているわけだ。今度、値上げに関しては安い仕入れのガソリンの在庫があったとしても日付が変わったら値上げして大損した一部でも回復したいというのが末端の商売人の心境だ。どうせほとんどの車は満タンになっているからスグには給油に来ない。連休で出かけて使ってしまったらイヤでも給油しないわけにはいかない。「見通しが甘いのでは」と聞かれた傲慢長官は「いや、その情報は石油業界から聞いてあった」と今度は平然と業界の責任にしてしまった。まったく「K・Y」な長官だ。ちなみに氏の選挙区はどこかとネットでHPを検索するのに「まちむらのぶたか」と入力したら、「町村のブタか」と変換された。アハハハ…。で、選挙区は北海道5区、石狩市や千歳市などが選挙区ですよ。念のため調べました。ハイ。だってこの方、内閣支持率ダウンの協力ばかりしてますからネ。そっと教えておきます。(写真・毎日JPから)

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2008年5月 2日 (金)

「二枚舌」の首相と官房長官のヤクザな発言

昨日はメーデーだった。地方のメーデーに参加したが、プラカードやデコレーションはもちろん、舞台からの発言も後期高齢者医療制度と、ガソリン税大幅増税への怒りに満ちたものが圧倒した。そこから帰って昨日のブログで首相の「ペテン発言」について書いた。今日のネットや新聞でも、特に県段階など田舎で発行されている限られた地方の新聞、いわゆる地方紙の社説など見ると、首相の発言を「二枚舌」という表現があった。「前後の矛盾したことをいうこと。嘘をいうこと」(広辞苑)を二枚舌というらしい。東北地方の「河北新報」が社説で「一般財源化をかざしながら特定財源を前提とする暫定税率を復活させた福田政権の“2枚舌”」と書いた。暫定税率復活を大声上げて叫んだ連中のなかには宮崎県知事をはじめ多くの知事たちがいる。無駄な道路がつくられればその分地方の負担も押し付けられ、県財政にもしわ寄せされるのに「道路、道路」と叫ぶ知事の姿もケッサクな中で、地方新聞は「説得力のない首相の説明」(今日新聞)「車ユーザーは納得できぬ」(山陽新聞)「国民の疑問は膨らんだ」(秋田魁新報)「『数の国会』で国民生活を振り回すな」(南日本新聞)などと勇気ある社説を知事らに贈った。大増税を決議した直後の記者会見で首相は「本当に苦しい判断だった」と心にもないことをいうかと思えば、公明党の太田代表も「大変苦しい決断だった」と演説。驚いたことに同党の北側一雄幹事長は1日付けの「公明新聞」で「道路支出のムダ削減に徹底して取り組んでまいります」と。アホかいな。公明党の冬柴国交相は相次ぐ道路特定財源のムダ使いをほったらかしてきた人物であり、2004年から06年まで国交相を努め、ムダ使いを推進したのは北側氏本人ではないか。彼らもまた「二枚舌」である。

そして立腹ものは、傲慢・町村官房長官が国対メンバーを集めて銀座の高級料亭でガソリン大増税の労をねぎらったことは昨日も書いた。その資金たるやいったいどこから出ているのかである。昔から国会では国対費というのがある。野党を懐柔するためとか必要なときに使われるあの金だ。もしかしてそんな金で国対メンバーと飲んだのではないかとさえ疑いたくもなる。それはさておき、その町村官房長官も昨日の記者会見で、後期高齢者保険料の年金からの天引きについて、「年金制度そのものの問題点が指摘されている下で、天引きに反発があった。慣れてくれば、まことに便利な制度だと定着する」と述べたという。国民をバカにするのもいいかげんにせよと言いたい。国民年金受給者などは月4万とか5万円の人がザラにいる。そういう人からも有無をいわせず天引きされると、もし身内に不幸ごとなど不意に出費がいるときでも都合がつかない場合だってある。生活の融通さえも取り上げて、取りっぱぐれがないようにするという取りたてる側の都合だけで決めたものだ。そのウラには「低収入者は収めない奴が有るかもしれない」という懐疑心があるだけだ。「定着する」なんていうのは暴言だ。本人の了解もなく勝手に天引きされてどうしようもないのだ。銀行や役所へ行って「天引きしないでくれ」と懇願しても通用しない。血も涙もない取り立て方をしておいて「慣れてくるさ」というような奴が官邸の要をしているこの国はまさにヤクザな世界ではないか。

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2008年5月 1日 (木)

「生活者の目線」という首相の言葉に辟易

生活者・消費者が主役となる社会の実現」とか、「生活者の目線で」と恥も外聞もなく公言するのは、他ならぬこの国のリーダーのトップである福田首相の好む言葉だ。穀物や原油の高騰で生活に必要な諸物価が相次いで値上げ、値上げで、国民が悲壮な事態にあるときに、参議院での審議権まで奪って「見なし否決」だと決め付けて、衆院で3分の2の横暴でガソリンの大幅増税を復活した。これを「生活者の目線」などというのは国民のどこをみている目線なのか。よっぽど福田さんの目は病気か何かで、節穴の目線をしているのだろう。安いガソリンを少しでも入るだけ満タンにしようとガソリンスタンドで長蛇の列を作っていることなど全く見えない「目線」なのだろう。首相だけではなく、傲慢・町村官房長官は昨日、ガソリン税の値上げが決まったあと、銀座の高級料亭に与党の国対幹部を招き、顔を真っ赤にするほど飲食したという。「ちょっとお礼をした」(町村)というのだから、そういう輩にも当然「生活者の目線」なんてかけらもない。ガソリン税を大幅増税したあと、今度は5月12日頃には、ガソリンは引き続き「道路のために使い続ける」という「道路整備特措法案」をまたもや衆議院で自公の横暴による再決議をする。暫定税率も道路特定財源も、結局もとのままに復活してしまう。だのに、「道路特定財源を一般財源化する」と聞こえの良いことを言ってるが、これほど矛盾した国民をごまかすペテンは詐欺に等しい。暫定税率は今後10年間延長し、それも道路特定化にすると決めて、すでに決まっている道路中期計画に59兆円使う。どこが「一般財源化」なのだ。出来もしないことを勝手に言うなっちゅうのだ。仮に福田首相の口約束でやったとしても、この首相の先はもう一年も持たない。別の首相が現れてこんどは「あれは福田内閣が言ったことだ。『そんなの関係ねえ』だ。知らな~い」っていうに決まっている。そして冬柴国交相は今までにバレタ無駄使いは減らすかもしれないが、バレテいない隠し無駄使いは大手を振って続けるっていうスンポウだ。もうひとつ昨日の記者会見で後期高齢者医療制度の保険料について、どれだけの人が増税になったのかを、6月に年金から差し引くまでに調査し改めるべきは改める…見たいな、これまた福田好みのペテンぶりでしゃべった。この制度が決まったのは2年前だぜ。今までどれだけの人が増税になるかの調査さえもせずに年金から天引きを始めた。厚労省は大勢の職員がいて何をしていたんだ。そのトップたる舛添大臣は何をしていたのだ!今から6月まで約1ヶ月半で出来るのなら、舛添氏が大臣になってからでもやれたはずだ。首相は「制度の骨格は正しい」というのだから、「ほんのお茶を濁す程度のことをして幕」が見え透いている。「制度の廃止か、中止しかない」というのが全国の高齢者の怒りなのだ。それから年金はいわば個人の持ち物であるのだから、黙って勝手に天引きするのはドロボーと同じだ。だから、一人ひとりに「年金から天引きさせて頂いてよろしいか」と、往復はがきでも出して、了解を得た人には天引きもあるだろう。「イヤ」という人は今までの他の保険と同じ窓口納入とするべきだ。(これは65歳~74歳も共通だ)だが、その前に、ナマクラ厚労相と国交相、そして傲慢な官房長官などの首を挿げ替えろと提言したい。

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2008年4月30日 (水)

ガソリン税大増税の元凶は公明党だ

今日、ついに自公の横暴勢力はガソリン税の大幅値上げを強行した。あすからリッターあたり30円前後が一挙に上がる暴挙である。今日は全国各地でガソリンスタンドへ給油の長蛇の列ができるほどの賑わいが明日からしばらく閑古鳥だ。言うまでもなく自公が3分の2の多数の横暴で再増税を可決したわけだが、わたし的には最大の増税戦犯は公明党であると言っておこう。同党はこれまで選挙のたびに、「福祉の党」「平和の党」「100年安心の年金」「長寿者に安心を与える医療制度」などなどと国民向けのエセ宣伝ばかりをかかげてきた政党である。自民党が今回のような態度を取るのは、この党はもともとから国民いじめ党、大企業を応援する党というのは党綱領から見てもはっきりしているから、反国民政党として今日のような横暴があって当然であるからまだ辛抱できる。だが、自民党だけでは今回のガソリン税再増税の可決は出来なかった。それを応援したのが「福祉の党」とかのたまう公明党が賛成したからである。だから最大・最悪の増税戦犯は公明党である。いうこととやることが全く正反対のウソツキ党なのである。同党の大きな支持母体である創価学会の会員にはわたし的に大勢知っている人も居る。このブログの同窓生の中にも熱心な学会員がいらっしゃる。そういう人も含めて「道路よりガソリンを安く」と願って居るのである。加えてガソリン税の「暫定」で上乗せしている分を道路特定財源として国交省が膨大なムダ使いをしていることは連日のテレビ放送でもはっきりしている。その国交省の親分がなんと公明党の冬柴大臣ではないか。公明党は、後期高齢者医療制度の問題でも「私たちの言い分が随所に反映された新保険制度だ」などと自慢しているのだから、もう、頭が悪いのか、わざとやっているのか、それでも創価学会員が着いて来るとでも思っているのか、創価学会だけでなく国民裏切りの政党である。みなさん。この状態を世間に大いに語っていこうではありませんか。公明党は宗教政党だから一致結束の度合いは強いが、しかし、総選挙で自民党候補を支持して奮闘できるかといえば、今のような自民の強引なやり方ではそこまで必死になれない弱点をもつ党である。自民党も定数1の小選挙区では創価学会票を当てにしているのである。その意味でも公明党の戦犯ぶりは大きな「犯罪」ともいうべきである。まあ、いずれにしても今日の暴挙で、福田内閣の支持率もいよいよ20%さえ切るだろうし、小泉氏や安倍氏など元首相や道路族があがいても国民の支持は得られないだろう。自公政治のお墓参りを早く迎えたいものである。

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2008年4月29日 (火)

ガソリン大増税する自公に鉄槌を下そう

衆議院山口二区補欠選挙で惨敗した自民・公明は、いよいよキチガイじみたのだろうか。明日、30日にはガソリンが安くなって大喜びしている圧倒的多数の国民の願いを踏みにじって、衆議院で3分の2を持っている数の横暴を駆使し、「再議決」してふたたびガソリンを今度は30円以上も上げる大増税に踏み出すという。いま、参議院で審議中の法案なのだが、自公の横暴集団は審議中の関連法案を否決されたと「見なし」で再議決するというのだからもうキチガイじみた、議事運営や慣例を守ることさえも投げ捨てガソリン税の再増税に走る。その言い分は「地方財政の混乱回避」(福田首相)という。ガソリン税で無駄使いをしているのは国交省など政府だ。国の計画する無駄な道路建設によって地方の負担分もなくなり、混乱どころか喜ばしいことだ。ユーザーや納税者の6割、7割が「道路より暮らし応援を」と望んでいるのだ。1ヶ月近くだが安いガソリンに万歳したのは国民だ。大増税でガソリン業界が大混乱しているし、増税を願っているのは自民党、公明党の熱心なごく一部の金持ち支持者だけなのにねえ。それほどまでしてなぜ彼らは再議決を急ぐのか。その根っ子には彼らにしては「予想外」の後期高齢者医療制度に対する反発だった。町村官房長官などは「マスメディアの一方的報道と、事前の説明が足りなかっただけ」と八つ当たりしている。傲慢官房長官にはこの程度の分析しかないノーテンキぶりだが、チンパンジーの群れでも長老を大事にするというのに、人間社会では…というよりも自公による政治の社会では、「長寿は金がいるから邪魔者だ」という医療制度に対する人間の怒りなどは全然わからない種族なのである。「説明不足」どころか説明すればするほど高齢者の怒りを誘っているのだが、こんなこともわかんないのがKY長官だ。そういうわけで「道路問題」でいつまでも揉めているわけにいかない。早く決着をつけて、「ポスト福田を決めて衆院選を闘えるように」しようというハラだ。ガソリン税再値上げもサッサとやって、「国民の怒りも75日」とほとぼりを冷まそうとしているだけだ。まさに史上かつてない暴挙なのだ。そこで国民の立場からすれば、この怒りを75日で終わらすと自公の思う壺だから絶対に忘れないで、次期総選挙で「一票一揆」を起こすことだ。「絶対に自公には投票しない」ことを大勢に宣伝することがかつてなく大事だ。そうしないと、万万万が一にも「ポスト福田」に、山口と福岡出身の世襲議員が手を組んで、あのべランメー調のヤカラに移ると、関門海峡には豪華な金ぴかの道路ができて、あちこちで人口が減るというのに無駄な高速道路に巨額の税が10年間使われつづけ、農村は崩壊し食料自給率はさらに低下、食糧危機の到来。温暖化防止には力を尽くさず、貧困と格差がますます進む、そんな日本になっちゃう…。何よりも人間のお年寄りがチンパンジーの群れよりも迫害される、そんな社会になるのが高齢者にとってホントに悲しいわ。「年よりは早く死ね」と言われても子や孫の未来を考えると安心して死ぬことも出来ないわ。おお悲しい!

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2008年4月28日 (月)

衆院山口二区補選で「老人一揆がはじまった」?

 高齢者医療制度やガソリン税、道路特定財源など国政で重要な議題で論戦がつづくなか、次期衆院選の行方をめぐる上で大変注目された、衆議院山口二区補欠選挙で民主党候補が自公候補に2万2000票近くの大差で当選した。下馬評でも「民主優勢」というのが多かったし、当然といえば当然の勝利だろう。そして自民党幹事長は「投票の出口調査で、自民党の支持層が多い60歳代、70歳代が五部五部だった。これは後期高齢者医療制度による不満が的中した」という意味のことを語って紛らわした。むろん、それはその通りである。だが、不満は高齢者だけだったのか?そんなことはない。現実に朝日新聞の出口調査では「ガソリン税率復活反対」が7割を占めたとある。高齢者医療制度の問題だって老人だけの票が逃げたのではない。60歳代、70歳代の方が居る世帯みんなの怒りだ。自民党はこの選挙結果をなんの反省もなく、明後日には再びガソリン税の暫定税率を復活させるために衆院で自公の3分の2の力で再可決して元のガソリン代よりもその後の原油の値上がりも含めてリッターあたり30円くらい上げようというのだ。そういうことになれば、これはもう「百姓一揆」ならぬ「老人一票一揆」の勃発となるだろう。山口二区投票と同じ日に高知市で高齢者医療シンポジウムが行われている。病院長、老人クラブ連合会会長、県の健康福祉部長、大学教授、共産党代表らがパネリストを務め発言した。老人クラブ連合会長は、後期高齢者医療制度は医療費抑制を前提にしており、高齢者の立場と人権を無視したもの、チンパンジーの群れは長老を大事にする習性があるが、後期高齢者医療制度はそれにも劣るとして「全国の老人は一票をもって老人一揆をおこそう」と訴えたという。そうだ、そうだ、動物にも劣るような制度を提出した戦犯は自公である。まさに老人一揆を起こすときがきた。「福祉の党」とか標榜する公明党が賛成しなければ自民だけでは3分の2はない。福祉どころか高齢者を入山料までとって姥捨て山行きにする公明党にも鉄槌を下さねばなるまい。この選挙結果で福田内閣はもはや末期である。福田内閣の下では解散しても勝ち目はないから、任期いっぱいまでつないでほとぼりを冷まそうとか、選挙を戦える「ポスト福田」を選ぶのか見ものである。「美しい国」で潰れた人がまたぞろ3世議員を担いで前面にでてくるのか。そんな「K・Y」(空気が読めない)なことで自公の延命策を講じても「もう終末期内閣」なのだから、早く解散せよと言いたい。一方でソリン税や医療問題で確かに民主党が勝った。だが「首相の問責決議」をちらつかせるだけの策ではなく、正々堂々と国会論戦で自公を追い詰めなければ、民主党も足元をすくわれる弱点がある。山口二区では無党派層をはじめ推薦の社民党、それに選挙に候補者を立てなかった共産党の支持者の9割以上が民主候補に投票した(出口調査)。そう、今日の一般新聞では報道がいっさいないが、同じ昨日、埼玉県議選西5区の再選挙(自民党県議が買収による違反で有罪になり失職したため再選挙)で、自民、民主候補を抑えて共産党が定数1で勝った。また新潟県上越市議選挙(定数48)のなかの定数1の吉川区でも共産党候補が引き続き議席を得て全体で4人全員当選した。最近、週刊誌や地方紙で大いに共産党が注目を得てきている。昨年秋の自民福田氏と民主小沢氏が地下での連立構想が、世間にばれて民主党のふがいなさが目立った。「わらをもつかむ思いで民主に期待した」人々も裏切られた気分であり、真剣に政治の未来を見つめ始めた。そういうこともあって共産党の株が上がり始めている。自民・民主の大連立構想について小沢氏は「まちがいだった」と反省はしていないから、その危険が引き続き残っている。もっとも確かな論戦力をもつ共産党が議席を伸ばさないと、自民・民主の大連立による「大政翼賛会」的な危険性とたたかうことはできない。そうしたことも含めて次期衆院選は日本の未来をかけた総力戦となるだろう。

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2008年4月26日 (土)

なんのための聖火リレーなのか

 今日は早朝から、北京オリンピックの聖火リレーが長野で行われたことでテレビは姦しい。聖火とは「神に捧げる神聖な火」(広辞苑第6版)とある。神というのは多分、オリンピック発祥の地ギリシャのオリンピアに絡む神様なのだろうか。オリンピックの当初は聖火リレーではなく、オリンピックの主会場に開催中だけ灯されていたものである。それが1936年のベルリンオリンピックのときに、オリンピアから採取された火を道筋の各国選手がリレーして大会場に運んだことからおこなった行事とされる。これはあの有名なドイツ・ヒトラーがわが意を誇るために宣伝政策として導入されたものというのが一般的な理解である。だからギリシャからベルリンに至る道すがらのリレーコースは、ナチスドイツの侵略と独裁帝国の象徴でもある。その後、ヒトラーはリレーコースを逆にたどって近隣の国々を侵略したという歴史があるらしい。オリンピックそのものはスポーツの祭典であり、「平和」が象徴されるのが「聖火」として公けに認められているが、そもそもの発祥のリレー自体がナチスドイツの独裁政権で第2次世界大戦を引き起こしたヒトラーに政治的に利用されたという血塗られた歴史の産物であろう。スポーツに政治を持ち込むなといわれながら、聖火リレーの発足からして政治に利用されてきたのである。その後もミュンヘン大会やモスクワ大会をはじめ、政治の波にもまれてきたことは確かだ。ここ数回は政治的介入は少ないようだが、しかし、オリンピックの誘致をめぐっては施設の設置や開催等に関する膨大な費用をめぐって政治的に利用されようとしていることはあきらかだ。2016年に東京が立候補するというが、そのために巨額の費用が投入される。巨大な施設の建設、宿泊、交通のための道路建設などである。現に北京でも「鳥の巣」とか言われるすごーい施設や、空気をきれいにするための人工雨計画まであるという。バカらしいほど巨額の金をかける一方で農村地帯などでのすさまじい貧困状況は解決されていないようだ。そして、中国内部の問題であるチベット問題で聖火リレーが行く先々で、その警備のために各国に莫大な資金を使わせながら行われつつある。なんで中国の内部問題なのにそれによって多くの国が迷惑をうけなければならないのか。長野へ他県から動員された警察官は3000人以上だとか、その費用はどこ持ちなの?まさか中国が持つわけではないだろうし…。そして凡そ「平和のシンボル」にはほど遠い暴力や逮捕者が出る聖火リレーではないか。各国人民に心から祝福されない聖火リレーなんて意味があるのかと思う。しかもテレビではランナーの姿は見えるが、現場のあの警備ではそれもおぼつかないバカらしいリレーに見えたね。しかし、これは主催者であるIOC(国際オリンピック委員会)の責任だ。IOCはもっぱらオリンピックを金儲けのために、平和であろうがなかろうが話題になってくれればいいと、各国の放送権料などで稼ぎたいからではないか。こんなに世界各国に迷惑をかける聖火リレーなのだからIOCは「中止だ」といえばいいのにねえ。そして競技だけはひっそり粛々とやればいいのにねえ。まあ、そんなこんなを見つめていると、いつものオリンピックのような期待感もないし、興ざめするのはわたしだけかいなあ?ともあれ長野の関係者とランナーの皆さんには敬意を表し「ご苦労様」。なんて思う今日このごろだ。

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2008年4月24日 (木)

人間のお年寄りはアザラシよりもお粗末な話

 今日の昼食時にNKHの昼休み時間帯に放送している「ふるさと一番」という番組をなにげなく見ていた。女優のいとうまい子とアナウンサーが北海道は小樽市の「アザラシ&トドの楽園」というなんでも海とつながった水族館みたいなところを訪問していた。なんとなくみていたが、アザラシの場面でいろんな芸をしてくれる若いアザラシ君に拍手を送りながら見ていた。と…、その次、この水族館の案内役がお年寄りのアザラシだけのプールみたいな場所を映像に紹介した。確か普通に歳を数える年齢では35歳か36歳と言ってたが、人間に例えると100歳前後なんだって。そしてきちんとこのお年寄りのアザラシさんの担当の飼育員が居て、えさは大きな魚だが、アザラシは「食べる」というよりも「飲み込む」ので骨があるものはダメなので、刺身料理のようにひらきにして骨をきちんと取り除いて与えていた。そして、飼育員の日記にはすべてのアザラシさんに名前があって、○○君は元気にたくさん食べたとか、○△君は食欲がないとか、一頭(アザラシは「頭」でいいのかな、「匹」ですかね?)ごとに記帳して丁寧にお年寄りを大切にしているのだ。これには感激したねえ。そしてすぐに思ったのは人間の世界では75歳以上になると、「病気になっても診療報酬が6000円を超す分はだめだよ」って言われる。今朝の「朝ズバ!」では4月3日に75歳になったお年寄りが登場して、これまでも2,3年に一度は「人間ドック」で検査をしていたので申し込んだ。3月に行ったが「今は一杯だから4月においで」と言われた。ところが4月3日から後期高齢者医療保険になったので、「この保険では人間ドックを受けられない」と言われた方だった。アザラシのお年よりはちゃんと介護の面倒まで見てくれるが、人間のお年よりは人間ドックの保険も利かない。オーなんと惨い扱いなのだろう。最近も長生きした象さんが惜しまれて死亡したニュースもあった。動物の長生きは惜しまれて人間様の長生きは「邪魔者扱い」される。悲しい世界だね。そんな風にして生きがいが奪われる社会だからでしょうか、「生きていたくない、誰でもいいから殺して死刑になりたい」という若者があったねえ。つい先日は十九歳の自衛官がタクシー運転手を殺した。この青年も「人を殺して死刑になりたかった」と。横須賀市の事件のように米兵によるタクシー運転手殺しと同じくマネをする。この青年は海外派兵部隊に配属される予定だったという。若者と言えば、ネットで硫化水素の作り方を知って自殺するというのが流行している。これは本人だけでなく巻き添えも生むから大変危険だ。こんなサイトは即刻削除すべきだが、それほどにこの社会が若者にとって生きる価値のないものと写っているのかも知れない。そりゃあそうかも知れない。お年寄りを大事にし若者に希望を与えるのが政治の責任だが、その政治の世界は高齢者いじめ、若者には将来に希望をもてない派遣や請負、パートばかりで働きがいのある仕事がない。政治に責任もつ与党の政治家は税のムダ使いには熱心で、横領やら、年金を消してしまうやら、天下りで贅沢三昧なんだからねえ。そして悪いことに本人たちは「政治の責任」と自覚していないことだ。自殺数は1998年から10年連続で3万人台、世界の国々で人口比で言えばワーストテンに入るという。WHO(世界保健機構)では「日本人はウサギ小屋のような狭い住居に住み、いつまでも残業オンオフの区別がないため、心がリラックスできないことが自殺をもたらしている」とさえ言われているらしい。貧困と格差の拡大、そしてあくなき老人いじめでさらに自殺が増えることが心配される悲惨な世の中になってきた。

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2008年4月23日 (水)

高齢者医療保険料は際限なく上がるよ

Photo  このブログの表題は上にあるような「同級生通信 はしらまつ編集長のブログ」という長ったらしい表題である。その同級生通信「はしらまつ」ってのはせいぜい年に二回か一回しか発行しない。最近は昨年12月に発行した第39号である。そろそろ40号を準備とか思って構想を練っている。そこで昨年12月号は「どんなんやったかな」と引っ張り出して見た。題字のある一面は編集長のつぶやきから始まっていた。その「見出し」は、「狂ったニッポン?ほんとにおかしい」「怒・怒・怒!後期高齢者医療制度を叱る」とあった。本文も読んだが昨年12月時点で書いたものだが、今、実にその見通しが的確だったなと思うほど正確だった。読者からもそれなりの反応もあったが、おそらく「大げさな」って思った人も居るだろうというのがわたし的に本音だった。それが現在この問題をめぐって政権が揺らぐほどの問題になっているから、わが拙文も「棄てたもんじゃないなあ。よかよか」なんてひとりで悦にいっている状態だ。来る27日には山口県二区の衆院補欠選挙がある。ガソリンや道路特定財源、高齢者医療をめぐって自民と民主の大激戦になっているらしい。どうやら自民党候補が苦戦らしい。そこで昨日あたりから自民党内部に出てきたのは、現地では後期高齢者医療制度への批判があまりにものすごいので、「この制度を導入した責任者が直接に訴えるべきだ」という声があがっており、「小泉元首相や竹中平蔵元経済財政担当相が現地にきて説明せよ」というのだ。そりゃあ、選対サイドとしては当然だろう。選挙に負ければ選対の責任にされる。だが最大の責任者は小泉元首相や竹中経済相の失政にあるが「知らん顔」だ。自民党というのは概ねそういう政党なのだ。福田さんだって他人ごとのようにいうのは、あれは「小泉が決めたこと」なんて心底は思っているのだろう。はたして小泉・竹中両氏は応援に行くか疑問だ?両氏とも医療制度だけでなく郵政民営化でも導入の張本人だ。竹中氏は自分の思いだけ実現したらサッサと議員もやめてどこかの大学で講義している無責任人物だろう。小泉元首相が山口に入ってもヤジの怒号が待っているだけだろう。…なんて推測している今日この頃だ。さて、その後期高齢者医療制度の保険料額のことだが、昨日の参院厚生労働委員会で共産党の小池晃参院議員が、「団塊の世代が後期高齢者になった際、支払う保険料は現在の2倍以上の年間16万円になる」と具体的な根拠を示して舛添厚労相に迫った。現在60歳前後の団塊世代の皆さんも大変だよ。小池氏は、根拠として二年ごとに「自動引き上げ装置」になっていること、高齢者の人口増とともに保険料も負担率が増えること、さらに医学の進歩などで医療費が増加した分も上乗せされ増加することなどを示した。(詳細は「JCP」しんぶん赤旗のHPへ。グラフも同ホームページから)「75歳になったら温泉でも行ってゆっくりしてもらうのが普通です。それが75歳になったから『早く死ね』はないでしょう」と、今日のしんぶん赤旗で茨城県医師会の原中勝征会長が怒りのインタビューの最後にそう語っている。そんな折り、茨城県の国民健康保険団体連合会の男性職員が、数年前から市町村が徴収した国保や介護保険の保険料から10億円も着服して「競艇などの遊興費に使った」という事件が発覚。住民の大事な保険料を管理する事務所がいったいどういう管理をしているのか、10億円は誰が賠償するの?なんて疑問が湧く。「消えた年金」やグリーンピアなどのムダ使い。ガソリン税の上前として二重の税をかけて、国交省の天下り役員の働き先をつくるムダ使いなどなど、この国の公金の扱いはいったいどうなってんの?その上で「財政が厳しい」と繰り返す福田内閣と与党議員。それでも国交族議員たちには法人に天下った役員から毎年多額の献金が寄せられる。具合のいい税金の還流システム、着服システム、無駄使いシステムが続く限りこの国の未来は暗い!

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2008年4月22日 (火)

サラ金返済は汚職の金、長寿医療の[戦犯」に同棲男?

 なんだか異常に「暑さ」を感じる昨日、今日であるが、社会の出来事も熱いことがおこっている昨今である。例の防衛庁事務方トップであった守屋武昌前事務次官の初公判の内容のおぞましさ。後期高齢者医療制度についての異常な世論の高まり、それでもなお道路特定財源の存続とガソリン暫定税率維持を目論む与党のバカボンぶり。光市の母子殺害事件をめぐっての死刑判決などなかなか賑わしいニュースが流れている。

守屋という自衛隊の「天皇」といわれた男の収賄事件と議員証言法違反事件は、まとまった公判を聞くにつけ、こんなヤカラが防衛省トップに居て何年もかかって収賄しているのにそれに気付かない大臣とバカ官僚どもにも立腹ものである。2003年から07年まで軍需産業、元山田洋行の宮崎被告から392回のゴルフ接待で2560万円、それ以外に自宅購入資金に2000万円の貸与、株購入資金として1万ドル(約100万円?)、あきれるのは家族の長男のサラ金借金返済として200万、二女のアメリカ留学資金に1万2000ドル(約120万円余)まで受領。長男のサラ金借金返済については、妻から相談されて、「もう大人だから本人がなんとかすべき」と言ったのはまあまあとしても、妻が「じゃあ、宮ちゃん(宮崎被告)に相談するからいいわよ」というと、「じゃあ、そうしてもらえ」と答えたという。国民の税金で戦争する武器を購入するのに便宜をしてやった見返りにこんなことまでしていた。今日当たりのテレビニュースでは後期高齢者医療保険料が年金から天引きされたのにショックを受け、高齢の夫婦が無理心中したとか流れている世の中にあって、同じ税金を食い物にして贅沢三昧していた高級官僚。こういう奴は重罰にすべきだが、収賄事件なんてのは刑罰がごく軽いから実行した方が「やりどく」なのかも知れない。そしてこれで防衛省汚職劇場は終幕だからなあ。国民は踏んだりけったり。もっと他にあくどいドンがいるはずなのにねえ。

ところで後期高齢者医療制度は、これまでの悪法の実施のなかで、かつて見たことがないほどの全国的批判が相次ぎ、国は地方に日曜日返上で相談に応じるようにと指示を出したり、緊急の地方担当者会議を開くなど厚労省も大わらわである。ところが会議に出席した地方の担当者も、「今日の話を聞いても(高齢者の)説得に自信がもてない」というのだから可愛そう?…地方で「廃止・中止めざす」署名活動には行列ができるし、高齢者だけでなくその家族の怒りも噴出している。また、いまだに保険証が届かない人が万と居る。地方の医師会は10府県で反対、20府県では会員に診療報酬算定について「自粛」とか「慎重に」と呼びかけている。医師会のこんな対応は異例というべき怒りである。この制度を導入した戦犯の一つである公明党は、連日「公明新聞」で“利点”の宣伝に躍起である。小泉内閣の元で厚労相として、この制度実現の元締めを務めた阪口力氏も紙上に登場し、「安心で持続可能な制度に」とデカ文字の見出し。「保険証が新しくなる」「担当医をもつことが可能」などと大宣伝だ。保険証は新しくなったがその貧弱さは目を覆うわずか一枚もの。「公明党支持者と創価学会の皆さん、ごまかされないようにね」って言ってもこの方々には果たして通用するかねえ?この制度の発足は06年6月であるが、小泉構造改革のもと原案は01年から経済財政諮問会議で政府をけしかけていた。なかでも熱心に説いたのは本間正明という当時の政府税調会長だった。「本間氏といえば、愛人と宿舎で同棲していたことがバレて税調会長をクビになった人物である。この流れに乗じて阪口厚労相(当時)は、03年2月の諮問会議で厚労省試案を提出。これが閣議決定の元になった。本間氏はA級戦犯のひとり」(日刊ゲンダイ4月19日)…いたいた!高級公務員宿舎の最上階に愛人を囲っていた本間という人がいたね。そんなのが「常識」の人と自公が組んで稀代の悪法が生まれたんだって情けないよ!

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2008年4月20日 (日)

憲法とは関係なくても性犯罪多発の自衛隊か?

日本に駐在する米兵の凶悪犯罪の多発、隊内のモラルの低下は目に余るが、その米軍と共同作戦を組む、日本の自衛隊も素行の悪さは親分の軍隊に負けず劣らず。まずは幹部の品格のなさである。17日の名古屋高裁で「航空自衛隊のイラク派兵は憲法9条違反」との判決を下された問題で、その航空自衛隊の元締めである田母神俊雄という航空幕僚長が定例会見で「そんなの関係ねえ」と言った。この幕僚長、テレビはよく見るらしく、お笑い芸人のネタを引用して語ったもの。「隊員の心情を代弁すれば、大多数にはほとんど影響ない。『そんなの関係ねえ』という状況だ」とのたまった。自衛隊というのは憲法の枠内での活動が義務付けられたものであり、まして、国民の税金から給与をもらっている公務員である。しかも航空自衛隊の最高幹部にしてそんな例えで会見するとはまったく不見識だ。まあ、もっとも判決直後に会見した傲慢・町村官房長官のいう「判決はどうであれイラク派兵は続ける」という、「憲法なんて関係ない」という立場を「代弁」したのだろうけど…。それにしても「そんなの関係ねえ」はお笑いのネタでは通用しても、こんな重要な国家の見識を問う問題の定例会見で引用、発言するとは、まるでやくざまがいの国民を足蹴にした表現だと思う。いかがでしょうか。そして本論だが、今日の「しんぶん赤旗」社会面で、自衛隊の性犯罪について共産党の紙智子参院議員が防衛省に要求して出させた資料の記事が載っている。イージス艦によるマグロ漁船撃沈など海上自衛隊の不祥事だけでなく、陸海空での「私行上の非行による懲戒処分」は、05年161件、06年167件あり、自衛隊のなかでほぼ2日に1件の割りで処分されている。その「事実の概要」では、「暴行・殺人、児童虐待、公然・強制わいせつ、児童買春、セクシュアルハラスメント、覚せい剤などの凶悪・破廉恥罪が続きます」(赤旗記事)「このうち陸海空の各自衛隊で共通して多いのが性的破廉恥行為」(同)として、05、06年合わせて陸自が82件、空自は22件、海自は32件、防衛大学3件と両年度とも毎週単位で性犯罪を起こしていることになる。それも一般隊員だけでなく幹部自衛官も例外でないとしている。そして、男性航空自衛官によるセクハラ被害で国家賠償請求訴訟を起こした女性自衛官を支援している、アジア女性資料センターの丹羽雅代運営委員長の談話を読むと怖さを感じる。談話の一部を紹介しておこう。「処分されているのは氷山の一角です。それでもこれだけの数は異常です。ここには自衛隊内の女性観、男はこういうものという“神話”が根強くはびこっているのではないか。旧日本軍の“慰安婦”問題と同じで、こうしたことが士気高揚に欠かせないという発想です。だから処分も軽い。米軍もイラク派兵部隊でセクハラ、レイプが横行しています。イラク派兵など海外任務の拡大とともに自衛隊内で強調される“精強”という言葉に怖さを感じる」…これが丹羽さんの談話です。ちなみに「精強」とは、「すぐれて強いこと。(参考例として)『精強な部隊』」と広辞苑にある。「憲法とは関係ねえ」が「性犯罪とは関係」深い自衛隊なのかも知れない。

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2008年4月19日 (土)

ウソツキ厚労相と国交相にはアキレルね

 年よりは朝早く目が覚める。朝の5時頃から目が覚めてしかたがないからテレビで早朝のニュースを渡り歩く。渡り歩くというのは同じネタでもどの局がどういう報道をするかってことを見るためだ。いま政局で焦点になっている高齢者医療制度の問題、道路特定財源とガソリンの暫定税率問題でどこの放送局が真に国民の声を反映しているかなどを目で確かめている。しかし、それでストレスがたまってきて健康に悪いなあと自覚する。今日なんかは、厚生労働相と国土交通相のウソツキにはハラワタが煮えくり返って、テレビをぶっ壊したくなるねん。でもそれは絶対しない。今までのテレビが壊れて家電量販店に行っても今さらアナログ放送のテレビなんてどこにも置いてない。やむなく清水の舞台から飛び降りる覚悟で地デジ対応のテレビを買ったばかりなんだからねえ。気分を抑えて冷静にニュース番組の子守をする。そこで今朝の腹タチは舛添厚労相のウソツキ発言だ。例の後期高齢者の保険料に関しての言い訳で「一般的には低所得者の保険料負担は(今までより)軽減される」…安くなる人の方が多いなんてのたまっていた。安くなる根拠にしたのは、誰もが支払う均等割や平等割だけでなく、土地や家屋の固定資産税に比例してかける資産割も含めての平均額を根拠にしたものである。それと比較して低所得者の保険料と比べていた。「月6万6千円の基礎年金だけの単身者の保険料は2800円から1000円に減る」と舛添氏は言ったが、共産党の小池参院議員は「私たちは人口1万人以上の約1400の自治体を緊急調査したが、資産割を除いた均等割と平等割で月2800円も取る自治体は一つもなかった」といいます。さらに小池氏は「舛添氏のいう厚生年金の単身者では保険料は月7700円から5800円に減るというがこれも意図的で、単身者に限って平均値を出して比較している。実際は夫婦世帯の方が数が多いのに」という。しかもこれにも「資産割」を含めての平均であり、これを含めないで計算すれば上がる人の方が多いのだ。そういっていかにも保険料が下がるかのようにいうウソツキなのだ。そもそも厚労省は、「高齢者の医療費が高くつく。それを自覚してもらうために75歳以上の保険制度を作った」と前から言っている。舛添氏のいうように多数が安くなるのであればその目的からも外れるわけで怒りの矛先を収めようという矛盾した「言い訳」だ。そして、今朝のテレビでは民主党の質問主意書への内閣総理大臣の答弁文書では「厚労省は保険料が安くなるかどうかの試算はしていない」という返事があったという報道であきれ果てた。試算もなにもなしに大臣が勝手に「安くなる」と吠えていたわけだ。はっきりいうと、いま始まったばかりだから、できるだけ安くするようにしている可能性はあるが、それでも多くの人は「上がった」と怒っている。それがこれから二年毎に「見直す」のだ。それはもう上げるための見直ししかない。どこのテレビだか2025年には恐らく今回の保険料の2倍から3倍になっているだろうという予測さえ出ていた。最低でも1.7倍以上はまちがいないという。天下のウソツキ大臣には呆れるが、同時に小泉内閣で自民党とともに強行採決した公明党にもアキレル。この医療制度の構築は自公連立が合意した1999年から「2005年をめどに年金、介護、後期高齢者医療を包括した総合的な枠組みを構築する」と合意していた。そして法律ができた年―06年6月15日の公明新聞には「国民皆保険の信頼守る、公明党の主張を随所に反映」と誇っていたのである。だから稀代の悪法は公明党の主張が散りばめられた賜物なのである。感謝する人は同党にも頭を下げましょう。その党の人がダイジンを勤める国交省…この人もホラ吹きだ。道路特定財源でそれ旅行だ、レジャー用品だ、年収2千万近い天下りなど贅沢三昧を尽くしている公益法人をつぶすと豪語した。だが50前後の法人で廃止は3つだけ、後は統合だの、残して維持するとかで、金額にしてごくわずかしか減らない案を出してのうのうとしている。これも公明党出身のウソツキダイジンではないか。読者の皆さんでハラたつ方は選挙に向けてしかと覚えて置きましょう。

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2008年4月18日 (金)

「イラク派兵は違憲」…名古屋高裁の判決に喝采!

 昨日、名古屋高等裁判所が、「航空自衛隊のイラク派兵は憲法違反」であり、「平和的生存権は、憲法上の法的権利」として認める画期的な判決を出した。裁判といえば一つしかない真実にどれだけ近づくものであるか、その判断はきわめて重要である。日本では権力の乱用を防ぎ、国民の政治的自由を保障するため、国家権力を立法・司法・行政の相互に独立する機関のひとつである。いわゆる三権分立と言われる。確かに三権の一つとして司法があるが、近来ではその司法の独立が揺らぐような反動的判決が見られ、いわゆる「不当判決」が重なる事態にある。そういうなかであえて、「自衛隊イラク派兵差し止め訴訟」として札幌、仙台、宇都宮、東京、甲府、静岡、名古屋、京都、大阪、岡山、熊本の各地方裁判所で提訴され、原告は全国で5700人、弁護士は800人を超える訴訟として闘われている。最初の判決は東京地裁で、憲法判断に踏み込まないまま、「違憲」の訴えを却下した。そのように裁判所によって異なる判決が出る。とりわけ憲法とからまる問題では概ねの判例は立法府の立場に近いものが多かった。そういう意味で名古屋高裁の判決は、「現在のイラクでは、国際的な武力紛争が行われている」と明言し、航空自衛隊の活動は「他国による武力行使と一体化した行動」と指摘。つまり「他国」とはアメリカのことであり、それと一体化した行動は「イラク特措法2条、3条に違反し、かつ、憲法9条一項に違反する活動を含んでいることが認められる」と明言した。裁判は派兵差し止めなどを求めた原告の請求自体は棄却したため、形の上では「国側が勝訴」した形なので、原告が控訴しなければ「憲法違反」という判決は確定する。もちろん原告団は、高裁では初の憲法違反という画期的判決であり、航空自衛隊のイラクにおける輸送活動が憲法違反と判断されたことに意義があるとして上告しない方針だから、違憲判決として裁判史に残ることになる。最近では東京都立川市で「自衛隊のイラク派兵に反対するビラ」を自衛隊宿舎に配布したというだけで市民団体のメンバー3人が最高裁で有罪判決を受けるということがあった。ビラを自衛隊宿舎に配布するという「表現の自由」さえ踏みにじる判決が出るなど司法の反動化が進むなかで、高裁初の違憲判決という司法の流れに歯止めをかける上でも画期をなす判決として、今後は多方面に生かされていくことだろう。陸自が派遣されたイラクのサマワと違って、バグダッドについては「イラク特措法にいう『戦闘地域』に該当するものと認められる」という明快な判決は、わたし的にもこのブログで何度か空自の違憲性と即時撤退を何度か主張してきただけに諸手をあげて歓迎だ。昨日、例の「八つ当たり」名人の町村官房長官は「バグダッドは戦闘地域ではない。判決がどうであろうとイラクからの撤退はない」と、強がりの八つ当たりだったが、長官は孤独の独りよがりでなんと言おうと構わないが、それが国民の信を受けると思っているとしたら、「それ見たことか」と大きなしっぺ返しが来ることを警告しておこう。

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2008年4月16日 (水)

町村官房長官の愚痴の意味するものは…

 昨日75歳以上の高齢者のうち約800万人にいっせいに年金からの天引きがはじまって、日本列島は老人の悲鳴があがり、「命が削られる」怒りが沸騰している。「私が掛けてきた年金に本人の了解なしに勝手に手をつけないでほしい」、「夫婦2人で今までの国保料の2倍以上になった」、「今以上にはとても払えないのに天引きとは」などと、全国津々浦々からの悲鳴だ。天引きされた通帳をみて「国は年寄りは速く死ねということや」「苦労して働き税も納めてきた。この期に及んでこの仕打ちとは」などと嘆く映像がどこのテレビ局でも放映した。事もあろうにそこで怒ったのが町村信孝官房長官だ。メディアの報道姿勢に噛み付いたようだ。「混乱のみに焦点をしぼって増幅するような報道はバランスを失している」「あまりにも一方的な、ある一部の人の声だけだすのはいかがなものか」と述べた。福田総理でさえ混乱は認めたし、保険証の届かない人が多数あることについて少なくともお詫び的発言をしたのに、首相を補佐する役目の官房長官の発言がこれじゃ首相も孤立無援だね。町村氏は「わずか0.5%ぐらいの方に届いていない保険証が、あたかもすべての人に届いていないかのごとき錯覚を与えるような報道の仕方」とも語ったという。どのメディアでも0.5%というのは正確に報道しているし、「すべての人にとどいていない」とは報道していない。その0.5%が問題だから報道しているのだ。数字上は0.5%でも6万3千人以上だよ。おそらく小さな県の「後期高齢者」数全体の6割、7割に匹敵するだろう。本来は届かない人が1人であってもその人の資格にかかわる問題だから重大だ。それが6万以上もあるというのは官房長官がそういう姿勢にあるからだ。「1人ももらさず」やってこそあたりまえの政治ではないか。首相がお詫び的発言をしているときに、それを台無しにし、官邸の恥さらしをするような官房長官でいいのかと言いたい。さて、この医療制度でもう一つ発見があった。全国各地で二月三月に亡くなった方々からも保険料が天引きされたと問題になっている。なんのことはない、厚労省が制度施行にあたって、2,3月に亡くなった人も含めて75歳以上を徴収対象にしただけだということらしい。「気分を害される遺族の方もいるだろうが、そういう仕組みなのでご理解頂きたい」(厚労省担当室)らしい。わたし的にはまだ「前期高齢者」であるが、不信に思ったのは昨日差し引かれた保険料は4月からの分である。振り込まれた年金は2,3月分である。だから「前納」なのだ。もし、4月15日の天引き後に急死したら「日割り」ででも返還されるのかという疑問だ。そこで当地の後期高齢者広域連合っていうところに今日電話で聞いた。結果は日割りでなく、死亡月分は返還されるという返事だった。返還方法は社保庁から関係市町村に返還分を振り込んでからになるので2、3ヶ月かかることがわかった。そのときだ。死亡日が10日を過ぎていれば実務上は次の(6月)天引き分に入っている仕組みなので6月の年金振込み日にもやはり天引きされ、後に返還されるということがわかり、先ほどの2、3月に死亡した人も天引きされたことと合わせて考えると帳尻は確かに合う。だが、でっかいコンピューターを持っているはずなのになんとも頼りない実務である。こんな場合に遭遇したらよくよく保険料払い込み証拠を保管し、返還通知をシカともらって確認しないと「消えた年金」みたいなことになる。また、広域連合とやり取りしていると「天引き」そのものに言及され「コスト削減と保険料徴収率を上げるため」と正直に言われたのは少し驚きだった。首相は「納入の利便性を考えた」という。どちらにしても、何十年も掛け金をかけた年金は受給者本人のものだ。年金から天引きならせめて事前に往復はがきで了解か否かの返事をとるべきだ。それをなんの承諾もなく天引きするというのは、年金自体を誰のものと考えているのかと言いたい。国民年金者で月5,6万での年金生活者は週に何度もおかずのない食事をしている。そんな人たちにも、「国が払ってやるのだから、天引きしようが、多少目減りしようが文句いうな」と言いたいのだろうか。だから株やグリーンピアなど膨大な年金資金のムダ使い、あるいは道路特定財源というムダ使いなども平気でやるのではないかと…。今日もまた怒りを静めるために焼酎の水割りでも飲むか。

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2008年4月15日 (火)

最悪の年寄り虐めは小泉自公内閣の置き土産だった

今日は15日、年金生活者には偶数月だから年金が振り込まれる日である。ところが75歳以上の後期高齢者で年金の年収が18万円以上の方にとっては、はじめての後期高齢者保険料が分捕られる日だ。だから午前中のテレビニュースでもその表情が報道された。登場した一般の年金生活者のほとんどは不満の言葉を述べた。地方の後期高齢者医療広域連合や自治体に電話・訪問での抗議や不満の声、何も知らなかった人が「なんでや!」と怒りの声などがあいついでいる。「誰が決めたんや」との質問も多いという。しかし、厚労省の対応マニュアルには「年金天引き制度をつくったのは国、などという対応をしないように」とあり、責任を地方の自治体や広域連合に押し付けている無責任さ。「こんなに引かれたら生活できない」との切実な声が寄せられ広域連合事務局の人は相談に四苦八苦しているというのに舛添厚労相は開き直るだけ。福田首相は「もう少し早く、だんどりよく説明して、不安を与えないようにしなければいけない。そうしてこなかったのはまずかったと反省している」と、お詫びか弁解なのか、わけのわからんことを言った。「説明するだけで不安は払拭するのか」…冗談じゃないよ。説明を受ければ受けるほど「老人は早く死ね」ってことになるのがわかるだけ。だから、厚労省も、そして事務を取り扱う地方自治体も尻込みして正面から説明できなかったのじゃないの?そして31自治体では今日から天引きする実務さえ行えず、10月から天引きするという。厚労省の足元の東京23区内でも今日から天引きする区と、10月から天引きする区に分かれるというのだからそれだけでも不公平だ。何と言っても最大にハラが立つのは支払うべき年金の記録照合が遅れ、照合できても支給は半年も8ヶ月も先になるというふしだらなことをして、取る方だけはきちんと天引きすることだ。しかも一方では国交省などが道路特定財源で豪華ムダ使い桃源郷が毎日のように暴露される。昨日も主要国道へ作ったトラックの過積載などを取り締まる装置が実際にはほとんど使われていなかったこともバレた。10年以上も道路特定財源から100億円以上もかけて設置してきたのに、機器の不具合から使用できないのに、今も設置工事は続けて一部業者だけを儲けさせている。なんという馬鹿!と言ったらいいか表現の術を知らない。ところで、この後期高齢者医療制度(長寿ストップ医療制度)を導入で怒り心頭の皆さんは、これを導入した張本人は誰であるかをしっかと見届けておくことが大事である。導入した内閣は福田さんでも安倍さんでもない小泉純一郎内閣なのだ。そのお陰で福田さんも「可愛そうなくらい苦労している」と自暴自棄ぎみだ。いま自民党では福田政権の支持率が早くも安倍政権末期並に連続後退するなかで、次期衆院選めぐって「福田ではだめ。今でも人気のある小泉さんにあやかろう」とする輩がいるからだ。当の小泉氏も最近なにやら怪しげな動きになっている。まさか総理へ再出馬はないだろうけど、「ポスト福田」を狙って小泉チルドレンを引き連れ、誰か総理候補の押し出しを諮るのかも知れない。きょう公示の衆院山口二区補欠選挙の自民党候補の応援には、福田首相にはお呼びがないが小泉氏には来てもらいたいらしい。それほどに小泉氏はまだ人気がある。だが、彼ほど今の日本の矛盾を作り出した元凶たる人物はいないということを日本国民は知るべしだ。小泉氏は劇場型選挙を操り、見事に国民を欺き実行した「構造改革路線」は、今日の貧困の格差を拡大した労働法制の相次ぐ規制緩和をはじめ、郵政民営化でいま過疎地では唯一の金融機関である郵便局を解体した。郵便局をコンビニ化し儲けにならない過疎地は削り、郵便物の誤配、遅配で新聞の朝刊は昼前に配達される事態を生んでいる。郵政民営化の次に総理の置き土産としてやったのが06年6月の医療制度の改悪であり、そのなかの一つに「後期高齢者医療制度」というのがあった。日本の未来にとって最悪の構造改革路線をすすめたのが小泉自公路線だった。ここをしっかと思い出し、今ふたたび「純ちゃんの押す人なら大丈夫!」ッてワーワーキャーキャーすると日本の未来もおしまいになるなあ。こんなことを思ったりしている今日この頃である。

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2008年4月13日 (日)

後期高齢者の次に襲う恐怖は「粗末な医療」?

4月から始まった後期高齢者医療制度(わたし流通称「長寿ストップ医療」)は、全国で不満や怒りが噴出して止まらない。1300万の対象者のうち多くの方はこの15日に振り込まれる年金から早速4月、5月分と2か月分の保険料が天引きされる。一部自治体などで準備不足から先延ばしされるところもあるらしい。「消えた年金」で大騒ぎになっているのにそちらの方は、加入記録が訂正されてわずかでも増える分の振込みは、早くても6ヶ月から8ヶ月先になるというのに、天引きだけは前納制で2か月分を先に引くという理不尽さ。しかも年金の照合はまだ一部だし、調査のため第三者委員会へ回った分などはいつまでに判明するかメドも出ない。こんな点だけでも全国的に怒り心頭なのに、さらにひどいのは4月から必要な新しい保険証が届かない人が居るということは前回も書いたが、やっぱり11日の発表で「63000余ある。それくらいだ、あとは出てもわずかだろう」と舛添ダイジンが胸張ってしゃべった。昨日、今日は土日だから集計されていないが、もっともっと出ることはまちがいない。それと新保険証の不評なことこのうえなし。普通なら国保証のように3ページものの保険証を想定して待っている。それがカード式やら、はがき大一枚のペロペロものだから、勘違いして棄ててしまった人も結構居る。75歳以上といえばもっとも「情報難民」が多い。人の口づてに入る情報が一番いいのだが独居住まいの人もありそうはいかない。だから保険証そのものをめぐって、いままでになく混乱を起こしている。学力のある東大出の官僚がいっぱいいる厚労省はいかに保険代をむしりとることしか知恵をしぼっていない証だ。だから取る方は先払いでサッと取る。また和歌山の串本町というところでは保険証を配達した郵便事業会社が留守宅用の「不在連絡証」を入れると、電話が殺到すると困るからと入れないできたために保険証をもらえていない事故もあった。民営化で合理化され忙しいのはわかるが郵便会社のチョンボだ。今のところは保険証及び保険料への不満と怒りが多いがこれから大変なのが、「患者に対する粗末な診療」が問題化し悲鳴があがることだろう。例えば、後期高齢者の外来診療で「後期高齢者の診療料」として600点(6000円)という「包括点数」が導入されている。普通なら診療報酬は医師がその病気にふさわしい診療を行い、それに応じた診療報酬の点数によってその積み上げで病院に保険から支払われる。ところが後期高齢者には「包括点数」として600点(6000円)という上限が課される。糖尿病では血糖値を調べるのに血液検査をしないといけない。そういう検査をやると600点ぐらいはすぐオーバーするという。必要な検査をするだけで点数オーバーになっても保険からは600点分しか報酬がない。採血の途中に「ハイ、ここで上限ョ」なんてことも?? オーバー分は診療した機関の持ち出しになる。そういうことで治療の前提である検査まで抑制され、「粗末な医療」が高齢者を襲うことになるだろう。だから75歳すぎて重い病気にかかれば、粗末な医療で早く終末を迎えることになる。こうしたことがいよいよ医療の現場で垣間見られることになる。加えて全国的に深刻なのが医師と看護師不足だ。過疎地だけでなく都市部もそうだ。そして恐ろしいのは救急車を呼んで来てくれても、診てくれる病院がなく救急車の中で長時間待機なんてことが日常茶飯事になってきた。お産をするにも産科医が大幅に減っている。そして今日の産経新聞が全国病院協会の調べとして、病院のなかでの患者による暴力……いわゆる「院内暴力」が5割を越す病院であったことがわかったという。ガソリン税に上乗せして道路特定財源で道はいくら増えても、命を守る医療はまさに崩壊という状況が今の日本だ。「救急車が走れるように道路をつくる」なんてアホな国会議員もいるが、「到着しても医師がいない」のではどうするのか?そんな日本の未来に希望は??…。「あー、あと数年の前期高齢者のうちがせめてもの人生の花」と思って大事にしようかな……。

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2008年4月11日 (金)

似た者同士の党首討論で見えてきたものは

1昨日だったか、3ヶ月ぶりに党首討論が開かれた。党首討論といえば全党の党首がそろっての討論かと理解するがそうではないのだ。連立政権の与党は首相以外の党首は参加しないし、野党の党首はといえば、衆院か参院のどちらかで所属議員が10人以上あるかどうかいう不当な基準になっている。だから日本では与党の公明党、野党の共産党、社民党、国民新党、新党日本などは党首討論に参加できない。ということは結局自民党と民主党じゃないか。一見、対決しているように見える自民・民主であるが、日本の国民虐めの元になっているアメリカ一辺倒や大企業に奉仕する政治では、この二つの政党は基本的に同じ考えである。今日のように貧困と格差を拡大した構造改革路線や労働法のルール破壊、大企業減税などを自民党を同じように主張し賛成したのは民主党である。選挙目当てに「対決ポーズ」を取るときだけは、いかにも対立する政党であるかのようにハシャグだけだ。だから、党首討論と言ってもこんな二つの党首だけの討論は茶番劇をやっているだけでさっぱり真剣さも面白みもないからNHKテレビは義務?で放映してもあんまり見る気もしない。しかも時間は45分だ。こんな短時間で見応えのある討論をせよと言う方がムリだろう。で、今回の党首討論は国会状況の反映もあり福田政権の行き詰まりぶりを示したようだ。これまでの党首討論とは趣を変え首相からの逆質問もあったようだ。首相曰く「この国会運営には苦労している。なかなか結論がでない。困っている」と嘆き節、懇願調で訴える。日銀総裁や副総裁の同意を得る問題でも「かつて官僚であったものがそのポストに就くのはそんなに悪いことなのか」と逆質問したようだ。そんなに苦労しているのなら日銀ポストに就けるのはなぜ政府与党の都合による財務省出身者ばかりを何回も押しつけるのか。二院制の国会で一院では与野党が逆転している国会なのだから、与党の都合ばかりの候補者ではなく、与野党で人選委員会でも開いて、合意できる候補者を選定すればいいのに、それもしないで強引なことを押し付ける方が間違っている。長年の自民党政治による独裁政治の悪癖が身に染みた民主主義のイロハも知らないやり方なのだ。それが通らなかったから「可愛そうなくらい苦労している」と嘆く。そして昨年の大連立構想があと一歩で成立しかけたときの気持ちを忘れないでくれと民主党小沢代表に泣きこむようじゃ、もうこの内閣も支持率急落だけじゃなく与党のなかでの求心力も泥沼ってことじゃあ。そこで「ポスト福田」かなにか知らんが、またぞろ、いにしえのケッタイナ人物が奇妙な動きをしているようだ。一年やそこらの短命で政権をなげやった人物やら、「自民党をぶっ壊す」と言って、壊すどころか格差と貧困を生んだ張本人などが、怪しげな動きをしているようだ。だがそんな亡霊がでてきても騙されないように、この数年間の政治は日本の国民を政治的に目覚めさせる大変効果的な時間であったようだ。そこにこそ核心があることを亡霊たちは気付かないのだろう。

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2008年4月10日 (木)

「長寿医療制度」に全国で高齢者の悲鳴が殺到

 「長寿ストップ医療制度」・・・(てんてんてん=ごめん、これはわたし流呼び名)本名は「後期高齢者医療制度」だけど。ややこしいわなあ4月1日から「長寿医療制度」という名前に変ったとか、いやそれは「あだ名」「ペンネーム」だと姦しい。今日当たりの新聞では、地方のある自治体では「当地では『75歳以上医療制度』と呼ぶことにした」とある。どれやねん、正式名称は…。まあ、福田首相が「ネーミングが悪い」と言った「後期高齢者医療制度」というのをここでは正式名称とする。これに対してニュースで75歳以上の高齢者から一昨日も昨日も今日も悲鳴が上がっている。なにはともあれ基本的な制度に入る以前の問題で、4月1日から後期高齢者の対象者は現実に保険証自体が変った。だとしたら、新しい保険証がないと病院に行けないのだ。その保険証が4月1日までに届いていないという人が全国あちこちで大量に起きているというのである。そればかりか保険料をまちがって通知したというのまであって大混乱している。保険証は地方自治体から発送されるが、それが配達されないで返送されてきたのがどこでも数%程度あるようだ。約1200万の対象で1%でもあれば12万人になる勘定だ。そのわけは住所の変更、宛所に尋ね当らないというのが主だろが、実在していても配達されない例もあるとか、届いていても「ダイレクトメールだと思って廃棄したとか」、「貧弱な紙だからこれが保険証とは知らなかった」「大事だから保管したがどこに保管したかわからない」とか、自治体によっては保険証の大きさを従来のものはハガキ大だったが今回から名刺型のカード式にされて、小さすぎて行方不明になった…ETC。これらの理由の大半は、差し出す相手が75歳以上の方だという高齢者の立場に立つ思想に欠けた、国や地方自治体の配慮のなさが大きな要因だと思う。だいたい、3月末に届くようにする時系列自体が遅い。75歳以上の当事者でさえそういう新体系になるということが徹底されていないのだ。「突然何かわからん保険証が送られてきた」という人もいるようだ。たしかに町内会を通じてのお知らせは2月にあった。しかし、町内会に加入していない高齢者には配布されない。大半は配布されるが、それは県や市町村の会報など何枚もの印刷物に混じっているし、家族で見た人がいたとしても該当する75歳以上のお年寄りに説明できて納得してもらった人は何人いるだろうか。それも小さな字で国や地方自治体特有の分かりにくい言葉が多い。対象者にとって不都合なことは書かれていない。そもそも国がこの制度を決めた理由に「75歳以上は“病気がちで、認知症が多く、いずれ死を迎える”」というのならば、それにふさわしい保険証の送付や説明の仕方があるだろう。配達は配達記録証明付で封書には「保険証在中」もしくは「重要」と大書する、保険証は大きく丈夫な様式で、字も大きく目立つものにする、なんてことは当然ではないか。そんな知恵も働かないような国交省の連中が地方自治体に向けて「国が決めたことじゃあ、おまえらちゃあ~んとせい」とばかりに上意下達で指導しているのだろう。「制度の本質がバレナイようにする舛添流『がんばり大臣』のやり方だろう。最後に重要なことを一つ紹介だ。たとえば夫が75歳以上で健康保険の本人で、妻が74歳以下で扶養家族の場合は要注意だ。この例では夫婦は「別居」させられ、夫には「後期被保険者証」が届いて、妻は扶養家族ではなくなるが、その通知は何も来ない。放っておいて手続きしないと「無保険」者となるからやばい。今まで通り夫の保険証を持って病院へ行っても通用しない。この場合、妻が新しく国保に入らねばならないが自分で手続きしないといけない。その際、妻の保険料が新たに必要となるが、申請すれば2年間は軽減されるので申し出ることが大事。引用例で妻と夫が逆でも同じで、要するに夫婦のどちらかが75歳以上で片方が74歳以下で65歳以上の扶養家族になっている保険の人が対象だ。そういう人がいれば教えてあげてね。

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2008年4月 9日 (水)

改憲派の「読売」調査でも護憲の世論が上回る

 憲法改定をめぐってメディアの果たす世論誘導は重大である。新聞界でも各紙の社説などを通して○○新聞は改定派、○○新聞は擁護派なんて概ねの区別をしてそのメガネで見たくなる。そういうメガネでは読売新聞はかつて社説でも憲法改定を公言していたと記憶している。ふだんの報道姿勢でもそう感じていた。その読売新聞が27年も前の1981年から「憲法」世論調査をやっていたそうである。しかも面接方式でやってるというから電話調査とちがって力が入っている。昨日の読売新聞が最新の憲法世論調査を発表した。いささか驚いた。それは、「今の憲法を改正しない方がよい」と思う人は43,1%で昨年調査より4.0%増である。「改正する方がよい」とする人は42.5%で同じく昨年比マイナス3.7%となったのである。なぜ驚いたのかといえば、読売新聞が1981年に憲法世論調査を始めてから、「憲法9条」については改定反対が一貫して多数派だった。しかし、憲法そのものというか全体については1993年から改定賛成が反対を上回り、2004年には賛成が65.0%と最高を記録した。その後は4年連続で改定反対が増加し昨年は「賛成」が過半数を切った。そして改定反対の理由(複数回答)が「世界に誇る平和憲法だから」というのが52.5%でトップ。ついで「基本的人権、民主主義が保障されているから」が26.6%と、核心をなす回答が多い。こうして今回はわずかではあるが1993年以来13年ぶりに、改憲派と護憲派が逆転したっていうわけだ。「9条」に限ってみれば、「これまで通り、解釈や運用で対応する」という人と、「9条を厳格に守り、解釈や運用では対応しない」を合わせて60.1%になり、「9条を改正する」は30.7%と引き続き減りつつある。今、全国に6800を越える「9条の会」というのが草の根の力で結成され、憲法を暮らしに生かそう、平和憲法を守ろうとがんばっているが、これが結成されたのが2003年である。この会の活動もあって護憲の世論が増えているのである。国会議員の数は圧倒的に改憲派であるし、すでに、国民投票法も2年後から施行されることが決まっているもとで、草の根の「9条の会」の運動ではたして憲法を守れるかという思いもあったが、最後は国会だけでなく国民投票で決まるのだから、この世論の前進は力強いものだ。そこで、昨日の読売新聞はさすがに『改憲派』新聞らしく、社説では「改正論を冷やす政治の混迷」というテーマで愚痴りつつ改憲へハッパをかけている。曰く「国民投票法は成立したが憲法審査会がいまだ始動していない」「憲法改正へ積極的だった安倍前首相が参院選惨敗のあと突然辞任した。後継の福田首相は憲法改正問題には殆ど触れなくなった」「今回、自民党支持層のうち改正派は47%と、98年以降では初めて5割を切った。ねじれ国会の下、憲法改正問題の進展は困難、という判断と、憲法改正への首相のメッセージの乏しさが影響している」などと嘆き、扱き下ろしている。ほかにも民主党の支持層の改正派も67%から41%に減ったと「憲法改正に正面から取り組まない民主党の姿勢」と八つ当たりしている。さらに防衛省の前防衛次官の汚職事件や海自の燃料のイラク作戦転用問題が重なり憲法論議が深まらなかった「政治の混迷」を嘆いている。最後は「これから憲法論議を活発化させるべきだ」とハッパだ。「読売」といえば日本で最大読者を持つ新聞だ。国の未来を左右する憲法問題で報道機関である日本のトップ新聞社がこのような社説を掲げること事態が異常な日本である。かつて昨年11月の福田首相と小沢民主党代表の密室の「大連立構想」の立役者が読売新聞の会長・主筆のナベツネ様である。大連立で一気に憲法改定へと行きたかったのだろうがひとまず破たんしたので「社説」でキャンペーンが始まった。どの新聞を購読するかは個人の自由であるが、国の未来図まで影響されない国民でありたいよね。

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2008年4月 7日 (月)

「長寿医療制度」のマニュアルの恐るべし読み方

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4月1日施行の後期高齢者医療制度、よりによって施行の日に制度の名前を「長寿医療制度」と通称で呼ぶとした。この別名が不評に輪をかけて怒りを呼んでいる。もともとこの制度を考えた張本人はコイズミジュンイチロウという人物で「骨太の方針」とかで構想を決めた。悪名高い「小泉構造改革路線」の総仕上げ的に小泉内閣最後の国会で、自民党と公明党が06年6月に強行採決した医療改悪法のなかの一つである。そしていま、いよいよ制度が始まる段になって高齢者はもちろん各世代からの批判が渦巻いている。決めるのは国だが実際にいろいろな業務をするのは市町村である。保険料額の通知が送られてきて初めて「なんだあ、こらあ」とびっくりこいている人が、役所に問い合わせが殺到し制度の説明に苦労しているのが地方のお役人である。だから、あわてて厚労省は制度の実施の日に「長寿医療制度」という別名を発表したから、「別々の二つの制度があるのか」「保険料を決めた算定の基はなにか」などと地方自治体の窓口はてんてこまいである。そこで厚労省は住民に応対するマニュアルを作ったという。そのマニュアルの中身は「長寿を国民皆が喜ぶことができる仕組みです」「長年社会に貢献されてこられた方々の医療費を国民みんなで支える」「生活を支える医療を提供」「75歳以上と74歳以下で受けられる医療に違いはありません」などなどの宣伝文句が並んでいるというから驚き桃の木である。「長寿を国民皆が喜ぶ」というのは恐らく舛添ダイジンがよくいう「国民皆保険を守る」を指すのだろう。だが世界の先進国を含め国民皆保険が実施されている国で75歳から差別保険制度を実行している国はどこにもない。「長年社会に貢献された方々の医療費を皆で支える」と言って、いままで扶養家族で保険料を必要としなかっ高齢者にも負担を強いるとともに、保険料が何倍にも増えた人も居るし、さらに今後、後期の人だけ二年毎にどんどん保険料が上がる仕組みを、「長年社会に貢献された人」と耳ざわりの良い言葉で強制する。その心は75歳以上になると医療費がかさむので高齢者向けの安上がりの医療費にするために診療内容まで制限するのだ。それが「長年社会に貢献された人」にやることなのよ! さらに、「(診療は)74歳以下の人と違いがない」とはよくいうよね、まったく。だから、厚労省が公言していた「75歳以上は一律に『病気がち、認知症が多く、いずれ死が近い』と定義」づけたことは一言も触れずじまい。そのことを窓口で聞くと「それは診療報酬の問題で後期高齢者医療制度そのものでは差がない」という。まるで病院など医療機関が悪いのだと言わんばかりである。また、大方の人の保険料は年金からの天引きだが、これについても「窓口まで来てお支払い頂く手間をはぶく」とマニュアルはいう。ウッソー本音は「集金の余分なコストが削減できる」からでしょ。いやおうなく年金から天引きだから、もし、なんらかの事情で「今回の支払いはちょっと待って、生活ができないから」などの切実な相談さえもできない非人間的制度だ。「年金収入だけが命綱」っていう生活者がたくさんいるのにねえ。滞納による保険証の取り上げも、今までの制度ではそれなりに血が通っていて「75歳以上からの取り上げはダメ」だったが、これからは「問答無用」だ。そんなこともマニュアルにはなさそう。そういうわけでいくら美辞麗句を並べても、この医療制度は「長寿」どころか、「長寿ストップ医療制度」に過ぎない。「75歳過ぎたらお金をかけずできるだけ早く息を引き取って下さい。それがお国のためです」という無慈悲な制度なのだ。昔の姥捨て山はお金が要らなかったが、現代版はお金まで取られるのだからひどい。ほんとうの「長寿医療制度」っていうならせめて「今まで通りの保険で75歳以上は窓口1割負担でごゆっくりお体をケアして長生きして下さい」と、高齢者を敬うのが政治の責任じゃないですかね。

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2008年4月 4日 (金)

横須賀の米兵犯罪は「人殺し訓練」を受けた者固有の犯罪

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横須賀のタクシー運転手殺害事件は、事件発生直後から車内にあったクレジットカードが米兵のものであることなど、直感的にも犯人は米兵だと日本人なら多くがそう思っただろう。だが、米軍基地内に拘束されていることがわかってから10日も経ってやっと日本の警察が身柄を拘束した。最初から刃物をもってタクシーに乗り、殺害したことも認めたうえで「『人を殺せ』『刃物は知人の女の家から持って行け』という内なる声が聞こえた」などと言っているという。こういう発言は裁判になって精神鑑定を必要とするように見せかけるか、ほんとうの「精神異常」かのどちらかだろう。容疑者の米兵は「カウペンス」という米第7艦隊のイージス巡洋艦の乗り組み員。このイージス艦は横須賀港を母港としペルシャ湾からイラクにむけてミサイルのトマホークを11発も打つなどイラク攻撃の先頭を切った戦歴を持つという。こういう艦船での経験者のなかには自殺者や精神異常者を生むことはあとを絶たないという。だいたい常日頃から人殺しの訓練ばかりをしている異常な世界なのだから、頭の中がおかしくなる人が出ても不思議ではない。基地の町、横須賀市では米兵による凶悪事件が何度も起きている。昨年7月には女性二人を刺し1人は重傷となった。06年1月には米兵がパート社員の女性の顔面や腹部を殴打し、足蹴にして殺害、現金を強奪している。この女性の夫、山崎正則さん(60歳)は「しんぶん赤旗」紙上で積もる思いを語ったなかの一節に、「事件を知ったとき、すぐに米兵だと思いました。状況が好重(よしえ=殺害された妻)を殺されたときと同じだと思いました。人間を人間と思わずに殺すことになんのためらいもない、人殺しの訓練を受けた者にしかできない殺し方です」というくだりがあったがほんとうにそうだと思う。この米兵は、ナイジェリア国籍だという。これは、理由はどうあれウソを言ってでも戦争することしか脳のないブッシュ政権のもと、アフガンやイラクへ攻め込み、人殺しのかぎりをつくしているが、こうした部隊に行くことにイヤ気がさし、人気も落ち込み米兵が不足している。それを補うために外国籍の人でも軍に入れ、今では68000人、全米軍の5%もある。イラク戦争等で亡くなった外国籍の兵も三ケタになるという。それでも米兵の補強のため基地内の大学への進学や将来の米国市民権(国籍)を得やすいように条件緩和を餌に積極的に外国籍兵士を雇っているというのだから恐ろしい。勝つ見込みもない戦争、文化、宗教、言語のちがいなどによるストレスなどもあって、本来の人間らしい頭ももてなくなるのだろう。だから米兵による犯罪は上層部が「再発防止」を何回しゃべろうが後をたたない。それにつけても今回の事件で、ことさらに敏速だったのはシーファー在日米大使と在日米海軍司令官らの謝罪である。横須賀市長、外務大臣、そして神奈川県知事と東京、神奈川を謝罪めぐりした。テレビ映像で見る限りでは、横須賀市長は心底からの怒りを表明していたが、高村外相に至っては、「なんだ、あれは…」って思うほど、抗議することもなく「再発防止をよろしく」というお願いじゃん。それと、シーファーらは殺害現場に花を手向けたが肝心の被害者の親族などに謝罪に行ったという報道は聞かれない。今日のニュースではやっと運転手が勤めていた会社には行ったという。なにはともあれ、謝罪に行く最初は被害者宅ではないのか。怒り心頭である。シーファーらにとっては8月から横須賀に国内で初めて米海軍の原子力空母を配備しようとしているから、首長などをまわって「絵になる」ようにして反発をさけようという思いがミエミエだ。そしてシーファーは外務省で「再発防止のために何でもする」と言ったそうだが、ならば「米軍はアメリカに帰ってくれ」「ヤンキー ゴー ホーム」って言えばいい。「再発防止」はそれしかない。いくらシーファーが約束してもたかが大使の力じゃどうしようもないし日本の誰も信じないだろう。こんなに連続する米兵の犯罪に対して、「アメリカへ帰れ」どころか、手をすり合わせ、平身低頭して「綱紀粛正」しか言えない日本政府っていったいどこの国民を守るのですか。オー恥ずかしい!

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2008年4月 1日 (火)

ガソリン値下げに歓喜する人、再値上げ目論むKY集団

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4月1日。April fool(エイプリル・フール)だ。今日の午前中に軽いうそをついて人をかついでも許されるという欧米の風習らしい。そして近所のガソリンスタンドへ行ってみたら1リットル129円と25円下がっていた。軽いうそではなく正真正銘だった。給油にきている人はなんとなく笑顔に見えた。この4月ドーンと値上げ怪物の襲来だ。輸入小麦30%値上げ、電気料金、ガス料金、しょうゆ、ジャム、ハチミツ、牛乳生クリーム、バター、ビール類、チョコレート菓子、カルピス、食用油、タイヤ、航空運賃などなどだ。なかでも輸入小麦価格の30%値上げに悲鳴があがっている。パンに使う材料が次々値上がりしているためだ。サラダ油、乳製品、ツナ缶も値上がり、そこへ小麦粉だからたまったもんじゃない。食料品だけではない。クリーニング屋さんも大変らしい。ドライクリーニングの溶剤、プラスチック・ハンガー、包装ビニールなどクリーニング業界の元は石油製品であり、原油の高騰によって続々値上げで困っている。そういう値上げラッシュのなかでガソリンの「暫定税率」が34年ぶりに初めて失効して大幅値下げなのだからせめてもの救いになるかも知れない。国民の大半の人が消費するものであり波及効果は大きい。テレビニュースを見ても、「4月1日を待っていた。やっと今日は満タンにできる」などとみなさんにこやかだ。「でも、またしばらくしたら元通りに上がるのやろ」と不満顔の人もいる。福田首相や閣僚たちはさかんに「税収に2兆6千億の穴をあけてはいけない」「地方が迷惑受ける」「国民生活が成り立たない」などと大げさに脅しをかけている。なかには閣僚だったか、自民党の幹部だったか忘れたが、「教育や社会保障にも重大な影響がでる」なんていうウソをいうバカもいた。そして法の提出から60日目に当る4月29日が来たら衆議院の3分の2以上の与党の議席で「再可決する」と意気込んでいる。心配無用である。道路特定財源と暫定税率で年間6兆円近くの特定財源があり、その中の2兆6千億が減るだけである。道路の中期計画などの大半は高速道路や海峡道路などの計画である。そういうほとんど不要不急な、また、全く無駄な仕事のための財源が減るだけだ。恩恵を受けていて困るのは道路族とゼネコンだ。運送業界では高速ができれば歓迎かも知れないないが、その恩恵よりも軽油がグンと安くなることの方がうれしいにちがいない。別段、今まで使っている道路が使用禁止になるわけでなく今と変わりはない。圧倒的国民は高速道路がなければ生活ができないというものでない。いくら高速道路が延びても一般国民にはめったに利用することがないシロモノだ。それより、これほど生活が大変で物凄い値上げラッシュの時なのだから、安くなるガソリンはとてもありがたいのだ。そういう状況を無視して闇雲に「再可決だ」とやれば、与党には国民からの厳しいしっぺ返しが必ず襲ってくるだろう。そんな空気さえ読めない(K・Y)のだ。なんといっても安いガソリンで一番喜んでいるのは家計を預かる世の奥様方である。政党の支持率にとっても一番カギを握る層が暫定税率の失効を喜んでいらっしゃる。一度知った喜びを再度値上げしてごらん。どんな怒りが沸きあがるか、注目して見つめましょう。

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2008年3月31日 (月)

「道路財源一般化」と言いつつ「暫定」廃止はダメという矛盾

 3月も今日で終り。「弥生尽」というらしい。陰暦三月の終りの日。春の尽きる日。やよいのつごもり。三月尽。などなどと「広辞苑一日一語」に書いてある。そして社会的には年度末である。日本の国家予算の会計月の終りの日でもある。租税特別措置法で揮発油税や道路特定財源を除くものは5月末まで延長することを今日の国会で決めた。したがってガソリン税の「暫定税率を維持する租税の特別措置法」と、ガソリン税などを道路建設に充てる「道路整備財源特例法」の二つの法律は名実ともにあす4月1日から「失効」となる。つまり法は存在しない。そもそも「暫定」なんていうのは普通なら2年、3年とかせいぜい5年ぐらいの期間をいうのが常識。ところがガソリンの「暫定」税率は、1974年から当初は「暫定2年」ということだった。ガソリン本来の税金は1リットル当たり28.7円で、それに上乗せする25.1円については「暫定」だった。しかし「暫定、暫定、暫定」と続いて30年以上になる。明日で期限切れになれば歴史上初めての事で大変喜ばしい。どだい、そんなにいつまでも「暫定」と言って加算し、集めた税は道路整備だけにしか使えないということで、なかには無駄な高速道路や道路以外の国交省職員の遊び道具や、公益法人の職員の旅行や飲み食いにまで使われていたのだ。しかもガソリン税は高いのにその税込みの価格にさらに消費税が掛けられる税だ。税×税で取られていたのだからバカ×バカだ。明日から失効ということでガソリンスタンドは大わらわである。でも今日までに仕入れている油は高い税金がかかっているからスタンドではその分がなくなるまで安いガソリンは売れないのが理にかなっている。しかし競争が激しいGS業界では泣き泣きで損は店が負担して明日から安いガソリンに出会えるかも知れない。消費者は買い控えなどで早く安いガソリンを心待ちにしている。1リットル25円は大きい額だ。乗用車でも一回満タンにするだけで1000円以上に匹敵するだろう。しかし、自公の道路族議員を先頭に、衆議院の再議決が可能となる4月29日以降に、自公ら3分の2の横暴で再可決して、向こう10年間さらに道路特定財源を活用してさまざまな利権がえられると酒盛りを企んでいる。つまりガソリンの値下げはほんの少しの期間というわけだ。昨日、自民党道路族のドンである二階俊博総務会長は「なんとしても再可決でガソリン値段を元通りにし道路特定財源を確保しよう」と気勢をあげた。氏は年金基金のムダ使いで破たんした和歌山県那智勝浦町のグリーンピア南紀の跡地をめぐって、中国系企業と怪しげな関係にあった男として地元で有名だ。こんな輩が地元の南紀でぶち上げるのだから全く恥知らずなバカだ。だが最大の恥知らずというか計算が弱いのは「福田さ~ん」ですね。あの人、27日ですよね、道路特定財源について「2009年度から一般財源化する」とぶち上げた。これはほんとうに「カッコよかった!」です。ところがその舌の根も乾かぬうちに「ガソリンの暫定税率を廃止すれば2兆6千億の赤字がでるからダメだ」とのたまった。今夜のTVニュースで首相は、明日から値下げになることを謝罪した。アホか?そんな謝罪はいらんよ。年間5兆9千億の道路特定財源を一般財源化するのなら、減るのはそのなかの2兆6千億だから、それはとりあえず道路ですべて削ったらいいのだ。いま国民が怒っているのは道路特定財源でのムダ使いなのだから…。2兆6千億削ってもまだ3兆3千億あるんじゃ。それで当面は本当に必要な道路だけ整備あるいは節約しつつ建設すればよろしい。そうして今後、道路整備と一般財源化とバランスをとりつつ運営をすればよい。それが「一般財源化する」という意味ではないのか。だから福田さんが言った「道路特定財源の一般財源化」と、「暫定税率廃止は絶対ダメ」というのは全く相容れない論議なのである。「暫定税率を維持する」ということは、これから10年間道路特定財源を維持するということになるのだ。こんな単純なことを知ってか知らずか、緊急記者会見のような首相のパフォーマンスはいかにもミエミエでバカらしいですよねえ。

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2008年3月30日 (日)

4月からはじまるよ!残酷な老人虐めの医療制度が

三日前だったか、歯科医院で順番待ちをしていた。先に診察室から出てきたお年寄りが医療費の精算に窓口の係りから「今日は保険証お持ちですか」「持ってない」などの会話。「つぎ来るとき持ってきてね」「ハイ、ハイ。4月から保険証が変るんやけどまだ来ていない。この年になって姥捨て山行きの保険証になるんやいしょ」と話す患者。窓口の女性も「ねえ、大変だわねえ」とか応じている。会話を聞いていて、ああこのお年よりは75歳以上なのだな。後期高齢者医療保険に変ることを言っているなと思ったが、「姥捨て山行き」なんて表現はなかなかこの制度の核心を押さえた方だなと思った。4月から始まるがこのお年寄りのように核心をつかんでいる方はまだ少ない方だから老人会とかで勉強会でもしたのだなと思ったりして黙って聞いていた。今、全国の老人会や老人クラブで後期高齢者医療制度の勉強会が行われている。制度改悪の流れや保険料が年金から天引きされること、そしてなによりも医療の内容が差別されることなどを知ったとき、たいていは「絶対反対だ」「これでは生きている人間でも死んでしまう」「中身を知ったら騒がないわけにはいかない」と怒り心頭になる。いま75歳以上の人といえば戦前の過酷な社会と、戦争からの復興、そして経済成長の働き手として生きてきた人々だ。この戦前、戦後と苦労を重ねてきた末に、年寄りの医療費がかかりすぎるから減らすというのだ。2025年までに医療費を8兆円減らす必要がある、そのうち5兆円は75歳以上の人の医療費から減らすのだ、と政府はいう。そうしないと団塊の世代の人が75歳以上になり年寄り人口が増えて医療費がかさむからその対策だというわけ。8兆円のうち5兆円というのは半分以上が後期高齢者の医療費だけで削減するということが政府の最大の狙いである。「後期高齢者は高額な医療費を使っても亡くなられる事例が多い」「医療費を抑制する仕組みを検討するのが終末期医療の評価の問題だ」というのだ。なぜ75歳で区切るのかわからないが、治療が長引き、複数の病気にかかっていること、認知症の人が多いこと、いずれ死を迎えること、ということで75歳以上をひとまとめにして医療費を減らす一番手っ取り早い対象にしたわけだ。ひどいことにある県では死亡したら保険から支給される葬祭費は74歳までに亡くなれば5万円だが、75歳以上で死亡すると葬祭費は2万円しか支給されなくなる。長生きしたら葬祭費まで削られる。こうして普通は長寿こそおめでたいとされたものが、これからは長寿は金食い虫として嫌われることになりかねない。保険料も年金から天引きだし、年金が年間18万円以下の人は窓口へ払い込む。もし滞納すると保険証はとりあげられ資格証明書の発行となる。これまでは老人保健法で資格証明書の発行はできなかったがこれからは自由にできる。全国で1700を超える病院、診療所が加盟している全日本民主医療機関連合会という団体が、昨年1年間の調査で、国保証が発行されず医療費がいったん全額自己負担となる資格証明証を発行された人で5人、短期保険証の人が7人、無保険の人が15人、保険証があっても経済的理由で受診できない人4人と計31人が受診遅れで死亡したという結果がでている。保険料が高い、医療費が払えないという理由で受診が遅れて死亡に至った人たちだ。これが後期高齢者医療保険で、保険証が容赦なく取り上げられ、病院へ行けず重症化するケースがさらに増えるのではと心配されている。戦争で焼け野原となった中から日本の経済力の発展へ力を尽くした人たちが、こんな仕打ちを受けるというのが自公の政治だ。法を作るごく一部の自公の政治家や官僚は、高額な給料と天下りで老後も保障されているから痛みはないだろう。だから保険料さえ払えない人のご苦労などは全然分からないだろう。まあ、それが今の日本の政治なのだ。

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2008年3月29日 (土)

沖縄の集団自決…「軍、深い関与」と判決

 第二次世界大戦の末期1945年3月下旬、米軍が沖縄本島攻撃の直前、沖縄県慶良間諸島の座間味、渡嘉敷両島を攻撃。このとき旧日本軍守備隊から渡された手榴弾を爆発させたり、肉親同士が殺しあうなどして多数の住民が「集団自決」した。これは旧日本軍が「命令」などの関与があったのか、どうかをめぐって、作家の大江健三郎さんの著書「沖縄ノート」で軍の関与を指摘したのは名誉毀損にあたると、大江氏と発行元の岩波書店を訴えた訴訟の判決が昨日大阪地裁であった。この訴訟は、最近とみに「集団自決は日本軍の関与はなかった」ということで、高校の歴史教科書からも「軍の関与」が削除されるなどの動きが加速しているときだけに注目の訴訟である。大阪地裁の判決は、深見裁判長は元守備隊長の命令自体は「伝達経路が判然としないため認定することには躊躇を禁じ得ない」とした。しかし、集団自決そのものについては、「日本軍が深く関わったもの」と認め、元戦隊長が関与したことも「十分に推認できる」とした。当時、たたかいにとって貴重な武器であった手榴弾を住民に配った経緯や、日本軍が駐留したところでしか集団自決は起こっていないこと、当時の沖縄県民の証言やさまざまな学説、文献や大江氏の取材状況を踏まえて「沖縄ノート」の記述は「真実に足りる相当の理由がある」として「名誉毀損は成立しない」と請求を棄却した。原告は元守備隊長や元大尉の親族などである。この原告たちを支援してきたのは、「自由主義史観研究会」や「靖国神社応援団」など、いわゆる日本の侵略戦争を正当化する「靖国派」の人たちだ。裁判を起こした狙いは、侵略戦争と日本軍があちこちで行った蛮行を正当化しようとするところにある。どだい戦時中、それも敗戦濃厚な末期にあって大切な手榴弾を軍の守備隊が渡さなければ住民自身で手に入れること自体ありえないことだ。軍隊は命令を出さない限り勝手な動きはできない組織だ。そんなとき、手榴弾を配って『捕虜になるよりお国のために死ね』なんていうことで集団自決を迫ったことは明らかだ。歴史教科書には「日本軍の関与あり」で誰も何も言わず長年済ましてきたのに、最近になって文部科学省はこれらの原告たちの主張を取り入れて、高校の歴史教科書から「日本軍が集団自決を命令・強制した」との文言を取り消してしまった。そのため、沖縄では昨年9月末に超党派の島ぐるみの怒りが湧き起こり11万人を上回る人々が抗議の集会を開いた。文科省は未だにこの怒りの声に耳を傾けない傲慢さである。「歴史の事実をねじ曲げるのが文部科学省なのか!」「ウソを教えるのが文部省か」って言いたい。(まあ、最近は文科省に限らず、年金解決の厚労省でも、道路財源の使途で国交省でも、ウソっばかりいうのが大流行しているお国だけどねえ…) しかし、沖縄大集会を受けて教科書会社でさえ「見直し」の姿勢を見せているときである。こんどの訴訟で原告が敗訴したことは、教科書記載をめぐって文科省の責任が改めて問われるものとなる。文科省は誤りを認め教科書検定意見を撤回し、是正措置をとるべきである。

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2008年3月28日 (金)

「道路財源は一般化」と一応言わざるを得ない福田首相

年度末の3月末を目前にして、政局は依然モタモタしているなかで、福田首相はパフォーマンスか、本気か…、27日緊急の記者会見で道路特定財源などについて新たな修正案らしきものを出した。そのなかで、いわゆる使い道が道路の整備に限られている道路特定財源について「2009年度から一般財源化する」と述べた。これにはやや驚きだ。これまでの国会論戦で首相は一貫して「道路特定財源は必要だ」とかたくなな態度をとっていたのだから、すこし「へえ?」とも感じた。論議すればするほどこの道路特定財源で道路以外の無駄なものに使われていたことが次々明るみになってきた。国土交通省の職員の遊び道具の購入。国交省天下りが入っている先端技術センターだの河川情報センターだのと全然聞いたことがないような、何をしているのかわからないたくさんの国交省所管公益法人の天下り人件費と職員の飲み食い豪華旅行、米軍の高級住宅建設など道路以外に使われていた。そしてこれから必要という「10年間で59兆円」という金の使い道はといえば、ほとんどが日本列島に2万キロという高速道路をはりめぐらし、6つの海峡またぐのか・くぐるのか知らないが、ドエライ金をかけて海峡道をつくる。そのことで地元負担金という形で地方にも借金を増やすことになるのだ。冬柴デージンは「病院への救急搬送のための道路づくりも必要」などという笑い話的な言い訳をしているが、それだったら病院が医師不足に悩んでいるのだから、そっちの方が先なのに道路作りの理由にする。そんなことが国民の前にだんだん暴かれてくることで、世論は「道路特定財源をやめて一般財源化せよ」という声が60%、70%、なかには90%という世論調査結果さえあるような圧倒的な大きな声になってきた。そういう状況もあり、首相は「一般財源化」を言わざるを得なくなったのだろう。しかし、そうは言ってもどうやら自民党とは意思統一が取れているのか疑問で、伊吹幹事長は「あれは党として決めてない。政府の見解でしょ」と言い放っていた。(27日)。そりゃあ、自民党の中の道路族らの不満もあるからだろう。国交省冬柴大臣も「聞いてない」と不機嫌そうだ。本気で「一般財源化」なのかどうかは分からない。道路族の巻き返しによって引っ込めるかも知れない。また、首相が記者会見でしゃべったのは「10年間で59兆円つぎ込む道路中期計画は5年間に短縮する」とした。5年間に短縮するなら金額の方はどれだけ減らすか言わずじまい。しかしまあ、「一般財源化」については野党との合意が得られなくても「守っていきたい」とした。それは結構なことだから09年度からでなく08年度からただちにするべきだ。またガソリンの暫定税率の廃止については、「財源不足になるので現実的ではない」と認めなかった。もし年度末まで参院野党が賛成しなかったら、4月からガソリンの暫定税率が日切れになってしまう。そしてガソリンは大幅に値下げだ。しかし、そのあと衆院で3分の2の多数による再可決で元通りになる可能性について首相は「先のことは考えていない」としたが、自民党筋では再可決の方向を主張するものが多い。おそらく一瞬だけ値下げになってまた元に戻るのだろう。それほどまで福田首相の手の打ち方が遅いのだ。なぜもっと早くしないのか。それでも「思い切った修正案だ」と宣伝するパフォーマンスだ。そして野党に対して、「野党は国のことをほんとうに真剣に考えているのか」って、怒って見せて同情を仰いで支持率アップにつなげようというのだろう。

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2008年3月26日 (水)

福田内閣半年、だが支持率急落の憂鬱

福田内閣が誕生して今日でちょうど半年となる。自衛隊の軍艦が漁船を撃沈させ漁民が犠牲となったり、その自衛隊のトップが利権をめぐって腐敗が渦巻く日本。もらって当たり前の年金がもらえない人が大量に出る日本。社会のなかでは「誰でもいいから人を殺したい」と駅での殺傷や、「殺人すれば刑務所へ入れる」と電車がホームで突き落とす若者。このごろは行きづりの殺傷やら家族同士での殺人事件というのが異常に多い日本。また自殺大国日本、飛び降り自殺で通行人が巻き添えなんてことも起こる日本で何が「美しい」のか知らないが、「美しい日本」と謳歌したアベ内閣が無残に政権を投げ出し、その言葉が消えたことだけは耳障りがよくなった。だが、後継の福田内閣はナントわずか半年で政権の危険水域と言われる支持率30%切れになっている。無理もなかろう、国民に胸張って「やった」と言えるのは薬害C型肝炎の救済法案くらいで、あとは、不評を買っているアメリカのためのインド洋にガソリンスタンドを作ったことぐらいか。地球環境や食料危機が叫ばれて久しいのになにもするでなく、日本銀行総裁の配置については、野党の一致を得られない人物とわかっているのにそういう人を2度も強引に提案し未だに総裁が空白で外国からも笑われている。加えて政局では年度末までに決めなければならない問題が山積しているのにモタモタしているだけ。昨年の参院選で自民党ははっきり敗北したのだから、そういう構成の上で野党の考えも考慮した戦術を取ればいいのに、依然として「衆院では自民が多数なのだから参院でもいうことを聞け」という昔ながらの傲慢な対応で行き詰まっている。いわゆる「ねじれ」国会ならそれなりの手を打つのが与党の責任なのにそんな度量も根性もないへっぴり腰な首相。なんにも手を打たない「他人ごと内閣」というか「漂流内閣」というか、ブツブツとダミゴトばかりで野党に責任をなすりつけるだけで指導力はゼロ。まあ、もっとも野党第一党の民主党も、審議に応じるための屁理屈を自民党と競い合っているだけで参院での審議入りを妨げている点では同質同類な同罪。このままでは「ガソリンは値下げ」になると早くもガソリンスタンドなどは準備に大わらわである。値下げになればそれはそれで庶民は結構毛だら毛、灰だらけ。だが一月もしないうちにまた元通りなんてしないで下さいね。いろいろな法案があって与野党とも一致するものだけでも先に審議して成立させればいいのに、そんなこともできないのが自民・民主の二大政党なのだ。互いの駆け引きのメンツにしがみついて国民や地方自治体の悩みにも答えないのも罪なものである。とりわけ、参院選で敗北した与党は大所高所に立って必要な譲歩をすればいいのにそんな肝っ玉がないのが今の自民党だから情けない。なぜかといえば道路族の圧力と、派閥のドンばかりが閣僚に入っている関係で福田首相も統率できない旧態依然たる自民党の姿があるからだ。問題の三月末まであとわずか。どうなるのですかねえ。

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2008年3月25日 (火)

米兵の犯罪に甘い日本政府と警察の恥

神奈川県横須賀市でおきたタクシー殺人事件は、米海軍の脱走兵のクレジットカードが車内から発見されたことで、当然、その関連の取調べが日本の警察で行うのが普通だと思いませんか。ところが拘束したのは米軍であり横須賀基地内で「脱走罪」に関しての捜査が行われているが、「本人がタクシー殺人は否定している」というだけで身柄引き渡しはもちろん、取り調べさえ24日現在行なっていないという、そんなバカなことがあるだろうか。日本の警察が捜査できないのは日米地位協定という屈辱的協定によるものだ。一体この国はどこの国なのだ。沖縄といい、基地のある街での米兵の犯罪はもうがまんできないという怒りの声を日本政府は知らないのか。「協定を見直す」と米国に通告すればいいのにそれをしない。強盗殺人とともに重大犯罪である性犯罪について、米軍の起こした件数がどんな異常な数値になっているかという問題で、共産党の井上哲士参院議員が24日の国会で質した。井上氏の調査では米兵1万人当たりの性犯罪は年間18件で、日本社会の強姦と強制わいせつと合わせた件数の22倍と突出していること、そして米海兵隊のなかでの訓練では英語で「キル」、日本語では「殺す」という言葉を平気で使っている事実を示し、「相手を殺しても、弱い者をおさえつけても当たり前と身につけさせられている」と、相手の人権を踏みにじる性犯罪を生み出す米軍の背景を告発した。高村外相は「(性犯罪の)多寡を一概に論じるのは困難」というきわめて無責任答弁。そういえば米軍海兵隊ではジョギングで気合を入れるときでも「キル!キル!」と叫ぶということを昨報の志位氏も紹介していた。怖いことだなあ。まるで殺人集団じゃないか。いや、海兵隊はまぎれもなく殴りこみ部隊だから、日ごろの訓練でも殺気立った訓練をしてこそ部隊は成長するそうだ。昨日かなあ、イラク戦争で米兵の戦死者はついに4000人を突破したが、彼らは死者へ追悼の言葉よりも、そうした死を乗り越えてこそ強くなるというのだから殺人集団というかキチガイ集団だろう。そういう部隊を相手に、「二度と犯罪を犯さないように綱紀粛正を申し入れた」というのが、日本の外相などが米軍犯罪のたびに繰り返す言葉だ。首相は例によってだんまりだ。「綱紀粛正」を何百回申し入れても治るような部隊じゃない。今回の脱走米兵に対して「警察に出頭せよ、身柄を引き渡せ」と命じるべきなのだ。ところがへっぴり腰の日本の警察は強くは言えない。せいぜい「要請」か「お願い」なのだ。そんなことでは重要な参考人を本国へ帰してしまうのがこれまでの米軍のやり方だ。まあ、米軍の犯罪をなくす根本的な治療は「ヤンキー、ゴー、ホーム」しかないけれど…。日本の警察のへっぴり腰のついでに全く別件だが、茨城県土浦市での無差別殺傷事件で、指名手配していた犯人から言ってみればなめられたような電話があり、170名動員で警備している目の前で犯行がやられ、新たに8人の死傷者を出し、そのうえで犯人がノコノコと1人で不在の駐在所へ出頭したという、笑えない笑い話みたいな事件もあった。もう、この日本はそこらじゅうで歩いているだけで、いつヤラレルかもわからない社会になったみたいだ。警察もあんまりアテにならないとなると、事件にまきこまれてもそれは「自己責任」になるかも知れないねえ。あぁ!コワイ、コワイ。

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2008年3月24日 (月)

偽装請負追及、小さい政党のデッカイ仕事

今日のように貧困と格差の広がりの大きな要因になった一つに相次ぐ労働法の改悪がある。とりわけ1986年に導入された労働者派遣法である。この法が99年に派遣労働を原則自由化する製造現場へも派遣労働が「解禁」されたことが大企業のモノづくりの現場で、徹底した低賃金と労働者の社会保障などの規制、例えば健康保険や年金制度に加入できないなどの劣悪な労働条件を生み、非正規社員と正社員の格差の広がる源となった。だからと言って正社員は条件が良くなったかと言えばそうではなく、非正規社員の条件を天秤にかけて正社員の条件も悪化させる役割を果たした。大企業は正社員をどんどん減らし派遣社員を増やすことで、安上がりの賃金で労働コストを下げ利潤を飛躍的に上げてきた。派遣社員は文字通り「使い捨て」のごとくに働かせ、その多くは年収200万以下に押さえられた。86年の法の導入のときも、99年の法の改悪のときも一貫して反対した政党は共産党しかなかった。他の政党はみなこの悪法に賛成した。だから、法が施行された後もこの問題で闘うのは共産党しかない。当ブログ2月9日付けでも紹介したが、その共産党の志位和夫委員長が、「人間使い捨てでは未来ない、派遣法改正し労働者保護法にせよ」という2月8日の衆院予算委員会で質問は圧巻であった。物凄い反響を呼びインターネットのビデオで、分かっているだけで12万人のアクセスがあったという。昨日、志位氏は遊説先の

和歌山市

で記者会見し、「全国の労働者のたたかい、わが党の国会論戦などを通じて、規制緩和から規制強化への潮目の変化がはっきりと現れている」と語った。志位氏が2月8日の予算委論戦で取り上げた「キャノン」では、質問後会社は大慌てで、「幹部は志位質問をネットで見るように」との会社の指示もあったという。そして、その後キャノンは子会社を含めて製造現場で12000人におよぶ労働者派遣契約を年内に解消し、6000人を期間工として直接雇用し、その中から正社員への登用をすすめ今年中に1000人増やすことになった。いすゞ自動車は派遣・請負労働をなくすことを表明し、800人いる期間社員から正社員に登用する制度を導入、800人の派遣社員も直接雇用に切り替えること、コマツも来年三月末までに派遣社員750人を期間社員にする方針を打ち出したこと、などなどを紹介した。志位氏は期間工や請負は2年とか3年とかの一定期間の雇用であることに変わりはない不安定雇用ではあるが、「製造大手が相次いで派遣労働を解消する方向にかじをきらざるを得なくなったことは重要な転換だ」と「潮目の変化」を強調した。共産党は国会ではわずか衆参16議席と小さい党である。その小さい党の論戦と労働者の運動があいまって大企業を動かしたのだからデッカイ仕事だと言える。しかも、日本経団連会長の企業である「世界のキャノン」を法に違反するとして大慌てさせたのだから、与党はもちろん、民主党など大企業から献金をもらう政党は絶対に取り上げない問題だからしびれる痛快な質問だ。遊説で志位氏は予算委質問の余話として、いつもは志位質問には他党からのヤジが物凄いのだが、2・8質問は、部屋もシーンとして民主や自民党からも拍手が起こったという。なかには「御手洗(キャノン会長)を国会へ呼べ」というヤジも出るほどだったという。かつて労働法制の改悪に賛成した政党のなかからもそういう態度を示さなければならないほど、今日の日本の貧困と格差が異様に進んでいるということだ。志位氏は2・8質問で御手洗経団連会長の国会招致を要求しているが、他党の賛同も得てぜひ実現し、キャノンの8回にも及ぶ「偽装請負」の違法行為を暴いてほしいものである。

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2008年3月22日 (土)

また米兵による殺人か?でもおかしな地位協定で捜査難航?

また、米兵が殺人事件に関連か、と思わせるような事件が神奈川・横須賀市で発生している。61歳のタクシー運転手が刺殺体で発見された。しかもタクシーのエンジンがかかったままで、シートベルトもして首の1箇所を刺され失血死である。後部からいきなり刺された可能性が高いという。そして車内には米海軍横須賀基地に所属する22歳の米兵名義のクレジットカードが残されていたという。米軍司令部の説明によると、この兵士はイージス巡洋艦「カウペンス」乗り組みの下士官であるが、3月初めから行方不明になって、出向したイージス巡洋艦にも乗らなかったらしい。今日昼ごろのテレビニュースやネットニュースによると、その米兵は本日未明に米軍によって発見され拘束されたとのこと。今のところ米軍は「脱走罪」で調べているようで、タクシー運転手殺害は否定しているという情報もある。しかし、問題なのは、発見したのは米軍であり身柄が拘束されているも米軍基地内だろう。米兵が犯罪を起こした場合、日米地位協定17条が適用される。同条では米兵らが犯した罪に対する刑事裁判権は日本にあるとする一方で、米軍にも行使の権利があると明記されている。そしてその犯罪が公務執行中に犯されたものは米軍に第一次裁判権があるとされる。被害者が日本人であっても米側の裁判権が優先される。そのためにものすごい甘い罪しか与えられないのである。たとえば1984年から2004年までの約20年間で、米兵の犯罪は7046件発生し、死者は19人。ところが軍事裁判にかけたのはわずか一人で懲戒処分が318人だけという。公務外で罪を犯した米兵らの拘禁は、米側の「手中」に身柄がある時は、日本側に身柄を引き渡す必要はないということになっている。今回のケースはそうであるから、取り調べも含めてどんな結論になるやら分からない。たんにクレジットカードの存在くらいではどうにでも言い繕いができるだろう。とにかく米軍の基地内では「治外法権」的な協定になっているのだ。殺人や強姦など重大犯罪では日本側は身柄引き渡しを要請できるが、その場合でもアメリカの「好意」に頼るものがほとんどである。重大犯罪でも身柄引き渡しを拒否した場合もある。米軍は適当な処分をして本国へ返してしまえば日本の法では如何ともしがたいのだ。今回の件では米軍も一応「捜査に協力する」と言っているらしいけど果たしてあてになるかな?ついでに紹介しておくと米兵が受刑者になっても「特権」があるそうだ。「食事について配慮がなされる」という取り決めが秘密裏にあり、米兵受刑者は、ステーキやケーキなど特別メニューの食事が出されている。……ホンマかいなと思うそんなあきれたネタが今日の「しんぶん赤旗」にたまたま紹介されていた。そうなのです。アス、沖縄県北谷町で米兵の犯罪に抗議する大集会が開かれるのだ。その集会では「日米地位協定の見直し」についても行動スローガンの一つになっているのだ。島ぐるみの集会だから恐らく数万人規模になるだろう。本土からも大勢行くだろう。わたし的も交通費さえあれば行きたいのだがねえ。ワーキングプア…じゃなくて、年金生活者の平均額を下まわるような貧者だから、「成功祈る」のエールを送るだけである。

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2008年3月20日 (木)

イラク開戦5年、不人気の米国を愛する日本政府

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アメリカがイラク戦争を開始して今日で5周年となる。イラク戦争の現状をメディアの報道などから拾ってみる。まず犠牲者であるがイラクでは犠牲者数を明確にする統計もないようだ。だから、イラク人の死者は、イラク保健省とWHOの推計で06年6月までの数であるが約15万人。また英国医学誌「ランセット」は06年10月時点で約65万人と推計。英国とイラクの調査会社によれば2400人と面接調査したことから推計したもので「100万人以上」と皆まちまちである。要するに15万人とも100万人とも言われる。そしてイラク国内はもちろん、他国へ逃れた人も含めて500万人近くが難民・避難民として中東各国やヨーロッパ、遠くは米国やカナダ、オーストラリア、ニュージーランドにまで至っている。国連はイラク人400万人が飢餓に直面し、国民の4割が安全な水を得ることができず、国内避難民が250万人と発表した。こうしたなかで国民の8割はイラク内での多国籍軍の駐留に反対しているという。米軍と有志連合国兵士の死者は米軍兵士3987人、英軍兵士175人、その他の国134人でこちらは当然ながら正確に掌握している。

そもそもアメリカが開戦の口実にしたのは、「フセインが大量破壊兵器をもっている」「アルカイダと繋がっている」という理由でイギリス、オーストラリア、ポーランドなどを引き込んで開戦。日本の小泉内閣も独自の調査をすることなく、アメリカの言い分をオーム返しに繰り返し自衛隊を派遣した。しかし、これらの理由は真っ赤なウソだったことがはっきりしてブッシュさえ認めた。侵略の口実がウソだったら謝罪して直ちに撤退するのが国と国との関係ではしごく当然なのにイラクには未だに16万の米軍が陣取っている。とすると、口実などはどうでもいい。アメリカは結局石油資源が目当てだったのだと言われても仕方ない。だが、アメリカにそそのかされて軍隊を送った国の政権は哀れだ。アメリカのプードルと言われたイギリスのブレア政権は任期を全うできず国民の批判を浴びて辞任。オーストラリアのハワード政権も昨年の選挙で敗北。スペインの政権も選挙で破れた。ポーランドの大統領もカタールの首相も「われわれはだまされていた」と怒る。最大時、米国に賛同した国は39カ国だったが今でも軍を派遣している国は日本などわずか数カ国だ。日本の自衛隊は陸自は撤退したが航空自衛隊がC130輸送機3機と200人の兵員を今も送っている。現地では「米兵輸送のタクシー」と揶揄されている。「人道復興支援」という大義名分だが、やっていることは首都バグダッドや北部のアルビルあたりまで活動範囲を拡大し、活動の9割は戦地への米兵の輸送だ。1割が国連などの人員輸送だ。だから「米兵のタクシー」にすぎない。なにが「人道復興」なものか、文字通りの米兵と一体の「航空戦力」として派遣されているのだ。もちろん費用はすべて日本もちだからこれももったいないムダ使いだ。こうして最も威信を失墜したのは当のアメリカだ。ブッシュの支持率も極限まで低下、大統領の任期までもつかどうかヒヤヒヤという状況。肝心のイラク和平は程遠いばかりでなく、イラク戦争での米兵4000人近い死者とともに、負傷者は3万人近く。帰還兵の自殺は一般市民の2.5倍から4倍にのぼる。PTSD(心的外傷後ストレス障害)など精神面での障害に悩まされ、ホームレスになる人が急増し社会問題になっているという。このことは昨夜のNHK「クローズアップ現代」でも詳報していた。戦場での心の傷が元で本国に帰還しても「突然、家族や友人が敵に見えたりする」という。だからホームレスとなり薬に頼るなど大問題になっている。人殺しをする戦場はヒトの営みに反する行為をするところだから、そういう障害になるのも無理からぬことだ。それだけではない。アフガニスタンとイラク戦費で3兆ドル(約300兆円)とも言われる。それがサブプライムローンの失政で端を発した「ドル安」とともにアメリカ経済が地球上で「地盤沈下」に直面し、世界から信用を失墜しつつあるのだ。そんな不人気のアメリカをとことん愛するつもりか、アメリカに言われて自衛隊の恒久派兵法まで企む愚かな日本の政府だからねえ。どうします?皆さん。

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2008年3月19日 (水)

連続犯罪の米軍へ思いやり予算が必要か

アメリカ国防総省の発表によれば、2007年米会計年度(06年10月~07年9月)に米兵が起こした性暴力事件の年次報告によれば、米軍全体で1年間2688件に及ぶということだ。そのうち65%はレイプだ。地域ごとの内訳はイラクで105件、アフガニスタン43件としている以外は一切明らかにしていないので日本での回数はわからない。ことし二月、米海兵隊員による少女暴行事件が沖縄で起きたが、こうした女性への暴力や性犯罪が世界各地で常態化している現われだ。沖縄では次の日曜日(23日)北谷町で「米兵によるあらゆる事件・事故に抗議する県民大会」が大規模に行われ、基地の島の憤りが示される日となるだろう。ところで、そんな米軍のための駐留経費は日本が「思いやり予算」として負担しているから恥の上塗りだ。08年予算案でも総額2083億円を上げている。これは日米地位協定でさえ、基地の提供以外の駐留経費は「日本国に負担をかけないで合衆国が負担する」(第24条)となっているもの。30年前に金丸信という「金丸道路」や「信ちゃん道路」を作り、のちに数十億の不正蓄財や金塊などの脱税で逮捕されたが、このバカボンが防衛庁長官時代に発案して「地位協定上、わが国が負担可能」と強弁し、予算化して以来毎年続けている「思いやり」なのである。本来負担しなくて良い性格のものだから「思いやり」という言語がまくら言葉になったのだ。それほどバカボン金丸の言い出しでこの30年でなんと、5100000000000円(5兆1千億円)以上をつぎ込んだことになる。この額はアメリカが他国へ基地をもっている主要同盟国27カ国が負担している駐留経費負担総額の52%にあたるという異常ぶりだ。「思いやり」のくせにアメリカは礼も言わずにイラク戦争やアフガン戦争で金が入用になり、だんだんド厚かましくなり、例えば基地内のバーなどのバーテンダー93人、ボーリング場関連の29人、ゴルフ場関連52人、コックや宴会場係りなどの労務費まで含めて日本の予算で負担している。この18日、国会で民主党議員が、バーテンダーやボーリング要員の労務費まで日本負担になっていることを質問した。石破防衛相は「米軍人へ快適性を与えるもの」だと答えた。今、イージス艦事故でクビが危ない石破氏の売国奴ぶりがよくわかる答弁だ。日本の米軍基地で一番多い海兵隊は、日本を守るのではなくイラクやアフガンでの戦闘要員であり、他国への殴りこみ部隊として基地を使用され、日本国民を守るどころか、連続する米兵の婦女暴行をはじめ飲酒運転や家宅侵入、タクシー強盗など犯罪のデパートになっている。

こんな米軍のためにどうして膨大な日本人の税金を使わねばならないのか。「思いやる相手」を間違っている。米軍に「思いやり」を示しながら、日本の弱者にはどんな仕打ちをしているか。昨日は「宙に浮いた年金」を半分も解決していないのに、「公約を守った」と胸張る舛添厚労相のバカ騒ぎに相反して、4月から後期高齢者の保険料が新たに年金から天引きされる怒りと高齢者の悔しさを書いた。働くルールをぶっ壊し非正規社員を1800万人も作り出し、年収200万以下の働き人が明日の生活にもあえいでいるのに米軍にはこの「快適な」思いやり、さらにグアム島へ米軍が移転する際には一戸8000万円もの家を大量に建ててやる。そんな金があるなら国内の貧者、弱者にこそ回せ。思いやり予算を認めたのは防衛省だ。この間の防衛省は何をしたのか。イージス艦という軍艦で漁船を蹴散らして人命を奪い、それでも6隻目のイージス艦を1400億円かけてこの13日に就役させた。防衛省事務方トップの守屋元事務次官の無能力夫妻らのゴルフ三昧で防衛利権の収賄容疑逮捕など、腐敗しきった組織なのに金だけはムダ使いの限りを尽くしている。外務大臣も同罪である。どこまで国民をバカにし、愚弄したら気が済むのか問いたい。サテ、読者の皆さんはそれでも自公政権を支持しますか?

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2008年3月17日 (月)

厚労省の無能ぶりを露呈した「年金照合」の結論

悪名高い社会保険庁はこのほど約5000万件の「宙に浮いた年金」について、コンピューター上で実施した照合作業の結果、①持ち主が特定できたのは最終的に1172万件、②死亡が判明して一定の解明が済んだのが1898万件、③今後さらに解明をすすめる必要があるもの2025万件で、照合は終了したと公表した。舛添厚労相は胸をはって「公約した三月末までに照合を終わった」と言うような意味のことをテレビで言った。アホか、何を言うてるのか!安倍晋三前首相の公約は「最後のお1人に至るまで照合する」と去年の参院選で何度も公約したのだ。それを2025万件は特定困難だとしておいて「公約違反ではない」なんてよくもまあ舛添流公約ってのは4割も残しても公約達成のつもりで言うのだから国民はたまったものではない。それだけではない。②の死亡がわかって一定の解明が済んだとされる1898万件のなかで、「死亡した人の記録」とは、遺族からの届出によって判明したものだが、社保庁は「死亡の届出の際、年金記録の処理も終わったはずだ」として「解明済み」に処理しているという。実際には遺族が宙に浮いていた記録の存在に気づかず、処理されなかった可能性が高いという報道がある。それに該当するのは315万件に上るともいう。昨年7月に施行された「年金時効撤廃特例法」で、本来の年金を受け取れずに亡くなった人でも死亡時までの未支給分は配偶者や生計をともにしていた子や孫を含めて遺族が全期間分を受け取れることになっている。だから、社保庁はこの分も照合すべき義務があるのに、「解明済み」のなかへ分類しているというのだ。そうだとすれば全くインチキである。ほかにも同一人物と見られる記録が複数ある場合でも「1件が特定できれば残りも自動的に特定できる」から、複数あっても「1件」として特定困難な数の中に含まれている。このような複数記録は氏名が同姓同名など含め479万件あるという。だから、「特定困難」なのは、2025万+315万+479万=2819万件。これじゃあ全体の55%が「特定困難」に相当する。舛添流チャランポラン解決で国民をごまかすのはやめてほしい。

来月から後期高齢者医療制度の保険の対象になる75歳以上の人は年金から保険料を天引きされる。「後期」の人だけじゃない。便乗して「前期」の65歳以上の人で国保に加入している人も4月から同じく年金から天引きされるのだ。安倍さんの言った「最後の一人まで照合」して本来支払うべき金を支払わないで、取る方だけはウムを言わさずきちんと取る。これが政府のやることか! 絶対許せんゾウ。また、これまで社保庁から「ねんきん特別便」が郵送された356万人は、記録が結びつく可能性の高い人から優先的に送られたが、「訂正あり」がわずか9.3%、「訂正なし」が23.2%、未回答が66%(3月4日現在)である。「訂正なし」と返事した人の中でも、一定数について、社保庁から加入時期や期間、事業所名などのヒントを示したら該当する記録に結びついた人が78%もあったという。これは「特別便」がいかにも不親切で、加入者に「記憶」がなければやむなく「訂正なし」と返事した分だ。少なくとも「あなたは○○年頃、○▲会社に勤めたことはありませんか」などのヒントを出すなど「特別便」の中身を改善する必要があるのだ。だから「未回答の66%」の人は返事を出したくても出し様がないわけだ。まったくこの国の政府のすることは、小中学生でもわかる程度の頭脳もないのかって思うほど幼稚か無能である。それで国民を舛添流であざむこうってしてもムリですよねえ。ホントに。アハハハ…。

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2008年3月16日 (日)

6隻目のイージス艦が就役、もったいない1400億円

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イージス艦「あたご」の原因究明も発表されないうちに、また、最新イージス艦が就役した。新たな税食虫の登場だ。13日、長崎県佐世保港で「あしがら」(排水量7700トン、乗員300人)が、三菱重工長崎造船所から防衛省に引き渡された。「あしがら」は、高性能レーダーと迎撃ミサイル(SM2)で構成される最新版の多方向から飛来する複数の目標に同時に対処できるイージス装置を搭載し全長165メートル、幅21メートル、最大速力30ノット。ヘリコプター1機を格納できる。建造費はなんと約1400億円。海自が保有する艦船ではもっとも高価なやつである。「あたご」型であり、この前の漁船との衝突で事故原因の一つとなっている自動操舵も備えている。海自が保有する護衛艦のなかで自動操舵があるのは3隻だけらしい。これで海自の保有するイージス艦は6隻となり、「そこのけ、そこのけ、軍艦のお通りだ」っていうコワ~イ奴がまた一つ増えたわけだ。「あたご」は舞鶴港だったが「あしがら」は佐世保港に配属されるという。昨年3月に同造船所であった「あたご」の引き渡し式は、防衛省高官や海自、米海軍幹部が出席して門出を祝ったそうだが、さすがに今回は「あたご」の事故直後だけ、この日の式典は出席者を絞って開かれたとのことだ。

ところで、日本で一番高い軍艦であるイージス艦だが、合計六隻造って、購入費用だけで7千600億円もお金を使った。イージス艦で言えば6隻というのは世界でアメリカに次いで2番目。そもそもイージス艦の導入は、「イージス・システムを搭載することで、特に防空能力について非常に優れている。このため、艦隊において防空の要として活動することが多い。その防空能力は遠くの敵機を正確に探知できる索敵能力、迅速に状況を判断・対応できる情報処理能力、一度に多くの目標と交戦できる対空戦闘能力によって支えられている。これらの能力は、対空戦闘以外にも応用され、イージス艦の戦闘能力を全般的に優れたものにしている」(ウィキぺディア)というほどの優れものだから、バックファイアという旧ソ連の戦闘機から、「海上交通路を守る」作戦のために発注したものなのだ。しかし、できあがったのは1991年にソ連が崩壊したずっと後で、さらにどんどん買い足して今頃六隻目になった。ソ連が崩壊したか